JPH11116244A - 無機多孔性複合体及びその製造方法 - Google Patents
無機多孔性複合体及びその製造方法Info
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- JPH11116244A JPH11116244A JP9280086A JP28008697A JPH11116244A JP H11116244 A JPH11116244 A JP H11116244A JP 9280086 A JP9280086 A JP 9280086A JP 28008697 A JP28008697 A JP 28008697A JP H11116244 A JPH11116244 A JP H11116244A
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- C04B41/00—After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
- C04B41/53—After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone involving the removal of at least part of the materials of the treated article, e.g. etching, drying of hardened concrete
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 平均孔径と空孔率が大きく、耐薬品性に優れ
た多孔性シリカ層と無機物構造体層との複合体及びその
製造方法を提供する。 【解決手段】 無機物構造体層と多孔性シリカ層からな
る複合体。
た多孔性シリカ層と無機物構造体層との複合体及びその
製造方法を提供する。 【解決手段】 無機物構造体層と多孔性シリカ層からな
る複合体。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種の担体や分離
材料として有用な無機多孔性複合体とその製造方法に関
する.
材料として有用な無機多孔性複合体とその製造方法に関
する.
【0002】
【従来の技術】無機多孔体は、従来触媒担体、吸着剤、
濾過材等の用途に供されている。このような分野で無機
多孔体が利用される理由は、無機多孔体の剛性、耐熱
性、耐薬品性に優れていることであると考えられる。一
方、用途に応じて無機多孔体の孔の特性に対する要求は
多様かつ精密となってきている。特に触媒担体、分子ふ
るい、機能性基固定母体、多孔成形用材料等では、より
均一なマクロ孔(なお、本発明においてマクロ孔とは1
000Å以上の孔径を有する孔を意味する。)が有利と
され、さらに空孔率の大きな材料が強く望まれている。
濾過材等の用途に供されている。このような分野で無機
多孔体が利用される理由は、無機多孔体の剛性、耐熱
性、耐薬品性に優れていることであると考えられる。一
方、用途に応じて無機多孔体の孔の特性に対する要求は
多様かつ精密となってきている。特に触媒担体、分子ふ
るい、機能性基固定母体、多孔成形用材料等では、より
均一なマクロ孔(なお、本発明においてマクロ孔とは1
000Å以上の孔径を有する孔を意味する。)が有利と
され、さらに空孔率の大きな材料が強く望まれている。
【0003】従来、無機多孔体として、シリカゲルや多
孔性ガラスがある。シリカゲルは通常珪酸ソーダと硫酸
または塩酸との反応により、シリカヒドロゲルとし、水
洗、乾燥、さらに必要ならば焼成して製造される。この
ようにして得られるシリカゲルは粒子状であるが孔径分
布が広かったり、あるいは孔径が小さい(数百Å)とい
った特徴を有する。加えて、その骨格構造はシリカ微粒
子がその形状を保ったままくっついた構造(粒子状構
造)であるため強度が比較的小さい。また、そのシリカ
組成は98重量%程度である。シリカゲルの製造方法に
関しては例えば特開昭58−104017号公報、特開
昭47−5817号公報がある。
孔性ガラスがある。シリカゲルは通常珪酸ソーダと硫酸
または塩酸との反応により、シリカヒドロゲルとし、水
洗、乾燥、さらに必要ならば焼成して製造される。この
ようにして得られるシリカゲルは粒子状であるが孔径分
布が広かったり、あるいは孔径が小さい(数百Å)とい
った特徴を有する。加えて、その骨格構造はシリカ微粒
子がその形状を保ったままくっついた構造(粒子状構
造)であるため強度が比較的小さい。また、そのシリカ
組成は98重量%程度である。シリカゲルの製造方法に
関しては例えば特開昭58−104017号公報、特開
昭47−5817号公報がある。
【0004】また、多孔性ガラスは特定組成のホウケイ
酸ガラスを溶融、成形後、一定の温度範囲内で熱処理し
て相分離を生ぜしめ、その後酸処理、水洗して溶出相を
