JPH11113365A - コンバインの脱穀装置 - Google Patents

コンバインの脱穀装置

Info

Publication number
JPH11113365A
JPH11113365A JP28577997A JP28577997A JPH11113365A JP H11113365 A JPH11113365 A JP H11113365A JP 28577997 A JP28577997 A JP 28577997A JP 28577997 A JP28577997 A JP 28577997A JP H11113365 A JPH11113365 A JP H11113365A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
feed chain
threshing
cutting
cut
grain
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28577997A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeki Murata
茂樹 村田
Takeshi Okumura
健 奥村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd filed Critical Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
Priority to JP28577997A priority Critical patent/JPH11113365A/ja
Publication of JPH11113365A publication Critical patent/JPH11113365A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Threshing Machine Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 機体前部に配した刈取装置で穀稈の株元を切
断し、機体の一側部に配したフィードチェーンに受け継
ぎ、後方の脱穀装置側に搬送する自脱型のコンバインに
おいて、さらに脱穀装置の負荷を低減すると同時に、脱
穀性能を向上する。 【解決手段】 脱穀装置9の投入口と刈取装置8後部と
の間に切断刃62と搬送体61・63とを配設し、刈り
取った穀稈の穂部側を切断し、切断された穂先側を搬送
体で脱穀装置内に搬送し、該脱穀装置内に螺旋状のスパ
イラを有するロータ59を軸支し、穂先側のみを脱穀す
るように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は刈り取った穀稈の穂
部分を切り取り扱室内に投入し、脱穀効率を向上する技
術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から自脱型のコンバインでは、刈取
部によって刈り取られた穀稈を、フィードチェーンに受
け継ぎ、穂先側を脱穀選別装置上部の扱室内に案内し、
扱胴軸に平行に移動させて脱穀する形式であった。ま
た、この自脱型のコンバインでは、脱穀された後の排藁
は、機体後部に配設した排藁カッター等の排藁処理装置
に搬送され、排藁を切断して処理したり、機体後部に結
束装置を装着して排藁を結束して圃場に放出していた。
【0003】一方、脱穀処理の負荷を低減するために穂
先のみ取り込んで脱穀することが従来からおこなわれて
いる。その構成としては、圃場に植立している状態の穀
稈の側方に機体を走行させて、穀稈の穂先側のみ扱胴内
に引き込み、脱穀を行う技術は実公昭40−32982
において公知となっている。また、実公昭26−525
7や実公昭39−4671において、圃場に植立してい
る状態の穀稈を掻き集めて穀稈の穂先側を刈り取って、
穂先側のみを集めたり、穂先側のみを脱穀する技術も公
知となっている。また、圃場に植立している状態の穀稈
を掻き集めて穀稈の穂先側を刈り取り、その後に穀稈の
株元側を切断して圃場に放擲し、穂先側のみを脱穀する
技術も実公昭43−23544や実公昭49−4460
1において公知となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の実公昭
40−32982や、実公昭26−5257、実公昭3
9−4671においては、穀稈の穂先側のみを直接脱穀
したり、穂先側のみを刈り取って脱穀しているが、穀稈
が圃場に植立した状態のまま残されており、刈取り作業
後に排藁の刈取り作業が残っていた。また、実行公昭4
3−23544や実公昭49−44601においても、
