JPH11113201A - 永久磁石付回転子 - Google Patents
永久磁石付回転子Info
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- JPH11113201A JPH11113201A JP9269047A JP26904797A JPH11113201A JP H11113201 A JPH11113201 A JP H11113201A JP 9269047 A JP9269047 A JP 9269047A JP 26904797 A JP26904797 A JP 26904797A JP H11113201 A JPH11113201 A JP H11113201A
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- Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】簡易な構造で磁束漏洩を減少せしめ、永久磁石
の冷却効果に優れる小型で出力容量の大きい発電機用の
永久磁石付回転子を得ること。 【解決手段】複数の収納孔３を穿設した界磁鉄心片１を
積層して形成した界磁鉄心のこの収納孔内に永久磁石２
を埋設してある永久磁石付回転子において、前記界磁鉄
心片１を積層してなる界磁鉄心の収納孔３内の両端に隙
間が生じるように永久磁石２を前記収納孔３に挿入し、
この隙間によって冷却空気の通風路を形成した構成であ
る。また、この収納孔内に永久磁石の位置決め手段を設
けた構成である。
の冷却効果に優れる小型で出力容量の大きい発電機用の
永久磁石付回転子を得ること。 【解決手段】複数の収納孔３を穿設した界磁鉄心片１を
積層して形成した界磁鉄心のこの収納孔内に永久磁石２
を埋設してある永久磁石付回転子において、前記界磁鉄
心片１を積層してなる界磁鉄心の収納孔３内の両端に隙
間が生じるように永久磁石２を前記収納孔３に挿入し、
この隙間によって冷却空気の通風路を形成した構成であ
る。また、この収納孔内に永久磁石の位置決め手段を設
けた構成である。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、発電機等の回転
子の界磁鉄心の周辺近傍に複数個の永久磁石を埋設した
永久磁石付回転子に関する。
子の界磁鉄心の周辺近傍に複数個の永久磁石を埋設した
永久磁石付回転子に関する。
【０００２】
【従来の技術】永久磁石を埋め込む空間を外周に近接し
た位置に備え、界磁鉄心片を積層し、この空間に永久磁
石を埋設してなる回転子は特開平８−１０７６３９号公
報に記載されているように知られているが、このように
永久磁石間に空隙を設けたものでは磁気回路の磁束漏れ
を充分に防止することができなかった。また、電機子か
らの輻射熱により、界磁鉄心または界磁鉄心に埋設され
ている永久磁石の温度上昇により出力容量の大きい回転
子の場合充分な出力が得られなかった。
た位置に備え、界磁鉄心片を積層し、この空間に永久磁
石を埋設してなる回転子は特開平８−１０７６３９号公
報に記載されているように知られているが、このように
永久磁石間に空隙を設けたものでは磁気回路の磁束漏れ
を充分に防止することができなかった。また、電機子か
らの輻射熱により、界磁鉄心または界磁鉄心に埋設され
ている永久磁石の温度上昇により出力容量の大きい回転
子の場合充分な出力が得られなかった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の回転
子において、界磁鉄心片内に永久磁石を埋設した場合、
全体が大きくなり、磁気回路磁束漏れが多くなり、発電
機としての出力の低下がみられた。そのため充分な出力
容量が得られなかった。また、電機子からの輻射熱によ
り、界磁鉄心または界磁鉄心に埋設されている永久磁石
