JPH10231373A - 基体の表面の生物活性被覆のための方法、および被覆した基体の応用 - Google Patents

基体の表面の生物活性被覆のための方法、および被覆した基体の応用

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JPH10231373A
JPH10231373A JP9360710A JP36071097A JPH10231373A JP H10231373 A JPH10231373 A JP H10231373A JP 9360710 A JP9360710 A JP 9360710A JP 36071097 A JP36071097 A JP 36071097A JP H10231373 A JPH10231373 A JP H10231373A
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carboxyl
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acid
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Christine Dr Anders
アンダース クリスティーネ
Guenter Dr Lorenz
ローレンツ ギュンター
Hartwig Hoecker
ヘッカー ハルトヴィヒ
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Huels AG
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    • A61L33/00Antithrombogenic treatment of surgical articles, e.g. sutures, catheters, prostheses, or of articles for the manipulation or conditioning of blood; Materials for such treatment
    • A61L33/0076Chemical modification of the substrate
    • A61L33/0088Chemical modification of the substrate by grafting of a monomer onto the substrate

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基体の表面を生物活性、すなわち抗菌性、体
液および組織への適合性、ならびに選択的に細胞増殖抑
制性または促進性に表面を被覆するための改善された方
法を提供する。 【解決手段】 一般式 式I: R−(A)a 〔式中、R、A、aは、請求項1で定義したものを表
す〕の少なくとも1種のモノマーを放射線誘導により、
活性化した基体表面上にグラフト重合し、ただし、モノ
マーI(式中、A請求項1で定義したものを表す)は、
Aとして上記のものとは異なるものを表す少なくとも1
種の別の基Aを含むか、またはAが、Aとして上記のも
のとは異なるものを表す少なくとも1種の別のモノマー
Iと一緒に用いることを特徴とする、基体の表面の生物
活性被覆のための方法により解決される。 【効果】 被覆した表面ならびにこの物体は、医療また
は生物工学の目的に応用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基体、有利にはグ
ラフト重合による合成物質(またはポリマー)基体の表
面の生物活性被覆のための方法に関する。本発明により
施工した被覆の重要な性質は、体液および組織との接触
におけるその良好な適合性である。被覆モノマーの官能
性に従い、ならびに被覆内の特定の官能基のモル比に従
って、表面はさらに抗菌性かつ細胞増殖抑制性または抗
菌性かつ細胞増殖促進性となる。本発明は、さらに、こ
のようにして被覆した表面を有する物体ならびにこの物
体の医療または生物工学的目的への応用に関する。
【0002】
【従来の技術】表面上における細菌の定着および繁殖
は、通常、しばしば不利な結果をもたらす望ましくない
現象である。すなわち、飲料水技術および飲料技術にお
いて、細菌の集団は、健康に有害な品質低下に導くこと
がある。包装上またはその中における細菌は、しばし
ば、食料品の腐敗を生じさせるか、または消費者に感染
の原因となる。滅菌して操作される生物工学装置中で
は、系に関係のない細菌が著しいプロセス技術的な危険
をもたらす。このような細菌は、原料と一緒に持ち込ま
れるか、または不十分な滅菌の場合には、あらゆる装置
部品中に残留することがある。細菌集団の一部は、定住
により、洗流しおよび洗浄の際の通例の液体の交換から
取り込まれ、系内で繁殖する。
【0003】さらに、水処理装置(例えば膜による脱
塩)中または溶解または液状の非希釈有機物質を満た
し、かつ細菌集団に対して有利な条件を有する容器中で
も細菌の定住が知られている。このような微生物集落
は、広い範囲の装置の閉塞および/または腐食破壊に導
くことがある。
【0004】殊に重要なことは、食物、看護、ここでは
殊には高齢者間、および薬剤に関連する細菌の付着およ
び繁殖に対する防御である。大衆の給食または酒場で
は、使い捨て食器の廃棄の回避をめざして、繰り返し使
用食器の不十分な洗浄となる場合に、特に高い危険が存
在する。食料品を輸送するホースおよび管中の細菌の有
害な拡大も、湿気があって高温の環境下、例えば浴室内
における貯蔵容器中ならびに織物中における繁殖として
知られている。このような設備は、高い公共利用地域、
例えば公共交通手段、病院、電話ボックス、学校および
殊には公衆便所における特定の表面と同様に、細菌に対
して有利な生活空間である。
【0005】高齢者看護および患者看護においては、殊
には集中看護および家庭看護の際の感染に対して、しば
しば低下する被看護者の防御力を注意して扱う手段が必
要とされる。
【0006】特別な慎重さは、医療の診察、処置および
手術における医療用の物品および装置の使用、なかでも
このような装置または物品が生体組織と、または体液と
接触する場合に必要である。長期または継続的な接触の
場合、例えば移植、カテーテル、ステント、心臓弁およ
び心臓ペースメーカーの場合には、細菌汚染は患者に対
する生命の危険となる恐れがある。
【0007】表面における細菌の定住および拡大を阻止
するために、すでに多くの方法が研究されている。J. M
icrobiol. Chemoth. 31 (1993) 261-267 頁には、テッ
ブスとエリオット(S. E. Tebbs und T. S. J. Elliott)
は、抗微生物性に作用する成分として第四級アンモニウ
ム塩を用いる塗料型被覆を記載している。これらの塩
は、水、水性またはその他の極性媒体によりならびに体
