JPH11120505A - 磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents

磁気ヘッドの製造方法

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JPH11120505A
JPH11120505A JP28395097A JP28395097A JPH11120505A JP H11120505 A JPH11120505 A JP H11120505A JP 28395097 A JP28395097 A JP 28395097A JP 28395097 A JP28395097 A JP 28395097A JP H11120505 A JPH11120505 A JP H11120505A
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JP
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magnetic
magnetic core
substrate
main surface
cutting
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JP28395097A
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Takashi Hirata
昂士 平田
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工の際の不良の発生が少なく、かつ一度に
製造される磁気コア半体の個数を多くすることにより生
産性が高い磁気ヘッドの製造方法を提供する。 【解決手段】 非磁性コア基板21に予備溝22を形成
する工程と、この非磁性コア基板21を予備溝22と交
差する方向に切断して複数の非磁性基板31を形成する
工程と、非磁性基板31の一方の主面に金属磁性層32
を形成する工程と、この非磁性基板31を複数枚重ね合
わせて接合し、接合基板33を形成する工程と、予備溝
の位置において接合基板33を切断して、磁気コア半体
ブロック4,5を形成する工程とを有して磁気ヘッド1
7を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばVTR(ビ
デオテープレコーダ)、デジタルデータレコーダ、DA
T(デジタルオーディオテープレコーダー)等の磁気記
録再生装置に用いて有用な積層型の磁気ヘッドの製造方
法に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気テープ等を磁気記録媒体とし
て用いているVTRあるいはDAT等の磁気記録及び再
生装置は、磁気記録テープに記録された情報信号の読み
とりを行ったり、あるいは磁気記録テープに記録を行う
ため、磁気記録テープの信号記録面からの情報信号の読
みとり再生及び磁気記録テープの信号記録面への情報信
号の書き込み記録を行う磁気ヘッドを備えている。
【0003】そして、磁気ヘッドは、磁気コアとこの磁
気コアに巻回されたコイルなどの部材により構成されて
おり、磁気コアには微小間隔である磁気ギャップが形成
されている。コイルは記録または再生のための情報信号
を磁気コアへ磁束として伝達する働きをする。また磁気
コアは、記録時にはコイルから磁気記録媒体へ、再生時
には磁気記録媒体からコイルへ、磁束を伝達するための
通路としての働きをする。磁気ギャップは、磁気記録媒
体に情報信号を記録するために磁界の広がりの範囲を絞
る働きと、再生時には磁気記録媒体からの磁束取り入れ
口としての働きをする。
【0004】ところで、近年上述の磁気記録媒体として
磁気テープを用いた例えばVTR、DAT等の磁気記録
及び再生装置においては、映像信号等の記録または再生
の高画質化や記録容量の大容量化などを目的として、よ
り多くの情報信号を記録・再生できるようにするため、
