JPH11115659A - 後方車両警報装置および受信・表示装置 - Google Patents

後方車両警報装置および受信・表示装置

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JPH11115659A
JPH11115659A JP9278604A JP27860497A JPH11115659A JP H11115659 A JPH11115659 A JP H11115659A JP 9278604 A JP9278604 A JP 9278604A JP 27860497 A JP27860497 A JP 27860497A JP H11115659 A JPH11115659 A JP H11115659A
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JP
Japan
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vehicle
limit
vehicle speed
torque
information
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Application number
JP9278604A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Onishi
浩史 大西
Toshimichi Minowa
利通 箕輪
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】車両の4輪独立トルクを求める技術を活用し
て、後方車両に危険走行になる路面に間もなく至ること
や、その場合の限界車速を知らせることで、後方車両で
の安全性の確保を支援する後方車両警報装置を提供す
る。 【解決手段】車両の4輪トルクをそれぞれ独立して求め
る4輪独立トルク演算部104と、求められた各車輪毎
のトルクに基づいて路面状態の危険度合を判断する危険
走行判断部109と、該トルクに基づいて路面摩擦係数
を推定する路面摩擦係数推定部105と、推定された路
面摩擦係数から限界車速を求める限界車速演算部110
と、該危険走行の判断結果および該限界車速に応じて後
方車両に先行車両の走行状態を伝達するための警報メッ
セージを生成する警報生成部114と、該警報メッセー
ジを後方車両に伝達するデータ発信装置115を備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自車両の走行状態
を後方車両に対して警告する後方車両警報装置と、該警
告を検出して表示する警告受信・表示装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】特開平8−26052号公報には、自車
両の走行状態を後方車両に対して表示する後方車両警報
装置において、外部情報および自車両の挙動情報を含む
入力情報の入力手段と、後方車両に対して案内する警報
情報を予め記憶させた記憶手段と、警報情報を表示する
表示手段と、上記入力情報に基づいて緊急度を判定し、
該緊急度と上記入力情報とに基づいて表示すべき警報情
報を上記記憶手段より選択し、上記表示手段に選択され
た警報情報を出力するコントローラとを備えたことを特
徴とする後方車両警報装置が開示されている。
【0003】特開平8−127291号公報には、車両
の後方部分に後方車両に伝達したいメッセージを表示す
る表示部を設ける構成が例示されている。この従来技術
には、更に、車両のハンドル操作とブレーキ操作に連動
して操作内容をメッセージとして表示する構成が記載さ
れている。
【0004】また、雨や雪などの日に自動車を運転した
場合、低摩擦係数路のためにブレーキのききが悪かった
り、自動車が蛇行走行となって危険に落ち入ることはよ
く経験するところである。特に曲り路において危険度が
大きい。このような運転に対処するためにVDC(Vehic
le Dynamics Control)が開発されてきた。このVDCに
よれば、ハンドル舵角検出値、ヨーレイト(横方向角速
度)検出値および車速検出値に基づいて車両の4輪トル
クが独立して求められ、これによって運転操作が制御さ