除去し、さらに乾燥して製造される。このような多孔性
ガラスは、骨格が柱状で絡み合った構造(柱状構造)を
しているが、代表的には96%の無水瑳酸の他に、無水
ホウ酸及び酸化ナトリウムを含んでいるため、酸等の耐
薬品性に限界があるだけでなく、一般に細孔容積が小さ
い。また、高温で溶融するために、他の素材との複合化
には適さない。多孔性ガラス製造法は、例えば米国特許
2,106,744(1934)や4,657,875
(1987)に記載されている。
酸ガラスを溶融、成形後、一定の温度範囲内で熱処理し
て相分離を生ぜしめ、その後酸処理、水洗して溶出相を
除去し、さらに乾燥して製造される。このような多孔性
ガラスは、骨格が柱状で絡み合った構造(柱状構造)を
しているが、代表的には96%の無水瑳酸の他に、無水
ホウ酸及び酸化ナトリウムを含んでいるため、酸等の耐
薬品性に限界があるだけでなく、一般に細孔容積が小さ
い。また、高温で溶融するために、他の素材との複合化
には適さない。多孔性ガラス製造法は、例えば米国特許
2,106,744(1934)や4,657,875
(1987)に記載されている。
【0005】さらに、シリカゾルと金属塩の混合水溶液
を造粒乾燥し、焼成後温水で洗浄することでシリカ多孔
体が作られている。このシリカ多孔体は粒子状態である
ことが特徴であり、その製造方法は特公平6−1542
7に記載されている。
を造粒乾燥し、焼成後温水で洗浄することでシリカ多孔
体が作られている。このシリカ多孔体は粒子状態である
ことが特徴であり、その製造方法は特公平6−1542
7に記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、平均孔径と
空孔率が大きく、耐薬品性に優れた多孔性シリカ層と無
機物構造体層との複合体及びその製造方法を提供するこ
とを課題とする。
空孔率が大きく、耐薬品性に優れた多孔性シリカ層と無
機物構造体層との複合体及びその製造方法を提供するこ
とを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の問題点
を解決するために鋭意研究の結果、本発明をなすに至っ
た。即ち、本発明は下記の通りである. 1.無機物構造体層と多孔性シリカ層からなる複合体。 2.多孔性シリカが、空孔率0.20〜0.90、平均
孔径100〜2000nmの多孔性シリカである1.に
記載の複合体。 3.無機物構造体が無孔質、あるいは多孔質のガラスで
ある2.に記載の複合体。 4.無機物構造体をシリカと無機塩を含有する溶液に浸
漬し、または無機物構造体にシリカと無機塩を含有する
溶液を塗布し、乾燥後、該無機塩の融点から融点より2
00℃高い温度で焼成し、その後、水または酸溶液で該
無機塩を除去することにより、多孔性シリカ層を無機物
構造体層上に形成する1.〜3.のいずれかに記載の複
合体の製造方法。 5.無機塩が、モリブデン酸塩系、酸化モリブデン系、
モリブデン酸塩あるいは酸化モリブデンとリン酸塩混合
物系、リン酸塩系、アルカリ金属塩化物系、アルカリ金
属硫酸塩系、及びこれらとアルカリ土類金属塩系との混
合物系、からなる群から選ばれた少なくともいずれか1
種である4.に記載の複合体の製造方法。
を解決するために鋭意研究の結果、本発明をなすに至っ
た。即ち、本発明は下記の通りである. 1.無機物構造体層と多孔性シリカ層からなる複合体。 2.多孔性シリカが、空孔率0.20〜0.90、平均
孔径100〜2000nmの多孔性シリカである1.に
記載の複合体。 3.無機物構造体が無孔質、あるいは多孔質のガラスで
ある2.に記載の複合体。 4.無機物構造体をシリカと無機塩を含有する溶液に浸
漬し、または無機物構造体にシリカと無機塩を含有する
溶液を塗布し、乾燥後、該無機塩の融点から融点より2
00℃高い温度で焼成し、その後、水または酸溶液で該
無機塩を除去することにより、多孔性シリカ層を無機物
構造体層上に形成する1.〜3.のいずれかに記載の複
合体の製造方法。 5.無機塩が、モリブデン酸塩系、酸化モリブデン系、
モリブデン酸塩あるいは酸化モリブデンとリン酸塩混合
物系、リン酸塩系、アルカリ金属塩化物系、アルカリ金
属硫酸塩系、及びこれらとアルカリ土類金属塩系との混
合物系、からなる群から選ばれた少なくともいずれか1
種である4.に記載の複合体の製造方法。
【0008】以下本発明につき詳述する。本発明の無機
多孔性複合体は、無機の構造体部分であり全体の物理的
強度を維持するための無機構造体の層と、それと複合一
体化され、吸着機能や担持機能を持たせるための多孔性
のシリカの層とからなる。無機物構造体部分の材質とし
ては、製造過程での焼成温度に耐えられるものであれば
よく、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニ
ア等の金属酸化物やシリコン、チタン等の金属、ステン
レスに代表される金属混合物、ガラスと総称される混合
