JPH11123677A - 搬送ロボットの搬送速度制御方法及びその装置 - Google Patents

搬送ロボットの搬送速度制御方法及びその装置

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JPH11123677A
JPH11123677A JP29454397A JP29454397A JPH11123677A JP H11123677 A JPH11123677 A JP H11123677A JP 29454397 A JP29454397 A JP 29454397A JP 29454397 A JP29454397 A JP 29454397A JP H11123677 A JPH11123677 A JP H11123677A
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speed
transfer
hand unit
turning
acceleration
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JP29454397A
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English (en)
Inventor
Hidenobu Shirai
秀信 白井
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Fujitsu VLSI Ltd
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu VLSI Ltd
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】被搬送物を目的位置までずれることなく搬送で
き、しかも、搬送処理量の効率アップを図ることができ
る多関節型の搬送ロボットを提供する。 【解決手段】シーケンス制御回路部21は、旋回動作、
伸縮動作及び上下動作のためのその時々の動作指令信号
を作成する。旋回動作の場合、第1の回動用駆動モータ
M1を駆動制御するための動作指令信号を作成する。
又、伸縮動作の場合、第1及び第2の回動用駆動モータ
M1,M3を駆動制御するための動作指令信号を作成す
る。上下動作の場合、昇降用モータM2を駆動制御する
ための動作指令信号を作成する。モータ駆動制御回路部
22は、各動作に対応するモータM1〜M3をその動作
指令信号の内容に基づいて予め記憶された駆動のための
加速度及びその増減する割合のデータを読み出し該デー
タに基づいてモータ駆動回路23を介して各モータM1
〜M3を駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、搬送ロボットの搬
送速度制御方法及びその装置に係り、詳しくは例えば真
空チャッキングできない半導体ウェハ等の被搬送物を載
置し搬送するのに好適な搬送ロボットの搬送速度制御方
法及びその装置に関するものである。
【0002】近年、半導体製造装置は、生産量及び高品
質のさらなる向上が求められている。そのため、半導体
製造装置における搬送系においても高精度及び高処理量
が可能な搬送系が求められている。
【0003】
【従来の技術】半導体製造装置において、ウェハカセッ
ト装置からプロセス装置に半導体ウェハを搬送したり、
半導体ウェハを一方のプロセス装置から隣接する他方の
プロセス装置へ搬送する場合には搬送ロボットが使用さ
れている。この搬送ロボットは搬送装置内に設けられて
いる。
【0004】ところで、搬送装置は装置内を大気圧の状
態やプロセス装置内と同じ真空状態にするため、搬送ロ
ボットはその大気圧状態や真空状態の下で使用される。
真空状態で下で使用される場合、搬送ロボットは、半導
体ウェハを真空チャッキングすることができない。その
結果、搬送ロボットは該搬送ロボットに設けたハンド部
の上に載置しただけの状態で該半導体ウェハを搬送して
いる。
【0005】特に、真空状態の下での半導体ウェハの搬
送は、スムースな搬送制御(ハンド部の速度制御)が要
求される。これは、半導体ウェハが加減速時に慣性力に
よりハンド部に対してずれる。ずれる際に、半導体ウェ
ハがハンド部と擦れてパーティクルが発生する。このパ
ーティクルの発生はプロセス装置内の環境を悪化させ製
造する半導体装置の歩止まりを低下させる。又、このず
れは、搬送のたび毎に搬送位置が相違することを意味
し、精度及び信頼性の高い搬送の障害となる。
【0006】そこで、ハンド部に半導体ウェハの外周面
を支持するガイド部を形成し、搬送の際にずれないよう
にすることが考えられる。しかしながら、ガイド部と半
導体ウェハの外周に対して高精度にピタリと合わせるこ
とは不可能であるため、パーティクルの発生を低減させ
るには限界があった。又、半導体ウェハがずれないよう
に非常にゆっくりと搬送することが考えられるが、処理
量が低下し高処理量を図る上で問題となる。
【0007】そこで、搬送ロボットのハンド部の速度制
御について、速度変化の少ないスムースな速度制御が行
われている。図8は、ハンド部を一方向へ直線移動させ
る場合の、速度Vの変化を示す。図8では、始動時から
予め定めた時間ta(又は予め定めた加速時間)に到達
するまで予め定めた基準加速度As1で加速してハンド
部の速度Vを予め定めた基準速度Vsまで上げる。そし
て、一定時間その基準速度Vsでハンド部を移動させた
後(予め定めた減速開始時間tb)に、予め定めた負の
基準加速度−As1で減速せて停止させる。
【0008】つまり、始動開始する時においては、一定
時間のあいだ予め定めた基準加速度As1で加速させ、
一定の勾配で速度Vを上げるようにする。又、停止時に
おいては、予め定めた負の基準加速度−As1で減速さ
せ、一定の勾配で速度Vを下げるようにする。これは、
ハンド部の速度Vの速度変化を、1次的に加速/減速変
化させることにより速度変化を小さくし、搬送時間を最
小にするようにしたものである。
【0009】図9は、ハンド部を一方向へ直線移動させ
る場合の、別の速度Vの変化を示す。この図9に基づく
制御は、始動開始直後、基準速度Vs到達直前、減速開
始直後、及び、停止直前において、さらに速度変化を小
さくし、搬送時間を最小にするようにしたものである。
【0010】図9では、始動開始時において、加速度が
予め定めた基準加速度As1a(時間t1)になるまで
該加速度を予め定めた一定の勾配で上げてハンド部を移
動開始させる。時間t1から時間t2の間はその基準加
速度As1aを維持する。時間t2を経過すると、加速
度が0(時間t3であって速度Vが予め定めた基準速度
Vs)になるまで該加速度を予め定めた一定の勾配(マ
イナスの勾配)で下げる。
【0011】ハンド部の速度Vが予め定めた基準速度V
sになると、時間t4までその基準速度Vsを維持す
る。そして、時間t4になると、加速度が予め定めた負
の基準加速度−As1a(時間t5)になるまで該加速
度を予め定めた一定のマイナスの勾配で下げる。時間t
5から時間t6の間はその負の基準加速度−As1aを
維持する。時間t6を経過すると、加速度が0(時間t
7であって速度Vがゼロ)になるまで該負の加速度−A
s1aを予め定めた一定の勾配(プラスの勾配)で減少
させる。
【0012】従って、ハンド部の速度Vの速度変化は、
2次的に加速/減速を変化させることにより小さくしか
もスムースとなる。ところで、搬送ロボットは多関節型
ロボットが主流を占めるようになってきている。これは
多関節型の搬送ロボットは動きが多様であり、前記ウェ
ハカセット装置、プロセス装置の配置の自由度が拡が
り、生産効率のよい設備配置設計を可能にしているから
である。
【0013】図10は多関節型の搬送ロボットの要部平
面を示す。ロボット50は、基台51、アーム部52及
びハンド部53とからなる。基台51はアーム部52を
上下方向に移動可能に支持している。アーム部52は、
第1アーム52aと第2アーム52bとからなる。第1
アーム52aはその基端部が前記基台51に対して回動
可能且つ上下方向に移動可能に軸54にて支持されてい
る。そして、第1アーム52aは、図示しない上下動作
用アクチュエータにより上下動するとともに、図示しな
い旋回用アクチュエータにより軸54を回動中心として
回動する。
【0014】第2アーム52bは、その基端部が前記第
1アーム52aの先端部に対して回転可能に軸55にて
支持されている。そして、第2アーム52bは、図示し
ない伸縮動作用アクチュエータにより軸55を回動中心
として回転する。尚、第2アーム52bは、前記第1ア
ーム52aが旋回動作する時、動作し(動作させない場
