JPH07182016A - ロボットの加工経路補正方法 - Google Patents

ロボットの加工経路補正方法

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JPH07182016A
JPH07182016A JP32546693A JP32546693A JPH07182016A JP H07182016 A JPH07182016 A JP H07182016A JP 32546693 A JP32546693 A JP 32546693A JP 32546693 A JP32546693 A JP 32546693A JP H07182016 A JPH07182016 A JP H07182016A
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machining
robot
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work
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宏一 三谷
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卓也 中谷
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ロボットの加工経路について、局部的な変形や
反りによる誤差をワークの位置とともに補正し、精度の
よい位置補正を可能にする。 【構成】加工ワーク1bの一面上で異なる3つの計測点
1 〜q3 の3次元座標を、あらかじめ基準モデル1a
について設定した基準座標系の座標軸に直交する面s1
〜s3 内で計測する。計測した3つの計測点q1 〜q3
のうちの2つの計測点q1 ,q2 を通る直線と、他の1
つの計測点q3 を通り上記直線に直交する直線と、両直
線の交点を通り両直線により規定された平面に直交する
直線とを座標軸とする加工座標系を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基準モデルに基づいて
加工経路を教示したロボットを用いてワークに穴あけ、
バリ取り、溶接などの加工を施すにあたり、基準モデル
に対するワークの誤差に応じて加工経路を補正するよう
にしたロボットの加工経路補正方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、ロボットを用いてワークを加工
する際には、基準モデルに基づいて教示された加工経路
に従ってロボットを動作させている。しかしながら、ロ
ボットに対するワークは3次元的な位置や姿勢は一定で
はなく、またワークには局所的な変形や反りがあること
が多く、これらの変形や反りの方向や位置は一定してい
ないものであるから、基準モデルに基づいて教示した加
工経路に対してワークごとに加工経路を修正することが
要求される。とくに、寸法の大きいワークでは局所的な
変形が大きくなるから、基準モデルで教示された加工経
路で修正を行なわずに加工すると、所望形状に加工する
ことができないという問題が生じる。
【0003】そこで、加工経路の修正方法としては、特
開昭63−8906号公報に記載されているように、ワ
ークに3個の基準点を設定し、1個の基準点を原点とし
他の2点が原点と同一平面に含まれるように加工座標系
を決定することで、基準モデルに設定した基準座標系と
ワークに設定した加工座標系とを比較し、座標系同士の
偏差について加工経路を修正することが考えられてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来方法では、1
つのワークについて規定の3点のうちの1点を原点とし
た1つの加工座標系を設定しているものであるから、ワ
ークの局部的な変形や反りによって、原点とする1点に
対する他の2点の相対位置が変化すると、加工座標系に
歪みが生じて位置補正の誤差が大きくなるという問題が
ある。
【0005】本発明は上記問題点の解決を目的とするも
のであり、ワークの局部的な変形や反りなどに起因した
誤差をワークの位置とともに補正できるようにし、加工
精度を高めることができるロボットの加工経路補正方法
を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、ワー
クの一面上で異なる3点の3次元座標を、あらかじめ基
準モデルについて設定した基準座標系のいずれかの座標
軸に直交する面内で計測し、計測した3点のうちの2点
を通る直線と、他の1点を通り上記直線に直交する直線
と、両直線の交点を通り両直線により規定された平面に
直交する直線とを座標軸とする加工座標系を設定し、基
準座標系と加工座標系とを比較し、基準座標系と加工座
標系との偏差に基づいてロボットの加工経路を補正する
ことを特徴とする。
【0007】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、ワークの一面を囲む隣合う2本の直線部について、
各一方の直線部の上で2点を計測し、各他方の直線部の
上で計測した1点を用いて、座標原点を共通とした加工
座標系を各直線部についてそれぞれ設定することを特徴
