JPH11114759A - 工作機械 - Google Patents

工作機械

Info

Publication number
JPH11114759A
JPH11114759A JP27474297A JP27474297A JPH11114759A JP H11114759 A JPH11114759 A JP H11114759A JP 27474297 A JP27474297 A JP 27474297A JP 27474297 A JP27474297 A JP 27474297A JP H11114759 A JPH11114759 A JP H11114759A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
feed
drive system
feed drive
child
machine tool
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27474297A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiaki Morishita
敏昭 森下
Itaru Kokusho
格 国生
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Nippon Koki KK
Original Assignee
Shin Nippon Koki KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Nippon Koki KK filed Critical Shin Nippon Koki KK
Priority to JP27474297A priority Critical patent/JPH11114759A/ja
Publication of JPH11114759A publication Critical patent/JPH11114759A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大型金型等の加工を行うため、大きなストロ
ークと高い加工精度が求められる工作機械において、送
り駆動の高加速度化を図り、高い加工効率を得る。 【解決手段】 加工領域全体に亘る大きなストロークを
有する親送り駆動系と、ストロークを小さくすることで
被駆動部を軽量化して高速で駆動させることのできる子
送り駆動系の2段階の工具送り駆動系を備え、子送り駆
動系により高効率で加工が行われる領域を親送り駆動系
によりずらし、加工領域全体を効率的に加工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大型金型等の加工
を行う工作機械に関する。
【0002】
【従来の技術】図13に、従来のガントリー形工作機械
の一例を示す。この工作機械はサイドレール12に沿っ
てX軸方向にサドル13を送り駆動し、このサドル13
に取り付けられたクロスレース14に沿ってY軸方向に
ラムサドル15を送り駆動し、このラムサドル15に設
けられたZ軸方向の案内穴16に沿ってラム17を送り
駆動することにより、ボールエンドミル等の回転形工具
35が取り付けられる主軸3をX,Y,Z軸の3方向に
移動して、定盤4上に載置される大型金型等の切削加工
を行うものである。
【0003】このような大型の被加工物を加工する工作
機械では、工具35を被加工物の全体に亘って移動させ
るために大きなストロークが必要であり、このストロー
クを形成するサイドレール12、クロスレール14およ
びラム17等は長大なものとなり、したがって、各方向
に駆動される被駆動部の重量が大きなものとなってく
る。例えば、X軸に沿って駆動される被駆動部の一部で
あるクロスレール14は、Y軸方向のストロークを確保
するために大きな長さ寸法をもつ必要があり、また、加
工精度を確保するための高い剛性が得られるように、こ
の大きな長さ寸法に応じてその断面も大きく構成する必
要があることから、重量が大きなものとなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、送り駆動され
る被駆動部の重量が増大すれば、重量に比例してこの被
駆動部を駆動させる際の慣性力が増大するため、機械構
造に変位や振動が発生し、加工面の形状精度、面粗さを
悪化させる弊害を招きやすい。したがって、被駆動部重
量が大きくなってしまう大型機械においては、送り駆動
系の加速度を大きくすることは難しく、送り駆動動作の
加速・減速に時間を要し平均送り速度が低下し、生産効
率の低下を招いている。
【0005】また、このような重量の大きい被駆動部を
許容される最大限の速度・高い加速度で駆動するために
は大出力の送り駆動モータが必要であり、送り駆動に多
大なエネルギーを要する。
【0006】本発明は、上記のような課題に鑑みてなさ
れたものであり、大きなストロークを有しつつ、高効率
な加工ができる工作機械を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にかかる
工作機械は、回転形工具を保持する主軸を回転させなが
ら被加工物に対して相対移動させることにより、この被
加工物の加工を行うように構成された工作機械におい
て、前記主軸または前記被加工物を送り駆動することに
より、前記主軸を前記被加工物に対して互いに直交する
3方向に相対移動させる親送り駆動系と、前記主軸を少
なくとも互いに直交する2方向に前記親送り駆動系より
も小さなストロークで送り駆動する子送り駆動系とを備
えたものである。
【0008】この発明では、回転形工具が保持される主
軸と被加工物との相対移動は、親送り駆動系と子送り駆
動系の2つの系による移動を組合せることにより行われ
る。この子送り駆動系は少なくとも互いに直交する2方
向に主軸を送り駆動をするものであるから、この子送り
駆動系のみで少なくとも2次元の領域を加工することが
できる。また、この子送り駆動系はストロークが小さい
ため送り駆動される被駆動部の重量が小さく、高速で送
り駆動を行うことができる。したがって、子送り駆動系
によりその小さなストロークの範囲内で主軸を高速送り
することにより効率的な加工を行うとともに、この子送
り駆動系による加工領域を親送り駆動系により移動させ
ることにより効率的に広い領域が加工される。
【0009】請求項2の発明は、請求項1記載の構成に
おいて、前記子送り駆動系が前記主軸を互いに直交する
3方向に送り駆動するように構成されたものである。
【0010】この発明では、子送り駆動系のみで3次元
の領域を加工することができるため、3次元的な複雑な
形状も子送り駆動系のみで効率的に行うことができる。
【0011】請求項3の発明は、請求項1または2記載
の構成において、前記親送り駆動系が前記主軸も含めて
前記子送り駆動系を送り駆動するように構成されたもの
である。
【0012】親送り駆動系は主軸または被加工物を送り
駆動することによりこれらの相対移動を行うものである
が、この請求項3の発明では、親送り駆動系は主軸とと
もに子送り駆動系を送り駆動する。
【0013】請求項4の発明は、請求項3記載の構成に
おいて、前記親送り駆動系と前記主軸との間に前記子送
り駆動系が介在するように配置されたものである。
【0014】この発明では、主軸を駆動する子送り駆動
系が主軸と親送り駆動系との間に配置されているのであ
るから、請求項3の発明と同様に、親送り駆動系は主軸
とともに子送り駆動手段を移動する。
【0015】請求項5の発明は、請求項1〜4のうちい
ずれかに記載の構成において、前記親送り駆動系が、互
いに直交する3方向のうちそれぞれ異なる1方向への送
り駆動を行う3つの親送り駆動手段を備えたものであ
る。
【0016】この発明では、これら3つの親送り駆動手
段の送り方向が直交座標系をなす。
【0017】請求項6の発明は、請求項5記載の構成に
おいて、前記子送り駆動系が、前記親送り駆動手段の互
いに直交する3つの送り方向のいずれかの方向への送り
