JPH1112362A - ポリシランの精製方法およびそれを用いた光電機能性素子 - Google Patents

ポリシランの精製方法およびそれを用いた光電機能性素子

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JPH1112362A
JPH1112362A JP3578398A JP3578398A JPH1112362A JP H1112362 A JPH1112362 A JP H1112362A JP 3578398 A JP3578398 A JP 3578398A JP 3578398 A JP3578398 A JP 3578398A JP H1112362 A JPH1112362 A JP H1112362A
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JP
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polysilane
water
poly
aqueous solution
silane
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JP3578398A
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Fumi Yamaguchi
扶美 山口
Masahito Ueda
将人 上田
Koichi Fujisawa
幸一 藤沢
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ポリシランに含まれる不純物を低減し、その光
電機能特性を大幅に向上させる方法を提供する 【解決手段】[1]下記一般式(1) 【化1】 [式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、炭素数1〜
22の置換されていてもよいアルキル基、炭素数1〜2
2の置換されていてもよいシクロアルキル基、炭素数6
〜22の置換されていてもよいアリール基、炭素数7〜
22の置換されていてもよいアラルキル基または炭素数
6〜22の置換されていてもよいアリールオキシ基を表
す。]で示される繰り返し構造単位を一種類以上含んで
いればよいポリシランを、水または酸性水溶液と相分離
する有機溶媒に溶解し、その溶液を水または酸性水溶液
と接触させて液々抽出してポリシラン中の不純物を低減
するポリシランの精製方法。 [2]上記[1]の方法を用いて精製されたポリシラン
をホール輸送層に含む電子写真感光体。 [3]上記[1]の方法を用いて精製されたポリシラン
をホール輸送層に含む電界発光素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリシランに含ま
れる不純物を低減し、その光電機能特性を向上させる方
法および得られたポリシランを用いた光電機能性素子に
関する。
【0002】
【従来の技術】骨格がケイ素―ケイ素結合からなり側鎖
に各種の官能基を有するポリシランはその高いホール移
動度が着目され、電子写真技術への応用(米国特許明細
書4,618,551号(1986)/特開昭61−1
70747号公報)の他、導電性高分子や非線形光学材
料としての応用が期待されている。[Miller,C
hem.Review,89,p1350(198
9)]。
【0003】ポリシランの合成法としては、現在のとこ
ろKipping法(ジオルガノジクロロシランとアル
カリ金属との脱塩素縮合による方法)[Journal
of Organometallic Chemis
try,Vol.198(1980)C27−C28]
が唯一の実用的な合成法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポリシ
ランの合成過程において加えられる、または副生成され
る無機イオン性物質、有機イオン性化合物や有機化合物
等が、不純物としてポリシラン中に残存している。この
ようなポリシランではその光電機能特性が低下する可能
性がある。特に、側鎖に極性基を有するポリシランは、
イオン性不純物が存在しやすく光電機能特性が著しく阻
害される。例えば、フェノール基を側鎖に有するポリシ