情報信号の短波長記録化が進められており、これに対応
して磁性粉に強磁性粉末を用いてこれをベースフィルム
上に塗布したいわゆるメタルテープや、ベースフィルム
上に強磁性金属材料を直接蒸着した蒸着テープ等の高抗
磁力磁気記録媒体が使用されるようになってきている。
【0005】一方、これらの高抗磁力磁気記録媒体に記
録またはこれを再生することを可能とするために、磁気
ヘッドの磁気コア材料に高透磁率かつ高飽和磁束密度を
有する金属磁性層、例えば鉄系合金、鉄−ニッケル系合
金、鉄−コバルト系合金等の材料からなる層を用いた積
層型磁気ヘッド、あるいはMIG(メタルインギャッ
プ)型磁気ヘッドなどが提案されている。
【0006】積層型磁気ヘッドは、金属磁性層を非磁性
材料からなるガード材により挟み込んで磁気コア半体を
構成し、この磁気コア半体をギャップ材を介して互いに
突き合わせて、ガラス融着等により接合一体化して構成
した磁気ヘッドである。
【0007】上述の積層型磁気ヘッドとしては、非磁性
材料からなる基板(ガード材)に、高透磁率かつ高飽和
磁束密度を有する金属磁性層を挟み込んだ構造の、いわ
ゆるラミネートタイプの磁気ヘッドが知られている。
【0008】従来の積層型磁気ヘッドの製造は、次のよ
うにして行われていた。
【0009】まず、図15に示すように、両主面が鏡面
加工された、非磁性ガード材となる短冊状の非磁性基板
51を用意し、この非磁性基板51の一方の主面上にス
パッタ法などの真空薄膜形成法により金属磁性層52を
成膜してなるコア基板70を形成する。
【0010】次に、図16に示すように、複数枚のコア
基板70を重ね合わせて、これらを加圧固定し、熱処理
を施し接合一体化して接合基板53を形成する。
【0011】この接合基板53を、図16中のA−
A′,B−B′,C−C′の各線に沿う面で切断し、図
17に示すように互いに略対称な一対の磁気コア半体ブ
ロック54および55を作製する。
【0012】次に、図18に示すように、この磁気コア
半体ブロック54および55に対し、それぞれ磁気コア
半体ブロック54,55の長手方向に沿って伸びる巻線
溝56および57を略コ字状の断面形状となるように形
成する。同時に、磁気コア半体ブロック54,55の、
後に磁気ギャップgを形成する側と反対側の端面(すな
わち図12中の底面)にそれぞれガラス挿入溝58およ
び59を形成する。
【0013】次に、図19に示すように、一方の磁気コ
ア半体ブロック55に対して、その両端のコア基板70
の1枚分に相当する磁気コア半体55aを図中D−D′
およびE−E′の各線に沿う面で切断して、磁気コア半
体ブロック55から両端の磁気コア半体55aを除去す
る。
【0014】次に、図20に示すように、2つの磁気コ
ア半体ブロック54および55を、それぞれの金属磁性
層52同士がギャップ材を介して相対向するように突き
合わせ、巻線溝56,57およびガラス挿入溝58,5
9内にそれぞれガラス棒60および61を挿入配置し、
このガラス棒60,61を溶融させて、図中巻線溝5
6,57内の下部およびガラス挿入溝58,59に充填
させ補強ガラス68とし、2つの磁気コア半体ブロック
54,55を接合一体化する。
【0015】この結果、各磁気コア半体ブロック54お
よび55にそれぞれ形成された金属磁性層52の突き合
わせ端面間に、記録再生ギャップとして動作する磁気ギ
ャップgが形成された磁気コアブロック63が形成され
る。また、巻線溝56,57により巻線窓62が形成さ
れる。
【0016】このとき、図19で切断を行わない磁気コ
ア半体ブロック54の両端の磁気コア半体54aは、接
合される相手の磁気コア半体がなく、この磁気コア半体
54aの部分が両端にはみ出した形で形成される。
【0017】そして、図21に示すように、磁気コアブ
ロック63の外面にそれぞれ所要曲率をもった磁気記録
媒体との摺動面66をラッピング等により形成する。こ
のとき、両端のはみ出した磁気コア半体54aを利用し
