JPH11115331A - 熱転写シートと画像形成方法及び画像形成物 - Google Patents

熱転写シートと画像形成方法及び画像形成物

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JPH11115331A
JPH11115331A JP9294997A JP29499797A JPH11115331A JP H11115331 A JPH11115331 A JP H11115331A JP 9294997 A JP9294997 A JP 9294997A JP 29499797 A JP29499797 A JP 29499797A JP H11115331 A JPH11115331 A JP H11115331A
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thermal
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JP9294997A
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Koichi Shirai
孝一 白井
Masayasu Yamazaki
昌保 山崎
Keiji Hirose
恵二 広瀬
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サーマルヘッドを昇華転写記録と熱溶融転写
記録で別々に用意したり、または同一のサーマルヘッド
でも昇華転写記録と熱溶融転写記録の別々の印字モード
が必要となることもなく、プリンター装置の制御の簡略
化を図ることができ、熱溶融転写による文字や記号の受
像シート上の耐磨耗性が優れた熱転写シートと画像形成
方法及び画像形成物を提供することを目的とする。 【解決手段】 基材上に少なくとも1色の昇華転写染料
層2と、少なくとも1色の熱溶融性インキ層3を面順次
に、または基材を別にして設けた熱転写シートで該熱溶
融性インキ層3の色相が特色であり、かつ昇華転写記録
と熱溶融転写記録を同一の印字モードで行えられ、サー
マルヘッドを昇華転写記録と熱溶融転写記録で別々に用
意したり、または同一のサーマルヘッドでも昇華転写記
録と熱溶融転写記録の別々の印字モードが必要でなく、
プリンター装置の制御の簡略化を図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱転写シートと画像
形成方法及び画像形成物に関し、特に昇華転写記録と熱
溶融転写記録を同一の受像シートに行い、プリンター装
置の簡略化を図ることができ、熱溶融転写による文字や
記号の受像シート上の耐磨耗性が優れた熱転写シートと
画像形成方法及び画像形成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、種々の熱転写記録方法が知られて
いるが、それらの中でも、昇華転写染料を記録剤とし、
これをポリエステルフィルム等の基材シートに担持させ
た熱転写シートから、昇華染料で染着可能な被転写材、
例えば、紙やプラスチックフィルム等に染料受容層を形
成した熱転写受像シート上に昇華転写染料を熱転写し、
各種のフルカラー画像を形成する方法が提案されてい
る。この場合には、加熱手段として、プリンターのサー
マルヘッドが使用され、極めて短時間の加熱によって3
色または4色の多数の加熱量が調整された色ドットを熱
転写受像シートの受容層に転移させ、該多色の色ドット
により原稿のフルカラーを再現するものである。このよ
うに形成された画像は、使用する色材が染料であること
から、非常に鮮明でかつ透明性に優れているため、得ら
れる画像は中間色の再現性や階調性に優れ、従来のオフ
セット印刷やグラビア印刷による画像と同様であり、モ
ノカラーやフルカラー写真画像に匹敵する高品質画像の
形成が可能である。
【0003】この昇華転写記録による高品質画像を活用
して、グラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷
等各種印刷の校正用の印字物として利用することが行わ
れ始めている。従来の校正用の印刷物は本刷製品と画像
等の色相を合わせるために、本刷と印刷条件を同様にし
て校正用インキで印刷し、乾燥させて手間をかけて作製
していた。ところが、上記の昇華転写記録方法によれ
ば、印刷用の版や校正用インキも必要なく、印刷する画
像の原画があれば、その画像を電気信号に変換して、熱
転写シートと熱転写受像シートを組み合わせて、熱転写
プリンターで印字して、簡単に校正用の印字物が得られ
る。
【0004】また、上記の校正用の印字物にとどまら
ず、グラビア印刷、オフセット印刷等の本刷製品の代替
として、昇華転写記録の印字物が利用され、また、遊園
地やゲームセンター等のアミューズメント用途等、広い
分野で昇華転写記録が使用されている。また、上記の昇
華転写記録と、熱転写記録方法の一つである熱溶融転写
記録を一つの印字物に組み合わせて使用することが行わ
れている。例えば、特開平7−89296では、昇華転