ランではこれまでホール移動度の測定が困難であった。
即ち、イオン性不純物等の影響でホールの輸送性が十分
に発揮されない状況であった。本発明の目的は、ポリシ
ランに含まれる不純物を低減し、その光電機能特性を大
幅に向上させる方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポリシラ
ンの精製方法に鋭意検討を加えた結果、水または酸性水
溶液を用いることで優れた精製効果を示す方法を見い出
し、本発明を完成するに至った。即ち本発明は、[1]
下記一般式(1)
【0006】
【化2】
【0007】[式中、R1およびR2は、それぞれ独立
に、炭素数1〜22の置換されていてもよいアルキル
基、炭素数1〜22の置換されていてもよいシクロアル
キル基、炭素数6〜22の置換されていてもよいアリー
ル基、炭素数7〜22の置換されていてもよいアラルキ
ル基または炭素数6〜22の置換されていてもよいアリ
ールオキシ基を表す。]で示される繰り返し構造単位を
一種類以上含んでいればよいポリシランを、水または酸
性水溶液と相分離する有機溶媒に溶解し、その溶液を水
または酸性水溶液と接触させて液々抽出することにより
不純物を低減するポリシランの精製方法に係るものであ
る。また、本発明は、[2]上記[1]の方法を用いて
精製されたポリシランをホール輸送層に含む電子写真感
光体に係るものである。さらに、本発明は、[3]上記
[1]の方法を用いて精製されたポリシランをホール輸
送層に含む電界発光素子に係るものである。以下、本発
明を詳細に説明する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる一般式(1)
で示されるポリシランにおいて、R1、R2は、具体的に
は、メチル、エチル、プロピル、ブチルなどのアルキル
基、シクロヘキシルなどのシクロアルキル基、フェニ
ル、アルキル置換フェニル、アルコキシ置換フェニル、
ヒドロキシ置換フェニルなどのアリール基または置換ア
リール基、ベンジル、アルキル置換フェニルメチル、ア
ルコキシ置換フェニルメチル、ヒドロキシ置換フェニル
メチル、フェネチル、アルキル置換フェニルエチル、ア
ルコキシ置換フェニルエチル、ヒドロキシ置換フェニル
エチルなどのアラルキル基または置換アラルキル基が例
示され、好ましくは、アルコキシ置換フェニル、ヒドロ
キシ置換フェニル、アルコキシ置換フェニルメチル、ヒ
ドロキシ置換フェニルメチル、アルコキシ置換フェニル
エチル、ヒドロキシ置換フェニルエチルであり、さらに
好ましくは、ヒドロキシ置換フェニル、ヒドロキシ置換
フェニルメチル、ヒドロキシ置換フェニルエチルであ
る。
【0009】本発明に用いられるポリシランの具体的化
合物例を以下に記すが、これらの化合物に限定されるも
のではない。
【0010】ポリ(メチルプロピルシラン)、ポリ(エ
チルプロピルシラン)、ポリ(メチルブチルシラン)、
ポリ(エチルブチルシラン)、ポリ(メチルペンチルシ
ラン)、ポリ(エチルペンチルシラン)、ポリ(メチル
ヘキシルシラン)、ポリ(エチルヘキシルシラン)、ポ
リ(メチルシクロヘキシルシラン)、ポリ(エチルシク
ロヘキシルシラン)、ポリ(メチル(m−ヒドロキシフ
ェニル)シラン)、ポリ(メチル(p−ヒドロキシフェ
ニル)シラン)、ポリ(エチル(m−ヒドロキシフェニ
ル)シラン)、ポリ(エチル(p−ヒドロキシフェニ
ル)シラン)、ポリ(メチル(m−ヒドロキシフェニル
メチル)シラン)、ポリ(メチル(p−ヒドロキシフェ
ニルメチル)シラン)、ポリ(エチル(m−ヒドロキシ
フェニルメチル)シラン)、ポリ(エチル(p−ヒドロ
キシフェニルメチル)シラン)、ポリ(メチル(m−ヒ
ドロキシフェニルエチル)シラン)、ポリ(メチル(p
−ヒドロキシフェニルエチル)シラン)、ポリ(エチル
(m−ヒドロキシフェニルエチル)シラン)、ポリ(エ
チル(p−ヒドロキシフェニルエチル)シラン)、
【0011】ポリ(メチル(m−メトキシフェニル)シ
ラン)、ポリ(メチル(p−メトキシフェニル)シラ
ン)、ポリ(エチル(m−メトキシフェニル)シラ
ン)、ポリ(エチル(p−メトキシフェニル)シラ
ン)、ポリ(メチル(m−メトキシフェニルメチル)シ
ラン)、ポリ(メチル(p−メトキシフェニルメチル)
シラン)、ポリ(エチル(m−メトキシフェニルメチ
