JPH1112420A - 塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents
塩化ビニル系樹脂組成物Info
- Publication number
- JPH1112420A JPH1112420A JP16570097A JP16570097A JPH1112420A JP H1112420 A JPH1112420 A JP H1112420A JP 16570097 A JP16570097 A JP 16570097A JP 16570097 A JP16570097 A JP 16570097A JP H1112420 A JPH1112420 A JP H1112420A
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- JP
- Japan
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- vinyl chloride
- chloride resin
- dipentaerythritol
- added
- pvc
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 成形性が良好であり、耐熱変形性も低下せ
ず、耐衝撃性が良好なＰＶＣ組成物を提供する。 【解決手段】 塩化ビニル系樹脂または塩素化塩化ビニ
ル樹脂１００重量部に平均粒子径１０μｍ以下のジペン
タエリスリト−ルが０．１〜５重量部添加されている。
ず、耐衝撃性が良好なＰＶＣ組成物を提供する。 【解決手段】 塩化ビニル系樹脂または塩素化塩化ビニ
ル樹脂１００重量部に平均粒子径１０μｍ以下のジペン
タエリスリト−ルが０．１〜５重量部添加されている。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩化ビニル系樹脂
（以下、ＰＶＣという）または塩素化塩化ビニル系樹脂
（以下「ＣＰＶＣ」という）からなる押出成形用樹脂に
関し、詳しくは成形時の流動性に優れる塩化ビニル系樹
脂組成物に関する。
（以下、ＰＶＣという）または塩素化塩化ビニル系樹脂
（以下「ＣＰＶＣ」という）からなる押出成形用樹脂に
関し、詳しくは成形時の流動性に優れる塩化ビニル系樹
脂組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来より、ＰＶＣ、ＣＰＶＣは安価であ
り、また、耐衝撃性、耐熱性等の物理的性質、耐溶剤
性、耐酸性等の化学的性質に優れているため、押出成形
や射出成形により種々の形状に成形加工され、建材、管
材等の幅広い用途に使用されている。しかしながら、Ｐ
ＶＣ、ＣＰＶＣは分解温度と成形温度とが近接している
等の理由から、ＰＶＣ、ＣＰＶＣのみを押出成形等して
も、良好な成形品を得ることができない。このため、Ｐ
ＶＣ、ＣＰＶＣを押出成形等する際には、安定剤や溶剤
等の各種添加剤が配合される。
り、また、耐衝撃性、耐熱性等の物理的性質、耐溶剤
性、耐酸性等の化学的性質に優れているため、押出成形
や射出成形により種々の形状に成形加工され、建材、管
材等の幅広い用途に使用されている。しかしながら、Ｐ
ＶＣ、ＣＰＶＣは分解温度と成形温度とが近接している
等の理由から、ＰＶＣ、ＣＰＶＣのみを押出成形等して
も、良好な成形品を得ることができない。このため、Ｐ
ＶＣ、ＣＰＶＣを押出成形等する際には、安定剤や溶剤
等の各種添加剤が配合される。
【０００３】また、ＣＰＶＣは、一般にＰＶＣを後塩素
化して作られる。ＣＰＶＣはＰＶＣの長所といわれる難
燃性、耐薬品性の特性を残し、熱変形温度がＰＶＣより
２０〜４０℃も高く、ＰＶＣの欠点である耐熱性が改良
されている。
化して作られる。ＣＰＶＣはＰＶＣの長所といわれる難
燃性、耐薬品性の特性を残し、熱変形温度がＰＶＣより
２０〜４０℃も高く、ＰＶＣの欠点である耐熱性が改良
されている。
【０００４】一般に、ＰＶＣ、及び、ＣＰＶＣの熱成形
性を改善する手法としては、熱安定剤及び滑剤等を添加
