JPH11115133A - ポリエステル製熱収縮ラベル - Google Patents
ポリエステル製熱収縮ラベルInfo
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- JPH11115133A JPH11115133A JP28890797A JP28890797A JPH11115133A JP H11115133 A JPH11115133 A JP H11115133A JP 28890797 A JP28890797 A JP 28890797A JP 28890797 A JP28890797 A JP 28890797A JP H11115133 A JPH11115133 A JP H11115133A
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- Japan
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- polyester
- label
- heat
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- shrinkable
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- Laminated Bodies (AREA)
- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、例えば、無菌充填方式によってジ
ュース等の内容物が充填される非耐熱性ポリエステル容
器等に使用される、出来る限り低温で且つ短時間に収縮
するポリエステル製熱収縮ラベルを提供することを課題
とする。 【解決手段】 ポリエステル製のベースフィルム2に印
刷層3が設けられたポリエステル製熱収縮ラベルであっ
て、該ラベル1の70℃温水中の初期3秒間に於ける平
均収縮速度が、3〜10%/秒、好ましくは5〜10%
/秒であることを解決手段とし、該ポリエステルとして
は、例えば、ポリエチレンテレフタレートを主要構成単
位とし、全ジカルボン酸中に脂肪族ジカルボン酸を3〜
8モル%含む組成からなるものが挙げられる。
ュース等の内容物が充填される非耐熱性ポリエステル容
器等に使用される、出来る限り低温で且つ短時間に収縮
するポリエステル製熱収縮ラベルを提供することを課題
とする。 【解決手段】 ポリエステル製のベースフィルム2に印
刷層3が設けられたポリエステル製熱収縮ラベルであっ
て、該ラベル1の70℃温水中の初期3秒間に於ける平
均収縮速度が、3〜10%/秒、好ましくは5〜10%
/秒であることを解決手段とし、該ポリエステルとして
は、例えば、ポリエチレンテレフタレートを主要構成単
位とし、全ジカルボン酸中に脂肪族ジカルボン酸を3〜
8モル%含む組成からなるものが挙げられる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、無菌充填
方式によってジュース等の内容物が充填される非耐熱性
ポリエステル容器等に使用されるポリエステル製熱収縮
ラベル。
方式によってジュース等の内容物が充填される非耐熱性
ポリエステル容器等に使用されるポリエステル製熱収縮
ラベル。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレート(以下、
「PET」と略称する場合がある)製ボトル等の容器に
使用される熱収縮ラベルとしては、ポリ塩化ビニルから
なるラベルが多用されていたが、廃棄後のリサイクル処
理等の観点よりポリエステルからなるラベルが好まし
く、特に、PET容器に装着されるラベルとしてポリエ
ステル製熱収縮ラベルが多く用いられている。
「PET」と略称する場合がある)製ボトル等の容器に
使用される熱収縮ラベルとしては、ポリ塩化ビニルから
なるラベルが多用されていたが、廃棄後のリサイクル処
理等の観点よりポリエステルからなるラベルが好まし
く、特に、PET容器に装着されるラベルとしてポリエ
ステル製熱収縮ラベルが多く用いられている。
【0003】かかる従来のポリエステル製熱収縮ラベル
は、約80℃以上で大きく収縮し、容器内にジュース等
の内容物を充填した後に装着されるが、該内容物を充填