れ、安全性を向上させることが提案されるに至った。
【0005】図6にVDC(Vehicle Dynamics Control)
の構成の一例を示す。VDCは、一般的には4輪駆動車
に搭載されるもので、ハンドル舵角、ヨーレート、車速
の検出値等から4輪の独立トルクを算出することにより
4輪の各々に与えるべき駆動力(あるいは制動力)を制
御ユニット601で判断し、その判断結果に基づいて最
適なトルク配分になるようにフロントデフ602、セン
ターデフ603、リアデフ604を制御し、さらに必要
に応じて、ブレーキ装置605、スロットル開度、操舵
角等を適切に制御するものである。
【0006】具体的には、例えば図6のようにカーブを
曲がる時には、制御ユニット601での制御信号によ
り、外側の車輪に内側の車輪よりも大きなトルクを与
え、車に回転力を与えてカーブを曲がりやすくする。ま
た滑りやすい路面でも適切にトルク配分をおこないスリ
ップ等を防止する。
【0007】
【発明が解決しようする課題】ところで、自車両におい
てこのVDCを採用することによって安全性が向上して
も後方車両、特にVDCを備えない後方車両にあって
は、滑りやすい低摩擦係数の路面において危険性が高い
ことには変りがない。
【0008】本発明は、車両の4輪トルクが独立して求
める技術を活用して後方車両に危険走行になる路面に間
もなく至ることの可能性、あるいは/および、その場合
の限界車速を知らせることによって、後方車両での安全
性の確保を支援する後方車両警報装置を提供することを
目的とする。
【0009】さらに、本発明の他の目的は、自車以外の
車両に搭載されている後方車両警報装置からの警報を受
信し表示する、警報受信・表示装置を提供することにあ
る。
【0010】さらに、本発明の他の目的は、自車両にも
受信・表示装置を備えることによって自車両の安全性を
も向上させ、かつ後方車両に信号が伝達されていること
を運転中にも判るようにする後方車両警報装置および受
信・表示装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は前述した目的を
達成するために、以下の手段を提供する。
【0012】すなわち、本発明は、自車両の走行状態を
後方車両に対して伝達する後方車両警報装置において、
車速を少なくとも含む車両の走行状態を示す信号を入力
し、車両の4輪トルクをそれぞれ独立して求めるトルク
演算手段と、前記トルク演算手段の出力情報から、当該
車両の走行状態の危険度合を判断し、該危険度合が予め
定めた値を越えた場合には、警告すべき危険な走行状態
である旨を示す危険走行信号を出力する危険走行判断手
段と、前記出力された危険走行信号に対応する警報情報
を後方車両に対して伝達する伝達手段とを備えることを
特徴とする後方車両警報装置を提供する。
【0013】好ましくは、上記本発明による後方車両警
報装置において、後方車両に対して伝達すべき複数の警
報情報を予め記憶させた記憶手段と、前記危険走行判断
手段からの危険走行信号が出力された場合、該危険走行
信号に応じて伝達すべき警報情報を前記記憶手段に記憶
されている複数の警報情報より選択する選択手段とをさ
らに備えるものとする。
【0014】また、本発明は、自車両の走行状態を後方
車両に対して伝達する後方車両警報装置において、車速
を少なくとも含む車両の走行状態を示す信号を入力し、
車両の4輪トルクをそれぞれ独立して求めるトルク演算
手段と、前記トルク演算手段の出力情報から、走行して
いる路面の摩擦係数を推定する路面摩擦係数推定手段
と、前記路面摩擦係数推定手段で推定された摩擦係数推
定値から限界車速を演算すると共に、該限界車速と実際
の車速とを比較して、該限界車速が大きい場合にはその
旨を示す限界信号を出力する限界車速演算手段と、前記
出力された限界信号に対応する警報情報を後方車両に対
して伝達する伝達手段とを備えることを特徴とする後方
車両警報装置を提供する。
【0015】好ましくは、上記本発明による後方車両警
報装置において、後方車両に対して伝達すべき複数の警
報情報を予め記憶させた記憶手段と、前記限界車速演算
手段からの限界信号が出力された場合、該限界信号に応
じて伝達すべき警報情報を前記記憶手段に記憶された複
数の警報情報より選択する選択手段とをさらに備えたも
