JPH11119063A - 光モジュール - Google Patents

光モジュール

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JPH11119063A
JPH11119063A JP9284961A JP28496197A JPH11119063A JP H11119063 A JPH11119063 A JP H11119063A JP 9284961 A JP9284961 A JP 9284961A JP 28496197 A JP28496197 A JP 28496197A JP H11119063 A JPH11119063 A JP H11119063A
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optical semiconductor
optical module
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Hideyuki Nagao
英幸 長尾
Shohei Yumita
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光モジュールにおいて、光半導体素子への反
射戻り光の光量を抑制し、照射光の漏出による危険を防
止する。 【解決手段】 フェルールと嵌合するハウジング31
と、ハウジング31内に設けられ、光軸線上に配置され
た光ファイバに光を照射する光半導体素子21と、光半
導体素子21の照射光を透過するとともに光半導体素子
21を封止する光透過プレート26と、光半導体素子2
1からの照射光が光ファイバの端面中央にて焦点を結ぶ
ようにこれを集光する集光レンズ28と、光半導体素子
21から光ファイバに至る光路上に設けられ、光ファイ
バの照射光を減衰する光減衰手段27とを備えた光モジ
ュールとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信の分野で用
いられる光ファイバと光半導体素子とを光学的に結合す
るための光モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、送信用の光モジュールの光源
として用いられる光半導体素子は、反射戻り光の影響を
受けやすいことが知られている。つまり、反射戻り光が
発光状態にある光半導体素子の活性層へ入射すると、反
射戻り光と発振光との干渉が生じてレーザ発振が不安定
となり、光出力の変化や発振スペクトルの変化等の現象
を生じる。したがって、光半導体素子の発振を安定化さ
せるためには、極力反射戻り光の入射を抑制する必要が
ある。
【0003】また、送信用の光モジュールでは、着脱可
能なフェルールが挿入されていないと、通電中の光半導
体素子からの照射光がハウジングの開口部から外部に放
射される。この照射光は人間の眼に害を及ぼすことがあ
るため、照射光漏れを防止するための何らかの保護機構
が必要である。
【0004】反射戻り光の対策を講じた光モジュールと
しては、実開昭56−65677号公報に開示された技
術が知られている。ここで、当該公報に開示された光モ
ジュールの説明図を図14に示す。
【0005】図14において、光半導体素子1から光フ
ァイバ4に至る照射光の光路上には、第1のレンズ2、
第2のレンズ3が順次配列されている。図示するよう
に、第2のレンズ3の出射面は、第2のレンズ3を透過
した照射光が半導体素子1の光軸線7に対して4度から
8度程度傾いて出射されるように、斜めにカットされて
いる。したがって、このように第2のレンズ3から光軸
線7に対して斜め方向に出射される照射光に対応して、
光ファイバ4の中心は光軸線7から距離Lだけオフセッ
トして配置されている。これにより、光ファイバ4の入
射面からの反射光が光半導体素子1へ帰還することを防
止するものである。
【0006】一方、人体の眼への保護機構としては、実
開昭59−186812号公報に開示された技術が知ら
れている。ここで、当該公報に開示された光モジュール
の断面図を図15および図16に示す。図15は光プラ
グの抜去時の、図16は光プラグの挿入完了時の光モジ
ュールをそれぞれ示している。
【0007】これらの図面において、光ファイバ8を内
蔵した光プラグ9は、光モジュールのケース12の一部
をなす光コネクタ部10に形成された開口部を閉塞する
ように挿入される。ケース12にはリード線15が取り
付けられており、ケース12内に設けられた電気信号の
増幅素子14を介して光半導体素子13に給電される。
ケース12の開口部に面して、光半導体素子13の設け
られた内部を封止するガラス板11が設けられており、
光半導体素子13からの照射光はガラス板11を透過し
て光ファイバ8に受光される。光コネクタ部10には照