金属酸化物等が例示される。多孔性シリカ層と複合化す
るときの焼成条件あるいは複合体としての使用温度での
熱による膨張性が大きく異なると剥離や亀裂生成の原因
になるときがあるので、多孔性シリカ層と熱膨張係数が
近似する無機物層、例えばガラス類が好ましい。
多孔性複合体は、無機の構造体部分であり全体の物理的
強度を維持するための無機構造体の層と、それと複合一
体化され、吸着機能や担持機能を持たせるための多孔性
のシリカの層とからなる。無機物構造体部分の材質とし
ては、製造過程での焼成温度に耐えられるものであれば
よく、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニ
ア等の金属酸化物やシリコン、チタン等の金属、ステン
レスに代表される金属混合物、ガラスと総称される混合
金属酸化物等が例示される。多孔性シリカ層と複合化す
るときの焼成条件あるいは複合体としての使用温度での
熱による膨張性が大きく異なると剥離や亀裂生成の原因
になるときがあるので、多孔性シリカ層と熱膨張係数が
近似する無機物層、例えばガラス類が好ましい。
【0009】無機構造体の有する構造は特に限定される
ものではなく、平板状、角形、多孔性等に加えて、タン
ク状など各種形状に加工されたものが例示される。例え
ば、化学工業ではガラスを内張りにした反応容器が使わ
れている。その内張りガラスの表面に多孔性シリカ層を
付け、本発明の複合体にすることができる。この多孔性
シリカ層に各種触媒を担持することで、高効率の固定し
た触媒を有する反応容器とすることができる。また、蒸
留に使われるガラス製ラシヒーリングの表面に多孔性シ
リカ層を付け本発明の複合体にすることもできる。この
複合体ラシヒーリングに各種触媒を担持することで、高
効率な蒸留反応塔ができる。さらには、自動車廃ガス処
理触媒担体として使われているハニカム構造担体の表面
に多孔性シリカ層をつけ本発明の複合体とすることもで
きる。これにより、担持する廃ガス処理用触媒の効率を
向上せしめることが可能となる。また、ガラス製織布や
不織布の穴を多孔性シリカ層で埋めることにより、シャ
ープな孔径分布を持つ多孔体が得られ、濾過材等の機能
材料として有用である。さらに、シリコーンウェハーの
上に薄い多孔性シリカ層を付けることで、絶縁層として
の利用が可能で、電子材料に使用することができる。
ものではなく、平板状、角形、多孔性等に加えて、タン
ク状など各種形状に加工されたものが例示される。例え
ば、化学工業ではガラスを内張りにした反応容器が使わ
れている。その内張りガラスの表面に多孔性シリカ層を
付け、本発明の複合体にすることができる。この多孔性
シリカ層に各種触媒を担持することで、高効率の固定し
た触媒を有する反応容器とすることができる。また、蒸
留に使われるガラス製ラシヒーリングの表面に多孔性シ
リカ層を付け本発明の複合体にすることもできる。この
複合体ラシヒーリングに各種触媒を担持することで、高
効率な蒸留反応塔ができる。さらには、自動車廃ガス処
理触媒担体として使われているハニカム構造担体の表面
に多孔性シリカ層をつけ本発明の複合体とすることもで
きる。これにより、担持する廃ガス処理用触媒の効率を
向上せしめることが可能となる。また、ガラス製織布や
不織布の穴を多孔性シリカ層で埋めることにより、シャ
ープな孔径分布を持つ多孔体が得られ、濾過材等の機能
材料として有用である。さらに、シリコーンウェハーの
上に薄い多孔性シリカ層を付けることで、絶縁層として
の利用が可能で、電子材料に使用することができる。
【0010】無機物構造体層と多孔性シリカ層とを複合
化した状態としては、無孔性無機物構造体層の表面に多
孔性シリカ層を配置する場合や、多孔性無機物構造体層
の孔を多孔性シリカで埋めた状態等が例示される。無機
物構造体層の表面に多孔性シリカ層を配置する場合、そ
の多孔性シリカ層の厚さは用途により異なり特に制限は
ないが、例えば触媒の担体として使用する場合は、1〜
1000μmが好ましい。1μmより薄いと担持触媒量
が少なく効果が低くなり、1000μmより厚いと反応
物の拡散が遅くなる傾向にある。一方、例えば多孔性シ
リカ層を絶縁層として利用する場合は10〜1000n
m程度の厚さが積層効率的に好ましい。
化した状態としては、無孔性無機物構造体層の表面に多
孔性シリカ層を配置する場合や、多孔性無機物構造体層
の孔を多孔性シリカで埋めた状態等が例示される。無機
物構造体層の表面に多孔性シリカ層を配置する場合、そ
の多孔性シリカ層の厚さは用途により異なり特に制限は
ないが、例えば触媒の担体として使用する場合は、1〜
1000μmが好ましい。1μmより薄いと担持触媒量
が少なく効果が低くなり、1000μmより厚いと反応
物の拡散が遅くなる傾向にある。一方、例えば多孔性シ
リカ層を絶縁層として利用する場合は10〜1000n
m程度の厚さが積層効率的に好ましい。
【0011】多孔性シリカ層の空孔率は0.20〜0.
