JPH11119309A - カメラ - Google Patents

カメラ

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Publication number
JPH11119309A
JPH11119309A JP9277554A JP27755497A JPH11119309A JP H11119309 A JPH11119309 A JP H11119309A JP 9277554 A JP9277554 A JP 9277554A JP 27755497 A JP27755497 A JP 27755497A JP H11119309 A JPH11119309 A JP H11119309A
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JP
Japan
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film
lens
gear
zoom
motor
Prior art date
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Pending
Application number
JP9277554A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Uno
哲哉 宇野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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Priority to US09/168,278 priority patent/US6061524A/en
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Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B17/00Details of cameras or camera bodies; Accessories therefor
    • G03B17/42Interlocking between shutter operation and advance of film or change of plate or cut-film
    • G03B17/425Interlocking between shutter operation and advance of film or change of plate or cut-film motor drive cameras

Abstract

(57)【要約】 【課題】 レンズシャッタ式カメラにおいて、ズームレ
ンズの焦点距離調節及び合焦調節、フィルムの巻き上げ
及び巻き戻しの4つの動作を1つのモータの駆動力によ
り行う。 【解決手段】 モータ160の駆動力により旋回可能な
遊星ギヤ361と係合可能な位置に、巻上ギヤ321、
巻戻ギヤ331、ズーム機構を双方向に駆動するための
2つの入力ギヤ341及び351を配置し、ズーム機構
に連結されたカム板400の位置に応じて係止レバー3
70を変位させ、係止レバー370の位置及びモータ1
60の回転方向により、遊星ギヤ361と巻上ギヤ32
1、巻戻ギヤ331、入力ギヤ341及び351のうち
のいずれかとの係合状態を切り換える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ズームレンズの焦
点距離及び合焦調節、フィルムの巻き上げ及び巻き戻し
をそれぞれモータの駆動力により行うカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、多階段状カムを用いてズーム
レンズを構成する複数(例えば2つ)のレンズ群の位置
を制御し、焦点距離調節と合焦調節を連続的に行う、い
わゆるズームフォーカス方式のカメラ(以下、第1の従
来例とする)が知られている。第1の従来例では、1つ
のモータでズームレンズの焦点距離調節と合焦調節を行
うことができる。なお、フィルムの巻き上げ及び巻き戻
しは別のモータの駆動力で行う。
【0003】また、プランジャを用いて遊星ギヤの位置
を制御し、1つのモータの駆動力をズームレンズの焦点
距離調節機構とフィルムの巻き上げ及び巻戻機構に選択
的に切り換えて伝達するカメラが知られている(以下、
第2の従来例とする)。なお、ズームレンズの合焦調節
は別のモータで行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記第1の従来例で
は、ズームレンズの焦点距離調節と合焦調節を1つのモ
ータで行うことが可能である。しかしながら、ズームレ
ンズの焦点距離調節及び合焦調節、フィルムの巻き上げ
及び巻き戻しの4つの動作の全てを行うために、結果的
に2つのモータを必要としている。そのため、2つのモ
ータを収納するスペースが必要であり、カメラ全体の小
型軽量化及びコストダウンをはかることが困難であると
いう問題点を有していた。
【0005】一方、上記第2の従来例では、ズームレン
ズの焦点距離調節、フィルムの巻き上げ及び巻き戻しの
3つの動作を1つのモータの駆動力を用いて行うことが
できるが、遊星ギヤの切り換えにプランジャを用いてい
るため、動作切り換え時にプランジャ音とモータ音が交
互に聞こえ、耳障りであるという問題点を有していた。
また、ズームレンズの合焦調節は別のモータで行ってい
るため、第1の従来例と同様に、ズームレンズの焦点距
離調節及び合焦調節、フィルムの巻き上げ及び巻き戻し
の4つの動作の全てを行うために、2つのモータ及びプ
ランジャを必要としている。そのため、第1の従来例と
同様に、カメラ全体の小型軽量化及びコストダウンをは
かることが困難であるという問題点を有していた。
【0006】本発明は、上記従来例の問題点を解決する
ためになされたものであり、少なくともズームレンズの
焦点距離調節、フィルムの巻き上げ及び巻き戻しの3つ
の動作、さらに好ましくはズームレンズの焦点距離調節
及び合焦調節、フィルムの巻き上げ及び巻き戻しの4つ
の動作を1つのモータの駆動力により行うことが可能で
あり、かつ耳障りな音を低減したカメラを提供すること
を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のカメラは、少なくともレンズの焦点距離を
変化させるためのズーム機構と、1コマ撮影するごとに
フィルムを1コマ分、フィルムカートリッジから引き出
し、巻き上げる方向に搬送するフィルム巻上機構と、フ
ィルムをフィルムカートリッジ内部に巻き戻す方向にフ
ィルムを搬送するフィルム巻戻機構と、単一の駆動源
と、ズーム機構の位置に応じて変位し、駆動源とズーム
機構、フィルム巻上機構及びフィルム巻戻機構のいずれ
かと係合することにより駆動源の駆動力を伝達する切換
機構を具備する。
【0008】すなわち、本発明の構成によれば、単一の
駆動源により駆動されるズーム機構の位置に応じて切換
機構が変位し、切換機構の停止位置により駆動源とズー
ム機構、フィルム巻上機構及びフィルム巻戻機構のいず
れかとの係合が切り換えられる。すなわち、プランジャ
等の別の駆動源を用いることなく、単一の駆動源自身の
駆動力で駆動力の伝達先を切り換えることが可能とな
る。その結果、第2の従来例のようにプランジャ音とモ
ータ音のような異なった種類の音が交互に聞こえること
はなく、耳障りな音を低減することが可能となる。
【0009】上記構成において、レンズは、あらかじめ
設定された複数の焦点距離をとり得るステップズームレ
ンズであり、ズーム機構は各焦点距離のそれぞれについ
てレンズの合焦調節を行うように構成しても良い。この
