JPH11120868A - プッシュ機能付回動操作型電子部品 - Google Patents

プッシュ機能付回動操作型電子部品

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JPH11120868A
JPH11120868A JP28810397A JP28810397A JPH11120868A JP H11120868 A JPH11120868 A JP H11120868A JP 28810397 A JP28810397 A JP 28810397A JP 28810397 A JP28810397 A JP 28810397A JP H11120868 A JPH11120868 A JP H11120868A
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Yasushi Sakai
康司 酒井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種電子機器に使用されるプッシュ機能付回
動操作型電子部品に関し、薄型で回動操作量の大きなも
のを提供することを目的とする。 【解決手段】 上面が操作部23Aとなった操作体23
の中間部に摺動体21の係合部21Aと係合する係合突
部23Dを設けると共に、下端に設けた支点部23B,
23Cがケース20に設けた支持部20A,20Bに回
動およびこの回動方向と直交する方向にも上下動可能に
保持されるように構成することによって、薄型で回動操
作量の大きなプッシュ機能付回動操作型電子部品を得る
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は主として携帯電話や
PHS、ページャ、携帯オーディオ機器などの各種電子
機器に使用される操作部の回動操作とプッシュ操作によ
り駆動するプッシュ機能付回動操作型電子部品に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話やPHSなどの通信用携
帯端末機器はその利便性から急速に需要が拡大してお
り、機器の薄型化や軽量化および機能増加にともなう操
作性の向上が求められている中、これらに用いられる操
作スイッチや可変抵抗器においても薄型化および多機能
化のニーズが高まっており、回動操作やスライド操作と
プッシュ操作を複合した多方向操作型のものが多く用い
られるようになってきた。
【0003】このような多方向操作型の従来のプッシュ
機能付回動操作型電子部品について、スイッチを例にし
て図12〜図16を用いて説明する。
【0004】図12は従来のプッシュ機能付回動操作型
スイッチの断面側面図、図13は図12のX−X線にお
ける断面正面図であり、同図において、1は上面開口の
箱型の絶縁樹脂製のケース、2A,2B,2C及び2
D,2Eはケース1の内底面に植設された金属製の固定
接点、3は弾性金属薄板製の接触片、4は上面に凹状の
係合部4Aを有しケース1内に摺動可能に収納された絶
縁樹脂製の摺動体、5は外周が固定接点2E上に載置さ
れた弾性金属薄板製のドーム状可動接点、6は下面に粘
着材を塗布した絶縁フィルムで、接触片3は中央部が摺
動体4の下面に装着保持されやや撓んだ状態で両端の接
点部がケース1の内底面に弾接し、絶縁フィルム6はド
ーム状可動接点5の上面を覆い下面の粘着材によってケ
ース1に接着されている。
【0005】そして、7は両側面に上下方向に長寸とな
った支持穴7Aと7Bを有しケース1の上面を覆うカバ
ー、8は上面に操作部8Aを有する絶縁樹脂製の操作体
で、操作体8の中間部両側面に設けられた丸棒状の支点
部8Bと8Cがカバー7の支持穴7Aと7Bに回動およ
びこの回動方向と直交する方向にも上下動可能に挿入さ
れると共に、下端に突出して設けられた円形状の係合突
部8Dがカバー7の開口部から突出した摺動体4の係合
部4Aに僅かな隙間を保って挿入され、ドーム状可動接
点5上方には押圧部8Eが設けられている。
【0006】また、9は中央のコイル部9Aの両端にア
ーム部9Bと9Cが設けられた弾性金属線製のばねで、
コイル部9Aがケース1のばね保持部1Aに挿入され、