90であり、好ましくは0.60〜0.90である。担
持担体として用いる場合は空孔率が0.60より大きい
範囲で各種担持物の量が多くできる.0.90より小さ
い範囲で多孔性シリカ層の強度が大きく実用に適するよ
うになる。一方、絶縁層として使用する場合は0.20
〜0.50が適している場合が多い。
90であり、好ましくは0.60〜0.90である。担
持担体として用いる場合は空孔率が0.60より大きい
範囲で各種担持物の量が多くできる.0.90より小さ
い範囲で多孔性シリカ層の強度が大きく実用に適するよ
うになる。一方、絶縁層として使用する場合は0.20
〜0.50が適している場合が多い。
【0012】多孔性シリカ層の平均孔径は、100〜2
000nmであり、好ましくは500〜2000nmで
ある。この範囲でシリカ骨格が柱状絡み合い構造をとり
やすい。多孔性シリカの骨格構造においては、一般に柱
状絡み合い構造と粒子状構造がある。粒子状構造では、
シリカ微粒子が粒子形状を保持したまま互いに接触して
三次元構造を形成しており、シリカ微粒子どうしの接触
部分の径はシリカ微粒子自体の径より小さい。そのた
め、圧縮などのカが加わった場合に最も弱いシリカ微粒
子の接触部分に応力集中が生じ、強度が低下する。例え
ば、図2のごとき構造である。本発明の多孔性シリカ層
の骨格構造は粒子状構造でもよいが、好ましくは柱状絡
み合い構造である。ここにいう柱状絡み合い構造とは、
ほぼ同じ太さの柱状シリカが三次元的に発達した構造を
言い、例えば図1のごとき構造である。このような構造
では、応力集中するような弱い箇所が特定されないか、
もしくは少ないために本来シリカが有している強度を発
揮できる。これらの骨格構造は例えば、走査型電子顕微
鏡観察により明らかにすることができる。
000nmであり、好ましくは500〜2000nmで
ある。この範囲でシリカ骨格が柱状絡み合い構造をとり
やすい。多孔性シリカの骨格構造においては、一般に柱
状絡み合い構造と粒子状構造がある。粒子状構造では、
シリカ微粒子が粒子形状を保持したまま互いに接触して
三次元構造を形成しており、シリカ微粒子どうしの接触
部分の径はシリカ微粒子自体の径より小さい。そのた
め、圧縮などのカが加わった場合に最も弱いシリカ微粒
子の接触部分に応力集中が生じ、強度が低下する。例え
ば、図2のごとき構造である。本発明の多孔性シリカ層
の骨格構造は粒子状構造でもよいが、好ましくは柱状絡
み合い構造である。ここにいう柱状絡み合い構造とは、
ほぼ同じ太さの柱状シリカが三次元的に発達した構造を
言い、例えば図1のごとき構造である。このような構造
では、応力集中するような弱い箇所が特定されないか、
もしくは少ないために本来シリカが有している強度を発
揮できる。これらの骨格構造は例えば、走査型電子顕微
鏡観察により明らかにすることができる。
【0013】次に本発明の複合体の製造方法の例を説明
するが、本発明の無機物構造体層と多孔性シリカ層から
なる複合体は、これに制限されるものではない。第一段
階は、シリカ成分と無機塩の溶液を調製することであ
る。シリカ成分としては、例えばケイ酸ソーダや水ガラ
スなどがあげられるが、シリカ微粒子を水に分散させた
シリカゾルが好ましい。溶媒として、例えば、アルコー
ル類、ジメチルホルムアミド等の極性溶媒でも無機塩を
溶解するものであれば使用できる。環境安全性からは溶
媒として水が好ましい。溶液の固形分率に特に制限はな
いが、好ましくは10重量%〜80重量%、より好まし
くは20重量%〜50重量%である.水分が多いほど乾
燥時の体積収縮が大きく、乾燥後に亀裂が生じやすい。
一方、固形分率が多すぎると溶液の流動性が低下し、多
孔性シリカ層の均一性が低下する。
するが、本発明の無機物構造体層と多孔性シリカ層から
なる複合体は、これに制限されるものではない。第一段
階は、シリカ成分と無機塩の溶液を調製することであ
る。シリカ成分としては、例えばケイ酸ソーダや水ガラ
スなどがあげられるが、シリカ微粒子を水に分散させた
シリカゾルが好ましい。溶媒として、例えば、アルコー
ル類、ジメチルホルムアミド等の極性溶媒でも無機塩を
溶解するものであれば使用できる。環境安全性からは溶