する方式として、内容物を容器内に充填した後に容器
全体を加熱殺菌する方式、加熱殺菌した内容物を高温
状態で容器内に充填する方式、予め殺菌しておいた内
容物を略常温下、無菌状態で容器内に充填する方式(本
明細書に於いて、当該の方式を「無菌充填方式」とい
い、該方式に使用される容器を「無菌充填式容器」とい
う場合がある)が知られている。
は、約80℃以上で大きく収縮し、容器内にジュース等
の内容物を充填した後に装着されるが、該内容物を充填
する方式として、内容物を容器内に充填した後に容器
全体を加熱殺菌する方式、加熱殺菌した内容物を高温
状態で容器内に充填する方式、予め殺菌しておいた内
容物を略常温下、無菌状態で容器内に充填する方式(本
明細書に於いて、当該の方式を「無菌充填方式」とい
い、該方式に使用される容器を「無菌充填式容器」とい
う場合がある)が知られている。
【0004】上記及びの方式は、容器が高温となる
ため、耐熱性容器を使用しなければならないという欠点
があるが、無菌充填方式に於いては、安価な非耐熱性容
器を使用することができ、しかも、高温にならないため
ジュース等の風味を損なうことが少ないというような利
点から、近年、無菌充填式容器として非耐熱性のブロー
成形ポリエステル(PET)製容器が使用されている。
ため、耐熱性容器を使用しなければならないという欠点
があるが、無菌充填方式に於いては、安価な非耐熱性容
器を使用することができ、しかも、高温にならないため
ジュース等の風味を損なうことが少ないというような利
点から、近年、無菌充填式容器として非耐熱性のブロー
成形ポリエステル(PET)製容器が使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ポリエステル製熱収縮ラベルを上記無菌充填式容器(非
耐熱性容器)に装着すべく約80℃以上に加熱すると、
非耐熱性からなる無菌充填式容器は変形するという問題
点があった。さらに、無菌充填方式では内容物が充填さ
れた容器にラベルを装着することが多いので、従来のポ
リエステル製熱収縮ラベルを用いて十分に収縮させるよ
うとすると内容物の温度が上昇するという問題点があっ
た。
ポリエステル製熱収縮ラベルを上記無菌充填式容器(非
耐熱性容器)に装着すべく約80℃以上に加熱すると、
非耐熱性からなる無菌充填式容器は変形するという問題
点があった。さらに、無菌充填方式では内容物が充填さ
れた容器にラベルを装着することが多いので、従来のポ
リエステル製熱収縮ラベルを用いて十分に収縮させるよ
うとすると内容物の温度が上昇するという問題点があっ
た。
【0006】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、出来る限り低温で且つ短時間に収縮するポリエス
テル製熱収縮ラベルを提供することを課題とする。
ので、出来る限り低温で且つ短時間に収縮するポリエス
テル製熱収縮ラベルを提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記従来の問題点に鑑
み、本件発明者は、ラベルの収縮温度や収縮率だけでな
く、ラベルの初期の収縮速度に着目し、該収縮速度を早
くすることにより上記課題を解決できることを見出し、
以下の手段を講じた。
み、本件発明者は、ラベルの収縮温度や収縮率だけでな
く、ラベルの初期の収縮速度に着目し、該収縮速度を早
くすることにより上記課題を解決できることを見出し、
以下の手段を講じた。
【0008】即ち、ベースフィルム2に印刷層3が設け
られたポリエステル製熱収縮ラベルに於いて、そのラベ
ルの70℃温水中の初期3秒間に於ける平均収縮速度
を、3〜10%/秒、好ましくは5〜10%/秒の範囲
にするという手段を用いることにある。
られたポリエステル製熱収縮ラベルに於いて、そのラベ
ルの70℃温水中の初期3秒間に於ける平均収縮速度
を、3〜10%/秒、好ましくは5〜10%/秒の範囲
にするという手段を用いることにある。
【0009】ここで、平均収縮速度とは、70℃温水中
に浸す前のラベルの円周長さに対して、温水に浸した後
に収縮した割合を秒当たりに換算した値をいい、例え
ば、70℃温水中に3秒間浸した後のラベルの円周長さ
が、温水に浸す前のラベルの円周長さに対して70%に
収縮した場合(収縮率としては30%)には、平均収縮
