JP2015231641A - 鋼材端面の付着物位置特定装置および付着物位置特定方法、ならびに鋼材端面の切削加工装置および切削加工方法 - Google Patents

鋼材端面の付着物位置特定装置および付着物位置特定方法、ならびに鋼材端面の切削加工装置および切削加工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】鋼材の状態にかかわらず、鋼材端面の付着物の位置を確実に特定する。
【解決手段】鋼材の端面に生じた付着物の位置を特定する鋼材端面の付着物位置特定装置6は、基準位置から鋼材端面までの距離を測定する距離計21と、鋼材端面を撮像する撮像装置22と、撮像装置22により得られた鋼材端面の画像から色情報を得るための画像処理部32と、対象となる鋼材の情報、および対象となる鋼材端面全体の前記画像処理部で得られた色情報を格納するデータ格納部33と、鋼材端面において距離計21で測定した距離データから付着物とみなせる距離データが得られる位置を求め、その位置を含む部位における画像処理部32で得られた色情報をデータ格納部33から抽出し、抽出された色情報と、鋼材端面全体の色情報とを比較し、鋼材端面の付着物の位置を特定する付着物位置特定部34とを備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、連続鋳造により製造された鋼材の端部に生じた付着物の位置を特定する鋼材端面の付着物位置特定装置および付着物位置特定方法、ならびに鋼材端面の切削加工装置および切削加工方法に関する。
連続鋳造で製造されたスラブや角ビレットなどの鋼材は、ガス切断によって所定の長さに切断される。このとき、鋼材の上下面には、ガス切断により地鉄が溶けることによりノロと呼ばれる付着物が付着することが多い。また、鋼材の表面欠陥除去のためにスカーフ処理が行われることがあるが、この時、鋼材の端面(鋼材の切断面)には、フィンと呼ばれる、スカーフで溶融された鋼の氷柱(つらら)状付着物が生じる。このような付着物を鋼材端部に付着させたまま熱間圧延を行うと、小さな付着物であっても、圧延中にこれらの付着物を原因とする鋼板表面の折れ込み疵や飛び込み疵が発生し、製品の歩留まりを低下させるため、このような付着物の除去等を目的として、鋼材の端面の切削加工が行われる。
このような鋼材端面の切削加工を行う場合、付着物の切削量や工具の切削経路を決定するために、付着物の位置を把握する必要がある。
このような付着物の判定方法として、レーザー式距離計を用いるものが知られている(例えば特許文献1)。また、鋼材端面の付着物を検出するものではないが、鋼材の表面にレーザー光を照射して表面の凹凸形状と輝度情報を取得し、表面のキズや欠陥を把握する技術が知られている(例えば、特許文献2〜4)。
特開平02−124250号公報 特開2010−117281号公報 特開2010−117282号公報 特開2010−071722号公報
しかしながら、レーザー距離計を用いる場合には、鋼材の端面の凹凸のプロファイルを採取することができるが、付着物が重なっている場合等、プロファイルの凹部が付着物である場合もあり、単純に凹凸を見ただけでは付着物と実部との識別が困難な場合がある。
また、画像情報により付着物を特定しようとする場合、付着物を表面の色や光沢で画像認識することが考えられるが、切削加工対象の鋼材には、切断後すぐに切削加工されるものと、一旦ヤード内に保存されるものとがあり、ヤード内での保管時間もまちまちであるため、鋼材ごとに切断されてから切削加工されるまでの滞留時間に差があり、付着物と実部の色味の違いが変化する。すなわち、滞留時間が比較的短い短期滞留材は金属光沢が維持されているが、滞留時間が長い長期滞留材は付着物が錆びて金属光沢が失われてしまうため、付着物を鋼材表面の色や光沢で画像認識する手法では、短期滞留材と長期滞留材を同一の判断基準を用いて、鋼材の端面において付着物と実部の識別を確実に行うことが困難である。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであって、鋼材の状態にかかわらず、鋼材端面の付着物の位置を確実に特定することができる鋼材端面の付着物位置特定装置および付着物位置特定方法、ならびに、鋼材端面の切削加工装置および切削加工方法を提供することを課題とする。