とする。請求項3の発明は、請求項1または請求項2の
発明において、ワークの加工線に沿う部位をそれぞれ直
線部をなす複数の区間に分割し、各直線部について加工
座標系を設定することを特徴とする。
【0008】請求項4の発明は、請求項3の発明におい
て、基準モデルに設定した加工線に対するワークの対応
部位の偏差に応じて分割数を決定することを特徴とす
る。請求項5の発明は、請求項3または請求項4の発明
において、各区間の間の分割点の近傍を多次曲線で補間
することを特徴とする。請求項6の発明は、請求項3の
発明において、基準モデルに設定した加工線に対するワ
ークの対応部位の偏差をワークの加工線に沿った各区間
ごとに求め、偏差の小さい区間から順に加工座標系を設
定するとともに加工座標系の基準座標系に対する偏差に
基づいて加工経路を補正することを特徴とする。
【0009】請求項7の発明は、請求項6の発明におい
て、ロボットをサーチ動作させて偏差が最小である区間
のワークの位置を計測して加工経路を補正した後に、他
の区間についてのダイレクト計測によってワークの位置
を求めることを特徴とするものである。請求項8の発明
は、請求項1の発明において、互いの位置関係が規定さ
れた複数台のロボットを備え、各ロボットで加工座標系
を共通にすることを特徴とするものである。
【0010】請求項9の発明は、請求項1の発明におい
て、ロボットにセンサを取り付けてワークに関する計測
を行なうにあたり、各ロボット間で計測したデータを共
有することを特徴とする。請求項10の発明は、請求項
8の発明において、1つの加工線について2台のロボッ
トを用いて加工するに際して、加工線の一部を両ロボッ
トで重複して加工するようにし、重複部位について一方
のロボットで加工した後に、他方のロボットにセンサを
取り付けて重複部位を計測し、得られたデータに基づい
て上記他方のロボットに関する加工座標系を設定するこ
とを特徴とする。
【0011】請求項11の発明は、請求項8の発明にお
いて、加工開始前に加工経路の補正後の各ロボット間の
距離を算出し、算出結果に基づいてロボットの干渉の有
無を判定することを特徴とする。請求項12の発明は、
請求項1の発明において、加工開始前に加工経路の補正
後のロボットの動作範囲がロボットの可動範囲を越えな
いか否かを判定することを特徴とする。
【0012】請求項13の発明は、請求項1の発明にお
いて、加工後のワークについてロボットにセンサを取り
付けて計測することにより、加工精度を確認することを
特徴とする。
【0013】
【作用】請求項1の発明の構成によれば、ワークの一面
上で異なる3点の3次元座標を、あらかじめ基準モデル
について設定した基準座標系のいずれかの座標軸に直交
する面内で計測するから、3次元の座標値のうちの1つ
の座標値については実測する必要がなく、ワークについ
て計測すべき3点の座標値を求めるのが容易になる。し
かも、計測した3点のうちの2点を通る直線と、他の1
点を通り上記直線に直交する直線と、両直線の交点を通
り両直線により規定された平面に直交する直線とを座標
軸とする加工座標系を設定しているから、計測した3点
のうちの1点を原点とする場合のように、各点の相対位
置のずれが問題になることがなく、局部的な変形や反り
による誤差をワークの位置とともに補正することがで
き、精度のよい位置補正が可能になるのである。また、
ワークの位置については多少のばらつきがあっても加工
経路の補正によって対応することができるから、ワーク
の厳密な位置決めが不要であって生産ラインを簡素化す
ることが可能になり、生産性が向上するという利点があ
る。
【0014】請求項2の発明の構成によれば、ワークの
一面を囲む隣合う2本の直線部について、座標原点を共
通とした加工座標系を各直線部についてそれぞれ設定す
るから、各直線部ごとにワークの変形や反りに対応した
補正が可能になり、加工精度が高くなるのである。請求
項3の発明の構成によれば、ワークの加工線に沿う部位
をそれぞれ直線部をなす複数の区間に分割し、各直線部
について加工座標系を設定するから、加工経路の補正を
きめ細かく行なうことができるのである。
【0015】請求項4の発明の構成によれば、基準モデ
ルに設定した加工線に対するワークの対応部位の偏差に
応じて分割数を決定するから、加工線に沿う部位を複数
の区間に分割する際に、分割数が自動的に決定されるこ
とになり、再現性が高くなるのである。請求項5の発明
の構成によれば、各区間の間の分割点の近傍を多次曲線
で補間するので、各区間を直線部としているにもかかわ
らず、滑らかな加工経路が得られることになる。
【0016】請求項6の発明の構成によれば、分割した
各区間の偏差を求めて、偏差の小さい区間から順に加工
座標系を設定するとともに加工座標系の基準座標系に対
する偏差に基づいて加工経路を補正するから、偏差が最
小である区間に基づいて全体的な位置補正を行なった後
に、各部分ごとの加工経路の補正を行なうことになり、
結果的に、偏差が最小の区間について全体的な位置補正
を行なった後は、局部的な変形や反りにのみ対応するよ
うに加工経路を補正すればよく、加工経路の補正を効率
よく行なうことができるのである。
【0017】請求項7の発明の構成によれば、ロボット
をサーチ動作させて偏差が最小である区間のワークの位
置を計測して加工経路を補正した後に、他の区間につい