媒として水が好ましい。溶液の固形分率に特に制限はな
いが、好ましくは10重量%〜80重量%、より好まし
くは20重量%〜50重量%である.水分が多いほど乾
燥時の体積収縮が大きく、乾燥後に亀裂が生じやすい。
一方、固形分率が多すぎると溶液の流動性が低下し、多
孔性シリカ層の均一性が低下する。
【0014】ここで使用する無機塩は、焼成時に40
0℃から800℃の間に融点を示す化合物であり、加え
てシリカと親和性が大きくなじみやすい化合物である
ことが好ましい。シリカのシンタリングが進む温度以上
で焼成を行うわけであるが、前述との条件は焼成温
度と密接に関係している。なぜなら、焼成温度において
添加無機塩が溶融して液状になっていること、さらに、
無機塩の液層とシリカの固体との界面において相互作用
が働くことにより、本発明の構造が形成されると考えら
れるからである。前記、の条件を満たす無機塩であ
れば全て使用可能であるが、特に好ましい具体例をあげ
ると、モリブデン酸盤系、酸化モリブデン系、酸化モリ
プデンあるいはモリブデン酸塩とリン酸塩混合物系、リ
ン酸塩系、塩化ナトリウム、塩化カリウム等のアルカリ
金属塩化物系や硫酸カリウム等のアルカリ金属硫酸塩
系、及びこれらの系と塩化カルシウム等のアルカリ土類
金属塩との混合系である。酸化モリプデン系に関して
は、酸化モリブデンの水に対する溶解性が小さく、その
ままでは使用が難しいため、焼成時に酸化されて酸化モ
リプデンに変化し、なおかつ水に対する溶解性が大きい
モリブデン酸アンモニウム塩の形で使用するのが好まし
い。
0℃から800℃の間に融点を示す化合物であり、加え
てシリカと親和性が大きくなじみやすい化合物である
ことが好ましい。シリカのシンタリングが進む温度以上
で焼成を行うわけであるが、前述との条件は焼成温
度と密接に関係している。なぜなら、焼成温度において
添加無機塩が溶融して液状になっていること、さらに、
無機塩の液層とシリカの固体との界面において相互作用
が働くことにより、本発明の構造が形成されると考えら
れるからである。前記、の条件を満たす無機塩であ
れば全て使用可能であるが、特に好ましい具体例をあげ
ると、モリブデン酸盤系、酸化モリブデン系、酸化モリ
プデンあるいはモリブデン酸塩とリン酸塩混合物系、リ
ン酸塩系、塩化ナトリウム、塩化カリウム等のアルカリ
金属塩化物系や硫酸カリウム等のアルカリ金属硫酸塩
系、及びこれらの系と塩化カルシウム等のアルカリ土類
金属塩との混合系である。酸化モリプデン系に関して
は、酸化モリブデンの水に対する溶解性が小さく、その
ままでは使用が難しいため、焼成時に酸化されて酸化モ
リプデンに変化し、なおかつ水に対する溶解性が大きい
モリブデン酸アンモニウム塩の形で使用するのが好まし
い。
【0015】これらの無機塩は一種または二種以上の混
合物で使用することができる。また、酸やアルカリを加
えて溶液の酸性度を変えることもできる。酸は鉱酸特に
硝酸が、アルカリは特にアンモニア水が好ましい。なぜ
なら、硝酸及びアンモニアともに焼成工程で窒素酸化物
として気化し、シリカ層から除かれるためである。次の
工程は、無機物構造体層へのシリカを含む無機塩溶液の
塗布あるいは含浸工程である。具体的には用途あるいは
無機物構造体層の形状に依存するが、例えば、表面に液
をたらし、スピンコーティングしたり、キャストしたり
して無機物構造体層表面に無機塩溶液膜を形成する。さ
らに、無機塩溶液に無機物構造体層を浸漬した後引き上
げる浸漬法も例示できる。
合物で使用することができる。また、酸やアルカリを加
えて溶液の酸性度を変えることもできる。酸は鉱酸特に
硝酸が、アルカリは特にアンモニア水が好ましい。なぜ
なら、硝酸及びアンモニアともに焼成工程で窒素酸化物
として気化し、シリカ層から除かれるためである。次の
工程は、無機物構造体層へのシリカを含む無機塩溶液の
塗布あるいは含浸工程である。具体的には用途あるいは
無機物構造体層の形状に依存するが、例えば、表面に液
をたらし、スピンコーティングしたり、キャストしたり
して無機物構造体層表面に無機塩溶液膜を形成する。さ
らに、無機塩溶液に無機物構造体層を浸漬した後引き上
げる浸漬法も例示できる。