のとする。
【0016】好ましくは、前記伝達手段は、警告すべき
後方車両へ向けて前記警報情報の表示が可能であるよう
に構成された表示装置、あるいは、前記警報情報を含む
信号を、警告すべき後方車両へ向かって無線送信するデ
ータ発信装置である。
【0017】また、本発明は、自車両の走行状態を後方
車両に対して伝達する後方車両警報装置および受信・表
示装置であって、車速を少なくとも含む車両の走行状態
を示す信号を入力し、車両の4輪トルクをそれぞれ独立
して求めるトルク演算手段と、前記トルク演算手段の出
力情報から、当該車両の走行状態の危険度合を判断し、
該危険度合が予め定めた値を越えた場合には、警告すべ
き危険な走行状態である旨を示す危険走行信号を出力す
る危険走行判断手段と、前記出力された危険走行信号に
対応する警報情報を後方車両に対して伝達するデータ発
信部と、当該車両あるいは他の車両に搭載されている前
記データ発信部からの警報情報を受信するデータ受信部
と、前記データ受信部で受信した警報情報に対応する危
険走行信号の示す内容を表示する危険走行表示部とを備
えることを特徴とする後方車両警報装置および受信・表
示装置を提供する。
【0018】また、本発明は、自車両の走行状態を後方
車両に対して伝達する後方車両警報装置および受信・表
示装置であって、車速を少なくとも含む車両の走行状態
を示す信号を入力し、車両の4輪トルクをそれぞれ独立
して求める演算手段と、前記トルク演算手段の出力情報
から、走行している路面の摩擦係数を推定する路面摩擦
係数推定手段と、前記路面摩擦係数推定手段で推定した
摩擦係数推定値から限界車速を演算すると共に、該限界
車速と実際の車速とを比較して、該限界車速が大きい場
合にはその旨を示す限界信号を出力する限界車速演算手
段と、前記出力された限界信号に対応する警報情報を後
方車両に対して伝達するデータ発信部と、当該車両ある
いは他の車両に搭載されている前記データ発信部からの
警報情報を受信するデータ受信部と、前記データ受信部
で受信した警報情報に対応する限界信号の示す、前記限
界車速を含む内容を表示する限界車速表示部とを備える
ことを特徴とする後方車両警報装置および受信・表示装
置を提供する。
【0019】好ましくは、上記本発明による後方車両警
報装置、あるいは、後方車両警報装置および受信・表示
装置において、データ受信装置からの信号に基づいて目
標トルクを演算する目標トルク演算手段と、かつ該目標
トルク演算手段からの出力値に基づいてブレーキ圧を演
算するブレーキ圧演算手段とをさらに備える。
【0020】好ましくは、上記本発明による後方車両警
報装置、あるいは、後方車両警報装置および受信・表示
装置において、前記目標トルク演算手段からの出力値に
基づいてスロットル開度を演算するスロットル開度演算
手段とをさらに備える。
【0021】本発明では、車両の4輪トルクをそれぞれ
独立して求めることによって危険走行状態が極めて容易
に求められる。また車両の4輪トルクをそれぞれ独立し
て求めることによって路面摩擦係数が極めて容易に推定
し得る。この推定値から限界車速を演算する。限界車速
は、ある一定値によって表示されてもよいし、演算値に
応じて段階的に表示されてもよい。この場合、予め警報
生成部の記憶部にデータを入力しておいて、前記演算値
に基づいてデータ選択して求めることによって、段階表
示を行う構成としてもよい。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる一実施形態
を図面に基づいて説明する。
【0023】図1に本実施形態のシステム構成の一例を
示す。本実施形態においては、先行車125には本実施
形態による後方車両警報装置および警報受信・表示装置
が備えられ、先行車125からの警報を受ける後続車1
27には本実施形態による警報受信・表示装置が備えら
れているものとする。
【0024】すなわち、先行車125は、ハンドル舵角
検出部101、ヨーレイト検出部102、車速検出部1
03、ブレーキ油圧装置111、スロットルアクチュエ
ータ112、操舵角制御装置113、先行車制御コント
ローラ124、データ発信装置115、および、データ
受信装置128を備えている。
【0025】先行車制御コントローラ124は、4輪独