アーム部9Bと9Cはやや撓んだ状態で、操作体8下面
の左右のばね当接部8Fと8Gに弾接して操作体8を上
方へ付勢すると同時に、カバー7のばね係止部7Cと7
D下面にも弾接している。
【0007】以上の構成において、操作体8上面の操作
部8Aを、図12の中立位置から図14に示すように左
方向へ押して回動操作すると、下端の係合突部8Dが中
間部の支点部8Bと8Cを支点として操作部8Aとは逆
の右方向へ回動し、係合部4Aを係合突部8Dに押され
た摺動体4も右方向へ摺動するため、摺動体4の下面に
装着された接触片3両端の接点部がケース1内底面上を
摺動し、固定接点2Aと2Cに弾接することで、接触片
3を介した固定接点2Aと2Cとの電気的接続が行われ
る。
【0008】この時、操作体8の回動に伴って、ばね9
のアーム部9Cは操作体8のばね当接部8Gから離れて
カバー7のばね係止部7D下面にのみ弾接し、一方、ア
ーム部9Bはカバー7のばね係止部7Cから離れ、操作
体8のばね当接部8Fに押圧されて撓められていく。
【0009】そして、操作部8Aへの操作力を解除する
と、操作体8のばね当接部8Fにより撓められたばね9
のアーム部9Bの弾性復帰力によって、ばね当接部8F
が押し戻されて操作体8が回動し、係合突部8Dに係合
した摺動体4が左方向へ摺動して、摺動体4下面に装着
された接触片3両端の接点部が固定接点2Aと2Cから
離れ、操作体8が図12の中立位置に復帰する。
【0010】これとは逆に、操作部8Aを図12の中立
位置から右方向へ回動した場合には、摺動体4が左方向
へ摺動して接触片3を介した固定接点2Aと2Bとの電
気的接続が行われ、操作部8Aへの操作力を解除する
と、操作体8のばね当接部8Gにより撓められたばね9
のアーム部9Cの弾性復帰力によって、操作体8が図1
2の中立位置に復帰する。
【0011】また、操作体8上面の操作部8Aを、図1
3の中立位置から回動方向と直交する下方向へプッシュ
操作すると、図15(a)に示すように、操作体8中間
部の支点部8Bと8Cがカバー7の支持穴7Aと7B内
を下方に移動し、下面の押圧部8Eが絶縁フィルム6を
介してドーム状可動接点5の中央頂点部を押圧してドー
ム状可動接点5を反転させ、ドーム状可動接点5の中央
部裏面の固定接点2Dに接触することによって、ドーム
状可動接点5を介した固定接点2Dと2Eとの電気的接
続が行われる。
【0012】この時、操作体8の下降に伴って、図15
(b)に示すように、ばね9のアーム部9Bと9Cはカ
バー7下面のばね係止部7Cと7Dから離れ、操作体8
のばね当接部8Fと8Gに押圧されて撓められていく。
【0013】そして、操作部8Aのプッシュ方向への操
作力を解除すると、操作体8のばね当接部8Fと8Gに
より撓められたばね9のアーム部9Bと9Cの弾性復帰
力によって、ばね当接部8Fと8Gが押し戻されて操作
体8が上方に移動し、下面の押圧部8Eもドーム状可動
接点5から離れるため、ドーム状可動接点5が反転復帰
して中央部裏面が固定接点2Dから離れ固定接点2Dと
2Eとの間がOFFとなり、操作体8が図12および図
13の中立位置に復帰するように構成されている。
【0014】また、図16はこのプッシュ機能付回動操
作型電子部品を用いた通信用携帯端末機器の斜視図であ
り、同図において、外装ケース15の表面の上方にはL
CD等の表示部16が、下方にはプッシュ操作部17が
配置され、中央部には外装ケース15の上下方向に回動
しかつこの回動方向と直交する裏面方向へプッシュ操作
可能なプッシュ機能付回動操作型スイッチ18が配置さ
れており、このプッシュ機能付回動操作型スイッチ18
を回動操作することによって、表示部16に表示された
氏名や電話番号等の情報をスクロールして検索した後、
プッシュ操作することで選択し通話等を行うように構成
されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
のプッシュ機能付回動操作型電子部品においては、操作
体8の回動軸となる支点部8B,8Cを中心として、上
端に操作部8A、下端に摺動体4との係合突部8Dと各
々反対位置に設けられているため、操作部8Aの回動量
を大きくしたり、確実なスイッチング動作を得るために
