JPH11123636A - 柱状金属材の端面形状算定方法、および端面形状算定装置 - Google Patents

柱状金属材の端面形状算定方法、および端面形状算定装置

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JPH11123636A
JPH11123636A JP28859797A JP28859797A JPH11123636A JP H11123636 A JPH11123636 A JP H11123636A JP 28859797 A JP28859797 A JP 28859797A JP 28859797 A JP28859797 A JP 28859797A JP H11123636 A JPH11123636 A JP H11123636A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロット毎に異なる柱状金属材の理想的な端面
形状を自動的に算定することのできる端面形状算定方
法、および端面形状算定装置を提供すること。 【解決手段】 直交座標系のz軸と平行をなすように配
置された鋼材について、端面形状算定装置は、次の手順
でバリのない理想的な端面形状を算定する。まず、鋼材
の端面および柱面について、バリが無いと想定される範
囲の表面形状を測定する(S110,S120)。次
に、最小二乗法によって鋼材の端面を表す最も確からし
い方程式を求める(S130)。そして、この方程式と
鋼材の柱面上でz軸と平行をなす直線の方程式との交点
の座標を算出し、この座標を理想的な端面外周の稜線上
の座標とする(S140〜S170)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、稜線上の不特定位
置にバリのある端面形状となっている可能性がある柱状
金属材について、前記バリの有無にかかわらず、前記稜
線上の点の座標を算出することができる端面形状算定技
術に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼製の棒材や線材(以下、単に鋼材とい
う)の製造工程においては、鋼材が熱間ソーなどの切断
装置によって所要寸法に切断されている。そして、この
切断直後には、図3(a)、同図(b)に示すように、
鋼材90の切断端面の外周に様々な形状のバリ92が付
着していることが多い。このようなバリ92がそのまま
放置されていると、引き続いて鋼材90に加工を施す場
合はもちろん、単に鋼材90を運搬するだけであって
も、バリ92が何かに引っかかったり、鋼材90から欠
片が脱落するなどして、余計な弊害を招く恐れがある。
そのため、従来から、上記のような鋼材90を切断した
後には、バリ92だけを除去するバリ取り処理や、バリ
92とともに鋼材90本体の一部を削る面取り処理を施
していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なバリ取り処理や面取り処理を、NC加工機で行う場
合、従来は、鋼材の外形寸法の公差を考慮して、公差寸
法外となる領域にまで突出しているバリが確実に除去さ
れるように、NCデータを作成していた。
【0004】しかしながら、鋼材の外形寸法には、ロッ
ト毎に公差内でのばらつきがあるし、特に、端面の形状
については、切断時の鋼材の状態等によっても変わるた
め、上記のようなNC加工機では、公差寸法内に収まっ
ているようなバリを適切に除去することができないとい
う問題があった。
【0005】もちろん、ロット毎にNCデータを変更す
れば、上記のような問題は生じないが、それではNCデ
ータの更新に多大な手間がかかるため、作業の能率が著
しく悪化するという問題があった。本発明は、上記問題
を解決するためになされたものであり、その目的は、ロ
ット毎に異なる柱状金属材の理想的な端面形状を自動的
に算定することのできる端面形状算定方法を提供するこ
とにある。また、この端面形状算定方法を実施するのに
好適な端面形状算定装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段、および発明の効果】上述
の目的を達成するために、本発明の柱状金属材の端面形