駆動を行う子送り駆動手段を少なくとも1つ備えたもの
である。
【0018】この発明では、同一の送り方向を有する親
送り駆動手段と子送り駆動手段が少なくとも1組存在す
るため、この方向の移動については、その送り駆動に必
要なストロークや送り速度に応じて親送り駆動手段また
は子送り駆動手段が使い分けられる。
【0019】請求項7の発明は、請求項5記載の構成に
おいて、前記子送り駆動系が、前記親送り駆動手段の互
いに直交する3つの送り方向のうちそれぞれ異なる1方
向へ送り駆動を行う3つの子送り駆動手段を備えたもの
である。
【0020】この発明では、互いに直交する3方向のい
ずれの方向についても、同一の送り駆動方向を有する親
送り駆動手段と子送り駆動手段が存在するため、3次元
的な全方向の移動について、その送り駆動に必要なスト
ロークや送り速度に応じて親送り駆動手段または子送り
駆動手段が使い分けられる。
【0021】請求項8の発明は、請求項1〜7のうちい
ずれかに記載の構成において、前記主軸の軸方向を変動
させる主軸傾斜角形成手段を備えたものである。
【0022】この発明では、主軸傾斜角形成手段によ
り、被加工物に対する主軸の相対移動方向に応じて最適
な工具傾斜角が形成される。
【0023】請求項9の発明は、請求項1〜8のうちい
ずれかに記載の構成において、前記主軸と前記子送り駆
動系とが、工作機械本体に対して着脱可能な1つのユニ
ットとして構成されたものである。
【0024】この発明では、主軸と子送り駆動系とが着
脱可能な1つのユニットとして構成されているため、従
来の親子構造を有しない工作機械に対し、その主軸部分
に代えてこのユニットを取り付けることで容易かつ安価
に加工能率の高い親子構造の工作機械が構成できる。
【0025】請求項10の発明は、請求項1〜9のうち
いずれかに記載の構成において、自由曲面の加工を行う
ための制御手段を備え、この制御手段が子送り駆動系に
対して走査送りを行わせるように構成されたものであ
る。
【0026】この発明では、自由曲面の加工において、
その送り速度が加工効率に大きな影響を与える走査送り
を子送り駆動系により行い、この走査送りは自由曲面の
加工を行うために備えられた制御手段によって制御され
る。
【0027】請求項11の発明は、請求項10記載の構
成において、前記制御手段が、前記子送り駆動系に対し
て、走査送りを行わせながら、所望の曲面形状に応じて
切込み深さを変動させるための切込み送りを行わせると
ともに、前記親送り駆動系に対して、前記走査送りの位
置をずらしていくため加工送りを行わせるように構成さ
れたものである。
【0028】この発明では、自由曲面の加工において、
子送り駆動系によって切込み送りを行うため、親送り駆
動系による場合に比べて切込み送り動作の応答が速く、
また走査送りも子送り駆動系によって行うため、走査送
りを高速化することができる。このように子送り駆動系
が走査送りを行いながら切込み送りを行うことで、この
子送り駆動系のストロークの範囲内で効率的に所望の曲
面形状の一部の加工を行うとともに、この子送り駆動系
による加工の領域を、親送り駆動系が加工送りによりず
らしていくことにより所望の曲面形状の全体が加工され
る。
【0029】請求項12の発明は、請求項10記載の構
成において、前記制御手段が、前記子送り駆動系に対し
て、円形または略円形の走査送りを行わせながら、所望
の曲面形状に応じて切込み深さを変動させるためこの走
査送り面に略垂直な方向の切込み送りを行わせるととも
に、前記親送り駆動系に対して、前記走査送りの位置を
ずらしていくため前記走査送り面に略平行な方向の加工
送りを行わせるように構成されたものである。
【0030】この発明では、走査送りを円形または略円
形としたため、送り動作が連続的に滑らかな曲線を画
き、その方向は連続的に変化することとなるので、送り
動作の最大加速度に対して加速度の変化率である躍動が
小さくなる。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図1〜図1
2に基づいて説明する。
【0032】図1および図2に示す親子構造の工作機械
は、高速回転する主軸3を備えた子マシン2が親マシン
1上に配置されて構成されており、親マシン1に備えら
れた互いに直交するX,Y,Zの3方向の親送り駆動手
段からなる親送り駆動系により、子マシン2が主軸3と
ともに送り駆動されるとともに、図2に示すように子マ
シン2もまた子送り駆動系としてX’,Y’,Z’の3
方向の子送り駆動手段を備えており、この子送り駆動系
により主軸3が送り駆動され、定盤4上に載置される被
加工物の加工を行うものである。
【0033】まず、親マシン1の具体的構成から説明す
る。
【0034】この親マシン1は、基礎5上に設置されて
いる。この基礎5の左右両側部には複数本のコラム11
が立設され、これらコラム11によってその並び方向に
延びるサイドレール12が水平に支持されている。左右
のサイドレール12には、その長手方向に沿ってモータ
により送り駆動されるサドル13が装架され、両サドル
13に、サイドレール12と直交するクロスレール14
の両端が固着されている。このサイドレール12、サド
ル13およびモータがX軸方向の送り駆動を行う第1の
親送り駆動手段を構成しており、そのストロークは、こ
のX 軸方向について定盤4の全域に亘っている。
【0035】クロスレール14には、その長手方向に沿
ってモータにより送り駆動されるラムサドル15が装架
されている。このクロスレール14、ラムサドル15お
よびモータがY軸方向の送り駆動を行う第2の親送り駆
動手段を構成しており、そのストロークは、このY 軸方
向について定盤4の全域に亘っている。
【0036】このラムサドル15には上下方向に貫通す
る案内穴16が設けられており、ここにラム17が貫挿
され、このラム17がモータによる送り駆動により昇降
可能に案内されている。このラムサドル15、ラム17
およびモータがZ軸方向の送り駆動を行う第3の親送り
駆動手段を構成しており、そのストロークは、このZ軸
方向、すなわち、上下方向について定盤4上に載置され
る被加工物の大きさをカバーしている。
【0037】このように大きなストロークを有する親送
り駆動手段では、従来公知の工作機械と同様に、被駆動
部重量は大きいものとなっているため、これら親送り駆
動手段の送り駆動を行うモータは、高加速送りができな
い、駆動に多大なエネルギーを要することのない低出力
のモータが用いられている。
【0038】以上のように構成された親マシン1によれ
ば、3つの親送り駆動手段によるX,Y,Zの3方向の
送り動作が合成されるラム17の下側の先端は、定盤4
上に載置される被加工物の加工領域全体に亘って移動で
きる。この工作機械においては、このラム17の先端に
着脱可能な状態で主軸3を備えた子マシン2が取り付け
られている。
【0039】次に、この子マシン2について図2により
説明する。
【0040】ラム17の先端に、着脱可能な状態でベー
ス21が水平に取り付けられている。このベース21の
下面には、2本のレール211が平行に設けられてい
る。このレール211は、中間プレート23の上面に設
けられたガイドブラケット231によって挟み込まれる
ことで案内面を構成し、ベース21に取付けられたモー
タ22により中間プレート23をレール211の長手方
向に送り駆動されるようになっている。このベース2
1、中間プレート23およびモータ22が、X’軸方向
の送り駆動を行う第1の子送り駆動手段を構成してい
る。
【0041】中間プレート23の下面には、その上面と
同様のガイドブラケット232が上面側のガイドブラケ
ット231と直交する方向に設けられており、このガイ
ドブラケット232は、トップテーブル24の上面に設
けられた2本のレール241を挟み込んで案内面を構成
し、トップテーブル24に取付けられたモータ25によ
りトップテーブル24をレール241の長手方向に送り
駆動されるようになっている。この中間プレート23、
トップテーブル24およびモータ25が、Y’軸方向の
