JPH11114416A - 光触媒半導体による清浄化方法 - Google Patents

光触媒半導体による清浄化方法

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JPH11114416A
JPH11114416A JP25079397A JP25079397A JPH11114416A JP H11114416 A JPH11114416 A JP H11114416A JP 25079397 A JP25079397 A JP 25079397A JP 25079397 A JP25079397 A JP 25079397A JP H11114416 A JPH11114416 A JP H11114416A
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JP
Japan
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water
photocatalytic
photocatalyst
gas
container
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JP25079397A
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English (en)
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Shiro Ogata
四郎 緒方
Tetsuo Tanaka
哲郎 田中
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Tao Corp
Original Assignee
Tao Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来知られていた光触媒半導体表面における
機能・現象を活用すると共に、従来知られていなかった
光触媒半導体で活性化処理された気体や液体を作用させ
ることにより、殺菌、消臭、脱臭、防汚などの環境等の
清浄化方法を提供すること。 【解決手段】 光触媒半導体により活性化処理した気体
又は液体を、光触媒体表面から隔離した条件下、光触媒
体の不存在下、光触媒機能の停止条件下、あるいは光触
媒体表面から隔離した条件下でかつ光触媒機能の停止条
件下で作用させることにより清浄化する。光触媒半導体
により活性化処理した気体又は液体に酸化剤を添加する
と清浄化作用が増強する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光触媒体の新しい
利用方法、すなわち光触媒半導体により活性化処理した
気体又は液体を被清浄部位や被清浄物品に作用させる清
浄化方法に関する。また、この清浄化方法に用いる装置
・器具に関する。
【0002】
【従来の技術】酸化チタンのように光触媒半導体は、電
子が充満した価電子帯と、電子が空の伝導帯と、価電子
帯と伝導帯とを隔てるバンドギャップとからなるエネル
ギー構造を有し、バンドギャップ以上のエネルギーをも
つ光、例えば酸化チタンでは約400nm以下の波長の
光、が吸収されると、価電子帯の電子が伝導帯に励起
し、価電子帯には正孔が生じ、光触媒半導体表面におい
て励起電子と正孔とが気相や液相中の成分をそれぞれ還
元、酸化することはよく知られている。
【0003】ところで、光触媒半導体において光生成し
た電子と正孔とが再結合すると反応は進行しないことに
なるが、実際には光触媒反応は進行し、特に酸素の存在
下ではかなり活性が高く、この場合、酸素の半導体表面
への光吸着が考えられており、水溶液系の反応ではさら
に酸化力の強いヒドロキシラジカル(・OH)の関与も
指摘されている。また、系内に酸素が存在すると、反応
中間体のラジカルと分子状酸素の反応によりペルオキシ
ラジカルが生じることも報告されている(日本化学会編
「光が関わる触媒化学[季刊 化学総説 No.23]
−光合成から環境化学まで−」1994年7月15日学