状算定方法は、請求項1記載の通り、理想形状は、所定
の稜線を有する端面形状であるものの、実形状は、前記
稜線上の不特定位置にバリのある端面形状となっている
可能性がある柱状金属材について、前記端面および柱面
の各面内で、前記バリが存在しないと想定される距離だ
け前記稜線付近から離れた領域を測定対象領域として、
表面形状計測装置を使って計測することにより、前記測
定対象領域内にある点の座標を求め、この座標に基づい
て、前記端面および柱面のそれぞれについて、各面また
は各面に含まれる線を表す近似式を求め、この近似式に
基づいて、前記端面および柱面のそれぞれについて得ら
れた近似式を同時に満たす座標を、前記理想形状におけ
る前記稜線上にある点の座標として算出することを特徴
とする。
【0007】この柱状金属材の端面形状算定方法によれ
ば、バリが存在しないと想定される測定対象領域におけ
る実測値に基づいて、柱状金属材の端面形状を算定して
いるので、端面外周の稜線上におけるバリの有無にかか
わらず、柱状金属材の端面形状を特定することができ
る。しかも、この端面形状算定方法で特定された端面形
状は、実測値に基づいて算定されているため、測定対象
となる柱状金属材の外形寸法が、ロット毎にばらついて
いるような場合でも、各ロット毎に理想的と考えられる
端面形状が算定される。
【0008】したがって、この端面形状算定方法で得ら
れた端面形状に従ってNCデータを作成して、NC加工
機でバリ取り加工ないし面取り加工を行えば、公差寸法
内に収まっているようなバリであっても適切に除去する
ことができ、バリを取り残したり、逆に必要以上の研削
加工が行われたりするのを防止できる。
【0009】ところで、面を表す近似式は、多数の測定
点がわかっている場合には、最小二乗法等によって数学
的に確定することができるが、近似式の信頼性を高める
には多数の測定点が必要であり、特に柱面については、
多角柱などのように多数の面から構成されている場合も
あるので、各面についてそれぞれ正確に近似式を求める
ことは、迅速な処理を行う上では必ずしも得策ではな
い。
【0010】この点、請求項2記載の柱状金属材の端面
形状算定方法のように、前記表面形状計測装置による計
測を行うに当たって、xyz直交座標系のz軸と前記柱
面が平行をなすように前記柱状金属材を配置し、前記端
面については、該端面外周の稜線付近から離れた該端面
中央部付近を測定対象領域として、該測定対象領域内に
ある複数の点の座標を計測した上で、最小二乗法によっ
て端面を表す近似式を求め、一方、前記柱面について
は、前記端面付近から離れた位置を前記測定対象領域と
して、該測定対象領域内にある複数の点の座標を計測し
た上で、当該座標を通ってz軸に平行な柱面上の直線を
表す近似式を求め、前記端面の近似式および前記柱面上
の直線の近似式を同時に満たす座標を、前記理想形状に
おける前記端面外周の稜線上にある点の座標として算出
するようにすれば、少なくとも柱面については、上記x
yz直交座標系のz軸に平行で、表面計測装置によって
得られた測定箇所の座標を通る直線が、柱面上に必ず存
在するので、柱面上の1点を測定するだけで直ちに1本
の直線が確定する。具体的には、柱面上のある点の座標
を測定した場合、その点とx座標およびy座標が同一で
z座標のみ異なるという点が、端面外周の稜線上に必ず
存在している。
【0011】したがって、端面については、測定対象領
域内にある複数の点の座標を計測した上で、最小二乗法
によって端面を表す近似式を求める必要があるものの、
柱面については、端面の近似式に柱面上で測定したx座
標、y座標を代入することで、端面外周の稜線上にある
点の座標が確定することになる。
【0012】このような方法で端面外周の稜線上にある
点の座標を求めるのであれば、端面の近似式が確定した
後は、面倒な計算を行って柱面の近似式を算出しなくて
も、必要な線密度で柱面上の点を測定してゆくだけで、
端面外周の稜線上にある点の座標を迅速に求めてゆくこ
とができる。
【0013】ちなみに、請求項1記載の端面形状算定方
法の場合、通常は、端面および柱面のそれぞれについ
て、測定対象領域の三次元形状を測定可能な表面形状測
定装置(すなわち、三次元形状測定装置)による測定が
必要となるが、請求項2記載の端面形状算定方法の場合