射光を遮蔽する遮蔽板16が枢軸17を回転軸として内
方に回転自在に取り付けられている。この遮蔽板16
は、スプリング(図示せず)によって開口部を閉塞する
状態に保持されている。
【0008】以上の構成を有する光モジュールによれ
ば、抜去状態では、図15に示すように、遮蔽板16に
より開口部が閉塞されているので、光半導体素子13か
らの照射光はこの遮蔽板16に遮蔽されて外部への漏出
が防止される。そして、このような抜去状態から、光プ
ラグ9を光コネクタ部10に挿入すると、遮蔽板16は
光プラグ9の進入に連れて枢軸17を軸として内方に向
けて回転し、図16に示すように、光コネクタ部10の
内壁に接触する位置まで回転する。このように光プラグ
9の挿入で遮蔽板16による開口部の閉塞が解除される
と、光半導体素子13からの照射光は光ファイバ8に受
光可能となる。また、図16に示す挿入状態から光プラ
グ9を抜去すると、遮蔽板16はスプリングのバネ力に
より光プラグ9の後退に追随して当初の位置に回転復帰
し、再び開口部が閉塞される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来技術では、以下に説明する問題点があった。
【0010】前者の技術においては、光ファイバが光半
導体素子の光軸線からオフセットした位置に配置されて
いるため、光学的な結合効率の劣化が発生し、光モジュ
ールの性能に個々のばらつきが大きかった。また、第2
のレンズを斜めにカットして研磨するには作業者の熟練
を要し、量産性に乏しくレンズ加工が高価なものになる
ため、光モジュールの低コスト化が困難になっていた。
【0011】また後者の技術においては、照射光の漏出
を防止するための特別な遮蔽機構を有していたために構
造が複雑となって光モジュールの小型化が困難になるば
かりでなく、低廉化も阻害していた。さらに、光プラグ
の着脱を繰り返すとスプリングや枢軸が疲労するため、
信頼性が低下して遮蔽板が十分に開閉しないという問題
点があった。
【0012】そこで、本発明は、光半導体素子と光ファ
イバとの安定した光学的結合を図りつつ光半導体素子に
入射する反射戻り光の光量を抑制することのできる光モ
ジュールを提供することを目的とする。
【0013】また、本発明は、低コストのもとで光半導
体素子に入射する反射戻り光の光量を抑制することので
きる光モジュールを提供することを目的とする。
【0014】さらに、本発明は、低コストのもとで照射
光の漏出による危険を防止することのできる光モジュー
ルを提供することを目的とする。
【0015】さらに、本発明は、高い信頼性のもとで照
射光の漏出による危険を防止することのできる光モジュ
ールを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明の光モジュールは、フェルールと嵌合するハ
ウジングと、ハウジング内に設けられ、光軸線上に配置
された光ファイバに光を照射する光半導体素子と、光半
導体素子の照射光を透過するとともに光半導体素子を封
止する光透過プレートと、光半導体素子からの照射光が
光ファイバの端面中央にて焦点を結ぶようにこれを集光
する集光レンズと、光半導体素子から光ファイバに至る
光路上に設けられ、光ファイバの照射光を減衰する光減
衰手段とを備えたものである。
【0017】これにより、光半導体素子と光ファイバと
の安定した光学的結合のもとで反射戻り光が光減衰手段
により減衰されるため、光半導体素子へ帰還する反射戻
り光の光量を極めて小さく抑制することが可能になる。
また、特に精密な機構を用いていないので、低コストの
もとで光半導体素子に帰還する反射戻り光の光量を抑制
することが可能になる。さらに、光半導体素子の照射光
の光路上に光減衰手段を配することにより漏出する照射
光を減衰しているので、低コストのもとで照射光の漏出
による危険を防止することが可能になる。そして、可動
機構等を設けていないので、高い信頼性のもとで照射光
の漏出による危険を防止することが可能になる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、光ファイバを内蔵したフェルールが着脱可能に接続
される光モジュールであって、フェルールと嵌合するハ
ウジングと、ハウジング内に設けられ、光軸線上に配置
された光ファイバに光を照射する光半導体素子と、光半
導体素子の照射光を透過するとともに光半導体素子を封
止する光透過プレートと、光半導体素子からの照射光が
光ファイバの端面中央にて焦点を結ぶようにこれを集光
する集光レンズと、光半導体素子から光ファイバに至る
光路上に設けられ、光ファイバの照射光を減衰する光減
衰手段とを備えたものであり、光半導体素子へ帰還する
反射戻り光の光量を極めて小さく抑制することが可能に
なるという作用を有する。また、低コストのもとで光半