会出版センター発行、70頁及び97頁参照)。そし
て、光触媒半導体による化学反応はわずかの例を除いて
は、正孔による直接あるいはこれと水との反応で生じる
ヒドロキシラジカルによる酸化作用によって起きるとい
われていた。
【0004】光触媒半導体の応用分野としては、殺菌、
防汚、消臭、有機反応、排水処理等が提案されている。
具体例を挙げると、例えば、飲食及び料理用器具の少な
くとも飲食物側又は料理材料側となる表面に、酸化チタ
ン膜を被覆した飲食及び料理用器具に関するもの(特開
平7−275137号公報)、シート状材に光触媒半導
体を付加したフィルター等で有害物質を除去するもの
(特開平7−299354号公報)、蛍光灯等励起波長
を発光する表面に光触媒体の固定床を作り、水の有害物
質を分解して水を浄化するもの(特開平8−47687
号公報)、タイルや衛生機器表面の抗菌、脱臭機能をも
った薄膜の造膜法(特開平8−66635号公報)な
ど、いずれも光触媒半導体や補足金属や抗菌金属を基体
に添加した光触媒体に、400nm以下の紫外線など励
起波長を照射することで、光触媒体表面に接触した有害
物質の分解や、水・空気の浄化を目的とするものであ
る。
【0005】他方、水や空気を浄化する技術として、真
正S極を給排水管に取付けて、正イオン化した水を飲料
水とすることで管内の汚れを防ぎ、浄化力、溶解力、浸
透力、洗浄力を高めることも知られている(米国特許第
4153559号明細書、米国特許第4210535号
明細書)。この技術によると、正電荷されて浸透力が高
まった水により植物の生育がよいことも挙げられてお
り、その理由として、水のクラスターが小さくなるこ
と、また、水の表面張力が小さくなることのデーターが
示されている。
【0006】その他、正電荷された水(活性水)の製造
に関する技術としては、トルマリン系セラミック材と永
久電極からなる正電荷水(活性水)の製造装置(特開平
5−15872号公報)や、天然ミネラル鉱水やトルマ
リン(電気石)を使用して正荷電され且つ軟水化した活
性水を用いる、浴槽内のヌメリをとる循環式温水器(特
開平6−86799号公報)や、浄化活性作用のある水
の製造法として、セラミックや黒曜石、トルマリン(電
気石)を使用して、水を軟水化・イオン化する方法(特
開平7−132284号公報)が知られており、これら
は、それぞれ鉱石類を使用し、軟水化正電荷水(活性
水)とし、浄化作業、殺菌、有機化合物を分解しようと
すると同時に優れた飲料水として利用しようとする技術
が提案されている。
【0007】また、酸化分解機能を有するオゾンを光触
媒と併用するという試みも行われており、例えば二酸化
チタンとオゾンの励起波長を共通化して、清浄化処理機
能を付与することも知られている(特開平9−7595
9号公報)。
【0008】
【発明が解決すべき課題】上記のように、光触媒半導体
表面に被処理物を接触させ、酸化・還元あるいはイオン
化により、有機化合物の分解・合成や殺菌、消臭、脱
臭、防汚などの環境浄化を行うことは知られていたが、
光触媒半導体で活性化処理された気体や液体が、光触媒
体表面から隔離した条件下、光触媒体の不存在下、光触
媒機能の停止条件下、あるいは光触媒体表面から隔離し
た条件下でかつ光触媒機能の停止条件下で作用させて
も、有機化合物の分解・合成や殺菌、消臭、脱臭、防汚
などの環境清浄化に対する活性を保持していることは知
られていなかった。
【0009】本発明の課題は、従来知られていた光触媒
半導体表面における機能・現象を活用すると共に、従来
知られていなかった光触媒半導体で活性化処理された気
体や液体を作用させることにより、殺菌、消臭、脱臭、
防汚などの環境等の清浄化方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、光触媒の
実用化に関する研究を実施している過程で、光触媒半導
体で処理された気体や液体が光触媒半導体の不存在下で
も活性を有していることを偶然見いだし、本発明を完成
するに至った。
【0011】すなわち本発明は、光触媒半導体により活
性化処理した気体又は液体を作用させることを特徴とす
る清浄化方法に関する。また本発明は、光触媒半導体に