構成によれば、ズームレンズの焦点距離調節及び合焦調
節と、フィルムの巻き上げ及び巻き戻しの4つの動作を
同一の駆動源により行うことができ、カメラ全体の小型
軽量化及びコストダウンをはかることが可能となる。
【0010】また、上記各構成において、切換機構は、
駆動源の駆動力の方向により、双方向に旋回可能な遊星
ギヤと、ズーム機構の動きに応じて遊星ギヤの旋回軌跡
上に進退し、遊星ギヤの旋回動作を規制する規制部材を
含むように構成しても良い。この構成によれば、従来か
ら広く行われている遊星ギヤを用いたフィルムの巻上機
構と巻戻機構への駆動力の切換機構に、さらにズーム機
構への駆動力の切り換えを追加するだけでよく、切換機
構の構成を簡単にすることが可能となる。
【0011】また、上記構成において、切換機構は、規
制部材と当接し、その当接面がズーム機構の位置に応じ
て規制部材の進退動作を制御するように形成されている
カムを含むように構成しても良い。この構成によれば、
従来より広く行われているズームレンズのカム駆動を利
用することができ、切換機構及びズーム機構の構成を簡
単にすることができる。また、ズーム機構を駆動する際
の駆動力の伝達ロスを小さくすることも可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)本発明のカメラの第1の実施形態に
ついて、図面を参照しつつ説明する。
【0013】図1はカメラ100の正面図である。カメ
ラ100のほぼ中央部には、複数のレンズ群により構成
されたいわゆるズームフォーカス方式のレンズ101が
設けられている。レンズ101のほぼ真上にはファイン
ダー102及び被写体までの距離を測定するための測距
部103が設けられている。レンズ101の右上には、
フラッシュ発光部104が設けられている。レンズ10
1の右側には、レンズ101の焦点距離を広角側又は望
遠側に変化させるためのズームスイッチ105が設けら
れている。また、カメラ100の上部の左側には、シャ
ッタレリーズボタン106が設けられている。
【0014】カメラ100は、いわゆるレンズシャッタ
カメラであり、レンズ101の光学系の一部に、絞りを
兼ねたシャッタ(図示せず)が設けられている。測距部
103は、いわゆるアクティブ方式と呼ばれ、所定の波
長の光を被写体に向けて照射し、被写体からの反射光を
三角測量の原理で検出し、カメラから被写体までの絶対
的な距離を測定する。
【0015】カメラ100の内部において、フィルムカ
ートリッジ200を装填するためのフィルムカートリッ
ジ装填室110は、レンズ101の左側に配置されてい
る。また、フィルム201を巻き取るためのスプール1
11は、レンズ101の右側に配置されている。
【0016】カメラ100のフィルムカートリッジ装填
室110の下方には、フィルムカートリッジ200を出
し入れするための蓋112が設けられている。また、カ
メラ100の内部で、かつ、例えばレンズ101及びス
プール111の下方には、スプール111を所定方向に
回転させ、フィルム201を巻き上げるためのフィルム
巻上機構120が設けられている。
【0017】さらに、カメラ100の底部には、フィル
ム201を強制的にフィルムカートリッジ200に巻き
戻すためのフィルム巻戻スイッチ121が設けられてい
る。一般的に、フィルム巻戻スイッチ121は、特別な
場合にのみ使用されるものであり、不用意にオンしない
ようにする必要がある。そのため、カメラ100の底面
よりもさらに一段窪んでおり、また、ボールペンの先端
等の先の尖ったものを用いないと操作できないように構
成されている。
【0018】フィルムカートリッジ装填室110の上部
には、フィルムカートリッジ200の内部スプール(図
示せず)と係合し、フィルム201をフィルムカートリ
ッジ内部に巻き戻すためのフィルム巻戻機構130が設
けられている。さらに、フィルム巻戻機構130の上部
には、フィルム巻上機構120、フィルム巻戻機構13
0及び後述するズーム機構150のいずれかにモータ1
60の駆動力を選択的に伝達する切換機構300が設け
られている。モータ160の近傍には、モータ160の
回転軸161の回転数及び回転方向を検出するためのエ
ンコーダ170が設けられている。
【0019】カメラ100の内部で、かつレンズ101
の近傍には、レンズ101の焦点距離調節及び合焦調節
を行うためのズーム機構150が設けられている。切換
機構300の出力軸310及び320は、それぞれレン
ズ101の光軸Lに略直交する方向に配置されており、
ズーム機構150及びフィルム巻上機構120に連結さ
れている。
【0020】図2に示すように、制御回路210には、
所定の駆動クロックを発生するための水晶振動子21
1、モータ160、エンコーダ170、フラッシュ発光
部104を制御するためのフラッシュ回路212、被写
体輝度を測定しシャッタ速度や絞り値等を決定するため
のAE回路213、測距部103からの信号に基づいて
被写体までの距離を演算するAF回路214、メインス
イッチS0、シャッタレリーズボタン106を押し下げ
ることによりオンし、フィルムの露光を開始するレリー
ズスイッチS1、後述する切換機構300に設けられ、
ズーム機構150の位置に応じて所定の信号を発生する
カム位置スイッチS2、ズームスイッチ105のうち広
角側から望遠側へレンズ101の焦点距離を変化させる
ための広角スイッチS3、ズームスイッチ105のうち
望遠側から広角側へレンズ101の焦点距離を変化させ
るための望遠スイッチS4、フィルム巻戻スイッチ12
1等が接続されている。
【0021】次に、レンズ101の焦点距離調節及び合
焦調節を行うためのズーム機構150におけるズームフ
ォーカス方式について説明する。一般的に、ズームレン
ズはその広角端焦点距離から望遠端焦点距離までの間
を、無段階で任意の焦点距離に設定することができる。
しかしながら、ズームフォーカス方式では、ズームレン
ズの広角端焦点距離Wから望遠端焦点距離Tまでの間を
あらかじめ設定した複数(本実施形態ではM1、M2、
M3の3点)の中間焦点距離のみを選択可能とし(いわ
ゆるステップズーム)、レンズの焦点距離調節を行わな
い範囲で、ズームレンズを構成するレンズ群の一部(例
えば2成分ズームレンズにおける後群)の位置を変化さ
せ、レンズの合焦調節を行う。すなわち、ズームレンズ
を構成するカム環を駆動するだけで、レンズの焦点距離
調節と合焦調節の両方を行うことができる。
【0022】レンズ101の一例として、2成分ズーム
レンズで、かつ公知のズームフォーカス方式を用い、各
レンズ群をそれぞれ焦点距離調節及び合焦調節のために
移動させる各レンズ群移動用カム及び各状態における各
係合ピンの位置を図3(a)に示す。図3(a)におい
て、カム溝Fはレンズ101の第1成分レンズ群の位置
制御用のものであり、カム溝Rはレンズ101の第2成
分レンズ群の位置制御用のものである。なお、第1成分
レンズ群と第2成分レンズ群は、独立して駆動されるこ
とはなく、図3(a)の左右方向に関して同期して駆動
される。
【0023】P0及びP0’はそれぞれ、メインスイッ
チS0がオフし、レンズ101の各レンズ群がカメラ1
00の内部に最も沈んだ沈胴状態における各係合ピンの
位置を表す。カム溝の区間PWは、レンズ101の広角
端焦点距離Wにおけるスタンバイ区間を表す。P11及
びP11’はそれぞれ、レンズ101の広角端焦点距離
Wにおける各係合ピンのスタンバイ位置を表す。P1及
びP1’はそれぞれ、レンズ101の焦点距離が広角端
焦点距離Wに設定されている場合において、無限遠にあ
る被写体に合焦しているときの各係合ピンの位置を表
す。P2及びP2’はそれぞれ、レンズ101の焦点距
離が広角端焦点距離Wに設定されている場合において、
最近接位置にある被写体に合焦しているときの各係合ピ
ンの位置を表す。