送り駆動を行う第2の子送り駆動手段を構成している。
【0042】トップテーブル24の下面には、上下方向
に貫通する案内穴が設けられたラムサポート26が取り
付けられている。このラムサポート26の案内穴には、
主軸頭支持ラム28が貫挿され、この主軸頭支持ラム2
8がモータ27による送り駆動により昇降可能に案内さ
れている。このラムサポート26、主軸頭支持ラム28
およびモータ27が、Z’軸方向の送り駆動を行う第3
の子送り駆動手段を構成している。
【0043】これら3つの子送り駆動手段の送り駆動方
向であるX’,Y’,Z’軸方向は、3つの親送り駆動
手段の送り方向であるX,Y,Z軸方向にそれぞれ平行
に配置されている。
【0044】主軸頭支持ラム28の下面には、モータ3
6により鉛直方向の旋回軸Cを中心として水平に旋回可
能な状態で主軸頭サドル31が装着されている。この主
軸頭支持ラム28、主軸頭サドル31および主軸頭支持
ラム28に内蔵されたモータ36が、旋回軸Cまわりの
旋回動作を行う第1の主軸傾斜角形成手段を構成してい
る。
【0045】この主軸頭サドル31は、縦断面が下方に
開く略コの字型に形成され、その下端部において、モー
タ32により水平方向の旋回軸Aを中心として旋回可能
な状態で主軸ヘッド33が取り付けられている。この主
軸頭サドル31、主軸ヘッド33およびモータ32が、
旋回軸Aまわりの旋回動作を行う第2の主軸傾斜角形成
手段を構成している。
【0046】これらの旋回軸Aおよび旋回軸Cまわりの
旋回動作を行う2つの主軸傾斜角形成手段によれば、主
軸ヘッド33を旋回軸Aまわり旋回することによって、
主軸ヘッド33を水平面に対して任意の角度に傾斜させ
ることができるとともに、さらにこの状態で旋回軸Cま
わりに主軸頭サドル31とともに主軸ヘッド33を旋回
させることによって、主軸ヘッド33の傾斜角を任意の
方向に向けることができる。
【0047】主軸ヘッド33はモータを内蔵しており、
このモータにより主軸3を高速で回転駆動する。この主
軸3の先端部には工具を保持するチャック34が設けら
れ、ここに回転形工具35が取り付けられる。回転形工
具35としては、ボールエンドミルや研削砥石などを用
いることができる。
【0048】このような子マシン2に備えられた3つの
子送り駆動手段のストロークは、子マシン2は親マシン
1のラム17の先端に取り付けられたものであることか
らも当然に、親マシン1に備えられた親送り駆動手段の
ストロークに比べて小さい。したがって、親送り駆動手
段における被駆動部が、例えば、X軸方向の第1の親送
り駆動手段では、大きなストロークを有しながら所定の
剛性を備えるため、クロスレール14のような重量の大
きなものを含んでしまうことに対し、子送り駆動手段
は、そのストロークが小さく、3つの子送り駆動手段は
いずれもその被駆動部が軽量なものとなっている。した
がって、子送り駆動手段では、親送り駆動手段と比べ大
きな加速度をもって高速送り駆動を行っても慣性力は小
さく、このため、加工効率を向上することができる。3
つの子送り駆動手段のモータは小容量でも、被駆動部の
重量が小さいため高速送りが可能であり、消費エネルギ
ーも小さいものとなる。
【0049】このような親子構造の工作機械によって金
型などの自由曲面の加工を行う場合、切削加工の能率に
直接的な影響を与える走査送りを高速の送り駆動ができ
る子マシン2の子送り駆動系により行うことが望まし
い。そこで、この親子構造の工作機械は、図3に示すよ
うに、親送り駆動系91、子送り駆動系92、主軸傾斜
角形成手段93、主軸の回転駆動94のすべてを制御す
るCNC装置である全体制御手段90により制御され
る。
【0050】次に、上述の金型等の自由曲面の加工を行
う場合を例として、この親子構造の工作機械の制御系に
ついて説明する。
【0051】まず、このような自由曲面の加工法として
一般的な、矩形走査送りによる加工を行う場合について
説明する。矩形走査送り加工法とは、加工の行われる走
査送りを含む送り動作が、加工面に対して垂直な面内で
略矩形をなすもので、この略矩形の送り動作の行われる
面をずらしながら繰り返すことによって所望する曲面形
状を切削するものである。具体的には、図4に示すよう
なXY平面におよそ平行な曲面Sを加工する場合を例と
すると、例えば、Y軸方向に直線状の走査送りを行い
ながら、Z軸方向に工具刃先の切込み深さを変動させる
切込み送りを行うことにより所望の曲面形状Sの一部と
なる曲線を形成する加工を行い、この後、リトラクト動
作により工具刃先を被加工物から離間させ、加工送り
動作であるピックフィード動作により工具刃先を次の
走査送りを行う位置までX軸方向にずらし、リターン
動作により工具刃先を走査送りの開始位置まで戻し
て、アプローチ動作により再び工具刃先を被加工物に
切り込み、こうして次の走査送りにつなげることで一
連の送り動作をなし、この一連の送り動作を繰り返すこ
とによって所望の曲面形状Sを形成するものである。
【0052】このような矩形走査送りにおける動作〜
のうち、加工送り動作(ピックフィード動作)は、
この加工を行う領域の長さ(図4ではX軸方向の長さ)
に応じて長いストロークを有することが望まれるため、
親送り駆動系91により行い、その他の走査送り動作
、リトラクト動作、リターン動作およびアプロー
チ動作は短いストロークであっても、すばやい動作を
行うことより加工効率を向上させることができるため子
送り駆動系92により行う。ただし、子送り駆動系92
のストロークは加工領域全体に亘るものではないため、
通常、一連の加工送り動作では子送り駆動系92のスト
ロークに応じた幅の領域を加工し、これを複数回繰り返
すことによって加工領域全体の加工を行う。
【0053】このような加工工程全体はCNC装置であ
る全体制御手段90によって制御される。図3に示すよ
うに、CADにより設計し、出力された所望の曲面形状
データをCAMにより加工用NCプログラムに変換し、
全体制御手段90はそのNCプログラムにより、親送り
駆動系91、子送り駆動系92、主軸傾斜角形成手段9
3,主軸の回転駆動94を直接に制御する。
【0054】以下、加工工程全体の制御手順を説明す
る。
【0055】まず、矩形走査送りによる加工の準備とし
て、主軸3への工具35の取付け、工具長測定、主軸傾
斜角形成、工具長のオフセット作業を行う。この主軸傾
斜角形成動作は、主軸傾斜角形成手段93により行われ
る。
【0056】この後、分割された複数の加工領域のうち
第1に加工を行う加工領域へ子マシン2を移動させるた
め、親送り駆動系91により移動送り動作が行われる。
この移動送り動作は親送り駆動系91により行われる。
【0057】続いて、この第1の加工領域を上述の矩形
走査送り加工法により実際に加工する。この加工におい
ては、図4に示した動作〜を行う。
【0058】これらのうち、走査送り動作および切込み
送り動作は、子送り駆動系92により行われる。なお、
この走査送り動作とは、図4において動作として示し
た実際の加工の行われる動作だけではなく、加工送り動
作を除く、リトラクト動作、リターン動作および
アプローチ動作をも含むもので、加工面に対して略垂
直な一平面内での矩形を画く動作をいい、全体制御手段
90が各子送り駆動手段のモータ22,25,27(図
2参照)を制御して繰り返し行われるものである。
【0059】また、図4において動作として示した加
工送り動作は、走査送りに合わせて、親送り駆動系91
により行われる。
【0060】こうして、一連の加工送り動作に対応する
領域Sの加工が終了すれば、全体制御手段90は、再び
親送り駆動系91による移動送り動作により次の加工領
域に子マシン2を移動させて上述の動作を繰り返す。こ
うして所望の曲面形状の全体が加工される。
【0061】なお、図4では、各動作〜の方向を説
明の便宜のため、親送り駆動系91および子送り駆動系
92の送り駆動の座標軸方向(X,Y,Z,X’,
Y’,Z’)にとっているため、各動作は親送り駆動系
91または子送り駆動系92を構成する1つの親送り駆