より活性化処理した気体又は液体を、光触媒体表面から
隔離した条件下で作用させることを特徴とする清浄化方
法や、光触媒体の不存在下で作用させることを特徴とす
る清浄化方法や、光触媒機能の停止条件下で作用させる
ことを特徴とする清浄化方法や、光触媒体表面から隔離
した条件下でかつ光触媒機能の停止条件下で作用させる
ことを特徴とする清浄化方法に関する。
【0012】また本発明は、光触媒半導体により活性化
処理した気体又は液体による清浄化作用とオゾンによる
清浄化作用とを相乗的に作用させ得る清浄化方法、すな
わち光触媒半導体により活性化処理した気体又は液体
に、さらにオゾン、過酸化水素、次亜塩素酸、又は塩素
等の酸化剤を共存せしめた清浄化媒体を用いることを特
徴とする上記の清浄化方法に関する。
【0013】さらに本発明は、光触媒半導体により気体
又は液体を活性化処理するための機構と、該活性化処理
された気体又は液体を光触媒体表面から隔離した条件
下、光触媒体の不存在下、光触媒機能の停止条件下、あ
るいは光触媒体表面から隔離した条件下かつ光触媒機能
の停止条件下で作用させるための機構を備えた容器又は
装置や、光触媒半導体により活性化処理した気体又は液
体にさらに酸化剤を共存せしめた清浄化媒体を調製する
機構をさらに備えた容器又は装置に関する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明における光触媒半導体とし
ては、TiO2、ZnO、SrTiO3、CdS、Cd
O、CaP、InP、In23、CaAs、BaTiO
3、K2NbO3、Fe23、Ta25、WO3、Sa
2 、Bi23、NiO、Cu2O、SiC、SiO2
MoS2、MoS3、InPb、RuO2、CeO2、Al
23 などを挙げることができるが、二酸化チタン(T
iO2)が、その光化学的安定性、無毒性、低価格、高
効率などの点からして最も好ましい。
【0015】また、光触媒体には、その製造過程で、光
触媒機能補助添加金属(Pt,Ag,Rh,RuO,N
b,Cu,Sn,NiOなど)を付加することもでき
る。これらは光触媒反応を促進補完するものとしてよく
知られている。この他、光触媒体には、必要に応じて、
抗菌金属や自発型紫外線放射材または蓄光型紫外線放射
材を用いることもできる。
【0016】光触媒半導体は、通常、基体に担持された
光触媒体として用いられる。基体としては、セラミック
ス、ガラスなどの無機材質、プラスチック、ゴム、木、
紙などの有機材質、並びにアルミニウム、鋼などの金属
材質のものを用いることができる。これらの中でも特
に、アクリロニトリル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリカー
ボネイト樹脂、メチルメタクリレート樹脂(アクリル樹
脂)、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等の有機高
分子樹脂材からなる基体を用いる場合は、アモルファス
型過酸化チタンゾルを用いて調製した光触機能を有さな
い第一層を設けることが望ましい(特願平8−7554
3号参照)。
【0017】また、基体の大きさや形には制限されず、
ハニカム状、ファイバー状、濾過シート状、ビーズ状、
発砲状やそれらが集積したものでもよい。さらに、紫外
線を通過する基体であればその内面に光触媒体を適用で
きるし、また塗装した物品にも適用しうる。
【0018】本発明において、活性化処理される気体と
しては空気が、活性化処理される液体としては水が、通
常用いられる。また、本発明における清浄化には、汚れ
除去、防汚、脱臭、消臭、殺菌、洗浄力強化等の他、便
宜上、人間を含めた動物の健康維持や植物の栄養分吸収
力の増強をも含めるものとする。
【0019】本発明において、光触媒半導体による気体
や液体の活性化処理は、400nm以下の紫外線など励
起波長の光を照射している光触媒体の表面に、空気等の
気体や水等の液体を接触・曝露することにより行う。こ
の場合、気体や液体を連続的あるいは間欠的に流動させ
ながら実施することもできるし、また気体や液体を流動
させずに静止した状態で行うこともできる。そして、励