本発明者は、鋼材端面の付着物の位置を確実に特定するために検討を重ねた結果、レーザー距離計等の距離計の情報により鋼材端面の凹凸のプロファイルを把握するとともに、画像認識することにより、鋼材の状態にかかわらず鋼材端面の付着物の位置を検出できることを見出した。
上述したように、レーザー距離計等の距離計は、鋼材の端面の凹凸プロファイルを採取することができるが、付着物が重なっている場合など、プロファイルの凹部が必ずしも鋼材実部ではなく、単純に凹凸を見ただけでは付着物と鋼材実部との識別が困難な場合がある。しかし、距離計で把握されたプロファイルの凸部については付着物である可能性が高い。そこで、距離計により端面の凹凸プロファイルを採取し、周囲に比べて一定の閾値以上突出した部分を付着物とみなし、次に鋼材端面をカメラ等の撮像装置で画像認識し、凹凸プロファイルから付着物とされた場所周辺の色相、彩度、および明度のうち少なくとも一つからなる色情報を取得し、それを基準に、付着物とされた場所の色情報と同じ色情報の端面の分布をとることで、付着物と鋼材実部を判別することができることに想到した。
本発明はこのような知見に基づいて完成されたものであり、以下の(1)〜(4)を提供する。
(1)鋼材の端面に生じた付着物の位置を特定する鋼材端面の付着物位置特定装置であって、
基準位置から鋼材端面までの距離を測定する距離計と、
前記鋼材端面を撮像する撮像装置と、
前記撮像装置により得られた前記鋼材端面の画像から色相、彩度、および明度のうち少なくとも一つからなる色情報を得るための画像処理部と、
対象となる鋼材の情報、および対象となる鋼材端面全体の前記画像処理部で得られた色情報を格納するデータ格納部と、
前記鋼材端面において前記距離計で測定した距離データから付着物とみなせる距離データが得られる位置を求め、その位置を含む部位における前記画像処理部で得られた前記色情報を前記データ格納部から抽出し、抽出された前記部位の色情報と、前記鋼材端面全体の色情報とを比較し、前記鋼材端面の付着物の位置を特定する付着物位置特定部と
を備えることを特徴とする鋼材端面における付着物位置特定装置。
(2)鋼材の端部に生じた付着物の鋼材端面における位置を特定する鋼材端面の付着物位置特定方法であって、
基準位置から鋼材端面までの距離を測定する距離測定工程と、
前記鋼材端面を撮像し、得られた前記鋼材端面の画像から色相、彩度、および明度のうち少なくとも一つからなる色情報を得る色情報取得工程と、
加工対象となる鋼材の情報、および加工対象となる鋼材端面全体の前記画像処理部で得られた色情報をデータ格納部に設定する設定工程と、
前記鋼材端面において前記距離計で測定した距離データのうち付着物とみなせる距離データが得られる位置を求め、その位置を含む部位における前記画像処理部で得られた前記色情報を前記データ格納部から抽出する抽出工程と、
抽出された前記部位の色情報と、前記鋼材端面全体の色情報とを比較し、前記鋼材端面の付着物の位置を特定する付着物位置特定工程と
を有することを特徴とする鋼材端面における付着物位置特定方法。
(3)鋼材端面を切削加工して鋼材端面の付着物を除去する鋼材端面の切削加工装置であって、
鋼材の端面を切削加工する工具と、
前記工具を駆動する駆動系と、
前記駆動系を制御する工具制御部と、
上記(1)に記載の鋼材端面の付着物位置特定装置と
を備え、
前記鋼材端面の付着物位置特定装置により得られた結果に基づいて、前記工具制御部により、前記駆動系による前記工具の移動経路を制御することを特徴とする鋼材端面の切削加工装置。
(4)鋼材端面を切削加工して鋼材端面の付着物を除去する鋼材端面の切削加工方法であって、
上記(2)に記載の鋼材端面の付着物位置特定方法によって付着物の位置が特定された後、その結果に基づいて、鋼材の端面を切削加工する工具の移動経路を決定することを特徴とする鋼材端面の切削加工方法。