ル)シラン)、ポリ(エチル(p−メトキシフェニルメ
チル)シラン)、ポリ(メチル(m−メトキシフェニル
エチル)シラン)、ポリ(メチル(p−メトキシフェニ
ルエチル)シラン)、ポリ(エチル(m−メトキシフェ
ニルエチル)シラン)、ポリ(エチル(p−メトキシフ
ェニルエチル)シラン)、ポリ(メチルプロピルシラン
−co−メチルフェニルシラン)、ポリ(メチルプロピ
ルシラン−co−エチルフェニルシラン)、ポリ(メチ
ルプロピルシラン−co−メチル(m−ヒドロキシフェ
ニル)シラン)、
【0012】ポリ(メチルプロピルシラン−co−メチ
ル(p−ヒドロキシフェニル)シラン)、ポリ(メチル
プロピルシラン−co−エチル(m−ヒドロキシフェニ
ル)シラン)、ポリ(メチルプロピルシラン−co−エ
チル(p−ヒドロキシフェニル)シラン)、ポリ(メチ
ルフェニルシラン−co−メチル(m−ヒドロキシフェ
ニル)シラン)、ポリ(メチルフェニルシラン−co−
メチル(p−ヒドロキシフェニル)シラン)、ポリ(メ
チルフェニルシラン−co−エチル(m−ヒドロキシフ
ェニル)シラン)、ポリ(メチルフェニルシラン−co
−エチル(p−ヒドロキシフェニル)シラン)、ポリ
(エチルフェニルシラン−co−メチル(m−ヒドロキ
シフェニル)シラン)、ポリ(エチルフェニルシラン−
co−メチル(p−ヒドロキシフェニル)シラン)、ポ
リ(エチルフェニルシラン−co−エチル(m−ヒドロ
キシフェニル)シラン)、ポリ(エチルフェニルシラン
−co−エチル(p−ヒドロキシフェニル)シラン)、
ポリ(メチルプロピルシラン−co−メチル(m−メト
キシフェニル)シラン)、ポリ(メチルプロピルシラン
−co−メチル(p−メトキシフェニル)シラン)、ポ
リ(メチルプロピルシラン−co−エチル(m−メトキ
シフェニル)シラン)、ポリ(メチルプロピルシラン−
co−エチル(p−メトキシフェニル)シラン)、ポリ
(メチルフェニルシラン−co−メチル(m−メトキシ
フェニル)シラン)、ポリ(メチルフェニルシラン−c
o−メチル(p−メトキシフェニル)シラン)、ポリ
(メチルフェニルシラン−co−エチル(m−メトキシ
フェニル)シラン)、ポリ(メチルフェニルシラン−c
o−エチル(p−メトキシフェニル)シラン)、ポリ
(エチルフェニルシラン−co−メチル(m−メトキシ
フェニル)シラン)、ポリ(エチルフェニルシラン−c
o−メチル(p−メトキシフェニル)シラン)、ポリ
(エチルフェニルシラン−co−エチル(m−メトキシ
フェニル)シラン)、ポリ(エチルフェニルシラン−c
o−エチル(p−メトキシフェニル)シラン)
【0013】本発明で使用される有機溶媒は、本発明に
おけるポリシランに対する溶解度が高いものが好まし
い。該有機溶媒は、水または酸性水溶液と相分離するも
のであり、好ましくは水または酸性水溶液への溶解度が
小さいものである。該有機溶媒としては、具体例とし
て、メチルエチルケトン等のケトン類、トルエン、キシ
レン等の芳香族炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジエ
チルエーテル等のエーテル類が挙げられ、好ましくは、
トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、ジエチルエ
ーテルである。本発明で使用される有機溶媒は、1種単
独で用いることもできるし、また2種以上を混合して用
いることもできる。
【0014】使用する有機溶媒の量は特に限定されない
が、有機溶媒を多く用いると全体の液量が多くなり操作
上の問題が生じることがあり、また有機溶媒の量が少な
いと、水または酸性水溶液で処理した後の水層との分離
が悪くなる等の問題を生じることがある。好適な有機溶
媒の使用量は、処理するポリシランの重量の10〜10
00倍程度である。
【0015】ポリシランを溶解した溶液は、次いで水ま
たは酸性水溶液と接触処理され、水層側に不純物が液々
抽出される。この際、ポリシラン溶液に水または酸性水
溶液を加えても良いし、水または酸性水溶液にポリシラ
ン溶液を加えても良い。
【0016】本発明の抽出に用いる水は、本発明の目的
に沿ってイオン等の不純物が少ないもの、例えば蒸留
水、イオン交換水、純水、超純水が好ましい。これらの
中で純水や超純水が好ましく、さらに超純水が好まし