起波長の光源としては、太陽光や紫外線ランプ等を例示
することができる。
【0020】本発明における酸化剤としては、公知の酸
化剤であればどのようなものでも使用することができ、
二酸化マンガン、過マンガン酸カリウム等のマンガン化
合物、二クロム酸カリウム等のクロム化合物、酢酸鉛等
の鉛化合物、塩素、臭素、次亜塩素酸等のハロゲン及び
その化合物、硝酸、硫酸、塩化水素等の無機酸、過酸化
水素、過酢酸等の過酸化物、オゾン等を例示することが
できるが、オゾン、過酸化水素、塩素、次亜塩素酸等食
品又はその製造装置に用いられている酸化剤が望まし
い。
【0021】光触媒半導体により活性化処理した気体又
は液体に、さらに酸化剤を共存せしめた清浄化媒体を調
製する機構としては、酸化剤を光触媒半導体により活性
化処理した気体又は液体と共存させうる機構を有してい
ればどのようなものでもよいが、オゾン発生装置、気体
状の過酸化水素発生装置や次亜塩素酸溶液流入装置を例
示することができる。そして、これらの酸化剤は、光触
媒半導体により活性化処理された気体又は液体中に存在
すると考えられる酸化力の強いヒドロキシラジカル(・
OH)やペルオキシラジカルと共働して相乗的に作用
し、より一層優れた清浄化作用を奏する。
【0022】本発明において、光触媒半導体により気体
又は液体を活性化処理するための機構(以下「活性化機
構」という)と、該活性化処理された気体又は液体を光
触媒体表面から隔離した条件下、光触媒体の不存在下、
光触媒機能の停止条件下、あるいは光触媒体表面から隔
離した条件下かつ光触媒機能の停止条件下で作用させる
ための機構(以下「作用機構」という)を備えた容器・
装置としては、活性化機構と作用機構とが、一体化した
ものと個別に設けられたものがある。
【0023】光触媒半導体により静止状態の気体や液体
を処理するための活性化機構としては、その内側の一部
もしくは全体に二酸化チタン等光触媒半導体がコーティ
ングされ、かつその一部もしくは全体が透明な容器(以
下「光触媒機能透明容器」という)や、その内側の一部
もしくは全体に二酸化チタン等光触媒半導体がコーティ
ングされ、かつその内部に励起波長の光源が設けられて
いる室(以下「光触媒機能付室」)を例示することがで
きる。
【0024】また、光触媒半導体により流動状態の気体
や液体を処理するための活性化機構としては、ハニカム
状、ファイバー状、濾過シート状等の基体に二酸化チタ
ン等光触媒半導体が担持された光触媒体がダクト又はカ
ラム内に充填されており、かつダクトの場合その内部に
励起波長の光源が設けられているもの(以下「光触媒機
能ダクト装置」という)や、細径の透明カラムの場合は
その周囲に励起波長の光源が設けられているもの(以下
「光触媒機能カラム装置」という)を例示することがで
きる。
【0025】上記作用機構としては、光触媒体と被清浄
物品や被清浄部位とが直接接触することがなく、活性化
処理された気体や液体を介して作用せしめる機構であれ
ばどのようなものでもよいが、例えば、光触媒機能透明
容器における中蓋や容器自体の底部等、光触媒機能付室
における棚や室自体の底面等、光触媒機能ダクト装置や
光触媒機能カラム装置における送気もしくは送液ポンプ
等を挙げることができる。
【0026】空気等の気体を媒体とし、活性化機構と作
用機構とが一体化した容器・装置としては、光触媒機能
付室等からなる食品冷蔵庫、食品陳列冷蔵・冷凍ショー
ケース、清浄に保存することが要求される物品の貯蔵庫
等を具体的に例示することができる。また、水等の液体
を媒体とし、活性化機構と作用機構とが一体化したもの
としては、光触媒機能透明容器等からなる食品洗浄保管
装置、医療用器具洗浄保管装置、歯ブラシ・クシ・入れ
歯等の浄化保管容器などを具体的に例示することがで
き、さらに、光触媒半導体が内面にコーティングされた
プール等を例示することができる。
【0027】空気等の気体を媒体とし、活性化機構と作
用機構とが個別に設けられた容器・装置としては、光触
媒機能ダクト装置等からなる居住空間清浄装置、動物・
植物舎空気清浄装置、活性空気発生装置等を具体的に例