立トルク演算部104、目標トルク演算部129、ブレ
ーキ圧演算部106、スロットル開度演算部107、操
舵角演算部108、危険走行判断部109、路面摩擦係
数推定部105、限界車速演算部110、危険走行表示
部130、限界車速表示部131、および、記憶部11
4aを備える警報生成部114を備えている。
【0026】一方、後続車127は、データ受信装置1
16、後続車制御コントローラ126、ブレーキ油圧装
置122、および、スロットルアクチュエータ123を
備えている。
【0027】後続車制御コントローラ126は、危険走
行表示部117、限界車速表示部118、目標トルク演
算部119、ブレーキ圧演算部120、および、スロッ
トル開度演算部121を備えている。
【0028】ここで、先行車125および後続車127
において、データ受信装置128および116、ブレー
キ油圧装置111および122、スロットルアクチュエ
ータ112および123、危険走行表示部130および
117、限界車速表示部131および118は、それぞ
れ基本的に同じ機能を有するものである。
【0029】次に、本実施形態の先行車125および後
続車127の各部における動作を説明する。
【0030】先行車125において、ハンドル舵角検出
部101で検出されたハンドル舵角、ヨーレート検出部
102で検出されたヨーレート、および、車速検出部1
03で検出された車速は、先行車制御コントローラ12
4の中の4輪独立トルク演算部104に入力され、先行
車両の4輪トルクが独立してそれぞれ求められる。詳細
については図3を参照して後述する。
【0031】本発明において4輪トルクの演算方法は、
特に限定されるものではなく、例えば、上記従来の技術
の欄で説明したような、公知のVDC車両における4輪
トルクの演算手段も用いることができる。
【0032】4輪独立トルク演算部104で演算された
各輪毎の目標トルク(例えば制動トルク)は、ブレーキ
圧演算部106に入力され、該目標トルクに見合ったブ
レーキ圧が演算される。求められたブレーキ圧は、ブレ
ーキ油圧装置111に入力され、ブレーキ油圧が発生す
る。
【0033】4輪独立トルク演算部104で求められた
目標トルクは、スロットル開度演算部107にも入力さ
れ、該目標トルクに見合ったスロットル開度が求められ
る。求められたスロットル開度は、スロットルアクチュ
エータ112に入力され、スロットル開度が制御され
る。
【0034】4輪独立トルク演算部104では、4輪独
立トルクを演算する際に(図3参照)、当該車両につい
て予想される車両の運動方向も求められる。この予想運
動方向と実際のハンドル舵角との差は、操舵角演算部1
08に入力され、目標とすべき操舵角が演算される。そ
して、演算された目標操舵角は、操舵角制御装置113
に入力され、車両が操舵される。
【0035】4輪独立トルク演算部104で演算された
4輪独立トルクは、危険走行判断部109へも入力され
る。危険走行判断部109では、求められた4輪独立ト
ルクの強度や配分から、当該車両が走行している路面状
態の危険度合いを判断し、該判断結果が予め定められた
危険度合いに合致あるいはそれを越えた場合、当該車両
が危険な状態の路面を走行しているとして、それを示す
危険走行信号を出力する。この危険走行信号は、警報生
成部114へ送られる。
【0036】さらに、4輪独立トルク演算部104で演
算された4輪独立トルクは、路面摩擦係数推定部105
に送られ路面摩擦係数が推定される。摩擦係数の推定方
法の詳細については、図4を用いて後述する。
【0037】推定された路面摩擦係数は、限界車速演算
部110に入力され、当該推定された路面摩擦係数にお
いて安全走行が可能な限界車速が演算される。限界車速
演算部110ではさらに、この演算された限界車速と実
際の車速が比較され、実際の車速が限界車速を上回って
いた場合には、限界信号が発生され、警報生成部114
へ送られる。
【0038】本実施例では、警報生成部114の記憶部
114aに、後方車両に伝達すべき危険走行情報や限界
車速情報等を含んで構成される複数種類の警報情報を予
め記憶しておく。警報生成部114は、送られてきた危
険走行信号や限界信号を受け取り、これら信号のそれぞ
れあるいはそれらの組み合わせに対応して、予め記憶部