動手段または子送り駆動手段によって行うことができる
が、一般には、加工する曲面形状に応じて、走査送り面
をこの座標軸方向に対して斜めに傾いた面にとるなど、
加工する曲面形状に応じてこれらは任意に選べばよい。
なお、走査送り面をこの座標軸方向に対して斜めに傾い
た面にとった場合には、矩形走査送りの各動作は2また
は3の親送り駆動手段または子送り駆動手段の送り動作
を合成することによって実現される。
【0062】次に、自由曲面の切削加工法として、円形
走査送りによる切削加工を行う場合について説明する。
円形走査送り加工法とは、円形または略円形の走査送り
を行いながら、この走査送り面に垂直な方向の切込み送
りにより所望の曲面形状に応じた切込み深さを変動させ
るとともに、前記走査送り面に平行な方向の加工送りに
より前記走査送りの位置をずらしていくことによって、
自由曲面の切削を行う加工法である。
【0063】ここでは、図5に示すようなXY平面にお
よそ平行な曲面Sを加工する場合を例とする。この図は
円形走査送り加工法を概念的に示したもので、同図下側
の曲線60は工具刃先の動作軌跡を示しており、同図上
側の曲線61はこの工具刃先の動作軌跡からZ軸成分で
ある切込み送りを除いた軌跡、すなわち、走査送りと加
工送りを合成したXY平面上の軌跡を概念的に示してい
る。
【0064】同図上側の曲線61として示した走査送り
および加工送りは、図6に示すように、XY平面上で円
がX軸方向にずれながら連続して画かれた曲線である。
この円をなす送り動作が走査送り動作であり、この円を
X軸方向にずらしている送り動作が加工送り動作であ
る。走査送り動作が1つの円を画く1サイクルに対し
て、加工送り動作は所定のピックフィード量pだけ走査
送りの行われる位置をずらしている。この加工送り動作
は長いストロークを有する親送り駆動系91により行
い、走査送り動作はすばやい動作が可能な子送り駆動系
92で行う。
【0065】図5に戻って、同図下側に示す工具刃先の
動作を示す曲線60は、上述の走査送り動作および加工
送り動作(曲線61)にZ軸方向の切込み送り動作を合
成した動きとなる。この切込み送りは、走査送り動作お
よび加工送り動作によって刻々変化する工具刃先のX座
標位置およびY座標位置に応じて、所望の曲面形状Sに
おけるZ座標位置に工具刃先を切り込ませるもので、子
送り駆動系92によって行われる。このように、切込み
送り動作を子送り駆動系92で行うこととすれば、上述
のように子送り駆動系92はすばやい動作が可能である
から、走査送り動作および加工送り動作に対する切込み
送り動作の応答性が高くなり、走査送り動作を高速化す
ることができる。
【0066】走査送りおよび加工送りにこのような切込
み送りを加えると、被加工物表面には、走査送りの行わ
れる円周上に切り込み送りの方向であるZ軸方向、すな
わち、深さ方向に起伏を有する溝が円形を画く走査送り
の1サイクルごとに加工される。そして、この起伏を有
する円形の溝が加工送りによってX軸方向にずれていく
ことにより所望の曲面形状Sが形成される。
【0067】なお、円形の走査送りを行いながら加工送
りを行うため、主として加工が行われるのは走査送りの
円のうち、加工送りの進行方向前側の半円部分であり、
後ろ側の半円部分は前側の半円部分が既に加工した領域
を通過するため、空転域となっている。
【0068】このように、加工が行われるのは、加工送
りの進行方向前側の半円部分だけであるから、この前側
半円部分での切削性能を考えて、工具は加工送りの方向
に傾斜する状態に設定されている。この傾斜角は、旋回
軸Aおよび旋回軸Cの主軸傾斜角形成手段により形成さ
れる。なお、このように工具に傾斜角を与えるのは、回
転形工具(ボールエンドミル)においては、工具の回転
中心の周速度が無い部分では切削能力を有しないため、
周速度の有る工具の円周面で切削するためである。
【0069】以上のような円形走査送り加工法において
も、全体制御手段90で子送り駆動系92に円形走査送
りを行わせるものとして構成した図3に示すような制御
系によって工程全体が管理される。
【0070】この円形走査送り加工では、走査送りを図
7に示すような楕円形状や、図8に示すような陸上トラ
ックのような一部に直線部分を有する形状等の略円形と
してもよい。すなわち、全周にわたって、方向の変化が
連続的である閉曲線であればよい。
【0071】また、加工送り動作を図6に示したように
連続的に行うこととせず、例えば図9に示すように工具
が空転域を走査しているときにのみ必要量の加工送りを
行うものとしてもよい。
【0072】工具傾斜角は、刻々変化する切削方向に合
わせて変化させることとしてもよく、このようにすれ
ば、常に能率的な切削が可能になるとともに、加工精度
の向上も図ることができる。
【0073】走査送りの速度は、走査送りを滑らかなも
のとするために周方向の速度を一定にすることが望まし
いが、所望する曲面形状が複雑な場合などは、走査送り
速度を変動させてもよい。
【0074】なお、図5では、説明の便宜上、加工面が
およそXY平面に平行なものとして走査送りをXY平面
内で行うものとしたため、この走査送りは、子送り駆動
系の子送り駆動手段のうち、X’軸方向の第1の子送り
駆動手段と、Y’軸方向の第2の子送り駆動手段とを連
動させることで行うことができるが、一般には、加工す
る曲面形状に応じて、走査送り面を子送り駆動系の座標
軸方向(X’,Y’,Z’)に対して斜めに傾いた面に
とるなど、これらは任意に選べばよい。走査送り面をこ
の座標軸方向に対して斜めに傾いた面にとった場合に
は、円形走査送りは3つの子送り駆動手段を連動させて
行い、加工送り、切込み送りは、2または3の親送り駆
動手段または子送り駆動手段の送り動作を合成すること
によって行なえばよい。
【0075】この円形走査加工法によれば、矩形走査送
り加工法に比べ送り駆動系の最大加速度に対して躍動の
最大値を小さくすることができる。これにより、送り速
度の加減速による振動の発生を防止することができ、高
い表面加工精度も実現しうる。さらに、躍動による機械
構造体への衝撃力も小さいものとなるため、工作機械に
やさしい加工が実現でき、工具寿命や機械寿命も延ばす
ことができる。
【0076】以上のようにして、本発明にかかる親子構
造の工作機械を用い、矩形走査加工法あるいは円形走査
加工法における走査送り動作を高速度かつ高加速度で駆
動しうる子マシン2の子送り駆動手段によって行うこと
により、自由曲面の切削加工は従来の工作機械による加
工と比較して効率的になる。
【0077】そこで、従来の一般的な工作機械を用いた
矩形走査送り加工法による仕上げ加工と、親子構造の工
作機械を用いた円形走査加工法による仕上げ加工とを、
具体的に加工に要する時間で比較することにより検証す
る。加工領域は、2000mm×300mmとし、親子
構造の工作機械の子送り駆動速度は42m/min、従
来の一般的な工作機械の切削送り速度は10m/min
とした。その他の加工条件は、図10に示す。
【0078】この加工では、親子構造の工作機械を用い
て円形走査送りを行った場合、加工に要した時間は18
9分であったのに対し、従来の一般的な工作機械を用い
て矩形走査送りを行った場合、加工に要した時間は60
0分である。このように、親子構造の工作機械を用いた
円形走査送り加工は、従来の一般的な工作機械を用いた
矩形走査送り加工に比べ3分の1以下の時間で、すなわ
ち、3倍以上の効率で切削加工を行うことができること
が分かる。
【0079】この工作機械においては、子マシン2は、
主軸3、主軸傾斜角形成手段93および子送り駆動系9
2を備えた1つのユニットとして構成され、親マシン1
のラム17の端部に着脱可能な状態で取り付けられてい
るものであるから、ラム17の端部に直接主軸3が取り
付けられている図13に示すしたような従来の工作機械
に、この直接取り付けられた主軸3に代えて、上述のよ
うな子マシン2を取り付けることによって、従来の工作
機械を用いて本発明にかかる親子構造の工作機械を構成
することができる。