示することができる。この場合、空気を循環させてもさ
せなくてもよい。また、水等の液体を媒体とし、活性化
機構と作用機構とが個別に設けられた容器・装置として
は、浴槽・台所・トイレ・洗濯用洗浄水製造装置、ハウ
ス栽培・養魚用水製造装置、光触媒機能透明容器等から
なる食品洗浄保管装置、医療用器具洗浄保管装置、歯ブ
ラシ・クシ・入れ歯等の浄化保管容器などを具体的に例
示することができ、さらに、光触媒機能透明容器等から
なる太陽光利用温水活性水製造装置や光触媒機能カラム
装置等が循環経路に備わった観賞用水槽を例示すること
ができる。
【0028】光触媒半導体により活性化処理された気体
や液体は、例えば以下のようにして作用させることがで
きる。 (光触媒体表面から隔離した条件下で作用させる例)光
触媒機能容器内に被清浄物品を収納し、密閉後励起波長
の光を照射すると、容器内の空気は、光触媒半導体によ
り活性化され、被清浄物品は光触媒体表面から隔離され
ており、光触媒体表面に直接接触していないにもかかわ
らず、清浄化される。また、光触媒機能容器内に被清浄
物品を収納し、容器内を水で満たした後密閉し、後励起
波長の光を照射すると、容器内の水は、光触媒半導体に
より活性化され、被清浄物品は光触媒体表面から隔離さ
れており、光触媒体表面に直接接触していないにもかか
わらず、清浄化される。そして、被清浄物品が食品の場
合は、食品表面の微生物が殺菌され保存効果が向上す
る。
【0029】光触媒体表面から隔離した条件下で作用さ
せる場合に用いることができる光触媒機能透明容器等を
図1及び2により説明する。図1は主として空気又は水
を媒体とする場合に用いられるもので、内面全体に光触
媒体がコーティングされた容器本体1と透明の蓋2から
構成され、容器内部に被清浄物品を収容しておくと、太
陽光3により活性化処理された容器内部の空気又は水に
よって、被清浄物品が清浄化される。また、図2は液体
を媒体とする場合に用いられるもので、底部に光触媒体
がコーティングされた容器本体4と小孔を有する中蓋5
と紫外線発光体6から構成され、中蓋5の上に被清浄物
品を収容しておくと、紫外線発光体6により活性化処理
された容器内部の水によって、被清浄物品が清浄化され
る。
【0030】(光触媒体不存在下で作用させる例)水を
充満した光触媒機能容器を屋外に設置し、所要時間太陽
光に曝露させ、容器内の水を活性化した後、この活性化
処理水を屋内にて、風呂用水として用いると汚れの除去
が、洗濯用水として用いると洗浄力の向上が、植物育成
用に用いると植物の成長速度の向上が、それぞれ期待で
きる。さらに、活性化処理水を飲料水として用いると、
殺菌、カルキ抜きの他、健康維持効果も期待できる。
【0031】上記の光触媒体不存在下で作用させる場合
に用いることができる装置について図3により説明す
る。ポンプ7等により屋外に設けられた光触媒温水パネ
ル8に水を貯め、太陽光3により光触媒温水パネル8内
の水を加温すると同時に活性化処理し、加温かつ活性化
処理された水を随時台所用流し台9、浴槽10、トイレ
11等に供給する。この活性化処理水により、流し台、
食器、浴槽、トイレの清浄化、防汚の他、温水パネル管
内の防汚、防藻、給排水管内の防汚、防錆効果が期待で
きる。この場合、必要に応じて、光触媒温水パネルと浴
槽10等の間にタイマー付貯水タンク12を設けること
ができる。また、上記太陽光3に代えて励起波光発生装
置でパネル8内の水を活性化処理する場合には、該活性
化処理水を飲料水として使用することもできる。
【0032】(光触媒体不存在下で作用させるその他の
例)光触媒機能ダクト装置に励起波長の光を照射しなが
ら、かかるダクト内に気体や液体を連続的あるいは間欠
的に供給し、気体や液体に活性化処理を施し、活性化処
理された気体や液体を被清浄化物位・被清浄物品に作用
させる。この場合、光触媒機能ダクト装置の、上流側に
浮遊物、塵等の各種汚濁物質除去用のフィルターを、ま
た下流側にオゾン発生装置等の酸化剤を光触媒半導体に
より活性化処理した気体と共存させうる機構を必要に応
じて設けることができる。また、活性化処理された気体
や液体を循環して用いることもできる。この例における