合もある)、第1アーム52aが旋回動作していない時
単独で動作することはない。詳述すると、図10におい
て、第1アーム52aが時計回り方向に旋回すると、第
2アーム52bは第1アーム52aに対して反時計回り
方向に相対回動する。反対に、第1アーム52aが反時
計回り方向に旋回すると、第2アーム52bは第1アー
ム52aに対して時計回り方向に相対回動する。
【0015】前記ハンド部53は、被搬送物としての半
導体ウェハWを載置する一対のフォーク状の載置部53
aが形成され、一対の載置部53aの結ぶ中央位置に前
記第2アーム52bの先端部と回動可能に連結されてい
る。又、ハンド部53は第2アーム52bと図示しない
ギア機構等の駆動連結機構にて連結されいる。そして、
第1アーム52a及び第2アーム52bが動作すると
き、ハンド部53が一対の載置部53aを結ぶ長手方向
に直線運動(伸縮動作)するように、ハンド部53は第
2アーム52bに対して相対回動する。
【0016】因みに、第2アーム52bが反時計回り方
向に旋回すると、ハンド部53は第2アーム52bに対
して時計回り方向に相対回動して姿勢を変えず直線運動
する。反対に、第2アーム52bが時計回り方向に旋回
すると、ハンド部53は第2アーム52bに対して反時
計回り方向に相対回動して姿勢を変えず直線運動する。
この直線運動を伸縮動作といい、図10に実線で示す位
置から離間する方向の運動を伸動作といい、実線に示す
位置に向かう方向の運動を縮動作という。
【0017】又、第2アーム52bを回動させないで第
1アーム52aのみ旋回(回動)させて、前記ハンド部
53を図10で実線で示す位置で回転させる動作を旋回
動作という。
【0018】各アクチュエータは、一般にモータにて構
成されコントローラにて駆動制御されて各部材を作動さ
せる。そして、ハンド部53を図10に示す実線位置か
ら2点鎖線位置まで直線運動させて半導体ウェハWを搬
送する場合、コントローラ53は旋回動作用アクチュエ
ータを駆動制御して第1アーム52aを時計回り方向に
旋回させるとともに、伸縮動作用アクチュエータを駆動
制御して第2アーム52bを第1アーム52aに対して
反時計回り方向に相対回動させる。
【0019】この時、コントローラは、第1アーム52
a及び第2アーム52bについて前記図9で説明したと
同様な速度制御を個々のアクチュエータに対して行って
ハンド部53の載置部53aに載置した半導体ウェハW
と載置部53aがずれるのを防止している。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、直線運
動しているハンド部53の速度は、第1アーム52aの
回動速度(周速度)の前記直線運動方向成分と第2アー
ム52bの回動速度(周速度)の直線運動方向成分との
合成となる。ハンド部53(半導体ウェハW)の実際の
速度Vは、図11に示すように破線で示す理想の目標速
度Voと乖離する。詳述すると、図11から明らかなよ
うに一定の基準速度Vsで搬送される時はなく、搬送速
度Vが基準速度Vs以上まで急激に上昇した後、減少の
一途を辿り速度変化がかえって大きくなっている。従っ
て、慣性力により半導体ウェハWは載置部53aに対し
てずれる。そして、パーティクルを発生させていた。
【0021】さらに、停止直前においては、速度変化は
緩やかになるものの搬送速度Vがゼロになるのに、即ち
ハンド部53が図10に2点鎖線で示す位置まで到達す
る時間が長くなる。その結果、無駄時間が生じ効率のよ
い搬送ができない。
【0022】又、第2アーム52bを回動させないで第
1アーム52aのみ回動(旋回)させて、前記ハンド部
53を第1アーム52aの回動中心軸を中心に旋回させ
る場合、コントローラ53は旋回動作用アクチュエータ
を図8又は図9に示すように回転制御を行っている。し
かしながら、旋回動作用アクチュエータは常に所定の回
転速度で制御されるものの、旋回するハンド部53は第
1アーム52の回転軸芯からの距離によってその旋回速
度(周速度)が相違する。従って、旋回動作用アクチュ
エータが所定の速度制御で回転していても、ハンド部5
3の旋回位置が旋回中心から離間すればするほどその旋
回速度の速度変化は大きくなるとともにハンド部53に
載置される半導体ウェハWにかかる遠心力も大きくな
る。その結果、ハンド部53の旋回位置によっては半導
体ウェハWは載置部53aに対してずれるといった問題
があった。
【0023】本発明は、被搬送物を搬送する搬送ロボッ
トにおいて、その被搬送物が搬送途中においてずれるこ
となく、しかも、搬送処理量の効率アップを図る速度制
御することができる搬送ロボットの搬送速度制御方法及
びその装置を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、複数アームを介してハンド部が連結され、その各ア
ームをそれぞれのアクチュエータにて所定の動作を行わ
せることによってハンド部を旋回動作させて被搬送物を
目標位置まで旋回搬送する搬送ロボットの搬送速度制御
方法において、旋回搬送の際にハンド部に対して被搬送
物が遠心力によりずれない範囲で、かつ、目標位置まで
の搬送時間が最小となるように、その被搬送物の実際の
旋回位置における旋回搬送速度及びその速度変化量を予
め設定しその設定した設定制御量に基づいて前記アクチ
ュエータを駆動制御した。
【0025】請求項2に記載の発明は、複数アームを介
してハンド部が連結され、その各アームをそれぞれのア
クチュエータにて所定の動作を行わせることによってハ
ンド部を伸縮動作させて被搬送物を目標位置まで伸縮搬
送する搬送ロボットの搬送速度制御方法において、伸縮
搬送の際にハンド部に対して被搬送物が慣性力によりず
れない範囲で、かつ、目標位置までの搬送時間が最小と
なるように、その被搬送物の実際の伸縮搬送速度及びそ
の速度変化量を予め設定し、その設定した設定制御量に
て前記アクチュエータを駆動制御した。
【0026】請求項3に記載の発明は、複数アームを介
してハンド部が連結され、各アームをそれぞれのアクチ
ュエータにて所定の動作を行わせることによってハンド
部を旋回動作させて被搬送物を目標位置まで旋回搬送す
る旋回動作モードと、各アームをそれぞれのアクチュエ
ータにて所定の動作を行わせることによってハンド部を
伸縮動作させて被搬送物を目標位置まで伸縮搬送する伸
縮動作モードとを備えた搬送ロボットの搬送速度制御方
法において、前記旋回動作モード時には、その旋回搬送
の際にハンド部に対して被搬送物が遠心力によりずれな
い範囲で、かつ、目標位置までの搬送時間が最小となる
ように、その被搬送物の実際の旋回位置における旋回搬
送速度及びその速度変化量を予め設定しその設定した設
定制御量に基づいて前記アクチュエータを駆動制御し、
前記伸縮動作モード時には、その伸縮搬送の際にハンド
部に対して被搬送物が慣性力によりずれない範囲で、か
つ、目標位置までの搬送時間が最小となるように、その
被搬送物の実際の伸縮搬送速度及びその速度変化量を予
め設定し、その設定した設定制御量にて前記アクチュエ
ータを駆動制御した。
【0027】請求項4に記載の発明は、複数アームを介
してハンド部が連結され、その各アームをそれぞれのア
クチュエータにて所定の動作を行わせることによってハ
ンド部を旋回動作させて被搬送物を目標位置まで旋回搬
送する搬送ロボットの搬送速度制御装置において、前記
アクチュエータを駆動する駆動回路と、前記旋回搬送の
際に、前記ハンド部に対して前記被搬送物が遠心力によ
りずれない範囲で、かつ、目標位置までの搬送時間が最
小となるように、その時々の被搬送物の旋回位置におけ
る旋回搬送速度の速度変化時期を指令するシーケンス制
御回路部と、前記シーケンス制御回路部からの指令に基
づいて予め設定された被搬送物が遠心力によりずれない
範囲で、かつ、目標位置までの搬送時間を最小するため
の旋回加速度のデータを読み出し、該加速度となるよう
に前記駆動回路を介して前記アクチュエータを駆動制御
する駆動制御回路部とを備えた。
【0028】請求項5に記載の発明は、複数アームを介
してハンド部が連結され、その各アームをそれぞれのア
クチュエータにて所定の動作を行わせることによってハ
ンド部を伸縮動作させて被搬送物を目標位置まで伸縮搬
送する搬送ロボットの搬送速度制御装置において、前記
アクチュエータを駆動する駆動回路と、前記伸縮搬送の
際に、前記ハンド部に対して前記被搬送物が慣性力によ
りずれない範囲で、かつ、目標位置までの搬送時間が最
小となるように、その時々の被搬送物の伸縮搬送速度の
速度変化時期を指令するシーケンス制御回路部と、前記
シーケンス制御回路部からの指令に基づいて予め設定さ
れた被搬送物が慣性力によりずれない範囲で、かつ、目
標位置までの搬送時間を最小するための伸縮加速度のデ
