JPH11119004A - マイクロレンズの製造方法 - Google Patents
マイクロレンズの製造方法Info
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Abstract
変形や剥離が起こらない高性能なマイクロレンズを製造
する。 【解決手段】石英ガラス基板1上に当該基板1と屈折率
の等しい石英ガラスで所定の大きさの凸部1′を形成
し、凸部1′に対してプラズマCVD法により石英ガラ
ス4で被覆する。凸部1′の製造工程は、基板1上に石
英エッチング用マスク薄膜2を形成するスパッタ工程1
01と、マスク薄膜2上にフォトレジスト3を形成し、
且つフォトレジスト3に凸部のレジストパターン3′を
形成するフォトリソグラフィ工程102、103と、パ
ターニング後に形成されたレジストパターン3′をマス
クとしてマスク薄膜2をエッチングする第1エッチング
工程104と、フォトレジスト除去後にマスク薄膜2を
マスクとして基板1をエッチングする第2エッチング工
程105とから成る。
Description
製造方法に係り、特に熱変形等が起こりにくいマイクロ
レンズを製造することができる製造方法に関する。
より、レンズアレーを用いる画像表示装置や光集積回路
等に使用されるマイクロレンズの製造方法として、光学
素子およびその製造方法ならびにこれを用いた表示装置
(特開平3−288801号公報)、固体撮像素子およ
びその製造方法(特開平4−346472号公報)、固
体撮像装置(特開平5−48057号公報)、固体撮像
装置およびその製造方法(特開平6−302793号公
報)が開示されている。
を用いた表示装置(特開平3−288801号公報)
は、高融点の透明ガラス基板に低融点ガラス層を形成
し、化学的に安定な薄膜で被覆されたプレス成形用金型
により熱間でプレス成形することにより、低融点ガラス
層でマイクロレンズを形成させることができる。しかし
ながら、このような製造方法では石英ガラスのような高
融点ガラスのみでマイクロレンズを形成させることがで
きなかった。
(特開平4−346472号公報)は、信号転送部上に
のみ残るようにパターニングされたレジスト膜および当
該パターニングにより露出した平均化膜上に、レジスト
膜の耐熱温度よりも低い温度下でシリコン系無機膜を堆
積し、レジスト膜側壁部上に堆積されたレジスト膜のみ
をスラントエッチングにより除去し、さらにリフトオフ
法によりレジスト膜を除去することにより、シリコン系
無機膜でマイクロレンズを形成させることができる。し
かしながら、このような製造方法ではマイクロレンズの
材料としてシリコン系無機膜しか使用することができ
ず、石英ガラスのような高融点ガラスは使用できなかっ
た。また、半球面状のマイクロレンズを得るためにはリ
フローしなければならなかった。
7号公報)は、予め形成されている第1のマイクロ集光
レンズ上に、ECRプラズマCVD法により低温で第2
のマイクロ集光レンズを形成させている。しかしなが
ら、光を効率よく集光するために第1のマイクロ集光レ
ンズと第2のマイクロ集光レンズとの屈折率を変えなけ
ればならず、石英ガラスのような高融点ガラスのみでマ
イクロレンズを形成させることができなかった。
(特開平6−302793号公報)はプラズマCVD法
等により形成した透明絶縁膜を、化学−機械研磨法にて
研磨することによりマイクロレンズを形成させている。
したがって、後加工しなければマイクロレンズを得るこ
とができなかった。本発明はこのような従来の難点を解
決するためになされたもので、後加工することなく而も
高融点ガラスのみで熱変形や剥離が起こらない高性能な
マイクロレンズを製造できるマイクロレンズの製造方法
を提供することを目的とする。
る本発明のマイクロレンズの製造方法は、基板上に当該
基板と屈折率の等しい材料で所定の大きさの凸部を形成
し、凸部に対してCVD法により当該凸部と同じ材料で
被覆するものである。また、本発明のマイクロレンズの
製造方法において凸部の製造工程は、基板上に石英エッ
チング用マスク薄膜を形成するスパッタ工程と、石英エ
ッチング用マスク薄膜上にフォトレジストを形成し、フ
ォトレジストに凸部のパターンをパターニングするフォ
トリソグラフィ工程と、パターニング後のフォトレジス
トおよび石英エッチング用マスク薄膜をエッチングする
エッチング工程とから成るものである。
において凸部の大きさは、マイクロレンズの曲率半径に
基づき決定されるものである。このようなマイクロレン
ズの製造方法によれば、基板上に当該基板と屈折率の等
しい材料で所定の大きさの凸部を形成させ、この基板に
形成された凸部に対してCVD法で当該凸部と同じ材料
で被覆することによりマイクロレンズを形成させるの
で、CVD法における加熱温度を低温に設定する必要が
なくなる。これにより、マイクロレンズの材料として高
融点ガラスを使用することができる。
製造方法の実施の一形態について、図面を参照して説明
する。本発明のマイクロレンズの製造方法は図1(a)
〜(f)に示すように、スパッタ工程101(図1
(a))、フォトリソグラフィ工程102、103(図