【0080】あるいは、このような着脱可能なユニット
として構成された子マシン2は、他の構成による子マシ
ンと交換することにより、この親子構造の工作機械を様
々な加工態様に適したものとすることができる。
【0081】たとえば、子マシンを、図11に示すよう
に、ラム17にベース81をモータに88より旋回軸
C’を中心に旋回可能な状態で取り付け、さらにベース
81とトップテーブル82とにより矩形走査送りのため
のX’軸方向の送り駆動を行い、ラムサポート83と主
軸頭支持ブロック84とにより切込み送りのためのZ’
軸方向の送り駆動を行うものとして構成して、この子マ
シンを取り付けることにより、矩形走査送り加工に適し
た構成をとることができる。なお、旋回軸C’による旋
回動作は、走査送り方向であるX’軸方向を変更するこ
とができるものである。
【0082】あるいはまた、子マシンを、図12に示す
ように、ラム17にアーム85の一端をモータにより旋
回可能な状態で取り付けることによって旋回軸C’まわ
りに円形走査送り動作を行うものとし、このアーム85
に主軸頭支持ブロック86を取り付けてZ’軸方向の切
込み送り動作を行うように構成し、この子マシンを取り
付けることにより、円形走査送り加工に適した構成をと
ることができる。なお、この主軸頭ブロック86は、旋
回軸C’との距離を調整することができるようにアーム
85に取り付けられており、これにより、円形走査送り
の旋回半径を調整することができるものとなっている。
【0083】以上、実施形態に即してこの発明を説明し
たが、この発明は上記実施形態に限定されるものではな
く、以下のように構成してもよい。
【0084】(1)上記実施形態では、被加工物を定盤
4上に載置して、主軸3を含む子マシン2を駆動するも
のとして親送り駆動系を構成したが、親送り駆動系の親
送り駆動手段の全部または一部を定盤4をテーブルとし
て送り駆動することにより被加工物と主軸3との相対移
動を行うものとしてもよい。
【0085】(2)上記実施形態では、親送り駆動系を
互いに直交する3方向のうちそれぞれ異なる1方向への
送り駆動を行う親送り駆動手段を備えたものとして構成
したが、親送り駆動手段は主軸を被加工物に対して互い
に直交する3方向に相対移動させるものであれば、すな
わち、3次元的な送り駆動を行うことができるものであ
ればよい。したがって、直線状の送り駆動動作を行う親
送り駆動手段と旋回送り駆動動作を行う親送り駆動手段
とを組合せたものでもよい。また、4以上の親送り駆動
手段を備えたものでもよい。
【0086】(3)上記実施形態では、子送り駆動系を
3つの親送り駆動手段の送り駆動方向と同じ方向に送り
駆動する3つの子送り駆動手段を備えたものとして構成
したが、子送り駆動系の子送り駆動手段は親送り駆動手
段の送り方向とは異なる方向に送り駆動するものとして
構成してもよい。
【0087】
【発明の効果】以上のように、本発明にかかる工作機械
は、ストロークが小さいために送り駆動される被駆動部
の重量が小さく、主軸を高速で送り駆動を行うことがで
きる子送り駆動系を備えており、この子送り駆動系は少
なくとも2次元の領域を効率的に加工を行うことができ
るため、この加工領域を親送り駆動系により被加工物上
を移動させることにより、効率的に広い領域を加工する
ことができる。
【0088】また、被駆動部重量が大きなものとなる親
送り駆動系は高速の送り駆動をする必要がなく、かつ、
子送り駆動系も被駆動部の重量が小さいため、ともに高
出力のモータを必要とせず、多大なエネルギーを要する
ことなく、効率的な加工を行うことができる。
【0089】また、請求項2の発明では、子送り駆動系
のみで3次元の領域を加工することができるため、3次
元的な複雑な形状が求められる被加工物に対しても効率
的に加工することができる。
【0090】また、請求項5の発明では、3つの親送り
駆動手段の送り方向が直交座標系をなすため、親送り駆
動系の動作を制御することが容易である。
【0091】また、請求項6の発明では、同一の送り駆
動方向を有する親送り駆動手段と子送り駆動手段が少な
くとも1組存在するため、この方向の送り駆動について
は、その送り駆動に必要なストロークや送り速度に応じ
て親送り駆動手段または子送り駆動手段を使い分けて、
効率的な加工を行うことができる。
【0092】さらに、請求項7の発明では、互いに直交
する3方向のいずれの方向についても、同一の送り駆動
方向を有する親送り駆動手段と子送り駆動手段が存在す
るため、3次元的な全方向の送り駆動について、その送
り駆動に必要なストロークや送り速度に応じて親送り駆
動手段または子送り駆動手段を使い分けて、効率的な加
工を行うことができる。
【0093】また、請求項8の発明では、軸傾斜角形成
手段を備えているため、被加工物に対する主軸の相対移
動方向に応じて最適な工具傾斜角を形成することができ
る。
【0094】また、請求項9の発明では、主軸と子送り
駆動系とが工作機械本体に対して着脱可能な1つのユニ
ットとして構成されているため、従来の親子構造を有し
ない工作機械に対し、その主軸部分に代えてこのユニッ
トを取り付ければ容易かつ安価に加工能率の高い親子構
造の工作機械を構成することができる。
【0095】また、請求項10の発明では、自由曲面の
加工を行うための制御手段により、その送り速度が加工
効率に大きな影響を与える走査送りを子送り駆動系によ
って行わせるため、自由曲面の加工を効率的に行うこと
ができる。
【0096】さらに、請求項11の発明では、自由曲面
の加工において、高速の送り駆動ができる子送り駆動系
により走査送りと切込み送りを行うことで、この子送り
駆動系のストロークの範囲内の領域を効率的に加工する
とともに、この領域を親送り駆動系が加工送りによりず
らしていくことにより、効率的に所望の曲面形状の全体
を加工することができる。
【0097】またさらに、請求項12の発明では、走査
送りを円形または略円形としたため、送り動作が連続的
に滑らかな曲線を画き、その方向は連続的に変化するこ
ととなるので、送り動作の最大加速度に対して加速度の
変化率である躍動を小さくすることができる。これによ
り、振動の発生を防止できるため、高い表面加工精度も
実現しうる。さらに、躍動による機械構造体への衝撃力
も小さいものとなるため、工作機械にやさしい加工が実
現でき、工具寿命や機械寿命も延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる工作機械の一実施形態を示す斜
視図である。
【図2】同工作機械の子マシン2の拡大斜視図である。
【図3】同工作機械の制御系の概念図である。
【図4】矩形走査送り加工の概念図である。
【図5】円形走査送り加工の概念図である。
【図6】円形走査送り加工における走査送りと加工送り
とを合成した軌跡を示す概念図である。
【図7】円形走査送り加工において、楕円形の走査送り
を行った場合の走査送りおよび加工送りを合成した軌跡
を示す概念図である。
【図8】円形走査送り加工法において、陸上トラックの
ような一部に直線部分を有する形状の走査送りを行った
場合の走査送りおよび加工送りを合成した軌跡を示す概
念図である。
【図9】円形走査送り加工において断続的に加工送りを
行った場合の走査送りと加工送りとを合成した軌跡であ
る。
【図10】親子構造の工作機械を用いた円形走査送り加
工と従来の工作機械を用いた矩形走査送り加工との加工
能率を比較するための説明図である。
【図11】矩形走査送り加工に適した子マシンの斜視図
である。
【図12】円形走査送り加工に適した子マシンの斜視図
である。
【図13】従来の工作機械を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 親マシン 11 コラム 12 サイドレール 13 サドル 14 クロスレール 15 ラムサドル 17 ラム 2 子マシン 21 ベース 24 トップテーブル 23 中間プレート 26 ラムサポート 28 主軸頭支持ラム 3 主軸 33 主軸ヘッド 35 回転形工具 4 定盤 5 基礎