する事が知られている。また、滑剤には、内部滑剤と外
部滑剤があることが知られている。内部滑剤は成形時の
樹脂の溶融粘度を下げる効果があり流動性が向上する。
また、外部滑剤は樹脂の滑りを向上させ、流動性が向上
することが知られている。
性を改善する手法としては、熱安定剤及び滑剤等を添加
する事が知られている。また、滑剤には、内部滑剤と外
部滑剤があることが知られている。内部滑剤は成形時の
樹脂の溶融粘度を下げる効果があり流動性が向上する。
また、外部滑剤は樹脂の滑りを向上させ、流動性が向上
することが知られている。
【０００５】しかしながら、上記内部滑剤は成形時の成
形性を向上させるが、得られた成形品の耐熱変形性が低
下するという問題点があった。また、外部滑剤は成形時
の成形性を向上させ、耐熱変形性も低下しないという良
い点があるが、得られる成形品の表面に外滑剤が移行し
易く、物性（特に、耐衝撃性）が低下し易いという問題
点があった。
形性を向上させるが、得られた成形品の耐熱変形性が低
下するという問題点があった。また、外部滑剤は成形時
の成形性を向上させ、耐熱変形性も低下しないという良
い点があるが、得られる成形品の表面に外滑剤が移行し
易く、物性（特に、耐衝撃性）が低下し易いという問題
点があった。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決するものであって、成形性が良好であり、耐熱変
形性、及び、耐衝撃性が良好なＰＶＣ組成物を提供する
ことにある。
を解決するものであって、成形性が良好であり、耐熱変
形性、及び、耐衝撃性が良好なＰＶＣ組成物を提供する
ことにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明のＰＶＣ組成物は
ＰＶＣまたはＣＰＶＣ１００重量部に平均粒子径１０μ
ｍ以下のジペンタエリスリト−ルが０．１〜５重量部添
加されていることを特徴とする。
ＰＶＣまたはＣＰＶＣ１００重量部に平均粒子径１０μ
ｍ以下のジペンタエリスリト−ルが０．１〜５重量部添
加されていることを特徴とする。
【０００８】上記ＰＶＣとしては、単独重合体に限ら
ず、他の単量体との共重合体であっても良い。他の単量
体としては、例えば、エチレン、プロピレン等のオレフ
ィン類；酢酸ビニル等のビニル単量体類；２−エチルヘ
キシルメタクリレ−ト、ブチルメタクリレ−ト等のアク
リル系単量体類が用いられる。上記ＰＶＣの製造方法は
特には限定されず、公知の方法、例えば、懸濁重合、乳
化重合、塊状重合等が用いられる。
ず、他の単量体との共重合体であっても良い。他の単量
体としては、例えば、エチレン、プロピレン等のオレフ
ィン類；酢酸ビニル等のビニル単量体類；２−エチルヘ
キシルメタクリレ−ト、ブチルメタクリレ−ト等のアク
リル系単量体類が用いられる。上記ＰＶＣの製造方法は
特には限定されず、公知の方法、例えば、懸濁重合、乳
化重合、塊状重合等が用いられる。
【０００９】上記ＣＰＶＣは、ＰＶＣを後塩素化して得
られるが、後塩素化の方法は特には限定されず、公知の
方法、例えば、気相で行う方法、水相で行う方法、有機
溶媒中で行う方法等がある。
られるが、後塩素化の方法は特には限定されず、公知の
方法、例えば、気相で行う方法、水相で行う方法、有機
溶媒中で行う方法等がある。
【００１０】本発明で用いられるジペンタエリスリト−
ルとしては、平均粒子径が１０μｍ以下に制限される。
平均粒子径が１０μｍを超えると得られる成形品の耐衝
撃性が低下する。
ルとしては、平均粒子径が１０μｍ以下に制限される。
平均粒子径が１０μｍを超えると得られる成形品の耐衝
撃性が低下する。
【００１１】上記ジペンタエリスリト−ルの配合量は、
ＰＶＣまたはＣＰＶＣ１００重量部に対して０．１〜５
重量部に制限される。上記ジペンタエリスリト−ルが
０．１重量部未満では成形時、溶融流動性の向上効果が
得られず、５重量部を超えると得られる成形品の耐衝撃
性が低下する。
ＰＶＣまたはＣＰＶＣ１００重量部に対して０．１〜５
重量部に制限される。上記ジペンタエリスリト−ルが
０．１重量部未満では成形時、溶融流動性の向上効果が
得られず、５重量部を超えると得られる成形品の耐衝撃
性が低下する。
【００１２】本発明のＰＶＣ組成物には、更に成形性、
熱安定性等を向上させるために、一般に使用される鉛系
安定剤、ジブチル錫マレ−ト、ジブチル錫メルカプト等
の錫系安定剤、金属石鹸、脂肪酸エステル系の滑剤、炭
酸カルシウム、紫外線吸収剤、酸化チタンの顔料、及び
染料等が併用されてもよい。
熱安定性等を向上させるために、一般に使用される鉛系
安定剤、ジブチル錫マレ−ト、ジブチル錫メルカプト等
の錫系安定剤、金属石鹸、脂肪酸エステル系の滑剤、炭
酸カルシウム、紫外線吸収剤、酸化チタンの顔料、及び
染料等が併用されてもよい。
【００１３】本発明のＰＶＣ組成物は、押出成形法、射
出成形法にて成形可能であるが、押出成形法がより好ま
しい。本発明のＰＶＣ組成物を押出成形するには、例え
ば、組成物をス−パ−ミキサ−で均一に分散した混合
物、またはこの混合物を押出機に供給しペレタイザ−で
切断して得られたペレットを押出成形すればよい。
出成形法にて成形可能であるが、押出成形法がより好ま
しい。本発明のＰＶＣ組成物を押出成形するには、例え
ば、組成物をス−パ−ミキサ−で均一に分散した混合
物、またはこの混合物を押出機に供給しペレタイザ−で
切断して得られたペレットを押出成形すればよい。
【００１４】
【発明の実施の形態】以下に実施例、比較例を掲げて本
発明を詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに
限定されるものではない。
発明を詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに
限定されるものではない。
【００１５】（実施例１）ＣＰＶＣ１００重量部に対し
て、平均粒子径８μｍのジペンタエリスリト−ル（商品
名：ジペンタリットＳＰ：広栄化学社製）２重量部添加
した配合物を定温プラストミルで１９５℃で混練した
後、フロ−テスタ−において、定温法（２３０℃、シリ
ンダ−圧力１５０ｋｇｆ／ｃｍ2 、ダイＬ：１０ｍｍ、
Ｄ：１ｍｍ）で押し出してフロ−レイトを測定し、その
結果を表１に示す。また、上記組成物から得られた成形
品のビカット軟化温度（ＪＩＳ Ｋ ７２０６に準
拠）、及び、シャルピ−衝撃強度（ＪＩＳ Ｋ ７１１
１に準拠）を測定し、その結果を表１に示す。
て、平均粒子径８μｍのジペンタエリスリト−ル（商品
名：ジペンタリットＳＰ：広栄化学社製）２重量部添加
した配合物を定温プラストミルで１９５℃で混練した
後、フロ−テスタ−において、定温法（２３０℃、シリ
ンダ−圧力１５０ｋｇｆ／ｃｍ2 、ダイＬ：１０ｍｍ、
Ｄ：１ｍｍ）で押し出してフロ−レイトを測定し、その
結果を表１に示す。また、上記組成物から得られた成形
品のビカット軟化温度（ＪＩＳ Ｋ ７２０６に準
拠）、及び、シャルピ−衝撃強度（ＪＩＳ Ｋ ７１１
１に準拠）を測定し、その結果を表１に示す。
【００１６】（比較例１）ジペンタエリスリト−ルに代
えてブチルステアレ−ト２重量部添加したこと以外は実
施例１と同様にして、フロ−レイトを測定し、その結果
を表１に示す。また、得られた成形品の、ビカット軟化
温度、及び、シャルピ−衝撃強度を測定し、その結果を
表１に示す。
えてブチルステアレ−ト２重量部添加したこと以外は実
施例１と同様にして、フロ−レイトを測定し、その結果
を表１に示す。また、得られた成形品の、ビカット軟化
温度、及び、シャルピ−衝撃強度を測定し、その結果を
表１に示す。
【００１７】（比較例２）ジペンタエリスリト−ルを添
加しなかったこと以外は実施例１と同様にして、フロ−
レイトを測定し、その結果を表１に示す。また、得られ
た成形品の、ビカット軟化温度、及び、シャルピ−衝撃
強度を測定し、その結果を表１に示す。
加しなかったこと以外は実施例１と同様にして、フロ−
レイトを測定し、その結果を表１に示す。また、得られ
た成形品の、ビカット軟化温度、及び、シャルピ−衝撃
強度を測定し、その結果を表１に示す。
