JPH11116222A - 高温,高圧流体に含まれる二酸化炭素の液化分離法及び装置 - Google Patents
高温,高圧流体に含まれる二酸化炭素の液化分離法及び装置Info
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- JPH11116222A JPH11116222A JP9284806A JP28480697A JPH11116222A JP H11116222 A JPH11116222 A JP H11116222A JP 9284806 A JP9284806 A JP 9284806A JP 28480697 A JP28480697 A JP 28480697A JP H11116222 A JPH11116222 A JP H11116222A
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Abstract
流体中から、簡易な操作で二酸化炭素を液化し分離・回
収する。 【解決手段】 超臨界水酸化反応器1の生成流体が導入
され水分離槽8と、この水分離槽8に導入する流体を冷
却、減圧して二酸化炭素は液化しないが水は液化する条
件に調整する第1の熱交換器6及び減圧弁7と、水分離
槽8で水が分離された流体が導入される二酸化炭素分離
槽14と、この二酸化炭素分離槽14に導入する流体を
冷却、減圧して二酸化炭素が液化する条件に調整する第
2の熱交換器12及び減圧弁13と、二酸化炭素分離槽
14で気液分離された液化二酸化炭素を回収するための
排出手段とを備える。
Description
等により生成された高温,高圧の流体中に含まれる二酸
化炭素を、大気に放出せずに液化して分離回収する方法
及び装置に関するものである。
廃棄物の処理については種々の観点からの課題が指摘さ
れている。例えば、廃棄物処理場の確保が次第に難しく
なってきていて減容化処理が望まれていること、下水等
の排水処理については閉鎖性水域の富栄養化の観点から
排水中の窒素除去という高次の処理が望まれるが従来主
流の活性汚泥処理法では高濃度の窒素成分を窒素ガスま
で分解することは容易でないこと、産業の高次化に伴い
廃水の難分解化が進んで対応が難しくなりつつあるこ
と、下水処理場等で発生する余剰汚泥や高濃度廃水等に
ついては焼却処理が採用される場合が多いがNOX ,S
OX の発生による大気汚染の問題があること、更に、塩
素含有有機物や有害有機物については焼却処理に伴って
ダイオキシン等の有害な化学物質を生成するという問題
があること、などである。
がない湿式酸化処理法、触媒湿式酸化処理法、超臨界水
酸化処理法等が、廃棄物の減容化に適し、また特に超臨
界水酸化処理法は、高濃度廃水や難分解性有機物、有害
有機物、塩素含有有機物、窒素含有有機物等を含む廃棄
物の完全分解も実現可能な処理技術として注目されてお
り、これらの処理法には工業的規模で実施されているも
のもある。
ては上記のようなNOX 等による大気汚染の問題とは別
に、地球規模の環境保全の重要な課題の一つとして地球
温暖化が問題とされ、特に代表的な温暖化物質である二
酸化炭素(炭酸ガス)の大気放出は、NOX 等の発生が
ない上記焼却処理法においても発生を避けることができ
ないためその大気放出の抑制が望ましい。
廃ガス中に含まれることは避けられない。そしてこの廃
ガスに含まれる炭酸ガスの大気放出を抑制するには、該
廃ガス中から炭酸ガスの分離・回収、固定化、処分や資
源化などの各段階の処理が行われる必要がある。しかし
このような処理の工程中で工業的な規模で低コストに実
施可能とすることが最も難しい大量な廃ガス中からの炭
酸ガスの分離・回収を実現する適当な技術は未だ開発・
提案されていない。
収技術として、:吸収法(物理吸収法、化学吸収
法)、:物理吸着法、:低温蒸留法、:膜分離法
などがあるがいずれの方法も廃棄物の大量な燃焼に伴う
廃ガスを処理する方法としては適当でなく、例えば,
の吸収法,PSA法 (Pressure Swing Adsorption)等
の吸着法は、膨大な廃ガスを吸収液や吸着物質に接触さ
せる必要があるため設備が大きくなり、また吸収液や吸