【0024】同様に、区間PM1〜PM3は、それぞれ
レンズ101の中間焦点距離M1〜M3におけるスタン
バイ区間を表す。P3、P3’、P5、P5’、P7及
びP7’はそれぞれ、レンズ101の焦点距離が中間焦
点距離M1〜M3に設定されている場合において、無限
遠にある被写体に合焦しているときの各係合ピンの位置
を表す。P4、P4’、P6、P6’、P8及びP8’
はそれぞれ、レンズ101の焦点距離が中間焦点距離M
1〜M3に設定されている場合において、最近接位置に
ある被写体に合焦しているときの各係合ピンの位置を表
す。P12、P12’、P13、P13’、P14及び
P14’はそれぞれ、レンズ101の中間焦点距離M1
〜M3における各係合ピンのスタンバイ位置を表す。
【0025】区間PTは、レンズ101の望遠端焦点距
離Tにおけるスタンバイ区間を表す。P9及びP9’は
それぞれ、レンズ101の焦点距離が望遠端焦点距離T
に設定されている場合において、無限遠にある被写体に
合焦しているときの各係合ピンの位置を表す。P10及
びP10’はそれぞれ、レンズ101の焦点距離が望遠
端焦点距離Tに設定されている場合において、最近接位
置にある被写体に合焦しているときの各係合ピンの位置
を表す。P15及びP15’はそれぞれ、レンズ101
の望遠端焦点距離Tにおける各係合ピンのスタンバイ位
置を表す。
【0026】区間Z0は、レンズ101の各レンズ群を
沈胴位置から広角端スタンバイ位置まで繰出すために用
いられる。また、区間Z1〜Z4は、それぞれレンズ1
01の焦点距離を変化させるズーミングのための各レン
ズ群の移動に用いられる。さらに、区間F1〜F5は、
それぞれ被写体に合焦するために用いられる。図から明
らかなように、各カム溝F及びRが形成されたズーム環
を駆動することにより各レンズ群が移動し、レンズ10
1の焦点距離調節と合焦調節の両方を行うことが可能で
ある。
【0027】次に、切換機構300の詳細な構成を図4
に示す。切換機構300は、フィルム巻上機構120に
連結された出力軸320の軸端に固着された巻上ギヤ3
21と、フィルム巻戻機構130に連結された出力軸3
30の軸端に固着された巻戻ギヤ331と、ズーム機構
150に連結された出力軸310の軸端に固着され、ズ
ーム機構150の位置に対応して回転するカム板400
と、カム板400に形成されたギヤ部(図示せず)にそ
れぞれ係合し、カム板400を図中時計方向に回転させ
るための第1ギヤ列340及び反時計方向に回転させる
ための第2ギヤ列350と、減速ギヤ列360を介し
て、モータ160の回転軸161(図1参照)に固着さ
れたモータギヤ162に係合し、モータ160の回転軸
161の回転方向(以下、モータ160の回転方向と略
称する)に応じて、公知の遊星ギヤ機構により旋回する
遊星ギヤ361と、遊星ギヤ361を支持する旋回レバ
ー362と、カム板400の側面に当接するように付勢
され、カム板400の回転に伴って変位することにより
遊星ギヤ361の旋回を規制する係止レバー370等で
構成されている。
【0028】ここで、遊星ギヤ361、巻上ギヤ321
及び巻戻ギヤ331は、互いのギヤどうしが係合し合
い、動力を伝達する位置関係をとり得る。しかしなが
ら、巻上ギヤ321と巻戻ギヤ331は、それぞれ遊星
ギヤ361の旋回を妨げることのない位置に設けられて
おり、図4に示す状態では、旋回レバー362及びそれ
に支持された遊星ギヤ361が時計方向に旋回すると第
1ギヤ列340の入力ギヤ341と係合し、また反時計
方向に旋回すると第2ギヤ列350の入力ギヤ351と
係合する。
【0029】モータギヤ162には、所定のパターンが
形成されたパルス板171が係合されており、パルス板
171のパターンの動きをフォトインタラプタ172等
で検出することによりモータ160の回転軸161又は
モータギヤ162の回転方向及び回転数を知ることがで
きる。
【0030】また、カム板400と、旋回レバー362
と、係止レバー370とが出力軸310の軸方向に関し
て所定の高さ位置にあり、モータギヤ162と、巻上ギ
ヤ321と、巻戻ギヤ331と、第1ギヤ列340と、
第2ギヤ列350と、減速ギヤ列360と、遊星ギヤ3
61と、カム板400のギヤ部(図示せず)とが前記と
は異なる高さ位置にある。従って、カム板400と第1
ギヤ列340及び第2ギヤ列350とは、出力軸310
の軸方向において干渉することはない。
【0031】カム板400は、レンズ101が沈胴位置
から望遠端焦点距離まで移動する間に約1周するように
構成されており、レンズ101がとり得る5つの焦点距
離W、M1、M2、M3及びTに対応し、図中W、M
1、M2、M3及びTで表す5つのスタンバイ位置が設
けられている。各スタンバイ位置の間は、ズーム方向変
更可能区間R1とズーム方向変更不可区間R2に区分さ
れている。ズーム方向変更可能区間R1では、係止レバ
ー370の当接部371とカム板400の側面カム部の
うち凹になっている区間(図中R1)とが当接してお
り、ズーム方向変更不能不能区間R2では、係止レバー
370の当接部371とカム板400の側面カム部のう
ち凸になっている区間(図中R2)とが当接している。
【0032】また、カム板400には、ズーム方向変更
可能区間R1に対応して、カム板400の回転位置を検
出するための所定のパターン401〜406が設けられ
ている。パターン401〜406を直線状に展開したも
のを図3(b)に示す。図3(a)と図3(b)の、図
中左右方向は一致しており、図3(a)中の各係合ピン
と図3(b)のパターンを検出する部材、例えば金属接
片(図示せず)が、左右方向の同じ位置にあり、パター
ンを検出している。また、図4において、パターンを検
出する部材、例えば金属接片(図示せず)は、例えばカ
ム板400の側面と係止レバー370の係止部371と
の接点と、カム板400の出力軸310とを結ぶ直線上
に設けられている。そのため、カム板400がどの位置
にあるのかを知ることが可能となる。これらのパターン
401〜406として、例えばプリント基板上に電極を
形成し、接触式である電気的センサにより導通/非導通
を検出しても良いし、フィルム上に明暗のパターンを印
刷し、非接触式である光学的センサにより明暗を検出す
るように構成しても良い。また、これら以外の方法であ
っても良く、カム板400の回転角度又は位置が検出で
きれば良い。
【0033】ズーム方向変更可能区間R1では、係止レ
バー370の係止部372が旋回レバー362の軌跡外
に退避し、旋回レバー362に支持された遊星ギヤ36
1は、第1ギヤ列340の入力ギヤ341と第2ギヤ列
350の入力ギヤ351との間を自由に旋回しうる。従
って、モータ160が図中時計方向に回転し、遊星ギヤ
361が第1ギヤ列340の入力ギヤ341と係合して
いる場合、モータ160の駆動力は第1ギヤ列340に
伝達され、カム板400は図中時計方向に回転される。
また、モータ160が図中反時計方向に回転し、遊星ギ
ヤ361が第2ギヤ列350の入力ギヤ351と係合し
ている場合、モータ160の駆動力は第2ギヤ列350
に伝達され、カム板400は図中反時計方向に回転され
る。前述のように、カム板400はズーム機構150に
連結された出力軸310の軸端に固着されているので、
例えばカム板400の時計方向の回転によりレンズ10
1の焦点距離を広角側から望遠側へ、また反時計方向の
回転により望遠側から広角側へ変化させることが可能と
なる。従って、ズーム方向変更可能区間R1では、モー
タ160の回転軸161の正転と逆転を切り換えること
により、レンズ101のズーム方向を変更することが可
能となる。
【0034】一方、ズーム方向変更不可区間R2では、
係止レバー370の係止部372が旋回レバー362の
軌跡内に侵入し、旋回レバー362の旋回を規制する。
そのため、旋回レバー362に支持された遊星ギヤ36