液により、被覆材料から溶出し、これによりその作用は
短期間のみであることは公知である。このことは、被覆
中の銀塩の組み込みにも同様にあてはまり、このことは
WO92/18098明細書中に記載されている。
【0008】オウチとオーヤ(T. Ouchi und Y. Ohya)は
Progr. Polym. Sci. 20 (1995) 211頁以降の中に、共有
結合またはイオン性相互作用によるポリマー表面上の滅
菌有効物質の不動体化を記載している。しばしば、この
ような場合には、純粋な有効物質に対する殺菌作用が著
しく低下する。異極結合は、しばしば十分には安定でな
いことが知られている。その上、殺菌は、通常表面上に
望ましくない廃物を生み、これはその後の滅菌作用をマ
スクし、かつ引き続く細菌定住のための基盤を形成す
る。
【0009】コーネンら(W. Kohnen et al.)は、ZBl. B
akt. Suppl. 26, Gustav Fischer Verlag, Stuttgart-J
ena-New York, 1994, 408-410 頁において、膜を酸素の
存在下におけるグロー放電により前処理し、引き続きア
クリル酸をグラフトさせると、ポリウレタン膜表面上へ
のスタフィロコックス・エピデルミディス(Staphylococ
cus epidermidis)(表皮ブドウ球菌)の付着を低下させ
ることができることを報告している。
【0010】上記のように、医療の診察、処理および手
術の際の医療用物品および装置の使用の際に、これらの
物品および装置の細菌汚染を防止することが重要であ
る。生体組織または体液と中期または長期に接触するこ
れらの物品および装置の多くは、さらに生体自体の細胞
の付着および拡大も明らかに望ましくない。すなわち、
中期的に体内で使用するカテーテルにおける細胞の定住
は、長期の移植ステントまたは心臓弁の場合と同様に望
ましくない。
【0011】その上、移植後の細胞定住のために、眼内
レンズの透明性が絶えず低下することがある。一連の方
法は、例えば眼内レンズの取り付け器具中に特定の金属
または金属塩を組み込むことにより、細胞定住を防止す
ることを目指しているが、しかしその際、その作用は多
くの場合に完全ではなく、また持続しない。WO94/
16648明細書中には、また、ポリマー物質から成る
移植接眼レンズの表面上での細胞の増殖を防ぐための方
法が記載されている。
【0012】欧州特許(EP)第0431213号明細
書によると、表面を強い鉱酸を用いて親水性にして、抗
細胞性を有するポリマーとする。しかし、後から行うポ
リマー表面の化学変性は多くの場合に一様ではない。通
常、細胞定住のための出発点を形成する、全くまたは十
分には処理されていない場所が残っている。その上、こ
のように処理された表面の抗細胞性は、持続性でないこ
とが多い。
【0013】他方では、抗菌性ではあるが、細胞の定住
は促進する表面を有する特定用途のための物品も望まれ
ている。これは、例えば、医療の診察、処置および手術
および同様に移植した組織中に根づかなければならない
多数のプロテーゼのための一連の装置に該当する。この
ような装置およびプロテーゼ、例えば人工股関節または
歯は、ポリマーを被せた材料、例えばチタンから成って
いることが多い。
【0014】最後に、体液、例えば血液またはリンパ液
と、または組織と接触する装置および設備のための材料
は、その異質の環境に対して適合性でなければならな
い。殊には、血液適合性が重要で望ましい性質である。
すなわち、この材料は、できるだけ優れた抗血液凝固性
を有していなければならない。
【0015】各種の、一部は両立しない、医療用途に向
けたポリマーの表面の生物活性への要求も存在する。こ
れらは、常に抗菌性、かつ体液および組織に適合する
が、選択的に細胞増殖抑制性または促進性でなければな
らない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、表面を生物
活性、すなわち抗菌性、かつ体液および組織に適合し、
ならびに、選択的に細胞増殖抑制性または促進性に被覆
でき、これにより処理した材料の機械的性質を変化させ
ないか、またはその他の著しい欠点を持ち込まない、表
面の被覆のための改善された方法の開発という課題に基
づいていた。
【0017】
【課題を解決するための手段】意外にも、一般式 式I: R−(A)a、 〔式中、Rは、オレフィン性の不飽和1個または2個を
有し、価aを有する有機基、例えば炭化水素基を表し、
Aは、カルボキシル基−COOH、硫酸基−OSO2
H、スルホン酸基−SO3 H、リン酸基−OPO(O
H)2、ホスホン酸基−PO(OH)2、亜リン酸基−O
P(OH)2、フェノール性ヒドロキシル基または上記
の基の塩またはエステルを表し、かつaは、1から6の
整数を表す〕の少なくとも1種のモノマーを放射線誘導
により、活性化した基体表面上にグラフト重合し、ただ
し、モノマーI(式中、Aは、カルボキシル基−COO
Hまたはカルボキシル基の塩またはエステルを表す)
は、Aとして上記のものとは異なるものを表す少なくと
も1種の別の基Aを含むか、またはAが、Aとして上記
のものとは異なるものを表す少なくとも1種の別のモノ
マーIと一緒に用いて、基体、殊にはポリマー基体の表
面を有利に生物活性に被覆できることを発見した。
【0018】Aとして記載した基の塩としては、アルカ
リ金属塩、かつ殊にはナトリウム塩が有利である。
【0019】式Iのモノマーに共通の特徴は、これら
が、1個または2個のオレフィン性二重結合ならびに少
なくとも1個の酸基または特定の誘導体、すなわち酸基
の塩またはエステルを有することである。
【0020】官能性モノマーのプラズマ誘導グラフト重
合により生成した種々の基体上への被覆は、例えば、ラ
ッセンら(B. Lassen et al., Clinical Materials 11
(1992) 99-103) から公知であり、生物適合性に関して
研究された。活性化前処理は言及されていない。さら
に、プラズマは、最適な重合開始手段ではない。ヤスダ
(H. Yasuda) は、これに関して、J. Polym. Sci.: Macr
omolecular Review,第16巻(1981) 199-293頁中に不特定
で制御できないプラズマ重合の化学を述べている。これ
は多くの目的には受容できるであろうが、しかし、ここ
では同質の高い品質で再現性がある被覆が特に重要なの
で、医療および生物工学の用途には問題がある。
【0021】意外にも、本発明によりカルボキシル基、
カルボキシラート基またはカルボン酸エステル基を有す
るモノマーIを他のモノマーIと一緒に被覆した表面の
抗菌性は、同様の条件下におけるコーネンら(上記)に
よるアクリル酸を用いる変性の場合のものよりも著しく
はるかに優れている。
【0022】本発明により被覆した表面は、有利な特性
の注目すべき組合せ、従って優れた生理学的適合性を示
す。これらは、殊に良好な血液適合性であり、かつ細菌