は、柱面がz軸と平行をなすことはあらかじめ確定して
いるので、柱面の表面形状を測定した結果としては、x
y平面上の座標があればよく、z座標についてはあえて
測定する必要はない。したがって、端面については、測
定対象領域の三次元形状を測定可能な表面形状測定装置
(すなわち、三次元形状測定装置)による測定が必要と
なるものの、柱面については、あるxy平面との交線上
の座標に相当する二次元形状を測定可能な表面形状測定
装置(すなわち、二次元形状測定装置)による測定を行
えば十分である。なお、請求項2記載の端面形状算定方
法において、柱面の三次元形状を測定してもよいことは
もちろんである。
【0014】次に、請求項3に記載の柱状金属材の端面
形状算定装置は、理想形状は、所定の稜線を有する端面
形状であるものの、実形状は、前記稜線上の不特定位置
にバリのある端面形状となっている可能性がある柱状金
属材について、前記端面および柱面の各面内で、前記バ
リが存在しないと想定される距離だけ前記稜線付近から
離れた領域を測定対象領域として計測することにより、
前記測定対象領域内にある点の座標を求める表面形状計
測手段と、該表面形状計測手段により計測された座標に
基づいて、前記端面および柱面のそれぞれについて、各
面または各面に含まれる線を表す近似式を求める近似式
算出手段と、該近似式算出手段によって算出された近似
式に基づいて、前記端面および柱面のそれぞれについて
得られた近似式を同時に満たす座標を、前記理想形状に
おける前記稜線上にある点の座標として算出する稜線座
標算出手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】ここで、表面形状計測手段としては、例え
ば、レーザー曲面形状計測装置、三次元形状入力装置等
の名称で市販されている各種三次元形状計測装置を利用
できる。この種の装置は、例えば、レーザー光を使って
計測対象物を走査するとともに、その反射光をCCD
(電荷結合素子)で捉えて、三角測量の原理で計測対象
物との距離を測定し、計測対象物表面の座標に相当する
数値データを順次算出してゆく装置であり、非接触で測
定対象物の形状を数値化することができる。但し、本発
明においては、測定対象物表面の座標に相当する数値デ
ータを取得できる手段であれば、装置の具体的な構造に
ついては問わないので、例えばレーザー光以外の光源を
用いるもの、CCD以外の受光手段を有するもの、接触
を伴って測定を行うものなどであっても、表面形状計測
手段として採用し得る。
【0016】また、近似式算出手段および稜線座標算出
手段は、測定対象領域として選ばれた範囲を上記表面形
状計測手段にて計測した後、この計測によって得られる
数値データを、計算処理して端面外周の稜線上の座標を
算定する手段である。このような近似式算出手段および
稜線座標算出手段は、周知の各種コンピュータ・システ
ム上で、上記機能を実行可能に構成されたソフトウェア
を動作させることにより実現することができる。
【0017】このような端面形状算定装置によれば、表
面形状計測手段によってバリが存在しないと想定される
測定対象領域を実測し、その実測値に基づいて、近似式
算出手段および稜線座標算出手段が、柱状金属材の端面
形状を算定しているので、端面外周の稜線上におけるバ
リの有無にかかわらず、柱状金属材の端面形状を特定す
ることができる。しかも、この端面形状算定装置で特定
された端面形状は、実測値に基づいて算定されているた
め、測定対象となる柱状金属材の外形寸法が、ロット毎
にばらついているような場合でも、各ロット毎に理想的
と考えられる端面形状が算定される。
【0018】したがって、この端面形状算定装置で得ら
れた端面形状に従ってNCデータを作成して、NC加工
機でバリ取り加工ないし面取り加工を行えば、公差寸法
内に収まっているようなバリであっても適切に除去する
ことができ、バリを取り残したり、逆に必要以上の研削
加工が行われたりするのを防止できる。
【0019】なお、以上の説明から明らかなように、本
発明の端面形状算定装置は、上記表面形状計測手段、近
似式算出手段、および稜線座標算出手段に加えて、該稜
線座標算出手段により算出された前記稜線上の座標に基
づいて、NC切削装置で前記バリの除去を行うのに必要