の温度上昇があり、永久磁石の冷却が充分でないため、
熱による出力低下は避けることができなかった。この発
明の課題は、簡易な構造で磁束漏洩を減少せしめるとと
もに界磁鉄心や永久磁石の温度上昇を抑制することがで
き、小型で出力容量の大きい発電機の永久磁石付回転子
を提供することである。
子において、界磁鉄心片内に永久磁石を埋設した場合、
全体が大きくなり、磁気回路磁束漏れが多くなり、発電
機としての出力の低下がみられた。そのため充分な出力
容量が得られなかった。また、電機子からの輻射熱によ
り、界磁鉄心または界磁鉄心に埋設されている永久磁石
の温度上昇があり、永久磁石の冷却が充分でないため、
熱による出力低下は避けることができなかった。この発
明の課題は、簡易な構造で磁束漏洩を減少せしめるとと
もに界磁鉄心や永久磁石の温度上昇を抑制することがで
き、小型で出力容量の大きい発電機の永久磁石付回転子
を提供することである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】この発明は、上述事情に
鑑みてなされたものであって、複数個の収納孔を穿設し
た界磁鉄心片を積層して形成した界磁鉄心のこの収納孔
内に永久磁石を埋設してある永久磁石付回転子におい
て、この界磁鉄心片を積層してなる界磁鉄心の前記収納
孔内の両端に隙間が生じるように永久磁石を前記収納孔
に挿入し、この隙間によって冷却空気の通風路を形成し
た構成によって前記課題は達成できる。
鑑みてなされたものであって、複数個の収納孔を穿設し
た界磁鉄心片を積層して形成した界磁鉄心のこの収納孔
内に永久磁石を埋設してある永久磁石付回転子におい
て、この界磁鉄心片を積層してなる界磁鉄心の前記収納
孔内の両端に隙間が生じるように永久磁石を前記収納孔
に挿入し、この隙間によって冷却空気の通風路を形成し
た構成によって前記課題は達成できる。
【０００５】また、前記界磁鉄心片の外周縁に近接して
形成される前記収納孔を長孔とし、この収納孔内の中央
部分に矩形状の永久磁石を埋設し、この両端に形成され
る隙間内に、この永久磁石の位置決め手段を配設し、こ
の位置決め手段が、前記収納孔の両端を中央部分より幅
狭く形成し、この収納孔内に段差を設けるか、前記収納
孔の両端に形成される隙間内の一部に空間を残してこの
隙間内に非磁性体を埋設して位置決めする構成によって
前記課題は達成できる。
形成される前記収納孔を長孔とし、この収納孔内の中央
部分に矩形状の永久磁石を埋設し、この両端に形成され
る隙間内に、この永久磁石の位置決め手段を配設し、こ
の位置決め手段が、前記収納孔の両端を中央部分より幅
狭く形成し、この収納孔内に段差を設けるか、前記収納
孔の両端に形成される隙間内の一部に空間を残してこの
隙間内に非磁性体を埋設して位置決めする構成によって
前記課題は達成できる。
【０００６】更に、前記界磁鉄心片を積層してなる界磁
鉄心の外周縁に形成される収納孔に永久磁石を埋設し、
この永久磁石の両端に形成された通風路に冷却空気を通
過させるようになっているから、この永久磁石付回転子
を回転させると、この通風路に冷却空気が通過すること
になるので永久磁石は勿論、界磁鉄心を冷却することに
より前記課題は達成できる。
鉄心の外周縁に形成される収納孔に永久磁石を埋設し、
この永久磁石の両端に形成された通風路に冷却空気を通
過させるようになっているから、この永久磁石付回転子
を回転させると、この通風路に冷却空気が通過すること
になるので永久磁石は勿論、界磁鉄心を冷却することに
より前記課題は達成できる。
【０００７】
【発明の実施の形態】この発明の永久磁石付回転子は、
界磁鉄心片の外周縁に等間隔で収納孔を配置し、この収
納孔の中央部分を幅広く形成した箇所に永久磁石を挿入
し、この収納孔の両端に隙間を設ける段差が形成されて
いるので永久磁石の固定が確実となり、また、収納孔内
に永久磁石を挿入するから遠心力による永久磁石の飛散
を防止することがきる。しかも、収納孔内の永久磁石の
両端に隙間が設けられ、この隣接する収納孔の隙間の間
が、図２に示されるように狭く形成されるから永久磁石
間の磁束漏洩を減少させることができ、出力の低下を抑
制することができる。
界磁鉄心片の外周縁に等間隔で収納孔を配置し、この収
納孔の中央部分を幅広く形成した箇所に永久磁石を挿入
し、この収納孔の両端に隙間を設ける段差が形成されて
いるので永久磁石の固定が確実となり、また、収納孔内
に永久磁石を挿入するから遠心力による永久磁石の飛散
を防止することがきる。しかも、収納孔内の永久磁石の
両端に隙間が設けられ、この隣接する収納孔の隙間の間
が、図２に示されるように狭く形成されるから永久磁石
間の磁束漏洩を減少させることができ、出力の低下を抑
制することができる。
【０００８】更に、この発明の永久磁石付回転子は、界
磁鉄心の収納孔に永久磁石の両端の空隙が形成されるか
ら、この空隙に冷却空気が流通して永久磁石の表面を直
接冷却するので冷却効果を上げることができる。そのう
え、界磁鉄心の収納孔に永久磁石の位置決め手段が設け
てあるので、回転子の高速回転中においても界磁鉄心の
バランスの均一性を維持することができる。
磁鉄心の収納孔に永久磁石の両端の空隙が形成されるか
ら、この空隙に冷却空気が流通して永久磁石の表面を直
接冷却するので冷却効果を上げることができる。そのう
え、界磁鉄心の収納孔に永久磁石の位置決め手段が設け
てあるので、回転子の高速回転中においても界磁鉄心の
バランスの均一性を維持することができる。
【０００９】図１はこの発明の永久磁石付回転子の一部
断面の側面図である。図２はこの発明の永久磁石付回転
子に使用する界磁鉄心の外周縁の一部拡大側面図であ
る。図３は永久磁石付回転子の斜視図である。図４はこ
の発明の永久磁石付回転子を組込んだ発電機の一部断面
の側面図である。図５は図４の正面図である。図６はこ
の発明の永久磁石付回転子の端板の斜視図である。図７
は図６の内側面平面図である。図８は図７の端板の断面
図で、（ａ）はＦ−Ｆ断面図，（ｂ）はＧ−Ｇ断面図，
（ｃ）はＨ−Ｈ断面図である。図９〜図１２はこの発明
の永久磁石付回転子の縦断面部分拡大図である。図１３
の（ａ）は図１０のＥ矢視拡大図であり、（ｂ）は図１
３のＩ−Ｉ矢視断面図、（ｃ）は図１３のＪ−Ｊ矢視断
面である。図１４はこの発明に使用する界磁鉄心に永久
磁石の位置決め手段として非磁性体を装填した部分拡大
平面図である。
断面の側面図である。図２はこの発明の永久磁石付回転
子に使用する界磁鉄心の外周縁の一部拡大側面図であ
る。図３は永久磁石付回転子の斜視図である。図４はこ
の発明の永久磁石付回転子を組込んだ発電機の一部断面
の側面図である。図５は図４の正面図である。図６はこ
の発明の永久磁石付回転子の端板の斜視図である。図７
は図６の内側面平面図である。図８は図７の端板の断面
図で、（ａ）はＦ−Ｆ断面図，（ｂ）はＧ−Ｇ断面図，
（ｃ）はＨ−Ｈ断面図である。図９〜図１２はこの発明
の永久磁石付回転子の縦断面部分拡大図である。図１３
の（ａ）は図１０のＥ矢視拡大図であり、（ｂ）は図１
３のＩ−Ｉ矢視断面図、（ｃ）は図１３のＪ−Ｊ矢視断
面である。図１４はこの発明に使用する界磁鉄心に永久
磁石の位置決め手段として非磁性体を装填した部分拡大
平面図である。
【００１０】１は矩形状の永久磁石２を埋設するための
長孔の収納孔３を外周縁に近接して穿設した界磁鉄心片
である。この収納孔３は図面に示す実施例では１６個配
列してあるが、別に特定されず、偶数個穿設してある。
この個々の収納孔３との間１ａは狭く形成し、磁束漏洩
を減少させている。この界磁鉄心片１には冷却風の通過
する複数個の台形の孔が形成してある。この界磁鉄心片
１を複数枚積層した界磁鉄心の前後の両側から端板４で