写記録により写真調画像を形成し、文字や記号等を熱溶
融転写記録により形成することが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の特開平7−89
296では、昇華転写記録により写真調画像を形成し、
文字や記号等を熱溶融転写記録により形成するものであ
るが、サーマルヘッドを昇華転写記録と熱溶融転写記録
で別々に用意したり、または同一のサーマルヘッドでも
昇華転写記録と熱溶融転写記録で夫々の印字エネルギー
を調整して行う必要がある。(別々の印字モードが必要
である。)すなわち、昇華転写記録では、熱溶融転写記
録の印字エネルギーよりも大きくして、具体的にはサー
マルヘッドへの通電時間を長くしたり、熱転写シートま
たは受像シートの印字時の搬送速度を遅くする等が必要
であり、プリンター装置の制御が複雑になるという問題
がある。さらに、一つの印字物に昇華転写記録と熱溶融
転写記録を組み合わせる時に、昇華転写の画像は良好に
形成できても、熱溶融転写による文字や記号は受像シー
トに転写しても、耐磨耗性が低く、実用上、問題があっ
た。
【0006】したがって、本発明は、上記従来技術の問
題点を解決し、サーマルヘッドを昇華転写記録と熱溶融
転写記録で別々に用意したり、または同一のサーマルヘ
ッドでも昇華転写記録と熱溶融転写記録の別々の印字モ
ードが必要となることもなく、プリンター装置の制御の
簡略化を図ることができ、熱溶融転写による文字や記号
の受像シート上の耐磨耗性が優れた熱転写シートと画像
形成方法及び画像形成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明の熱転写
シートは、基材上に少なくとも1色の昇華転写染料層
と、少なくとも1色の熱溶融性インキ層を面順次に、ま
たは基材を別にして設け、該熱溶融性インキ層の色相が
特色であり、かつ昇華転写記録と熱溶融転写記録を同一
の印字モードで行えることを特徴とする。また、基材上
に少なくとも1色の昇華転写染料層と、少なくとも1色
の熱溶融性インキ層を面順次に、または基材を別にして
設け、該熱溶融性インキ層の色相が特色である熱転写シ
ートと、熱転写受像シートを重ねて熱転写する画像形成
方法において、昇華転写記録と熱溶融転写記録を同一の
印字モードで行うことを特徴とする。
【0008】さらに、基材上に少なくとも1色の昇華転
写染料層と、少なくとも1色の熱溶融性インキ層を面順
次に、または基材を別にして設け、該熱溶融性インキ層
の色相が特色である熱転写シートと熱転写受像シートを
用いて得られる画像形成物において、昇華転写記録と熱
溶融転写記録を同一の印字モードで行われることを特徴
とする。また、前記の画像形成物において、熱転写受像
シートの受容層の離型剤の含有量が3.0%〜7.0%
であることが好ましい。
【0009】
【作用】本発明では、基材上に少なくとも1色の昇華転
写染料層と、少なくとも1色の熱溶融性インキ層を面順
次に、または基材を別にして設けた熱転写シートにおい
て、該熱溶融性インキ層の色相が特色であり、かつ昇華
転写記録と熱溶融転写記録を同一の印字モードで行える
ものである。したがって、サーマルヘッドを昇華転写記
録と熱溶融転写記録で別々に用意したり、または同一の
サーマルヘッドでも昇華転写記録と熱溶融転写記録の別
々の印字モードが必要となることもなく、プリンター装
置の制御の簡略化を図ることができ、熱転写受像シート
の受容層の離型剤の含有量を3.0%〜7.0%に制限
することにより、熱溶融転写による文字や記号の受像シ
ート上の耐磨耗性が優れたものとなる。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て、詳述する。まず、本発明の熱転写シートでは、図1
が本発明の熱転写シートの一つの実施形態であり、基材
上にイエロー、マゼンタ、シアンの各昇華転写染料層2
Y、2M、2Cと、金色の特色である熱溶融性インキ層
3Gを面順次に設けている。尚、各昇華転写染料層と熱
溶融性インキ層が設けられている間に、余白5を設け、
その余白5に検知マーク6を設け、熱転写画像形成の開
始位置を正確に合わせ、色ずれや見当ずれを防止するこ
とができる。
【0011】図2に示すように、本発明の熱転写シート
は基材1上にイエロー、マゼンタ、シアン及びブラック
の各昇華転写染料層2Y、2M、2C、2BKと、銀色
の特色である熱溶融性インキ層3Sを面順次に設け、そ
の基材1の他方の面に背面層4を設けることができる。
尚、図2の場合は各染料層と熱溶融性インキ層の間に余
白や検知マークがないが、熱転写プリンターに予め熱転
写シートの各染料層と熱溶融性インキ層の大きさや受像
シートの大きさのデータがインプットされているもので
ある。また、図4(c)、(d)に示すように、基材上
にイエロー、マゼンタ、シアンの各昇華転写染料層2
Y、2M、2Cを設けた熱転写シートと、別の基材上に
特色である熱溶融性インキ層3を設けた熱転写シートと
が別個である熱転写シートを用いることもできる。
【0012】(熱転写シート) (基材)熱転写シート基材は、従来公知のある程度の耐
熱性と強度を有するものであれば、いずれのものでもよ