114aに記憶させてある後方車両に対して伝達すべき
危険走行情報や限界車速情報等の警報情報を選択し、デ
ータ発信装置115へ送る。
【0039】データ発信装置115は、決定された危険
走行情報や限界車速情報等の警報情報を後続車127に
伝達する。データ発信装置115としては、例えば、所
定のフォーマットで情報を無線伝送するための電波信号
あるいは光信号を後続車に向けて送信する構成としても
よく、あるいは、光学的な情報を後続車に対して提示す
る構成としてもよい。
【0040】図2にデータ発信装置115として機能す
る、後続車への警報メッセージの表示装置の一例を示
す。自動車1には後続車へのメッセージを表示する表示
装置2がとりつけられている。表示装置2は発光ダイオ
ード等を利用したビットマップディスプレイであり、文
字や記号を用いてメッセージを後続車に対して表示する
ことができる。
【0041】後続車127では、先行車からの危険走行
情報や限界車速情報等の警報情報をデータ受信装置11
6にて受信する。受け取った警報情報はその内容に応じ
て、それぞれ危険走行表示部117、限界車速表示部1
18、あるいは、目標トルク演算部119に出力され
る。
【0042】危険走行表示部117は、自車両内の乗員
へ向けて危険走行情報を表示あるいは告知する。限界車
速表示部118は、自車両内の乗員へ向けて限界車速情
報を表示あるいは告知する。なお、危険走行表示部11
7および限界車速表示部118による表示は、車内に対
するだけでなく、当該後続車127にさらに後続する車
両に対して行うような構成としてもよい。また、危険走
行表示部117および限界車速表示部118を単一の表
示部で構成してもよい。
【0043】目標トルク演算部119は、例えば、危険
走行情報や限界車速情報から安全に走行できる4輪に対
して同一の目標トルクを演算し、ブレーキ圧演算部12
0やスロットル開度演算部121に出力する。ブレーキ
圧演算部120では目標トルクを実現するのに必要なブ
レーキ圧を演算し、ブレーキ油圧装置122に出力す
る。ブレーキ油圧装置122では求められたブレーキ圧
を出力する。
【0044】また、スロットル開度演算部121は、上
記目標トルクを実現するために必要なスロットル開度を
演算し、スロットルアクチュエータに出力する。スロッ
トルアクチュエータ123では、求められたスロットル
開度にスロットルバルブを設定する。
【0045】本実施例では、先行車125においても、
さらにその先行車からの危険走行情報や限界車速情報を
受信することのできるデータ受信装置128を搭載して
いるものとする。このデータ受信装置で受信した信号
は、目標トルク演算部129や危険走行表示部130や
限界車速表示部131に送られる。
【0046】目標トルク演算部129は、受信した危険
走行情報や限界車速情報に基づいて、安全に走行できる
目標トルクを演算し、ブレーキ圧演算部106やスロッ
トル開度演算部107に出力する。
【0047】危険走行表示部130は、車内または後続
車に危険走行情報を表示または伝達する。また、限界車
速表示部131は、車内または後続車に限界車速情報を
表示または伝達する。この場合、先行車のさらに前を走
る車からの情報を自車の運転者に知らせ、さらに後続車
にも情報を送ることができる。
【0048】また、先行車の危険走行判断部109の出
力を自車の危険走行表示部130に入力し、また限界車
速演算部110の出力を限界車速表示部131に入力す
るものとする。このような構成によれば、先行車125
の危険走行情報や限界車速情報を自車の表示部130、
131に出力し、自車両の運転者に注意をうながすこと
ができる。
【0049】次に、4輪独立トルク演算部104と、そ
の出力を利用して危険走行を判断する危険走行判断部1
09との構成例を図3に示す。
【0050】本例において4輪独立トルク演算部104
は、車両の運動方向(旋回方向)演算手段1041と、
目標ヨーレート演算手段1042と、加算器1043
と、目標トルク/目標4輪独立トルク演算手段1044
とを備えている。
【0051】目標ヨーレート演算手段1042では、ハ
ンドル舵角と車速とから目標ヨーレート(図6の矢印6
22方向)が演算される。この目標ヨーレートとヨーレ
ート検出部102によって検出された、実際のヨーレー
ト(図6の矢印621方向)との偏差が加算器1043
で演算される。
【0052】危険走行判断部109は、加算器1042
から出力される実際のヨーレートと目標ヨーレートとの
偏差が予め定めたしきい値よりも大きい場合には、当該
車両の走行状態が危険であると判断し、危険走行信号を
出力する。
【0053】また、本例の4輪独立トルク演算部104
では、車両の運動方向演算手段1041が、ハンドル舵
角検出部101で検出されたハンドル舵角から車両の運
動方向を認識し、目標トルク/目標4輪独立トルク演算
手段1044が、該運動方向および目標ヨーレートと実
際のヨーレートとの偏差から各車輪において必要とされ
る目標独立トルク(例えば制動トルク)をそれぞれ算出
する。
【0054】例えば、図6に一例として示されている状
況は、実際のヨーレートが目標値よりも大きい場合であ
る。このような状況では実際のヨーレートを小さくする
必要がある。このためには、左車輪613を滑らせ、か
つ、右後輪612をグリップさせることが必要である。
具体的には、各車輪のブレーキ力を用いて、以下に詳細
説明するスリップ比を制御することにより、コーナリン
グフォースを変化させ安定した走行を実現する。
【0055】また、目標トルク/目標4輪独立トルク演
算手段1044は、上記した独立トルクの演算に加え
て、車両が安定走行している状態では、4輪に対して同
一の目標トルクを演算する。
【0056】次に、路面摩擦係数の推定処理および限界
車速の演算処理の一例を、図4を参照して説明する。
【0057】本例において、路面摩擦係数推定部105
は、スリップ比演算部1051と、係数推定部1052
と、摩擦係数マップ記憶部1053とを備える。ここ
で、車速検出部103は、車輪速検出部1031と、絶
対車速検出部1032とから構成され、以下に説明する
車輪速度Vdおよび絶対車速Vを供給するものとする。
【0058】スリップ比演算部105では、以下の数1
で定義されるスリップ比Sが演算される。
【0059】S=(V−Vd)/V ・・・数1 ここで、車輪速度Vdは各車輪の回転数から算出され
る、絶対車速Vは、例えば加速度センサの出力に基づ
き、以下の数2から算出される。
【0060】V=G×t ・・・数2 ここで、Gは前後加速度、tは時間である。
【0061】係数推定部1052は、上記数1により求
められた各車輪毎のスリップ比、および、摩擦係数マッ
プ記憶部1053に記憶された複数の路面摩擦系数値各
々についてスリップ比とトルク(制動力)との関係を示
す情報から、それぞれの車輪における摩擦係数を推定す
る。
【0062】具体的には、4輪独立トルク演算部104
で得られたトルク(制動力)に基づいて、実際のヨーレ
ートと目標ヨーレートとの偏差を0とするようにフィー
ドフォーワード/フィードバック制御を行う際に逐次変
化するスリップ比および求められたトルク(制動力)と
の関係を検出し、該検出した関係と摩擦係数マップ記憶
部1053に記憶された情報とを比較することによっ
て、路面摩擦係数を推定する。
【0063】限界車速演算部110は、路面摩擦係数推
定部105により推定された摩擦係数μから、以下の数
3に基づいて限界車速Vlimitを演算する。
【0064】 Vlimit=k・√(μ・R・g) ・・・数3 ここで、kは車重重心補正係数、Rはコーナー曲率、g
は重力加速度である。例えば、ワンボックスカーのよう
な重心の高い車両ではkが小さくなり、限界車速が小さ
くなる。また、コーナー曲率Rはハンドル舵角により推
定する。
【0065】次に、先行車制御コントローラ124の主
要な処理フローの一例を、図5を参照して説明する。本
実施形態では、随時変化する走行状態に対応できるよう
に、以下のような処理フローが所定の周期で繰り返され
るものとする。
【0066】最初、ステップ501では、4輪独立トル
ク演算部104により、検出されたハンドル舵角、ヨー
レートおよび車速から各車輪の独立トルクが演算され
る。
【0067】次に、演算された各車輪毎の目標トルクに
応じて、ステップ502では制御のための目標ブレーキ
圧が演算され、ステップ503では制御のための目標ス
ロットル開度が演算され、ステップ504では制御のた
めの目標ハンドル操舵角が演算される。
【0068】ステップ505では、4輪独立トルク演算