てデプスDpを確認しながら、所定のデプスDpを有す
るように摺動面66を形成する。
【0018】さらに図22に示すように、磁気コアブロ
ック63の外面の巻線を施す部分に巻線ガイド溝65を
形成する。また摺動面66に、磁気記録媒体への当たり
幅規制溝64を形成する。
【0019】その後、図中点線で示すF−F′,G−
G′の各線に沿う面において磁気コアブロック63を切
断して、図23に示すような非磁性基板(非磁性ガード
材)51で金属磁性層52を挟み込んだ磁気コア半体6
9a,69bが突き合わされ、突き合わせ端面間に磁気
ギャップgが形成された構造の磁気ヘッド67が形成さ
れる。
【0020】この磁気ヘッド67においては、金属磁性
層52の膜厚が磁気ギャップgのトラック幅Twとなる
ものであるため、金属磁性層52の膜厚を制御すること
で簡単に狭トラック化が図れること、また構造的に疑似
ギャップが発生しないこと等の利点を有している。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、積層型
磁気ヘッドは、映像信号等の記録または再生の高画質化
等を目的として、あるいは記憶容量の大容量化を目的と
して、より多くの情報信号を記録または再生するため
に、より短波長の信号により記録や再生を行う方法が採
られている。これに対応して、この大容量の磁気記録再
生装置の需要も増えつつあり、積層型磁気ヘッドの需要
も増えてきている。
【0022】これらの要求に対応するために、磁気ヘッ
ドの生産数を増やしていく段階において、逆に生産性を
下げて生産コストを増大させてしまう不良が発生するこ
とがあった。
【0023】例えば、上述の積層型磁気ヘッド67にお
いて、磁気コア半体ブロック54,55を長くして一度
に製造される磁気コア半体69a,69bの数を多くし
ようとすると、前述の図16に示した切断工程におい
て、磁気コア半体ブロック54,55が加工の応力のた
めに折れてしまうことがあった。
【0024】上述した問題の解決のために、本発明にお
いては、加工の際の不良の発生が少なく、かつ一度に製
造される磁気コア半体の個数を多くすることにより生産
性が高い磁気ヘッドの製造方法を提供するものである。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気ヘッドの製
造方法は、非磁性コア基板に予備溝を形成する工程と、
この非磁性コア基板を予備溝と交差する方向に切断して
複数の非磁性基板を形成する工程と、非磁性基板の一方
の主面に金属磁性層を形成する工程と、この非磁性基板
を複数枚重ね合わせて接合し、接合基板を形成する工程
と、予備溝の位置において接合基板を切断して、磁気コ
ア半体ブロックを形成する工程とを有するものである。
【0026】上述の本発明の製法によれば、非磁性コア
基板のその後切断される位置に予め予備溝を形成してお
くことにより、切断により得られる磁気コア半体ブロッ
クが切断の際の応力により破損することを防止すること
ができる。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明は、非磁性コア基板に予備
溝を形成する工程と、この非磁性コア基板を予備溝と交
差する方向に切断して複数の非磁性基板を形成する工程
と、非磁性基板の一方の主面に金属磁性層を形成する工
程と、この非磁性基板を複数枚重ね合わせて接合し、接
合基板を形成する工程と、予備溝の位置において接合基
板を切断して、磁気コア半体ブロックを形成する工程と
を有する磁気ヘッドの製造方法である。
【0028】また本発明は、上記磁気ヘッドの製造方法
において、非磁性コア基板の主面が平行四辺形状に形成
され、この平行四辺形の一方の対辺に平行に予備溝を形
成する。
【0029】また本発明は、上記磁気ヘッドの製造方法
において、非磁性コア基板の主面が長方形状(正方形
状、長四角形状を含む)に形成され、この長方形の辺に
対して所定の角度を有して予備溝を形成する。