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転形工具を保持する主軸を回転させな
    がら被加工物に対して相対移動させることにより、この
    被加工物の加工を行うように構成された工作機械におい
    て、 前記主軸または前記被加工物を送り駆動することによ
    り、前記主軸を前記被加工物に対して互いに直交する3
    方向に相対移動させる親送り駆動系と、 前記主軸を少なくとも互いに直交する2方向に前記親送
    り駆動系よりも小さなストロークで送り駆動する子送り
    駆動系とを備えたことを特徴とする工作機械。
  2. 【請求項2】 前記子送り駆動系が前記主軸を互いに直
    交する3方向に送り駆動するように構成されたことを特
    徴とする請求項1記載の工作機械。
  3. 【請求項3】 前記親送り駆動系が前記主軸も含めて前
    記子送り駆動系を送り駆動するように構成されたことを
    特徴とする請求項1または2記載の工作機械。
  4. 【請求項4】 前記親送り駆動系と前記主軸との間に前
    記子送り駆動系が介在するように配置されたことを特徴
    とする請求項3記載の工作機械。
  5. 【請求項5】 前記親送り駆動系が、互いに直交する3
    方向のうちそれぞれ異なる1方向への送り駆動を行う3
    つの親送り駆動手段を備えたことを特徴とする請求項1
    〜4のうちいずれかに記載の工作機械。
  6. 【請求項6】 前記子送り駆動系が、前記親送り駆動手
    段の互いに直交する3つの送り駆動方向のいずれかの方
    向への送り駆動を行う子送り駆動手段を少なくとも1つ
    備えたことを特徴とする請求項5記載の工作機械。
  7. 【請求項7】 前記子送り駆動系が、前記親送り駆動手
    段の互いに直交する3つの送り駆動方向のうちそれぞれ
    異なる1方向へ送り駆動を行う3つの子送り駆動手段を
    備えたことを特徴とする請求項5記載の工作機械。
  8. 【請求項8】 前記主軸の軸方向を変動させる主軸傾斜
    角形成手段を備えたことを特徴とする請求項1〜7のう
    ちいずれかに記載の工作機械。
  9. 【請求項9】 前記主軸と前記子送り駆動系とが、工作
    機械本体に対して着脱可能な1つのユニットとして構成
    されたことを特徴とする請求項1〜8のうちいずれかに
    記載の工作機械。
  10. 【請求項10】 自由曲面の加工を行うための制御手段
    を備え、この制御手段が子送り駆動系に対して走査送り
    を行わせるように構成されたことを特徴とする請求項1
    〜9のうちいずれかに記載の工作機械。
  11. 【請求項11】 前記制御手段が、前記子送り駆動系に
    対して、走査送りを行わせながら、所望の曲面形状に応
    じて切込み深さを変動させるための切込み送りを行わせ
    るとともに、前記親送り駆動系に対して、前記走査送り
    の位置をずらしていくため加工送りを行わせるように構
    成されたことを特徴とする請求項10記載の工作機械。
  12. 【請求項12】 前記制御手段が、前記子送り駆動系に
    対して、円形または略円形の走査送りを行わせながら、
    所望の曲面形状に応じて切込み深さを変動させるためこ
    の走査送り面に略垂直な方向の切込み送りを行わせると
    ともに、前記親送り駆動系に対して、前記走査送りの位
    置をずらしていくため前記走査送り面に略平行な方向の
    加工送りを行わせるように構成されたことを特徴とする
    請求項10記載の工作機械。
JP27474297A 1997-10-07 1997-10-07 工作機械 Pending JPH11114759A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27474297A JPH11114759A (ja) 1997-10-07 1997-10-07 工作機械