部104の出力から危険走行判断部109が、現在の車
両の走行状態が危険走行か否かを判断する。ステップ5
05で危険走行であると判断されたときには、ステップ
506に進み、危険走行信号を警報生成部114へ出力
すると共に、危険走行表示部130ににより危険走行を
警告するための表示を行い、ステップ507に進む。ま
た、ステップ505で危険走行でないと判断されたとき
はステップ507に進む。
【0069】ステップ507では、路面摩擦係数推定部
105により現在走行している路面の摩擦係数が推定さ
れる。さらに、ステップ508では、推定された路面摩
擦係数から限界車速演算部110により限界車速が演算
される。演算された限界車速はステップ509で限界車
速表示部131に表示されると共に、実際の車速と比較
され、実際の車速が限界車速を上回っていた場合にはそ
の旨を示す限界信号が警報生成部114へ出力される。
【0070】最後に、ステップ510では、警報生成部
114により生成された危険走行の有無などを示す危険
走行情報、限界車速および限界信号に対応する限界車速
情報等の警報情報が、データ発信装置115を介して後
続車127へ伝達される。
【0071】
【発明の効果】本発明によれば、車両の4輪トルクをそ
れぞれ独立して求める技術を活用して、後方車両に危険
走行になる路面に間もなく至ることの可能性あるいは/
およびその場合の限界車速を知らせることができるた
め、後方車両の安全を確保することができる。
【0072】また、本発明によれば、上述の警報情報の
受信・表示装置を自車両に備えることによって、自車両
の安全性をも向上させ、かつ後方車両に信号が伝達され
ていることを確認できる。また、この場合、発信部と受
信部とを一体化することができるので装置を全体として
コンパクト化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置構成例を表すブロック図。
【図2】警報メッセージの表示形態を示す説明図。
【図3】危険走行の判断処理に関わる構成を示すブロッ
ク図。
【図4】路面摩擦係数の推定処理に係わる構成を示すブ
ロック図。
【図5】図1の先行車制御コントローラの主要な処理フ
ローを示すフローチャート。
【図6】VDC車両での制御の一例を示す説明図。
【符号の説明】
101 ハンドル舵角検出部 102 ヨーレート検出部 103 車速検出部 104 4輪独立トルク演算部 105 路面摩擦係数推定部 106 ブレーキ圧演算部 107 スロットル開度演算部 108 操舵角演算部 109 危険走行判断部 110 限界車速演算部 111 ブレーキ油圧装置 112 スロットルアクチュエータ 113 操舵角制御装置 114 警報生成部 115 データ発信装置 116 データ受信装置 117 危険走行表示部 118 限界車速表示部 119 目標トルク演算部 120 ブレーキ圧演算部 121 スロットル開度演算部 122 ブレーキ圧油圧装置 123 スロットルアクチュエータ 124 先行車制御コントローラ 125 先行車 126 後続車制御コントローラ 127 後続車 128 データ受信装置 129 目標トルク演算部 130 危険走行表示部 131 限界車速表示部。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自車両の走行状態を後方車両に対して伝達
    する後方車両警報装置において、 車速を少なくとも含む車両の走行状態を示す信号を入力
    し、車両の4輪トルクをそれぞれ独立して求めるトルク
    演算手段と、 前記トルク演算手段の出力情報から、当該車両の走行状
    態の危険度合を判断し、該危険度合が予め定めた値を越
    えた場合には、警告すべき危険な走行状態である旨を示
    す危険走行信号を出力する危険走行判断手段と、 前記出力された危険走行信号に対応する警報情報を後方
    車両に対して伝達する伝達手段とを備えることを特徴と
    する後方車両警報装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の後方車両警報装置におい
    て、 後方車両に対して伝達すべき複数の警報情報を予め記憶