速度は10%/秒となる。尚、収縮率={(元の長さ−
収縮後の長さ)/(元の長さ)}×100で表すことが
できる。
に浸す前のラベルの円周長さに対して、温水に浸した後
に収縮した割合を秒当たりに換算した値をいい、例え
ば、70℃温水中に3秒間浸した後のラベルの円周長さ
が、温水に浸す前のラベルの円周長さに対して70%に
収縮した場合(収縮率としては30%)には、平均収縮
速度は10%/秒となる。尚、収縮率={(元の長さ−
収縮後の長さ)/(元の長さ)}×100で表すことが
できる。
【0010】上記のポリエステル製熱収縮ラベルは、7
0℃という比較的低温域で収縮するので、装着時に非耐
熱性の無菌充填式容器を変形させることはなく、しか
も、初期3秒間に於ける平均収縮速度が3〜10%/
秒、好ましくは5〜10%/秒の範囲であるため、極め
て短時間でラベルの装着が完了し、従って、無菌充填式
容器を変形させず、且つ内容物の温度を上昇させること
もない。さらに、充填速度を大幅に上げることができる
という利点もある。
0℃という比較的低温域で収縮するので、装着時に非耐
熱性の無菌充填式容器を変形させることはなく、しか
も、初期3秒間に於ける平均収縮速度が3〜10%/
秒、好ましくは5〜10%/秒の範囲であるため、極め
て短時間でラベルの装着が完了し、従って、無菌充填式
容器を変形させず、且つ内容物の温度を上昇させること
もない。さらに、充填速度を大幅に上げることができる
という利点もある。
【0011】上記平均収縮速度を示すポリエステルとし
ては、ガラス転移温度60〜65℃、結晶化温度150
〜170℃、融点205〜220℃の範囲の原材料から
なるポリエステル(ポリエチレンテレフタレート共重合
体)を用いることができる。
ては、ガラス転移温度60〜65℃、結晶化温度150
〜170℃、融点205〜220℃の範囲の原材料から
なるポリエステル(ポリエチレンテレフタレート共重合
体)を用いることができる。
【0012】このように150〜170℃の結晶化温度
を有するポリエステルからなるベースフィルム2は、僅
かな結晶性を示し、低温での平均収縮速度が速くなると
いう作用を有する。尚、従来の熱収縮ラベルに多用され
ているポリエステルフィルムは、結晶化温度を示さず非
晶性である。
を有するポリエステルからなるベースフィルム2は、僅
かな結晶性を示し、低温での平均収縮速度が速くなると
いう作用を有する。尚、従来の熱収縮ラベルに多用され
ているポリエステルフィルムは、結晶化温度を示さず非
晶性である。
【0013】ここで、結晶化温度等は、JISのK71
22測定方法により測定することができる。簡単に説明
すると、少量のフィルムを示差熱量計(DSC装置)に
セットし、窒素雰囲気中で280℃に昇温させた後に急
冷し、これを室温から10℃/分の加熱速度で昇温させ
た際に結晶化に起因する発熱ピークの存在によって結晶
化温度の有無が確認でき、該発熱ピークのピーク温度
が、本明細書に言う結晶化温度である。尚、ガラス転移
温度及び融点についても結晶化温度と同時に測定するこ
とができる。
22測定方法により測定することができる。簡単に説明
すると、少量のフィルムを示差熱量計(DSC装置)に
セットし、窒素雰囲気中で280℃に昇温させた後に急
冷し、これを室温から10℃/分の加熱速度で昇温させ
た際に結晶化に起因する発熱ピークの存在によって結晶
化温度の有無が確認でき、該発熱ピークのピーク温度
が、本明細書に言う結晶化温度である。尚、ガラス転移
温度及び融点についても結晶化温度と同時に測定するこ
とができる。
【0014】また、ポリエステルの原材料のジカルボン
酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6
−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、及
び、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸等の脂肪族
ジカルボン酸が例示され、ジオール成分としては、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、ブチレングリ
コール等が例示される。
酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6