1(b)、(c))、第1エッチング工程104(図1
(d))、第2エッチング工程105(図1(e))お
よび被覆工程106(図1(f))から成る。
ば高融点ガラスである石英ガラス基板1上に石英エッチ
ング用マスク薄膜2を形成する。続いてフォトリソグラ
フィ工程102において、石英エッチング用マスク薄膜
2上にフォトレジスト3を形成する。なお、石英エッチ
ング用マスク薄膜2としてはWSi、W、αSiなどが
好ましい。さらに、フォトリソグラフィ工程103にお
いて、フォトレジスト3上に所定の大きさのパターンを
形成したフォトマスクを密着させ露光・現像し、レジス
トパターン3′を形成させる。このパターンの形状およ
び大きさは、所望のマイクロレンズの曲率半径に基づき
決定される。
4において、レジストパターン3′をマスクとし、石英
エッチング用マスク薄膜2をドライエッチングする。こ
のドライエッチングとしては、微細加工が可能な反応性
イオンエッチング(RIE)が好ましい。反応性イオン
エッチングは、フッ素(F)や塩素(Cl)などを含む
エッチングガス、例えばNF3に高周波電圧を加えて放
電させ、陰極板上に載せた石英ガラス基板1上に形成さ
れている石英エッチング用マスク薄膜2をエッチングす
るものである。これにより、レジストパターン3′のパ
ターンを忠実に転写できる異方性エッチングが可能にな
る。石英エッチング用マスク薄膜2をエッチング後、O
2アッシングによりレジストパターン3′を除去する。
て、パターンが形成された石英エッチング用マスク薄膜
2′をマスクとして石英ガラス基板1をドライエッチン
グする。このドライエッチングとしては第1エッチング
工程104と同様に、微細加工が可能な反応性イオンエ
ッチングが好ましく、エッチングガスとしてはCHF 3
またはCF4が使用される。これにより、陰極板上に載
せた石英ガラス基板1をエッチングすることができるの
で、石英ガラス基板1上に当該石英ガラス基板1と屈折
率が等しく且つ所望のマイクロレンズの曲率半径に基づ
き大きさが決定された凸部1′を形成させることができ
る。石英ガラス基板1をエッチング後、不要な石英エッ
チング用マスク薄膜2′をNF3のドライエッチングに
より除去する。なお、エッチング深さは所望のマイクロ
レンズの曲率半径に基づき決定される。
ラス基板1上に形成された凸部1′に対して、CVD
法、例えばプラズマCVD法により凸部1′と同じ材料
である石英ガラス4で被覆する。なお、プラズマCVD
法で石英膜を形成する場合、原料ガスはSiH4、N2O
の気体ソースを使用する。また、TEOS(Si(OC
2H5)4)などの液体ソースを用いてもよい。これによ
り、半球面状のマイクロレンズを得ることができる。こ
のように、プラズマCVD法による成膜によってマイク
ロレンズを形成させることができるので加熱温度を低温
に設定する必要がなく、石英ガラスなどの高融点ガラス
でも製造することが可能になる。これにより、ファイバ
通信等、石英ガラスを用いる低屈折率導波系の集積化に
適用させることができ、また、シリンドリカルレンズ等
の異形レンズを形成させることができる。さらに、マイ
クロレンズを高融点ガラスで形成させることができるこ
とから、光導波路と導波形レンズとを同時に形成させる
ことができるので、製造プロセスを簡素化できる。
造工程を、スパッタ工程、フォトリソグラフィ工程およ
びエッチング工程から成るものにしていたが、これに限
らず、基板と屈折率の等しい材料で凸部を形成すること
ができれば、どのような製造工程でもよい。また、本実
施の一形態においては石英エッチング用マスク薄膜とし
てWSiを用いていたが、これに限らず、フォトレジス
トとのエッチングの選択比を考慮すれば、他の材料
(W、αSi)を用いてもよい。
を利用して、曲率半径約5μmのマイクロレンズの作製
を、以下のような条件で行った。まず、スパッタ法によ
り、石英基板上に石英エッチング用マスク薄膜であるW
Siを形成する。
て、石英エッチング用マスク薄膜2上にスピンコーター
によりフォトレジスト3を形成する。なお、石英エッチ
ング用マスク薄膜厚およびフォトレジスト厚はWSiと
フォトレジストおよびWSiと石英基板とのエッチング
の選択比を考慮して決定される。次に、フォトレジスト
3上に所定の大きさのパターンを形成したフォトマスク
を密着させ露光・現像し、レジストパターン3′を形成
させる。このパターンの形状および大きさは、所望のマ
イクロレンズの曲率半径に基づき決定される。
ドライエッチング条件は、第1エッチング工程では高周
波電力を25W、ガス圧を100mTorrとし、第2
エッチング工程では高周波電力を250W、ガス圧を1
5mTorrとする。石英エッチング用マスク薄膜2を
マスクとして、石英ガラス基板1をエッチングした後、
不要な石英エッチング用マスク薄膜2′をNF3のドラ
イエッチングにより除去する。なお、エッチング深さは
所望のマイクロレンズの曲率半径に基づき決定される。
板1上に形成された凸部1′に対して、プラズマCVD
法により凸部1′と同じ材料である石英ガラス4で被覆
する。プラズマCVD法の原料ガスは、SiH4、N2O
を使用し、高周波電力を150W、ガス圧を0.5To