なNCデータを作成するNCデータ作成手段を備えるこ
とにより、バリ取り用データ作成装置として完成された
ものとなる。NCデータ作成手段としては、コンピュー
タ・システムによって所定形式のNCデータ列を作成可
能に構成された周知のものを採用すればよい。
【0020】また、このバリ取り用データ作成装置は、
上記表面形状計測手段、近似式算出手段、稜線座標算出
手段、NCデータ作成手段に加えて、該NCデータ作成
手段によって作成されたNCデータに従って、前記バリ
の除去を行う切削手段をも備えることにより、バリ取り
装置として完成されたものとなる。切削手段としては、
バイト旋削、グラインダ研削、ハンドグラインダ研削、
ワイヤブラシ研削など、周知の切削方法で切削加工可能
なNC切削装置を採用すればよい。
【0021】また一方、上記NCデータ作成手段を、前
記稜線座標算出手段により算出された前記稜線上の座標
に基づいて、NC切削装置で前記稜線の面取りを行うの
に必要なNCデータを作成する手段に置き換えれば、上
記バリ取り用データ作成装置、および上記バリ取り装置
は、それぞれ面取りデータ作成装置、面取り装置として
も完成されたものとなる。
【0022】加えて、近似式算出手段および稜線座標算
出手段は、上述の通り、周知の各種コンピュータ・シス
テム上で、各機能を実行可能に構成されたソフトウェア
を動作させることにより実現することができる。したが
って、例えば、理想形状は、所定の稜線を有する端面形
状であるものの、実形状は、前記稜線上の不特定位置に
バリのある端面形状となっている可能性がある柱状金属
材について、前記端面および柱面の各面内で、前記バリ
が存在しないと想定される距離だけ前記稜線付近から離
れた領域を測定対象領域として、表面形状計測装置を使
って計測することにより、前記測定対象領域内にある点
の座標を求めた際に、その座標をデータ処理するための
プログラムであって、表面形状計測装置を用いて計測さ
れた座標に基づいて、前記端面および柱面のそれぞれに
ついて、各面または各面に含まれる線を表す近似式を求
める近似式算出処理と、該近似式算出処理によって算出
された近似式に基づいて、前記端面および柱面のそれぞ
れについて得られた近似式を同時に満たす座標を、前記
理想形状における前記稜線上にある点の座標として算出
する稜線座標算出処理とをコンピュータに実行させるこ
とを特徴とする柱状金属材の端面形状算定処理プログラ
ムを記録した記録媒体があれば、必ずしも専用の端面形
状算定装置を構成しなくても、汎用のコンピュータ・シ
ステムに上記記録媒体から端面形状算定処理プログラム
をインストールし、汎用のコンピュータ・システム上
で、端面形状の算定に必要な計算処理を実行させること
が可能となる。
【0023】なお、上記記録媒体としては、周知の磁気
記録媒体(例えば、フレキシブルディスク等)、あるい
は光学的に読み取り可能な記録媒体(例えば、CD−R
OM等)など、コンピュータ・システムで利用可能な記
録媒体を任意に採用することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
一例を挙げて説明する。図1に示すように、端面形状算
定装置1は、鋼材端面の三次元形状を測定可能な第1表
面形状測定装置10と、第1表面形状測定装置10から
得られるデータを処理可能な第1制御用パーソナルコン
ピュータ12(以下、第1制御用PC12という)と、
鋼材柱面の二次元形状を測定可能な第2表面形状測定装
置14と、第2表面形状測定装置14から得られるデー
タを処理可能な第2制御用パーソナルコンピュータ16
(以下、第2制御用PC16)とを備えてなる。
【0025】第1表面形状測定装置10は、市販のレー
ザー曲面形状計測装置(株式会社浜野エンジニアリング
製)を利用して構成されている。この装置は、光源とし
て半導体レーザー(出力5mW,波長670nm)を備
え、パルスモータ方式でレーザーによる走査を行い、計
測対象物からの反射光をCCDカメラで捉えて、三角測
量の原理で計測対象物との距離を測定し、測定結果であ
る形状データを、xyz直交座標系で表された数値デー
タとして出力可能な装置である。この装置を用いると、
300mm×300mmの視野範囲について200mm