1は、第1ギヤ列340の入力ギヤ341と巻戻ギヤ3
31との間又は第2ギヤ列350の入力ギヤ351と巻
上ギヤ321との間でしか旋回できない。従って、ズー
ム方向変更不可区間R2では、モータ160の正転と逆
転を切り換えても、レンズ101のズーム方向を変更す
ることができない。
【0035】次に、第1の実施形態の各動作について説
明する。
【0036】(メインスイッチオン動作)メインスイッ
チS0がオフの場合、切換機構300は図5に示す沈胴
状態で停止している。すなわち、係止レバー370の当
接部371は、カム板400の側面のうち、パターン4
01と406の中間部に対向する部分に当接している。
遊星ギヤ361は、必ずしも第1ギヤ列340の入力ギ
ヤ341と係合していなくても良い。この状態でメイン
スイッチS0をオンすると、制御回路210は、モータ
160を駆動してモータギヤ162を時計方向に回転さ
せる。遊星ギヤ361と入力ギヤ341とが係合してい
ない場合、まず遊星ギヤ361が時計方向に旋回し、遊
星ギヤ361と入力ギヤ341とが係合する。次に、モ
ータ160の駆動力は、モータギヤ162、減速ギヤ列
360、遊星ギヤ361、第1ギヤ列340を介してカ
ム板400に伝達され、カム板400が時計方向に回転
を開始する。
【0037】カム板400が時計方向に回転すると、図
6に示すように、係止レバー370の当接部371はカ
ム板400の側面の突起部411に当接し、軸373を
中心として反時計方向に旋回される。その結果、係止レ
バー370の係止部372は旋回レバー362の軌跡内
に侵入する。しかしながら、旋回レバー362はモータ
160の駆動力により時計方向に旋回する力を受けてい
るので、旋回レバー362と係止レバー370の係止部
372とは接触しない。
【0038】カム板400がさらに時計方向に回転する
と、係止レバー370の当接部371はカム板400の
側面の突起部411を越える。このとき、制御回路21
0は電気的センサによるエッジ401−2の検知をうけ
て、エンコーダ170(図1又は図4参照)の出力信号
の変化回数をカウントし、所定数(エッジ401−2か
らP11までの移動量に該当する数)に達したところで
モータ160の回転を停止する。これにより、図7に示
すように、係止レバー370の当接部371が、カム板
400の側面のうちスタンバイ位置W近傍の部分に当接
し、レンズ101の焦点距離が広角端Wに設定され、W
スタンバイ状態となる。この間、カム板400が固着さ
れた出力軸310が時計方向に所定角度だけ回転するの
で、出力軸310に連結されたズーム機構150は広角
側から望遠側に駆動され、図3(a)に示す各係合ピン
のうち、例えば第2成分レンズ群の係合ピンはP0から
P11まで移動し、その動きに応じてレンズ101の撮
像光学系を形成する各レンズ群は、その広角端側の焦点
距離Wをとるためのスタンバイ位置に移動している。
【0039】(ズーム動作:W→M1)図7に示すWス
タンバイ状態において、レンズ101の焦点距離を広角
端焦点距離Wから中間焦点距離M1にズーミングする場
合について説明する。カメラ100のズームスイッチ1
05の望遠側スイッチS3をオンすると、制御回路21
0はモータ160を時計方向に回転させ、モータギヤ1
62、減速ギヤ列360、遊星ギヤ361、第1ギヤ列
340を介してカム板400を時計方向に回転させる。
【0040】カム板400の回転に伴い、係止レバー3
70の当接部371は、順に図8に示すカム板400の
側面のうちパターン402に対向する部分及び図9に示
す突起部412に当接し、図10に示すスタンバイ位置
M1近傍の部分に当接して停止する。制御回路210
は、電気的センサによるエッジ402−2の検知をうけ
て、エンコーダ170の出力信号の変化回数をカウント
し、所定数(エッジ402−2からP12までの移動量
に該当する数)に達したところでモータ160の回転を
停止する。その結果、レンズ101の焦点距離が中間焦
点距離M1に設定され、撮影可能なM1スタンバイ状態
となる。この間、ズーム機構150は広角側から望遠側
に駆動され、図3(a)に示す第2成分レンズ群の係合
ピンはP11からP1及びP2を通ってP12まで移動
し、その動きに応じてレンズ101の撮像光学系を形成
する各レンズ群は、その中間焦点距離M1をとるための
スタンバイ位置に移動している。
【0041】なお、レンズ101の焦点距離を、中間焦
点距離M1からM2へ、M2からM3へ、M3から望遠
端焦点距離Tへ変化させる動作も同様であるため、説明
を省略する。
【0042】(ズーム動作:M1→W)図10に示すM
1スタンバイ状態において、レンズ101の焦点距離を
中間焦点距離M1から広角端焦点距離Wにズーミングす
る場合について説明する。図10から明らかなように、
係止レバー370の当接部371は、カム板400の側
面のうちスタンバイ位置M1近傍の部分に当接してお
り、係止部372は旋回レバー362の軌跡外に退避し
ている。この状態でカメラ100のズームスイッチ10
5の広角スイッチS4をオンすると、制御回路210は
モータ160を反時計方向に回転させる。モータ160
の反時計方向の回転により、遊星ギヤ361が反時計方
向に旋回し、遊星ギヤ361と第2ギヤ列350の入力
ギヤ351とが係合する。次に、モータ160の駆動力
は、減速ギヤ列360、遊星ギヤ361、第2ギヤ列3
50を介してカム板400に伝達され、カム板400が
反時計方向に回転を開始する。
【0043】カム板400の回転に伴い、係止レバー3
70の当接部371は、順に図11に示すカム板400
の側面の突起部412及び図12に示すパターン402
に対向する部分に当接し、図13に示すスタンバイ位置
W近傍の部分に当接して停止する。制御回路210は、
電気的センサによるエッジ402−2及び402−1の
検知をうけるが、エッジ402−1の検知をうけてエン
コーダ170の出力信号の変化回数をカウントし、所定
数(エッジ402−1からP11までの移動量に該当す
る数)に達したところでモータ160の回転を停止す
る。その結果、レンズ101の焦点距離が広角端焦点距
離Wに設定され、撮影可能なWスタンバイ状態となる。
この間、ズーム機構150は望遠側から広角側に駆動さ
れ、図3(a)に示す第2成分レンズ群の係合ピンはP
12からP2、P1を通ってP11まで移動する。
【0044】なお、レンズ101の焦点距離を、望遠端
焦点距離Tから中間焦点距離M3へ、M3からM2へ、
M2からM1へ変化させる動作も同様であるため、説明
を省略する。
【0045】(合焦動作)次に、図7又は図13に示す
Wスタンバイ状態から、レンズ101の合焦動作を行う
場合について説明する。図3(a)に示すように、合焦
動作は全てカム板400上のズーム方向変更可能区間R
1(またはパターン402〜406に対向する区間)に
おいて行なわれる。本実施形態では、レンズ101の合
焦動作は、ズーム機構150を広角側から望遠側に駆動
し、図3(a)に示す第2成分レンズ群の係合ピンをP
11からP1からP2の間の区間に移動させることによ
り行う。
【0046】前述のように、カメラ100の測距部10
3はいわゆるアクティブ方式であり、レンズ101の駆
動とは独立して被写体までの絶対的距離を測定する。従
って、制御回路210は、測距部103からの出力信号
に基づいて、レンズ101の合焦に必要なモータ160
の回転数を演算し、その演算量を用いてモータ160を
時計方向に回転させる。制御回路210は、カム板40
0の回転にともない、電気的センサによるエッジ402
−1の検知をうけ、エンコーダ170の出力信号の変化
回数をカウントし、所定数(上記演算により算出された
数)に達したところでモータ160の回転を停止する。
合焦動作中における切換機構300は、図8に示す状態