概念図を図4に示す。
【0033】上記の光触媒体不存在下で作用させる場合
に用いられる光触媒機能ダクト装置について図5により
説明する。光触媒機能ダクト装置13は、ダクト14、
ダクト14内に設けられたフィルター15、紫外線発光
体16、光触媒体17、ファン18より構成されてい
る。このような光触媒機能ダクト装置により、活性化処
理された空気を室内もしくは冷蔵庫内に導入すると、室
内もしくは冷蔵庫内の脱臭、汚れの分解、殺菌が期待で
きる。また、このような光触媒機能ダクト装置により、
活性化処理された水をプール用水、台所用水、洗濯用
水、トイレ洗浄用水等として用いると、プールや風呂や
トイレ便器の汚れの除去、用水の殺菌、給排水管の防汚
が期待できる。また、この活性化処理水は、上記のよう
に、洗濯用水、養魚用水、植物育成用水、飲料水等とし
て用いることができる。
【0034】(光触媒機能の停止条件下で作用させる
例)水が入れられた光触媒機能容器に励起波長の光を所
要時間照射し、容器内の水を予め活性化処理し、この活
性化処理された水を洗浄水として、洗浄すべき食器やス
テンレス製の流し等の被清浄物品や被清浄部位に直接散
布して洗浄すると、容器内の水は活性状態を維持してお
り、食器等に付着している油脂分等の汚れ成分が剥離す
る。
【0035】(光触媒体表面から隔離した条件下でかつ
光触媒機能の停止条件下で作用させる例)水が入れられ
た光触媒機能容器に励起波長の光を所要時間照射し、容
器内の水を予め活性化しておく。次に、容器を励起波長
の光を処断した状態に置き、光触媒機能を停止させる。
このような光触媒機能の停止条件下でも、容器内の水は
活性状態を維持しているから、容器内の活性化処理水に
歯ブラシ、入れ歯等を浸漬すると、これら歯ブラシ、入
れ歯等の汚れ除去、殺菌が期待できる。例えば、日中、
水が満たされた光触媒機能容器を日当たりの良いところ
もしくは蛍光灯の下に置いておき、夜になってから歯ブ
ラシ、入れ歯等をこの容器内の水に浸漬することができ
る。この場合、活性化処理水を光触媒機能容器から、通
常のコップ等の容器に移し換えて入れ歯等を洗浄するこ
ともできる。
【0036】本発明において、光触媒半導体で活性化処
理した気体や液体の媒体が、光触媒機能が作用しなくな
っても、汚れ除去、防汚、脱臭、消臭、殺菌、洗浄力強
化等の清浄化作用の他、人間を含めた動物の健康維持作
用や植物の栄養分吸収力の増強作用を有するメカニズム
は明らかではないが、光触媒半導体が励起波光を受光し
て、その表面にヒドロキシラジカルや活性酸素として作
用するペルオキシラジカル等のフリーラジカルを生成す
ると同時に、これらフリーラジカルの周辺領域に正電荷
領域が発生し、これらフリーラジカルや正電荷等が光触
媒半導体への励起波光が遮断された後も活性化処理媒体
中に存在・浮遊し、被清浄化部位・被清浄化物品に作用
し、上記の清浄化効果を奏するものと思われる。
【0037】光触媒半導体で活性化処理した水は、前記
米国特許第4153559号明細書及び米国特許第42
10535号明細書に記載の正イオン化した水と同様
に、水のクラスターが小さくなり、また水の表面張力が
小さくなること、及び、汚れを防ぎ、浄化力、溶解力、
浸透力、洗浄力を高めるという作用効果を有することか
ら、正電荷を有していると考えられる。
【0038】また、光触媒半導体で活性化処理した水
は、前記特開平5−15872号公報や、特開平6−8
6799号公報や、特開平7−132284号公報に記
載されている正電荷された水(活性水)とも性状及び作
用効果が類似していることから、光触媒半導体による活
性化処理により正電荷領域が発生するものと考えられ
る。
【0039】
【実施例】
実施例1 ガラス製透明容器を2つ用意し、一方にはその内部を二
酸化チタンをコーティングし光触媒機能容器として使用
し、他方は二酸化チタンをコーティングすることなく対
照容器として使用した。これらガラス性透明容器の中
に、水道水1000mlを入れ、太陽光を12時間曝露
した。曝露後こうして得られた光触媒活性水1000m
lと対照水1000mlとを、それぞれ普通のガラス製
容器に移した。
【0040】このように調製された普通のガラス製容器