【0030】また本発明は、上記磁気ヘッドの製造方法
において、予備溝の深さが非磁性コア基板の厚さの半分
以上であり、かつ予備溝に補強材を充填する。
【0031】以下、図面を参照して本発明に係る磁気ヘ
ッドの製造方法の実施の形態について説明する。
【0032】図12に、本発明製法を適用するラミネー
トタイプ積層型の磁気ヘッドを示す。
【0033】この積層型磁気ヘッド17は、図12に示
すように、閉磁路を構成する一対の磁気コア半体19a
および19bを突き合わして接合一体化し、磁気記録媒
体との摺動面16に臨んで磁気ギャップgを形成して構
成される。
【0034】磁気コア半体19aおよび19bは、金属
磁性層2がその両側を非磁性基板(非磁性ガード材)1
によってそれぞれ挟み込まれてなる。
【0035】そして、磁気コア半体19aおよび19b
同士の突き合わせ端面においては、その金属磁性層2の
端部が突き合わされることによりその突き合わせ端面間
に磁気ギャップgが構成されている。この磁気ギャップ
gのトラック幅Twは、非磁性基板1が非磁性であるた
め、金属磁性層2の膜厚によって設定される。
【0036】磁気記録媒体と接する磁気ヘッド摺動面1
6は、磁気記録媒体との摺動の際の当たり幅を規制する
当たり幅規制溝14により規制される。この当たり幅規
制溝14は、磁気ヘッド摺動面16となる部分の金属磁
性層2と平行に形成される。
【0037】また、磁気コア半体19aおよび19bの
突き合わせ面には、磁気ギャップgのデプスDpを規制
するとともにコイルを巻装するための巻線窓12が形成
され、巻線窓12の摺動面16側のいわゆる頂部及び磁
気ギャップgとは反対側の後部には補強ガラス18が充
填されている。この補強ガラス18は、磁気記録媒体と
の摺動の際の当たり幅を規制する当たり幅規制溝14の
側面に臨んで形成されている。
【0038】一方、磁気コア半体19a,19bの外側
面に、上述の巻線窓12に巻装されるコイルの巻装状態
を確保するための例えば断面略コ字状の巻線ガイド溝1
5が設けられている。
【0039】この金属磁性層2の材料は、各種強磁性材
料の他に、例えば高飽和磁束密度を有し、かつ軟磁気特
性に優れた強磁性合金材料が使用されるが、このような
強磁性合金材料としては、合金が結晶質であるか非晶質
であるかを問わず、公知のものを使用することができ
る。
【0040】例えば、Fe−Al−Si,Fe−Si−
Co,Fe−Ni,Fe−Ga−Ge,Fe−Ga−S
i,Fe−Al−Ge,Fe−Si−Ga−Ru,Fe
−Co−Si−Al等の系の合金、およびそれらに耐蝕
性や耐摩耗性の向上を図るために、Ti,Cr,Mn,
Zr,Nb,Ta,W,Ru,Os,Rh,Ir,R
e,Ni,Pd,Pt,Hf,V等を1種または数種添
加した材料であってもよい。
【0041】また、強磁性非晶質合金、いわゆるアモル
ファス合金、例えばFe,Ni,Coの内の1種以上の
元素とP,C,B,Siの内の1種以上の元素とからな
る合金、またはこれらを主成分としてAl,Ge,B
e,Sn,In,Mo,W,Ti,Mn,Cr,Zr,
Hf,Nb等を含んだ合金などのメタル−メタロイド系
アモルファス合金、あるいはCo,Hf,Zr等の遷移
元素や希土類元素などを主成分とするメタル−メタル系
アモルファス合金等が挙げられる。
【0042】これら金属磁性層2の成膜方法としては、
膜厚の制御性に優れるスパッタ装置によるスパッタリン
グ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、イオンビ
ーム法などに代表される真空薄膜形成技術を用いること
ができる。
【0043】なお、この金属磁性層2は、高周波帯域で
の渦電流発生を回避させ、またヘッドの効率を向上させ
るために、金属磁性層2とSiO2 ,Al2 3 ,Si
3 4 等の酸化物や窒化物などの電気的絶縁膜とを交互
に積層させた金属磁性積層膜とすることが好ましい。
【0044】また、非磁性基板1には、加工性、耐摩耗