摺動体4の摺動量を大きくしようとすると、支点部8
B,8Cと操作部8A或いは係合突部8Dとの間の寸法
を大きくしなければならず、操作体8が長くなってスイ
ッチ全体の高さが大きなものとなり、使用される機器の
薄型化というニーズに対応することが困難になるという
課題があった。
【0016】本発明はこのような従来の課題を解決する
ものであり、薄型で回動操作量の大きなプッシュ機能付
回動操作型電子部品を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明のプッシュ機能付回動操作型電子部品は、上面
が操作部となった操作体の中間部に摺動体との係合部を
設けると共に、下端に設けた支点部をケースまたはカバ
ーに設けた支持部に回動およびこの回動方向と直交する
方向にも上下動可能に保持し、操作体の支点部に対して
操作部と係合部を同方向に設けるように構成したもので
ある。
【0018】これにより、薄型で回動操作量の大きなプ
ッシュ機能付回動操作型電子部品を得ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、固定接点を備えた絶縁樹脂製のケースと、固定接点
上を弾接摺動する弾性金属製の接触片と、下面に接触片
を装着し固定接点上を摺動する摺動体と、摺動体を摺動
可能に覆うカバーと、上面が操作部となり中間部に摺動
体の上面または側面との係合部を設けると共に下端に設
けた支点部がケースまたはカバーに設けた支持部に回動
およびこの回動方向と直交する方向にも上下動可能に保
持された操作体と、中間部がケースまたはカバーのばね
保持部に保持され、両端部が操作体の下面の左右に弾接
して操作体を上方に付勢すると同時にケースまたはカバ
ーのばね係止部の下面にも弾接したばねと、操作体の下
方に配置され操作体の上下動によって電気的接離を行う
ケース上に構成されたプッシュスイッチ部からなるプッ
シュ機能付回動操作型電子部品としたものであり、操作
体の下端の支点部に対し中間部に摺動体との係合部、上
面に操作部と各々を同方向に設け、下端の支点部を支点
として操作体を回動させることによって、係合部に対し
操作部が常に大きな回動量となるように構成されている
ため、操作体の高さを大きくるすことなく、薄型で操作
部の回動操作量の大きなプッシュ機能付回動操作型電子
部品を得ることができるという作用を有する。
【0020】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、操作体の支点部およびケースまたはカ
バーの支持部を二ヶ所設け、これらの上下方向の間隙を
一方は小さく他方は大きなものにすると共に、大きな間
隙側の支点部近傍の操作体の下面にプッシュスイッチ部
を操作する押圧部を設けたものであり、操作体を上下方
向にプッシュ操作した際に、支持部との間隙が小さな支
点部側を支点として大きな間隙側の支点部が傾倒し、こ
の大きな間隙側近傍に設けた操作体の下面の押圧部がプ
ッシュスイッチ部を押圧するため、押圧部が左右にぐら
つかずほぼ垂直にプッシュスイッチ部を押圧して、プッ
シュスイッチ部の確実な動作と電気的接離を行うことが
できるという作用を有する。
【0021】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の発明において、ケースまたはカバーのばね保
持部に、ばねの中間部と係合し脱落を防止する突部を設
けたものであり、このばね保持部に設けた突部にばねの
中間部を挟み込んで圧入保持し、ケースまたはカバーの
ばね保持部にばねを仮止めすることができるため、組み
立て時のばねの脱落や変形を防止し、組み立てを容易な
ものとすることができるという作用を有する。
【0022】請求項4に記載の発明は、請求項1または
2に記載の発明において、ばねに代えて、カバーを弾性
金属薄板製とし舌片状の弾性部を一体に形成すると共
に、この弾性部を操作体の下面およびケースまたはカバ
ーのばね係止部にも弾接させたものであり、カバーと一
体で形成した弾性部によって操作体を上方に付勢してい
るため、組み立てが容易になると共にばねが不要となっ
て使用部品数を削減し安価なものにすることができると