【0016】次に乾燥工程となる。上記無機塩溶液を含
んだ無機物構造体層を室温あるいは過熱下、常圧あるい
は減圧で乾燥する。溶媒が蒸発するに従い、無機塩溶液
の体積収縮が生じるため、シリカ層に亀裂がはいる場合
が多い。用途によっては亀裂の有無は性能に無関係の場
合もあるが、必要に応じて、上述の無機塩溶液の塗布あ
るいは含浸工程と乾燥工程を複数回繰り返すことによっ
て亀裂を小さくあるいは無くすることができる。
んだ無機物構造体層を室温あるいは過熱下、常圧あるい
は減圧で乾燥する。溶媒が蒸発するに従い、無機塩溶液
の体積収縮が生じるため、シリカ層に亀裂がはいる場合
が多い。用途によっては亀裂の有無は性能に無関係の場
合もあるが、必要に応じて、上述の無機塩溶液の塗布あ
るいは含浸工程と乾燥工程を複数回繰り返すことによっ
て亀裂を小さくあるいは無くすることができる。
【0017】次に焼成工程である。焼成温度は通常40
0〜1000℃の間である。しかしながら、所定の平均
孔径と狭い孔径分布を実現するためには、使用した無機
塩を溶融せしめることすなわち無機塩の融点以上で、か
つ無機塩の融点より200℃高い温度以下で焼成するこ
とが望ましい。無機塩の融点より高い温度で、平均孔径
が大きくなりやすく、融点より200℃高い温度以下
で、平均孔径が大きくなりすぎにくい。なお、融点から
10〜20℃低い温度でも目的物がえられることがあ
る。この点から、好ましくは600℃〜800℃の焼成
温度である.焼成時間は焼成温度との関連で設定する。
高い温度の場合は短い時間で、また低い温度の時は長い
時間で焼成を行う。作業性等を考慮すると所定温度で
0.5〜5時間保持することが好ましい。ここで、例え
ばモリブデン酸アンモニウム等の塩を用いた場合には、
アンモニアを除くために300〜400℃付近で仮焼し
た後上記温度で焼成を行う。
0〜1000℃の間である。しかしながら、所定の平均
孔径と狭い孔径分布を実現するためには、使用した無機
塩を溶融せしめることすなわち無機塩の融点以上で、か
つ無機塩の融点より200℃高い温度以下で焼成するこ
とが望ましい。無機塩の融点より高い温度で、平均孔径
が大きくなりやすく、融点より200℃高い温度以下
で、平均孔径が大きくなりすぎにくい。なお、融点から
10〜20℃低い温度でも目的物がえられることがあ
る。この点から、好ましくは600℃〜800℃の焼成
温度である.焼成時間は焼成温度との関連で設定する。
高い温度の場合は短い時間で、また低い温度の時は長い
時間で焼成を行う。作業性等を考慮すると所定温度で
0.5〜5時間保持することが好ましい。ここで、例え
ばモリブデン酸アンモニウム等の塩を用いた場合には、
アンモニアを除くために300〜400℃付近で仮焼し
た後上記温度で焼成を行う。
【0018】次に、冷却後、得られた焼成物から無機塩
を洗浄により除去する。洗浄液としてはシリカを溶解せ
ず、無機塩を溶解するものであればいずれでも使用でき
る。塩酸や硫酸などの鉱酸酸性溶液もあるが、特に、水
がコスト面や環境面から好ましい。洗浄液量や洗浄温度
に特に制限はなく、多孔性シリカ中の無機塩が99重量
%以上除去される条件を設定する。得られた無機塩の溶
液は必要に応じて再使用したり、その中から無機塩を回
収したりすることが好ましい。
を洗浄により除去する。洗浄液としてはシリカを溶解せ
ず、無機塩を溶解するものであればいずれでも使用でき
る。塩酸や硫酸などの鉱酸酸性溶液もあるが、特に、水
がコスト面や環境面から好ましい。洗浄液量や洗浄温度
に特に制限はなく、多孔性シリカ中の無機塩が99重量
%以上除去される条件を設定する。得られた無機塩の溶
液は必要に応じて再使用したり、その中から無機塩を回
収したりすることが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に実施例を上げさらに具体的
に説明する。なお、多孔性シリカ層の平均孔径、孔量は
カンタクロム社製ポアマスター−60を使用して、水銀
圧入法により測定した。また、塩の融点は示差走査熱量
計(セイコー電子工業製、DSC210)で空気中、昇
温速度5℃/分、測定温度範囲25〜800℃で測定し