性、金属磁性材料との熱膨張係数などを考慮した材料で
かつ高強度を有するセラミックス系材料が望ましい。
【0045】次に、本発明の一実施の形態として、この
磁気ヘッド17の製造方法を説明する。
【0046】本実施の形態においては、まず図1に平面
図を示すように、その主面が平行四辺形状に形成された
非磁性コア基板21を用意する。この非磁性コア基板2
1の主面の平行四辺形は、一方の平行な対辺21aに対
して、他方の平行な対辺21bが垂直から所定のアジマ
ス角α変化させた角度をなしている。
【0047】次に、図2に示すように、非磁性コア基板
21の主面に垂直な予備溝22を、一方の対辺21aに
平行な方向に形成する。
【0048】具体的には、図3A〜図3Cに斜視図を示
すように、非磁性コア基板21に予備溝22を形成す
る。例えば非磁性コア基板21の厚さXに対して、図3
Aに示すように、予備溝22の深さDをX/2以上とす
る場合には、図3Bに示すように予備溝22内に補強の
ための充填材として例えばガラス23を充填する。一
方、図3Cに示すように、予備溝22の深さDをX/2
以下とする場合には、特に充填材を用いない。
【0049】尚、予備溝22の幅wは、後の切断工程で
用いる加工砥石の幅Zを1とするとき、好ましくは、2
/3≦w≦3/4とする。2/3未満では、予備溝22
を形成する効果が小さく、3/4を越える場合には切断
の際のマージンが少なくなり、また切断の際に予備溝2
2が段差として残ることがあるので好ましくない。この
ような予備溝22は、後の切断工程で用いる加工砥石の
幅Zより幅の狭い、例えば幅Z/2程度の加工砥石を用
いることにより形成することができる。
【0050】次に図4に示すように、他方の対辺21b
に平行に、予備溝22とは交差する方向の切断線24に
おいて、非磁性コア基板21を切断し、図5Aに示すよ
うな短冊基板31を得る。そして、短冊基板31の主面
及びその裏面を平滑研磨した後、図5Bに示すように、
短冊基板31の主面上に例えばスパッタ法などの真空薄
膜形成法により例えば積層膜からなる金属磁性層32を
成膜する。尚、図5A及び図5Bは、図3Bに示したよ
うに予備溝22にガラス23を充填した場合の図を示し
ている。
【0051】次に、図6に示すように、複数枚の短冊基
板31を接合材を介して重ね合わせて、元の非磁性コア
基板21と同じ形状にして、これら短冊基板31を加圧
固定し、熱処理を施し接合一体化して接合基板33を形
成する。そして、この接合基板33を、図6中H−
H′、I−I′、J−J′で示すように予備溝22に沿
った面で切断することにより、図7に示すように、2つ
の磁気コア半体ブロック4および5を得る。
【0052】次に、図7に示すように、一方の磁気コア
半体ブロック5の両端の磁気コア半体5aを切断して除
去する。
【0053】次に、図8に示すように、磁気コア半体ブ
ロック4および5に対し、それぞれ磁気コア半体ブロッ
ク4,5の長手方向に沿って伸びる巻線溝6および7を
略コ字状の断面形状となるように形成する。同時に、磁
気コア半体ブロック4,5の、後に磁気ギャップgを形
成する側と反対側の端面(すなわち図7中の底面)にそ
れぞれガラス挿入溝8および9を形成する。
【0054】そして、各溝6,7,8,9の形成面を平
滑研磨し、この研磨面に例えば金等の貴金属等からなる
ギャップ材を、スパッタ等の真空薄膜形成法により形成
する。
【0055】次に、図9に示すように、2つの磁気コア
半体ブロック4および5を、それぞれの金属磁性層32
同士がギャップ材を介して相対向するように突き合わせ
る。そして、巻線溝6,7およびガラス挿入溝8,9内
にそれぞれガラス棒10および11を挿入配置し、この
ガラス棒10,11を溶融させて、巻線溝6,7内の下
部およびガラス挿入溝8,9に充填させ補強ガラス18
とし、2つの磁気コア半体ブロック4,5を接合一体化
する。このとき、一方の磁気コア半体ブロック4の両端
の磁気コア半体4aは、接合される相手の磁気コア半体
がなく、この磁気コア半体4aの部分が両端にはみ出し