いう作用を有する。
【0023】請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の
いずれか一つに記載の発明において、ケース上に構成さ
れたプッシュスイッチ部に代えて、操作体の下方に単体
のプッシュスイッチを配置したものであり、回路数や動
作タイミング等の異なる様々な単体のプッシュスイッチ
を他の使用部品の変更を行うことなく装着できるため、
多様なプッシュ操作機能を備えたプッシュ機能付回動操
作型電子部品を容易に得ることができるという作用を有
する。
【0024】以下、本発明の実施の形態について、スイ
ッチを例にして図1〜図11を用いて説明する。
【0025】なお、従来の技術の項で説明した構成と同
一構成の部分には同一符号を付して、詳細な説明を省略
する。
【0026】(実施の形態1)図1は本発明の第1の実
施の形態によるプッシュ機能付回動操作型スイッチの断
面側面図、図2は同分解斜視図、図3は図1のX−X線
における断面正面図、図4は同ばね装着部の断面側面図
であり、同図において、20は上面開口の箱型の絶縁樹
脂製のケース、2A,2B,2Cおよび2D,2Eはケ
ース20の内底面に植設された金属製の固定接点、3は
弾性金属薄板製の接触片、21は上面に凹状の係合部2
1Aを有しケース20内に摺動可能に収納された絶縁樹
脂製の摺動体、5は外周が固定接点2E上に載置された
弾性金属薄板製のドーム状可動接点、6は下面に粘着材
を塗布した絶縁フィルムで、接触片3は中央部が摺動体
21の下面に装着保持されやや撓んだ状態で両端の接点
部がケース20の内底面に弾接し、絶縁フィルム6はド
ーム状可動接点5の上面を覆い下面の粘着材によってケ
ース20に接着されている。
【0027】そして、22はケース20の上面を覆うカ
バー、23は上面に操作部23Aを有する絶縁樹脂製の
操作体で、操作体23の両側下端に半円状に突出した支
点部23Bと23Cが、ケース20の両端に設けた支持
部20Aと20Bに回動およびこの回動方向と直交する
方向へも上下動可能に挿入されると共に、この支点部2
3B,23Cと支持部20A,20Bの上下方向の間隙
は、支点部23Bと支持部20Aの間は小さく、支点部
23Cと支持部20Bの間は大きな間隙となっている。
【0028】また、操作体23の中間部には先端が円形
状となって突出した係合突部23Dが設けられ、この係
合突部23Dがカバー22の開口部から突出した摺動体
21の係合部21Aに挿入されると共に、大きな間隙で
支持部20Bに挿入された支点部23C側近傍の操作体
23の下面にはドーム状可動接点5を操作する押圧部2
3Eが設けられている。
【0029】そして、24は中央のコイル部24Aの両
端にアーム部24Bと24Cが設けられた弾性金属線製
のばねで、コイル部24Aの下端がケース20の内底面
に当接し両側面がカバー22のばね保持部22Aに挿入
保持されると共に、アーム部24Bと24Cはやや撓ん
だ状態で、操作体23の下面の左右に突出して設けたば
ね当接部23Fと23Gに弾接して操作体23を上方に
付勢すると同時に、カバー22のばね係止部22Bと2
2C下面にも弾接している。
【0030】以上の構成において、操作体23の上面の
操作部23Aを、図1の中立位置から図5に示すように
左方向へ押して回動操作すると、下端の支点部23B,
23Cを支点として中間部の係合突部23Dも操作部2
3Aと同じ左方向へ回動し、係合部21Aを係合突部2
3Dに押された摺動体21が左方向へ摺動するため、摺
動体21の下面に装着された接触片3の両端の接点部が
ケース20内底面上を摺動し、固定接点2Aと2Bに弾
接することで、接触片3を介した固定接点2Aと2Bと
の電気的接続が行われる。
【0031】この時、操作体23の回動に伴ってばね2
4は、図4の中立位置から図6に示すように、アーム部
24Cが操作体23のばね当接部23Gから離れカバー
22のばね係止部22Cの下面にのみ弾接し、一方、ア
ーム部24Bはカバー22のばね係止部22Bから離
れ、操作体23のばね当接部23Fに押圧されて撓めら
れていく。
【0032】そして、操作部23Aへの操作力を解除す
ると、操作体23のばね当接部23Fによって撓められ