た。さらに、骨格構造は走査型電子頼微鏡(日立製作所
製、S−800)で観察した。
に説明する。なお、多孔性シリカ層の平均孔径、孔量は
カンタクロム社製ポアマスター−60を使用して、水銀
圧入法により測定した。また、塩の融点は示差走査熱量
計(セイコー電子工業製、DSC210)で空気中、昇
温速度5℃/分、測定温度範囲25〜800℃で測定し
た。さらに、骨格構造は走査型電子頼微鏡(日立製作所
製、S−800)で観察した。
【0020】
【実施例1】純水14.5gにシリカゾルであるスノー
テックスN−30(日産化学社製)13.4gと硝酸
(和光純薬社製、特級)2.2gを加え攪拌した。その
中に、リン酸一ナトリウム(大平化学産業社製、工業
用)6.1gを加え溶解させた。さらに、モリブデン酸
アンモニウム(日本無機化学社製、工業用)12.1g
を加え攪拌溶解し、均一透明溶液を得た。ここで用いた
無機塩の融点は650℃であった。
テックスN−30(日産化学社製)13.4gと硝酸
(和光純薬社製、特級)2.2gを加え攪拌した。その
中に、リン酸一ナトリウム(大平化学産業社製、工業
用)6.1gを加え溶解させた。さらに、モリブデン酸
アンモニウム(日本無機化学社製、工業用)12.1g
を加え攪拌溶解し、均一透明溶液を得た。ここで用いた
無機塩の融点は650℃であった。
【0021】直径6インチのシリコン基板(信越半導体
株式会社製)をスピンコータ一(エイブル株式会社製卓
上スピンコーター)に設置し、上記透明溶液を20ml
もちいてコーティングした。コーティング条件は200
rpmで15秒、その後300rpmで40秒、そして
100rpmで15秒である。その後、基板を取り出
し、ホットプレート上で50℃で1分乾燥後、25℃で
2時間風乾した。得られたシリコン基板を電気炉にて3
50℃で2時間、その後690℃で2時間焼成した。こ
のものを70℃の湯に浸し30分保持し、引き上げた後
過剰の水で洗浄し、乾燥した。これにより、シリコン基
板と多孔性シリカの複合体を得た。断面の走査席微鏡観
察よりシリコン基板上にある多孔性シリカ層の厚さは5
μmであった。その平均孔径は715nm、孔量は複合
体で7.7×10-3ml/g(多孔性シリカ層の孔量は
1.23ml/g、空孔率0.73)であった。
株式会社製)をスピンコータ一(エイブル株式会社製卓
上スピンコーター)に設置し、上記透明溶液を20ml
もちいてコーティングした。コーティング条件は200
rpmで15秒、その後300rpmで40秒、そして
100rpmで15秒である。その後、基板を取り出
し、ホットプレート上で50℃で1分乾燥後、25℃で
2時間風乾した。得られたシリコン基板を電気炉にて3
50℃で2時間、その後690℃で2時間焼成した。こ
のものを70℃の湯に浸し30分保持し、引き上げた後
過剰の水で洗浄し、乾燥した。これにより、シリコン基
板と多孔性シリカの複合体を得た。断面の走査席微鏡観
察よりシリコン基板上にある多孔性シリカ層の厚さは5
μmであった。その平均孔径は715nm、孔量は複合
体で7.7×10-3ml/g(多孔性シリカ層の孔量は
1.23ml/g、空孔率0.73)であった。
【0022】
【実施例2】水1.5gにスノーテックN−30(日産
化学社製)1.0g、硝酸(和光純薬社製、特級)0.
15gを加え攪拌した.その中に、リン酸一ナトリウム
(大平化学産業社製、工業用)0.43gと、モリブデ
ン酸アンモニウム(日本無機化学社製、工業用)0.8
6gを加え攪拌溶解し、均一透明溶液を得た。この液に
25重量%のアンモニア水(和光純薬製 特級)0.1
5g加え粘張な液を得た。顕微鏡用カバーガラス(マツ
ナミガラス株式会社製No.1)にこの液をたらし、ガ
ラス棒でキャストした。これを室温で風乾し、電気炉で
350℃2時間、その後700℃2時間焼成した.さら
に、70℃の湯で塩の除去を行い水洗後、乾燥し、カバ
ーガラスと多孔性シリカ層の複合体を得た。多孔性シリ
カ層の厚さは0.05mm、その平均孔径は1,080
nmであった。複合体の孔量は0.10ml/g(多孔
性シリカ層の孔量は1.30ml/g、空孔率0.7
4)であった。
化学社製)1.0g、硝酸(和光純薬社製、特級)0.