く、例えば、0.5〜50μm、好ましくは3〜10μ
m程度の厚さの紙、各種加工紙、ポリエステルフィル
ム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、
ポリサルホンフィルム、アラミドフィルム、ポリカーボ
ネートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、セロ
ファン等であり、特に好ましいものは、ポリエステルフ
ィルムである。上記のような基材は、必要に応じて、そ
の基材の一方または両方の面に、プライマー処理やコロ
ナ放電処理を施すのが好ましい。この処理によって、基
材上に設ける層との接着性を向上したり、基材自体の帯
電防止をしたりして、機能を付加させることができる。
【0013】(染料層)本発明の熱転写シートは、基材
上に少なくとも1色の昇華転写染料層を設けている。使
用する染料は、従来公知の熱転写シートに使用される染
料はいずれも本発明に有効に使用可能であり、特に限定
されない。例えば、幾つかの好ましい染料としては、赤
色染料として、MS Red G、Macrolex
Red Vioret R、Ceres Red 7
B、Samaron Red HBSL、Resoli
n Red F3BS等が挙げられ、又、黄色の染料と
しては、ホロンブリリアントイエローS−6GL、PT
Y−52、マクロレックスイエロー6G等が挙げられ、
又、青色染料としては、カヤセットブルー714、ワク
ソリンブルーAP−FW、ホロンブリリアントブルーS
−R、MSブルー100等が挙げられる。イエロー、マ
ゼンタ、シアンの各色相の染料層を得るには、例えばマ
ゼンタの場合、上記の赤色染料を単独使用したり、赤色
染料と黄色染料を混合使用したり任意の染料を組み合わ
せることができる。
【0014】上記の如き熱移行性染料を担持するための
バインダー樹脂としては、従来公知のものがいずれも使
用でき、好ましいものを例示すれば、エチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシセ
ルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセル
ロース、酢酸セルロース、酢酪酸セルロース等のセルロ
ース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、
ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビ
ニルピロリドン、ポリアクリルアミド等のビニル系樹
脂、ポリエステル等が挙げられる。
【0015】また、印画時の受容層との離型性を高める
為に、アクリル系、ビニル系、ポリエステル系、ポリウ
レタン系、ポリアミド系又はセルロース系樹脂の主鎖に
グラフト結合したポリシロキサンセグメント、フッ化炭
素セグメント、及び長鎖アルキルセグメントから選ばれ
る少なくとも1種の離型性セグメントを有するグラフト
コポリマーを、熱移行性染料を担持するためのバインダ
ー樹脂としてもよい。染料層は前記基材の上に、前記染
料とバインダー樹脂に適宜添加剤を加え、有機溶剤等の
溶媒に溶解または分散させたインキを、バーコーター、
グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用い
たリバースロールコーティング法等の公知の方法で、塗
布して形成することができる。染料層の塗工厚は、乾燥
状態で0.2μm〜5μm、好ましくは、0.4μm〜
2μmが適当である。
【0016】(熱溶融性インキ層)本発明の熱転写シー
トは基材上に少なくとも1色の熱溶融性インキ層を設
け、該熱溶融性インキ層の色相が特色であり、昇華転写
記録と熱溶融転写記録を同一の印字モードで行えるもの
である。熱溶融性インキ層の色相の特色とは、上記のイ
エロー、マゼンタ、シアン等の昇華性染料層を受像シー
トに転写しても再現できない色相であり、例えば、金
色、銀色、銅色等の金属光沢を有するものや、白色系の
色相、さらに任意の色相に蛍光色を加えたもの等が挙げ
られる。
【0017】熱溶融性インキ層は着色剤とバインダーと
からなり、さらに必要に応じて種々の添加剤を加えるこ
とができる。着色剤は、金属光沢を有するものとして、
アルミニウム等の金属粉顔料と、必要に応じて補色や色
相調整のため黄色顔料、赤色顔料、青色顔料を加えた
り、異なる色相の顔料を混合使用したりすることができ
る。また、白色系の色相では、酸化チタン、酸化亜鉛等
の白色顔料を使用し、添加剤として着色顔料や、蛍光染
料や蛍光顔料を加えても良い。さらに、任意の色相に蛍
光色を加えた色相の着色剤は、任意の色相の着色顔料、
蛍光剤としてスチルベンゼン系化合物やピラゾリン系化
合物等の蛍光増白剤や、蛍光顔料として硫化亜鉛やケイ
酸亜鉛等の無機顔料や、有機蛍光顔料を適宜使用するこ
とができる。尚、本発明の熱転写シートでは、少なくと
も1色の熱溶融性インキ層の色相が特色であり、特色で
ないイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック等の任意の