着物質の供給,処分などのために運転コストが多大とな
るため工業的な規模で焼却設備にこれを付帯させること
は極めて困難である。の低温蒸留法はガスを加圧・冷
却し、液化した後に減圧して蒸留し、各成分の沸点の違
いにより炭酸ガスを選択分離する方法であり、の膜分
離法は高分子膜に対するガスの透過速度の違いを利用し
て炭酸ガスを分離・回収する方法であるが、いずれも大
量ガスの迅速処理には適していない。
酸ガスの放出抑制が望まれるにもかかわらず、廃棄物処
理を行うために炭酸ガスの生成が不可避な技術分野にお
いても、実際には工業的な規模で実施できる適当な方
法、装置が見当たらないという現状の下で、本発明者ら
は、燃焼廃ガス中から炭酸ガスを効果的に分離・回収す
ることができる技術開発を進めた。
に示すように、超臨界水雰囲気に保持された反応器10
1に、超臨界水、分解対象有機物を含む被処理水、酸化
剤としての空気、中和剤を供給して超臨界水酸化反応を
行わせることで有機物を水と二酸化炭素まで完全分解さ
せ、生成された流体を冷却装置102、減圧装置103
で所定の温度・圧力まで冷却,減圧して分離槽104で
水と気体を分離し、装置系外に排出するように運転され
るが、排出ガス中には、酸化剤として用いた空気中の窒
素ガス等と共に炭酸ガスが含まれ、これも大気中に放出
される。
界状態という極めて高温,高圧の条件下にあることに注
目して、炭酸ガスを他のガスや水から分離・回収するの
にこの特殊な条件にある流体の状態を利用することで、
極めて簡易な設備でかつ容易な処理を実現し得ることを
見出し本発明をなすに至ったのである。
酸化処理等により生成される高温,高圧の炭酸ガス(二
酸化炭素)を含む流体中から、簡易な操作で炭酸ガスを
液化し小容量化して分離・回収することができる方法及
び装置を提供するところにある。
の分離・回収のための装置を簡易に構成することができ
る炭酸ガスの分離・回収方法及び装置を提供するところ
にある。
上記特許請求の範囲の各請求項に記載した発明により達
成される。
二酸化炭素(炭酸ガス)の液化分離法の発明は、水と二
酸化炭素を含む高温,高圧の流体を冷却及び/又は減圧
することで二酸化炭素は液化しないが水は液化する条件
に調整して、該流体中から液化した水を気液分離する前
処理工程と、水が分離された二酸化炭素を含む流体を冷
却及び/又は減圧することで二酸化炭素が液化する条件
に調整して、該流体中から液化した二酸化炭素を気液分
離する二酸化炭素分離工程と、気液分離された二酸化炭
素を回収する工程と、を備えたことを特徴とし、また、
この方法を実施する本願請求項5の装置の発明は、水と
二酸化炭素を含む高温,高圧の流体を生成する装置から
該流体が導入される水分離槽と、この水分離槽への導入
流体を冷却及び/又は減圧することで二酸化炭素は液化
しないが水は液化する条件に調整する第1の冷却手段及
び/又は減圧手段と、上記水分離槽で水が分離された流
体が導入される二酸化炭素分離槽と、この二酸化炭素分
離槽への導入流体を冷却及び/又は減圧することで二酸
化炭素が液化する条件に調整する第2の冷却手段及び/
又は減圧手段と、この二酸化炭素分離槽で気液分離され
た液化二酸化炭素を回収するための排出手段とを備えた
ことを特徴とする。
温,高圧の流体としては、例えば、超臨界水酸化処理に
より有機物を分解処理することで生成された水の超臨界
条件下(臨界温度374℃以上、臨界圧力22MPa以
上)にある流体、あるいは湿式酸化処理法、触媒湿式酸
化処理法により有機物を分解処理することで生成された
高温,高圧の流体(温度200〜300℃、圧力2〜1
0MPa程度)を挙げることができる。
度374℃以上で臨界圧力22MPa以上の条件下で、
超臨界水の存在下に分解対象有機物と、酸素,空気等の
酸化剤を反応させて該分解対象有機物を酸化分解する処
理をいう。なお超臨界水が有機物と酸化剤の溶媒として
のみ機能する場合に限定されるものではない。
〜300℃、2〜10MPaという高温・高圧の条件下
とした反応器内に酸化分解対象の物質を含む排水を導入
すると共に、加圧空気を導入して、該排水中の物質を水
中において空気で酸化する処理方法をいい、触媒湿式酸