導体素子に帰還する反射戻り光の光量を抑制することが
可能になるという作用を有する。さらに、低コストのも
とで照射光の漏出による危険を防止することが可能にな
るという作用を有する。そして、高い信頼性のもとで照
射光の漏出による危険を防止することが可能になるとい
う作用を有する。
【0019】本発明の請求項2に記載の発明は、請求項
1記載の発明において、光減衰手段の透過率が10〜3
0%である光モジュールであり、光発振を安定化させつ
つ照射光の漏出による危険を防止することが可能になる
という作用を有する。
【0020】本発明の請求項3に記載の発明は、請求項
1または2記載の発明において、光減衰手段が、縞状の
パターン、網目状のパターン、同心円状のパターン、長
軸と短軸の長さの比が一定となる複数の楕円状のパター
ンまたは複数のピンホールのパターンで形成されている
光モジュールであり、パターンのピッチや幅等を変える
ことで任意の光透過率を得ることができ、所望のレベル
に照射光を減衰することが可能になるという作用を有す
る。
【0021】本発明の請求項4に記載の発明は、請求項
1、2または3記載の発明において、光減衰手段が、そ
の中心部から周辺部に向かって光減衰率が高くなるよう
に構成されている光モジュールであり、光半導体素子か
らの照射光の高次モードをカットして光軸近傍に強度が
集中した分布に変換することができ、品質の高い伝送特
性を得ることが可能になるという作用を有する。
【0022】本発明の請求項5に記載の発明は、請求項
1、2、3または4記載の発明において、光減衰手段
が、光透過プレートと集光レンズとの間、または集光レ
ンズと光ファイバとの間に配置されている光モジュール
であり、光半導体素子へ帰還する反射戻り光の光量を極
めて小さく抑制することが可能になるという作用を有す
る。また、低コストのもとで光半導体素子に帰還する反
射戻り光の光量を抑制することが可能になるという作用
を有する。さらに、低コストのもとで照射光の漏出によ
る危険を防止することが可能になるという作用を有す
る。そして、高い信頼性のもとで照射光の漏出による危
険を防止することが可能になるという作用を有する。
【0023】本発明の請求項6に記載の発明は、請求項
1、2、3または4記載の発明において、光減衰手段
が、光透過プレートまたは集光レンズの一方側の面に形
成されている光モジュールであり、光半導体素子へ帰還
する反射戻り光の光量を極めて小さく抑制することが可
能になるという作用を有する。また、低コストのもとで
光半導体素子に帰還する反射戻り光の光量を抑制するこ
とが可能になるという作用を有する。さらに、低コスト
のもとで照射光の漏出による危険を防止することが可能
になるという作用を有する。そして、高い信頼性のもと
で照射光の漏出による危険を防止することが可能になる
という作用を有する。
【0024】以下、本発明の実施の形態について、図1
から図7を用いて説明する。なお、これらの図面におい
て同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複
した説明は省略されている。
【0025】図1は本発明の一実施の形態である光モジ
ュールを示す断面図、図2は光ファイバに内蔵されたフ
ェルールを示す断面図、図3〜図7は光減衰手段の形成
パターンの一例を示す説明図、図8は光半導体素子によ
る照射光の放射パターンを示す説明図、図9〜図13は
光減衰手段の形成パターンの変形例を示す説明図であ
る。
【0026】図1に示すように、ハウジング31の開口
端にはステム23が取り付けられている。またハウジン
グ31の内部には、たとえば半導体レーザや発光ダイオ
ードなどの光半導体素子21が配置されている。光半導
体素子21は動作時における発熱を抑制するためのヒー
トシンク22に搭載されており、このヒートシンク22
は前述のステム23に保持されている。
【0027】ステム23には、光半導体素子21を囲む
ようにしてキャン24が抵抗溶接等で固定されている。
キャン24には窓25が形成されている。窓25には、
ガラス等で構成されて光半導体素子21の照射光を透過
する光透過プレート26が取り付けられており、この光
透過プレート26によって光半導体素子21は封止さ
れ、外気と遮断されている。光半導体素子21の光軸線
上には、光半導体素子21から照射されて光透過プレー
ト26を透過した光を集光するための集光レンズ28が
配置されている。
【0028】集光レンズ28からの光が導かれるハウジ
ング31の開口部32には、図2に示すフェルール30
が着脱可能に嵌合される。図2に示すように、フェルー
ル30には、その中心軸上に光ファイバ29が内蔵され
ている。そして、フェルール30が開口部32に嵌合さ
れることにより、光ファイバ29は、集光レンズ28で