15gを加え攪拌した.その中に、リン酸一ナトリウム
(大平化学産業社製、工業用)0.43gと、モリブデ
ン酸アンモニウム(日本無機化学社製、工業用)0.8
6gを加え攪拌溶解し、均一透明溶液を得た。この液に
25重量%のアンモニア水(和光純薬製 特級)0.1
5g加え粘張な液を得た。顕微鏡用カバーガラス(マツ
ナミガラス株式会社製No.1)にこの液をたらし、ガ
ラス棒でキャストした。これを室温で風乾し、電気炉で
350℃2時間、その後700℃2時間焼成した.さら
に、70℃の湯で塩の除去を行い水洗後、乾燥し、カバ
ーガラスと多孔性シリカ層の複合体を得た。多孔性シリ
カ層の厚さは0.05mm、その平均孔径は1,080
nmであった。複合体の孔量は0.10ml/g(多孔
性シリカ層の孔量は1.30ml/g、空孔率0.7
4)であった。
【0023】
【実施例3】実施例1と同じ組成の無機塩溶液を調合し
た。厚さ0.06mm、開孔度0.39のガラス繊維の
織布(旭シェーベル社製、スタイル1080)を無機塩
溶液に室温で15分浸漬し、引き上げ、滴下する液を除
き、風乾した。その後、さらに無機塩溶液に5分浸漬
し、滴下する液を除き風乾した。これを電気炉で350
℃2時間、その後675℃で5時間焼成した。70℃の
過剰な湯で洗浄し、水洗後乾燥し、ガラス繊維織布と多
孔性シリカ層からなる複合体を得た。その平均孔径は
1,150nm、複合体の孔量は0.17ml/g(多
孔性シリカ層の孔量は1.20ml/g、空孔率0.7
3)であった。
た。厚さ0.06mm、開孔度0.39のガラス繊維の
織布(旭シェーベル社製、スタイル1080)を無機塩
溶液に室温で15分浸漬し、引き上げ、滴下する液を除
き、風乾した。その後、さらに無機塩溶液に5分浸漬
し、滴下する液を除き風乾した。これを電気炉で350
℃2時間、その後675℃で5時間焼成した。70℃の
過剰な湯で洗浄し、水洗後乾燥し、ガラス繊維織布と多
孔性シリカ層からなる複合体を得た。その平均孔径は
1,150nm、複合体の孔量は0.17ml/g(多
孔性シリカ層の孔量は1.20ml/g、空孔率0.7
3)であった。
【0024】
【発明の効果】本発明により平均孔径と空孔率が大きい
多孔性シリカ層と無機物構造体の複合体が得られる。
多孔性シリカ層と無機物構造体の複合体が得られる。
【図1】本発明の実施例1で得られた柱状絡み合い骨格
構造の例の走査電子顕微鏡写真である。
構造の例の走査電子顕微鏡写真である。
【図2】市販シリカゲル(商品名MB−1000、富士
シリシア化学株式会社製)の粒子状構造の走査電子顕微
鏡写真である。
シリシア化学株式会社製)の粒子状構造の走査電子顕微
鏡写真である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年10月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
Claims (5)
- 【請求項1】 無機物構造体層と多孔性シリカ層からな
る複合体。 - 【請求項2】 多孔性シリカが、空孔率0.20〜0.
90、平均孔径100〜2000nmの多孔性シリカで
ある請求項1に記載の複合体。 - 【請求項3】 無機物構造体が無孔質、あるいは多孔質
のガラスである請求項2に記載の複合体。 - 【請求項4】 無機物構造体をシリカと無機塩を含有す
る溶液に浸漬し、または無機物構造体にシリカと無機塩
を含有する溶液を塗布し、乾燥後、該無機塩の融点から
融点より200℃高い温度で焼成し、その後、水または
酸溶液で該無機塩を除去することにより、多孔性シリカ
層を無機物構造体層上に形成する請求項1〜3のいずれ
かに記載の複合体の製造方法。 - 【請求項5】 無機塩が、モリブデン酸塩系、酸化モリ
ブデン系、モリブデン酸塩あるいは酸化モリブデンとリ
ン酸塩混合物系、リン酸塩系、アルカリ金属塩化物系、
アルカリ金属硫酸塩系、及びこれらとアルカリ土類金属
塩系との混合物系、からなる群から選ばれた少なくとも
いずれか1種である請求項4に記載の複合体の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9280086A JPH11116244A (ja) | 1997-10-14 | 1997-10-14 | 無機多孔性複合体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9280086A JPH11116244A (ja) | 1997-10-14 | 1997-10-14 | 無機多孔性複合体及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11116244A true JPH11116244A (ja) | 1999-04-27 |
Family
ID=17620124
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9280086A Pending JPH11116244A (ja) | 1997-10-14 | 1997-10-14 | 無機多孔性複合体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11116244A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009530146A (ja) * | 2006-03-22 | 2009-08-27 | ダブリュー・アール・グレース・アンド・カンパニー−コーン | 透明な被覆 |
KR101246762B1 (ko) | 2012-06-28 | 2013-03-26 | 한미르 주식회사 | 나노구조를 갖는 열방벽용 유리 입자 제조방법 |
CN110893123A (zh) * | 2018-08-22 | 2020-03-20 | 株式会社松风 | 牙科切削加工用氧化锆被切削体及其制造方法 |
-
1997
- 1997-10-14 JP JP9280086A patent/JPH11116244A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009530146A (ja) * | 2006-03-22 | 2009-08-27 | ダブリュー・アール・グレース・アンド・カンパニー−コーン | 透明な被覆 |
KR101246762B1 (ko) | 2012-06-28 | 2013-03-26 | 한미르 주식회사 | 나노구조를 갖는 열방벽용 유리 입자 제조방법 |
CN110893123A (zh) * | 2018-08-22 | 2020-03-20 | 株式会社松风 | 牙科切削加工用氧化锆被切削体及其制造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |