JPH11123565A - 電極チップの取外し工具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、従来の電極チップ取外し工具を改
良して、箱状の電極チップ回収箱を設けることによりチ
ップ電極の交換が片手ででき、また、チップ電極交換時
のドレンを電極チップ回収箱及びハンドルのパイプで受
け取れるようにすることを目的とする。 【構成】 本発明の電極チップの取外し工具は、シャン
ク２３と電極チップ２４との間に差し込むための二股板
状の係止部３１に、左側面が解放された箱状の電極チッ
プ回収箱３２を設け、前記電極チップ回収箱３２の右側
面３２ａにハイプ状のハンドル３３を取り付けたことを
特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、小型の抵抗スポット溶
接機において、電極チップの取り外しが片手操作で行え
る電極チップの取外し工具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図２は、小型の抵抗スポット溶接機にお
いて、従来の電極チップ取外し工具によりシャンクから
電極チップを抜き取る方法を説明するためのものであっ
て、（Ａ）は電極装着部の斜視図、（Ｂ）は電極装着部
の断面図である。従来の電極チップ取外し工具２０は、
二股板状の係止部２１とパイプ状のハンドル２２とによ
り構成されている。

【０００３】この従来の電極チップ取外し工具２０で
は、前記二股板状の係止部２１を内部に冷却水配管を有
するシャンク２３と電極チップ２４との間に差し込み、
左手でチップ電極２５を受けながら右手でハンドル２２
を上下に揺動させて操作するというものであり、左手が
機械の中に入り危険が伴う作業であった。なお、図中、
２６はガンシリンダーである。

【０００４】一方、大型のスポット溶接機における電極
チップの交換では、大きな力を必要といるため特殊な工
具が用いられている。図３は、特開平７−２５１２７４
号公報に開示されてい電極チップ交換工具の縦断面図を
示すものである。

【０００５】この電極チップ交換工具は、スポット溶接
機のシャンク１４に軸方向に移動を拘束するよう二股状
の係止部２，３を両端に設けた固定部材１と、この固定
部材１の下面に配置され、両端に電極チップ１５を保持
する電極チップ保持部６，７を備えた電極チップ保持部
材５と、この電極チップ保持部材５の上面に一体的に設
けられ、一方の電極チップ保持部７の上方に電極チップ
１５の上面に係合する二股状の係止部１１を位置した電
極チップ引き抜き部材１０と、前記電極チップ引き抜き
部材１０と一体の電極チップ保持部材１０を前記固定部
材１に対し接近及び離間させるジャッキボルト１３と、
前記固定部材１に対し前記電極チップ引き抜き部材１０
と一体の電極チップ保持部材の５の接近及び離間動作を
許容し、かつ回り止めするガイド軸１２とから構成され
ている。

【０００６】そして、前記電極チップ交換工具では、二
股状の係止部２，３を両端に設けた固定部材１でシャン
ク１４を拘束し、電動チップ保持部材の保持部６，７で
チップ１５を保持し、ジャッキボルト１３で両者を接近
及び離間させることにより、一つの工具で装着と引き抜
きができるというものである。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の電極チ
ップ取外し工具２０では、前述したように、左手で電極
チップを保持しながら作業を行う行うため、左手が機械
の中に入り危険が伴うという問題があった。また、上部
の電極チップ２４を外した時にシャンク２３内のドレン
（冷却水）２７が洩れて、このドレン２７が下部のガン
シリンダー２６内に入り故障の原因となっていた。

【０００８】また、後者の電極チップ交換工具では、電
極チップを手で保持しなくても良いという利点があるも
のの、作業者がこの工具をシャンク１４に固定し、その
上でジャッキボルト１３を手で回さなければならないた
め、作業が煩雑で小型のスポット溶接機には適用できな
いというものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は、従来の電極チップ取外し工具を改良して、箱
状の電極チップ回収箱を設けることによりチップ電極の
交換が片手ででき、また、チップ電極交換時のドレンを
電極チップ回収箱及びハンドルのパイプで受け取れるよ
うにし、交換時のドレンによる機械の故障を防止できる
電極チップの取外し工具の提供を目的とするものであ
る。

【００１０】すなわち、本願の電極チップの取外し工具
に係る第１の発明は、シャンク２３と電極チップ２４と
の間に差し込むための二股板状の係止部３１に、左側面
が解放された箱状の電極チップ回収箱３２を設け、前記
電極チップ回収箱３２の右側面ａにパイプ状のハンドル
３３を取り付けたことを特徴とするものである。