集光された光が焦点を結ぶ位置にその端面の中心がくる
ような光半導体素子21の光軸線上に位置決めされる。
なお、フェルール30は、たとえばアルミナやジルコニ
アで構成される。
【0029】ここで、光透過プレート26と集光レンズ
28との間には、光半導体素子21からの照射光を減衰
する光減衰手段27が配置されている。この光減衰手段
27は、平担なガラス等の基板上に、蒸着あるいはスパ
ッタにより金属あるいは誘電体を積層したものであり、
たとえば図3〜図7に示されるパターンが形成されてい
る。
【0030】すなわち、図3は縞状のパターン、図4は
網目状のパターン、図5は同心円状のパターン、図6は
楕円状のパターン、図7は複数のピンホールのパターン
であり、これらの図において黒塗り部分が光減衰領域に
なる。これらのパターンにおいては、パターンの幅やピ
ッチを変えることにより任意の透過率を得ることがで
き、照射光を容易に所望のレベルに減衰することができ
る。なお、これらのパターンは、金属や誘電体ではな
く、塗料による塗布によって形成してもよい。
【0031】次に、このような光モジュールの動作につ
いて説明する。光半導体素子21に駆動電流が供給され
ると、当該光半導体素子21から光が照射される。この
照射光は光透過プレート26を透過し、集光レンズ28
に集光されて光ファイバ29の端面中央にて焦点を結
ぶ。
【0032】ここで、本実施の形態の光モジュールの光
減衰作用について説明する。フェルール30が光モジュ
ールから取り外された場合には、光半導体素子21から
放射された光がハウジング31の開口部32より外部に
漏出するが、放射パワーの大きさによってはこの漏出光
が眼に対して有害なものになりうる。このため、許容さ
れる外部放射パワーの大きさは、各国の安全規格によっ
て厳密に制約されている。
【0033】外部放射パワーを低くするためには光半導
体素子21の発光パワーを低下させればよいが、単に光
半導体素子21の発光パワーを低減させると光発振が不
安定になりやすい。光半導体素子21として短波長光半
導体素子を用いた場合、発光パワーの大きさと光の信号
対雑音比(以下S/N比)との関係を実験的に求める
と、発光パワーが1mW以上でS/N比の値はほぼ安定
してくることが解っている。このことから、光半導体素
子21の発光パワーを1mW以上としてS/N比の向上
を行いつつ、その一方で、前述した光減衰手段27を用
いて光を減衰して眼に対する安全を確保することが必要
となってくる。
【0034】光減衰手段27の好適な透過率は、S/N
比を満足する光半導体素子21の発光パワーの目標値
と、安全性を確保できる外部放射パワーの目標値とから
求められる。短波長光半導体素子を用いた場合、発光パ
ワーはS/N比の要求より1mW以上が望ましいが、高
すぎても効果が上がらず、発熱により寿命の低下を引き
起こす。一方、外部放射パワーは、安全上から0.3m
Wよりも低い値に設定されなければならない。このこと
から、光減衰手段27の透過率は10〜30%であるこ
とが望ましい。
【0035】次に、光ファイバ29の入射端面からの反
射戻り光について考える。通常、光ファイバ29からの
反射戻り光の光量は4%程度である。そして、このわず
かな値の光が光半導体素子21へ帰還することにより光
発振が不安定になる。ところで、光減衰手段27の透過
率をたとえば20%とすると、本実施の形態の光モジュ
ールは光半導体素子21から放射された光の光量は、光
減衰手段27を透過した後は20%になる。光ファイバ
29ではこの20%のうちの4%が反射され、再び光減
衰手段27を通ることでさらに4%のうちの20%が光
半導体素子21に帰還する。したがって、最終的な光半
導体素子への帰還光量は、0.2×0.04×0.2=
0.0016より、0.16%となる。この値は、光減
衰手段27を設けない場合に比べると14dBの改善で
ある。したがって、光減衰手段27を設けることによ
り、光半導体素子の発振を安定的に行うことが可能にな
る。
【0036】このように、本実施の形態の光モジュール
によれば、光半導体素子21と光ファイバ29との安定
した光学的結合のもとで反射戻り光が光減衰手段27に
より減衰されるため、光半導体素子21へ帰還する反射
戻り光の光量を極めて小さく抑制することが可能にな
る。これにより、光半導体素子21の発振を安定的に行
うことが可能になる。
【0037】また、特に精密な機構を用いていないの
で、低コストのもとで光半導体素子21に帰還する反射
戻り光の光量を抑制することが可能になる。
【0038】さらに、光減衰手段27により漏出する照
射光を減衰しているので、低コストのもとで照射光の漏
出による危険を防止することが可能になる。
【0039】そして、可動機構等を設けていないので、
高い信頼性のもとで照射光の漏出による危険を防止する
ことが可能になる。