−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、及
び、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸等の脂肪族
ジカルボン酸が例示され、ジオール成分としては、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、ブチレングリ
コール等が例示される。
【0015】具体的にベースフィルム2を説明すると、
ジカルボン酸成分として、テレフタル酸79〜89モル
%、イソフタル酸8〜13モル%、脂肪族ジカルボン酸
(例えば、アジピン酸単独又はアジピン酸と他の脂肪族
ジカルボン酸の混合)3〜8モル%、ジオール成分とし
てエチレングリコールを主成分として構成され、ガラス
転移温度60〜65℃、結晶化温度150〜170℃、
融点205〜220℃の範囲のポリエチレンテレフタレ
ートを主要構成単位とするポリエステルフィルムが好ま
しい。
ジカルボン酸成分として、テレフタル酸79〜89モル
%、イソフタル酸8〜13モル%、脂肪族ジカルボン酸
(例えば、アジピン酸単独又はアジピン酸と他の脂肪族
ジカルボン酸の混合)3〜8モル%、ジオール成分とし
てエチレングリコールを主成分として構成され、ガラス
転移温度60〜65℃、結晶化温度150〜170℃、
融点205〜220℃の範囲のポリエチレンテレフタレ
ートを主要構成単位とするポリエステルフィルムが好ま
しい。
【0016】このようにジカルボン酸成分として脂肪族
ジカルボン酸を3〜8モル%含有することにより、結晶
化速度が速くなり、低温域でのラベルの収縮速度を速く
することができる。脂肪族ジカルボン酸としては上記例
示したもの等があるが、中でもアジピン酸を用いること
が結晶化速度を速くする上で特に好ましい。
ジカルボン酸を3〜8モル%含有することにより、結晶
化速度が速くなり、低温域でのラベルの収縮速度を速く
することができる。脂肪族ジカルボン酸としては上記例
示したもの等があるが、中でもアジピン酸を用いること
が結晶化速度を速くする上で特に好ましい。
【0017】また、請求項4記載の手段のように、前記
印刷層3の厚みが、ラベル1全体の厚みに対して2〜1
2%の範囲であれば、インキの塗布厚も十分に確保で
き、又、ベースフィルム2の収縮を印刷層3が阻害せ
ず、デザイン性を保持しつつ、収縮速度に悪影響を与え
ないという利点がある。
印刷層3の厚みが、ラベル1全体の厚みに対して2〜1
2%の範囲であれば、インキの塗布厚も十分に確保で
き、又、ベースフィルム2の収縮を印刷層3が阻害せ
ず、デザイン性を保持しつつ、収縮速度に悪影響を与え
ないという利点がある。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を説明
する。図1に於いて、1は、ポリエステルフィルムから
なるベースフィルム2(ベースフィルム2の厚みとして
は、例えば、20μm〜80μm)の一面側に印刷層3
が設けられたラベルを示し、該ラベルは、内側を印刷層
3として円筒状に形成されている。尚、印刷層3は、ベ
ースフィルム2の両面に設けられていてもよい。
する。図1に於いて、1は、ポリエステルフィルムから
なるベースフィルム2(ベースフィルム2の厚みとして
は、例えば、20μm〜80μm)の一面側に印刷層3
が設けられたラベルを示し、該ラベルは、内側を印刷層
3として円筒状に形成されている。尚、印刷層3は、ベ
ースフィルム2の両面に設けられていてもよい。
【0019】該印刷層3の厚みは、ラベル1の全厚みに
対して2〜12%、好ましくは2〜10%、より好まし
くは2〜8%の範囲に設けられている(印刷層3の厚み
としては、例えば、1μm〜6μm)。印刷層3が厚過
ぎては、収縮時に支障を来たし、一方、効果的な印刷を
行うためにはある程度の厚みが必要となるからである。
対して2〜12%、好ましくは2〜10%、より好まし
くは2〜8%の範囲に設けられている(印刷層3の厚み
としては、例えば、1μm〜6μm)。印刷層3が厚過
ぎては、収縮時に支障を来たし、一方、効果的な印刷を
行うためにはある程度の厚みが必要となるからである。
【0020】かかる印刷層3の厚みは、ラベル1全体の