色相の熱溶融性インキ層を合わせもっていても良い。
【0018】金属光沢を有する着色剤の金属粉顔料は、
平面上の円の直径で8〜20μm程度、厚みが0.01
〜5μm程度の板状のものが好ましい。金属粉顔料の形
状が球状またはそれに類似したものとは異なり、板状で
あると、インキ層中で受像シートに対し平行に並んだ状
態で転写されるため、画像形成物は光の乱反射を受けに
くく、優れた金属光沢が得られる。金属粉顔料が球状で
あると、転写されたインキ層表面が球状顔料により凹凸
形状となり、光の乱反射が起こりやすく、隠蔽性も良く
ない。金属粉顔料が上記のような大きさの板状である
と、金属光沢感と隠蔽性に優れた画像形成物が得られ
る。
【0019】熱溶融性インキ層のバインダーは、樹脂や
ワックスから構成される。樹脂としては、アクリル系樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレ
フィン系樹脂、スチレン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン
−ブタジエンゴム等の熱可塑性エラストマーが挙げられ
る。ワックスとしては、例えば、マイクロクリスタリン
ワックス、カルナバワックス、パラフィンワックス、フ
ィッシャートロプシュワックス、各種低分子量ポリエチ
レン、木ロウ、ミツロウ、鯨ロウ、イボタロウ、羊毛ロ
ウ、セラックワックス、キャンデリラワックス、ペトロ
ラクタム、ポリエステルワックス、一部変性ワックス、
脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等、種々のワックスが挙
げられる。
【0020】上記の熱溶融性インキ層組成物は、着色剤
10〜50重量%、樹脂40〜90重量%、ワックス1
〜20重量%の割合で混合することが好ましい。着色剤
が上記の範囲より少ない場合、所望の色相を再現できな
い。一方、上記の範囲より多いと、転写インキ層の膜強
度が低下するため、好ましくない。樹脂が上記の範囲よ
り少ない場合、転写インキ層の膜強度が低下するため、
好ましくない。一方、上記の範囲より多いと、特色の色
調や光沢感の低下が生じてしまい、好ましくない。ワッ
クスが上記の範囲より少ない場合、流動性の低下をまね
き、良好な転写性が得られない。一方、上記の範囲より
多いと、特色の色調や光沢感の低下が生じて、好ましく
ない。
【0021】熱溶融性インキ層を形成するには、上記の
熱溶融性インキ層組成物を用いて、ホットメルトコー
ト、ホットラッカーコート、グラビアコート、グラビア
リバースコート、ナイフコート、エアコート、ロールコ
ート法等により、乾燥時で厚さは1〜8μm程度であ
る。熱溶融性インキ層の厚みが1μm未満であると、良
好な色調や光沢が得られない。一方、厚さが8μmを超
えると、印字時の転写感度が低下し、好ましくない。熱
溶融性インキ層と基材との間に、必要に応じて離型層を
形成することができる。離型層はワックスを主体として
基材との密着性を向上させるため、上記の熱溶融性イン
キ層のバインダー樹脂の熱可塑性エラストマー、ポリオ
レフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂等を一部添加する
こともできる。離型層の形成は、上記の熱溶融性インキ
層の場合と同様であり、乾燥時で厚さ0.05〜5μm
程度とする。
【0022】(背面層)本発明の熱転写シートは基材の
裏面に背面層を設けることができる。基材の裏面に設け
られている背面層は、サーマルヘッド等の加熱デバイス
と基材との熱融着を防止し、走行を滑らかに行う目的で
設けられる。この背面層に用いる樹脂としては、例え
ば、エチルセルロース、ヒドロキシセルロース、ヒドロ
キシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セル
ロース、酢酪酸セルロース、ニトロセルロース等のセル
ロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポ
リビニルピロリドン等のビニル系樹脂、ポリメタクリル
酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリルアミ
ド、アクリロニトリル−スチレン共重合体等のアクリル
系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルトルエン樹脂、ク
マロンインデン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、シリコーン変性又はフッ素変性ウレタン等の天
然又は合成樹脂の単体又は混合物が用いられる。背面層
の耐熱性をより高めるために上記の樹脂のうち、水酸基
系の官能基を有している樹脂を使用して、架橋剤として
ポリイソシアネート等を併用して、架橋樹脂層とするこ
とが好ましい。
【0023】さらに、サーマルヘッドとの摺動性を付与
するために、背面層に固形あるいは液状の離型剤又は滑
剤を加えて耐熱滑性をもたせてもよい。離型剤又は滑剤
としては、例えば、ポリエチレンワックス、パラフィン