とほぼ同じである。
【0047】なお、合焦動作はズーム方向変更可能区間
R1で行なわれるので、係止レバー370の係止部37
2は旋回レバー362の軌跡外に退避している。そのた
め、合焦動作完了後、旋回レバー362に支持された遊
星ギヤ361は、第1ギヤ列340の入力ギヤ341と
第2ギヤ列350の入力ギヤ351との間を自由に旋回
することができる。従って、合焦動作完了後、フィルム
を露光しフィルム巻上動作に移行することも可能である
し、あるいは合焦動作をやり直すことも可能である。
【0048】(フィルム巻上動作)次に、フィルムの露
光が完了し、フィルムを1コマ分巻き上げる巻上動作に
ついて説明する。図8に示す状態でフィルムの露光が行
なわれたとする。制御回路210は、モータ160を反
時計方向に回転させ、遊星ギヤ361と第2ギヤ列35
0の入力ギヤ351とを係合させる。さらに、モータ1
60の回転を続け、モータ160の駆動力を、減速ギヤ
列360、遊星ギヤ361、第2ギヤ列350を介して
カム板400に伝達し、カム板400を反時計方向に回
転させる。
【0049】図14に示すように、係止レバー370の
当接部371はカム板400の側面の突起部411に当
接すると、軸373を中心として反時計方向に旋回さ
れ、係止レバー370の係止部372が旋回レバー36
2の軌跡内に侵入して停止する。制御回路210は、カ
ム板400の回転にともない、電気的センサによるエッ
ジ402−1の検知をうけ、エンコーダ170の出力信
号の変化回数をカウントし、所定数(エッジ402−1
からR2区間のほぼ中間までの移動量に該当する数)に
達したところでモータ160の回転を停止する。この時
点で、制御回路210はモータ160の回転方向を時計
方向に逆転させると、旋回レバー及びそれに支持された
遊星ギヤ361は、時計方向に旋回する。しかしなが
ら、旋回レバー362の軌跡内に係止レバー370の係
止部372が侵入しているため、図15に示すように旋
回レバー361と係止レバー370とが接触し、それ以
上は旋回しない。
【0050】旋回レバー361と係止レバー370とが
接触した状態では、遊星ギヤ361は巻上ギヤ321と
係合しているので、引き続きモータ160を時計方向に
回転させることにより、モータ160の駆動力を巻上ギ
ヤ321に伝達することが可能となる。図1に示すよう
に、巻上ギヤ321が固着されている出力軸320は、
フィルム巻上機構120に連結されているので、露光さ
れたフィルムは、フィルム送り量測定機構(図示せず)
を用いることにより、1コマ分巻き上げられる。
【0051】フィルムの巻き上げが終了すると、制御回
路210はモータ160を反時計方向に回転させ、遊星
ギヤ361と第2ギヤ列350の入力ギヤ351とを係
合させ、図14に示す状態に戻す。さらに、モータ16
0を反時計方向に回転させ、図16に示すように、係止
レバー370の当接部371がカム板400の側面の突
起部411を越えた位置で回転を停止させる。制御回路
210は、カム板400の回転にともない、電気的セン
サによるエッジ401−2の検知をうけ、モータ160
の回転を停止する。カム板400は、実際には、前述の
接片がパターン401−2を沈胴方向へ少し通り過ぎた
位置で停止する。このとき、係止レバー370の係止部
372は旋回レバー362の軌跡外に退避している。
【0052】次に、制御回路210は、モータ160を
時計方向に回転し、旋回レバー362及びそれに支持さ
れた遊星ギヤ361を時計方向に旋回させ、遊星ギヤ3
61と第1ギヤ列340の入力ギヤ341とを係合させ
る。さらに、モータ160を時計方向に回転させ続け、
図6に示す状態を経て、図7に示すWスタンバイ状態に
復帰させる。制御回路210は、電気的センサによるエ
ッジ401−2の検知をうけ、エンコーダ170の出力
信号の変化回数をカウントし、所定数(エッジ401−
2からP11までの移動量に該当する数)に達したとこ
ろでモータ160の回転を停止する。
【0053】上記合焦動作及びフィルム巻上動作中にお
ける、外部から観察したカメラ100の動作例について
説明する。シャッタレリーズボタン106を押し込む
と、レンズ101が第1の所定量だけ繰出される。次
に、シャッタが開閉した後、レンズ101が第1の所定
量よりも少し多い第2の所定量だけ繰り込まれる。この
状態で、フィルム巻上機構120の駆動音が聞こえる。
フィルムの巻上動作が完了すると、レンズ101がさら
に少量の第3の所定量だけ繰り込まれた後、第4の所定
量だけ繰出され、元の広角端スタンバイ位置で停止す
る。この動作は、広角端焦点距離Wに設定されている場
合だけでなく、他の焦点距離M1〜M3及びTに設定さ
れている場合であっても同様である。なお、(第1の所
定量)+(第4の所定量)=(第2の所定量)+(第3
の所定量)の関係にある。
【0054】(スタンバイ状態からのフィルム巻戻動
作)フィルム巻戻動作については3通りの場合が考えら
れる。ここでは、例えば図7に示すようにスタンバイ状
態からの巻戻動作を行う場合について説明する。例え
ば、新写真システムのようなフィルム上に露光し得るコ
マ数があらかじめ設定されているシステムにおいて予定
枚数を撮影し終わった場合や、撮影途中でフィルム巻戻
スイッチ121がオンされた場合等が該当する。
【0055】制御回路210は、図7に示すスタンバイ
状態から、モータ160を反時計方向に回転し、遊星ギ
ヤ361と第2ギヤ列350の入力ギヤ351とを係合
させ、図16に示す状態までカム板400を反時計方向
に回転させる。ここでの回転の停止−反転動作は、電気
的センサによるエッジ401−2の検知信号を用いて行
なわれる。次に、モータ160の回転方向を時計方向に
反転させ、図17に示すように、遊星ギヤ361と第1
ギヤ列340の入力ギヤ341とを係合させる。さら
に、モータ160を時計方向に回転させて、カム板40
0を時計方向に回転させ、図6に示す状態でモータ16
0を停止する。回転の停止は、電気的センサによるエッ
ジ401−2の検知信号をうけてから、エンコーダ17
0の出力信号を所定数(エッジ401−2からR2区間
のほぼ中間までの移動量に該当する数)カウントするこ
とにより行う。
【0056】図6に示す状態では、係止レバー370の
当接部371がカム板400の側面の突起部411に当
接し、係止レバー370の係止部372が旋回レバー3
62の軌跡内に侵入している。制御回路210は、さら
にモータ160を反時計方向に回転させ、旋回レバー3
62及びそれに支持された遊星ギヤ361を反時計方向
に旋回させる。しかしながら、旋回レバー362の軌跡
内に係止レバー370の係止部372が侵入しているた
め、図18に示すように旋回レバー361と係止レバー
370とが接触し、それ以上は旋回しない。
【0057】旋回レバー361と係止レバー370とが
接触した状態では、遊星ギヤ361は巻戻ギヤ331と
係合しているので、引き続きモータ160を反時計方向
に回転させることにより、モータ160の駆動力を巻戻
ギヤ331に伝達することが可能となる。巻戻ギヤ33
1が固着されている出力軸330は、フィルム巻戻機構
130に連結されているので、露光されたフィルム10
1はフィルムカートリッジ200の内部に巻き戻され
る。
【0058】フィルムの巻き戻しが終了すると、制御回
路210はモータ160を時計方向に回転し、遊星ギヤ
361と第1ギヤ列340の入力ギヤ341とを係合さ
せ、図7に示すWスタンバイ状態に戻す。回転の停止
は、前述の電気的センサによるエッジ401−2の検知
信号をうけてから、エンコーダ170の出力信号を引き
続き所定数(残りのR2区間のほぼ中間からP11まで
の移動量に該当する数)カウントすることにより行う。
【0059】なお、図7に示すWスタンバイ状態から、
モータ160をさらに時計方向に回転させ、図9に示す
状態に移行させても、フィルム巻戻動作は可能である。
しかしながら、この場合、フィルムの巻戻動作が終了す
ると、例えば広角端焦点距離Wに設定されていたレンズ
101の焦点距離が中間焦点距離M1に変化するという
現象が起こるので、あまり好ましくはない。
【0060】この動作中における、外部から観察したカ
メラ100の動作例について説明する。フィルム巻戻ス
イッチ121をオンすると、レンズ101が広角端スタ
ンバイ位置から一旦第5の所定量だけ繰り込まれた後少
量の第6の所定量だけ繰出され、この状態で、フィルム
巻戻機構130の駆動音が聞こえる。フィルムの巻戻動
作が完了すると、レンズ101がさらに少量の第7の所
定量だけ繰出され、元の広角端スタンバイ位置で停止す
る。この動作は、広角端焦点距離Wに設定されている場
合だけでなく、他の焦点距離M1〜M3及びTに設定さ
れている場合であっても同様である。なお、(第5の所
定量)=(第6の所定量)+(第7の所定量)の関係に
ある。
【0061】(フィルム巻上動作途中からのフィルム巻
戻動作)次に、図15に示すフィルム巻上状態の途中か
ら巻戻動作を行う場合について説明する。例えば135
フィルム等のように、フィルムの撮影枚数が設定されて
おらず、フィルムの巻上動作の途中でフィルムが終了す
る場合が該当する。
【0062】図15に示すフィルム巻上状態の途中でフ
ィルムが終了すると、モータ160はそれ以上回転でき
ず、モータ160に過電流が流れる。制御回路210
は、モータ160への過電流を検出するとフィルム終了
と判断し、一旦モータ160への通電を停止する。次
に、制御回路210は、モータ160を反時計方向に回
転させ、旋回レバー362及びそれに支持された遊星ギ
ヤ361を反時計方向に旋回させ、遊星ギヤ361と第
2ギヤ列350の入力ギヤ351とを係合させる。さら
に、モータ160を反時計方向に回転してカム板400
を反時計方向に回転させ、図16に示す状態に移行させ
る。その後は、上記スタンバイ状態からのフィルム巻戻
動作の場合と同様である。
【0063】この動作中における、外部から観察したカ
メラ100の動作例について説明する。フィルム巻上動
作が途中で停止すると、レンズ101が巻上動作位置、
すなわち広角端スタンバイ位置から第17の所定量繰り
込まれた位置から一旦第18の所定量だけ繰り込まれた
後第6の所定量だけ繰出され、この状態で、フィルム巻
戻機構130の駆動音が聞こえる。フィルムの巻戻動作
が完了すると、レンズ101が第7の所定量だけ繰出さ
れ、元の広角端スタンバイ位置で停止する。この動作
は、広角端焦点距離Wに設定されている場合だけでな
く、他の焦点距離M1〜M3及びTに設定されている場
合であっても同様である。なお、(第17の所定量)+
(第18の所定量)=(第6の所定量)+(第7の所定
量)の関係にある。
【0064】(メインスイッチオフ状態でのフィルム巻
戻動作)次に、メインスイッチS0がオフの状態でフィ
ルム巻戻スイッチ121がオンされた場合について説明
する。メインスイッチS0がオフ状態であるので、切換
機構300は図5に示す沈胴状態にある。フィルム巻戻
スイッチ121がオンすると、制御回路210は、モー
タ160を時計方向に回転させ、一旦図6に示す状態に
移行させる。回転の停止は、電気的センサによるエッジ
401−2の検知信号をうけてから、エンコーダ170
の出力信号を所定数(エッジ401−2からR2区間の
ほぼ中間までの移動量に該当する数)カウントすること
により行う。
【0065】図6に示す状態では、係止レバー370の
係止部372が旋回レバー362の軌跡内に侵入してい
るので、制御回路210は、さらにモータ160を反時
計方向に回転させ、旋回レバー362及びそれに支持さ
れた遊星ギヤ361を反時計方向に旋回させ、図18に
示すように旋回レバー361と係止レバー370とを接
触させる。
【0066】旋回レバー361と係止レバー370とが
接触した状態では、遊星ギヤ361は巻戻ギヤ331と
係合しているので、引き続きモータ160を反時計方向
に回転させることにより、モータ160の駆動力を巻戻
ギヤ331に伝達することが可能となる。巻戻ギヤ33
1が固着されている出力軸330は、フィルム巻戻機構
130に連結されているので、露光されたフィルム10
1はフィルムカートリッジ200の内部に巻き戻され
る。
【0067】フィルムの巻き戻しが終了すると、制御回
路210はモータ160を時計方向に回転し、遊星ギヤ
361と第1ギヤ列340の入力ギヤ341とを係合さ
せ、一旦図7に示すWスタンバイ状態に戻す。回転の停
止は、電気的センサによるエッジ401−2の検知信号
をうけてから、エンコーダ170の出力信号を引き続き
所定数(残りのR2区間のほぼ中間からP11までの移
動量に該当する数)カウントすることにより行う。さら
に、制御回路210は、モータ160を反時計方向に回
転させ、図5に示す沈胴状態に復帰させる。このとき、
制御回路210は、電気的センサによる図3(b)にお
けるエッジ401−1の検知をうけて、エンコーダ17
0(図1又は図4参照)の出力信号の変化回数をカウン
トし、所定数(エッジ401−1からP0までの移動量
に該当する数)に達したところでモータ60の回転を停
止する。
【0068】この動作中における、外部から観察したカ
メラ100の動作例について説明する。フィルム巻戻ス
イッチ121をオンすると、レンズ101が第8の所定
量だけ繰出され、この状態で、フィルム巻戻機構130
の駆動音が聞こえる。フィルムの巻戻動作が完了する
と、レンズ101がさらに少量の第9の所定量だけ繰出
された後、第10の所定量だけ繰り込まれて沈胴位置で
停止する。なお、(第8の所定量)+(第9の所定量)
=(第10の所定量)の関係にある。
【0069】(メインスイッチオフ状態でのフィルム装
填)次に、メインスイッチS0がオフの状態でフィルム
カートリッジが装填された場合の動作について説明す
る。まず、メインスイッチS0がオフ状態であるので、
切換機構300は図5に示す沈胴状態にある。カメラ1
00にフィルムカートリッジ200が装填され、蓋11
2が閉じられると、制御回路210は、モータ160を
時計方向に回転させ、一旦図7に示すWスタンバイに近
い状態に移行させる。回転の停止は、電気的センサによ
るエッジ402−1の検知信号をうけることにより行
う。
【0070】次に、制御回路210は、モータ160を
反時計方向に回転させ、図13に示すように遊星ギヤ3
61と第2ギヤ列350の入力ギヤ351とを係合さ
せ、カム板400を図14に示す位置まで反時計方向に
回転させる。回転の停止は、電気的センサによるエッジ
402−1の検知信号をうけてから、エンコーダ170
の出力信号を所定数(エッジ402−1からR2区間の
ほぼ中間までの移動量に該当する数)カウントすること
により行う。
【0071】次に、制御回路210は、モータ160を
時計方向に回転させ、図15に示すように旋回レバー3
62と係止レバー370とを接触させ、また遊星ギヤ3
61と巻上ギヤ321とを係合させて、フィルム巻上機
構120を駆動し、フィルムの装填を行う。フィルムの
装填が完了すると、制御回路210はモータ160を反
時計方向に回転させ、図14に示す状態を経て図5に示
す沈胴状態に復帰する。回転の停止は、電気的センサに
よるエッジ401−1の検知信号をうけてから、エンコ
ーダ170の出力信号を所定数(エッジ401−1から
P0までの移動量に該当する数)カウントすることによ
り行う。
【0072】この動作中における、外部から観察したカ
メラ100の動作例について説明する。蓋112が閉じ
られると、レンズ101が広角端近傍まで第11の所定
量だけ繰出され、その後少量の第12の所定量だけ繰り
込まれる。この状態で、フィルム巻上機構120の駆動
音が聞こえる。フィルム装填が完了すると、レンズ10
1が第13の所定量だけ繰り込まれて沈胴位置で停止す
る。なお、(第11の所定量)=(第12の所定量)+
(第13の所定量)の関係にある。
【0073】(メインスイッチオン状態でのフィルム装
填)次に、メインスイッチS0がオンの状態でフィルム
カートリッジが装填された場合の動作について説明す
る。まず、メインスイッチS0がオン状態であるので、
切換機構300は、例えば図7に示すスタンバイ状態に
ある。カメラ100にフィルムカートリッジ200が装
填され、蓋112が閉じられると、制御回路210は、
モータ160を反時計方向に回転させ、図13に示すよ
うに遊星ギヤ361と第2ギヤ列350の入力ギヤ35
1とを係合させ、カム板400を図14に示す位置まで
反時計方向に回転させる。回転の停止は、Wスタンバイ
位置から、エンコーダ170の出力信号を所定数カウン
トすることにより行う。突起部411は、ある程度の距
離があるため、この方法によっても正確にカム板400
の回転を停止させることが可能である。
【0074】次に、制御回路210は、モータ160を
時計方向に回転させ、図15に示すように旋回レバー3
62と係止レバー370とを接触させ、また遊星ギヤ3
61と巻上ギヤ321とを係合させて、フィルム巻上機
構120を駆動し、フィルムの装填を行う。
【0075】フィルムの装填が完了すると、制御回路2
10はモータ160を反時計方向に回転させ、図14に
示す状態を経て一旦図16に示す状態に移行する。回転
の停止は、電気的センサによるエッジ401−2の検知
信号をうけることにより行う。次に、制御回路210
は、モータ160を時計方向に回転させ、図17に示す
状態を経て図7に示すWスタンバイ状態に復帰させる。
回転の停止は、電気的センサによるエッジ401−2の
検知信号をうけてから、エンコーダ170の出力信号を
所定数(エッジ401−2からP11までの移動量に該
当する数)カウントすることにより行う。
【0076】この動作中における、外部から観察したカ
メラ100の動作例について説明する。蓋112が閉じ
られると、レンズ101が広角端スタンバイ位置から少
量の第14の所定量だけ繰り込まれる。この状態で、フ
ィルム巻上機構120の駆動音が聞こえる。フィルム装
填が完了すると、レンズ101がさらに少量の第15の
所定量だけ繰り込まれたのち、第16の所定量だけ繰出
され、元の広角端スタンバイ位置で停止する。この動作
は、広角端焦点距離Wに設定されている場合だけでな
く、他の焦点距離M1〜M3及びTに設定されている場
合であっても同様である。なお、(第14の所定量)+
(第15の所定量)=(第16の所定量)の関係にあ
る。
【0077】(第2の実施形態)次に、本発明のカメラ
の第2の実施形態について、図19〜図21を参照しつ
つ説明する。なお、上記第1の実施形態と共通する部分
については、その説明を省略する。
【0078】図19は、第2の実施形態における切換機
構300のWスタンバイ状態における構成を示す。上記
第1の実施形態では、係止レバー370の当接部を直接
カム板400の側面に当接させるように構成したが、第
2の実施形態では、カム板400の外周部に所定の高さ
の壁450を形成し、係止レバー370の当接部371
に植設したピン374を壁450の内面に当接させるよ
うに、ばね376により付勢されている。また、係止レ
バー370の軸373側の端部には、第2係止部375
が形成されており、係止部372が旋回レバー362の
軌跡から退避している状態では、第2係止部375は巻
上ギヤ321を係止し、巻上ギヤ321の回転を阻止し
ている。これは、ズーム動作中、巻上ギヤ321がフリ
ーになり、フィルムが不用意に動いてしまうのを防止す
るためのロック機構である。遊星ギヤ361が第1ギヤ
列340の入力ギヤ341と第2ギヤ列350の入力ギ
ヤ351との間を旋回する際、遊星ギヤ361は巻上ギ
ヤ321と接触する。しかしながら、巻上ギヤ321が
ロックされているため、巻上ギヤ321に連結されたフ
ィルム巻上機構120は動かず、フィルムも動かない。
一方、遊星ギヤ361が巻上ギヤ321に接触しても、
遊星ギヤ361は旋回レバー362の旋回方向とは逆方
向に回転しているため、旋回レバー362の旋回が妨げ
られることはない。
【0079】図20は、切換機構300のフィルム巻上
動作中の状態を示す。係止レバー370に植設されたピ
ン374は、ばね376の付勢力によりカム板400の
突起部411における壁450に当接しており、係止レ
バー370は軸373を中心として時計方向に旋回し、
係止部371が旋回レバー362の軌跡内に侵入してい
る。一方、係止レバー370の第2係止部375は巻上
ギヤ321から離れており、巻上ギヤ321は回転可能
な状態にある。モータ160は時計方向に回転し、旋回
レバー362が係止レバー370の係止部372と接触
すると共に、遊星ギヤ361と巻上ギヤ321とが係合
している。さらに、モータ160の駆動力が巻上ギヤ3
21を介してフィルム巻上機構120(図1参照)に伝
達され、露光されたフィルムは、フィルム送り量測定機
構(図示せず)を用いることにより、1コマ分巻き上げ
られる。
【0080】図21は、切換機構300のフィルム巻戻
動作中の状態を示す。図20に示すフィルム巻上動作中
の状態と同様に、係止レバー370に植設されたピン3
73は、カム板400の突起部411における壁450
に当接しており、係止レバー370は軸373を中心と
して時計方向に旋回し、係止部371が旋回レバー36
2の軌跡内に侵入している。一方、係止レバー370の
第2係止部375は巻上ギヤ321から離れており、巻
上ギヤ321は回転可能な状態にある。モータ160は
反時計方向に回転され、旋回レバー362が係止レバー
370の係止部372と接触すると共に、遊星ギヤ36
1と巻戻ギヤ331とが係合している。さらに、モータ
160の駆動力が巻戻ギヤ331を介してフィルム巻戻
機構130(図1参照)に伝達され、露光されたフィル
ムがフィルムカートリッジ内部に巻き戻される。
【0081】(その他の実施形態)上記各実施形態にお
いて、ズーム機構150は焦点距離調節と合焦調節の両
方を行うように構成したが、これに限定されるものでは
なく、ズーム機構150を焦点距離調節のみ行うように
構成し、合焦調節を別のアクチュエータにより駆動する
ように構成しても良い。この場合、モータ160は焦点
距離調節とフィルムの巻上げ及び巻き戻しを担当するこ
とになる。
【0082】また、上記各実施形態においては、係止レ
バー370の当接部371と当接するカム面を、回転す
るカム板400の側面に形成したが、この構成に限定さ
れるものではない。少なくとも、係止レバー370の係
止部372が遊星ギヤ361を支持する旋回レバー36
2の軌跡内に進退可能であれば良く、カムは回転運動で
はなく往復運動するものであっても良い。さらに、カム
面をズームレンズを構成するカム環に設けても良い。ま
た、ズーム動作により光軸方向に進退する鏡胴の枠体か
らズーム機構の位置情報を取り出し、係止レバー370
を駆動しても良い。
【0083】また、切換機構300の各構成部品を平面
的に配置したが、これに限定されるものではなく、少な
くとも遊星ギヤ361が4つのギヤ321、331、3
41及び351に対して選択的に係合可能であれば良
く、かさ歯車等を用いて一部の構成を垂直方向に配置し
ても良い。また、係止レバー370の回転軸373と旋
回レバー362の回転軸とを平行に配置したが、互いに
直交するように配置しても良い。
【0084】なお、遊星ギヤ361が第1ギヤ列340
の入力ギヤ341と第2ギヤ列350の入力ギヤ351
との間を旋回する際、巻上ギヤ321及び巻戻ギヤ33
1と接触し、巻上ギヤ321及び巻戻ギヤ331が若干
回転するおそれがある。巻上ギヤ321及び巻戻ギヤ3
31の回転によるフィルム位置のずれが問題になる場合
は、上記第2の実施形態のようにギヤ係止機構を設ける
か、あるいはフィルム巻上機構及び/又はフィルム巻戻
機構に、フリクション機構を設ければ良い。
【0085】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のカメラに
よれば、少なくともレンズの焦点距離を変化させるため
のズーム機構と、1コマ撮影するごとにフィルムを1コ
マ分、フィルムカートリッジから引き出し、巻き上げる
方向に搬送するフィルム巻上機構と、フィルムをフィル
ムカートリッジ内部に巻き戻す方向にフィルムを搬送す
るフィルム巻戻機構と、単一の駆動源と、ズーム機構の
位置に応じて変位し、駆動源とズーム機構、フィルム巻
上機構及びフィルム巻戻機構のいずれかとの係合するこ
とにより駆動源の駆動力を伝達する切換機構を具備する
ので、単一の駆動源により駆動されるズーム機構の位置
に応じて切換機構が変位し、切換機構の停止位置により
駆動源とズーム機構、フィルム巻上機構及びフィルム巻
戻機構のいずれかとの係合が切り換えられる。その結
果、プランジャ等の別の駆動源を用いることなく、単一
の駆動源自身の駆動力で駆動力の伝達先を切り換えるこ
とが可能となり、プランジャ音とモータ音のような異な
った種類の音が交互に聞こえることはなく、耳障りな音
を低減することが可能となる。
【0086】また、レンズとして、あらかじめ設定され
た複数の焦点距離をとり得るステップズームレンズを用
い、ズーム機構は各焦点距離のそれぞれについてレンズ
の合焦調節を行うように構成することにより、ズームレ
ンズの焦点距離調節及び合焦調節と、フィルムの巻き上
げ及び巻き戻しの4つの動作を同一の駆動源により行う
ことができ、カメラ全体の小型軽量化及びコストダウン
をはかることが可能となる。
【0087】また、切換機構として、駆動源の駆動力の
方向により、双方向に旋回可能な遊星ギヤと、ズーム機
構の動きに応じて遊星ギヤの旋回軌跡上に進退し、遊星
ギヤの旋回動作を規制する規制部材を含むように構成す
ることにより、従来から広く行われている遊星ギヤを用
いたフィルムの巻上機構と巻戻機構への駆動力の切換機
構に、さらにズーム機構への駆動力の切り換えを追加す
るだけでよく、切換機構の構成を簡単にすることが可能
となる。
【0088】また、切換機構として、規制部材と当接
し、その当接面がズーム機構の位置に応じて規制部材の
進退動作を制御するように形成されているカムを含むよ
うに構成することにより、従来より広く行われているズ
ームレンズのカム駆動を利用することができ、切換機構
及びズーム機構の構成を簡単にすることができる。ま
た、ズーム機構を駆動する際の駆動力の伝達ロスを小さ
くすることも可能である。
【0089】すなわち、本発明によれば、少なくともズ
ームレンズの焦点距離調節、フィルムの巻き上げ及び巻
き戻しの3つの動作、さらに好ましくはズームレンズの
焦点距離調節及び合焦調節、フィルムの巻き上げ及び巻
き戻しの4つの動作を1つのモータの駆動力により行う
ことが可能であり、かつ耳障りな音を低減したカメラを
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態の構成を示す図であ
る。
【図2】 第1の実施形態における制御回路の接続を示
す図である。
【図3】 (a)は第1の実施形態におけるズームレン
ズのカム溝及び係合ピンの位置関係を示す図であり、
(b)はカム板に形成されたパターンを示す図である。
【図4】 第1の実施形態における切換機構の構成を示
す図である。
【図5】 第1の実施形態の切換機構の沈胴状態を示す
図である。
【図6】 第1の実施形態の切換機構の沈胴状態から広
角端焦点距離Wスタンバイ状態へ移行する途中の状態を
示す図である。
【図7】 第1の実施形態の切換機構のWスタンバイ状
態を示す図である。
【図8】 第1の実施形態の切換機構のWスタンバイ状
態から中間焦点距離M1スタンバイ状態へ移行する途中
の状態を示す図である。
【図9】 第1の実施形態の切換機構のWスタンバイ状
態からM1スタンバイ状態へ移行する途中の状態を示す
図である。
【図10】 第1の実施形態の切換機構のM1スタンバ
イ状態を示す図である。
【図11】 第1の実施形態の切換機構のM1スタンバ
イ状態からWスタンバイ状態へ移行(復帰)する途中の
状態を示す図である。
【図12】 第1の実施形態の切換機構のM1スタンバ
イ状態からWスタンバイ状態へ移行(復帰)する途中の
状態を示す図である。
【図13】 第1の実施形態の切換機構のWスタンバイ
状態を示す図である。
【図14】 第1の実施形態の切換機構の巻上動作準備
段階における状態を示す図である。
【図15】 第1の実施形態の切換機構の巻上動作中に
おける状態を示す図である。
【図16】 第1の実施形態の切換機構の巻上動作から
Wスタンバイ状態へ移行(復帰)する途中の状態を示す
図である。
【図17】 第1の実施形態の切換機構の巻戻動作準備
段階における状態を示す図である。
【図18】 第1の実施形態の切換機構の巻戻動作中に
おける状態を示す図である。
【図19】 本発明の第2の実施形態における切換機構
のWスタンバイ状態における構成を示す図である。
【図20】 第2の実施形態の切換機構の巻上動作中に
おける状態を示す図である。
【図21】 第2の実施形態の切換機構の巻戻動作中に
おける状態を示す図である。
【符号の説明】
300 :切換機構 310 :出力軸 320 :出力軸 321 :巻上ギヤ 330 :出力軸 331 :巻戻ギヤ 340 :第1ギヤ列 341 :入力ギヤ 350 :第2ギヤ列 351 :入力ギヤ 360 :減速ギヤ列 361 :遊星ギヤ 362 :旋回レバー 370 :係止レバー 371 :当接部 372 :係止部 373 :軸 374 :ピン 375 :第2係止部 376 :ばね 400 :カム板 401〜406 :パターン 411、412 :突起部 450 :壁

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともレンズの焦点距離を変化させ
    るためのズーム機構と、1コマ撮影するごとにフィルム
    を1コマ分、フィルムカートリッジから引き出し、巻き
    上げる方向に搬送するフィルム巻上機構と、フィルムを
    フィルムカートリッジ内部に巻き戻す方向にフィルムを
    搬送するフィルム巻戻機構と、単一の駆動源と、前記ズ
    ーム機構の位置に応じて変位し、前記駆動源と前記ズー
    ム機構、前記フィルム巻上機構及び前記フィルム巻戻機
    構のいずれかと係合することにより前記駆動源の駆動力
    を伝達する切換機構を具備するカメラ。
  2. 【請求項2】 前記レンズは、あらかじめ設定された複
    数の焦点距離をとり得るステップズームレンズであり、
    前記ズーム機構は各焦点距離のそれぞれについてレンズ
    の合焦調節を行うことを特徴とする請求項1記載のカメ
    ラ。
  3. 【請求項3】 前記切換機構は、前記駆動源の駆動力の
    方向により、双方向に旋回可能な遊星ギヤと、前記ズー
    ム機構の動きに応じて前記遊星ギヤの旋回軌跡上に進退
    し、前記遊星ギヤの旋回動作を規制する規制部材を含む
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のカメラ。
  4. 【請求項4】 前記切換機構は、前記規制部材と当接
    し、その当接面が前記ズーム機構の位置に応じて前記規
    制部材の進退動作を制御するように形成されているカム
    を含むことを特徴とする請求項3記載のカメラ。
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