rrとする。これらの条件により、半球面状のマイクロ
レンズを得ることができた。
たように、本発明のマイクロレンズの製造方法によれ
ば、予め基板に当該基板と屈折率の等しい凸部を形成さ
せ、この基板に形成された凸部に対してCVD法で当該
凸部と同じ材料で被覆することによりマイクロレンズを
形成させるので、CVD法における加熱温度を低温に設
定する必要がなくなる。したがって、高融点ガラスのみ
でマイクロレンズを製造することができ、また、リフロ
ーや化学−機械研磨法等の後加工をすることなく半球面
状のマイクロレンズを得ることができる。これにより、
熱変形や剥離が起こらない高性能なマイクロレンズを製
造することができる。
曲率半径に基づき形成させるので、所望の形状および大
きさのマイクロレンズを得ることができる。
形態を示す製造工程図。
Claims (3)
- 【請求項1】基板上に当該基板と屈折率の等しい材料で
所定の大きさの凸部を形成し、前記凸部に対してCVD
法により当該凸部と同じ材料で被覆することを特徴とす
るマイクロレンズの製造方法。 - 【請求項2】前記凸部の製造工程は、前記基板上に石英
エッチング用マスク薄膜を形成するスパッタ工程と、前
記石英エッチング用マスク薄膜上にフォトレジストを形
成し、前記フォトレジストに前記凸部のパターンをパタ
ーニングするフォトリソグラフィ工程と、前記パターニ
ング後の前記フォトレジストおよび前記石英エッチング
用マスク薄膜をエッチングするエッチング工程とから成
ることを特徴とする請求項1記載のマイクロレンズの製
造方法。 - 【請求項3】前記凸部の大きさはマイクロレンズの曲率
半径に基づき決定されることを特徴とする請求項1記載
のマイクロレンズの製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP28405497A JP4029128B2 (ja) | 1997-10-16 | 1997-10-16 | マイクロレンズの製造方法 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11119004A true JPH11119004A (ja) | 1999-04-30 |
JP4029128B2 JP4029128B2 (ja) | 2008-01-09 |
Family
ID=17673702
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28405497A Expired - Fee Related JP4029128B2 (ja) | 1997-10-16 | 1997-10-16 | マイクロレンズの製造方法 |
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JP (1) | JP4029128B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7651884B2 (en) | 2006-08-18 | 2010-01-26 | Dongbu Hitek Co., Ltd. | Method of fabricating a CMOS image sensor with micro lenses formed in a wiring layer |
EP2217913A1 (en) * | 2007-11-14 | 2010-08-18 | 3M Innovative Properties Company | Method of making microarrays |
-
1997
- 1997-10-16 JP JP28405497A patent/JP4029128B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011506916A (ja) * | 2007-11-14 | 2011-03-03 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | マイクロアレイ作製方法 |
US8115920B2 (en) * | 2007-11-14 | 2012-02-14 | 3M Innovative Properties Company | Method of making microarrays |
JP2015172593A (ja) * | 2007-11-14 | 2015-10-01 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | アレイ作製方法及び型 |
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Publication number | Publication date |
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JP4029128B2 (ja) | 2008-01-09 |
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