    させた記憶手段と、 前記危険走行判断手段から危険走行信号が出力された場
    合、該危険走行信号に応じて伝達すべき警報情報を前記
    記憶手段に記憶された複数の警報情報より選択する選択
    手段とをさらに備えたことを特徴とする後方車両警報装
    置。
  3. 【請求項3】自車両の走行状態を後方車両に対して伝達
    する後方車両警報装置において、 車速を少なくとも含む車両の走行状態を示す信号を入力
    し、車両の4輪トルクをそれぞれ独立して求めるトルク
    演算手段と、 前記トルク演算手段の出力情報から、走行している路面
    の摩擦係数を推定する路面摩擦係数推定手段と、 前記路面摩擦係数推定手段で推定された摩擦係数推定値
    から限界車速を演算すると共に、該限界車速と実際の車
    速とを比較して、該限界車速が大きい場合にはその旨を
    示す限界信号を出力する限界車速演算手段と、 前記出力された限界信号に対応する警報情報を後方車両
    に対して伝達する伝達手段とを備えることを特徴とする
    後方車両警報装置。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の後方車両警報装置におい
    て、 後方車両に対して伝達すべき複数の警報情報を予め記憶
    させた記憶手段と、 前記限界車速演算手段からの限界信号が出力された場
    合、該限界信号に応じて伝達すべき警報情報を前記記憶
    手段に記憶されている複数の警報情報より選択する選択
    手段とをさらに備えたことを特徴とする後方車両警報装
    置。
  5. 【請求項5】自車両の走行状態を後方車両に対して伝達
    する後方車両警報装置および受信・表示装置であって、 車速を少なくとも含む車両の走行状態を示す信号を入力
    し、車両の4輪トルクをそれぞれ独立して求めるトルク
    演算手段と、 前記トルク演算手段の出力情報から、当該車両の走行状
    態の危険度合を判断し、該危険度合が予め定めた値を越
    えた場合には、警告すべき危険な走行状態である旨を示
    す危険走行信号を出力する危険走行判断手段と、 前記出力された危険走行信号に対応する警報情報を後方
    車両に対して伝達するデータ発信部と、 当該車両あるいは他の車両に搭載されている前記データ
    発信部からの警報情報を受信するデータ受信部と、 前記データ受信部で受信した警報情報に対応する危険走
    行信号の示す内容を表示する危険走行表示部とを備える
    ことを特徴とする後方車両警報装置および受信・表示装
    置。
  6. 【請求項6】自車両の走行状態を後方車両に対して伝達
    する後方車両警報装置および受信・表示装置であって、 車速を少なくとも含む車両の走行状態を示す信号を入力
    し、車両の4輪トルクをそれぞれ独立して求める演算手
    段と、 前記トルク演算手段の出力情報から、走行している路面
    の摩擦係数を推定する路面摩擦係数推定手段と、 前記路面摩擦係数推定手段で推定された摩擦係数推定値
    から限界車速を演算すると共に、該限界車速と実際の車
    速とを比較して、該限界車速が大きい場合にはその旨を
    示す限界信号を出力する限界車速演算手段と、 前記出力された限界信号に対応する警報情報を後方車両
    に対して伝達するデータ発信部と、 当該車両あるいは他の車両に搭載されている前記データ
    発信部からの警報情報を受信するデータ受信部と、 前記データ受信部で受信した警報情報に対応する限界信
    号の示す、前記限界車速を含む内容を表示する限界車速
    表示部とを備えることを特徴とする後方車両警報装置お
    よび受信・表示装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017087786A (ja) * 2015-11-04 2017-05-25 マツダ株式会社 四輪駆動車両の制御装置
JP2018151716A (ja) * 2017-03-10 2018-09-27 オムロン株式会社 情報処理装置、リスク回避通知方法、およびリスク回避通知プログラム

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