ータを読み出し、該加速度となるように前記駆動回路を
介して前記アクチュエータを駆動制御する駆動制御回路
部とを備えた。
【0029】請求項6に記載の発明は、複数アームを介
してハンド部が連結され、各アームをそれぞれのアクチ
ュエータにて所定の動作を行わせることによってハンド
部を旋回動作させて被搬送物を目標位置まで旋回搬送す
る旋回動作モードと、各アームをそれぞれのアクチュエ
ータにて所定の動作を行わせることによってハンド部を
伸縮動作させて被搬送物を目標位置まで伸縮搬送する伸
縮動作モードとを備えた搬送ロボットの搬送速度装置に
おいて、前記アクチュエータを駆動する駆動回路と、前
記旋回搬送又は伸縮搬送の際に、前記ハンド部に対して
前記被搬送物がずれない範囲で、かつ、目標位置までの
搬送時間が最小となるように、その時々の被搬送物の旋
回搬送速度又は伸縮搬送速度の速度変化時期を指令する
シーケンス制御回路部と、前記シーケンス制御回路部か
らの指令に基づいて予め設定された被搬送物がずれない
範囲で、かつ、目標位置までの搬送時間を最小するため
の旋回加速度又は伸縮加速度のデータを読み出し、該加
速度となるように前記駆動回路を介して前記アクチュエ
ータを駆動制御する駆動制御回路部とを備えた。
【0030】(作用)請求項1に記載の発明によれば、
被搬送物が旋回搬送される場合、その旋回搬送速度及び
その速度変化量は、ハンド部に対して被搬送物が遠心力
によりずれない範囲で、かつ、目標位置までの搬送時間
が最小となる値に設定される。その結果、被搬送物は旋
回搬送途中においてずれることなく搬送され、しかも、
搬送処理量はアップする。
【0031】請求項2に記載の発明によれば、被搬送物
が伸縮搬送される場合、その被搬送物の実際の伸縮搬送
速度及びその速度変化量は、ハンド部に対して被搬送物
が慣性力によりずれない範囲で、かつ、目標位置までの
搬送時間が最小となる値に設定される。その結果、被搬
送物は伸縮搬送途中においてずれることなく搬送され、
しかも、搬送処理量はアップする。
【0032】請求項3に記載の発明によれば、被搬送物
が旋回搬送される場合、その旋回搬送速度及びその速度
変化量は、ハンド部に対して被搬送物が遠心力によりず
れない範囲で、かつ、目標位置までの搬送時間が最小と
なる値に設定される。又、被搬送物が伸縮搬送される場
合、その被搬送物の実際の伸縮搬送速度及びその速度変
化量は、ハンド部に対して被搬送物が慣性力によりずれ
ない範囲で、かつ、目標位置までの搬送時間が最小とな
る値に設定される。その結果、被搬送物は各搬送途中に
おいてずれることなく搬送され、しかも、搬送処理量は
アップする。
【0033】請求項4に記載の発明によれば、駆動制御
回路部はシーケンス制御回路部からその時々の被搬送物
の旋回位置における旋回搬送速度の速度変化時期を指令
する指令に基づいて予め設定された被搬送物が遠心力に
よりずれない範囲で、かつ、目標位置までの搬送時間を
最小するための旋回加速度のデータを読み出し、該加速
度となるように駆動回路を介してアクチュエータを駆動
制御する。その結果、被搬送物は旋回搬送途中において
ずれることなく搬送され、しかも、搬送処理量はアップ
する。
【0034】請求項5に記載の発明によれば、駆動制御
回路部はシーケンス制御回路部からその時々の被搬送物
の伸縮搬送速度の速度変化時期を指令する指令に基づい
て予め設定された被搬送物が慣性力によりずれない範囲
で、かつ、目標位置までの搬送時間を最小するための伸
縮加速度のデータを読み出し、該加速度となるように前
記駆動回路を介してアクチュエータを駆動制御する。そ
の結果、被搬送物は伸縮搬送途中においてずれることな
く搬送され、しかも、搬送処理量はアップする。
【0035】請求項6に記載の発明によれば、駆動制御
回路部はシーケンス制御回路部からその時々の被搬送物
の旋回搬送速度又は伸縮搬送速度の速度変化時期を指令
する指令に基づいて予め設定された被搬送物がずれない
範囲で、かつ、目標位置までの搬送時間を最小するため
の旋回加速度又は伸縮加速度のデータを読み出し、該加
速度となるように駆動回路を介してアクチュエータを駆
動制御する。その結果、被搬送物は各搬送途中において
ずれることなく搬送され、しかも、搬送処理量はアップ
する。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態を図面に従って説明する。図1は多関節型の搬送ロ
ボットの要部平面を示し、図2は搬送ロボットの要部正
面を示す。
【0037】搬送ロボット10は、円筒状の基台11
と、多関節のアーム部12と、ハンド部13を備えてい
る。基台11は上面にフランジ11aが固着されてい
て、該フランジ11aから上方に向かって第1駆動軸1
4が突出している。第1駆動軸14は同フランジ11a
に対して回転可能にかつ軸線方向に移動に支持されてい
る。第1駆動軸14の先端部は、アーム部12が連結さ
れている。アーム部12は第1アーム12aと第2アー
ム12bを備えている。第1アーム12aは、その基端
部が前記第1駆動軸14に連結固定されている。従っ
て、第1アーム12aは、第1駆動軸14が回転する
と、同駆動軸14を回動中心として回動する。又、第1
駆動軸14が上下動すると、同駆動軸14とともに上下
動する。この第1駆動軸14は、前記基台11内に設け
られた第1の回動用駆動モータM1(図3参照)が正逆
回転することによって基台11に対して正逆回転するよ
うになっている。又、第1駆動軸14は、前記基台11
内に設けられた昇降用駆動モータM2(図3参照)が正
逆回転することによって基台11に対して上下動するよ
うになっている。
【0038】第1アーム12aの先端部には、第2駆動
軸15が回動可能に支持されている。第2駆動軸15は
前記第1アーム12a内に設けられた第2の回動用駆動
モータM3(図3参照)が正逆回転することによって第
1アーム12aに対して正逆回転するようになってい
る。第1アーム12aから突出した第2駆動軸15は第
2アーム12bの基端部と連結固定されている。従っ
て、第2駆動軸15が回転すると、同駆動軸15を回動
中心として第2アーム12bは回動する。
【0039】第2アーム12bの先端部には、従動軸1
6が回動可能に支持されている。従動軸16は、第2ア
ーム12b内に設けられた図示しないギア機構等の駆動
連結機構にて連結されていて、第2アーム12bが第1
アーム12aに対して相対回動するとき相対回転する。
そして、従動軸16と第2駆動軸15の軸芯間の距離
は、第1駆動軸14と第2駆動軸15の軸芯間の距離と
一致させている。
【0040】第2アーム12bから突出した従動軸16
にはハンド部13が連結固定されている。ハンド部13
は、被搬送物としての半導体ウェハWを載置する一対の
フォーク状の載置部13aが形成され、一対の載置部1
3aの結ぶ中央位置に前記第2アーム12bの先端部か
ら突出した従動軸16が連結固定されている。従って、
従動軸16が回転すると、同従動軸16を回動中心とし
てハンド部13は第2アーム12bに対して相対回動す
る。
【0041】そして、第2アーム12bは、前記第1ア
ーム12aが回動動作する時、動作し(動作させない場
合もある)、第1アーム12aが回動動作していない時
単独で動作することはない。詳述すると、図1におい
て、第1アーム12aが時計回り方向に回動すると、従
動軸16が直線運動をするように、第2アーム12bは
第1アーム12aに対して反時計回り方向に相対回動す
る。つまり、従動軸16が直線運動するためには、第1
駆動軸14の時計回り方向の回転速度に対して第2駆動
軸15の反時計回り方向の回転速度は2倍になってい
る。
【0042】反対に、第1アーム12aが反時計回り方
向に回動すると、従動軸16が直線運動をするように、
第2アーム12bは第1アーム12aに対して時計回り
方向に相対回動する。この場合にも同様に、従動軸16
が直線運動するためには、第1駆動軸14の反時計回り
方向の回転速度に対して第2駆動軸15の時計回り方向
の回転速度は2倍になっている。
【0043】又、ハンド部13は、第1アーム12a及
び第2アーム12bが動作するとき、一対の載置部13
aを結ぶ長手方向に姿勢を変えずに直線運動(伸縮動
作)するように、前記駆動連結機構及び従動軸16によ
り第2アーム12bに対して相対回動する。つまり、第
2アーム12bが反時計回り方向に回動すると、ハンド
部13は第2アーム12bに対して時計回り方向に相対
回動して姿勢を変えず直線運動する。詳述すると、ハン
ド部13の直線運動は前記第1駆動軸14の回転速度と
第2駆動軸15の回転速度によって決まる。そして、ハ
ンド部13の姿勢が変わらないためには、第2駆動軸1