【0040】ここで、光減衰手段27は、その中心部か
ら周辺部に向かって光減衰率が高くなるように構成する
ことができる。
【0041】具体的には、図9に示す縞状のパターンに
おいては、中心部から周辺部に向かって徐々に光透過領
域が狭くなっており、垂直方向の最外周部では、殆ど光
を透過しないパターンとなっている。また、図10に示
す網目状のパターンにおいては、中心部から周辺部に向
かって徐々に光透過領域が狭くなって水平・垂直方向の
最外周部は殆ど光を透過しないパターンとなっており、
水平・垂直方向の高次モードをカットするようにパター
ンが形成されている。図11に示す同心円状のパターン
においては、中心部から周辺部に向かって徐々に光透過
領域が狭くなって水平・垂直方向の最外周部は殆ど光を
透過しないパターンとなっており、水平・垂直方向の高
次モードをカットするようにパターンが形成されてい
る。図12に示す長軸と短軸の長さの比が一定となる複
数の楕円状のパターンにおいては、中心部から周辺部に
向かって徐々に光透過領域が狭くなって水平・垂直方向
の最外周部は殆ど光を透過しないパターンとなってお
り、水平・垂直方向の高次モードをカットするようにパ
ターンが形成されている。そして、図13に示す複数の
ピンホールのパターンにおいては、中心部から周辺部に
向かって徐々に光透過領域が狭くなって水平・垂直方向
の最外周部は殆ど光を透過しないパターンとなってお
り、水平・垂直方向の高次モードをカットするようにパ
ターンが形成されている。
【0042】このように中心部から周辺部に向かって光
減衰率が高くなるように光減衰手段27を構成すること
により、次のような新たな効果を得ることができる。
【0043】つまり、光半導体素子21が短波長光半導
体素子のとき、光半導体素子21からの放射光は図8に
示す様な楕円ビームとなり、水平方向と垂直方向のビー
ム径の比は1対4程度となる。このようなビームの広が
りを持つ放射光を光ファイバ29へ効率よく入射させる
ためには、一般的にはレンズを用いて光を集光させるこ
とが行われている。しかしながら、レンズを用いてもビ
ーム径の比が変わることはないので、垂直方向は水平方
向に比べて、大きな角度で光ファイバ29に入射される
ことになる。
【0044】光ファイバ29がマルチモードファイバの
とき、光ファイバ29中には多くのモードの光が伝搬さ
れ、光ファイバ29の光軸線に対して入射角の小さな光
(低次モード)と入射角の大きな光(高次モード)とが
存在する。そして、低次モードと高次モードでは光ファ
イバ中の伝搬速度が異なる。このため、長距離伝搬後で
は低次モードと高次モードとの間で位相差が現れ、検出
器側でのジッタの原因となりうる。
【0045】しかし、本実施の形態に示すような光減衰
手段27を用い、この光減衰手段27に図8に示す放射
光を入射させると、水平方向の光は相対的に光量が減衰
されるのみであるが、垂直方向においては光量が減衰さ
れるとともに、外周部の光、すなわち高次モードの光が
カットされて光軸近傍に強度が集中した分布に変換され
る。これにより、低次モードと高次モードの位相差が小
さくなり、品質の高い伝送特性を得ることが可能にな
る。
【0046】光減衰手段27を半透明にしてこの光減衰
手段27全体で一様な透過率とすることもできるが、高
次モードをカットして品質の高い伝送特性を得るために
は、このように縞、網目、同心円、楕円、ピンホールの
パターンを採用した方が好ましい。
【0047】なお、本発明の実施の形態では、光減衰手
段27は光透過プレート26と集光レンズ28との間に
配置されているが、集光レンズ28と光ファイバ29と
の間に配置することもできる。また、光減衰手段27の
基板にはガラスが用いられているが、ガラス以外の透明
性を有する種々の部材を用いることもできる。さらに
は、厚肉の金属の基板上に機械加工、エッチング等によ
り直接パターンを形成してもよい。
【0048】そして、光減衰手段はこのように他の部材
と別体になっているのではなく、集光レンズ28の一方
面、あるいは光透過プレート26の一方面に成膜されて
いてもよい。すなわち、光減衰手段は、他の部材と別体
あるいは一体となって、光半導体素子21から光ファイ
バ29に至る光路上に設けられていればよい。
【0049】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、光半導
体素子と光ファイバとの安定した光学的結合のもとで反
射戻り光が光減衰手段により減衰されるため、光半導体
素子へ帰還する反射戻り光の光量を極めて小さく抑制す
ることが可能になるという有効な効果が得られる。
【0050】これにより、光半導体素子の発振を安定的
に行うことが可能になるという有効な効果が得られる。
【0051】また、本発明によれば、特に精密な機構を
用いていないので、低コストのもとで光半導体素子に帰