穀稈の穂先側のみを刈り取って脱穀すると同時に、穀稈
の株元側を切断しているが、排藁として圃場に放擲され
ており、刈取り後の排藁を束ねて天日乾しする等の後処
理作業が残されていた。その為に、脱穀した後の排藁を
処理することのできる自脱型のコンバインの脱穀装置内
に穂部のみを投入し、脱穀装置の駆動力をできる限り低
減するとともに、さらに脱穀性能を高め、脱穀した籾等
を単粒化処理することができる構成が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題
点を解消するために、機体前部に穀稈の株元を切断する
刈取装置を配し、その後方に脱穀装置を配する自脱型の
コンバインにおいて、脱穀装置の投入口と刈取装置後部
との間に切断刃と搬送体とを配設し、該切断刃を刈り取
った穀稈の穂部の基部に位置させ、穂先側を切断して搬
送体で脱穀装置内に搬送するように構成したものであ
る。または、機体前部に配した刈取装置で穀稈の株元を
切断し、機体の一側部に配したフィードチェーンに受け
継ぎ、後方の脱穀装置側に搬送する自脱型のコンバイン
において、前記脱穀装置前部とフィードチェーン前部と
の間に切断刃を配し、穀稈の穂部側を切断して、穂部側
を脱穀するように構成したものである。また、前記脱穀
装置内に、螺旋状のスパイラを有するロータを軸支した
ものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明が解決しようとする課題及
び解決するための手段は以上の如くであり、次に添付の
図面に示した実施例の構成を説明する。図1は本発明の
穂部切断搬送装置を有するコンバイン全体平面図、図2
は同じくコンバインの側面図一部断面図、図3は本発明
の穂部切断搬送装置の平面図、図4は同じく側面図、図
5は穂先側を切断する切断カッターを有するロータ前部
の側面図、図6は同じく切断カッターを有するロータの
正面図、図7はエンジンルーム導入口に防塵網を有する
コンバインの後方斜視図、図8はベルト状の防塵網の斜
視図、図9は同じく平面図、図10は前方斜外側に傾斜
状に配したフィードチェーンの平面図、図11は同じく
フィードチェーンの側面図、図12は前方斜外側に傾斜
状に配したフィードチェーンの第二実施例の平面図、図
13は同じくフィードチェーンの第二実施例の側面図、
図14はフィードチェーンの第三実施例を示す側面図で
ある。
【0007】図1、図2においてコンバインの全体構成
から説明すると、クローラ式走行装置1上に機体フレー
ム2を載置し、該機体フレーム2前端に引起し・刈取装
置8を昇降可能に配設し、引起し・刈取装置8は前端に
分草板3を突出して穀稈を分草し、その後部に引起しケ
ース4を立設して該引起しケース4より突出したタイン
の回転により穀稈を引き起こして、分草板3後部に配設
した刈刃5にて株元を刈り取り、上部搬送装置25・2
6、下部搬送装置、縦搬送装置6にて後部へ搬送し、こ
の縦搬送装置6の上端から株元がフィードチェーン7に
受け継がれて脱穀装置9内に穀稈を搬送し、該フィード
チェーン7後端には排藁搬送装置16が配設され、排藁
搬送装置16後部下方に配設した排藁カッター等の排藁
処理装置17にて、搬送されてきた排藁を切断して圃場
に放出している。前記脱穀装置9の側部には選別後の精
粒を貯留するグレンタンク12が配設され、該グレンタ
ンク12前部には運転部19が配設されている。
【0008】また、図7に示すように、前記運転部19
の後下部にはエンジンルームが形成されている。図8、
図9に示すように、該エンジンルームの入口側には冷却
風を導入する導入口42を開口している。該導入口42
は、四角形状の開口されており、該導入口42の前部側
にエンジン41を冷却するラジエータ52が配置され、
導入口42の後部側に排塵ダクト46を配置している。
【0009】前記導入口42を防塵網43で被装し、埃
や塵等がエアクリーナーへ至り、目詰まり等が生じない
ようにし、この防塵網43も目詰まりしないようにして
いる。本実施例における防塵網43は、ベルト状に形成
されている。前記導入口42の後部側に上下に軸芯を有
する駆動ローラー44を軸支し、導入口42の前部に駆
動ローラー44と平行状に従動ローラ45を軸支する。
該従動ローラ45と駆動ローラー44との外周面に防塵
網43を巻回して、導入口42の後部側に一定の間隔を
開けて防塵網43で導入口42を被装する。
【0010】また、前記駆動ローラー44の上部には駆
動モータ47を配し、該駆動ローラー44の駆動軸48
と駆動モータ47とを連結し、駆動モータ47を駆動す
ることで、駆動ローラー44を回動し、防塵網43が回
転される。また、前記排塵ダクト46の開口の前部側を
前記防塵網43の後部側に面し、排塵ダクト46の開口
の後部側にブラシ体49を配設している。該ブラシ体4
9の基部を排塵ダクト46の開口後部に固設し、ブラシ
体49の毛先を駆動ローラー44に巻回した防塵網43
後面に当接している。
【0011】従って、防塵網43を回転させると、ラジ
エータ52前面を通過して該防塵網43に付着した塵等
が、ブラシ体49側に送られ、ブラシ体49に当接して
掃き落とされ、浮いた塵や埃は排塵ダクト46を通過し
て機外に排出され、防塵網43の通気性を保っている。
よって、清掃された防塵網43部分が常にラジエータ5
2前面を通過し、藁屑等が空気中を舞う収穫作業時にお
いて、塵埃を取り除いた外気を吸引し、エンジンタ41
を冷却することができる。
【0012】また、前記脱穀装置9内には扱胴20が横
架されている。該扱胴20は扱歯式とスクリュー式があ
り、図1においてはスクリュー式を示し、図11におい
ては周囲に扱歯27・27・・・が植設され、該扱胴2
0下部周囲にはクリンプ網31を設けている。そして、
前記フィードチェーン7によって搬送される穀稈の株元
側を挟持して後方へ搬送し、穀稈の穂先側を扱胴20周
囲に案内して穂先側を脱粒し、クリンプ網31より籾や
小さな藁屑等のみを漏下している。
【0013】また、前記縦搬送装置6の後端部(フィー
ドチェーン7側端部)は、進行方向に対して左右に回動
可能に支持され、穀稈の長さに合わせて左右に回動し、
フィードチェーン7に受け継ぐ株元側の位置を調整し、
脱穀装置9内に搬送する穀稈の穂先側の長さ、いわゆる
扱深さを調整している。
【0014】前記脱穀装置9の下方に揺動選別装置10
を形成している。図2に示すように、該揺動選別装置1
0内には、選別本体51を揺動自在に支持し、クリンプ
網31で脱穀された穀粒等が、選別本体51によって揺
動選別と風選別とによって一番物、二番物、藁屑とに選
別されている。また、前記選別本体51の下方に唐箕3
5、一番コンベア22、二番コンベア23とを横架して
いる。前記一番コンベア22の一側に図示せぬ揚穀コン
ベアが連結されている。選別本体51で選別された一番
物が、一番コンベア22より揚穀コンベアを介してグレ
ンタンク12に搬送されている。また、前記二番コンベ
ア23に漏下された二番物は、図示せぬ還元コンベアを
介して選別本体51前部に還元され、選別本体51で再
度選別を行うようにしている。前記選別本体51で選別
された藁屑は、機体外部に排出されている。
【0015】また、本実施例において、穀稈の扱深さを
扱胴20の前後において変更するように構成している。
図10に示す平面視のように、前記フィードチェーン7
を扱胴20の軸芯方向に対して一定角度θで前方斜外側
方に配し、フィードチェーン7前部を扱胴20外周面の
外側側方に位置し、フィードチェーン7後部側を扱胴2
0外周面の近傍に位置するように傾斜状に配している。
【0016】従って、前記フィードチェーン7前部側に
おいては、扱胴20の外周面より離れた状態となってお
り、フィードチェーン7によって搬送される穀稈は、扱
胴20前部においては穂先側が通過し、いわゆる浅扱の
状態となり、扱胴20の駆動への抵抗を小さくし、穀稈
が、扱胴20後方に搬送されるに連れて、フィードチェ
ーン7と扱胴20との距離が短くなり、扱胴20内を通
過する穀稈部分の長さが長くなる、いわゆる深扱の状態
となり、扱胴20で穂及び穀稈部分を扱くことになる。
従って、扱胴20前部から脱粒量は次第に多くなるよう
になり、大量の穀稈が搬送されても、負荷が扱胴20前
部で急激に大きくなったり、穂切れが生じることがな
く、扱胴20を安定した回転数で駆動できるようになる
のである。そして、扱胴20の全長で有効に脱穀作用さ
せることができ、扱胴20後部で深扱の状態で脱穀され
るので、株元近くの穂や短稈も脱穀できて扱残しによる
損失も減少できるのである。
【0017】また、前記フィードチェーン7前部を外側
に回動調整可能としている。即ち、図10、図11に示
すように、機体側に筒状の回動基部71を立設し、該回
動基部71外周面に図示せぬアームの一端を枢支し、該
アーム他端にフィードチェーン7の支持部を枢支し、フ
ィードチェーン7前部を筒状の回動基部71の軸芯を中
心として水平方向に回動できるようにしている。前記回
動基部71軸芯位置に垂直伝動軸73を軸支し、図示せ
ぬ動力伝達機構を介してエンジンからの動力を伝達して
いる。該垂直伝動軸73上部には、垂直伝動軸73に対
して直角に水平伝動軸75を軸支し、水平伝動軸75他
端をフィードチェーン7後部に配した駆動スプロケット
74に固設している。前記垂直伝動軸73上端にベベル
ギア76を固設し、水平伝動軸75端部に固設するベベ
ルギア77をベベルギア76に噛合し、垂直伝動軸73
の動力が水平伝動軸75を介して駆動スプロケット74
に伝達され、フィードチェーン7を駆動している。
【0018】そして、前記フィードチェーン7前部を水
平方向の外側に回動すると、この回動に伴われて水平伝
動軸75は垂直伝動軸73を中心に回動し、動力はベベ
ルギア77とベベルギア76を介してフィードチェーン
7に伝達される。尚、前記フィードチェーン7を水平方
向に回動可能に支持する構成は、前記アームを回動基部
71に枢支する構成に限定するものでなく、回動基部7
1とフィードチェーン7とを一体的に固設し、回動基部
71を垂直伝動軸73を中心に回動させる構成にするこ
ともできる。
【0019】また、前記フィードチェーン7の水平回動
は、手動によって回動させたり、図示せぬ駆動モータに
よってフィードチェーン7を支持する前記アームを回動
し、フィードチェーン7前部を外側に回動し、適所に位
置させることができる。これに対し、該フィードチェー
ン7前部に穀稈の株元を受け継がせる、縦搬送装置6の
後端部を図10に示す6’のように外側に回動させて、
穀稈の受け継ぎを円滑に保つこともできる。
【0020】よって、穀稈の稈長に合わせてフィードチ
ェーン7前部及び縦搬送装置6後部を外側に回動させる
角度を変更し、穀稈の長い場合には、外側に回動させる
角度θを大きくし、穀稈が短い場合には角度θを小さく
し、扱胴20前部で浅扱の状態とし、後方になるにつれ
て深扱の状態としている。また、脱穀装置9の脱穀に対
応する穀物の種類を多くすることができる。
【0021】また、前述したフィードチェーン7を平面
視で傾斜状に配し、該フィードチェーン7の後部を機体
後部まで延出し、排藁搬送装置16をなくすこともでき
る。つまり、図12、図13に示すように、フィードチ
ェーン7’を扱胴20の一側部に配し、該フィードチェ
ーン7’を扱胴20の軸芯方向に対して前方斜側方に角
度Xで傾斜状に配置している。該フィードチェーン7’
後部を扱胴20後端部より後方に延出し、フィードチェ
ーン7’による搬送距離を長くし、フィードチェーン
7’後部を前述した排藁処理装置17の上方に位置して
いる。
【0022】また、前記フィードチェーン7’は、図1
3に示す側面視のように、フィードチェーン7’前部は
扱胴20前上部の前方に位置し、フィードチェーン7’
後部は排藁処理装置17の上方に配置している。前記フ
ィードチェーン7’下面側に挟扼杆80を前低後高に配
し、フィードチェーン7’下面後部に図示せぬ排藁支え
板を配置し、オーバーチェーン型のフィードチェーン
7’を形成している。該フィードチェーン7’をオーバ
ーチェーン型とし、フィードチェーン7’後部を扱室の
上方に配したことで、フィードチェーン7’後部より排
藁処理装置17上に排藁を落下することができ、排藁搬
送装置16をなくした構成にしている。
【0023】また、前記フィードチェーン7’の搬送面
を扱胴20側方の上部側とし、フィードチェーン7’に
よって搬送される穀稈が、扱胴20の外周部の上方を通
過して脱穀され、上扱式の脱穀方式が用いられている。
上扱式では穀稈を後方に通過させる隙間が大きくなり、
穀稈の脱粒の精度が良く、また、穀稈内に刺さり粒を生
じることも少なくできる。
【0024】このように構成し、前方斜側方に配したフ
ィードチェーン7’によって搬送される穀稈は、扱胴2
0前部に投入される穀稈の長さが短く浅扱となり、扱胴
20の駆動の抵抗が少なくなる。そして、穀稈が扱胴2
0の後方に搬送されるにつれて深扱となり、扱胴20に
よる脱粒作用が徐々に大きくなり、扱胴20の全長を有
効に使用することができる。そして、扱胴20後部で深
扱となるので、扱残しがなくなるのである。
【0025】また、扱胴20の駆動負荷を小さくできた
ことによって、扱胴20の駆動力をフィードチェーン
7’から伝達することもできる。図12、図13に示す
ように扱胴20の駆動軸136の後部に動力取り出し用
のプーリ83を固設し、前記扱胴20後上部の後方でフ
ィードチェーン7’側方に、駆動軸136と平行状にカ
ウンター軸84を配し、該カウンター軸84の前端部に
プーリ85を固設し、カウンター軸84の後端部にベベ
ルギア86を固設している。前記プーリ85とプーリ8
3との間にベルトを巻回し、カウンター軸84に動力を
伝達する構成としている。
【0026】また、フィードチェーン7’の前後途中位
置に、フィードチェーン7’の配設方向に対して水平方
向で直角に中間軸87を軸支し、該中間軸87の内側端
部にベベルギア89を固設し、該ベベルギア89を前記
カウンター軸84のベベルギア86に噛合し、中間軸8
7に動力を伝達する。該中間軸87の外側端部にプーリ
88を固設する一方、フィードチェーン7’後部に配し
た駆動スプロケット90の駆動軸上にプーリ91を固設
し、該プーリ91とプーリ88との間にベルトを巻回す
る。
【0027】よって、前記扱胴20の駆動軸136の動
力が、カウンター軸84、中間軸87等を介して駆動ス
プロケット90に伝達され、フィードチェーン7’を駆
動する。従来は、この駆動軸136後部より排藁搬送装
置16に動力を伝達していたが、該排藁搬送装置16を
なくし、排藁搬送をも行うフィードチェーン7’に動力
を伝達することで、脱穀装置9や揺動選別装置10の動
力伝達構成をシンプルにしている。
【0028】次に、前記扱胴20の前後途中位置におい
て、扱深さを変更することができるフィードチェーン
7”の別形態について図14を用いて説明する。この実
施例においては、扱胴20’を後高の傾斜状に配し、前
後方向長さを長くしている。該扱胴20’外周面下側を
クリンプ網31によって被装し、該扱胴20’の一側部
にフィードチェーン7”を配置している。該フィードチ
ェーン7”の駆動スプロケット100を、側面視で扱胴
20’の前下部の前方に配置し、ガイドスプロケット1
01を扱胴20前面の上下中央部に配置している。扱胴
20後面の上下略中央部の後方に従動スプロケット10
2を配置し、該従動スプロケット102の前下方に別の
スプロケット103を配置し、これらのスプロケット1
00・101・102・103の外周面上にフィードチ
ェーン7”を巻回している。
【0029】そして、前記駆動スプロケット100とガ
イドスプロケット101との間のフィードチェーン7”
上方には、前部挟扼杆105を配置している。また、前
記ガイドスプロケット101と従動スプロケット102
との間のフィードチェーン7”上面には、前後に押さえ
挟扼杆106・107を配置している。前側の前記前押
さえ挟扼杆106は、略水平上に配置され、前押さえ挟
扼杆106後部を扱胴20の前後中央部の下側に位置さ
せている。後側の前記後押さえ挟扼杆107の前部を前
押さえ挟扼杆106後部に枢支し、後押さえ挟扼杆10
7後部を従動スプロケット102の直前上方に位置して
いる。前記前押さえ挟扼杆106と後押さえ挟扼杆10
7で、ガイドスプロケット101と従動スプロケット1
02との延長線より下方にフィードチェーン7”を押さ
え付けている。そして、前記フィードチェーン7”上面
と、前部挟扼杆105と前押さえ挟扼杆106、後押さ
え挟扼杆107との間を穀稈を挟持して後方に搬送する
搬送面としている。
【0030】よって、図14に示すように、扱胴20’
前部においては、クリンプ網31低部とフィードチェー
ン7”との距離をL1としている。扱胴20の前後中央
部では、クリンプ網31低部とフィードチェーン7”と
の距離をL2としている。扱胴20後部では、クリンプ
網31低部とフィードチェーン7”との距離をL3とし
ている。前記扱胴20前後中央部の距離L2は、扱胴2
0前後端部の距離L1及び距離L3より短くしている。
【0031】即ち、フィードチェーン7”前部で受け継
がれた穀稈の株元側は、後上方に搬送され、扱胴20前
部では、扱胴20の上下中央部まで持ち上げられてい
る。この位置では、浅扱となっている。よって、前記フ
ィードチェーン7”によって搬送される穀稈は、扱胴2
0’前部で浅扱とし、扱胴20’前部に投入する穀稈の
量を減らして扱胴20’にかかる負荷を低減している。
【0032】そして、扱胴20前部より、扱胴20前後
中央部にかけてのフィードチェーン7”は前押さえ挟扼
杆106で押さえられ、この部分の搬送面が扱胴20の
軸芯方向に対して後下方となっている。扱胴20前後中
央部では、クリンプ網31低部とフィードチェーン7”
との距離がL2と短く、徐々に深扱となって行くので、
扱胴20’前部から中央部にかけて、徐々に脱穀作用を
大きくしている。
【0033】扱胴20前後中央部から扱胴20後部にか
けてのフィードチェーン7”は後押さえ挟扼杆107で
押さえられ、この部分の搬送面が扱胴20の軸芯方向に
対して後上方となり、扱胴20中央部で低くなった搬送
面を扱胴20後部で上下中央部まで持ち上げている。こ
の扱胴20後部では、フィードチェーン7" とクリンプ
網31低部との距離がL3と長くなり、浅扱となる。ま
た、扱胴20’後部では穀稈の株元側を持ち上げ穂先側
を略垂直状にして脱穀されており、穀稈内にある籾を落
下し易くし、扱残しをなくしている。
【0034】次に、本発明においては、前記脱穀装置9
内に穀稈の穂部のみを投入し、脱穀するように構成して
いる。図1、図2に示すように、前記刈取装置8の縦搬
送装置6と上部搬送装置26との終端部と、脱穀装置9
の前下部との間位置に穂部切断搬送装置60を配置して
いる。該穂部切断搬送装置60は、切断刃62と、搬送
体である搬送ベルト61及び強制送り体63等より構成
している。
【0035】図3、図4に示すように、前記搬送ベルト
61は、機体の進行方向に対して左右方向に軸芯を有す
る従動ローラ64と駆動ローラ65を前後平行に配し、
該従動ローラ64と駆動ローラ65との外周面に搬送ベ
ルト61を巻回している。前記従動ローラ64を縦搬送
装置6と上部搬送装置26との終端部の直後方に配し、
駆動ローラ65を脱穀装置9の投入口下部の直前位置に
配置している。よって、該搬送ベルト61は縦搬送装置
6等から脱穀装置9に投入される穀稈の列の下方に配置
される。尚、搬送体は搬送ベルト61に限定するもので
なく、コンベアを用いることもできる。
【0036】前記切断刃62は、搬送ベルト61のフィ
ードチェーン7側の側方に配置されている。該切断刃6
2はディスク状の刃であり、切断刃62の軸芯を左右に
向け、該切断刃62の刃面である外周を搬送ベルト61
の上面より上方に突出している。該切断刃62の駆動軸
66は、搬送ベルト61の上下面の間で搬送ベルト61
の前後中央部に左右方向に軸支し、切断刃62の前記駆
動軸66のグレンタンク12側端部にスプロケット67
を固設し、エンジン側より動力を入力し、搬送ベルト6
1上を搬送される穀稈が当接され、穂先側を切断してい
る。
【0037】また、前記搬送ベルト61の上方に左右に
回転軸68を軸支し、該回転軸68の左端部を搬送ベル
ト61の左右中央部に位置し、回転軸68左端部に放射
状に複数個(本実施例において3本)の羽根を突出する
強制送り体63を配置している。前記回転軸68の他端
には、減速機69が配置され、駆動軸66の動力が減速
機69を介して回転軸68に伝達され、強制送り体63
を回転している。前記回転軸68は、駆動軸66の鉛直
上方に位置し、さらに回転軸68と搬送ベルト61上面
との距離は、強制送り体63の羽根より短くなってお
り、強制送り体63の羽根が切断刃62の前方の搬送ベ
ルト61上面に当接される。前記強制送り体63の羽根
は、弾性体によって形成され、搬送ベルト61上面に当
接された羽根が屈曲しながら回動され、搬送ベルト61
上方を後方に搬送される穀稈の穂先を後方に確実にガイ
ドし、切断刃62に穀稈を押し付けている。
【0038】また、前記穂部切断搬送装置60の外側方
には、図1に示すように、プレフィードチェーン58を
平面視で傾斜状に配置し、該プレフィードチェーン58
前部を縦搬送装置6の終端部の後方に位置し、プレフィ
ードチェーン58後部をフィードチェーン7前部に臨ま
せて配置し、該プレフィードチェーン58によって穀稈
の途中部を挟持することもできる。尚、図3に示すよう
に、前記縦搬送装置6より直接にフィードチェーン7前
部に穀稈の株元側を受け継ぐ構成にすることもできる。
【0039】また、図1、図2において、本発明におい
て脱穀装置9内には、外周面に螺旋状のスクリューを巻
回したロータ59を軸支している。該ロータ59の駆動
軸を前後方向に軸支し、ロータ59の下面をクリンプ網
31によって被装し、該クリンプ網31の前部を穂部切
断搬送装置60の後端部の直後方位置まで延出し、搬送
ベルト61で搬送される穂部を受け継いでいる。尚、前
記ロータ59の全周をコーンケーブによって被装し、効
率良く単粒化処理することもできる。
【0040】このように構成することによって、刈取装
置8によって刈り取られた穀稈は、縦搬送装置6の終端
部よりプレフィードチェーン58に穀稈の途中部が受け
継がれ、穂先側を搬送ベルト61上面の上方を略後方に
搬送している。そして、前記搬送ベルト61の前後中央
部まで穂先側が搬送され、切断刃62によって切断する
際には、前記強制送り体63によって穂先が後方に強制
的に送られるので、穂部を後方に回避させることなく、
穂部の根元側を切断する。切断された穂部は、搬送ベル
ト61上に落下し、該搬送ベルト61の駆動によって後
方に搬送され、穂部をクリンプ網31に受け継いでい
る。
【0041】そして、前記脱穀装置9のクリンプ網31
に受け継がれた穀稈は、ロータ59の回転によって後方
に搬送され、後方に搬送されながら脱穀処理され、クリ
ンプ網31より下方に漏下される。このように穂先部分
を脱穀するので、動力に余裕ができ、機体をさらに高速
で走行して、大量の穀稈を刈り取り、脱穀装置9で大量
の穂部を処理することもできる。
【0042】また、穂部が切断された残りの穀稈は、排
藁としてプレフィードチェーン58により株元側が受け
継がれ後方に搬送される。該フィードチェーン7を外側
に位置し、ロータ59との間隔を大きくすることで、排
藁端部を脱穀装置9内のクリンプ網31外周部に当接さ
せることなく、円滑に後方に搬送し、排藁搬送装置16
に受け継ぎ、機体後部で処理して機外に放出している。
【0043】次に、このロータ59を有する脱穀装置9
内に穂部のみを投入する別形態について説明する。脱穀
装置9の投入口前部のフィードチェーン7側端部、即
ち、図5、図6に示すように、フィードチェーン7とロ
ータ59との間で、ロータ59の前下部の側方に切断カ
ッター110を配置している。該切断カッター110
は、ディスク状のカッターであり、軸芯を左右に配して
いる。該切断カッター110の刃面である外周上部をフ
ィードチェーン7の搬送面より上方に突出している。
尚、稈の穂部側を切断するために、切断カッター110
はクリンプ網31のフィードチェーン7側端部にできる
だけ近づけて配置される。
【0044】また、前記切断カッター110の駆動軸1
11は、フィードチェーン7の上下面の間位置に軸支さ
れ、フィードチェーン7より外側端部にプーリ112を
固設し、動力伝達構成を介してエンジン側の動力が入力
される。
【0045】このように構成し、フィードチェーン7前
部で受け継いだ穀稈を、ロータ59前部まで搬送する
と、穀稈の穂先側を切断カッター110で切断し、ロー
タ59外周面とクリンプ網31との間に穂部を投入して
いる。投入された穂部は、ロータ59の回転によって後
方に搬送され、同時に脱穀処理され、脱穀装置9の処理
能力を高くしている。よって、機体をさらに高速で走行
させて、大量の穀稈を刈り取り、大量の穂部を脱穀する
ことができる。
【0046】
【発明の効果】以上のように構成したので、本発明は次
のような効果を奏するものである。即ち、請求項1記載
のように、自脱型のコンバインにおける脱穀装置の投入
口前方に穂部切断用の切断刃と搬送体とを配置したこと
によって、搬送体上方を後方に穀稈の穂先側が搬送さ
れ、脱穀装置内に投入される前に切断刃によって穀稈の
穂部側を切断し、この切断された穂部側が搬送体上に落
下され、脱穀装置内に穂部側のみを投入することができ
る。よって、脱穀装置内に籾等が付いていない穀稈の稈
を投入することがないので、脱穀装置に余分な負荷がか
がらず、安定して駆動され、脱穀性能が向上する。
【0047】また、請求項2記載のように、自脱型のコ
ンバインにおける脱穀装置前部のフィードチェーン側に
切断刃を配し、フィードチェーンによって脱穀装置に穀
稈を投入すると同時に、穀稈の穂部側を切断し、切断後
の穂部側のみを脱穀装置内に投入することができ、脱穀
装置内に籾等が付いていない穀稈の稈を投入することが
ないので、脱穀装置に余分な負荷がかがらず、安定して
駆動され、脱穀性能を向上している。また、脱穀装置に
切断刃を配設するシンプルな構成にしており、従来のコ
ンバインを大幅な設計変更することなく、追加する部品
点数も少ないので、コストを増大させることなく、脱穀
性能を向上させることができる。
【0048】また、請求項3記載のように、脱穀装置内
に螺旋状のスパイラを有するロータを軸支し、該ロータ
を用いて穂先側を脱穀する構成としており、ロータの回
転によって後方に搬送され、後方に搬送されるに連れて
単粒化処理され、クリンプ網より下方に漏下される。ま
た、該ロータは、汎用側コンバインの脱穀装置における
ロータと同じもみを使用している。汎用側コンバインに
おけるロータでは、穂を切断していない穀稈の全長を処
理しているが、穂先側のみを該ロータに投入する構成に
おいては、ロータとで単粒化処理する能力に余裕があ
り、確実に処理することができる。よって、機体をさら
に高速で走行して、大量の穀稈を刈り取り、脱穀装置で
大量の穂部を処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の穂部切断搬送装置を有するコンバイン
全体平面図である。
【図2】同じくコンバインの側面図一部断面図である。
【図3】本発明の穂部切断搬送装置の平面図である。
【図4】同じく側面図である。
【図5】穂先側を切断する切断カッターを有するロータ
前部の側面図である。
【図6】同じく切断カッターを有するロータの正面図で
ある。
【図7】エンジンルーム導入口に防塵網を有するコンバ
インの後方斜視図である。
【図8】ベルト状の防塵網の斜視図である。
【図9】同じく平面図である。
【図10】前方斜外側に傾斜状に配したフィードチェー
ンの平面図である。
【図11】同じくフィードチェーンの側面図である。
【図12】前方斜外側に傾斜状に配したフィードチェー
ンの第二実施例の平面図である。
【図13】同じくフィードチェーンの第二実施例の側面
図である。
【図14】フィードチェーンの第三実施例を示す側面図
である。
【符号の説明】
8 刈取装置 9 脱穀装置 59 ロータ 61 搬送ベルト 62 切断刃 63 強制送り体 61 羽状インペラ 110 切断カッター

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機体前部に穀稈の株元を切断する刈取装
    置を配し、その後方に脱穀装置を配する自脱型のコンバ
    インにおいて、脱穀装置の投入口と刈取装置後部との間
    に切断刃と搬送体とを配設し、該切断刃を刈り取った穀
    稈の穂部の基部に位置させ、穂先側を切断して搬送体で
    脱穀装置内に搬送することを特徴とするコンバインの脱
    穀装置。
  2. 【請求項2】 機体前部に配した刈取装置で穀稈の株元
    を切断し、機体の一側部に配したフィードチェーンに受
    け継ぎ、後方の脱穀装置側に搬送する自脱型のコンバイ
    ンにおいて、前記脱穀装置前部とフィードチェーン前部
    との間に切断刃を配し、穀稈の穂部側を切断して、穂部
    側を脱穀することを特徴とするコンバインの脱穀装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載若しくは請求項2記載の脱
    穀装置内に、螺旋状のスパイラを有するロータを軸支し
    たことを特徴とするコンバインの脱穀装置。
JP28577997A 1997-10-17 1997-10-17 コンバインの脱穀装置 Pending JPH11113365A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28577997A JPH11113365A (ja) 1997-10-17 1997-10-17 コンバインの脱穀装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28577997A JPH11113365A (ja) 1997-10-17 1997-10-17 コンバインの脱穀装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11113365A true JPH11113365A (ja) 1999-04-27

Family

ID=17695969

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28577997A Pending JPH11113365A (ja) 1997-10-17 1997-10-17 コンバインの脱穀装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11113365A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001299060A (ja) * 2000-04-25 2001-10-30 Bio Oriented Technol Res Advancement Inst 穀物収穫方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001299060A (ja) * 2000-04-25 2001-10-30 Bio Oriented Technol Res Advancement Inst 穀物収穫方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5125474B2 (ja) コンバインの刈取装置
JP2009142214A5 (ja)
JPH11113365A (ja) コンバインの脱穀装置
JP4730561B2 (ja) 脱穀装置
JP5293854B2 (ja) コンバイン
JPH05268822A (ja) 脱穀装置
JP3428228B2 (ja) コンバインの脱穀装置
JPH0117943Y2 (ja)
JP4947126B2 (ja) コンバイン
JP3430525B2 (ja) コンバイン
JP2004097078A (ja) コンバインの刈取り部構造
JPH11113371A (ja) コンバイン
JP2003274743A (ja) コンバインのウインドロー形成方法及びウインドロー形成装置
JP2001352825A (ja) コンバイン
JPH1175505A (ja) コンバインの脱穀装置
JP5088439B2 (ja) コンバイン
JP2009247332A (ja) 排藁搬送装置及びそれを備えるコンバイン
JPH0549247B2 (ja)
JP2001103833A (ja) 汎用コンバインの還元処理構造
JP2012249551A (ja) 脱穀装置およびこの脱穀装置を搭載したコンバイン
JP2004275096A (ja) コンバイン
CN1339247A (zh) 一种先梳脱籽粒后碎稿回田的收获方法及其联合收获机
JP2002262650A (ja) 脱穀装置
JPH0535U (ja) 脱穀装置
JP2004350644A (ja) 脱穀装置