ワックス等の各種ワックス類、高級脂肪酸アルコール、
オルガノポリシロキサン、アニオン系界面活性剤、カチ
オン系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活
性剤、フッ素系界面活性剤、有機カルボン酸およびその
誘導体、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、タルク、シ
リカ等の無機化合物の微粒子等を用いることができる。
背面層に含有される滑剤の量は5〜50重量%、好まし
くは10〜30重量%程度である。このような背面層の
厚みは0.1〜10μm程度、好ましくは0.5〜5μ
m程度とすることができる。
【0024】(熱転写受像シート)上記の熱転写シート
を用いて、画像を形成するために使用する熱転写受像シ
ートは、基材シートと、その少なくとも一方の面に設け
た染料受容層とからなる。基材シートとしては、合成紙
(ポリオレフィン系、ポリスチレン系等)、上質紙、ア
ート紙、コート紙、キャストコート紙、壁紙、裏打ち用
紙、合成樹脂又はエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテッ
クス含浸紙、合成樹脂内添紙、板紙等のセルロース繊維
紙、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリスチレン、ポリメタクリレート、ポ
リカーボネート等の各種のプラスチックフィルムまたは
シート等が使用でき、また、これらの合成樹脂に白色顔
料や充填剤を加えて成膜した白色不透明フィルム或いは
有機又は無機の微粒子や主たる樹脂と非相溶な樹脂を添
加し、延伸製膜することにより、基材内部に微細な空隙
(ミクロボイド)を形成したフィルム等も使用でき特に
限定されない。
【0025】また、上記基材シートの任意の組合せによ
る積層体も使用できる。代表的な積層体の例としては、
セルロース繊維紙と合成紙或いはセルロース繊維紙とプ
ラスチックフィルム又はシートとの積層体が挙げられ
る。これらの基材シートの厚みは任意でよく、例えば、
10〜300μm程度の厚みが一般的である。上記の如
き基材シートは、その表面に形成する受容層との密着力
が乏しい場合には、その表面にプライマー処理やコロナ
放電処理を施すのが好ましい。上記の基材の上に形成さ
れる受容層は、基材の上に直接または、プライマー層を
介して、形成することができる。受容層は、加熱により
熱転写シートから転写される色材を受容する働きを有す
るもので、特に昇華性染料の場合には、それを受容し、
発色させると同時に、一旦受容した染料を再昇華させな
いことが望まれる。
【0026】受容層は、一般に熱可塑性樹脂を主体とし
て構成される。受容層を形成する材料としては、例え
ば、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、塩化ビ
ニル・酢酸ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重
合体、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化ポリマー、ポ
リ酢酸ビニル、ポリアクリルエステル等のポリエステル
系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチ
レンやプロピレン等のオレフィンと他のビニルモノマー
との共重合体系樹脂、アイオノマー、セルロースジアセ
テート等のセルロース系樹脂、ポリカーボネート系樹脂
等が挙げられ、中でも特に好ましいものはポリエステル
系樹脂及び塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体及びそれら
の混合物である。
【0027】画像形成時において、着色転写層を有する
熱転写シートと、熱転写受像シートの受容層との融着若
しくは印画感度の低下等を防ぐ目的で、昇華転写記録で
は受容層に離型剤を混合することができる。混合して使
用する好ましい離型剤としては、シリコーンオイル、リ
ン酸エステル系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等が挙
げられるが、中でもシリコーンオイルが望ましい。その
シリコーンオイルとしては、エポキシ変性、ビニル変
性、アルキル変性、アミノ変性、カルボキシル変性、ア
ルコール変性、フッ素変性、アルキルアラルキルポリエ
ーテル変性、エポキシ・ポリエーテル変性、ポリエーテ
ル変性等の変性シリコーンオイルが望ましい。
【0028】離型剤は1種若しくは2種以上のものが使
用される。また、離型剤の添加量は受容層形成用樹脂1
00重量部に対し、3.0〜7.0重量部が好ましい。
離型剤がこの添加量より少ない場合は、昇華型熱転写シ
ートと熱転写受像シートの受容層との融着等の問題が生
じる場合がある。一方、離型剤がこの添加量より多い
と、特色である色相の熱溶融性インキ層が受像シート上
に転写された文字や記号における耐磨耗性が低下してし
まう。このような離型剤を受容層に添加することによっ