化処理は、上記湿式酸化処理の反応器に有機成分や窒素
化合物を高効率分解する触媒を充填して一段階で低級カ
ルボン酸の蓄積やアンモニアの残存がないように高い分
解を行うようにした処理法をいう。
液化しないが水は液化する条件は、一般的には温度30
0〜320℃、圧力8〜12MPaMPaで与えられ、
流体のこのような条件は、温度及び圧力の一方あるいは
双方の調整、通常は冷却と減圧の操作により与えること
ができる。また湿式酸化処理で生成された高温,高圧の
流体がそのまま上記条件を満足する場合はかかる冷却,
減圧をせずに気相状態の二酸化炭素と水の分離を行うこ
ともできる。
下部から液化した水を排出し上部から気相流体を排出す
ることで気液分離することができる。
ら二酸化炭素を液化させる条件は、一般的には温度0〜
31.1℃、好ましくは10〜30℃、圧力7.5MP
a以上、好ましくは7.5〜20MPaで与えられ、上
記と同様に、流体をこのような条件にするために、冷却
及び減圧の操作の一方あるいは双方を行うことができ
る。
等)は、例えば分離槽の下部から液化二酸化炭素を排出
し上部から気相流体を排出することで分離・回収するこ
とができ、排出した液化二酸化炭素は所定の圧力、温度
に保持して液化状態に維持できる。なお、気相流体はそ
のまま大気に放出することができる他、タービンを駆動
させる流体として利用することもできる。
は、分解処理された物質を含む流体は気液分離されて処
理水は放流され、かつ気体は大気に放出されて、気体中
に含まれている炭酸ガスはそのまま大気に放出されてい
たのに対し、超臨界水酸化処理や湿式酸化処理(触媒湿
式酸化処理を含む)等で生成された処理流体が高温,高
圧であることを利用して、二酸化炭素を液化により他の
成分から効率よくかつ比較的簡単な装置を使用して気液
分離でき、しかもその液化・分離の操作も冷却,減圧の
操作で行えるため工業的な実施設備において極めて安価
なコストで運転できる利点がある。
二酸化炭素の液化分離法の発明は、水と二酸化炭素を含
む高温,高圧の流体を冷却及び/又は減圧することで二
酸化炭素及び水が液化する条件に調整して、該流体中か
ら液化した水及び二酸化炭素を気液分離する工程と、気
液分離された液相中の水及び二酸化炭素を上下に層分離
させて液化二酸化炭素と水を分離・回収する工程とを備
えたことを特徴とし、またこの方法を実施するための本
願請求項6の装置の発明は、水と二酸化炭素を含む高
温,高圧の流体を生成する装置から該流体が導入される
水及び二酸化炭素の分離槽と、この分離槽への導入流体
を冷却及び/又は減圧することで二酸化炭素及び水が液
化する条件に調整する冷却手段及び/又は減圧手段と、
この分離槽内の液相中で上下に層分離した水と二酸化炭
素をそれぞれ排出させる各独立の排出手段とを備えたこ
とを特徴とする。
素)を同時に液化する条件は、一般的には温度0〜3
1.1℃、好ましくは10〜30 ℃、圧力7.5MP
a以上、好ましくは7.5〜20MPaで与えられ、上
述した水と炭酸ガスを段階的に気液分離する場合と同様
に、冷却及び減圧の一方あるいは双方の操作を行うこと
で与えることができる。
二酸化炭素の各独立の排出は、例えば、水と液化二酸化
炭素が比重差(水>液化二酸化炭素)で上下に分離した
界面を適当な検出手段を用いて検出しながら、この界面
の上部に接続した液化二酸化炭素排出配管で該液化二酸
化炭素を排出し、また槽の下部に接続した排水管から水
を排出することができる。上記の界面検出手段として
は、例えば比重計、屈折率計、導電率計等を挙げること
ができる。
ガスの二成分が液相中に存在するためこれらの各成分を
分離・回収するための手段が必要であるが、水の分離と
炭酸ガスの分離を二段階で行うことなく一段階で処理で
きるので全体設備の構造を小規模に構成できるという利
点が得られる。また、例えば比較的に低い温度あるいは
低い圧力で処理を行う湿式酸化処理(触媒湿式酸化処理
を含む)で生成された処理流体を対象とした場合には、
条件設定上、水分離と炭酸ガス分離を二段階に行うこと
が適当でない場合があっても、この発明の方法,装置を
有効に利用できる。
発明において、水及び二酸化炭素を液化して気液分離し