中の光触媒活性水1000mlと対照水1000mlの
それぞれに、パイロット社製の赤インクを0.1mlず
つ滴下したところ、光触媒活性水では、赤インクがその
表面で大きく広がらず、下部に沈降した後、滴下からお
よそ3分後に拡散し始めたが、対照水では、赤インクが
その表面で大きく広がり、下部に沈降せず、滴下からお
よそ8分後に拡散し始めた。滴下から1日経過した時点
で目視により観察したところ、光触媒活性水の方が対照
水に比較して色が薄くなっていた。
【0041】これらの結果から、光触媒半導体で活性化
処理した水は、水のクラスターが小さくなり、また水の
表面張力が小さくなること、及び、光触媒不存在下にお
いても、有機化合物を分解する能力を保持していること
がわかる。
【0042】実施例2 ガラス製透明容器を2つ用意し、一方にはその内部を二
酸化チタンをコーティングし光触媒機能容器として使用
し、他方は二酸化チタンをコーティングすることなく対
照容器として使用した。これらガラス性透明容器の中
に、水道水1200mlを入れ、太陽光を7時間曝露し
た。曝露後こうして得られた光触媒活性水1200ml
と対照水1200mlとを、それぞれ普通のガラス製容
器に移した。
【0043】このように調製された普通のガラス製容器
中の光触媒活性水1200mlと対照水1200mlの
それぞれに、市販のサラダ油を0.3mlずつ滴下した
ところ、光触媒活性水では、水面浮遊油分の径が対照水
のそれに比べて小さく、滴下から2時間経過した時点で
は、光触媒活性水では、油分の径がより小さくなり乳化
が始めっているのに対し、対照水では油と水の境界がは
っきりとし全体的に透明であった。サラダ油滴下後1日
経過した時点では、光触媒活性水では、油滴がほとんど
なくなり乳化状態となっていたのに対し、対照水では、
中心部に白色化した油が残り、全体的に依然として透明
であった。
【0044】これらの結果から、光触媒半導体で活性化
処理した水は、水の表面張力が小さく、すなわち界面活
性作用を保持していることがわかる。
【0045】実施例3 ガラス製透明容器を2つ用意し、一方にはその内部を二
酸化チタンをコーティングし光触媒機能容器として使用
し、他方は二酸化チタンをコーティングすることなく対
照容器として使用した。これらガラス性透明容器の中
に、水道水1000mlを入れ、太陽光を12時間曝露
した。曝露後こうして得られた光触媒活性水1000m
lと対照水1000mlとを、次の試験に供した。
【0046】油脂を主たる汚れ成分とするステンレス製
の流しの右半分に光触媒活性水200mlを、左半分に
対照水200mlをそれぞれ直接散布した。10分後目
視により観察したところ、光触媒活性水を散布した方の
ステンレス表面からは油汚れ成分が浮き上がるような感
じで剥離し、水道水で洗い流したところきれいに流去す
ることができ、ステンレス表面が白っぽくなっていた。
これに対して、対照水を散布した方のステンレス表面は
何の変化もなかった。
【0047】これらの結果から、光触媒半導体で活性化
処理した水は、光触媒の機能が停止した条件下でも洗浄
能力を保持していることがわかる。
【0048】実施例4 750mlのガラス性透明容器を2つ用意し、一方には
その内部を二酸化チタンをコーティングし光触媒機能容
器として使用し、他方は二酸化チタンをコーティングす
ることなく対照容器として使用した。これらガラス性透
明容器の中に、木綿豆腐が収納されたプラスチック製容
器を入れ、内部の空気が漏洩しないように密封し、両者
とも6時間太陽光に曝露し、その後は紫外線が遮断され
た28℃の環境に放置した。試験に供した木綿豆腐は、
同じ商品から3cm立方のものを2つ調製したものであ
る。
【0049】曝露終了後半日経過時点で目視により観察
したところ、両者とも変化がなかった。曝露終了後1日
経過時点では、対照容器内の豆腐表面にはオレンジ色の
カビが散見され、また豆腐からの滲出水は乳濁してい
た。これに対し、光触媒機能容器内の豆腐表面にはカビ
が見られず、また豆腐からの滲出水も透明であった。曝
露終了後2日経過時点では、対照容器内の豆腐は腐敗が
一層進行し、光触媒機能容器内の豆腐表面にはオレンジ