て、転写後の受容層の表面に離型剤がブリードアウトし
て離型層が形成される。
【0029】受容層は、基材の上に上記の如き樹脂に離
型剤等の必要な添加剤を加えたものを適当な有機溶剤に
溶解したり、或いは有機溶剤や水に分散した分散体を適
当な塗布方法で塗布及び乾燥することによって形成され
る。上記受容層の形成に際しては、受容層の白色度を向
上させて転写画像の鮮明度を更に高める目的で、白色顔
料や蛍光増白剤等を添加することができる。以上のよう
に形成される受容層は任意の厚さでよいが、一般的には
乾燥状態で1〜50μmの厚さである。
【0030】熱転写受像シートは、基材シートを適宜選
択することにより、熱転写記録可能な被熱転写シート、
カード類、透過型原稿作成用シート等の各種用途に適用
することもできる。尚、熱転写受像シートの基材シート
が染着性のあるものであれば受容層を設けないことも可
能である。受容層と基材シートの間には、接着性、白色
度、クッション性、帯電防止性、隠蔽性、カール防止性
等の付与の目的で、従来公知のあらゆる中間層を設けて
も良い。 同様に、基材シートの受容層を設けた面の反
対面には、搬送適性、筆記性、耐汚染性、カール防止
性、帯電防止性等の付与の目的で従来公知のあらゆる裏
面層を設けることができる。また、帯電防止性に関して
は、受容層、裏面層の上に更に従来公知の帯電防止剤を
含む帯電防止層を設けても良い。
【0031】(熱転写画像形成方法)本発明の画像形成
方法は基材上に少なくとも1色の昇華転写染料層と、少
なくとも1色の熱溶融性インキ層を面順次に設け、該熱
溶融性インキ層の色相が特色である熱転写シートと、熱
転写受像シートを重ねて熱転写する画像形成方法におい
て、昇華転写記録と熱溶融転写記録を同一の印字モード
で行うことを特徴としている。したがって、サーマルヘ
ッドを昇華転写記録と熱溶融転写記録で別々に用意した
り、または同一のサーマルヘッドでも昇華転写記録と熱
溶融転写記録の別々の印字モードが必要となることもな
く、プリンター装置の制御の簡略化を図ることができ、
熱転写受像シートの受容層の離型剤の含有量を3.0%
〜7.0%に制限したり、熱溶融性インキ層の配合を調
整することにより、熱溶融転写による文字や記号の受像
シート上の耐磨耗性が優れたものとなる。
【0032】昇華転写記録と熱溶融転写記録を同一の印
字モードで行うには、具体的には、熱溶融性インキ層の
配合を調整して、通常の熱溶融転写記録で使用する印字
エネルギーよりも高いエネルギーで、すなわち昇華転写
記録の印字モードで熱溶融転写記録が行えるようにする
ことが好ましい。印字エネルギーは、一般にサーマルヘ
ッドへの通電時間の調整と、熱転写シートまたは受像シ
ートの印字時の搬送速度の調整で行われる。例えば、ベ
タ画像の同一画像を昇華転写記録と熱溶融転写記録で各
々形成する場合には、従来は昇華転写記録では、熱溶融
転写記録の印字エネルギーよりも大きくして、すなわち
サーマルヘッドへの通電時間を長くしたり、熱転写シー
トまたは受像シートの印字時の搬送速度を遅くする等が
必要で、プリンター装置の制御が複雑であった。
【0033】しかし、本発明の画像形成方法によれば、
例えばベタ画像の同一画像を昇華転写記録と熱溶融転写
記録で各々形成する場合に、昇華転写記録の印字モード
で、昇華転写記録が行えることはもちろんのこと、昇華
転写記録の印字モードと同一で熱溶融転写記録も行うも
のである。また、熱転写画像形成時の印字エネルギー、
すなわち熱エネルギーの付与手段は、従来公知の熱付与
手段はいずれも使用でき、例えば、サーマルプリンター
(例えば日立製作所製、ビデオプリンターVY−10
0)等の記録装置によって、記録時間をコントロールす
ることにより、5〜100mJ/mm2 程度の熱エネル
ギーを付与することによって所期の目的を十分に達成す
ることができる。
【0034】(画像形成物)本発明の画像形成物は、基
材上に少なくとも1色の昇華転写染料層と、少なくとも
1色の熱溶融性インキ層を面順次に設け、該熱溶融性イ
ンキ層の色相が特色である熱転写シートと熱転写受像シ
ートを用いて得られるもので、昇華転写記録と熱溶融転
写記録を同一の印字モードで行われることを特徴として
いる。 本発明の画像形成物は、例えば、図3(a)に
示すように熱転写受像シートの四方周辺に縁取りとし
て、熱溶融性インキ層を転写して、熱溶融転写記録部8
を形成し、その縁取りに囲まれた部分に昇華転写記録部
7を形成することができる。この時に、熱溶融性インキ
層の転写される部分が常に縁取りの一定位置であれば、
熱溶融性インキ層を予めその縁取りの形状で形成してお
けば、熱溶融性インキ層を全転写して縁取りを形成する
ようにすることができる。
【0035】上記のように、熱溶融性インキ層を予め一
定の形状で形成しておいて、熱溶融性インキ層を全転写
したり、図1に示すように熱溶融性インキ層を昇華性染
料層で挟まれた部分一杯に形成することもできる。図1
のような配置の熱溶融性インキ層では、サーマルヘッド
から加熱制御によって、任意の形状を形成することがで
きる。画像形成物は、例えば図3(b)に示すような
「GOOD LUCK」やその他、「HAPPY BI
RTHDAY」や「HAPPY NEW YEAR」等
の特記事項や挨拶等の文字を、特色である色相の熱溶融
性インキ層を転写して形成することもできる。このよう
にすれば、特記事項や挨拶等の文字が、華麗な色彩で強
調され好ましい。
【0036】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を示し、本発明を
詳述する。尚、文中、部または%とあるのは、特に断り
のない限り重量基準である。 (実施例1)基材として、背面に耐熱処理を施した6μ
m厚のポリエチレンテレフタレートに、図1に示すよう
な配置で、下記組成により、ミヤバーを用いて、イエロ
ー染料層2Y、マゼンタ染料層2M、シアン染料層2C
及び金色熱溶融性インキ層3Gを面順次に設け、さらに
図1のように検知マークを付けて、実施例1で使用する
熱転写シートを用意した。尚、染料層の塗布量はイエロ
ー、マゼンタ、シアン全て乾燥時で0.5g/m2 であ
り、熱溶融性インキ層の塗布量は乾燥時で5g/m2
ある。但し、熱溶融性インキ層と基材の間に、下記組成
の離型層を乾燥時で0.02g/m2 の塗工量で形成し
ておく。
【0037】染料層2Y用塗工液 イエロー分散染料 2.61部 (C.I.ディスパースイエロー6G:バイエル(株)) ポリビニルブチラール(エスレックBX−1:積水化学工業) 20部 トルエン 30部 メチルエチルケトン 30部
【0038】染料層2M用塗工液 マゼンタ分散染料(KC−27:コニカ(株)) 1.77部 ポリビニルブチラール(エスレックBX−1:積水化学工業) 20部 トルエン 30部 メチルエチルケトン 30部
【0039】染料層2C用塗工液 シアン分散染料 3.31部 (C.I.ソルベントブルー63:日本化薬(株)) ポリビニルブチラール(エスレックBX−1:積水化学工業) 20部 トルエン 30部 メチルエチルケトン 30部
【0040】熱溶融性インキ層3G用塗工液 黄色顔料 2部 アルミペースト(板状粉体:直径13μm、厚さ0.07μm) 10部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 10部 ポリエチレンワックス 2部 ポリエステル樹脂 2部 トルエン 37部 メチルエチルケトン 37部
【0041】離型層用塗工液 ポリウレタン樹脂 70部 ポリビニルアルコール 30部 トルエン 100部 メチルエチルケトン 100部
【0042】以上の熱転写シートを下記条件の熱転写受
像シートと組み合わせて、市販の昇華転写プリンターを
用いて、昇華転写記録と熱溶融転写記録を同一の印字モ
ードで、図3(a)に示すように昇華転写画像(顔写
真)と熱溶融性インキ層による縁取り画像を形成した。熱転写受像シート 基材としての合成紙(王子油化株式会社製ユポFPG1
50)の一面に、グラビア版を用いたリバースコーティ
ング法にて、下記組成の受容層塗工液を、塗布量が乾燥
時4.5g/m2 で塗布、乾燥させて、受容層を形成
し、熱転写受像シートを作製した。
【0043】受容層用塗工液 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 20部 (#1000A:電気化学工業(株)製) エポキシ変性シリコーンオイル 1部 (X−22−2900T:信越化学工業(株)製) メチルエチケトン 40部 トルエン 40部
【0044】(実施例2)実施例1の熱転写シートの熱
溶融性インキ層塗工液を下記組成に変更した以外は、実
施例1と同様の条件で熱転写シートと熱転写受像シート
を組み合わせて、実施例1と同様に市販の昇華転写プリ
ンターを用いて、昇華転写記録と熱溶融転写記録を同一
の印字モードで、図3(a)に示すように昇華転写画像
(顔写真)と熱溶融性インキ層による縁取り画像を形成
した。
【0045】熱溶融性インキ層用塗工液 アルミペースト(板状粉体:直径13μm、厚さ0.07μm) 10部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 10部 ポリエチレンワックス 2部 ポリエステル樹脂 2部 トルエン 38部 メチルエチルケトン 38部
【0046】(比較例1)実施例1の熱転写シートの熱
溶融性インキ層塗工液を下記組成に変更した以外は、実
施例1と同様の条件で熱転写シートと熱転写受像シート
を作製した。実施例1と同様に市販の昇華転写プリンタ
ーを用いて、昇華転写記録と熱溶融転写記録を同一の印
字モードで、図3(a)に示すように昇華転写画像(顔
写真)と熱溶融性インキ層による縁取り画像を転写させ
た。
【0047】熱溶融性インキ層用塗工液 黄色顔料 10部 アルミペースト(球状粉体:平均粒径10μm) 25部 エチレン−酢酸ビニル共重合体 10部 カルナバワックス 7部 キャンデリラワックス 15部 パラフィンワックス 30部
【0048】上記の実施例及び比較例で作製した画像形
成物について、熱溶融性インキ層の転写性と転写された
部分の耐磨耗性及び金属光沢性を調べた。評価方法は以
下の通りである。 (熱溶融性インキ層の転写性)各画像形成物の熱溶融性