た気相流体を、前記高温,高圧の流体又は液化して気液
分離した後の水と熱交換して加熱することを特徴とし、
またこの方法を実施するための本願請求項7の装置の発
明は、上記の各装置発明において、水,二酸化炭素が気
液分離された気相流体の排出配管と、前記高温,高圧の
流体の流通配管又は気液分離された後の水の排水配管と
の間に、上記排出配管を流通する気相流体を加熱するた
めの熱交換手段を設けたことを特徴とする。
は次のことによる。すなわち、水,二酸化炭素が気液分
離された気相流体(通常は窒素ガスを主成分)は、炭酸
ガスを分離した後において少なくとも7MPa程度の加
圧条件にあるからこのような気相流体をそのまま大気圧
下に放出しようとすると、加圧下気体の断熱膨張により
冷却が起こる。そしてこのような断熱膨張に伴う冷却に
よって該気体を大気に放出する流路中に設けられている
減圧弁等が凍り付く現象を招く虞れがある。その対策と
しては、例えば減圧弁の凍り付きを防ぐ加熱手段を設け
ればよいのであるが、上記の発明によれば、上記高温,
高圧の流体あるいは気液分離された後の未だ高温の水
と、上記大気放出の気体との間で熱交換して凍結を防ぐ
ことができ、別途の熱エネルギーを必要としない点で有
利である。
の各発明において、高温,高圧の流体が、超臨界水酸化
反応装置において生成された水の超臨界条件下にある流
体であることを特徴とする。
有機物、有害有機物、塩素含有有機物、窒素含有有機物
等を含む廃棄物を水と二酸化炭素まで完全分解できると
いう優れた作用が得られると共に、地球温暖化物質であ
る炭酸ガスの大気への放出も抑制できて、極めて優れた
廃棄物処理が実現できる。
されているいずれのものであっても二酸化炭素を生成流
体中に含むものであれば本発明を適用することができ
る。
物質を含まない場合に好適に用いられるパイプ型の超臨
界水酸化反応装置や、難分解性有機物、有害有機物、塩
素含有有機物等の酸生成物質を含み、したがってこの生
成される酸を中和するためのアルカリ等の中和剤を添加
する場合に好適に用いられるいわゆるベッセル型の超臨
界水酸化反応装置などにいずれも適用することができ、
特に下水汚泥や廃油等の炭酸ガスを大量に発生する装置
に適用して優れた効果を奏する。
た液化二酸化炭素は、二酸化炭素再資源化の視点より、
化学的固定法として、半導体光化学反応を利用したギ
酸、メタノール等の合成、電気化学反応を利用した二酸
化炭素電気分解による一酸化炭素、ギ酸、メタノール等
の合成、種々の試薬と反応させ、尿素等の有機物を合成
するなどに利用することができる。また、二酸化炭素単
体での利用方法としてはドライアイスとして、食品加工
関連への利用等を図ることもできる。
貯溜処分、廃ガス田、廃油田に二酸化炭素を処分する地
中投入法等が挙げられる。
装置を設けた本例の設備の構成概要をフローで示した図
であり、この図のおいて、1はベッセル型の超臨界水酸
化反応器であり、既知のものを用いて構成することがで
きる。
器からなる反応器内を、例えば水の臨界圧を越えた25
MPaの圧力状態に維持し、その容器上部から、所定の
予熱を行って超臨界状態とした超臨界水と、これに分解
対象有機物を含む被処理水、酸化剤としての空気、及び
酸化分解により生成する酸(例えば塩酸)を中和するた
めの苛性ソーダ等の中和剤とを、供給管2を通して所定
の割合で噴霧供給することにより、例えば600℃で自
燃させて超臨界水酸化反応を行わせる。
被処理水中の有機物は水と二酸化炭素にまで完全に分解
される。また、被処理水中に含まれている塩素は塩酸を
生成するが、これは中和剤として供給された苛性ソーダ
と中和され塩として反応器の下部に落下する。そして、
この中和塩は、反応器の下部に接続された給水配管3及
び排水配管4により給排水される亜臨界水によって器外
に排出される。
体は、反応器の上部に接続した流体排出配管5から器外
に排出される。
冷却手段である熱交換器6ついで第1減圧手段である減
圧弁7を通って水分離槽8に該流体を導入するように接
続されている。
出された流体を例えば300℃まで冷却し、上記減圧弁
7は該流体の圧力を例えば10MPaまで減圧して、水
分離槽8に導入された流体は、300℃,10MPaの
条件となり、水は液化するが二酸化炭素は液化すること
ができずに気相状態のままとなる。液化した水はこの水
分離槽8内の下部に溜り、適時あるいは連続的に排水管
9により槽外に排出される。また本例では、この排水管
9から排出された高温(約300℃)の水の一部は、後
述する二酸化炭素分離槽14からの気体排出配管16内
の流体を加熱するために配管10により熱交換器17に
送られる。
体は、該水分離槽8の上部に接続された流体排出配管1
1により、途中の第2冷却手段である熱交換器12つい
で第2減圧手段である減圧弁13を通って二酸化炭素分
離槽14に該流体を導入される。
例えば25℃まで冷却され、また減圧弁13を通ること
により該流体の圧力は例えば8MPaまで減圧される。
これによって二酸化炭素分離槽14に導入された流体
は、25℃,8MPaの二酸化炭素が液化する条件とな
り、二酸化炭素が液化される。なお気相流体の他の成分
(主に窒素ガス)は気相状態のまま該槽14の上部に接
続された気体排出配管16から、熱交換器17で加熱さ
れた後、不図示の減圧バルブを通して大気に放出され、
液化された二酸化炭素は、減圧せずに液化二酸化炭素排
出配管15を通して槽外の密閉貯溜タンク(図示せず)
に排出されて液化状態のまま貯溜される。水は減圧弁を
通して減圧して排出される。
化炭素分離槽14から排出される気体は、上述のように
25℃程度の温度であり、これを8MPaの状態から大
気圧下に急減圧すると断熱膨張により排出系の減圧バル
ブを凍結させてしまうが、上述のように熱交換器17で
排出気体を加熱しておくことでこの凍結を防ぐことがで
きる。
より、被処理水中に含まれる分解対象物質を水と二酸化
炭素にまで完全分解することができて、廃棄物の無害
化、減容化が達成できると共に、これに伴って生成され
る二酸化炭素を炭酸ガスとして大気に放出することもな
いので、地球温暖化を抑制する対策をも備えた極めて付
加価値の高い廃棄物処理設備を提供することができる。
1内を水の臨界圧を越えた例えば25MPaの圧力状態
に維持し、その反応器1上部から、所定の予熱を行って
超臨界状態とした超臨界水、分解対象有機物を含む被処
理水、酸化剤としての空気、及び酸化分解により生成す
る酸(例えば塩酸)を中和するための苛性ソーダ等の中
和剤を、供給管2を通して所定の割合で噴霧供給し、例
えば600℃で自燃させて超臨界水酸化反応を行わせ、
また反応器1の下部に接続した給水配管3及び排水配管
4により給排水する亜臨界水によって中和生成塩を器外
に排出するように構成されている点は、実施形態1と同
じである。
部に接続した流体排出配管25を通して超臨界水酸化で
生成された流体を器外に排出するにあたり、該流体の大
部分を熱交換器26で例えば25℃に冷却し、次いで減
圧弁27により8MPaの圧力まで減圧させて水・二酸
化炭素分離槽28に導入させると共に、上記反応器1か
ら排出された流体の一部は、流体排出配管25を循環配
管29に分岐させて、水・二酸化炭素分離槽28からの
流体(気体)排出配管38の排出ガスを加熱するために
熱交換器30に通した後、流体排出配管25の減圧弁2
7の上流位置において合流させて水・二酸化炭素分離槽
28に導入させるように構成されているという特徴があ
る。
MPaに冷却・減圧された状態において、水及び二酸化
炭素が液化し、他の気相流体から分離され、かつこれら
の水と液化二酸化炭素は比重差があるため、液相中で水
は下層側に液化二酸化炭素は上層側に層分離する。すな
わち上記水・二酸化炭素分離槽28内は、最下層の水の
層と、中層の液化二酸化炭素の層と、上層の気体の層の
三つに分かれ、中層と上層の間は気液界面となる。そこ
で、これらの層分離の界面をレベルスイッチ31,32
で検出しながら、これらの各層(下層、中層、上層)の
各流体を、流量調整可能な流量制御弁33,34,35
が途中に介設されている各流体排出配管36,37,3
8を通してそれぞれ独立に排出させ、水及び気体は図示
しない減圧弁を介して減圧して排出されるが、液化二酸
化炭素は減圧せずに槽外の密閉貯溜タンク(図示せず)
に液化状態のまま送られて貯溜される。なお、上記の流
体(気体)排出配管38の途中には熱交換器30が設け