てのダイレクト計測によってワークの位置を求めるので
あって、一部の区間についてのみ比較的長時間を要する
サーチ動作を行なって加工経路の補正を行なうが、他の
区間についてはサーチ動作で得た情報を加味することで
ダイレクト計測によって短時間で計測を行なうことがで
き、計測を効率よく行なうことができる。
【0018】請求項8の発明の構成によれば、互いの位
置関係が規定された複数台のロボットを備え、各ロボッ
トで加工座標系を共通にするから、ワークが1台のロボ
ットでは加工できない場合でも複数のロボットを連動さ
せて加工することが可能になる。請求項9の発明の構成
によれば、ロボットにセンサを取り付けてワークに関す
る計測を行なうにあたり、各ロボット間で計測したデー
タを共有するから、計測の回数を低減することができる
のである。
【0019】請求項10の発明の構成によれば、加工線
の一部を2台のロボットで重複して加工するようにし、
重複部位について一方のロボットで加工した後に、他方
のロボットにセンサを取り付けて重複部位を計測し、得
られたデータに基づいて上記他方のロボットに関する加
工座標系を設定するから、両ロボットでの加工部位を高
い精度で滑らかに連続させることができるのである。
【0020】請求項11の発明の構成によれば、加工開
始前に加工経路の補正後の各ロボット間の距離を算出
し、算出結果に基づいてロボットの干渉の有無を判定す
るから、複数台のロボットを用いる場合でもロボット同
士の干渉が生じないように加工経路を設定することがで
きる。請求項12の発明の構成によれば、加工開始前に
加工経路の補正後のロボットの動作範囲がロボットの可
動範囲を越えないか否かを判定するから、設定した加工
経路がロボットによる加工可能な範囲を逸脱して不当に
設定されるという不都合が生じないのである。
【0021】請求項13の発明の構成によれば、加工後
のワークについてロボットにセンサを取り付けて計測す
ることにより、加工精度を確認するから、加工精度の安
定した製品を提供できることになる。
【0022】
【実施例】
(実施例1)本実施例では、図2に示すように、FRP
の成形品である直方体状のワーク1について、周縁部の
バリ取り、周壁の穴明け等の加工をロボット2を用いて
行なう例について説明する。ロボット2は先端部に加工
工具3として切断加工を行なうウォータジェットを保持
し、主制御装置4に設定されたプログラムにより設定さ
れた所定の加工経路に沿ってワーク1を加工する。ま
た、ロボット2の先端部にはセンサ5が着脱自在に取着
され、加工工具3によってワーク1を加工する際にはセ
ンサ5を外してセンサ置き台6に載せることによって、
加工の妨げにならないようにしてある。また、主制御装
置4にはロボット2に対して加工経路などを教示するた
めのティーチングペンダント7が接続されている。
【0023】センサ5は、特定の一方向が検出方向とし
て設定された接触式の位置センサであって、検出方向に
おいて他の部材との接触時点での距離に対応したアナロ
グ値を出力するものが用いられる。すなわち、センサ5
には差動トランスやエンコーダが用いられ、一直線上で
進退する針状の測定子を繰り出したときの繰り出し量に
相当するアナログ値を出力する。したがって、ロボット
2によりセンサ5をワーク1に近付けた状態でセンサ5
の測定子を繰り出して、測定子の先端部がワーク1に接
触すると、その時点でのロボット2の座標位置と測定子
の繰り出し量とから測定子がワーク1に接触している位
置について、測定子の進退する方向での座標値を求める
ことができるようになっている。このようにして求めた
座標は、主制御装置4に取り込まれる。
【0024】ところで、ワーク1はFRP成形品であっ
て比較的大形の成形品になると、局部的に大きな変形や
反りが生じることになる。そこで、このような変形や反
りがあっても加工後の製品が所定の寸法仕様を満たすよ
うにロボット2による加工経路を補正することが要求さ
れる。このような要求を満たすために、本実施例では、
基準になるワーク(以下、基準モデルという)1aによ
り基準座標系を設定し、加工されるワーク(以下、加工
ワークという)1bについて求めた加工座標系の基準座
標系との偏差を求め、この偏差を用いてロボット2の加
工経路を補正するようにしてある。
【0025】以下に、加工経路を補正する方法について
具体的に説明する。図1に示すように、ワーク1a,1
bは直方体状であって、いま上面の周縁となる4辺La
〜Ldのうちで図1の右上に位置する1辺Laをロボッ
ト2によって加工するものとする。図1に実線で示す基
準モデル1aは、局部的な変形や反りがなく製品の形状
として望ましいものであって規定された位置に置かれ
る。また、図1に破線で示す加工ワーク1bは、ロボッ
ト2によって加工されるものであり位置も不定である。
加工経路を補正する際には、まず基準モデル1aについ
て形状に関する情報(以下、形状情報という)が主制御
装置4に設定される。形状情報は実測値や理論値に基づ
いて設定される。このように、基準モデル1aに関する
形状情報が主制御装置4に設定されることで、主制御装
置4には加工形状のモデルが設定されるのである。
【0026】次に、基準モデル1aについて、加工すべ
き辺Laの上の異なる2つの基準点p1 ,p2 の座標を
決める。また、加工すべき辺Laに隣合う辺Lbの上の
1つの基準点p3 の座標を決める。3個の基準点p1
3 は、そのうちの2個が加工すべき辺Laの上の異な
る位置にあり、残りの1個が加工すべき辺Laに隣合う
辺Lbの上にあるという条件を満たしていれば、その位
置は任意に決めることができる。基準点p1 〜p3 が決
まれば、基準モデル1aについての基準座標系を設定す
ることができる(図では都合上、実際の座標系の位置か
らずらして記載してある。原点を破線で延長した位置が
基準座標系の実際の原点の位置になる)。すなわち、2
個の基準点p1 ,p2 を通る直線を1つの座標軸とし、
この座標軸に直交しかつ基準点p3 を通る直線を他の座
標軸とすれば、1つの座標平面を形成することができ、
両直線の交点を原点とすることができる。したがって、
座標平面に直交して原点を通る直線を設定すれば、この
直線も座標軸となり、結果的に3次元の直交座標系を設
定することができる。このようにして求めた直交座標系
を基準座標系とするのである。ここに、辺Laの上の2
個の基準点p1 ,p 2 を通る直線をX軸、辺Lbの上の
基準点p3 を通る直線をY軸、残りの座標軸をZ軸とし
て左手系の直交座標系を設定する。
【0027】一方、加工座標系は以下のようにして設定
する。まず、基準モデル1aについて決めた各基準点p
1 ,p2 を通り基準モデル1aの加工情報から求めた辺
Laに直交する基準平面s1 ,s2 を設定するととも
に、基準点p3 を通り基準モデル1aの加工情報から求
めた辺Lbに直交する基準平面s3 を設定する。次に、
加工ワーク1bについて辺La,Lbに対応する辺K
a,Kbと各基準平面s1〜s3 との計測点q1 〜q3
の座標を求める。ここで、計測点q1 〜q3 の座標は、
各基準平面s1 〜s3 の中で互いに異なる方向から加工
ワーク1bの表面の位置を求め、求めた位置に加工情報
を組み合わせて用いれば求めることができる。このよう
にして計測点q1 〜q3 を求めると、基準座標系と同様
の手順で加工座標系を決定することができる。すなわ
ち、計測点q1 ,q2 を通る直線をX′軸とし、X′軸
に直交して計測点q3 を通る直線をY′軸とし、さらに
X′軸とY′軸とに直交しかつX′軸とY′軸との交点
を通る直線をZ′軸として左手系の直交座標系である加
工座標系を設定することができるのである。
【0028】ここにおいて、加工ワーク1bの加工すべ
き辺Kaが図3のような形状であるものとし、加工線E
を含む面v1 に対して直交せずに交差した面(すなわ
ち、傾斜面)v2 が加工ワーク1bの内側で隣接してい
るものとする。上述のようにして計測点q1 ,q2 の位
置をセンサ5によって求める際には、まず図3に矢印で
示すようにの上方から加工線Eを含む面v1 の高さ(Z
座標)を求め、次に図3に矢印で示すように加工ワーク
1bの内側から面v2 の位置(Y座標)を測定する。こ
のとき、X座標については上述のように基準モデル1a
によって規定されている。ここで、面v2 は面v1 に対
して直交せずに傾斜しているから、Y座標は面v1 ,v
2 の稜線の座標に正確には対応していないが、このよう
にして求めたY座標、Z座標を計測点q1 ,q2 の座標
値とするのである。また、計測点q 3 についても同様で
ある。上述のようにして求めた計測点q1 〜q3 の座標
は、便宜的なものではあるが、基準座標系についても同
様の方法で設定することによって、基準座標系と加工座
標系とについて同条件で座標値を求めることになるから
問題は生じない。
【0029】以上のようにして基準座標系と加工座標系
とが決まれば、基準座標系に対する加工座標系の偏差を
求めることで、加工ワーク1bに関する加工すべき辺K
aに関して加工経路の補正量を決定することができるの
である。基準座標系と加工座標系との偏差から加工経路
を補正する方法については、特開昭63−8906号公
報等に記載された周知の方法を用いればよい。
【0030】加工ワーク1bの辺Kaについて補正量が
決定されると、次に辺Kbについて辺Kaと同様の手順
で補正量を求める。すなわち、基準モデル1aについて
辺Laの上に基準点を新たに設定し、この基準点を通り
辺Laに直交する基準面の中で加工ワーク1bの辺Kb
との計測点q4 (図4参照)を求める。ここにおいて、
辺Kaの補正量を決定するために求めた辺Kbの上の計
測点q3 と、辺Kaの上の2個の計測点q1 ,q2 の一
方とを用いて加工座標系を決定することができる。すな
わち、図4に示すように、計測点q3 ,q4 を通る直線
を加工座標系の1つの座標軸とし、この座標軸に直交し
2つの計測点q1 ,q2 のうちの選択した一方を通る直
線を他の座標軸として座標平面を決定し、この座標平面
に直交して両座標軸の交点である原点を通る直線を残り
の座標軸として加工座標系を決定することができるので
ある。このように、補正量をすでに求めた辺Kaについ
て加工座標系を決定したときに用いたデータを、他の辺
Kbの補正量を求める際に用いることで、データを共通
にすることができ、結果的に位置の実測に要する時間を
短縮することができるのである。
【0031】上述のようにして辺Kbの補正量を求めた
場合には、辺Kaについて設定した加工座標系と辺Kb
について設定した加工座標系との原点の位置がずれるこ
とがある。そこで、両加工座標系の原点を一致させると
いう制約条件を付加すれば、加工ワーク1bの辺Ka,
Kbについて変形や反りの量および方向が各辺Ka,K
bごとに異なっていたとしても、加工ワーク1bの変
形、反りの方向ごとに加工経路の補正量を変えることが
でき、結果的に加工精度が高くなるのである。
【0032】上述の方法を採用することによって、加工
ワーク1bに関して加工座標系を設定する際に、3点に
ついてそれぞれ2方向からの測定を行なえばよいことに
なり、結果的にロボット2が加工ワーク1bに対して6
回の位置を測定を行なうだけで加工座標系を設定できる
ことになる。このことは、3点について3次元的に位置
を求める場合であれば9回の測定が必要となるのに対し
て、測定回数が減少することになり、加工座標系の設定
の短縮につながるのである。
【0033】(実施例2)本実施例では、図5のように
加工ワーク1bの加工すべき辺Kaを複数の区間K1
3 に分割して補正量を決定する場合について説明す
る。本実施例の方法は加工すべき辺Kaに比較的大きな
変形や反りが生じている場合に有効である。すなわち、
図5に示すように、辺Kaが3区間K1 〜K3 に分割さ
れているものとする。区間K1 については実施例1と同
様にして基準座標系を設定すれば、補正量を決定するこ
とができる。一方、区間K2 ,K3 については、各区間
2 ,K3 ごとに2点ずつの計測点q21,q22、q31
32を求め、各区間K2 ,K3の各2個の計測点q21
22、q31,q32を通る直線を加工座標系の1つの座標
軸とする。また、各区間K1 〜K3 の分割点r1 ,r2
を原点とし、区間K1 について求めた加工座標系の座標
平面内で先に求めた座標軸に直交する直線を他の座標軸
として複数個の加工座標系を設定する。
【0034】このように、辺Kaを複数の区間K1 〜K
3 に分割して複数の加工座標系を設定することによっ
て、加工ワーク1aの局所的な変形や反りに対して加工
経路を高い精度で補正することができるのである。上述
のように辺Kaを複数の区間に分割する際の分割数は、
加工すべき辺Kaの全体についての基準モデル1aから
の偏差に基づいて決定することができる。この場合の偏
差Dとは、図6に示すように、基準モデル1aにおける
辺Kaに対応する辺Laに直交する方向での辺Kaの振
れ幅のことであって、この偏差Dが大きいほど分割数を
多くする。また、各区間K1 〜K3 は分割数にかかわら
ず基準モデル1aの対応する辺Lを等分するのが望まし
い。たとえば、辺Laが2mであって、偏差が5mmで
あれば、分割数を2とし、かつ2つの区間K1 ,K2
長さは等しくする。
【0035】以上の手順をまとめると図7のようにな
る。すなわち、まず加工ワーク1bについて偏差を計測
し(S1)、偏差に応じて規定の基準に合わせて分割数
を決定する(S2)。次に、各区間について基準モデル
1aに設定した基準点との対応点(計測点q21,q22
31,q32)を求め(S3)、求めた対応点に基づいて
加工座標系を設定する(S4)。このようにして加工座
標系を設定すれば、基準座標系との偏差に基づいて位置
補正を行なうことができるのである(S5)。
【0036】上記実施例では、加工すべき辺Kaを折れ
線近似しているものであるが、分割点r1 ,r2 の近傍
を多次曲線で補間することによって、分割した辺Kaの
加工経路を滑らかにしてもよい。 (実施例3)本実施例では、実施例2のように辺Kaを
複数の区間K1 〜K3 に分割した場合について、補正に
適した加工座標系を効率よく設定する方法について説明
する。この場合、図8に示すように、まず加工ワーク1
bの各辺の中で偏差がもっとも小さい区間(図5の区間
1 )について加工座標系を設定する(S1)。その
後、他の区間(図5の区間K2 ,K3 )について加工座
標系を設定するのである(S2)。ここで、偏差が最小
である区間K1 以外の区間K2 ,K3 については、区間
1 について設定した加工座標系を考慮して加工座標系
を設定する。
【0037】上述したように、辺Kaを複数の区間K1
〜K3 に分割したときに、偏差が小さい区間K1 を用い
て設定した加工座標系によって加工ワーク1bの全体に
ついて並進および回転による基準モデル1aからのずれ
の量を概略修正した後に、他の区間K2 ,K3 に加工座
標系を設定して補正を行なうから、区間K2 ,K3 につ
いては基準モデル1aに対する全体的な並進および回転
に対する補正を行なう必要がなく、変形や反りについて
のみの補正を行なえばよいことになる。ここにおいて、
偏差が最小である区間を選択する際には、経験的に決定
する方法と、概略の計測結果に基づいて決定する方法と
のどちらを採用してもよい。
【0038】また、偏差が最小である区間K1 について
加工座標系を設定する際には加工ワーク1bの形状が未
知であるから、ロボット2をサーチ動作させるととも
に、センサ5として非接触式のものを用いることによっ
て、センサ5が加工ワーク1bに対して一定の距離まで
近付いたことをセンサ5で検出した時点で加工ワーク1
bの位置を計測し、他の区間K2 ,K3 については、区
間K1 についての加工座標系の設定によって加工ワーク
1bの形状がある程度既知になっているから、ダイレク
ト計測を行なってセンサ5で得たデータから加工ワーク
1bの位置情報を得ることができる。このような方法を
採用すれば、加工ワーク1bについての計測をさらに効
率的に行なうことができる。他の方法は実施例2と同様
である。
【0039】(実施例4)上記各実施例では、1台のロ
ボット2を用いた例を示したが、本実施例では図9に示
すように、複数台(ここでは2台)のロボット2a,2
bを用いる場合について例示する。この場合、1台のロ
ボット2a,2bで得たデータを他のロボット2a,2
bでも共用できるように、各ロボット2a,2bの動作
で得たセンサ5の情報を1つのデータ記憶部8に格納す
る。データ記憶部8に格納されたデータはすべてのロボ
ット2a,2bで共用されるのである。このように、複
数台のロボット2a,2bを用いれば、1台のロボット
2では計測できないような形状や寸法を有した加工ワー
ク1bであっても計測が可能になり、しかも、他のロボ
ット2a,2bで計測したデータを反映させて位置や変
形に対する補正を精度よく行なうことができるのであ
る。他の構成は実施例1と同様である。
【0040】(実施例5)本実施例は実施例4と同様に
複数台のロボット2a,2bを用いる場合の別の例であ
って、図10に示すように、共有データ記憶部8a,8
bと、個別データ記憶部8c,8dとを設けることによ
って、複数のロボット2a,2bで共有すべきデータは
共有データ記憶部8a,8bに格納し、各ロボット2
a,2bで個別に利用されるデータは個別データ記憶部
8c,8dに格納するようにしてある。このように、共
有するデータと個別に用いるデータとを別の場所に格納
するようにすれば、共有するデータの伝送に要する時間
が実施例4の構成よりも短縮されることになる。他の方
法は実施例4と同様である。
【0041】(実施例6)本実施例は、複数台のロボッ
ト2a,2bを用いて加工ワーク1bを加工する場合に
ついて例示する。この場合、各ロボット2a,2bが加
工する加工経路の一部に重複部分が生じる場合がある。
本実施例では、加工経路が重複する部分では、まず1台
のロボット2aが加工した後に、他のロボット2bで加
工部位を計測し、先のロボット2aによる加工誤差を修
正してロボット2bで加工することによって、両ロボッ
ト2a,2bによる加工部位を滑らかに連続させる。
【0042】すなわち、図11(a)に矢印で示すよう
に、ロボット2aでは図の上および右からの計測を行な
って加工面Fを加工し、その後に図11(b)に矢印で
示すように、ロボット2bで図の上および左から加工面
Fを計測し、加工面Fの加工誤差を補正してロボット2
bで加工を行なうのである。さらに、複数台のロボット
2a,2bを用いて加工ワーク1bを加工する場合に
は、図12に示すように、加工座標系と基準座標系との
偏差によって加工経路を補正した後(S1)、補正後の
加工経路における各ロボット2a,2b間の距離につい
てのチェックを行ない(S2)、加工経路の全体につい
てロボット2a,2bが干渉しないような距離を保つこ
とができると判断したときにのみロボット2a,2bの
動作を開始させるようにする(S3)ことで、ロボット
2a,2bの干渉を防止することができる。
【0043】また、図13に示すように、目標値として
設定された加工経路(S1)に沿って加工する場合にお
けるロボット(多関節ロボット)2a,2bの各軸の回
りでの回転角度の範囲を求め(S2)、この回転角度の
範囲がロボット2a,2bの制御範囲を逸脱していない
こともチェックし(S3)、ロボット2a,2bの動作
範囲内で加工が可能である場合についてのみロボット2
a,2bを動作させるのが望ましい(S4)。このこと
は、ロボット2a,2bが複数台である場合のみではな
く1台の場合でも同様である。
【0044】上述のようにして加工が終了した後には、
加工ワーク1bの加工面Fを再度計測して加工精度をチ
ェックし、加工精度が不十分であれば再度加工を行なう
ことによって、加工精度の高い製品を得ることができ
る。 (実施例7)上記各実施例では、加工ワーク1bの辺K
aの加工について例示したが、加工ワーク1bに円形の
穴明け加工を施すような場合であって、穴の中心位置を
原点とするような加工座標系を設定する場合には、以下
のようにして加工座標系を設定する。
【0045】まず、実施例1と同様ようにして加工ワー
ク1bについての3点の計測点q1〜q3 を求める。こ
のときに設定した加工座標系の原点を加工ワーク1bの
角位置であるとすれば、基準モデル1aの形状情報を用
いることによって、図14に示すように、穴Hの中心c
の座標位置を計算によって求めることができる。次に、
辺Kaに関して設定した加工座標系の各座標軸に平行な
座標軸を設定すれば、穴Hの中心cを原点とする加工座
標系を設定することができるのである。ここで、さらに
正確に加工座標系を設定する場合には、穴Hの中心cを
通り、各辺Ka,Kbに平行な直線上の点d1 ,d2
求め、中心cから点d1 の方向をX軸方向、中心c点d
1 と点d2 とを含む面をXY平面としてもよい。このよ
うにして設定した加工座標系に基づいて穴明け加工を施
せばよい。他の方法は実施例1と同様である。
【0046】上記実施例では、ワーク1として直方体状
のものを例示したが、ワーク1の形状についてはとくに
限定されるものではなく、また、加工工具3についても
ウォータジェットに限定されるものではない。さらに、
上記実施例ではセンサ5として接触式のものを用いてい
るが、レーザ光や超音波を用いた距離センサ、静電容量
式の近接センサなどの非接触式の位置センサを用いても
よい。
【0047】
【発明の効果】請求項1の発明は、ワークの一面上で異
なる3点の3次元座標を、あらかじめ基準モデルについ
て設定した基準座標系のいずれかの座標軸に直交する面
内で計測するから、3次元の座標値のうちの1つの座標
値については実測する必要がなく、ワークについて計測
すべき3点の座標値を求めるのが容易になるという効果
がある。しかも、計測した3点のうちの2点を通る直線
と、他の1点を通り上記直線に直交する直線と、両直線
の交点を通り両直線により規定された平面に直交する直
線とを座標軸とする加工座標系を設定しているから、計
測した3点のうちの1点を原点とする場合のように、各
点の相対位置のずれが問題になることがなく、局部的な
変形や反りによる誤差をワークの位置とともに補正する
ことができ、精度のよい位置補正が可能になるという利
点がある。また、ワークの位置については多少のばらつ
きがあっても加工経路の補正によって対応することがで
きるから、ワークの厳密な位置決めが不要であって生産
ラインを簡素化することが可能になり、生産性が向上す
るという利点がある。
【0048】請求項2の発明は、ワークの一面を囲む隣
合う2本の直線部について、座標原点を共通とした加工
座標系を各直線部についてそれぞれ設定するから、各直
線部ごとにワークの変形や反りに対応した補正が可能に
なり、加工精度が高くなるという利点がある。請求項3
の発明は、ワークの加工線に沿う部位をそれぞれ直線部
をなす複数の区間に分割し、各直線部について加工座標
系を設定するから、加工経路の補正をきめ細かく行なう
ことができるという効果がある。
【0049】請求項4の発明は、基準モデルに設定した
加工線に対するワークの対応部位の偏差に応じて分割数
を決定するから、加工線に沿う部位を複数の区間に分割
する際に、分割数が自動的に決定されることになり、再
現性が高くなるという効果を奏する。請求項5の発明
は、各区間の間の分割点の近傍を多次曲線で補間するの
で、各区間を直線部としているにもかかわらず、滑らか
な加工経路が得られるという利点がある。
【0050】請求項6の発明は、分割した各区間の偏差
を求めて、偏差の小さい区間から順に加工座標系を設定
するとともに加工座標系の基準座標系に対する偏差に基
づいて加工経路を補正するから、偏差が最小である区間
に基づいて全体的な位置補正を行なった後に、各部分ご
との加工経路の補正を行なうことになり、結果的に、偏
差が最小の区間について全体的な位置補正を行なった後
は、局部的な変形や反りにのみ対応するように加工経路
を補正すればよく、加工経路の補正を効率よく行なうこ
とができるという効果がある。
【0051】請求項7の発明は、ロボットをサーチ動作
させて偏差が最小である区間のワークの位置を計測して
加工経路を補正した後に、他の区間についてのダイレク
ト計測によってワークの位置を求めるのであって、一部
の区間についてのみ比較的長時間を要するサーチ動作を
行なって加工経路の補正を行なうが、他の区間について
はサーチ動作で得た情報を加味することでダイレクト計
測によって短時間で計測を行なうことができ、計測を効
率よく行なうことができるという効果を奏するのであ
る。
【0052】請求項8の発明は、互いの位置関係が規定
された複数台のロボットを備え、各ロボットで加工座標
系を共通にするから、ワークが1台のロボットでは加工
できない場合でも複数のロボットを連動させて加工する
ことが可能になるという利点がある。請求項9の発明
は、ロボットにセンサを取り付けてワークに関する計測
を行なうにあたり、各ロボット間で計測したデータを共
有するから、計測の回数を低減することができるという
利点がある。
【0053】請求項10の発明は、加工線の一部を2台
のロボットで重複して加工するようにし、重複部位につ
いて一方のロボットで加工した後に、他方のロボットに
センサを取り付けて重複部位を計測し、得られたデータ
に基づいて上記他方のロボットに関する加工座標系を設
定するから、両ロボットでの加工部位を高い精度で滑ら
かに連続させることができるという効果がある。請求項
11の発明は、加工開始前に加工経路の補正後の各ロボ
ット間の距離を算出し、算出結果に基づいてロボットの
干渉の有無を判定するから、複数台のロボットを用いる
場合でもロボット同士の干渉が生じないように加工経路
を設定することができるという効果がある。
【0054】請求項12の発明は、加工開始前に加工経
路の補正後のロボットの動作範囲がロボットの可動範囲
を越えないか否かを判定するから、設定した加工経路が
ロボットによる加工可能な範囲を逸脱して不当に設定さ
れるという不都合が生じないという効果がある。請求項
13の発明は、加工後のワークについてロボットにセン
サを取り付けて計測することにより、加工精度を確認す
るから、加工精度の安定した製品を提供できるという利
点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1を示す原理説明図である。
【図2】実施例1に用いる装置の概略構成図である。
【図3】実施例1における計測方法の具体例を示す斜視
図である。
【図4】実施例1を示す原理説明図である。
【図5】実施例2を示す原理説明図である。
【図6】実施例2の偏差の概念を説明する図である。
【図7】実施例2の手順を示すフローチャートである。
【図8】実施例3の手順を示すフローチャートである。
【図9】実施例4のブロック図である。
【図10】実施例5のブロック図である。
【図11】実施例6の手順を示す工程図である。
【図12】実施例6の要部の手順を示すフローチャート
である。
【図13】実施例6の要部の手順を示すフローチャート
である。
【図14】実施例7の原理説明図である。
【符号の説明】
1a 基準モデル 1b 加工ワーク Ka,Kb 辺 La,Lb 辺 p1 〜p3 基準点 q1 〜q3 計測点 s1 〜s3 平面

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークの一面上で異なる3点の3次元座
    標を、あらかじめ基準モデルについて設定した基準座標
    系のいずれかの座標軸に直交する面内で計測し、計測し
    た3点のうちの2点を通る直線と、他の1点を通り上記
    直線に直交する直線と、両直線の交点を通り両直線によ
    り規定された平面に直交する直線とを座標軸とする加工
    座標系を設定し、基準座標系と加工座標系とを比較し、
    基準座標系と加工座標系との偏差に基づいてロボットの
    加工経路を補正することを特徴とするロボットの加工経
    路補正方法。
  2. 【請求項2】 ワークの一面を囲む隣合う2本の直線部
    について、各一方の直線部の上で2点を計測し、各他方
    の直線部の上で計測した1点を用いて、座標原点を共通
    とした加工座標系を各直線部についてそれぞれ設定する
    ことを特徴とする請求項1記載のロボットの加工経路補
    正方法。
  3. 【請求項3】 ワークの加工線に沿う部位をそれぞれ直
    線部をなす複数の区間に分割し、各直線部について加工
    座標系を設定することを特徴とする請求項1または請求
    項2記載のロボットの加工経路補正方法。
  4. 【請求項4】 基準モデルに設定した加工線に対するワ
    ークの対応部位の偏差に応じて分割数を決定することを
    特徴とする請求項3記載のロボットの加工経路補正方
    法。
  5. 【請求項5】 各区間の間の分割点の近傍を多次曲線で
    補間することを特徴とする請求項3または請求項4記載
    のロボットの加工経路補正方法。
  6. 【請求項6】 基準モデルに設定した加工線に対するワ
    ークの対応部位の偏差をワークの加工線に沿った各区間
    ごとに求め、偏差の小さい区間から順に加工座標系を設
    定するとともに加工座標系の基準座標系に対する偏差に
    基づいて加工経路を補正することを特徴とすることを特
    徴とする請求項3記載のロボットの加工経路補正方法。
  7. 【請求項7】 ロボットをサーチ動作させて偏差が最小
    である区間のワークの位置を計測して加工経路を補正し
    た後に、他の区間についてのダイレクト計測によってワ
    ークの位置を求めることを特徴とする請求項6記載のロ
    ボットの加工経路補正方法。
  8. 【請求項8】 互いの位置関係が規定された複数台のロ
    ボットを備え、各ロボットで加工座標系を共通にするこ
    とを特徴とする請求項1記載のロボットの加工経路補正
    方法。
  9. 【請求項9】 ロボットにセンサを取り付けてワークに
    関する計測を行なうにあたり、各ロボット間で計測した
    データを共有することを特徴とする請求項1記載のロボ
    ットの加工経路補正方法。
  10. 【請求項10】 1つの加工線について2台のロボット
    を用いて加工するに際して、加工線の一部を両ロボット
    で重複して加工するようにし、重複部位について一方の
    ロボットで加工した後に、他方のロボットにセンサを取
    り付けて重複部位を計測し、得られたデータに基づいて
    上記他方のロボットに関する加工座標系を設定すること
    を特徴とする請求項8記載のロボットの加工経路補正方
    法。
  11. 【請求項11】 加工開始前に加工経路の補正後の各ロ
    ボット間の距離を算出し、算出結果に基づいてロボット
    の干渉の有無を判定することを特徴とする請求項8記載
    のロボットの加工経路補正方法。
  12. 【請求項12】 加工開始前に加工経路の補正後のロボ
    ットの動作範囲がロボットの可動範囲を越えないか否か
    を判定することを特徴とする請求項1記載のロボットの
    加工経路補正方法。
  13. 【請求項13】 加工後のワークについてロボットにセ
    ンサを取り付けて計測することにより、加工精度を確認
    することを特徴とする請求項1記載のロボットの加工経
    路補正方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010052067A (ja) * 2008-08-27 2010-03-11 Kawasaki Heavy Ind Ltd 自動仕上げ装置とその制御方法
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