の付着および繁殖を高い割合でかつ長期間にわたって低
下させる。この作用にかかわる細菌は、なかでも黄色ブ
ドウ球菌(Staphylococcus aureus) 、スタフィロコック
ス・エピデルミディス(Staphylococcus epidermides)、
ストレプトコックス・ピオゲネス(Streptcoccus pyogen
es) 、クレブシエラ・プネウモニアエ(Klebsiella pneu
moniae) 、緑膿菌(Pseudomonas aeroginosa)および大腸
菌(Escherchiacoli)である。同時に、細胞、例えば繊
維芽細胞、さい帯細胞のような内皮細胞の増殖を少なく
とも抑制する。被覆が抗菌性ではあるが細胞増殖促進性
である特別な条件は、後に説明する。本発明により被覆
した基体の表面は、移行性および/または抽出性のモノ
マー部分およびオリゴマー部分を含まない。遊離した生
体異物によるか、または死んだ細菌による望ましくない
副作用は、始めから避けられている。
【0023】本発明による方法では、後に詳しく説明す
るように、先ず基体表面を活性化し、引き続き紫外線の
作用下で、注意深いグラフト重合またはグラフト共重合
により被覆する。
【0024】1.モノマー グラフト(共)重合の際に、例えばモノマーIとして有
利には一般式IIまたはIIIのモノマーの混合物を用
いる。
【0025】 式II: (Cn2n-q-x)(COOR1x 式III:(Cn2n-q-x)(SO31x 〔一般式I中に包含されるこれらの式中で、nは、いず
れも独立して2から6までの整数、xは、いずれも独立
して1または2、qは、いずれも独立して0または2を
表し;かつ基R1は、いずれも独立して、−H、金属イ
オン、殊にはアルカリ金属イオンの1当量、脂肪族、脂
環式または芳香脂肪族アルコール、有利には炭素原子1
〜6、殊には1〜4を有するアルカノール、炭素原子5
〜12個を有するシクロアルカノール、炭素原子7〜1
0個を有するアリールアルカノールまたは鎖中に酸素原
子および/または窒素原子を有し炭素原子12個以下を
有するアルカノールの基、例えば−(CH2−CH2
O)d−H、−(CH2−CH(CH3)−O)d−H、−
(CH2−CH2−CH2−O)d−H、または−(C
2d−NH2-e(R2e(式中、R2は、−CH3また
は−C25、dは、1、2、3または4、かつeは、
0、1または2を表す)を表す〕 上記の定義に相当して、基(Cn2n-q-x)−は、いず
れも独立して、直鎖または分枝状、1価のアルケニル基
(q=0、x=1)またはアルカジエニル基(q=2、
x=1)または2価アルケニレン基(q=0、x=2)
またはアルカジエニレン基(q=2、x=2)を表す。
【0026】2種のモノマーIIおよびIIの代わり
に、同じ分子中に−COOR1と−SO31とを有する
ただ1種のモノマー(II+III)を使用することも
できる。
【0027】一般式 式IV:(C66-b-c-d )Bb3 c(OH)d 〔式中、Bは、いずれも独立して、1価または2価、直
鎖または分枝状で、式(Cn2 n-1-q-x)(COOR1
xまたは(Cn2n-1-q-x)(SO31xの基を表し
(式中、R1、n、q、およびxは上記に定義してあ
る)、R3は、いずれも独立して、C1〜C4−アルキ
ル、−NH2、−COOH、−SO3H、−OSO3H、
−OPO(OH)2、−PO(OH)2、−OP(OH)
2、−OPO(O-)OCH2−CH2−N+(CH33
−PO(O-)O−CH2−CH2−N+(CH33、−O
P(O-)OCH2−CH2−N+(CH33、または場合
によれば上記の基の塩、殊にはアルカリ金属塩またはエ
ステルを表し、bは、1、2または3を表し、cは、
0、1、2または3を表し、かつdは、0、1、2また
は3を表し、ただし、b+c+d≦6、有利には≦4で
ある〕のベンゼンから誘導されたモノマーも使用でき
る。
【0028】当然のことながら、一般式II、IIIお
よびIVのモノマーの任意の混合物も本発明による方法
に使用できる。
【0029】別の好適なモノマーは、式Iに相当する中
性または酸性の硫酸エステルおよび後者の塩;スルホン
酸、その塩およびエステル;ホスホン酸およびその中性
または酸性の塩、中性または酸性のエステルおよび後者
の塩;リン酸エステル、その中性または酸性の塩、後者
の中性または酸性のエステルならびに塩;および亜リン
酸、その中性または酸性の塩、中性または酸性のエステ
ルおよび後者の塩である。これらのモノマーも、相互お
よび/または一般式II、IIIおよびIVのモノマー
との混合物として本発明による方法に使用できる。
【0030】最後に、式Iに相当する1〜3価(または
塩基性)のフェノールならびにその塩も好適なモノマー
として挙げられる。これらも、場合によれば相互および
/または上記のモノマーとの混合物として使用される。
【0031】本発明による方法に対して、被覆となるモ
ノマーI〜IVから成る混合物が実証されており、これ
らは一方ではカルボキシル基および/またはカボキシラ
ート基、他方ではスルホン酸基および/またはスルホナ
ート基を有する。上記の基に関する適合性の観点から、
3種の可能な2元組合せ、すなわち、カルボキシル基と
スルホン酸基、カルボキシル基とスルホナート基ならび
にカルボキシラート基とスルホナート基、さらに2種の
3元組合せ、すなわち、カルボキシル基、カルボキシラ
ート基およびスルホナート基ならびにカルボキシル基、
スルホン酸基およびスルホナート基がある。すべてのこ
れらの組合せは、本発明による方法の、使用できる実施
態様を特性づける。当然のことながら、官能基がグラフ
ト重合の後に変化されるモノマーの使用も可能である。
すなわち、例えば、アクリルアミド構成単位は、後に酸
性媒体中での加水分解によりアクリル酸構成単位に変化
させることができる。さらに、カルボキシル基およびス
ルホン酸基を中和(例えばリン酸塩緩衝液中)により、
ならびにカルボン酸エステル基およびスルホン酸エステ
ル基も加水分解によりカルボキシラート基ならびにスル
ホナート基に誘導できる。
【0032】上記の組合せの内で、被覆中におけるカル
ボキシル基および/またはカルボキシラート基のスルホ
ン酸基および/またはスルホナート基に対する比は、広
い範囲に変動してもよい。殊に優れた細胞増殖抑制性
は、上記の比が0.2〜3、有利には0.4〜3、殊に
は0.4〜2の場合に得られる。被覆した表面は、著し
く抗菌性を示すが、しかし、上記のモル比が2〜10、
有利には3〜10、殊には3〜5の場合には細胞増殖促
進性である。本発明の意味における細胞増殖促進性は、
哺乳類細胞の付着および増殖が、被覆により非被覆表面
と比較して改善される、またはいかなる場合にも細菌の
付着および繁殖よりも低く影響を受けることである。
【0033】1種またはそれ以上の同一または異なる基
Aが分子中に含まれる一般式I〜IVの好適なモノマー
の中で、例えば下記が挙げられる:アクリル酸、アクリ
ル酸ナトリウム、アクリル酸イソブチル、アクリル酸2
−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、
アクリル酸2−(2’−ヒドロキシエトキシ)エチル、
アクリル酸2−ヒドロキシ−1−メチルエチル、アクリ
ル酸2−N,N−ジメチルアミノエチル、メタクリル
酸、メタクリル酸ナトリウム、メタクリル酸n−プロピ
ル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸
2−(2’−ヒドロキシエトキシ)エチル、メタクリル
酸2−ヒドロキシ−1−メチルエチル、メタクリル酸2
−N,N−ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチ
レングリコール、二アクリル酸トリエチレングリコー
ル、サリチル酸4−ビニル、イタコン酸、ビニル酢酸、
ケイ皮酸、4−ビニル安息香酸、2−ビニル安息香酸、
ソルビン酸、カフェー酸、マレイン酸、メチルマレイン
酸、クロトン酸、イソクロトン酸、フマル酸、ジメチル
フマル酸、メチルフマル酸、ジヒドロキシマレイン酸、
アリル酢酸;アリル硫酸ナトリウム、アリルスルホン酸
ナトリウム、メタリル硫酸ナトリウム、メタリルスルホ
ン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸ナトリウム、ビニル
スルホン酸−2−ヒドロキシエチルエステル、4−ビニ
ルベンゼンスルホン酸、スチレンスルホン酸ナトリウ
ム、ビニルトルエンスルホン酸ナトリウム;ブテン−
(2)−ジオール−(1,4)−ジホスファート、ブテ
ン−(2)−ジオール−(1,4)−ジホスホナート、
両方のホスファートならびにホスホナートの二ナトリウ
ム塩、亞リン酸ジアリル;2−ビニルフェノール、2−
アリルヒドロキノン、4−ビニルレゾルシン、m−ヒド
ロキシスチレン、o−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロ
キシスチレン、カルボキシル−ビニルベンゼンスルホン
酸。
【0034】本発明の別の実施態様において、モノマー
Iとして、一般式VおよびVI
【0035】
【化2】
【0036】〔式Vおよび式VI中、R1は、水素また
はメチル基、R2は、2価の有機基、有利には、炭素原
子10個以下を含む脂肪族、脂環式または芳香族炭化水
素基、またはC−C−の単結合、R3は、−O−または
−NH−、R4は、水素または基−SO3 - Na+、R
5は、水素、メチル基または基−R2−COO-Na+、R
6は、水素またはNa、かつnは、4または5を表し、
ただし、少なくとも1個の置換基R4は、基−SO3 -
+である〕のモノマーから成る混合物を用いる。
【0037】有利なモノマーVおよびモノマーVIにお
いては、R1は、水素、R2は、炭素原子1〜4個を含む
アルキレン基、フェニレン基またはC−C−の単結合、
3は、−O−または−NH−、R4は、水素または基−
SO3 -Na+、R5は、水素または基−R2−COO-Na
+、R6は、水素またはNaを表し、かつnは、4を表
す。
【0038】モノマーVは、変性した糖基、有利にはペ
ントース、かつ殊にはアラビノースを含む。糖基は、少
なくとも1個の基−O−SO3 -Na+(O−硫酸)また
は−NH−SO3 -Na+(N−硫酸)、有利には基R2
隣接する基を含む。それらは、有利にはこれらの基1〜
4個を含む。一個の糖基中にO−硫酸基およびN−硫酸
基が同時に存在していてもよく、その際、N−硫酸基は
有利には基R2に隣接して位置する。あるいは、糖基
は、これらの基の一種、例えばO−硫酸基、のみを含ん
でいてもよい。上記の種のそれぞれ(O−硫酸のみを含
むか、ならびにN−硫酸を含む基)は、これ単独または
他の種と一緒にモノマーVとして好適である。混合比
は、0:100〜100:0である。
【0039】モノマーVおよびモノマーVIが使用でき
る量比率は、広い範囲に変動してもよい。すなわち、モ
ノマーVのN−硫酸基および/またはO−硫酸基のモノ
マーVIのカルボキシル基および/またはカルボキシラ
ート基に対するモル比は、例えば1:100〜100:
1であることができる。有利にはモル比は1:20〜2
0:1の間にある。
【0040】モノマーVの製造は、ドイツ特許出願公開
第19720369.8号明細書中に個別に記載してあ
る。ここでは、ペントース、すなわちD−アラビノース
から誘導されるD−グルコノ−1,5−ラクトンから
出発してモノマーVに導く特別の例を用いてこれらを説
明する。しかし、専門家は、この方法を直ちに他の好適
な原料に置き換えることができる。
【0041】第1工程において、ラクトンのヒドロキ
シル基をアセタール化、例えば溶剤としてのメタノール
中のアセトンを用いて保護する。その際、ラクトンは開
裂し、メチル−3,4;5,6−ジ−O−イソプロピリ
デン−D−グルコナートおよびメチル−2,3;5,
6−ジ−O−イソプロピリデン−D−グルコナート
異性体混合物が得られる。この混合物を第2工程におい
て、例えば水素化リチウムアルミニウムを用いて還元
し、これによりカルボンエステル官能性をカルビノール
官能性とする。ここでも異性体混合物、すなわち、3,
4;5,6−ジ−O−イソプロピリデン−D−ソルビッ
および2,3;5,6−ジ−O−イソプロピリデン
−D−ソルビットが得られる。第3工程において、こ
の異性体混合物を酸化剤、例えば過ヨウ素酸ナトリウム
を用いて炭素鎖を開裂して単一の生成物、アラビノース
アルデヒド、2,3;4,5−ジ−O−イソプロピリデ
ンアルデヒド−D−アラビノースに酸化する。引き続
く第4工程において、例えば、塩化4−ビニルフェニル
マグネシウムを用いるグリニャール反応によりビニル官
能基を導入する。部分的に保護された4−ビニルフェニ
ルペンタンペンタオール、2,3;4,5−ジ−O−イ
ソプロピリデン−1−(4−ビニルフェニル)−D−グ
ルコ(D−マンノ)ペンチトールが得られ、これを以
下では短縮してアラスティ(Arasty)と呼ぶ。
【0042】工程1〜4は、下記の反応経路で表され
る。
【0043】
【化3】
【0044】この反応経路は、レゲリングら(H. Regeli
ng et al., Recl. Trav. Chim. Pays-Bas 1987 (106),
461)、ジャクソン(D.Y. Jackson, Synth. Commun. 1988
(18), 337) およびウルフら(G. Wulff et al., Macrom
ol. Chem. Phys. 1996 (197), 1285) に、さらに詳細に
記載されている。
【0045】1位にアミノ基を有するアラスティに相
当する化合物の製造のために、アラスティを第1工程に
おいて、相当するケトン(2,3;4,5−ジ−O−イ
ソプロピリデン−D−アラビノ)−(4−ビニルフェニ
ル)−ケトンに酸化する。これを第2工程において還
元して、アミン、1−アミノ−1−デソキソ−2,3;
4,5−ジ−O−イソプロピリデン−1−(4−ビニル
フェニル−D−グルコ(D−マンノ)−ペンチトール
に変換する。この反応経路は下記の反応経路により説明
される。
【0046】
【化4】
【0047】第1工程においては、アラスティを例え
ば塩化オキサリルとジメチルスルホキシドから成る錯体
(?)を用いて、温度<−50℃、不活性溶剤中で酸化
させてもよい。第2工程における還元性アミノ化は、有
利にはシアノヒドロホウ酸ナトリウムを還元剤として用
いて、酢酸アンモニウムの存在下で、溶剤中で水分を遮
断し、室温で到達される。
【0048】ヘパリンは、未保護ヒドロキシル基を有
し、O−硫酸化およびN−硫酸化されている。従って、
化合物およびは、第1工程で脱保護(脱アセタール
化)され、第2工程においてO−硫酸化および/または
N−硫酸化され、これにより、これから製造されたポリ
マーは、可能な限りで十分にヘパリン類似体である。脱
保護は、その中でケタールは安定ではない酸性媒体中で
行う。保護した化合物を、例えば希釈した鉱酸または酸
性イオン交換体と一緒に加熱すると、からは1−ヒド
ロキシ−1−デソキソ−1−(4−ビニルフェニル)−
D−グルコ(D−マンノ)−ペンチトール10、かつ
からは1−アミノ−1−デソキソ−1−(4−ビニルフ
ェニル)−D−グルコ(D−マンノ)−ペンチトール
が得られる。脱保護および引き続く硫酸化は、下記の
経路図で表現される。
【0049】
【化5】
【0050】有利には三酸化硫黄−ピリジン−錯体を用
いて、10および11の両化合物を硫酸化する。先に行
った脱アセタール化のために、硫酸化の場合に、一定の
位置に1個またはそれ以上の硫酸基を有する単一の製品
とはならない。しかし、第一級ヒドロキシル基とアミノ
基とが、優先的に硫酸化されるであろう。三酸化硫黄の
ヒドロキシル基ならびにアミノ基に対する好適なモル比
の選択により、硫酸化の程度を制御できる。有利には、
分子あたりに平均して1個以上の硫酸基が導入される
が、これは、ヘパリンが二糖体単位中に硫酸基約2.7
個(モノマーI分子あたりに硫酸基1.35に相当)を
有するからである。脱保護したアミノ化合物11の硫酸
化により、同時にO−硫酸基とN−硫酸基とを分子中に
獲得し、これは目的とするヘパリン類似体に関して望ま
しい。
【0051】硫酸化は、早すぎる重合を防ぐために、有
利には室温で行う。それにもかかわらず、長時間、例え
ば100時間以下の後に、反応は完結する。溶剤として
は、例えば過剰のピリジンまたはエーテル、例えばテト
ラヒドロフランを用いることができる。反応生成物の硫
酸基は、酸に不安定なので、原料溶液を三酸化硫黄−ピ
リジン−錯体添加の前に水結合剤、例えば分子ふるいを
加えることが推奨される。同じ理由から、反応終了後
に、反応混合物を先ず水、その直後に塩基(pHをアル
カリ性の範囲内に維持する)を加えて加水分解させるこ
とを推奨する。好適な塩基は、例えば直ちに硫酸イオン
を析出させる飽和水酸化バリウム溶液である。過剰のバ
リウムイオンは、場合によれば溶剤を除去する注意深い
濃縮の後に、例えば二酸化炭素の導入により析出させる
ことができる。炭酸バリウムを濾別し、濾液をイオン交
換体カラムを通してNa+ 形を与えるか、または他の方
法でバリウムイオンをナトリウムイオンと交換するため
にイオン交換体を用いて処理する。さらに濃縮した溶液
から、冷凍乾燥により生成物、O−硫酸化1−ヒドロキ
シ−1−デソキソ−1−(4−ビニルフェニル)−D−
グルコ(D−マンノ)−ペンチトール12、ならびにN
−硫酸化およびO−硫酸化1−アミノ−1−デソキソ−
1−(4−ビニルフェニル)−D−グルコ(D−マン
ノ)−ペンチトール13がいずれもナトリウム塩の形で
粉状固体として得られる。どちらの物質も式Vに相当
し、本発明に好適のモノマーである。
【0052】モノマーVIは、公知でありかつヘパリン
類似の作用に必要とされるカルボキシル基またはカルボ
キシラート基に寄与する、容易に入手できる物質であ
る。好適なモノマーVIは、オレフィン性二重結合およ
び1個または2個のカルボキシル官能基ならびにカルボ
キシラート官能基に変換できる官能基、例えばカルボン
酸エステル基、カルボン酸アミド基また無水カルボン酸
基を有する。カルボキシラート官能基の対イオンとして
は、ナトリウムイオンがある。好適なモノマーIIの例
は、酸類の(メタ)アクリル酸、4−ビニル安息香酸、
マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ビニル酢酸、ケイ
皮酸、クロトン酸、イソクロトン酸、メチルマレイン
酸、ジメチルフマル酸、メチルフマル酸、ジヒドロキシ
マレイン酸、アリル酢酸、ならびにこれらのナトリウム
塩である。
【0053】2.その他の、場合によれば一緒に使用で
きるモノマー 上記のように血液適合性とし、かつ抗菌性ならびに細菌
増殖抑制作用を有する基を有する上記のモノマーI〜V
の他に、中性であるかまたはいかなる場合にも作用が弱
いその他のモノマーも一緒に使用できる。これには、例
えば、ビニルエーテル、例えばビニルメチルエーテルお
よびビニルブチルエーテル;ビニルケトン、例えばビニ
ルエチルケトン;オレフィンおよびジオレフィン、例え
ば1−ブテン、1−ヘキセン、1,3−ブタジエン、イ
ソプレンおよびクロロプレン;アクリルアミドおよびメ
タクリルアミド;ビニル芳香族、例えばスチレン、ビニ
ルトルエンおよびジビニルベンゼン;およびビニルシロ
キサンが属する。これらのモノマーは、過剰量、例えば
90モル%となるまで存在していてもよい。
【0054】3.基体材料 基体材料としては、なかでもすべてのポリマー状合成物
質、例えばポリウレタン、ポリアミド、ポリエステルお
よびポリエーテル、ポリエーテル−ブロックアミド、ポ
リスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリ
オルガノシロキサン、ポリオレフィン、ポリスルホン、
ポリイソプレン、ポリクロロプレン、ポリテトラフルオ
ロエチレン(PTFE)、ポリアクリレート、ポリメタ
クリレート、相当するコポリマーおよびブレンドならび
に天然および合成ゴムで、放射線感受性基を有するかま
たは有しないものが好適である。本発明による方法は、
塗装してあるか、または別の方法で合成物質を用いて被
覆してある金属体、ガラス体または木材体の表面上にも
適用できる。
【0055】4.基体表面の活性化 基体の表面は、本発明により一連の方法により活性化で
きる。有利には、先ず公知の方法で、溶剤を用いて油、
脂肪またはその他の汚染物を取り除く。
【0056】4.1 放射線感受性基を有しない標準ポ
リマーの活性化は、有利には、例えば波長100〜40
0nm、有利には125〜310nmの紫外線照射によ
り行うことができる。好適な照射源は、例えば紫外線エ
キシマー装置ヘラエウス・ノーブルライト、ハナウ、ド
イツ国(HERAEUS Noblelight, Hanau, Deutschland)であ
る。しかし、水銀ランプも、これが放射部分の高い割合
が上記の範囲内で放射される限り、基体の活性化に好適
である。暴露時間は、一般に0.1秒〜20分間、有利
には1秒〜10分間である。酸素の共存が有利であるこ
とが分かっている。有利な酸素圧力は、2×10-5〜2
×10-2バールの間である。例えば、10-4〜10-1
ールの真空中、または酸素含有量0.02〜20プロミ
ルの不活性気体、例えばヘリウム、窒素またはアルゴン
を用いても操作できる。
【0057】4.2 活性化は、本発明により、空気、
窒素雰囲気またはアルゴン雰囲気中の高周波プラズマま
たはマイクロ波プラズマ〔ヘキサゴン、テクニクス・プ
ラズマ社、85551 キルヒハイム、ドイツ国(Hexagon, F
a. Technics Plasma, 85551 Kirchheim, Deutschlan
d)〕によっても得られる。暴露時間は、一般に30秒〜30
分間、有利には2 〜10分間である。エネルギー負荷量
は、実験室用装置において100Wと500Wの間、有
利には200と300Wの間である。
【0058】4.3 さらに、コロナ装置〔ソフタル
社、ハンブルグ、ドイツ国(Fa. SOFTAL, Hamburg, Deut
schland)〕も活性化に使用できる。暴露時間は、この場
合に通常1秒〜10分間、有利には1〜60秒間であ
る。
【0059】4.4 電子線またはガンマ線による活性
化(例えばコバルト−60源から)は、一般に0.1〜
60秒間の短い暴露時間を可能とさせる。
【0060】4.5 表面の火炎処理もこの活性化に導
く。好適な装置、殊にはバリヤー火炎面を有する装置
は、簡単に組立るかまたは例えばアルコテク社、71297
メンスハイム、ドイツ国(Fa. ARCOTEC, 71297, Moenshe
im, Deutschland)から入手できる。これらは、炭化水素
または水素を燃焼気体として作動させることができる。
いずれの場合にも、火炎処理側の反対側の基体表面と冷
却された金属面との緊密な接触により達しやすい有害な
基体表面の過熱を避けなければならない。火炎処理によ
る活性化は、このために比較的薄く、平面状の基体に限
られる。暴露時間は一般に0.1秒〜1分間、有利には
0.5〜2秒間であり、その際、常に非輝炎であり、か
つ火炎の外前面までの基体表面の距離は、0.2〜5c
m、有利には0.5〜2cmである。
【0061】4.6 さらに、基体表面は、強酸または
強塩基を用いる処理により活性化できる。好適な強酸に
は、硫酸、硝酸および塩酸が挙げられる。例えばポリア
ミドは、濃硫酸を用い、室温において5秒〜1分間で処
理できる。強塩基としては、殊には水または有機溶剤中
のアルカリ金属水酸化物が好適である。すなわち、例え
ば希カセイソーダを1〜60分間、20〜80℃におい
て基体上に作用させてもよい。あるいは、例えばポリア
ミドは、テトラヒドロフラン中の2%KOHを1分〜3
0分間表面に作用させて活性化できる。
【0062】4.7 最後に、基体ポリマーの製造の際
にすでに紫外線感受性基を有するモノマーを一緒に重合
させることができる。このようなものとして、例えばフ
リル誘導体またはシンナモイル誘導体が好適であり、こ
れらは、例えば3〜10モル%の量が適用できる。この
種類の好適なモノマーは、シンナモイルエチルアクリレ
ートおよびシンナモイルエチルメタクリレートである。
【0063】例えば高度に疎水性のポリマーのような多
くの場合に、基体表面を2種類以上の上記の方法の組み
合わせを用いて活性化してもよい。有利な活性化方法は
4.1および4.2の項に記載されている。
【0064】5.グラフト(共)重合による被覆 基体を4.1〜4.6項に記載の方法により前処理する
と、活性化された表面を有利には1〜20分間、有利に
は1〜5分間、例えば空気の形の酸素を作用させる。
【0065】引き続き、(場合によれば4.7項も含め
て)活性化した表面を公知の方法、例えば浸漬、噴霧ま
たは塗布により、本発明により使用されるビニルモノマ
ーの溶液を用いて被覆する。溶剤としては、水および水
−エタノール混合物が実証されているが、その他の溶剤
も、それらがモノマーに対して十分な溶解能力を有しか
つ基体表面をよく濡らす限り使用できる。モノマーの溶
解度および最終被覆の希望する被覆厚さに従って、溶液
中のモノマー濃度は、0.1〜50重量%とすることが
できる。モノマー含有量3〜10重量%、例えば約5重
量%の溶液が実地で実証され、一般に一回の通過で処理
でき、これは0.1μm以上の被覆厚さを有する基体表
面を被覆する、連続した被覆とすることができる。
【0066】溶剤の蒸発除去の後あるいはその蒸発の途
中においてでも、活性化した表面上に置かれたモノマー
の重合または共重合が、有利には可視光領域の短波長部
分または電磁放射の紫外線領域の長波長部分の照射によ
り起きる。例えば、波長250〜500nm、有利には
290〜320nmの紫外線エキシマーの照射が好適で
ある。この場合にも、上記の範囲内で大量の照射部分を
照射する限り、水銀ランプが好適である。暴露時間は、
一般に10秒〜30分間、有利には2〜15分間であ
る。
【0067】時には、複数工程法を用いて気密に密着お
よび/または厚い被覆を確実にするために、活性化を含
む上記の操作工程を繰り返すことも有利である。あるい
は、活性化した表面を、場合によれば上記の酸素処理の
後に、本発明により使用するビニルモノマーの溶液中に
浸漬し、浸漬した状態で照射することも可能である。目
標を定めた研究により、与えられた照射源を用いてどの
ような照射時間により、かつ場合によればより長い接触
時間におけるどの溶液と基体により、希望する被覆厚さ
が得られるかが容易に確認できる。
【0068】基体、殊にはポリマー合成物質の表面の抗
菌性および細胞増殖抑制性被覆のための本発明による方
法は、細菌付着および/または繁殖ならびに細胞増殖の
抑制に最適な、各種の官能基のモル比の正確な調整を可
能とする。さらに、本方法は、適当な活性化方法の選択
により、上記の合成物質をその機械的性質およびその形
状を保持したままで、追加して抗菌性および細胞増殖抑
制性に変性できるという長所を備えている。一般に、こ
れら以外の前処理および後処理は必要としない。高度に
疎水性の合成物質は、モノマー溶液による十分な濡れ性
を得るために、場合によれば、例えば酸または塩基を用
いる化学腐食またはプラズマ処置による親水化前処理を
必要とする。高度に疎水性の合成物質は、これにより同
時に親水化および本発明の意味において活性化される。
【0069】本発明のこれ以上の説明を下記の実施例に
より行う。その中に用いられているモノマーは、一般式
I〜IVの化合物に属するその他の多数のものの代表で
ある。
【0070】
【実施例】使用したモノマー 表1に記載されたモノマーから、いずれも5重量%水溶
液を滅菌状態で製造した。
【0071】
【表1】
【0072】被覆する基体 抗菌性挙動に対する本発明による被覆の効果の研究は、
表2に記載した合成物質から成るシートについて行い、
これらはそれぞれ、厚さ0.1mm 、かつ4cm2
測定のための表面積を有していた。これらは、溶剤中へ
の粉体の溶解、引き続くペトリ皿中への注入および乾燥
によるか、あるいはカレンダー成形、押出成形、圧縮成
形またはへら成形により製造された。二三の場合には、
製造者からシートを提供された。
【0073】
【表2】
【0074】基体表面の活性化 表3に記載した方法および条件により、シートを先ず活
性化した。
【0075】
【表3】
【0076】グラフト(共)重合による基体表面の被覆 活性化の後に、シート、キャスティング成形品またはそ
の他の基体ならびに工業的加工の場合には、押出成形品
または射出成形品を溶液S1〜S16を用い、表4記載
の方法により被覆する。
【0077】
【表4】
【0078】浸漬の間または浸漬、噴射または塗布の後
に、250〜500nm、有利には290〜320nm
の領域の放射線を用いて照射する。
【0079】抗菌性の測定 細菌の付着の試験は、種々の菌株を用いて行うことがで
きる。このためには、特に表5に記載した細菌が、感染
したカテーテルの臨床分離菌となることが多いので、好
適である。
【0080】
【表5】
【0081】これらの菌株の一次付着(すなわちその後
の繁殖とは無関係)の測定のための方法は、例えばクレ
ブシエラ・プネウモニアエについて、以下に記載する。
その他の菌株(B1〜B3)の一次付着も同様にして測
定した。
【0082】静的条件下における一次細菌付着の測定 酵母エキス−ペプトン−グルコース−栄養源(1%+1
%+1%)中のクレブシエラ・プネウモニアエ菌株の一
晩放置カルチャーを遠心分離し、リン酸塩緩衝生理食塩
水(=PBS:0.05mKH2PO4、pH7.2+
0.9%NaCl)中に再び取り込む。PBS緩衝液を
用いて細胞濃度108個/mlまで希釈する。懸濁して
いる細菌を試験するシート片に3時間接触させる。この
ために、両面を被覆した直径1.6cm(=4.02c
2)の円形シート片を試験片用針に差し込み、細胞懸
濁液と一緒に振とうする。一方を被覆したシートを円
形、平面状で直径4.5cmの円盤の形で2〜3cm厚
さの軟質PVCから成る支持膜を用いて、膜ろ過装置に
取り付ける。試験する被覆を有し上を向いている側の上
に、細胞懸濁液を載せ、3時間振とうする。膜ろ過装置
は密封されていなければならない。すなわちこれは細胞
懸濁液が密封されていないセルを通って流出してはなら
ない。
【0083】接触時間が終わった後に、細菌懸濁液を水
流ポンプを用いて吸引し、シート片を洗浄のために、滅
菌PBS溶液20mlを用いて100mlビーカー中で
2分間振とうする。シート片を再び滅菌PBS溶液中に
浸漬し、次いで加熱TRIS/EDTA(0.1Mトリ
ス−ヒドロキシエチルアミノメタン、4mMエチレンジ
アミンテトラ酢酸、HClを用いてpH7.8に調整)
10ml中で2分間、沸騰している水浴中で抽出する。
【0084】抽出液を小さいエッペンドルフ−カップに
満たし、直ちに抽出したアデノシン三リン酸(ATP)
の生物発光測定まで−20℃に冷凍する。測定は、下記
のように行う。ポリカーボネート製の透明な細管中に試
薬混合物(生物発光試験CLSII、ベーリンゲル・マ
ンハイム(Boehringer Mannheim) 有限会社)100μl
を加え、10秒の間、光インパルス測定装置ルマット(L
UMAT) LB9501(ラボラトリエン・プロフェッソー
ル・ベルトルト(Laboratorien Prof. Berthold) 有限会
社、75323バート・ヴィルドバート、ドイツ国(753
23 Bad Wildbad, Deutschland))中で光インパルスを積
算する。次いで、試料100μlを加え、あらためて測
定する。相対光量(RLU)は、総内容物中の測定光イ
ンパルスの数から、試薬混合物中の光インパルスを差し
引いて得られる。この値は、シートに付着した細菌の数
と関連している。RLU値と細菌数との換算係数は、細
胞108個/mlを有する細菌懸濁液の0.1ml試料
を加熱TRIS/EDTA10ml中で抽出し、次いで
ATP含有量を測定して測定する。
【0085】クレブシエラ・プネウモニアエに対して、
ATP抽出物中で1.74・104RLU=細胞1・1
7個の値が得られる。4cm2シートの4.7・104
RLUの測定値は、シート表面積cm2当たりに (4.7・104)/4=1.175・104RLU/cm2 =6.8・106個/cm2 が一次的に付着していた。
【0086】結果 下記の表6aおよび6bには、合計27回の試験および
前活性化を行わなかった比較試験(14、16、18、
20、22、24、26)の種々の条件および結果を纏
めて表示してある。
【0087】
【表6】
【0088】
【表7】
【0089】表6aおよび6bは、本発明方法による被
覆により、細菌付着の著しい低下となった被覆が得られ
たことを明らかにしている。低下は、非被覆基体と比較
して、明らかに50%以上である。さらに、比較例(試
験3、4および15)から、波長172nmの紫外線エ
キシマー照射(A1)またはプラズマ処理(A2、A
3)を用いた基体表面の活性化により、意外にも、他の
活性化手段、例えば電子線(A7、試験13)またはN
aOH溶液(A8、試験17)よりも高い細菌付着の抑
制(≧90%)が得られたことが分かった。
【0090】さらに、これらの表に示した結果は、単一
モノマーを用いて操作して良好な結果が得られ(S7、
試験25)、また2種のモノマーから成る共重合体、す
なわちスチレンスルホン酸ナトリウムとアクリル酸(S
1+S2、試験15)、スチレンスルホン酸ナトリウム
とマレイン酸(S1+S4、試験17)、ビニルスルホ
ン酸ナトリウムとカフェー酸(S6+S10、試験2
1)ならびにアクリル酸とビニルスルホン酸ナトリウム
(S2+S6、試験27)から成ると、良好な抗菌性を
有する被覆となることを示している。

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 式I: R−(A)a、 〔式中、 Rは、オレフィン性の不飽和1個または2個を有し、価
    aを有する有機基を表し、 Aは、カルボキシル基−COOH、硫酸基−OSO2
    H、スルホン酸基−SO3H、リン酸基−OPO(O
    H)2、ホスホン酸基−PO(OH)2、亜リン酸基−O
    P(OH)2、フェノール性ヒドロキシル基または上記
    の基の塩またはエステルを表し、かつaは、1から6の
    整数を表す〕の少なくとも1種のモノマーを放射線誘導
    により、活性化した基体表面上にグラフト重合し、ただ
    し、モノマーI(式中、Aは、カルボキシル基−COO
    Hまたはカルボキシル基の塩またはエステルを表す)
    は、Aとして上記のものとは異なるものを表す少なくと
    も1種の別の基Aを含むか、またはAが、Aとして上記
    のものとは異なるものを表す少なくとも1種の別のモノ
    マーIと一緒に用いることを特徴とする、基体の表面の
    生物活性被覆のための方法。
  2. 【請求項2】 モノマーIとして、一般式IIまたはI
    II 式II: (Cn2n-q-x)(COOR1x 式III:(Cn2n-q-x)(SO31x 〔式中、 nは、いずれも独立して2から6までの整数、 xは、いずれも独立して1または2、 qは、いずれも独立して0または2を表し;かつ基R1
    は、いずれも独立して、−H、金属イオンの1当量、ま
    たは脂肪族、脂環式または芳香脂肪族アルコールの基を
    表す〕のモノマーの混合物を用いる、請求項1記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 モノマーIとして、一般式 式IV:(C66-b-c-d)Bb3 c(OH)d 〔式中、 Bは、いずれも独立して、1価または2価、直鎖または
    分枝状で、式(Cn2n-1-q-x)(COOR1xまたは
    (Cn2n-1-q-x)(SO31xの基を表し(式中、R
    1、n、q、およびxは請求項2中に定義してある)、 R3は、いずれも独立して、C1〜C4−アルキル、−N
    2、−COOH、−SO3H、−OSO3H、−OPO
    (OH)2、−PO(OH)2、−OP(OH)2、−O
    PO(O-)OCH2−CH2−N+(CH33、−PO
    (O-)O−CH2−CH2−N+(CH33、−OP(O
    -)OCH2−CH2−N+(CH33、または場合によれ
    ば上記の基の塩またはエステルを表し、 bは、1、2または3を表し、 cは、0、1、2または3を表し、かつdは、0、1、
    2または3を表し、 ただし、b+c+d≦6である〕の、ベンゼンから誘導
    されたモノマーを用いる、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 モノマーIとして、一般式VおよびVI 【化1】 〔式中、 R1は、水素またはメチル基、 R2は、2価の有機基、またはC−C−の単結合、 R3は、−O−または−NH−、 R4は、水素または基−SO3 -Na+、 R5は、水素、メチル基または基−R2−COOR6、 R6は、水素またはNa、かつnは、4または5を表
    し、 ただし、少なくとも1個の置換基R4は、基−SO3 -
    +である〕のモノマーから成る混合物を用いる、請求
    項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 モノマーIIおよびIIIが、グラフト
    したポリマー層が(iii)カルボキシル基およびスル
    ホン酸基、(iv)カルボキシル基およびスルホナート
    基、(v)カルボキシラート基およびスルホナート基、
    (vi)カルボキシル基、カルボキシラート基およびス
    ルホナート基またはカルボキシル基、スルホン酸基およ
    びスルホナート基を含むように選択される、請求項2記
    載の方法。
  6. 【請求項6】 カルボキシル基および/またはカルボキ
    シラート基のスルホン酸および/またはスルホナート基
    に対するモル比が、0.2から3である、請求項5記載
    の方法。
  7. 【請求項7】 カルボキシル基および/またはカルボキ
    シラート基のスルホン酸および/またはスルホナート基
    に対するモル比が、0.4から3である、請求項5記載
    の方法。
  8. 【請求項8】 カルボキシル基および/またはカルボキ
    シラート基のスルホン酸および/またはスルホナート基
    に対するモル比が、0.4から2である、請求項5記載
    の方法。
  9. 【請求項9】 カルボキシル基および/またはカルボキ
    シラート基のスルホン酸および/またはスルホナート基
    に対するモル比が、2から10である、請求項5記載の
    方法。
  10. 【請求項10】 カルボキシル基および/またはカルボ
    キシラート基のスルホン酸および/またはスルホナート
    基に対するモル比が、3から10である、請求項5記載
    の方法。
  11. 【請求項11】 カルボキシル基および/またはカルボ
    キシラート基のスルホン酸および/またはスルホナート
    基に対するモル比が、3から5である、請求項5記載の
    方法。
  12. 【請求項12】 モノマーIならびに複数のモノマーI
    が、グラフト重合したポリマー層が、リン酸基またはホ
    スホン酸基またはこれらの塩またはエステルを含むよう
    に選択される、請求項1記載の方法。
  13. 【請求項13】 基体表面の活性化が、基体ポリマー中
    に一緒に重合しており、紫外線感受性基を有するモノマ
    ーにより、紫外線照射、プラズマ処理、コロナ処理、電
    子線照射処置、火炎処理および/または強酸または強塩
    基を用いる処理により生成する、請求項1から12まで
    のいずれか1項記載の方法。
  14. 【請求項14】 基体表面の活性化が、波長範囲100
    から400nmの紫外線照射により、暴露時間0.1秒
    から20分間において生成する、請求項1から12まで
    のいずれか1項記載の方法。
  15. 【請求項15】 基体表面の活性化が、波長範囲125
    から310nmの紫外線照射により、暴露時間1秒から
    10分間において生成する、請求項1から12記載まで
    のいずれか1項記載の方法。
  16. 【請求項16】 基体表面の活性化が、高周波プラズマ
    またはマイクロ波プラズマにより、暴露時間30秒から
    30分間において生成する、請求項1から12までのい
    ずれか1項記載の方法。
  17. 【請求項17】 被覆の前の活性化した表面に、1から
    20分間酸素の作用を受けさせる、請求項1から14ま
    でのいずれか1項記載の方法。
  18. 【請求項18】 酸素を1から5分間作用させる、請求
    項17記載の方法。
  19. 【請求項19】 モノマーの重合が250から500n
    mの範囲内の照射によりひきおこされる、請求項1から
    18までのいずれか1項記載の方法。
  20. 【請求項20】 モノマーの重合が290から320n
    mの範囲内の紫外線照射によりひきおこされる、請求項
    1から18までのいずれか1項記載の方法。
  21. 【請求項21】 医療技術的または生物工学的物品、貯
    蔵容器または包装の製造のために、請求項1から20に
    より被覆した、請求項1から18による表面を有する基
    体の応用。
  22. 【請求項22】 物品が、カテーテル、ホースまたは導
    管である、請求項21記載の応用。
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