たばね24のアーム部24Bの弾性復帰力によって、ば
ね当接部23Fが押し戻されて操作体23が回動し、係
合突部23Dに係合した摺動体21も右方向へ摺動し
て、摺動体21の下面に装着された接触片3の両端の接
点部が固定接点2Aと2Bから離れ、操作体23が図1
および図4の中立位置に復帰する。
【0033】これとは逆に、操作部23Aを図1および
図4の中立位置から右方向へ回動した場合には、摺動体
21が右方向へ摺動して接触片3を介した固定接点2A
と2Cの電気的接続が行われ、操作部23Aの操作力を
解除すると、操作体23のばね当接部23Gによって撓
められたばね24のアーム部24Cの弾性復帰力によっ
て、操作体23が図1および図4の中立位置に復帰す
る。
【0034】また、操作体23の上面の操作部23A
を、図3の中立位置から回動方向と直交する下方向へプ
ッシュ操作すると、図7(a)に示すように、操作体2
3の支点部23B,23Cとケース20の支持部20
A,20Bの上下方向の間隙は、支点部23Bと支持部
20Aの間は小さく、支点部23Cと支持部20Bの間
は大きいため、間隙の小さな支点部23B側を支点とし
て操作体23が傾倒し、支持部20B内を支点部23C
が下方へ移動して、この支点部23Cの近傍下面の押圧
部23Eが、絶縁フィルム6を介してドーム状可動接点
5の中央頂点部を押圧してドーム状可動接点5を反転さ
せ、ドーム状可動接点5の中央部裏面が固定接点2Dに
接触することによって、ドーム状可動接点5を介した固
定接点2Dと2Eの電気的接続が行われる。
【0035】この時、操作体23の傾倒に伴ってばね2
4は、図4の中立位置から図7(b)に示すように、ア
ーム部24Bと24Cがカバー22のばね係止部22B
と22Cの下面から離れ、操作体23の下面のばね当接
部23Fと23Gに押圧されて撓められていく。
【0036】そして、操作部23Aのプッシュ方向への
操作力を解除すると、操作体23のばね当接部23Fと
23Gにより撓められたばね24のアーム部24Bと2
4Cの弾性復帰力によって、ばね当接部23Fと23キ
が押し戻されて操作体23が上方に移動し、操作体23
の下面の押圧部23Eも上方に離れるためドーム状可動
接点5が反転復帰して中央部裏面が固定接点2Dから離
れ、操作体23が図3および図4の中立位置に復帰する
ように構成されている。
【0037】このように本実施の形態によれば、操作体
23の下端の支点部23B,23Cに対し中間部に摺動
体21との係合突部23D、上面に操作部23Aと各々
を同方向に設け、下端の支点部23B,23Cを支点と
して操作体23を回動させることによって、係合突部2
3Dに対し操作部23Aが常に大きな回動量となるよう
に構成されているため、操作体23の高さを大きくする
ことなく、薄型で操作部23Aの回動操作量の大きなプ
ッシュ機能付回動操作型スイッチを得ることができるも
のである。
【0038】また、操作体23とケース20に設けた二
ヶ所の支点部23B,23Cと支持部20A,20Bの
上下方向の間隙を、支点部23Bと支持部20Aの間は
小さく、支点部23Cと支持部20Bの間は大きなもの
にすると共に、大きな間隙側の支点部23C側近傍の操
作体23の下面に押圧部23Eが設けられているため、
操作体23を下方向にプッシュ操作した際に、支持部2
0Aとの間隙が小さな支点部23B側を支点として操作
体23が傾倒し、支点部23C側の近傍下面に設けた押
圧部23Eが左右にぐらつかずほぼ垂直にドーム状可動
接点5を押圧することによって、ドーム状可動接点5の
確実な反転動作と電気的接離を行うことができる。
【0039】さらに、図8に示すように、カバー22の
ばね保持部22Aにリブ22Dと22Eを設けると共
に、この中央上端にばね24のコイル部24Aの幅より
もやや狭くなるように突部22Fと22Gを設け、ここ
にばね24のコイル部24Aを挟み込んでばね24をカ
バー22に圧入保持するように構成すれば、カバー22
のばね保持部22Aにばね24を仮止めしてスイッチの
組み立てを行うことができるため、組み立て時のばね2
4の脱落や変形を防止し、組み立てが容易で安価なもの
とすることができる。
【0040】なお、以上の説明では、操作体23を上方
に付勢するばね24を、中央にコイル部24Aを形成
し、この両端にアーム部24Bと24Cを設けた弾性金
属線製のばね24として説明したが、弾性金属薄板の中
央部を略U字状に折り曲げ、この両端に直線状のアーム
部を設けた板ばねを用い、この板ばねの中央部をカバー
22のばね保持部22Aに挿入保持すると共に、両端の
アーム部を操作体23の下面のばね当接部23Fと23
Gおよびカバー22のばね係止部22Bと22Cの下面
にも弾接させる構成としても、本発明の実施が可能なこ
とは勿論である。
【0041】(実施の形態2)図9は本発明の第2の実
施の形態によるプッシュ機能付回動操作型スイッチの分
解斜視図、図10(a),(b)は同断面正面図であ
り、同図において、操作体23の両側下端の支点部23
Bと23Cがケース30の両端の支持部30Aと30B
に回動およびこの回動方向と直交する方向へも上下動可
能に挿入されていることや、ばね24の両端のアーム部
24B,24Cが操作体23の下面のばね当接部23
F,23Gおよびカバー22の上面のばね係止部22B
と22Cにも弾接していることは実施の形態1の場合と
同様であるが、操作体23の下面にドーム状可動接点や
絶縁フィルムに代えて、単体のプッシュスイッチ31が
配置され、支持部30Bに挿入され上下方向の間隙が大
きな支点部23Cの近傍の操作体23の下面に、押圧部
23Eが設けられている。
【0042】上記の構成において、操作体23の上面の
操作部23Aを回動操作すると、下端の支点部23B,
23Cを支点とし操作体23が回動し、係合部21Aに
中間部の係合突部23Dが挿入された摺動体21が摺動
して、摺動体21の下面に装着された接触片3がケース
30の内底面に植設された固定接点2A,2B,2Cと
電気的接離を行うことは実施の形態1の場合と同様であ
るが、操作部23Aを図10(a)の中立位置から回動
方向と直交する下方向へプッシュ操作すると、図10
(b)に示すように、ケース30の支持部30Aとの上
下方向の間隙が小さな支点部23B側を支点として操作
体23が傾倒し、間隙の大きな支持部30B内を支点部
23Cが下方へ移動して、この支点部23Cの近傍下面
の押圧部23Eがプッシュスイッチ31を押圧し、プッ
シュスイッチ31の電気的接離が行われる。
【0043】この時、操作体23の傾倒に伴ってばね2
4のアーム部24Bと24Cが操作体23の下面のばね
当接部23Fと23Gに押圧されて撓められ、操作部2
3Aのプッシュ方向への操作力を解除すると、このばね
24のアーム部24Bと24Cの弾性復帰力によって、
ばね当接部23Fと23Gが押し戻されて操作体23が
上方に移動し、操作体23の下面の押圧部23Eもプッ
シュスイッチ31から離れることは実施の形態1の場合
と同様である。
【0044】このように本実施の形態によれば、操作体
23の下方に単体のプッシュスイッチ31を配置してい
るため、回路数や動作タイミング等の異なる様々な単体
のプッシュスイッチを他の使用部品の変更を行うことな
く装着し、多様なプッシュ機能を有するプッシュ機能付
回動操作型スイッチを容易に得ることができる。
【0045】また、図11に示すように、弾性金属線製
のばねに代えて、カバー22を弾性金属薄板製として、
上面に二ヶ所の舌片状の弾性部32Aと32Bを一体に
形成すると共に、この弾性部32Aと32Bを操作体2
3の下面のばね当接部23Fと23Gおよびカバー22
のばね係止部22B,22Cにも弾接することによっ
て、カバー22と一体で形成した弾性部32Aと32B
によって操作体23を上方に付勢できるため、スイッチ
の組み立てが容易になると共に、ばねが不要となって使
用部品数を削減し安価なものとすることができる。
【0046】なお、以上の説明では、ケース20,30
に固定接点2A,2B,2Cを植設し、操作体23の回
動によって、摺動体21の下面に装着された接触片3を
介して固定接点2A,2B,2Cの電気的接離を行うス
イッチを例として説明したが、ケース20,30の内底
面にカーボン等の抵抗素子を形成し、この抵抗素子上を
摺動体21の下面に装着された接触片3が弾接して摺動
することによって、操作体23の回動に応じた抵抗出力