厚みとポリエステルフィルム(ベースフィルム2)の厚
みをマイクロメーターで無作為に15点測定し、各測定
値を平均したラベル1全体の平均厚とポリエステルフィ
ルム(ベースフィルム2)平均厚さとの差によって求め
られる。尚、印刷層3の厚みには、インキ層自体の厚み
のみならず、必要に応じてベースフィルム2に塗布され
るアンカーコート層やインキ上等に塗布されるオーバー
コート層等も含まれる。
厚みとポリエステルフィルム(ベースフィルム2)の厚
みをマイクロメーターで無作為に15点測定し、各測定
値を平均したラベル1全体の平均厚とポリエステルフィ
ルム(ベースフィルム2)平均厚さとの差によって求め
られる。尚、印刷層3の厚みには、インキ層自体の厚み
のみならず、必要に応じてベースフィルム2に塗布され
るアンカーコート層やインキ上等に塗布されるオーバー
コート層等も含まれる。
【0021】ベースフィルム2は、ガラス転移温度60
〜65℃、結晶化温度150〜170℃、融点205〜
220℃の範囲となる原材料を用いて成形されている。
具体的には、脂肪族ジカルボン酸が3〜8モル%含有さ
れたジカルボン酸成分とエチレングリコールを主成分と
するジオール成分からなるポリエステルで、より具体的
には、ジカルボン酸は、テレフタル酸79〜89モル
%、イソフタル酸8〜13モル%、脂肪族ジカルボン酸
(例えば、アジピン酸)3〜8モル%の組成からなる。
尚、必要に応じて無機若しくは有機の微粒子、紫外線吸
収剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤等の添加剤を加えて
もよい。
〜65℃、結晶化温度150〜170℃、融点205〜
220℃の範囲となる原材料を用いて成形されている。
具体的には、脂肪族ジカルボン酸が3〜8モル%含有さ
れたジカルボン酸成分とエチレングリコールを主成分と
するジオール成分からなるポリエステルで、より具体的
には、ジカルボン酸は、テレフタル酸79〜89モル
%、イソフタル酸8〜13モル%、脂肪族ジカルボン酸
(例えば、アジピン酸)3〜8モル%の組成からなる。
尚、必要に応じて無機若しくは有機の微粒子、紫外線吸
収剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤等の添加剤を加えて
もよい。
【0022】ベースフィルム2は、上記各成分をエステ
ル交換法又は直接重合法により重合して原料ポリマーと
し、該ポリマーを溶融押出法によりフィルム状に成形し
冷却して未延伸フィルムを得、更に、未延伸フィルムを
65℃〜85℃程度に加熱しながら少なくとも一方向
(ラベルを装着する容器の周方向)に3.5〜4.5倍
延伸した後ヒートセットして製造される。
ル交換法又は直接重合法により重合して原料ポリマーと
し、該ポリマーを溶融押出法によりフィルム状に成形し
冷却して未延伸フィルムを得、更に、未延伸フィルムを
65℃〜85℃程度に加熱しながら少なくとも一方向
(ラベルを装着する容器の周方向)に3.5〜4.5倍
延伸した後ヒートセットして製造される。
【0023】該ベースフィルム2の少なくとも一面側に
インキが塗布される等して印刷層3が設けられ、適宜筒
状等に形成することにより本発明に係るポリエステル製
熱収縮ラベル1が製造される。
インキが塗布される等して印刷層3が設けられ、適宜筒
状等に形成することにより本発明に係るポリエステル製
熱収縮ラベル1が製造される。
【0024】上記構成からなるポリエステル製熱収縮ラ
ベル1は、70℃温水中に於ける初期3秒間の平均収縮
速度が、5〜10%/秒であり、かかる速度のラベル1
を容器に装着する際には、極めて短時間で装着作業が完
了するので、非耐熱性からなる無菌充填式容器を変形さ
せることもなく、且つ内容物の温度を上昇させることも
ない。また、短時間でラベル1の装着が可能となる本発
明に係るポリエステル製熱収縮ラベルは、益々高速化さ
れつつある無菌充填方式の充填包装機に適合し、生産効
率を高めるという効果も奏する。
ベル1は、70℃温水中に於ける初期3秒間の平均収縮
速度が、5〜10%/秒であり、かかる速度のラベル1
を容器に装着する際には、極めて短時間で装着作業が完
了するので、非耐熱性からなる無菌充填式容器を変形さ
せることもなく、且つ内容物の温度を上昇させることも