い。具体的な水の純度の指標として導電率があり、その
値で10μS/cm以下が好ましく、さらに1μS/c
mが好ましい。
【0017】本発明で抽出に用いる酸性水溶液は、特に
制限はないが、例えば水に酸を加えて約pH5以下とし
たものが好ましい。なお、水溶液の酸性度があまり大き
くなると、処理するポリシランが分解する可能性が予想
されることから、通常はpH0以上程度の酸性水溶液が
望ましい。より好適なpH範囲は0〜4程度である。酸
性溶液とするために水に添加される酸としては、ギ酸、
シュウ酸、酢酸、塩酸、硫酸等が例示される。なかでも
シュウ酸が好ましい。
【0018】水または酸性水溶液の使用量に特に制限は
ないが、その量があまりに少ないと抽出回数を多くする
必要があり、また、水または酸性水溶液の使用量が多い
場合、全体の液量が多くなり操作上の問題が生じること
がある。好適な使用量は、ポリシラン溶液の重量の0.
5〜5倍程度であり、好ましくは1〜3倍程度である。
【0019】液々抽出は、ポリシラン溶液と水または酸
性水溶液を振とう等による混合、静置、分液を繰り返す
ことによって行なう。また、酸性水溶液を用いて抽出処
理した場合には、酸性水溶液による抽出終了後、さらに
水を用いて処理を行ない、酸を除去することが望まし
い。従って、好ましい処理方法としては、液々抽出を複
数回行ない、その内の少なくとも最初の1回は酸性水溶
液を用いて行ない、最後に酸が除去されて水層のpHが
7になるまで水で抽出処理する方法が挙げられる。
【0020】こうして得られるポリシラン溶液から、常
圧または減圧蒸留によって使用した有機溶媒および残留
している水を除去することでポリシランを回収する。ま
た、回収したポリシランの乾燥は、減圧下でポリシラン
が変質しない温度範囲で加熱することが好ましい。特
に、圧力は1Torr以下が好ましく、さらに10-6
orr以下が好ましい。また、温度は室温から300℃
が好ましく、さらに室温から200℃が好ましい。
【0021】
【実施例】以下実施例により、本発明に関してより詳細
に述べるが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0022】以下の実施例では、ポリシランの精製度
は、ポリシランのホール移動度を尺度として評価した。
ホール移動度の測定は、通常のタイムオブフライト法
(F.K.Dolezalek,Photocondu
ctivity and Related Pheno
mena,Eds.J.Mort & D.M.Pai
(New York)Chap.2(1976)p2
7)により行なった。
【0023】実施例1 ナトリウム分散液をモノマー溶液中に滴下する逆滴下方
法以外は公知の方法(特開平5−39358号公報)で
合成したポリ(エチル(m−ヒドロキシフェニル)シラ
ン)(下記構造式(2))0.15gを60mlのテト
ラヒドロフランに溶解し、そこへジエチルエーテル20
mlを加えた。この溶液を0.5%シュウ酸−超純水溶
液(pH4)20mlとともに分液ロートに入れ、よく
振とうした。静置後、分かれた有機層と水層を分液し、
水層は捨てた。この操作をさらに5回繰り返した後、有
機層を超純水で5回洗浄した。途中、有機層の量が減少
すればテトラヒドロフランとジエチルエーテルを追加し
た。こうして得られたポリシラン溶液から、有機溶媒お
よび残留している水を減圧下留去してポリシランを回収
し、10-6Torr、50℃で17時間乾燥して精製さ
れたポリ(エチル(m−ヒドロキシフェニル)シラン)
を得た。
【0024】
【化3】
【0025】上記の方法により得られたポリシラン化合
物を脱水トルエンに溶解し5重量%のトルエン溶液にし
た。このトルエン溶液を0.2μmのメンブランフィル
ターで濾過し塗布液とした。透明導電膜(ITO)を堆
積したガラス基板上に、真空蒸着法により金属セレンを
膜厚0.2μmに蒸着して電荷発生層を形成し、その上
に上記塗布液をスピンコート法により膜厚2.3μmに
塗布してポリシランのホール輸送層を形成した。さら
に、ポリシランホール輸送層の上に真空蒸着法により金
電極を蒸着し、タイムオブフライト測定用の試料とし
た。
【0026】この試料に透明電極側から、窒素レーザー
励起式色素レーザー(レーザーフォトニクス社製、窒素
レーザー励起色素レーザー、モデルLN1000/LN