た形で形成される。
【0056】この結果、各磁気コア半体ブロック4およ
び5にそれぞれ形成された金属磁性層32の突き合わせ
端面間に、記録再生ギャップとして動作する磁気ギャッ
プgが形成された磁気コアブロック13が形成される。
また、巻線溝6,7により巻線窓12が形成される。
【0057】そして、図10に示すように、磁気コアブ
ロック13の外面にそれぞれ所要曲率をもった磁気記録
媒体との摺動面16をラッピング等により形成する。こ
のとき、両端のはみ出した磁気コア半体4aを利用し
て、デプスDpを測定しながら、所定のデプスDpを有
するように摺動面16を形成する。
【0058】さらに図11に示すように、磁気コアブロ
ック13の外面の巻線を施す部分に巻線ガイド溝15を
形成する。次に、摺動面16に、磁気記録媒体への当た
り幅を規制する当たり幅規制溝14を形成する。
【0059】その後、図11中点線で示すK−K′,L
−L′の各線に沿う面において磁気コアブロック13を
切断して、図12に示すような非磁性基板1で金属磁性
層2を挟み込んだ磁気コア半体19a,19bが突き合
わされ、突き合わせ端面間に磁気ギャップgが形成さ
れ、補強ガラス18が磁気記録媒体との当たり幅規制溝
14の側面に臨んだ目的の積層型磁気ヘッド17を得
る。
【0060】上述した実施の形態によれば、切断を行う
位置に予め予備溝22を形成しておくことにより、溝が
ない従来の短冊基板を用いた接合基板を加工する場合と
比較して、接合基板33の切断時の加工抵抗が低減され
るため、応力などによる破損を生じにくくすることがで
きる。従って、磁気コア半体ブロック4,5を長くして
も切断時の破損が生じにくく、磁気コア半体ブロック
4,5を長くして一度に製造できる磁気コア半体19
a,19bの数を多くして生産性を上げることができる
ようになる。
【0061】上述の実施の形態では、非磁性コア基板2
1の主面が平行四辺形であったが、非磁性コア基板21
の主面を長方形としても同様に製造ができる。その場合
を次に示す。図13Aに示すように、主面が長方形(例
えば正方形)の非磁性コア基板21を用意する。そし
て、図13Bに示すように、この長方形の一方の対辺2
1aに対して所定のアジマス角度βをなすように予備溝
22を形成する。
【0062】この予備溝22を形成した非磁性コア基板
21に対して、一方の対辺21aに垂直、即ち他方の対
辺21bと平行な断面24により非磁性コア基板21を
切断して、図5Aと同様の短冊基板31を得る。その後
は、図5〜図11と同様の工程を経て、前述の実施の形
態と同様に図12に示す磁気ヘッド17を製造すること
ができる。
【0063】各工程における接合方法には、従来公知の
接合方法、例えば貴金属層同士の熱拡散による低温熱拡
散接合やガラス融着等を用いることができる。
【0064】本発明の磁気ヘッドの製造方法は、上述の
実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を
逸脱しない範囲でその他様々な構成が取り得る。
【0065】
【発明の効果】上述の本発明による磁気ヘッドの製造方
法によれば、切断する位置に予め予備溝を設けることに
より、切断時の加工抵抗が低減されるため、加工時の付
加状態で起こりうる磁気コア半体ブロックの折れを低減
することができ、磁気コア半体ブロックの長さを大きく
する、即ち1つの磁気コア半体ブロックから形成される
磁気コア半体の数を大きくすることができる。
【0066】従って本発明により、磁気ヘッドの生産数
を増加することができ、時間当たりの生産性を上げると
共に、生産コストの低減も図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層型磁気ヘッドの製造方法の一実施
の形態の製造工程図である。
【図2】本発明の積層型磁気ヘッドの製造方法の一実施
の形態の製造工程図である。
【図3】本発明の積層型磁気ヘッドの製造方法の一実施