【００１１】また、第２の発明は、前記パイプ状のハン
ドル３３は、一端部が閉塞され他端部がチップ回収箱３
２の右側面３２ａの最下端部に取り付けられると共に、
チップ回収箱３２とパイプ状のハンドル３３とを導通孔
３４により導通させ、チップ取り外し時にドレンをハン
ドル３３のパイプ内に回収できるようにしたことを特徴
とする請求項１記載の電極チップの取外し工具である。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図１に
もとづいて説明する。図１は、本発明の電極チップ取外
し工具３０によりシャンク２３から電極チップ２４を抜
き取る方法を説明するためのものであって、（Ａ）は電
極装着部の斜視図、（Ｂ）は電極装着部の断面図であ
る。

【００１３】本発明の電極チップの取外し工具３０は、
二股板状の係止部３１と、その下方に設けられた左側面
が解放された箱状の電極チップ回収箱３２と、前記回収
箱３２の右側面３２ａに取り付けたパイプ状のハンドル
３３とにより構成されている。

【００１４】従って、本発明の電極チップの取外し工具
３０を用いて、二股板状の係止部３１をシャンク２３と
電極チップ２４との間に差し込んでハンドル３３をこじ
れば、シャンク２３から外れた電極チップ２４が電極チ
ップ回収箱３２で受けられるようになっている。つま
り、片手で操作できるため上下の電極間に誤って左手を
挟まれるようなことがなく安全に作業が行える。また、
ハンドル３３を少し右下がりにすることによりシャンク
２３から洩れるドレン２７を電極チップ回収箱３２で受
けることができるため、ガンシリンダー２６内にドレン
２７が入り込まず機械の故障がおきにくいようになって
いる。

【００１５】また、前記の電極チップの取外し工具３０
において、パイプ状のハンドル３３の一端部を閉塞し他
端部をチップ回収箱３２の右側面３２ａの最下端部に取
り付けると共に、チップ回収箱３２とパイプ状のハンド
ル３３とを導通孔３４により導通させるようにすると、
チップ取り外し時に大量のドレン２７をハンドル３３の
パイプ内に回収することができる。

【００１６】

【発明の効果】以上の説明により理解されるごとく、本
発明の電極チップの取外し工具３０は、二股状の係止部
３１に箱状の電極チップ回収箱３２を設けると共にドレ
ン２７をパイプ状のハンドル３３に貯めれるようにした
ものであるから、チップ電極の交換が安全に片手でで
き、また、交換時のドレンによる機械の故障を防止でき
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の電極チップ取外し工具によりシャン
クから電極チップを抜き取る方法を説明するためのもの
であって、（Ａ）は電極装着部の斜視図、（Ｂ）は電極
装着部の断面図。

【図２】 従来の電極チップ取外し工具によりシャンク
から電極チップを抜き取る方法を説明するためのもので
あって、（Ａ）は電極装着部の斜視図、（Ｂ）は電極装
着部の断面図。

【図３】 従来の電極チップ交換工具の縦断面図。を示
すも同羽根車をモータのシャフトに取り付けた状態を示
す縦断面図。

【符号の説明】

２３ シャンク、 ２４ 電極チップ、 ２７
ドレン、３０ 電極チップの取外し工具、
３１ 二股板状の係止部、３２ 電極チップ回収
箱、 ３２ａ 右側面、 ３３ パイプ状のハンド
ル、 ３４ 導通孔。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】シャンク２３と電極チップ２４との間に差
   し込むための二股板状の係止部３１に、左側面が解放さ
   れた箱状の電極チップ回収箱３２を設け、前記電極チッ
   プ回収箱３２の右側面３２ａにパイプ状のハンドル３３
   を取り付けたことを特徴とする電極チップの取外し工
   具。
2. 【請求項２】前記パイプ状のハンドル３３は、一端部が
   閉塞され他端部がチップ回収箱３２の右側面３２ａの最
   下端部に取り付けられると共に、チップ回収箱３２とパ
   イプ状のハンドル３３とを導通孔３４により導通させ、
   チップ取り外し時にドレンをハンドル３３のパイプ内に
   回収できるようにしたことを特徴とする請求項１記載の
   電極チップの取外し工具。