インキ層の転写された部分のエッジの切れ、均一性等を
目視にて観察した。その評価の判断基準は以下のとおり
である。 ○:エッジの切れ、均一性が優れている。 ×:エッジの切れが良くなく、鮮明でない。
【0049】(耐磨耗性)各画像形成物の熱溶融性イン
キ層の転写された部分を人差し指で強く10回往復して
擦り、目視にて耐磨耗性を調べた。その評価の判断基準
は以下のとおりである。 ○:擦った部分に変化が認められない。 ×:擦った部分に熱溶融性インキ層が削り落ちているの
が、目立つ。
【0050】(金属光沢性)各画像形成物の熱溶融性イ
ンキ層の転写された部分の金属光沢性を目視にて観察
し、評価した。その評価の判断基準は以下のとおりであ
る。 ○:金属光沢性に優れている。 ×:金属光沢性に乏しく、見栄えがしない。
【0051】以上の結果を下記の表1に示す。
【表1】
【0052】上記の結果の通り、実施例の画像形成物は
昇華転写記録と熱溶融転写記録を同一の印字モードで、
昇華転写記録と熱溶融転写記録の両方を良好に行えるこ
とができ、また、熱溶融転写による転写された部分の受
像シート上の耐磨耗性と金属光沢性が優れたものとな
る。それに対し、比較例1の画像形成物は、熱溶融性イ
ンキ層の転写性が悪く、縁取りのエッジがきれいに転写
されず、また、受像シート上に溶融転写された部分を指
で擦ると熱溶融性インキ層が目立って、削り落ちてしま
い、また溶融転写部分の金属光沢性が乏しく、見栄えが
しなかった。
【0053】
【発明の効果】したがって、本発明の熱転写シートによ
る画像形成方法によれば、基材上に少なくとも1色の昇
華転写染料層と、少なくとも1色の熱溶融性インキ層を
面順次に設けた熱転写シートにおいて、該熱溶融性イン
キ層の色相が特色であり、かつ昇華転写記録と熱溶融転
写記録を同一の印字モードで行えるものである。したが
って、サーマルヘッドを昇華転写記録と熱溶融転写記録
で別々に用意したり、または同一のサーマルヘッドでも
昇華転写記録と熱溶融転写記録の別々の印字モードが必
要となることもなく、プリンター装置の制御の簡略化を
図ることができ、また、熱溶融転写による文字や記号の
受像シート上の耐磨耗性や特色再現性(金属光沢性)が
優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱転写シートの1つの実施形態を示す
平面図である。
【図2】本発明の熱転写シートの1つの実施形態を示す
断面図である。
【図3】本発明の画像形成物の実施形態を示す平面図で
ある。
【図4】本発明の熱転写シートの1つの実施形態を示す
平面図である。
【符号の説明】
1 基材 2 染料層 3 熱溶融性インキ層 4 背面層 5 余白 6 検知マーク 7 昇華転写記録部 8 熱溶融転写記録部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に少なくとも1色の昇華転写染料
    層と、少なくとも1色の熱溶融性インキ層を面順次に、
    または基材を別にして設けた熱転写シートにおいて、該
    熱溶融性インキ層の色相が特色であり、かつ昇華転写記
    録と熱溶融転写記録を同一の印字モードで行えることを
    特徴とする熱転写シート。
  2. 【請求項2】 基材上に少なくとも1色の昇華転写染料
    層と、少なくとも1色の熱溶融性インキ層を面順次に、
    または基材を別にして設け、該熱溶融性インキ層の色相
    が特色である熱転写シートと、熱転写受像シートを重ね
    て熱転写する画像形成方法において、昇華転写記録と熱
    溶融転写記録を同一の印字モードで行うことを特徴とす
    る画像形成方法。
  3. 【請求項3】 基材上に少なくとも1色の昇華転写染料
    層と、少なくとも1色の熱溶融性インキ層を面順次に、
    または基材を別にして設け、該熱溶融性インキ層の色相
    が特色である熱転写シートと熱転写受像シートを用いて
    得られる画像形成物において、昇華転写記録と熱溶融転
    写記録を同一の印字モードで行われることを特徴とする
    画像形成物。
  4. 【請求項4】 前記の熱転写受像シートの受容層の離型
    剤の含有量が3.0%〜7.0%であることを特徴とす
    る上記の請求項3に記載する画像形成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008188956A (ja) * 2007-02-07 2008-08-21 Canon Inc 印刷装置及び印刷制御装置とその制御方法
JP2013237156A (ja) * 2012-05-11 2013-11-28 Canon Inc 印刷装置、印刷方法、プログラム

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JP2008188956A (ja) * 2007-02-07 2008-08-21 Canon Inc 印刷装置及び印刷制御装置とその制御方法
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