の形態の製造工程図である。 A、B 充填材を用いる場合の図である。 C 充填材を用いない場合の図である。
【図4】本発明の積層型磁気ヘッドの製造方法の一実施
の形態の製造工程図である。
【図5】A、B 本発明の積層型磁気ヘッドの製造方法
の一実施の形態の製造工程図である。
【図6】本発明の積層型磁気ヘッドの製造方法の一実施
の形態の製造工程図である。
【図7】本発明の積層型磁気ヘッドの製造方法の一実施
の形態の製造工程図である。
【図8】本発明の積層型磁気ヘッドの製造方法の一実施
の形態の製造工程図である。
【図9】本発明の積層型磁気ヘッドの製造方法の一実施
の形態の製造工程図である。
【図10】本発明の積層型磁気ヘッドの製造方法の一実
施の形態の製造工程図である。
【図11】本発明の積層型磁気ヘッドの製造方法の一実
施の形態の製造工程図である。
【図12】本発明製法を適用する積層型磁気ヘッドの斜
視図である。
【図13】A、B 本発明の積層型磁気ヘッドの製造方
法の他の実施の形態の製造工程図である。
【図14】本発明の積層型磁気ヘッドの製造方法の他の
実施の形態の製造工程図である。
【図15】積層型磁気ヘッドの従来製法の製造工程図で
ある。
【図16】積層型磁気ヘッドの従来製法の製造工程図で
ある。
【図17】積層型磁気ヘッドの従来製法の製造工程図で
ある。
【図18】積層型磁気ヘッドの従来製法の製造工程図で
ある。
【図19】積層型磁気ヘッドの従来製法の製造工程図で
ある。
【図20】積層型磁気ヘッドの従来製法の製造工程図で
ある。
【図21】積層型磁気ヘッドの従来製法の製造工程図で
ある。
【図22】積層型磁気ヘッドの従来製法の製造工程図で
ある。
【図23】積層型磁気ヘッドの斜視図である。
【符号の説明】
1…非磁性基板(非磁性ガード材)、2,32…金属磁
性層、4,5…磁気コア半体ブロック、4a,5a…磁
気コア半体、6,7…巻線溝、8,9…ガラス挿入溝、
10,11…ガラス棒、12…巻線窓、13…磁気コア
ブロック、14…当たり幅規制溝、15…巻線ガイド
溝、16…摺動面、17…磁気ヘッド、18…補強ガラ
ス、19a,19b…磁気コア半体、21…非磁性コア
基板、22…予備溝、23…ガラス、24…切断面、3
1…短冊基板、33…接合基板、Tw…トラック幅、g
…磁気ギャップ、Dp…デプス、X…非磁性コア基板の
厚さ、D…予備溝の深さ、w…予備溝の幅

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性コア基板に予備溝を形成する工程
    と、 上記非磁性コア基板を予備溝と交差する方向に切断して
    複数の非磁性基板を形成する工程と、 上記非磁性基板の一方の主面に金属磁性層を形成する工
    程と、 上記非磁性基板を複数枚重ね合わせて接合し、接合基板
    を形成する工程と、 上記予備溝の位置において上記接合基板を切断して、磁
    気コア半体ブロックを形成する工程とを有することを特
    徴とする磁気ヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 上記非磁性コア基板の主面が平行四辺形
    状に形成され、該平行四辺形の一方の対辺に平行に上記
    予備溝を形成することを特徴とする請求項1に記載の磁
    気ヘッドの製造方法。
  3. 【請求項3】 上記非磁性コア基板の主面が長方形状に
    形成され、該長方形の辺に対して所定の角度を有して上
    記予備溝を形成することを特徴とする請求項1に記載の
    磁気ヘッドの製造方法。
  4. 【請求項4】 上記予備溝の深さが、上記非磁性コア基
    板の厚さの半分以上であり、かつ上記予備溝に補強材を
    充填することを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッド
    の製造方法。
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