5の反時計回り方向の回転速度に対して従動軸16の時
計回りの回転速度は1/2になっている。
【0044】反対に、第2アーム12bが時計回り方向
に旋回すると、ハンド部13は第2アーム12bに対し
て反時計回り方向に相対回動して姿勢を変えず直線運動
する。同様に、ハンド部13の直線運動は前記第1駆動
軸14の回転速度と第2駆動軸15の回転速度によって
決まる。又、ハンド部13の姿勢が変わらないために
は、第2駆動軸の時計回り方向の回転速度に対して従動
軸16の反時計回りの回転速度は1/2になっている。
【0045】そして、上記のようなハンド部13の直線
運動を伸縮動作といい、図1に実線で示す位置から離間
する方向の運動を伸動作といい、実線に示す位置に向か
う方向の運動を縮動作という。又、第2アーム12bを
回動させないで第1アーム12aのみ回動(旋回)させ
て、前記ハンド部13を例えば図1で実線で示す位置で
回転させる動作を旋回動作という。又、第1駆動軸14
を上下動させてハンド部13を上下動させる動作を上下
動作という。
【0046】上記各動作はアクチュエータとしての前記
各駆動モータM1〜M3を駆動制御することによって行
われる。図3は、各駆動モータM1〜M3を駆動制御す
るための搬送用ロボット10に設けられた電気ブロック
回路を示す。
【0047】図3において、シーケンス制御回路部21
は、前記旋回動作、伸縮動作及び上下動作の各動作にお
けいて、搬送途中においてハンド部13に対して半導体
ウェハWがずれないで且つ搬送時間が最小となるための
その時々の動作指令信号を作成する。詳述すると、旋回
動作モードの場合、シーケンス制御回路部21は、図示
しない第1駆動軸14の回動位置センサからの位置デー
タ及び予め設定されている位置データとに基づいて第1
の回動用駆動モータM1を駆動制御するための動作指令
信号を作成する。つまり、その時のハンド部13の停止
旋回位置と、搬送先の目標旋回位置を図示しない回動位
置センサや予め設定された回動位置データから求める。
因みに、停止旋回位置は、載置部13aに載置された半
導体ウェハW(一対の載置部13aに半導体ウェハWが
載置されている場合には第1駆動軸14から遠い方の半
導体ウェハW)の中心位置とする。従って、目標旋回位
置はその半導体ウェハWの中心位置が旋回して停止する
位置となる。
【0048】そして、停止旋回位置から搬送先の目標旋
回位置までハンド部13を旋回する際に、その第1の回
動用駆動モータM1の回転速度Vrtm (ハンド部13が
旋回する旋回搬送速度Vrtm と比例する)の速度変化
を、2次的に加速/減速を変化させるために、シーケン
ス制御回路部21は、(1)正の加速度(Artm )を一
定の勾配(ΔArtm )で増加させる時期、(2)正の加
速度(Artm )を増加させる割合(ΔArtm )をゼロに
する時期、(3)正の加速度(Artm )を一定の勾配
(−ΔArtm )で減少させる時期、(4)加速度(Art
m )をゼロにし搬送速度Vrtm を一定に保持する時期、
(5)負の加速度(−Artm )を一定の勾配(−ΔArt
m )を負の方向に増加させる時期、(6)負の加速度
(−Artm )を負の方向に増加させる割合(−ΔArtm
)をゼロにする時期、(7)負の加速度(−Artm )
を一定の勾配(ΔArtm )で減少させる時期、(8)負
の加速度(−Artm )をゼロにし回転速度(Vrtm )を
ゼロ、即ちハンド部13を停止する時期を求め、その各
時期に対応した動作指令信号を出力する。
【0049】又、伸縮動作モードの場合、シーケンス制
御回路部21は、図示しない第1及び第2駆動軸14,
15の回動位置センサからの位置データ及び予め設定さ
れている伸縮位置データとに基づいて第1及び第2の回
動用駆動モータM1,M3を駆動制御するための動作指
令信号を作成する。つまり、その時の第1及び第2駆動
軸14,15(ハンド部13)の停止位置と、搬送先の
目標位置を図示しない回動位置センサや予め設定された
伸縮位置データから求める。そして、停止位置から搬送
先の目標位置までハンド部13を姿勢を変えずに直線運
動する際に、シーケンス制御回路部21はその伸縮搬送
速度Vst、即ち実際のハンド部13の速度についてその
速度変化Astが2次的に加速/減速を変化させるように
制御するための動作指令信号を出力する。
【0050】即ち、シーケンス制御回路部21は、ハン
ド部13の速度Vstについて(1)正の加速度(Ast)
を一定の勾配(ΔAst)で増加させる時期、(2)正の
加速度(Ast)を増加させる割合(ΔAst)をゼロにす
る時期、(3)正の加速度(Ast)を一定の勾配(−Δ
Ast)で減少させる時期、(4)加速度(Ast)をゼロ
にし搬送速度Vstを一定に保持する時期、(5)負の加
速度(−Ast)を一定の勾配(−ΔAst)で負の方向に
増加させる時期、(6)負の加速度(−Ast)を負の方
向に増加させる割合(−ΔAst)をゼロにする時期、
(7)負の加速度(−Ast)を一定の勾配(ΔAst)で
減少させる時期、(8)負の加速度(−Ast)をゼロに
し伸縮搬送速度Vstをゼロ、即ちハンド部13を停止す
る時期を求め、その各時期に対応した動作指令信号を出
力する。
【0051】又、上下動作モードの場合、シーケンス制
御回路部21は、図示しない高さ位置センサからの位置
データ及び予め設定されている高さデータとに基づいて
昇降用モータM2を駆動制御するための動作指令信号を
作成する。つまり、その時の第1駆動軸14の位置(ハ
ンド部13)の停止高さ位置と、搬送先の目標高さ位置
を図示しない位置センサや予め設定された高さ位置デー
タから求める。
【0052】そして、停止高さ位置から搬送先の目標高
さ位置まで上動(下動)する際に、その昇降用駆動モー
タM2の回転速度Vudm (ハンド部13の上下搬送速度
Vudに比例する。即ち上昇速度(下降速度)に比例す
る)の速度変化を、2次的に加速/減速を変化させるた
めに、シーケンス制御回路部21は、(1)正の加速度
(Audm )を一定の勾配(ΔAudm )で増加させる時
期、(2)正の加速度(Audm )を増加させる割合(Δ
Audm )をゼロにする時期、(3)正の加速度(Audm
)を一定の勾配(−ΔAudm )で減少させる時期、
(4)正の加速度(Audm )をゼロにし搬送速度Vudm
を一定に保持する時期、(5)負の加速度(−Audm )
を一定の勾配(−ΔAudm )で負の方向に増加させる時
期、(6)負の加速度(−Audm )を負の方向に増加さ
せる割合(−ΔAudm )をゼロにする時期、(7)負の
加速度(−Audm )を一定の勾配(ΔAudm )で減少さ
せる時期、(8)負の加速度(Audm )をゼロにし搬送
速度Vudm をゼロ、即ちハンド部13を停止する時期を
求め、その各時期に対応した動作指令信号を出力する。
【0053】シーケンス制御回路部21が作成した各動
作モードにおけるその時々の動作指令信号は次段のモー
タ駆動制御回路部22に出力される。モータ駆動制御回
路部22は、前記動作指令信号に応答してその動作指令
信号が上下動作、旋回動作及び伸縮動作のうちどの動作
かを判別する。そして、モータ駆動制御回路部22は、
その判別した動作に対応するモータをその動作指令信号
の内容に基づいて同制御回路部22に内蔵したメモリに
予め記憶された駆動のための設定制御量としてのデータ
を読み出し該データに基づいて駆動制御信号を次段のモ
ータ駆動回路23に出力する。
【0054】次に、駆動制御回路部22のシーケンス制
御回路部21からの各動作モードの動作指令信号に対す
る動作について説明する。 A.[旋回動作モード] 駆動制御回路部22は旋回動作モードにおける各動作指
令信号を入力した時、第1の回動用駆動モータM1を駆
動制御するために以下のような駆動制御信号を出力す
る。尚、説明の便宜上、第1アーム12aを図1実線位
置で示す停止位置から時計回り方向に90度旋回させて
ハンド部13を図1に示す停止位置から図4に示す目標
位置まで姿勢を変えず伸動作させて半導体ウェハWを搬
送する場合について説明する。
【0055】(1)正の加速度(Artm )を一定の勾配
(ΔArtm )で増加させる時期を示す動作信号が入力さ
れた時。駆動制御回路部22は、前記メモリにされた各
データのなかから旋回動作における停止している第1の
回動用駆動モータ(以下、第1のモータという)M1を
正の加速度Artm で駆動させるために、その正の加速度
Artm を増加させる割合のデータΔArtm を読み出す。
駆動制御回路部22はこのデータΔArtm の割合で加速
度Artm を上げるための駆動制御信号を出力する。モー
タ駆動回路23はこの駆動制御信号に応答して第1のモ
ータM1を駆動する。従って、モータM1の回転速度V
rtm の速度変化はΔArtm の割合で増加する加速度Art
m に基づいて制御される。つまり、モータM1は加速回
転を開始する。
【0056】(2)正の加速度(Artm )を増加させる
割合(ΔArtm )をゼロにする時期を示す動作信号が入
力された時。駆動制御回路部22は、この増加させる割
合ΔArtm をゼロにして一定の加速度Artm にするため
の駆動制御信号を出力する。モータ駆動回路23はこの
駆動制御信号に応答して第1のモータM1を駆動する。
従って、モータM1の回転速度Vrtm の速度変化は一定
の加速度Artm に基づいて制御される。
【0057】(3)正の加速度(Artm )を一定の勾配
(−ΔArtm )で減少させる時期を示す動作指令信号が
入力された時。駆動制御回路部22は、前記メモリから
一定の加速度Artm で加速しながら回転駆動している第
1の回動用モータM1についてその正の加速度Artm を
減少させる割合のデータ−ΔArtm を読み出す。駆動制
御回路部22はこのデータ−ΔArtm の割合で正の加速
度Artm を下げるための駆動制御信号を出力する。モー
タ駆動回路23はこの駆動制御信号に応答して第1のモ
ータM1を駆動する。従って、モータM1の回転速度V
rtm の速度変化は−ΔArtm の割合で減少する加速度A
rtm に基づいて制御される。
【0058】(4)加速度(Artm )をゼロにし搬送速
度Vrtm を一定に保持する時期を示す動作指令信号が入
力された時。駆動制御回路部22は、この増加させる加
速度Artm をゼロにして回転速度Vrtm を一定に保持す
るための駆動制御信号を出力する。モータ駆動回路23
はこの駆動制御信号に応答して第1のモータM1を駆動
する。従って、モータM1の回転速度Vrtm は一定とな
り、その速度変化はゼロになる。
【0059】(5)負の加速度(−Artm )を一定の勾
配(−ΔArtm )で負の方向に増加させる時期を示す動
作指令信号が入力された時。駆動制御回路部22は、前
記メモリから一定の回転速度Vrtm で回転している第1
のモータM1を負の加速度−Artm で駆動させるため
に、その負の加速度−Artm を負の方向に増加させる割
合のデータ−ΔArtm を読み出す。駆動制御回路部22
はこのデータ−ΔArtm の割合で負の加速度−Artm を
上げるための駆動制御信号を出力する。モータ駆動回路
23はこの駆動制御信号に応答して第1のモータM1を
駆動する。従って、モータM1の回転速度Vrtm の速度
変化は−ΔArtm の割合で負の方向に増加する負の加速
度−Artm に基づいて制御される。つまり、モータM1
の回転速度Vrtm は減速回転を開始する。
【0060】(6)負の加速度(−Artm )を負の方向
に増加させる割合(−ΔArtm )を一定にする時期を示
す動作指令信号が入力された時。駆動制御回路部22
は、この負の方向に増加させる割合−ΔArtm をゼロに
して一定の負の加速度−Artm にするための駆動制御信
号を出力する。モータ駆動回路23はこの駆動制御信号
に応答して第1のモータM1を駆動する。従って、モー
タM1の回転速度Vrtm の速度変化は一定の負の加速度
−Artm に基づいて制御される。
【0061】(7)負の加速度(−Artm )を一定の勾
配(−ΔArtm )で減少させる時期を示す動作指令信号
が入力された時。駆動制御回路部22は、前記メモリか
ら一定の負の加速度−Artm で減速しながら回転駆動し
ている第1のモータM1についてその負の加速度−Art
m を減少させる割合のデータΔArtm を読み出す。駆動
制御回路部22はこのデータΔArtm の割合で負の加速
度−Artm を減少させるための駆動制御信号を出力す
る。モータ駆動回路23はこの駆動制御信号に応答して
第1のモータM1を駆動する。従って、モータM1の回
転速度Vrtm の速度変化は−ΔArtm の割合で減少する
負の加速度−Artm に基づいて制御される。
【0062】(8)負の加速度(−Artm )をゼロにし
回転速度Vrtm をゼロ、即ちハンド部13を停止する時
期を示す動作指令信号が入力された時。駆動制御回路部
22は、回転速度Vrtm をゼロにする駆動制御信号を出
力する。モータ駆動回路23はこの駆動制御信号に応答
して第1のモータM1を停止させる。従って、モータM
1の回転速度Vrtm の速度変化はゼロとなる。つまり、
ハンド部13は停止旋回位置から搬送先の目標旋回位置
まで到達して停止する。
【0063】尚、設定制御量としての前記正負の加速度
Artm 、−Artm 及び増減する割合ΔArtm 、−ΔArt
m は、予め求めた値である。詳述すると、図1に示す状
態で旋回動作するとき、半導体ウェハWの旋回搬送速度
(第1駆動軸14を回動中心とする周速度)Vrtが、図
5に示すスムースな速度変化で推移し且つ搬送時間が最
小となるように、その時々の第1のモータM1に対する
正負の加速度Artm 、−Artm 及び増減する割合ΔArt
m 、−ΔArtm で制御するタイミングは予め実験又は理
論にて求められている。
【0064】この時、正負の加速度Artm 、−Artm 及
び増減する割合ΔArtm 、−ΔArtm は、ハンド部13
の載置部13aに載置された半導体ウェハWが旋回中に
載置部13aに対して遠心力でずれない値に設定してい
る。つまり、半導体ウェハWにかかる遠心力Fは、第1
駆動軸14の軸芯から載置部13aに載置された半導体
ウェハWの中心までの距離R、半導体ウェハWの質量M
w 、旋回搬送速度Vrtとすると、 F=Mw ・Vrt2/Rとなる。
【0065】従って、遠心力Fによって半導体ウェハW
ずれないために、その時の質量Mw、旋回位置に応じて
基づいての正負の加速度Artm 、−Artm 及び増減する
割合ΔArtm 、−ΔArtm の最も効率のよい値を予め実
験又は理論にて求めてメモりに記憶させている。
【0066】B.[伸縮動作モード] 駆動制御回路部22は伸縮動作モードにおける各動作指
令信号を入力した時、第1及び第2の回動用駆動モータ
(以下、第1及び第2のモータ)M1,M3を駆動制御
するために以下のような駆動制御信号を出力する。
【0067】尚、説明の便宜上、第1アーム12aを図
1実線位置で示す位置から時計回り方向に90度旋回さ
せて、ハンド部13を図4実線で示す停止位置から2点
鎖線で示す目標位置まで直線運動させる場合について説
明する。
【0068】(1)正の加速度(Ast)を一定の勾配
(ΔAst)で増加させる時期を示す動作指令信号を入力
した時。駆動制御回路部22は、前記メモリにされた各
データのなかから伸縮動作における停止しているハンド
部13を駆動するとき正の加速度Astを増加させる割合
のデータΔAstを読み出す。駆動制御回路部22は、こ
のデータΔAstを第1の回転用駆動モータM1の加速度
Astm を決定するためのデータΔAstm に変換する。つ
まり、ハンド部13の直線移動位置Xは、第1アーム1
2aの長さ(第1及び第2駆動軸14,15の軸芯間の
距離)をr、第1アーム12aの回動角をθとすると、 X=2r・sinθ で表される。
【0069】従って、ハンド部13の直線移動量ΔX
は、第1アーム12aの回動量をΔθとすれば、 ΔX=2r・sinΔθ となる。つまり、直線運動しているハンド部53の直線
移動量ΔX、即ち移動速度Vstは、第1アーム12aの
回動速度(第1駆動軸14を回動中心に回動する第2駆
動軸15の軸芯位置における周速度)の直線運動方向成
分と第2アーム12bの回動速度(第2駆動軸15を回
動中心として回動する従動軸16の軸芯位置における周
速度)の直線運動方向成分の合成となる。つまり、ハン
ド部13をΔAstの割合で加速度Astを上げるための第
1のモータM1の加速度Astm の増加の割合ΔAstm を
求める必要があるからである。
【0070】本実施形態では、ΔAstに対するΔAstm
は予め実験又は理論的に求めたものを採用し、前記メモ
リに記憶している。そして、前記したように第1駆動軸
14の回転速度に対して第2駆動軸15の回転速度は2
倍であるので、第1のモータM1の加速度Astm を決定
するデータΔAstm が決まれば第2のモータM3の加速
度(=2Astm )を決定するデータ(=2ΔAstm )が
一義的に決まる。
【0071】駆動制御回路部22はこのデータΔAstm
,2ΔAstm の割合で第1及び第2のモータM1,M
3の加速度Astm ,2Astm を上げるための駆動制御信
号を出力する。モータ駆動回路23はこの駆動制御信号
に応答して第1及び第2のモータM1,M3を駆動す
る。従って、ハンド部13の伸縮搬送速度Vstの速度速
化はΔAstの割合で増加する加速度Astに基づいて制御
される。つまり、ハンド部13は搬送、即ち直線運動を
開始する。
【0072】(2)正の加速度(Ast)を増加させる割
合(ΔAst)をゼロにする時期を示す動作指令信号を入
力した時。駆動制御回路部22は、この増加させる割合
ΔAstm ,Δ2Astm をゼロにしてハンド部13の加速
度Astを一定にするための駆動制御信号を出力する。モ
ータ駆動回路23はこの駆動制御信号に応答して第1及
び第2のモータM1,M3を駆動する。従って、モータ
M1,M3の回転速度の速度変化は一定の加速度Astm
,2Astm に基づいて制御される。つまり、ハンド部
13の伸縮搬送速度Vstの速度変化は一定の加速度Ast
に基づいて制御される。
【0073】(3)正の加速度(Ast)を一定の勾配
(−ΔAst)で減少させる時期を示す動作指令信号を入
力した時。駆動制御回路部22は、前記メモリから一定
の加速度Astで加速しながら直線運動しているハンド部
13についてその正の加速度Astを減少させる割合のデ
ータ−ΔAstを読み出す。駆動制御回路部22は、前記
と同様にこのデータ−ΔAstを第1のモータM1の加速
度Astm を決定するためのデータ−ΔAstm に変換す
る。この−ΔAstに対する−ΔAstm も前記と同様に予
め実験又は理論的に求めたものを採用し、前記メモリに
記憶されている。そして、第1のモータM1の加速度A
stm を決定するデータ−ΔAstm と、第2のモータM3
の加速度(=2Astm )を決定するデータ(=2ΔAst
m )とが求められると、駆動制御回路部22はこのデー
タ−ΔAstm ,−2ΔAstm の割合で第1及び第2のモ
ータM1,M3の加速度Astm ,2Astm を下げるため
の駆動制御信号を出力する。モータ駆動回路23はこの
駆動制御信号に応答して第1及び第2のモータM1,M
3を駆動する。従って、ハンド部13の伸縮搬送速度V
stの速度速化は−ΔAstの割合で減少する加速度Astに
基づいて制御される。
【0074】(4)加速度(Ast)をゼロにし伸縮搬送
速度Vstを一定に保持する時期を示す動作指令信号を入
力した時。駆動制御回路部22は、前記メモリから加速
度Astをゼロにするデータを読み出す。駆動制御回路部
22は、前記と同様にこの加速度Astをゼロにするデー
タに対する第1の回転用駆動モータM1の加速度Astm
をゼロにするためのデータに変換する。駆動制御回路部
22は、ハンド部13の加速度Astをゼロ(Astm=2
Astm =0)にしてハンド部13の伸縮搬送速度Vstを
一定に保持するための駆動制御信号を出力する。モータ
駆動回路23はこの駆動制御信号に応答して第1及び第
2のモータM1,M3を駆動する。従って、ハンド部1
3の伸縮搬送速度Vstは一定となり、その速度変化はゼ
ロになる。
【0075】(5)負の加速度(−Ast)を一定の勾配
(−ΔAst)で負の方向に増加させる時期を示す動作指
令信号を入力した時。駆動制御回路部22は、前記メモ
リから一定の伸縮搬送速度Vstで搬送しているハンド部
13を負の加速度−Astを負の方向に増加させる割合の
データ−ΔAstを読み出す。駆動制御回路部22は、前
記と同様にこのデータ−ΔAstを第1の回転用駆動モー
タM1の負の加速度−Astm を決定するためのデータ−
ΔAstm に変換する。この−ΔAstに対する−ΔAstm
も前記と同様に予め実験又は理論的に求めたものを採用
し、前記メモリに記憶されている。そして、第1のモー
タM1の負の加速度−Astm を決定するデータ−ΔAst
m と、第2のモータM3の負の加速度(=−2Astm )
を決定するデータ(=−2ΔAstm )とが求められる
と、駆動制御回路部22はこのデータ−ΔAstm ,−2
ΔAstm の割合で第1及び第2のモータM1,M3の負
の加速度−Astm ,−2Astm を負の方向に上げるため
の駆動制御信号を出力する。モータ駆動回路23はこの
駆動制御信号に応答して第1及び第2のモータM1,M
3を駆動する。従って、ハンド部13の伸縮搬送速度V
stの速度速化は−ΔAstの割合で減少する負の加速度A
stに基づいて制御される。つまり、ハンド部13の伸縮
搬送速度Vstは減速を開始する。
【0076】(6)負の加速度(−Ast)を負の方向に
増加させる割合(−ΔAst)をゼロにする時期を示す動
作指令信号を入力した時。駆動制御回路部22は、この
負の方向に増加させる割合−ΔAstm をゼロにしてハン
ド部13の負の加速度−Astを一定にするための駆動制
御信号を出力する。モータ駆動回路23はこの駆動制御
信号に応答して第1及び第2のモータM1,M3を駆動
する。従って、モータM1,M3の回転速度の速度変化
は一定の負の加速度−Astm ,−2Astm に基づいて制
御される。つまり、ハンド部13の伸縮搬送速度Vstの
速度変化は一定の負の加速度−Astに基づいて制御され
る。
【0077】(7)負の加速度(−Ast)を一定の勾配
(ΔAst)で減少させる時期を示す動作指令信号を入力
した時。駆動制御回路部22は、前記メモリから一定の
負の加速度−Astで減速しながら搬送しているハンド部
13についてその負の加速度−Astを減少させる割合の
データΔAstを読み出す。駆動制御回路部22は、前記
と同様にこのデータΔAstを第1のモータM1の負の加
速度−Astm を決定するためのデータΔAstm に変換す
る。このΔAstに対するΔAstm も前記と同様に予め実
験又は理論的に求めたものを採用し、前記メモリに記憶
されている。そして、第1のモータM1の負の加速度−
Astm を決定するデータΔAstm と、第2のモータM3
の負の加速度(=−2Astm )を決定するデータ(=2
ΔAstm )とが求められると、駆動制御回路部22はこ
のデータΔAstm ,2ΔAstm の割合で第1及び第2の
モータM1,M3の負の加速度−Astm ,−2Astm を
減少させるための駆動制御信号を出力する。モータ駆動
回路23はこの駆動制御信号に応答して第1及び第2の
モータM1,M3を駆動する。従って、ハンド部13の
伸縮搬送速度Vstの負の速度速化はΔAstの割合で減少
する負の加速度−Astに基づいて制御される。
【0078】(8)負の加速度(−Ast)をゼロにし伸
縮搬送速度Vstをゼロ、即ちハンド部13を停止する時
期を示す動作指令信号を入力した時。駆動制御回路部2
2は、前記メモリから伸縮搬送速度Vstをゼロにするデ
ータを読み出す。駆動制御回路部22は、前記と同様に
この伸縮搬送速度Vstをゼロにするデータに対する第1
及び第2のモータM1,M3の回転速度をゼロ、即ち停
止させるためのデータに変換する。駆動制御回路部22
は、第1及び第2のモータM1,M3を停止させるため
の駆動制御信号を出力する。モータ駆動回路23はこの
駆動制御信号に応答して第1及び第2のモータM1,M
3を停止させる。従って、ハンド部13の伸縮搬送速度
Vstはゼロとなり停止する。つまり、ハンド部13は停
止位置から搬送先の目標位置まで到達して停止する。
【0079】従って、伸縮動作において、ハンド部13
の伸縮搬送速度Vstを2次的に正負の加速度Ast、−A
stを2次的(ΔAst、−ΔAst)に変化させて加減速す
るようにしたので、図6に示すように停止位置から搬送
先の目標位置までの伸縮搬送速度Vstを変化させること
ができる。
【0080】さらに、正負の加速度Ast、−Ast及び増
減する割合ΔAst、−ΔAstに対する設定制御量として
の正負の加速度Astm 、−Astm 及び増減する割合ΔA
stm、−ΔAstm は、ハンド部13の載置部13aに載
置された半導体ウェハWが伸縮動作中に載置部13aに
対して慣性力でずれないで最も効率のよい値を予め実験
又は理論にて求めている。従って、ハンド部13の伸縮
動作は緩やかに制御されてスムースな直線運動でしかも
搬送時間が最小となる。
【0081】C.[上下動作モード] 駆動制御回路部22は上下動作モードにおける各動作指
令信号を入力した時、昇降用駆動モータM2を駆動制御
するために以下のような駆動制御信号を出力する。尚、
説明の便宜上、ハンド部13を図2実線位置で示す停止
位置から2点鎖線で示す目標位置まで上動させる場合に
ついて説明する。
【0082】(1)正の加速度(Audm )を一定の勾配
(ΔAudm )で増加させる時期を示す動作指令信号を入
力した時。駆動制御回路部22は、前記メモリにされた
各データのなかから停止している昇降用駆動モータM2
についてを正の加速度Audm で駆動させるために、その
正の加速度Audm を増加させる割合のデータΔAudm を
読み出す。駆動制御回路部22はこのデータΔAudm の
割合で加速度Audm を上げるための駆動制御信号を出力
する。モータ駆動回路23はこの駆動制御信号に応答し
て昇降用モータM2を駆動する。従って、モータM2の
回転速度Vudm の速度変化はΔAudm の割合で増加する
加速度Audm に基づいて制御される。つまり、モータM
2は加速回転を開始し、ハンド部13は図2実線位置か
ら停止位置から上動を開始する。
【0083】(2)正の加速度(Audm )を増加させる
割合(ΔAudm )をゼロにする時期を示す動作指令信号
を入力した時。駆動制御回路部22は、この増加させる
割合ΔArtm をゼロにして一定の加速度Artm にするた
めの駆動制御信号を出力する。モータ駆動回路23はこ
の駆動制御信号に応答して昇降用駆動モータM2を駆動
する。従って、モータM2の回転速度Vudm の速度変化
は一定の加速度Audm に基づいて制御される。
【0084】(3)正の加速度(Audm )を一定の勾配
(−ΔAudm )で減少させる時期を示す動作指令信号を
入力した時。駆動制御回路部22は、前記メモリから一
定の正の加速度Audm で加速しながら回転駆動している
昇降用モータM2についてその正の加速度Audm を減少
させる割合のデータ−ΔAudm を読み出す。駆動制御回
路部22はこのデータ−ΔAudm の割合で正の加速度A
udm を下げるための駆動制御信号を出力する。モータ駆
動回路23はこの駆動制御信号に応答して昇降用駆動モ
ータM2を駆動する。従って、モータM2の回転速度V
udm の速度変化は−ΔAudm の割合で減少する正の加速
度Audm に基づいて制御される。
【0085】(4)正の加速度(Audm )をゼロにし搬
送速度Vudm を一定に保持する時期を示す動作指令信号
を入力した時。駆動制御回路部22は、この正の加速度
Audm をゼロにして回転速度Vudm を一定に保持するた
めの駆動制御信号を出力する。モータ駆動回路23はこ
の駆動制御信号に応答して昇降用駆動モータM2を駆動
する。従って、モータM2の回転速度Vudm は一定とな
り、その速度変化はゼロになる。つまり、一定の上昇速
度Vudでハンド部13は上動する。
【0086】(5)負の加速度(−Audm )を一定の勾
配(−ΔAudm )で負の方向に増加させる時期を示す動
作指令信号を入力した時。駆動制御回路部22は、前記
メモリから一定の回転速度Vudm で回転している昇降用
駆動モータM2を負の加速度−Audm で駆動させるため
に、その負の加速度−Audm を負の方向に増加させる割
合のデータ−ΔAudm を読み出す。駆動制御回路部22
はこのデータ−ΔAudm の割合で負の加速度−Audm を
上げるための駆動制御信号を出力する。モータ駆動回路
23はこの駆動制御信号に応答して昇降用駆動モータM
2を駆動する。従って、モータM2の回転速度Vudm の
速度変化は−ΔAudm の割合で負の方向に増加する負の
加速度−Audm に基づいて制御される。つまり、ハンド
部13は減速を開始する。
【0087】(6)負の加速度(−Audm )を負の方向
に増加させる割合(−ΔAudm )をゼロにする時期を示
す動作指令信号を入力した時。駆動制御回路部22は、
この負の方向に増加させる割合−ΔAudm をゼロにして
一定の負の加速度−Audm にするための駆動制御信号を
出力する。モータ駆動回路23はこの駆動制御信号に応
答して昇降用駆動モータM2を駆動する。従って、モー
タM2の回転速度Vudm の速度変化は一定の負の加速度
−Audm に基づいて制御される。
【0088】(7)負の加速度(−Audm )を一定の勾
配(ΔAudm )で減少させる時期を示す動作指令信号を
入力した時。駆動制御回路部22は、前記メモリから一
定の負の加速度−Audm で減速しながら回転駆動してい
る昇降用駆動モータM2についてその負の加速度−Aud
m を減少させる割合のデータΔAudm を読み出す。駆動
制御回路部22はこのデータΔAudm の割合で負の加速
度−Audm を減少させるための駆動制御信号を出力す
る。モータ駆動回路23はこの駆動制御信号に応答して
昇降用駆動モータM2を駆動する。従って、モータM2
の回転速度Vudm の速度変化はΔAudm の割合で減少す
る負の加速度−Audm に基づいて制御される。
【0089】(8)負の加速度(Audm )をゼロにし回
転速度Vudm をゼロ、即ちハンド部13を停止する時期
を示す動作指令信号を入力した時。駆動制御回路部22
は、回転速度Vudm をゼロにする駆動制御信号を出力す
る。モータ駆動回路23はこの駆動制御信号に応答して
昇降用駆動モータM2を停止させる。従って、モータM
2の回転速度Vudm の速度変化はゼロとなる。つまり、
ハンド部13は停止位置から搬送先の目標位置まで到達
して停止する。
【0090】尚、前記正負の加速度Audm 、−Audm 及
び増減する割合ΔAudm 、−ΔAudm の値とその値で制
御するタイミングは、予め求めたものである。詳述する
と、図2に示す状態で上下動作するとき、半導体ウェハ
Wの上下搬送速度Vudが、図7に示すスムースな速度変
化で推移し且つ搬送時間が最小となるように、その時々
の昇降用駆動モータM2に対する正負の加速度Audm 、
−Audm 及び増減する割合ΔAudm 、−ΔAudm を予め
実験又は理論にて求めている。
【0091】この時、正負の加速度Audm 、−Audm 及
び増減する割合ΔAudm 、−ΔAudm は、ハンド部13
の載置部13aに載置された半導体ウェハWが上下動作
中に載置部13aに対してはずんでずれない値であって
最も効率のよい値を予め実験又は理論にて求めている。
【0092】次に、上記のように構成した搬送ロボット
10の特徴を以下に述べる。 (1)本実施形態では、前記伸縮動作において実際のハ
ンド部13(載置部13aに載置した半導体ウェハW)
の伸縮搬送速度Vstを2次的に正負の加速度Ast、−A
stを2次的(ΔAst、−ΔAst)に変化させて加減速し
た。詳述すると、第1アーム12aの回動速度の直線運
動方向成分と第2アーム12bの回動速度の直線運動方
向成分の合成となる伸縮搬送速度Vstについて、その伸
縮搬送速度Vstが目的の速度変化をするように第1及び
第2の回動用駆動モータM1,M3の加速度Astm ,−
Astm ,2Astm ,−2Astm 及びその増減の割合ΔA
stm ,−ΔAstm ,2ΔAstm ,−2ΔAstm を求め
る。そして、この加速度Astm ,−Astm ,2Astm ,
−2Astm 及びの増減の割合ΔAstm ,−ΔAstm ,2
ΔAstm ,−2ΔAstm に基づいて各モータM1,M3
を駆動制御した。従って、ハンド部13の伸縮動作は緩
やかに制御されてスムースな直線運動となる。
【0093】しかも、正負の加速度Ast、−Ast及び増
減する割合ΔAst、−ΔAstは、ハンド部13の載置部
13aに載置された半導体ウェハWが載置部13aに対
して加減速に基づく慣性力にてずれない値に設定した。
【0094】従って、搬送時間が最小で伸縮搬送処理能
力が高く、しかも、ずれないことにより搬送精度が高く
パーティクルの発生がない。 (2)本実施形態では、ハンド部13を旋回動作させる
時、停止位置から目標位置までの旋回移動する際の搬送
速度を、2次的に正負の加速度Artm 、−Artm を2次
的(ΔArtm 、−ΔArtm )に変化させて加減速したの
で、ハンド部13の旋回動作は緩やかに制御されてスム
ースな旋回となる。しかも、正負の加速度Artm 、−A
rtm 及びその増減する割合ΔArtm 、Δ−Artm は、ハ
ンド部13の載置部13aに載置された半導体ウェハW
が載置部13aに対して遠心力でずれない値に設定し
た。従って、搬送時間が最小で旋回搬送処理能力が高
く、しかも、ずれないことにより搬送精度が高くパーテ
ィクルの発生がない。
【0095】(3)本実施形態では、ハンド部13を上
下動作させる時、停止位置から目標位置までの昇降移動
する際の昇降速度を、2次的に正負の加速度Audm 、−
Audm を2次的(ΔAudm 、−ΔAudm )に変化させて
加減速したので、ハンド部13の上下動作は緩やかに制
御されてスムースな上下動となる。しかも、正負の加速
度Audm 、−Audm 及びその増減する割合ΔAudm 、−
ΔAudm は、ハンド部13の載置部13aに載置された
半導体ウェハWが載置部13aに対して加減速に基づく
慣性力にてはずんでずれない値に設定した。従って、搬
送時間が最小で昇降搬送処理能力が高く、しかも、はず
んでずれないことにより搬送精度が高くパーティクルの
発生がない。
【0096】尚、本発明の実施の形態は上記実施形態に
限定されるものではなく以下のように実施してもよい。 ○上記実施形態では、半導体ウェハWを搬送する搬送ロ
ボット10に具体化したが、それ以外の例えば半導体チ
ップ等の被搬送物を搬送する搬送ロボットに応用しても
よい。
【0097】○上記実施形態では、2関節型の搬送ロボ
ット10に具体化したが、例えは、3関節以上の多関節
型、フロッグレッグ型、リンク型等のロボットに応用し
てもよい。
【0098】
【発明の効果】請求項1〜6に記載の発明によれば、被
搬送物を搬送途中においてずれることなく目的位置まで
搬送でき、しかも、搬送処理量の効率アップを図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】多関節型の搬送ロボットの要部平面図。
【図2】多関節型の搬送ロボットの要部正面図。
【図3】各駆動モータを駆動制御するための電気ブロッ
ク回路図。
【図4】アーム部とハンド部の動きを説明するための説
明図。
【図5】旋回動作を説明するための旋回搬送速度の変化
を示す図。
【図6】伸縮動作を説明するための伸縮搬送速度の変化
を示す図。
【図7】上下動作を説明するための上下搬送速度の変化
を示す図。
【図8】ハンド部の搬送速度を1次的に加減速させた場
合の変化を示す図。
【図9】ハンド部の搬送速度を2次的に加減速させた場
合の変化を示す図。
【図10】従来技術を説明するための多関節型の搬送ロ
ボットの要部平面図。
【図11】従来の多関節型搬送ロボットにおけるハンド
部の伸縮搬送速度の変化を示す図。
【符号の説明】
10 搬送ロボット 12 アーム部 12a 第1アーム 12b 第2アーム 13 ハンド部 13a 載置部 14 第1駆動軸 15 第2駆動軸 16 従動軸 21 シーケンス制御回路部 22 モータ駆動制御回路部 23 モータ駆動回路 M1 アクチュエータとしての第1の回動用駆動モータ M2 昇降用駆動モータ M3 アクチュエータとしての第2の回動用駆動モータ Vrt 旋回搬送速度 Vst 伸縮搬送速度 Vud 上下搬送速度 W 被搬送物としての半導体ウェハ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数アームを介してハンド部が連結さ
    れ、その各アームをそれぞれのアクチュエータにて所定
    の動作を行わせることによってハンド部を旋回動作させ
    て被搬送物を目標位置まで旋回搬送する搬送ロボットの
    搬送速度制御方法において、 前記旋回搬送の際に前記ハンド部に対して前記被搬送物
    が遠心力によりずれない範囲で、かつ、目標位置までの
    搬送時間が最小となるように、その被搬送物の実際の旋
    回位置における旋回搬送速度及びその速度変化量を予め
    設定しその設定した設定制御量に基づいて前記アクチュ
    エータを駆動制御した搬送ロボットの搬送速度制御方
    法。
  2. 【請求項2】 複数アームを介してハンド部が連結さ
    れ、その各アームをそれぞれのアクチュエータにて所定
    の動作を行わせることによってハンド部を伸縮動作させ
    て被搬送物を目標位置まで伸縮搬送する搬送ロボットの
    搬送速度制御方法において、 前記伸縮搬送の際に前記ハンド部に対して前記被搬送物
    が慣性力によりずれない範囲で、かつ、目標位置までの
    搬送時間が最小となるように、その被搬送物の実際の伸
    縮搬送速度及びその速度変化量を予め設定し、その設定
    した設定制御量にて前記アクチュエータを駆動制御した
    搬送ロボットの搬送速度制御方法。
  3. 【請求項3】 複数アームを介してハンド部が連結さ
    れ、各アームをそれぞれのアクチュエータにて所定の動
    作を行わせることによってハンド部を旋回動作させて被
    搬送物を目標位置まで旋回搬送する旋回動作モードと、
    各アームをそれぞれのアクチュエータにて所定の動作を
    行わせることによってハンド部を伸縮動作させて被搬送
    物を目標位置まで伸縮搬送する伸縮動作モードとを備え
    た搬送ロボットの搬送速度制御方法において、 前記旋回動作モード時には、 その旋回搬送の際に前記ハンド部に対して前記被搬送物
    が遠心力によりずれない範囲で、かつ、目標位置までの
    搬送時間が最小となるように、その被搬送物の実際の旋
    回位置における旋回搬送速度及びその速度変化量を予め
    設定しその設定した設定制御量に基づいて前記アクチュ
    エータを駆動制御し、 前記伸縮動作モード時には、 その伸縮搬送の際に前記ハンド部に対して前記被搬送物
    が慣性力によりずれない範囲で、かつ、目標位置までの
    搬送時間が最小となるように、その被搬送物の実際の伸
    縮搬送速度及びその速度変化量を予め設定し、その設定
    した設定制御量にて前記アクチュエータを駆動制御した
    搬送ロボットの搬送速度制御方法。
  4. 【請求項4】 複数アームを介してハンド部が連結さ
    れ、その各アームをそれぞれのアクチュエータにて所定
    の動作を行わせることによってハンド部を旋回動作させ
    て被搬送物を目標位置まで旋回搬送する搬送ロボットの
    搬送速度制御装置において、 前記アクチュエータを駆動する駆動回路と、 前記旋回搬送の際に、前記ハンド部に対して前記被搬送
    物が遠心力によりずれない範囲で、かつ、目標位置まで
    の搬送時間が最小となるように、その時々の被搬送物の
    旋回位置における旋回搬送速度の速度変化時期を指令す
    るシーケンス制御回路部と、 前記シーケンス制御回路部からの指令に基づいて予め設
    定された被搬送物が遠心力によりずれない範囲で、か
    つ、目標位置までの搬送時間を最小するための旋回加速
    度のデータを読み出し、該加速度となるように前記駆動
    回路を介して前記アクチュエータを駆動制御する駆動制
    御回路部とを備えた搬送ロボットの搬送速度制御方法。
  5. 【請求項5】 複数アームを介してハンド部が連結さ
    れ、その各アームをそれぞれのアクチュエータにて所定
    の動作を行わせることによってハンド部を伸縮動作させ
    て被搬送物を目標位置まで伸縮搬送する搬送ロボットの
    搬送速度制御装置において、 前記アクチュエータを駆動する駆動回路と、 前記伸縮搬送の際に、前記ハンド部に対して前記被搬送
    物が慣性力によりずれない範囲で、かつ、目標位置まで
    の搬送時間が最小となるように、その時々の被搬送物の
    伸縮搬送速度の速度変化時期を指令するシーケンス制御
    回路部と、 前記シーケンス制御回路部からの指令に基づいて予め設
    定された被搬送物が慣性力によりずれない範囲で、か
    つ、目標位置までの搬送時間を最小するための伸縮加速
    度のデータを読み出し、該加速度となるように前記駆動
    回路を介して前記アクチュエータを駆動制御する駆動制
    御回路部とを備えた搬送ロボットの搬送速度制御装置。
  6. 【請求項6】 複数アームを介してハンド部が連結さ
    れ、各アームをそれぞれのアクチュエータにて所定の動
    作を行わせることによってハンド部を旋回動作させて被
    搬送物を目標位置まで旋回搬送する旋回動作モードと、
    各アームをそれぞれのアクチュエータにて所定の動作を
    行わせることによってハンド部を伸縮動作させて被搬送
    物を目標位置まで伸縮搬送する伸縮動作モードとを備え
    た搬送ロボットの搬送速度装置において、 前記アクチュエータを駆動する駆動回路と、 前記旋回搬送又は伸縮搬送の際に、前記ハンド部に対し
    て前記被搬送物がずれない範囲で、かつ、目標位置まで
    の搬送時間が最小となるように、その時々の被搬送物の
    旋回搬送速度又は伸縮搬送速度の速度変化時期を指令す
    るシーケンス制御回路部と、 前記シーケンス制御回路部からの指令に基づいて予め設
    定された被搬送物がずれない範囲で、かつ、目標位置ま
    での搬送時間を最小するための旋回加速度又は伸縮加速
    度のデータを読み出し、該加速度となるように前記駆動
    回路を介して前記アクチュエータを駆動制御する駆動制
    御回路部とを備えた搬送ロボットの搬送速度制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014233774A (ja) * 2013-05-31 2014-12-15 株式会社荏原製作所 ロボットアーム制御装置、基板搬送装置、基板処理装置、ロボットアーム制御方法およびプログラム
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