を検出するスライド操作型の可変抵抗器や、その他の電
子部品においても本発明の実施が可能なことは勿論であ
る。
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、操作体の
支点部に対し操作部と係合部を同方向に設けることで、
薄型で回動操作量の大きなプッシュ機能付回動操作型電
子部品を得ることができるという有利な効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるプッシュ機能
付回動操作型スイッチの断面側面図
【図2】同分解斜視図
【図3】図1のX−X線における断面正面図
【図4】同ばね装着部の断面側面図
【図5】同断面図
【図6】同ばね装着部の断面側面図
【図7】(a)同断面正面図 (b)同断面側面図
【図8】同カバーとばねの分解斜視図
【図9】本発明の第2の実施の形態によるプッシュ機能
付回動操作型スイッチの分解斜視図
【図10】(a),(b)同断面正面図
【図11】同カバーの斜視図
【図12】従来のプッシュ機能付回動操作型スイッチの
断面側面図
【図13】図12のX−X線における断面正面図
【図14】同断面側面図
【図15】(a)同断面正面図 (b)同断面側面図
【図16】同通信用携帯端末機器の斜視図
【符号の説明】
2A,2B,2C,2D,2E 固定接点 3 接触片 5 ドーム状可動接点 6 絶縁フィルム 20,30 ケース 20A,20B,30A,30B 支持部 21 摺動体 21A 係合部 22 カバー 22A ばね保持部 22B,22C ばね係止部 22D,22E リブ 22F 22G 突部 23 操作体 23A 操作部 23B,23C 支点部 23D 係合突部 23E 押圧部 23F,23G ばね当接部 24 ばね 24A コイル部 24B,24C アーム部 31 プッシュスイッチ 32A,32B 弾性部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定接点を備えた絶縁樹脂製のケース
    と、固定接点上を弾接摺動する弾性金属製の接触片と、
    下面に接触片を装着し固定接点上を摺動する摺動体と、
    摺動体を摺動可能に覆うカバーと、上面が操作部となり
    中間部に摺動体の上面または側面との係合部を設けると
    共に下端に設けた支点部がケースまたはカバーに設けた
    支持部に回動およびこの回動方向と直交する方向にも上
    下動可能に保持された操作体と、中間部がケースまたは
    カバーのばね保持部に保持され両端部が操作体の下面の
    左右に弾接して操作体を上方に付勢すると同時にケース
    またはカバーのばね係止部の下面にも弾接したばねと、
    操作体の下方に配置され操作体の上下動によって電気的
    接離を行うケース上に構成されたプッシュスイッチ部か
    らなるプッシュ機能付回動操作型電子部品。
  2. 【請求項2】 操作体の支点部およびケースまたはカバ
    ーの支持部を二ヶ所設け、これらの上下方向の間隙を一
    方は小さく他方は大きなものにすると共に、大きな間隙
    側の支点部近傍の操作体の下面にプッシュスイッチ部を
    操作する押圧部を設けた請求項1に記載のプッシュ機能
    付回動操作型電子部品。
  3. 【請求項3】 ケースまたはカバーのばね保持部に、ば
    ねの中間部と係合し脱落を防止する突部を設けた請求項
    1または2に記載のプッシュ機能付回動操作型電子部
    品。
  4. 【請求項4】 ばねに代えて、カバーを弾性金属薄板製
    とし舌片状の弾性部を一体に形成すると共に、この弾性
    部を操作体下面およびケースまたはカバーのばね係止部
    にも弾接させた請求項1または2に記載のプッシュ機能
    付回動操作型電子部品。
  5. 【請求項5】 ケース上に構成されたプッシュスイッチ
    部に代えて、操作体の下方に単体のプッシュスイッチを
    配置した請求項1〜4のいずれか一つに記載のプッシュ
    機能付回動操作型電子部品。
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