本発明によれば、鋼材端面において距離計で測定した距離データのうち付着物とみなせる距離データが得られる位置を決定し、その位置における画像処理部で得られた色情報を求め、距離データと色情報に基づいて、鋼材の付着物の位置を特定するので、鋼材の状態にかかわらず、鋼材端面の付着物の位置を確実に特定することができる。
本発明の一実施形態に係る鋼材端面の付着物位置特定装置を搭載した鋼材端面切削加工装置を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る鋼材端面の付着物位置特定装置を搭載した鋼材端面切削加工装置を示すブロック図である。 鋼材端面の付着物位置特定装置における動作を説明するためのフローチャートである。 鋼材端面の付着物の有無を判定する方法を説明するための図である。 鋼材端面において付着物の位置(分布)が特定された状態を示す模式図である。 工具の移動経路を決定するための手法を説明するための図である。 従来のレーザー距離計のみを用いた手法により決定された工具の移動経路を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る鋼材端面の付着物位置特定装置を搭載した鋼材端面切削加工装置を示す平面図、図2はそのブロック図である。
鋼材端面切削加工装置100は、連続鋳造で製造され、ガス切断により切断され、スカーフ処理されたスラブである鋼材10の端面に残存する付着物13を除去するものである。本実施形態では、鋼材がスラブであることを前提に説明するが、鋼材はスラブに限られず、例えば角ビレットや厚板でもよい。この鋼材端面切削加工装置100は、鋼材10の幅方向に走行する本体1と、本体1に回転可能に設けられた工具2と、工具2を前後、上下に駆動するとともに回転駆動する工具駆動部3と、本体1を鋼材10の幅方向に走行させる走行駆動部4と、工具駆動部3および走行駆動部4を制御する工具制御部5と、付着物位置特定装置6とを備えている。本体1は、図示しないレール上を鋼材10の幅方向に走行するものとするが、その手段については種々の形態をとることができる。なお、符号14は、鋼材10を搬送するためのテーブルローラである。
工具2は、工具駆動部3により回転されるとともに前後および上下に駆動され、走行駆動部4により本体1が鋼材10の幅方向に走行することにより、鋼材10の端面全体を切削加工し、鋼材10の端面に付着した付着物13を除去するものである。工具2はフライスなど、鋼材端面を切削できるものであればよく、本実施形態では、工具2として、円錐台形形状の工具本体の前面および円錐面に複数の切削チップを貼り付けたものを例示している。また、付着物13としては、鋼材をガス切断するときに付着するノロおよびスカーフ処理の際に付着するフィンが例示される。
付着物位置特定装置6は、基準位置から鋼材端面までの距離を測定するレーザー距離計21と、鋼材10の端面を撮像する撮像装置であるカメラ22と、レーザー距離計21およびカメラ22からの情報に基づいて付着物の位置(分布)の特定を行う付着物位置特定制御部23とを有する。
レーザー距離計21は、鋼材10の端面全体の距離を測定し、端面の凹凸情報を得るためのものである。レーザー距離計21による距離の測定は、走行駆動部4により本体1を移動させながら行うことができるが、レーザー距離計21が鋼材10の全幅を測定できるのであれば、本体1を所定位置に移動させた後に測定してもよいし、また本体1の外であって測定に適した位置に固定してあってもよい。
カメラ22は、鋼材10の端面全体を撮像し、鋼材10の端面の画像を得るためのものである。カメラ22による撮像は、走行駆動部4により本体1を移動させながら行うことができるが、カメラ22が鋼材10の全幅を撮像することが可能であれば、本体1を所定位置に移動させた後に撮像してもよいし、また本体1の外であって撮像に適した位置に固定してあってもよい。また、カメラ22を複数台設置して、撮像した画像を連結、合成してもよい。また、通常は可視光で撮像が行われるが、赤外線や紫外線など、可視光以外の波長で撮像してもよい。
付着物位置特定制御部23は、レーザー距離計21からのデータに基づいて距離データを算出する距離データ算出部31と、カメラ22で撮像した画像を画像処理して色相、彩度および明度のうち少なくとも一つからなる色情報を得るための画像処理部32と、データ格納部33と、鋼材10の端面において付着物13の位置を特定する付着物位置特定部34と、付着物位置特定部34で得られた情報を記憶する記憶部35と、記憶部35に記憶した情報を出力する出力部36とを有する。
画像処理部32では、カメラ22で撮像した鋼材10の端面の画像を画像処理して、端面全体の色情報の分布を作成する。色情報は、色相、彩度、および明度であり、鋼材実部または付着物の状況に応じて得られる。
データ格納部33は、加工対象となる鋼材10の情報(例えば鋼種、鋼材ID、大きさ)を入力または生産管理システム等から得て格納する。また、画像処理部32で得られた鋼材端面の色情報を格納する。
付着物位置特定部34では、距離データ算出部31で得られた距離データと画像処理部32で得られた色情報とから鋼材10端面の付着物の位置(分布)を求める。具体的には、距離データ算出部31の鋼材端面の距離データから最突出点(最短距離点)の位置を求め、その最短距離点を付着物であると判断する。そして最短距離点を含む周辺領域(最短距離部位)の色相、彩度、および明度からなる色情報をデータ格納部33から抽出し、抽出された最短距離部位の色情報と、加工対象となる鋼材10の端面の色情報とを比較して、鋼材10端面の付着物の位置(分布)を特定する。すなわち、最短距離点を含む部位は付着物である可能性が高いので、この部位は付着物13であるとみなしてその位置を求め、その部位の色情報と鋼材10の端面の色情報とを比較して、鋼材10端面における付着物13の位置(分布)を特定する。そして、その付着物位置(分布)情報に基づいて、工具2の移動経路を決定する。また、距離データ算出部31の鋼材端面の距離データからは最短距離点の他、最長距離点の位置も求められ、最短距離点と最長距離点との差から、切削すべき付着物の厚さ(量)を求めることができる。
この移動経路データは、付着物位置特定部34から記憶部35を介して工具制御部5に送られる。移動経路データは、記憶部35を介さずに工具制御部5に送られてもよい。
工具制御部5は、付着物位置特定部34で決定された移動経路データに基づいて、工具2の移動を制御する。
なお、最突出点(最短距離点)のみならず距離が短い方から複数点用いてもよい。また、付着物であるとみなせる突出点であれば最短距離点でなくてもよい。
次に、以上のように構成される鋼材端面切削加工装置100において、実施形態に係る付着物位置特定装置6を用いた付着物位置特定方法について説明する。
図3は、付着物位置特定装置における動作を説明するためのフローチャートである。
最初に、レーザー距離計21により鋼材10の端面全体の基準位置からの距離を測定する(工程1)。このとき、レーザー距離計21からの情報に基づいて距離データ算出部31で距離を求め、鋼材10端面の凹凸プロファイルを得る。
次に、カメラ22により鋼材端面全体を撮影し、画像処理部32より画像処理して、鋼材端面全体の画像データを取得する(工程2)。このとき、画像処理部32ではカメラ22の情報を画像処理して、色相、彩度、および明度からなる色情報を得る。
次に、必要に応じて鋼材10の傾きを修正する(工程3)。この傾きの修正は、適宜の手法を用いることができる。例えば、レーザー距離計21による測定点のうち鋼材10の幅方向両端の複数の最長距離点(距離が長い方から上位数点)と中央部の最長距離点を用いることにより行うことができる。この手法により鋼材10の傾きを所望の精度で修正することができる。鋼材10の傾きを修正した場合、測定した鋼材10までの距離を修正量に合わせて補正する。
次に、距離データ算出部31のデータから、図4に示すように、鋼材端面の最突出点(最短距離点)L1、および最長距離点L2を求め(工程4)、L1とL2の差LXを求める(工程5)。LXの値が小さければ付着物13が存在しない可能性があるため、LXが所定の閾値以上か否かを判断し(工程6)、LXが閾値以上でなければ、付着物なしと判断し(工程7)、処理を終了する。
LXが閾値以上の場合は、付着物ありと判断する(工程8)。このとき、最短距離点L1は付着物である可能性が高いので、付着部とみなせる位置として最短距離点L1の位置を求め、その位置を含む周辺領域(最短距離部位)を付着物13であると決定し、最短距離点L1を含む周辺領域の色相、彩度、および明度からなる色情報をデータ格納部33から抽出する(工程9)。
そして、抽出された最短距離部位の色情報と鋼材10の端面全体の色情報とを比較し、鋼材端面の付着物の位置(分布)を特定する(工程10)。この工程では、鋼材10の端面全体の中で最短距離部位の色情報と対応する色情報が得られる部分を見つけ出して、その部分を付着物と判定する。そして、この結果に基づいて、図5に示すように、付着物の位置(分布)を特定する。
なお、「最短距離部位の色情報と対応する色情報」とは、最短距離部位の色情報と一致する色情報、または、最短距離部位の色情報を中心として設定された所定範囲の色情報である。所定範囲とは、例えば最短距離部位の色情報の±10%以内に収まる範囲であり、この範囲は任意に設定することができる。また、色情報としては、色相、彩度、および明度を全て使用することが好ましいが、鋼材実部と付着物を判別できるのであれば、必要に応じて色相、彩度、および明度のうちの少なくとも一つを用いればよく、必ずしも全てを使用する必要はない。
次に、上記のように把握した付着物位置(分布)情報に基づいて、工具2の移動経路を決定し(工程11)、その移動経路を工具制御部5に送信する(工程12)。これにより、工具2は、移動経路を工具制御部5により制御された状態で鋼材10端面の切削加工を行う。このとき、最短距離点L1と最長距離点L2との差LXを、切削すべき付着物の厚さ(量)とする。
工程11において、工具2の移動経路を決定する際には、鋼材端面の付着物と特定されなかった部位、すなわち鋼材10実部とみなされた部位の位置データを少なくとも2点とり、これらを結んだ直線を工具2の移動経路とする。つまり、図6に示すように、鋼材端面の付着物が存在しない部位の位置P1と位置P2の位置データをとり、これらを結んだ直線を工具移動経路とする。すなわち、この工具移動経路は、鋼板実部の表面と一致する。したがって、この移動経路に沿って工具2を移動させて加工することにより、付着物のみを正確に除去することができる。また、切削量もあらかじめ決まっているので、必要以上に鋼材実部を切削することがない。これにより、切削の際に鋼材を削ることによる鋼材への深い疵の発生や歩留低下、さらには工具に過大な負荷がかかることが抑制され、しかも奥まった部分の付着物も確実に除去することができる。
従来のように、レーザー距離計のみを用いていた場合には、付着物と鋼材実部とを明確に判別することができず、例えば図7に示すように、付着物が重なった凹部であるP2′を鋼材実部であると誤判断することがあり、そのような場合には、工具移動経路が斜めに決定されてしまい、その結果、過剰な切削や、付着物残存のリスクがある。
また、画像処理を行う場合であっても、上記機能を持たない場合、短期滞留材と長期滞留材とに同じ閾値を適用することとなる。短期滞留材は光沢がある付着物が多いため、短期滞留材に閾値を合わせた場合、変色やさびが多い長期滞留材では、付着物と鋼材実部との判断が難しくなる。また、長期滞留材に合わせて閾値を設定した場合、長期滞留材は変色やさびが多いために、全体的に金属光沢がある短期滞留材にその閾値をそのまま当てはめることが難しい。誤検知が深刻な場合は、全面付着物または鋼材実部と誤判定してしまう。さらに、短期滞留材と長期滞留材それぞれに閾値を設定することも可能ではあるが、鋼材の滞留状況は多様であるため、鋼材端面の色の状況も様々であり、設定すべき閾値の数が多くなってしまい、画像処理を行う場合、付着物と鋼材実部との判別が非常に困難になる。
これに対して、本発明を用いることにより、鋼材によらず、過剰切り込みや付着物残存のリスクを確実に低減することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されず種々変形可能である。例えば、上記実施形態では、鋼材端面までの距離を測定するためにレーザー距離計を用いたが、これに限らず鋼材端面までの距離を測定できれば、他の距離計であってもよい。
また、距離計により付着物と特定する部位として、最短距離点の位置を含む周辺領域(最短距離部位)を用いたが、それに限らず、周囲に比べて一定の閾値以上突出した部分であれば適用することが可能である。
さらに、上記実施形態では、付着物位置特定装置6は本体1と一体とする構成としたが、付着物位置特定装置6が本体1の外部に設置された構成としてもよいし、付着物位置特定装置6のうちのレーザー距離計21、カメラ22、付着物位置特定制御部23の一部が本体1の外部に設置された構成としてもよい。
さらにまた、上記実施形態では、鋼材の経時変化による色情報の変化に対応する場合について説明したが、周辺環境が変化するような場合(昼と夜との明るさの変化、照明の光量低下)にも対応可能である。
1 本体
2 工具
3 工具駆動部
4 走行駆動部
5 工具制御部
6 付着物位置特定装置
10 鋼材
13 付着物
21 レーザー距離計(距離計)
22 カメラ(撮像装置)
23 付着物位置特定制御部
31 距離データ算出部
32 画像処理部
33 データ格納部
34 付着物位置特定部
35記憶部
36 出力部
100 鋼材端面切削加工装置

Claims (4)

  1. 鋼材の端面に生じた付着物の位置を特定する鋼材端面の付着物位置特定装置であって、
    基準位置から鋼材端面までの距離を測定する距離計と、
    前記鋼材端面を撮像する撮像装置と、
    前記撮像装置により得られた前記鋼材端面の画像から色相、彩度、および明度のうち少なくとも一つからなる色情報を得るための画像処理部と、
    対象となる鋼材の情報、および対象となる鋼材端面全体の前記画像処理部で得られた色情報を格納するデータ格納部と、
    前記鋼材端面において前記距離計で測定した距離データから付着物とみなせる距離データが得られる位置を求め、その位置を含む部位における前記画像処理部で得られた前記色情報を前記データ格納部から抽出し、抽出された前記部位の色情報と、前記鋼材端面全体の色情報とを比較し、前記鋼材端面の付着物の位置を特定する付着物位置特定部と
    を備えることを特徴とする鋼材端面における付着物位置特定装置。
  2. 鋼材の端部に生じた付着物の鋼材端面における位置を特定する鋼材端面の付着物位置特定方法であって、
    基準位置から鋼材端面までの距離を測定する距離測定工程と、
    前記鋼材端面を撮像し、得られた前記鋼材端面の画像から色相、彩度、および明度のうち少なくとも一つからなる色情報を得る色情報取得工程と、
    加工対象となる鋼材の情報、および加工対象となる鋼材端面全体の前記画像処理部で得られた色情報をデータ格納部に設定する設定工程と、
    前記鋼材端面において前記距離計で測定した距離データのうち付着物とみなせる距離データが得られる位置を求め、その位置を含む部位における前記画像処理部で得られた前記色情報を前記データ格納部から抽出する抽出工程と、
    抽出された前記部位の色情報と、前記鋼材端面全体の色情報とを比較し、前記鋼材端面の付着物の位置を特定する付着物位置特定工程と
    を有することを特徴とする鋼材端面における付着物位置特定方法。
  3. 鋼材端面を切削加工して鋼材端面の付着物を除去する鋼材端面の切削加工装置であって、
    鋼材の端面を切削加工する工具と、
    前記工具を駆動する駆動系と、
    前記駆動系を制御する工具制御部と、
    請求項1に記載の鋼材端面の付着物位置特定装置と
    を備え、
    前記鋼材端面の付着物位置特定装置により得られた結果に基づいて、前記工具制御部により、前記駆動系による前記工具の移動経路を制御することを特徴とする鋼材端面の切削加工装置。
  4. 鋼材端面を切削加工して鋼材端面の付着物を除去する鋼材端面の切削加工方法であって、
    請求項2に記載の鋼材端面の付着物位置特定方法によって付着物の位置が特定された後、その結果に基づいて、鋼材の端面を切削加工する工具の移動経路を決定することを特徴とする鋼材端面の切削加工方法。
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