ない。また、短時間でラベル1の装着が可能となる本発
明に係るポリエステル製熱収縮ラベルは、益々高速化さ
れつつある無菌充填方式の充填包装機に適合し、生産効
率を高めるという効果も奏する。
【0025】
【実施例】以下、本発明に係るポリエステル製熱収縮ラ
ベルの実施例及び比較例を示す。 (実施例)ベースフィルムとして、以下の成分からなる
固有粘度0.78(フェノールとテトラクロロエタンの
等重量混合溶媒中に於いて25℃で測定した値)のポリ
エステル原材料を用い、以下の方法によりラベルを製造
した。この原材料のガラス転移温度は61℃、結晶化温
度は159℃、融点は215℃であった。尚、該ガラス
転移温度等の測定は、JISのK7122による。
ベルの実施例及び比較例を示す。 (実施例)ベースフィルムとして、以下の成分からなる
固有粘度0.78(フェノールとテトラクロロエタンの
等重量混合溶媒中に於いて25℃で測定した値)のポリ
エステル原材料を用い、以下の方法によりラベルを製造
した。この原材料のガラス転移温度は61℃、結晶化温
度は159℃、融点は215℃であった。尚、該ガラス
転移温度等の測定は、JISのK7122による。
【0026】・ジカルボン酸成分…テレフタル酸83モ
ル%、イソフタル酸11モル%、アジピン酸6モル%。 ・ジオール成分…エチレングリコール99モル%、ジエ
チレングリコール1モル%。 ・添加剤…平均粒径1〜4μmのシリカ粒子を全ポリマ
ー重量に対して0.1%。
ル%、イソフタル酸11モル%、アジピン酸6モル%。 ・ジオール成分…エチレングリコール99モル%、ジエ
チレングリコール1モル%。 ・添加剤…平均粒径1〜4μmのシリカ粒子を全ポリマ
ー重量に対して0.1%。
【0027】かかる原材料を真空中で170℃、5時間
乾燥して水分含有量を約120ppmにし、これを押出
機に供給して260℃で溶融押出し、T型ダイからシー
ト状に成形し、25℃の冷却ドラムに巻きつけて冷却固
化して厚さ230μmの無配向シートを製造した。
乾燥して水分含有量を約120ppmにし、これを押出
機に供給して260℃で溶融押出し、T型ダイからシー
ト状に成形し、25℃の冷却ドラムに巻きつけて冷却固
化して厚さ230μmの無配向シートを製造した。
【0028】該シートを70℃に加熱した後、長手方向
に1.02倍延伸し、直ちに冷却した。かかるシートを
テンターへ送り、85℃で予熱した後、72℃の熱風雰
囲気中で幅方向に4.3倍延伸した。この時の延伸速度
は、30倍/分とした。延伸後、72℃の雰囲気中で5
秒間緊張させて熱固定し、室温まで徐冷して巻き取っ
た。
に1.02倍延伸し、直ちに冷却した。かかるシートを
テンターへ送り、85℃で予熱した後、72℃の熱風雰
囲気中で幅方向に4.3倍延伸した。この時の延伸速度
は、30倍/分とした。延伸後、72℃の雰囲気中で5
秒間緊張させて熱固定し、室温まで徐冷して巻き取っ
た。
【0029】得られた厚さ約50μmのベースフィルム
の片面に5色のグラビア印刷を行い、反対面にオーバー
コート用のコーティング剤を塗布した後、印刷されたラ
ベルをスリットしロール状に巻き取った。尚、このラベ
ルの全厚さの平均厚さに対する印刷層(インキ層とオー
バーコート層の合計)の平均厚さの比率は、6.5%で
あった。
の片面に5色のグラビア印刷を行い、反対面にオーバー
コート用のコーティング剤を塗布した後、印刷されたラ
ベルをスリットしロール状に巻き取った。尚、このラベ
ルの全厚さの平均厚さに対する印刷層(インキ層とオー
バーコート層の合計)の平均厚さの比率は、6.5%で
あった。
【0030】次にラベルを円筒状(インキ層が内側)に
してその両端面を有機溶剤で溶解しつつ接着させて円筒
状のラベルにし、扁平にしてロールに巻き取った。上記
ポリエステル製熱収縮ラベルから試験片を任意に切り出
し、70℃温水中に3秒間浸し、その円周方向(ラベル
を装着する容器の周方向)の平均収縮速度を測定すると
7%/秒であった。
してその両端面を有機溶剤で溶解しつつ接着させて円筒
状のラベルにし、扁平にしてロールに巻き取った。上記
ポリエステル製熱収縮ラベルから試験片を任意に切り出
し、70℃温水中に3秒間浸し、その円周方向(ラベル
を装着する容器の周方向)の平均収縮速度を測定すると
7%/秒であった。
【0031】この円筒状のラベルを非耐熱性PETボト