られていて排出する気体が加熱され、これにより断熱膨
張で不図示の減圧弁の凍結を防止するようにしているこ
とは上述した通りである。
に、超臨界水酸化反応により、被処理水中に含まれる分
解対象物質を水と二酸化炭素にまで完全分解することが
できて廃棄物の無害化、減容化が達成できると共に、こ
れに伴って生成される二酸化炭素を炭酸ガスとして大気
に放出することもないので、地球温暖化を抑制する対策
をも備えた極めて付加価値の高い廃棄物処理設備を提供
することができる。
ことによって地球温暖化を招く原因物質である炭酸ガス
を、簡易な設備でかつ容易な処理操作で二酸化炭素を液
化して水や他のガスから分離して・回収することがで
き、有機物分解処理に有効な超臨界水酸化処理や湿式酸
化処理等による優れた作用をより一層高めることができ
るという効果が奏される他、以下の効果が奏される。
の発明によれば、超臨界水酸化処理や湿式酸化処理(触
媒湿式酸化処理を含む)等で生成された処理流体が高
温,高圧であることを利用して、比較的簡単な装置の使
用で二酸化炭素を液化して分離・回収でき、しかも液化
・分離の操作が、流体の冷却,減圧の操作のみで行える
ため工業的な実施設備においても極めて安価なコストで
運転できる。
によれば、液化して水と炭酸ガスが存在するようにした
液相中から、液化二酸化炭素を分離・回収でき、水と炭
酸ガスの液化を一段階で処理できるので全体設備の構造
を小規模に構成できると共に、比較的に低い温度あるい
は低い圧力の高温,高圧の流体を対象として本発明を有
効に適用・利用できる。
発明によれば、水を分離する前の高温,高圧の流体ある
いは該流体から分離した後の高温の水の熱を利用して、
二酸化炭素を液化して分離した後の気体を熱交換で加熱
することができ、別途の熱エネルギーを必要とせずに、
この気体を大気に放出する際の断熱膨張による周辺機器
の凍結、特に気体放出系のバルブの凍結を防ぐことがで
きて有利である。
発明によれば、超臨界水酸化処理によって、高濃度廃
水、難分解性有機物、有害有機物、塩素含有有機物、窒
素含有有機物等を含む廃棄物を水と二酸化炭素まで完全
分解できるという優れた作用を確保しつつ、更に、地球
温暖化物質である炭酸ガスの大気への放出も抑制できて
極めて優れた廃棄物処理を実現できる。
で示した図。
で示した図。
ーで示した図。
管、3・・・給水配管、4・・・排水配管、5・・・流
体排出配管、6・・・熱交換器、7・・・減圧弁、8・
・・水分離槽、9・・・排水管、10・・・配管、11
・・・、12・・・熱交換器、13・・・減圧弁、14
・・・二酸化炭素分離槽、15・・・液化二酸化炭素排
出配管、16・・・気体排出配管、17・・・熱交換
器、25・・・流体排出配管、26・・・熱交換器、2
7・・・減圧弁、28・・・水・二酸化炭素分離槽、2
9・・・循環配管、30・・・熱交換器、31,32・
・・レベルスイッチ、33,34,35・・・流量制御
弁、36,37,38・・・流体排出配管。
Claims (8)
- 【請求項1】 水と二酸化炭素を含む高温,高圧の流体
を冷却及び/又は減圧することで二酸化炭素は液化しな
いが水は液化する条件に調整して、該流体中から液化し
た水を気液分離する前処理工程と、水が分離された二酸
化炭素を含む流体を冷却及び/又は減圧することで二酸
化炭素が液化する条件に調整して、該流体中から液化し
た液化した二酸化炭素を気液分離する二酸化炭素分離工
程と、気液分離された二酸化炭素を回収する工程と、を
備えたことを特徴とする高温,高圧流体に含まれる二酸
化炭素の液化分離法。 - 【請求項2】 水と二酸化炭素を含む高温,高圧の流体
を冷却及び/又は減圧することで二酸化炭素及び水が液
化する条件に調整して、該流体中から液化した水及び二
酸化炭素を気液分離する工程と、気液分離された液相中
の水及び二酸化炭素を上下に層分離させて液化二酸化炭
素と水を分離・回収する工程と、を備えたことを特徴と
する高温,高圧流体に含まれる二酸化炭素の液化分離
法。 - 【請求項3】 請求項1又は2において、水及び二酸化
炭素を液化して気液分離した気相流体を、前記高温,高
圧の流体又は液化して気液分離した後の水と熱交換して