の測定深度まで表面形状を測定でき、その分解能は、平
面方向で0.93mm、高さ方向で0.015mm、3
20×240点の座標データを、1分足らずで計測して
出力することができる。
【0026】第2表面形状測定装置14も、同じレーザ
ー曲面形状計測装置を利用して構成されている。但し、
上記第1表面形状測定装置10と同じxyz直交座標系
においてz座標が特定位置となるxy平面の座標だけを
測定可能に構成されている点が、上記第1表面形状測定
装置10とは異なる。より具体的には、この端面形状算
定装置1においては、鋼材を中心にしてその外周を旋回
するように移動する移動体を配設し、この移動体に第2
表面形状測定装置14を搭載することで、鋼材の端面か
ら約30mm離れた位置において鋼材の柱面を全周にわ
たって測定できるように構成してある。鋼材の端面から
どの程度の距離まで離すかは、切断方法などに対応して
変わるバリの大きさ(予想される大きさ)に応じて変わ
りうる。なお、鋼材の柱面を全周にわたって測定する方
法としては、第2表面形状測定装置14を固定配置し、
鋼材側を回転させる方法もあるので、これらはいずれを
採用しても構わない。
【0027】第1制御用PC12、第2制御用PC16
は、いずれも市販のパーソナルコンピュータで、それぞ
れ、上記第1表面形状測定装置10、第2表面形状測定
装置14の動作を制御している。また、第1制御用PC
12は、第1表面形状測定装置10の他に、第2制御用
PC16ともデータ通信可能に接続されている。そし
て、第2表面形状測定装置14から得られるデータは、
第2制御用PC16から第1制御用PC12へと送信さ
れ、第1制御用PC12側において、後述する端面形状
算定処理が実行されるようになっている。
【0028】なお、第1制御用PC12には、さらに、
NC研削装置20がデータ通信可能に接続され、第1制
御用PC12で作成されたNCデータが、NC研削装置
20へと送信されるようにも構成されている。但し、第
1制御用PC12で作成されたNCデータは、例えば磁
気記録媒体等に記録した上で、NC研削装置20に引き
渡すことも可能である。
【0029】以上のように構成された端面形状算定装置
1において、第1表面形状測定装置10、および第2表
面形状測定装置14は、基準サンプルを用いて原点位置
が調整され、両者が同じxyz直交座標系に従った座標
を出力できるように初期化される。また、測定対象とな
る鋼材は、その長手方向が上記直交座標系のz軸と平行
をなすように、言い換えれば、柱状の鋼材の柱面がz軸
と平行をなすように配置される。そして、以下に説明す
る端面形状算定処理により、端面外周の稜線上の座標が
算出される。
【0030】端面形状算定処理を開始すると、図2に示
すように、第1制御用PC12は、まず、第2制御用P
C16に対して柱面上の座標の測定を要求する(S11
0)。この要求を受けた第2制御用PC16では、第2
表面形状測定装置14を制御して鋼材の柱面の測定を開
始する。
【0031】さて続いて、第1制御用PC12は、第1
表面形状測定装置10を制御して鋼材の端面の測定を開
始する(S120)。そのため、以後、鋼材の端面と柱
面は、第1表面形状測定装置10、および第2表面形状
測定装置14によって同時進行で表面形状が測定される
ことになる。S120での測定対象となる範囲は、端面
の中央部付近であるが、この範囲は、事前に判明してい
る理想的な端面の大きさに応じて自動設定される範囲と
しても、手動操作で適当に設定される範囲としてもよ
い。
【0032】そして、S120の処理を終えたら、第1
制御用PC12は、鋼材の端面を表す近似式を算出する
(S130)。ここでは、例えば、鋼材の端面が平面で
あるものと仮定して、最小二乗法により、最も確からし
い平面の方程式ax+by+cz=dを求める。なお、
鋼材の端面に球面加工あるいはその他の曲面加工が施さ
れている場合には、同じく最小二乗法によって、最も確
からしい曲面の方程式を求めればよい。
【0033】こうして鋼材端面の近似式を求めたら、第
1制御用PC12は、第2制御用PC16に対して柱面
上の座標の送信を要求し(S140)、座標データが送
信されてくるまで待機する(S150:NO)。上記S
140の要求を受けた第2制御用PC16では、第2表
面形状測定装置14にて測定した鋼材の柱面の座標を、
第1制御用PC12に対して送信する。なお、鋼材の柱
面の測定を完了していない場合には、その旨を示す信号
を送信するなど、あらかじめ定められた規則に従ったデ
ータ通信を行い、測定が完了した時点で座標データの送
信に移ることになるが、これらの細かな手順自体は本発
明の要部ではないので、ここでの詳細な説明は省略す
る。
【0034】そして、第1制御用PC12は、座標デー
タが送信されてきたら(S150:YES)、その座標
データを受信する(S160)。なお、第2制御用PC
16からは、第1制御用PC12に対して、座標データ
として、第2表面形状測定装置14にて測定した座標
(x1,y1)が送信される。上述の通り、測定対象と
なる鋼材の柱面は、z軸と平行をなすように配置されて
いるため、x座標およびy座標が判明すれば、その座標
を通ってz軸方向に延びる直線、すなわち、理想的な端
面外周の稜線と交差する直線を求められる。
【0035】但し、具体的な処理として直線の方程式を
求める必要はなく、上記S130で求めた近似式に、送
信されてきた(x1,y1)を代入することで、近似式
からz座標の値z1を求める処理を行えば、直線の方程
式を求めた上で端面の方程式との交点を求めたことにな
る(S170)。すなわち、このS170の処理によっ
て得られた座標(x1,y1,z1)が、理想的な稜線
上の座標となる。
【0036】ちなみに、このS170の処理は、第2制
御用PC16から送信されてきたn個の座標データをす
べて処理するまで実行され、その結果、理想的な稜線上
の座標としてn個の座標データを得ることができる。以
上説明したように、この端面形状算定処理によれば、最
小二乗法によって端面を表す方程式を求めるとともに、
その端面と柱面上でz軸と平行をなす直線の方程式との
交点から端面外周の稜線上の座標を求めており、特に、
上記端面を表す方程式および上記柱面上の直線の方程式
を決定するに当たっては、バリがないと想定される範囲
を実測しているので、実際には端面外周の稜線上にバリ
がある鋼材を測定しているとしても、そのバリの影響を
受けることなく理想的な端面外周の稜線上の点を算定す
ることができる。
【0037】しかも、実測値に基づいて決定した理想的
な稜線上の座標なので、公差範囲を考慮して大まかに決
定した稜線とは異なり、ロット毎に存在するばらつきを
も加味した座標となっている。したがって、上記の端面
形状算定処理で得た稜線上の座標に基づいて、NC加工
機用のNCデータを作成し、NC研削装置20へと送信
すれば、鋼材のロット毎に理想的な稜線に沿ってバリ取
りや面取りを実施することができ、公差範囲外に突出し
ているバリはもちろんのこと、公差範囲内に収まってい
るようなバリをも残らず除去することができる。
【0038】なお、上記実施形態において、第1表面形
状測定装置10,および第2表面形状測定装置14が、
本発明の表面形状測定手段に相当する。また、第1制御
用PC12、および第2制御用PC16が、上記端面形
状算定処理プログラムを実行することで、本発明の近似
式算出手段、および稜線座標算出手段として機能する。
【0039】以上、本発明の実施形態について説明した
が、本発明の実施形態については上記のもの以外にも種
々の具体的形態が考えられる。例えば、上記実施形態に
おいては、鋼材の表面形状を測定するに当たって、鋼材
の長手方向がz軸と平行をなすように配置することで、
鋼材の柱面については、1点を測定する毎に、理想的な
稜線上の座標を1点分得られるように構成してあった
が、鋼材の柱面についても、端面と同様に、平面ないし
曲面の近似式を算定し、2つの近似式から交線上の座標
を求めるようにしてもよい。このようにすれば、鋼材の
長手方向がz軸と平行をなすように配置する手間はかか
らない。但し、より正確に柱面の近似式を求めるには、
多数箇所の測定を行う必要があるので、データ処理にか
かる時間を考慮すると、上記実施形態のものの方が現実
的である。
【0040】また、上記実施形態においては、端面と柱
面のそれぞれについて、個別に表面形状測定装置と制御
用PCを用意して、表面形状の計測を行っていたが、表
面形状測定装置ないし鋼材を移動させることにより、1
台の表面形状測定装置で端面および柱面の双方を計測し
てもよい。また、2台の表面形状測定装置を1台の制御
用PCで制御してもよい。
【0041】なお、上記実施形態においては、鋼材の端
面形状を算定する例を示したが、柱状金属材であれば、
同様にバリの影響を受けずに端面形状を算定できること
はもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態の端面形状算定装置を示すブロック
図である。
【図2】 端面形状算定処理を示すフローチャートであ
る。
【図3】 柱状鋼材端面外周の稜線上に突出するバリの
形態を例示する図であり、(a)はバリを柱面側から見
た図、(b)はバリを切断端面側から見た図である。
【符号の説明】
1・・・端面形状算定装置、10・・・第1表面形状測
定装置、12・・・第1制御用パーソナルコンピュー
タ、14・・・第2表面形状測定装置、16・・・第2
制御用パーソナルコンピュータ、20・・・NC研削装
置。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 理想形状は、所定の稜線を有する端面形
    状であるものの、実形状は、前記稜線上の不特定位置に
    バリのある端面形状となっている可能性がある柱状金属
    材について、前記端面および柱面の各面内で、前記バリ
    が存在しないと想定される距離だけ前記稜線付近から離
    れた領域を測定対象領域として、表面形状計測装置を使
    って計測することにより、前記測定対象領域内にある点
    の座標を求め、 この座標に基づいて、前記端面および柱面のそれぞれに
    ついて、各面または各面に含まれる線を表す近似式を求
    め、 この近似式に基づいて、前記端面および柱面のそれぞれ
    について得られた近似式を同時に満たす座標を、前記理
    想形状における前記稜線上にある点の座標として算出す
    ることを特徴とする柱状金属材の端面形状算定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の柱状金属材の端面形状算
    定方法において、 前記表面形状計測装置による計測を行うに当たって、x
    yz直交座標系のz軸と前記柱面が平行をなすように前
    記柱状金属材を配置し、 前記端面については、該端面外周の稜線付近から離れた
    該端面中央部付近を測定対象領域として、該測定対象領
    域内にある複数の点の座標を計測した上で、最小二乗法
    によって端面を表す近似式を求め、 一方、前記柱面については、前記端面付近から離れた位
    置を前記測定対象領域として、該測定対象領域内にある
    複数の点の座標を計測した上で、当該座標を通ってz軸
    に平行な柱面上の直線を表す近似式を求め、 前記端面の近似式および前記柱面上の直線の近似式を同
    時に満たす座標を、前記理想形状における前記端面外周
    の稜線上にある点の座標として算出することを特徴とす
    る柱状金属材の端面形状算定方法。
  3. 【請求項3】 理想形状は、所定の稜線を有する端面形
    状であるものの、実形状は、前記稜線上の不特定位置に
    バリのある端面形状となっている可能性がある柱状金属
    材について、前記端面および柱面の各面内で、前記バリ
    が存在しないと想定される距離だけ前記稜線付近から離
    れた領域を測定対象領域として計測することにより、前
    記測定対象領域内にある点の座標を求める表面形状計測
    手段と、 該表面形状計測手段により計測された座標に基づいて、
    前記端面および柱面のそれぞれについて、各面または各
    面に含まれる線を表す近似式を求める近似式算出手段
    と、 該近似式算出手段によって算出された近似式に基づい
    て、前記端面および柱面のそれぞれについて得られた近
    似式を同時に満たす座標を、前記理想形状における前記
    稜線上にある点の座標として算出する稜線座標算出手段
    とを備えたことを特徴とする柱状金属材の端面形状算定
    装置。
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