色のカビが散見された。
【0050】これらの結果から、光触媒半導体により活
性化処理された空気は、光触媒半導体表面から隔離され
た場所において、しかも、光触媒機能の停止条件下にお
いても殺菌作用を有することがわかる。
【0051】
【発明の効果】本発明によると、光触媒半導体により活
性化処理した気体又は液体を、光触媒体表面から隔離し
た条件下、光触媒体の不存在下、光触媒機能の停止条件
下、あるいは光触媒体表面から隔離した条件下かつ光触
媒機能の停止条件下において作用させても、汚れ除去、
防汚、脱臭、消臭、殺菌、洗浄力強化等の清浄化を図る
ことが可能になり、光触媒体の応用範囲が著しく拡大す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の太陽光等を利用する光触媒機能透明容
器の概略斜視図である。
【図2】本発明の紫外線発光体を利用する光触媒機能容
器の概略斜視図である。
【図3】本発明の光触媒温水パネルを用いた清浄化装置
の概略斜視図である。
【図4】本発明における光触媒不存在下での清浄化方法
を説明する概念図である。
【図5】本発明の光触媒機能ダクト装置の概略斜視図で
ある。
【符号の説明】
1 内面光触媒コーティング容器 2 透明の蓋 3 太陽光 4 底部光触媒コーティング容器 5 小孔を有する中蓋 6 紫外線発光体 7 ポンプ 8 光触媒温水パネル 9 台所用流し台 10 浴槽 11 トイレ 12 タイマー付貯水タンク 13 光触媒機能ダクト装置 14 ダクト 15 フィルター 16 紫外線発光体 17 光触媒体 18 ファン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C02F 1/30 C02F 1/30 1/72 1/72 Z 1/76 1/76 Z 1/78 1/78

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光触媒半導体により活性化処理した気体
    又は液体を作用させることを特徴とする清浄化方法。
  2. 【請求項2】 光触媒半導体により活性化処理した気体
    又は液体を、光触媒体表面から隔離した条件下で作用さ
    せることを特徴とする清浄化方法。
  3. 【請求項3】 光触媒半導体により活性化処理した気体
    又は液体を、光触媒体の不存在下で作用させることを特
    徴とする清浄化方法。
  4. 【請求項4】 光触媒半導体により活性化処理した気体
    又は液体を、光触媒機能の停止条件下で作用させること
    を特徴とする清浄化方法。
  5. 【請求項5】 光触媒半導体により活性化処理した気体
    又は液体を、光触媒体表面から隔離した条件下でかつ光
    触媒機能の停止条件下で作用させることを特徴とする清
    浄化方法。
  6. 【請求項6】 光触媒半導体により活性化処理した気体
    又は液体に、さらに酸化剤を共存せしめた清浄化媒体を
    用いることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の
    清浄化方法。
  7. 【請求項7】 酸化剤が、オゾン、過酸化水素、次亜塩
    素酸、又は塩素であることを特徴とする請求項6記載の
    清浄化方法。
  8. 【請求項8】 光触媒半導体により気体又は液体を活性
    化処理するための機構と、該活性化処理された気体又は
    液体を光触媒体表面から隔離した条件下、光触媒体の不
    存在下、光触媒機能の停止条件下、あるいは光触媒体表
    面から隔離した条件下かつ光触媒機能の停止条件下で作
    用させるための機構を備えたことを特徴とする容器又は
    装置。
  9. 【請求項9】 容器又は装置が、光触媒半導体により活
    性化処理した気体又は液体に、さらに酸化剤を共存せし
    めた清浄化媒体を調製する機構を備えたことを特徴とす
    る請求項7記載の容器又は装置。
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