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27474297A JPH11114759A (ja) 1997-10-07 1997-10-07 工作機械

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11114759A true JPH11114759A (ja) 1999-04-27

Family

ID=17545964

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27474297A Pending JPH11114759A (ja) 1997-10-07 1997-10-07 工作機械

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11114759A (ja)

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002205243A (ja) * 2001-01-10 2002-07-23 Okuma Corp 回転工具による加工方法
JP2005095927A (ja) * 2003-09-24 2005-04-14 Amada Co Ltd ミクロジョイント切断装置
JP2008161951A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Nsk Ltd 主軸装置及びそれを備えた複合加工工作機械並びに主軸装置の組付方法
JP2008161953A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Nsk Ltd 主軸装置及びそれを備えた複合加工工作機械
JP2008289988A (ja) * 2007-05-23 2008-12-04 Musashi Eng Co Ltd ガントリー型作業装置
US7500297B2 (en) 2007-01-30 2009-03-10 Yamazaki Mazak Corporation Machining center
JP2009166204A (ja) * 2008-01-18 2009-07-30 Toshiba Mach Co Ltd 工作機械用アタッチメント
JP2009166202A (ja) * 2008-01-18 2009-07-30 Toshiba Mach Co Ltd 工作機械、ワーク加工方法、および、微細加工物
JP2010510081A (ja) * 2006-11-21 2010-04-02 シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト 工作機械、工作機械の作動方法、およびこれに対応する対象物
US20130051950A1 (en) * 2010-05-03 2013-02-28 National Oilwell Varco, L.P. Cutting device on moveable platform
US20130051949A1 (en) * 2011-08-22 2013-02-28 Kennametal, Inc. Method for milling a blank in the production of a turbine blade
JP2013545623A (ja) * 2010-11-03 2013-12-26 ムベア システムズ ソシエテ・アノニム 大型のワークを加工する装置
US8641338B2 (en) 2006-12-27 2014-02-04 Nsk Ltd. Spindle device, machining center including the spindle device, and method for assembling the spindle device
US20160214220A1 (en) * 2015-01-27 2016-07-28 The Boeing Company Auxiliary milling unit for a milling machine
US20170209946A1 (en) * 2016-01-22 2017-07-27 The Boeing Company Orbital drilling system and associated methods and apparatuses
CN109641332A (zh) * 2016-07-20 2019-04-16 Afw控股有限公司 用于加工工件的加工单元
KR20210124821A (ko) * 2020-04-07 2021-10-15 한국생산기술연구원 복합가공장치