還する反射戻り光の光量を抑制することが可能になると
いう有効な効果が得られる。
【0052】さらに、本発明によれば、光半導体素子の
照射光の光路上に光減衰手段を配することにより漏出す
る照射光を減衰しているので、低コストのもとで照射光
の漏出による危険を防止することが可能になるという有
効な効果が得られる。
【0053】そして、本発明によれば、可動機構等を設
けていないので、高い信頼性のもとで照射光の漏出によ
る危険を防止することが可能になるという有効な効果が
得られる。
【0054】光減衰手段の透過率を10〜30%にする
ことにより、光発振を安定化させつつ照射光の漏出によ
る危険を防止することが可能になるという有効な効果が
得られる。
【0055】光減衰手段を所定のパターンで形成するこ
とにより、パターンのピッチや幅等を変えることで任意
の光透過率を得ることができ、所望のレベルに照射光を
減衰することが可能になるという有効な効果が得られ
る。
【0056】中心部から周辺部に向かって光減衰率が高
くなるように光減衰手段を構成することにより、光半導
体素子からの照射光の高次モードをカットして光軸近傍
に強度が集中した分布に変換することができ、品質の高
い伝送特性を得ることが可能になるという有効な効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である光モジュールを示
す断面図
【図2】光ファイバに内蔵されたフェルールを示す断面
【図3】光減衰手段の形成パターンの一例を示す説明図
【図4】光減衰手段の形成パターンの他の一例を示す説
明図
【図5】光減衰手段の形成パターンのさらに他の一例を
示す説明図
【図6】光減衰手段の形成パターンのさらに他の一例を
示す説明図
【図7】光減衰手段の形成パターンの他の一例を示す説
明図
【図8】光半導体素子による照射光の放射パターンを示
す説明図
【図9】光減衰手段の形成パターンの変形例を示す説明
【図10】光減衰手段の形成パターンの他の変形例を示
す説明図
【図11】光減衰手段の形成パターンのさらに他の変形
例を示す説明図
【図12】光減衰手段の形成パターンのさらに他の変形
例を示す説明図
【図13】光減衰手段の形成パターンのさらに他の変形
例を示す説明図
【図14】従来の光モジュールの一例を示す説明図
【図15】従来の光モジュール他の一例を示す断面図
【図16】図15の光モジュールにおける光プラグの挿
入時の状態を示す断面図
【符号の説明】
21 光半導体素子 26 光透過プレート 27 光減衰手段 28 集光レンズ 29 光ファイバ 30 フェルール 31 ハウジング

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ファイバを内蔵したフェルールが着脱可
    能に接続される光モジュールであって、 前記フェルールと嵌合するハウジングと、 前記ハウジング内に設けられ、光軸線上に配置された前
    記光ファイバに光を照射する光半導体素子と、 前記光半導体素子の照射光を透過するとともに前記光半
    導体素子を封止する光透過プレートと、 前記光半導体素子からの照射光が前記光ファイバの端面
    中央にて焦点を結ぶようにこれを集光する集光レンズ
    と、 前記光半導体素子から前記光ファイバに至る光路上に設
    けられ、前記光ファイバの照射光を減衰する光減衰手段
    とを備えたことを特徴とする光モジュール。
  2. 【請求項2】前記光減衰手段の透過率は、10〜30%
    であることを特徴とする請求項1記載の光モジュール。
  3. 【請求項3】前記光減衰手段は、縞状のパターン、網目
    状のパターン、同心円状のパターン、長軸と短軸の長さ
    の比が一定となる複数の楕円状のパターンまたは複数の
    ピンホールのパターンで形成されていることを特徴とす
    る請求項1または2記載の光モジュール。
  4. 【請求項4】前記光減衰手段は、その中心部から周辺部
    に向かって、光減衰率が高くなるように構成されている
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載の光モジュ
    ール。
  5. 【請求項5】前記光減衰手段は、前記光透過プレートと
    前記集光レンズとの間、または前記集光レンズと前記光
    ファイバとの間に配置されていることを特徴とする請求
    項1、2、3または4記載の光モジュール。
  6. 【請求項6】前記光減衰手段は、前記光透過プレートま
    たは前記集光レンズの一方側の面に形成されていること
    を特徴とする請求項1、2、3または4記載の光モジュ
    ール。
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