ルの無菌充填ラインに供給して、500ボトル/分の充
填速度で、充填及びラベル装着を行ったところ、該ラベ
ルはスチームトンネル内で支障なく収縮し、極めて良好
な仕上がり状態であった。また、PETボトルの変形等
も見られなかった。
ルの無菌充填ラインに供給して、500ボトル/分の充
填速度で、充填及びラベル装着を行ったところ、該ラベ
ルはスチームトンネル内で支障なく収縮し、極めて良好
な仕上がり状態であった。また、PETボトルの変形等
も見られなかった。
【0032】(比較例)比較例では、上記実施例で示し
た原材料中のアジピン酸の配合量、長手方向と幅方向の
延伸条件(予熱と延伸の温度、延伸倍率、延伸速度)を
適宜変更し、70℃温水中3秒間での平均収縮速度が、
1〜15%/秒の範囲の各種ラベルを段階的に製造し
た。
た原材料中のアジピン酸の配合量、長手方向と幅方向の
延伸条件(予熱と延伸の温度、延伸倍率、延伸速度)を
適宜変更し、70℃温水中3秒間での平均収縮速度が、
1〜15%/秒の範囲の各種ラベルを段階的に製造し
た。
【0033】これらの試験片について上記実施例と同様
にして無菌充填ラインに供給してラベル装着の仕上がり
状態を調べたところ、平均収縮速度が5〜10%/秒の
範囲のポリエステル製熱収縮ラベルが最も良好な仕上が
り状態となり、3〜5%/秒の範囲のポリエステル製熱
収縮ラベルは商品として通用できる程度の仕上がり状態
であった。
にして無菌充填ラインに供給してラベル装着の仕上がり
状態を調べたところ、平均収縮速度が5〜10%/秒の
範囲のポリエステル製熱収縮ラベルが最も良好な仕上が
り状態となり、3〜5%/秒の範囲のポリエステル製熱
収縮ラベルは商品として通用できる程度の仕上がり状態
であった。
【0034】一方、平均収縮速度が3%/秒未満のもの
は、PET容器が変形しない加熱条件下に於いては不均
一に収縮し、収縮不足による凹凸が目立ち、商品として
通用する程度のものにならなかった。また、平均収縮速
度が10%/秒を越えるものは、インキ層に施されたデ
ザインの変形が激しく、商品として通用する程度のもの
にならなかった。
は、PET容器が変形しない加熱条件下に於いては不均
一に収縮し、収縮不足による凹凸が目立ち、商品として
通用する程度のものにならなかった。また、平均収縮速
度が10%/秒を越えるものは、インキ層に施されたデ
ザインの変形が激しく、商品として通用する程度のもの
にならなかった。
【0035】
【発明の効果】本発明に係るポリエステル製熱収縮ラベ
ルは、70℃に於ける平均収縮速度が3〜10%/秒、
好ましくは5〜10%/秒の範囲のポリエステルで構成
されているので、短時間で容器にラベルを装着すること
ができ、従って、ラベル装着時に非耐熱性の無菌充填式
容器を変形させることはなく、且つ内容物の温度を上昇
させないという効果を奏する。
ルは、70℃に於ける平均収縮速度が3〜10%/秒、
好ましくは5〜10%/秒の範囲のポリエステルで構成
されているので、短時間で容器にラベルを装着すること
ができ、従って、ラベル装着時に非耐熱性の無菌充填式
容器を変形させることはなく、且つ内容物の温度を上昇
させないという効果を奏する。
【0036】さらに、短時間で装着できることは、充填
装着機の高速作業化を可能とするので、本発明に係る無
菌充填式容器用のポリエステル製熱収縮ラベルは生産効
率を高めることができるものである。また、請求項4記
載の手段によれば、デザイン性を保持しつつ、収縮速度
に悪影響を与えないという利点がある。
装着機の高速作業化を可能とするので、本発明に係る無
菌充填式容器用のポリエステル製熱収縮ラベルは生産効
率を高めることができるものである。また、請求項4記
載の手段によれば、デザイン性を保持しつつ、収縮速度
に悪影響を与えないという利点がある。
【図1】本発明の一実施形態に係るポリエステル製熱収
縮ラベルを示す斜視図。
縮ラベルを示す斜視図。
1…ラベル、2…ベースフィルム、3…印刷層
Claims (4)
- 【請求項1】 ポリエステル製のベースフィルム(2)
に印刷層(3)が設けられたポリエステル製熱収縮ラベ
ルであって、該ラベル(1)の70℃温水中の初期3秒
間に於ける平均収縮速度が、3〜10%/秒、好ましく
は5〜10%/秒であることを特徴とするポリエステル