加熱することを特徴とする高温,高圧流体に含まれる二
酸化炭素の液化分離法。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
高温,高圧の流体が超臨界水酸化反応により生成された
水の超臨界条件下にある流体であることを特徴とする高
温,高圧流体に含まれる二酸化炭素の液化分離法。 - 【請求項5】 水と二酸化炭素を含む高温,高圧の流体
を生成する装置から該流体が導入される水分離槽と、こ
の水分離槽への導入流体を冷却及び/又は減圧すること
で二酸化炭素は液化しないが水は液化する条件に調整す
る第1の冷却手段及び/又は減圧手段と、上記水分離槽
で水が分離された流体が導入される二酸化炭素分離槽
と、この二酸化炭素分離槽への導入流体を冷却及び/又
は減圧することで二酸化炭素が液化する条件に調整する
第2の冷却手段及び/又は減圧手段と、この二酸化炭素
分離槽で気液分離された液化二酸化炭素を回収するため
の排出手段と、を備えたことを特徴とする二酸化炭素の
液化分離装置。 - 【請求項6】 水と二酸化炭素を含む高温,高圧の流体
を生成する装置から該流体が導入される水及び二酸化炭
素の分離槽と、この分離槽への導入流体を冷却及び/又
は減圧することで二酸化炭素及び水が液化する条件に調
整する冷却手段及び/又は減圧手段と、この分離槽内の
液相中で上下に層分離した水と二酸化炭素をそれぞれ排
出させる各排出手段と、を備えたことを特徴とする二酸
化炭素の液化分離装置。 - 【請求項7】 請求項5又は6において、水,二酸化炭
素が気液分離された気相流体の排出配管と、前記高温,
高圧の流体の流通配管又は気液分離された後の水の排水
配管との間に、上記排出配管を流通する気相流体を加熱
するための熱交換手段を設けたことを特徴とする二酸化
炭素の液化分離装置。 - 【請求項8】 請求項5ないし7のいずれかにおいて、
水と二酸化炭素を含む高温,高圧の流体を生成する装置
が超臨界水酸化反応装置であることを特徴とする二酸化
炭素の液化分離装置。
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JP28480697A JP3778674B2 (ja) | 1997-10-17 | 1997-10-17 | 高温,高圧流体に含まれる二酸化炭素の液化分離法及び装置 |
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JP28480697A JP3778674B2 (ja) | 1997-10-17 | 1997-10-17 | 高温,高圧流体に含まれる二酸化炭素の液化分離法及び装置 |
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JPH11116222A true JPH11116222A (ja) | 1999-04-27 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008515757A (ja) * | 2004-10-08 | 2008-05-15 | ユニオン、エンジニアリング、アクティーゼルスカブ | ガスから二酸化炭素を回収する方法 |
CN100432530C (zh) * | 2005-12-20 | 2008-11-12 | 山东大学 | 一种在超临界水中燃料氧化燃烧产生热能的能量转换方法 |
WO2010104238A1 (ko) * | 2009-03-13 | 2010-09-16 | 주식회사 에이앤디코퍼레이션 | 고압 처리기를 이용한 기판처리장치 및 고압 처리기의 가스 재활용방법 |
CN111003789A (zh) * | 2019-12-26 | 2020-04-14 | 一重集团大连工程技术有限公司 | 一种超临界水氧化系统的降压系统 |
-
1997
- 1997-10-17 JP JP28480697A patent/JP3778674B2/ja not_active Expired - Fee Related
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