102)を用いてフラッシュ光(波長:481nm、フ
ラッシュ時問:1nsec)を当て、通常のタイムオブ
フライト法によりホール移動度を測定した。光電流の測
定には、ヒューレットパッカード社製ディジタイジング
オシロスコープ、モデル54710A/54713Aを
用いた。その結果、室温(25℃)、印加電圧165V
(電界強度:0.5MV/cm)において、ホール移動
度1×10-5cm2/Vsecが得られた。
【0027】得られたポリシランを、ジアゾ化合物を電
荷発生層としてその上に成膜すると優れたコロナ帯電・
光減衰特性を示し、優れた電子写真感光体となる。ま
た、透明電極の上に得られたポリシランを50nmの厚
みで成膜し、その上にAl−トリスキノリノール錯体を
50nmの厚みで真空蒸着して成膜する。さらに、その
上にAl−Li合金(Li1%)を100nm蒸着し、
透明電極の間に直流の電圧を加えると電界発光がみられ
る。
【0028】比較例1 実施例1と同様にポリシランを合成した。得られたポリ
シランを、水または酸性水溶液で洗浄せずにそのまま、
50℃、10-6Torrで17時間乾燥した。乾燥後、
ホール移動度を実施例1と同様の方法で測定した結果、
ホール移動度に起因される信号がみられなかった。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、一般式(1)で示され
る繰り返し構造単位を一種類以上含んでいればよいポリ
シランに含まれる不純物を低減し、その光電機能特性を
向上させることができる。また、当該精製方法で得られ
るポリシランは、電子写真感光体、電界発光素子のホー
ル輸送材等の光電機能性素子に好適に使用される。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1) 【化1】 [式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、炭素数1〜
    22の置換されていてもよいアルキル基、炭素数1〜2
    2の置換されていてもよいシクロアルキル基、炭素数6
    〜22の置換されていてもよいアリール基、炭素数7〜
    22の置換されていてもよいアラルキル基または炭素数
    6〜22の置換されていてもよいアリールオキシ基を表
    す。]で示される繰り返し構造単位を一種類以上含んで
    いればよいポリシランを、水または酸性水溶液と相分離
    する有機溶媒に溶解し、その溶液を水または酸性水溶液
    と接触させて液々抽出してポリシラン中の不純物を低減
    することを特徴とするポリシランの精製方法。
  2. 【請求項2】水が導電率が10μS/cm以下の水であ
    る請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】液々抽出にpH5以下の酸性水溶液を用い
    ることを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】酸性水溶液がシュウ酸の水溶液である請求
    項3記載の方法。
  5. 【請求項5】液々抽出を複数回行い、そのうちの少なく
    とも最初の1回は酸性水溶液を用いて行い、最後に酸が
    除去されるまで水で抽出処理する請求項1、3、または4
    記載の方法。
  6. 【請求項6】ポリシランが側鎖に極性基を有することを
    特徴とする請求項1乃至5記載のポリシランの精製方
    法。
  7. 【請求項7】請求項1乃至5記載の方法を用いて精製さ
    れたポリシランをホール輸送層に含む電子写真感光体。
  8. 【請求項8】請求項1乃至5記載の方法を用いて精製さ
    れたポリシランをホール輸送層に含む電界発光素子。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007077197A (ja) * 2005-09-12 2007-03-29 Osaka Gas Co Ltd ポリシランの精製方法
WO2009142161A1 (ja) * 2008-05-20 2009-11-26 日本曹達株式会社 ポリシラン化合物の製造方法
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