Cited By (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002205243A (ja) * 2001-01-10 2002-07-23 Okuma Corp 回転工具による加工方法
JP2005095927A (ja) * 2003-09-24 2005-04-14 Amada Co Ltd ミクロジョイント切断装置
JP4532869B2 (ja) * 2003-09-24 2010-08-25 株式会社アマダ ミクロジョイント切断装置
JP2010510081A (ja) * 2006-11-21 2010-04-02 シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト 工作機械、工作機械の作動方法、およびこれに対応する対象物
US8352066B2 (en) 2006-11-21 2013-01-08 Siemens Aktiengesellschaft Machine tool, operating method for a machine tool and objects associated therewith
JP2008161951A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Nsk Ltd 主軸装置及びそれを備えた複合加工工作機械並びに主軸装置の組付方法
JP2008161953A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Nsk Ltd 主軸装置及びそれを備えた複合加工工作機械
US8641338B2 (en) 2006-12-27 2014-02-04 Nsk Ltd. Spindle device, machining center including the spindle device, and method for assembling the spindle device
US7500297B2 (en) 2007-01-30 2009-03-10 Yamazaki Mazak Corporation Machining center
JP2008289988A (ja) * 2007-05-23 2008-12-04 Musashi Eng Co Ltd ガントリー型作業装置
JP4607919B2 (ja) * 2007-05-23 2011-01-05 武蔵エンジニアリング株式会社 ガントリー型作業装置
WO2008146472A1 (ja) * 2007-05-23 2008-12-04 Musashi Engineering, Inc. ガントリー型作業装置
TWI421130B (zh) * 2007-05-23 2014-01-01 Musashi Engineering Inc Door type operating device
JP2009166202A (ja) * 2008-01-18 2009-07-30 Toshiba Mach Co Ltd 工作機械、ワーク加工方法、および、微細加工物
JP2009166204A (ja) * 2008-01-18 2009-07-30 Toshiba Mach Co Ltd 工作機械用アタッチメント
US20130051950A1 (en) * 2010-05-03 2013-02-28 National Oilwell Varco, L.P. Cutting device on moveable platform
US9242303B2 (en) * 2010-05-03 2016-01-26 National Oilwell Varco, L.P. Cutting device on moveable platform
EP3208033A3 (de) * 2010-11-03 2017-10-18 Mubea Systems, Société Anonyme Steuerung einer vorrichtung zum bearbeiten eines grossformatigen werkstückes
JP2013545623A (ja) * 2010-11-03 2013-12-26 ムベア システムズ ソシエテ・アノニム 大型のワークを加工する装置
US20130051949A1 (en) * 2011-08-22 2013-02-28 Kennametal, Inc. Method for milling a blank in the production of a turbine blade
US9085034B2 (en) * 2011-08-22 2015-07-21 Kennametal Inc Method for milling a blank in the production of a turbine blade
CN102950318A (zh) * 2011-08-22 2013-03-06 钴碳化钨硬质合金公司 在涡轮叶片的生产中用于铣削坯料的方法
US20160214220A1 (en) * 2015-01-27 2016-07-28 The Boeing Company Auxiliary milling unit for a milling machine
US9586300B2 (en) * 2015-01-27 2017-03-07 The Boeing Company Auxiliary milling unit for a milling machine
US20170209946A1 (en) * 2016-01-22 2017-07-27 The Boeing Company Orbital drilling system and associated methods and apparatuses
US9770769B2 (en) * 2016-01-22 2017-09-26 The Boeing Company Orbital drilling system and associated methods and apparatuses
CN109641332A (zh) * 2016-07-20 2019-04-16 Afw控股有限公司 用于加工工件的加工单元
US11628528B2 (en) 2016-07-20 2023-04-18 Afw Holding Gmbh Machining unit for machining workpieces
KR20210124821A (ko) * 2020-04-07 2021-10-15 한국생산기술연구원 복합가공장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11114759A (ja) 工作機械
US8424427B2 (en) Method and apparatus for roll surface machining
EP3275591B1 (en) Machine tool and control device for said machine tool
JP4837448B2 (ja) 精密ロール旋盤
JP2005125482A (ja) 旋盤
JP2008126322A (ja) バイト加工方法及びバイト加工装置
WO2020145213A1 (ja) 工作機械の制御装置および工作機械
JP2001219325A (ja) ガントリー型の工作機械
CN101513726A (zh) 一种随动磨削方法及其数控装置
JP5147266B2 (ja) V溝加工方法
JPH11114772A (ja) 自由曲面の加工法
JPH089124B2 (ja) 自由曲面の加工方法
JP2716317B2 (ja) 切削加工方法
JPH11151606A (ja) 輪郭加工方法および加工機械
JP2000190127A (ja) マシニングセンタ―による歯車形削り加工方法
JPH11207514A (ja) 加工方法および加工機械
JP6517061B2 (ja) 工作機械及びこの工作機械の制御装置
JP4048356B2 (ja) 歯車を加工可能なマシニングセンタ及び歯車の加工方法
JPH11179608A (ja) 仕上げ加工方法および加工機械
JP2005088142A (ja) 旋盤
JP2016182652A (ja) 工作機械及びこの工作機械の制御装置
JP2011251401A (ja) ワークの表面の加工方法
KR101658780B1 (ko) 목형 금형 5축 제어용 밀링
JP2002331433A (ja) 切削加工ユニット
JPH0653331B2 (ja) 多頭汎用工作機械

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040323

A521 Written amendment

Effective date: 20040524

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20041124

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050405