製熱収縮ラベル。 - 【請求項2】 前記ポリエステル製のベースフィルム
(2)が、ガラス転移温度60〜65℃、結晶化温度1
50〜170℃、融点205〜220℃の範囲のポリエ
ステル原材料からなる請求項1記載のポリエステル製熱
収縮ラベル。 - 【請求項3】 前記ポリエステルが、ポリエチレンテレ
フタレートを主要構成単位とし、しかも、全ジカルボン
酸中に脂肪族ジカルボン酸を3〜8モル%含む組成から
なる請求項2記載のポリエステル製熱収縮ラベル。 - 【請求項4】 前記印刷層(3)の厚みが、ラベル
(1)全体の厚みに対して2〜12%の範囲である請求
項1〜3の何れかに記載のポリエステル製熱収縮ラベ
ル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28890797A JPH11115133A (ja) | 1997-10-21 | 1997-10-21 | ポリエステル製熱収縮ラベル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28890797A JPH11115133A (ja) | 1997-10-21 | 1997-10-21 | ポリエステル製熱収縮ラベル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11115133A true JPH11115133A (ja) | 1999-04-27 |
Family
ID=17736341
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28890797A Pending JPH11115133A (ja) | 1997-10-21 | 1997-10-21 | ポリエステル製熱収縮ラベル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11115133A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001205703A (ja) * | 2000-01-25 | 2001-07-31 | Toyobo Co Ltd | 熱収縮性ポリエステル系フィルム |
KR100517064B1 (ko) * | 1999-05-21 | 2005-09-26 | 도요 보세키 가부시키가이샤 | 열수축성 폴리에스테르계 필름 |
US9221573B2 (en) | 2010-01-28 | 2015-12-29 | Avery Dennison Corporation | Label applicator belt system |
-
1997
- 1997-10-21 JP JP28890797A patent/JPH11115133A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100517064B1 (ko) * | 1999-05-21 | 2005-09-26 | 도요 보세키 가부시키가이샤 | 열수축성 폴리에스테르계 필름 |
USRE40274E1 (en) | 1999-05-21 | 2008-04-29 | Toyo Boseki Kabushiki Kaisha | Heat shrinkable polyester film |
JP2001205703A (ja) * | 2000-01-25 | 2001-07-31 | Toyobo Co Ltd | 熱収縮性ポリエステル系フィルム |
JP4501043B2 (ja) * | 2000-01-25 | 2010-07-14 | 東洋紡績株式会社 | 熱収縮性ポリエステル系フィルム |
US9221573B2 (en) | 2010-01-28 | 2015-12-29 | Avery Dennison Corporation | Label applicator belt system |
US9637264B2 (en) | 2010-01-28 | 2017-05-02 | Avery Dennison Corporation | Label applicator belt system |
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