【００１８】（比較例３）平均粒子径５０μｍのジペン
タエリスリト−ルを添加したこと以外は実施例１と同様
にして、フロ−レイトを測定し、その結果を表１に示
す。また、得られた成形品の、ビカット軟化温度、及
び、シャルピ−衝撃強度を測定し、その結果を表１に示
す。
タエリスリト−ルを添加したこと以外は実施例１と同様
にして、フロ−レイトを測定し、その結果を表１に示
す。また、得られた成形品の、ビカット軟化温度、及
び、シャルピ−衝撃強度を測定し、その結果を表１に示
す。
【００１９】
【表１】
【００２０】
【発明の効果】上述の如く、本発明の効果は、ＰＶＣ又
はＣＰＶＣにジペンタエリスリト−ルが０．１〜５重量
部添加されることにより押出成形温度領域で流動性が向
上し、得られる成形品の耐熱変形性、耐衝撃性に優れた
ＰＶＣ組成物が得られる。
はＣＰＶＣにジペンタエリスリト−ルが０．１〜５重量
部添加されることにより押出成形温度領域で流動性が向
上し、得られる成形品の耐熱変形性、耐衝撃性に優れた
ＰＶＣ組成物が得られる。
Claims (1)
- 【請求項１】 塩化ビニル系樹脂または塩素化塩化ビニ
ル系樹脂１００重量部に平均粒子径１０μｍ以下のジペ
ンタエリスリト−ルが０．１〜５重量部添加されている
ことを特徴とする塩化ビニル系樹脂組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16570097A JPH1112420A (ja) | 1997-06-23 | 1997-06-23 | 塩化ビニル系樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16570097A JPH1112420A (ja) | 1997-06-23 | 1997-06-23 | 塩化ビニル系樹脂組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1112420A true JPH1112420A (ja) | 1999-01-19 |
Family
ID=15817399
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16570097A Pending JPH1112420A (ja) | 1997-06-23 | 1997-06-23 | 塩化ビニル系樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1112420A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014525506A (ja) * | 2011-08-31 | 2014-09-29 | インヴィスタ テクノロジーズ エスアエルエル | 多価アルコールとポリアミドからなる組成物 |
| CN110520473A (zh) * | 2017-09-27 | 2019-11-29 | 积水化学工业株式会社 | 注塑成形用树脂组合物 |
-
1997
- 1997-06-23 JP JP16570097A patent/JPH1112420A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014525506A (ja) * | 2011-08-31 | 2014-09-29 | インヴィスタ テクノロジーズ エスアエルエル | 多価アルコールとポリアミドからなる組成物 |
| CN110520473A (zh) * | 2017-09-27 | 2019-11-29 | 积水化学工业株式会社 | 注塑成形用树脂组合物 |
| US11692091B2 (en) | 2017-09-27 | 2023-07-04 | Sekisui Chemical Co., Ltd. | Resin composition for injection molding |
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