固定する。この端板４の外側面の周縁には翼片５を等間
隔に突出して設けてあり、この内側側面には軸心側が開
放され外周側が閉塞された所定幅の凹溝６や、外周側が
開放され軸心側が閉塞された凹所７が等間隔に穿設して
ある。これら凹溝６と凹所７とは均等間隔で交互に配置
してある。この交互に配置する形態は図７に示すように
凹溝６を２個隣接し、次に凹所７を隣接して２個おきに
交互に配列してもよく、界磁鉄心片１のバランスを考慮
して配置する。
長孔の収納孔３を外周縁に近接して穿設した界磁鉄心片
である。この収納孔３は図面に示す実施例では１６個配
列してあるが、別に特定されず、偶数個穿設してある。
この個々の収納孔３との間１ａは狭く形成し、磁束漏洩
を減少させている。この界磁鉄心片１には冷却風の通過
する複数個の台形の孔が形成してある。この界磁鉄心片
１を複数枚積層した界磁鉄心の前後の両側から端板４で
固定する。この端板４の外側面の周縁には翼片５を等間
隔に突出して設けてあり、この内側側面には軸心側が開
放され外周側が閉塞された所定幅の凹溝６や、外周側が
開放され軸心側が閉塞された凹所７が等間隔に穿設して
ある。これら凹溝６と凹所７とは均等間隔で交互に配置
してある。この交互に配置する形態は図７に示すように
凹溝６を２個隣接し、次に凹所７を隣接して２個おきに
交互に配列してもよく、界磁鉄心片１のバランスを考慮
して配置する。
【００１１】８は端板４の内側に所定間隔で突設した仕
切壁である。これら凹溝６の周囲突部６ａ、凹所７の周
囲突部７ａおよび仕切壁８の高さは同一であって、界磁
鉄心片１の側面に接するようになっている。仕切壁８と
各周囲突部６ａ，７ａによって囲まれる隙間２１（図１
３（ａ）参照）は界磁鉄心片１の側面との間で、これら
端板４の内側突出部分、例えば、凹溝６の周囲突部６
ａ、凹所７の周囲突部７ａおよび仕切壁８によるファン
効果（周囲突部、仕切壁がファンの翼片と同じ効果を発
揮する。）および遠心力により外側の電機子巻線１７に
向かって冷却空気の流れを生じるようになっている。
切壁である。これら凹溝６の周囲突部６ａ、凹所７の周
囲突部７ａおよび仕切壁８の高さは同一であって、界磁
鉄心片１の側面に接するようになっている。仕切壁８と
各周囲突部６ａ，７ａによって囲まれる隙間２１（図１
３（ａ）参照）は界磁鉄心片１の側面との間で、これら
端板４の内側突出部分、例えば、凹溝６の周囲突部６
ａ、凹所７の周囲突部７ａおよび仕切壁８によるファン
効果（周囲突部、仕切壁がファンの翼片と同じ効果を発
揮する。）および遠心力により外側の電機子巻線１７に
向かって冷却空気の流れを生じるようになっている。
【００１２】１０は界磁鉄心片１の固定用のボルト９を
挿入する端板４に設けたボルト孔で、ブッシュが埋設し
てある。１１は回転子を包囲する外筐カバーで、空気取
り入れ用の吸気孔１２および排風孔１３が多数穿設して
ある。１４は界磁鉄心片１の相互の係合用のカシメ部
で、軸心に向かって放射状の所定箇所に形成してある。
この界磁鉄心片１には、これを積層するときのガイド溝
１５や反転するときの目印溝１６が穿設してある。端板
４の内周側の外側に張り出してフランジ２２が設けてあ
る。
挿入する端板４に設けたボルト孔で、ブッシュが埋設し
てある。１１は回転子を包囲する外筐カバーで、空気取
り入れ用の吸気孔１２および排風孔１３が多数穿設して
ある。１４は界磁鉄心片１の相互の係合用のカシメ部
で、軸心に向かって放射状の所定箇所に形成してある。
この界磁鉄心片１には、これを積層するときのガイド溝
１５や反転するときの目印溝１６が穿設してある。端板
４の内周側の外側に張り出してフランジ２２が設けてあ
る。
【００１３】この発明の永久磁石付回転子について図面
に従って説明する。界磁鉄心片１の外周縁に近接して等
間隔でほぼ矩形状の収納孔３を穿設し、この収納孔３は
中央部分が幅広く、両端は狭くして両端部分に段差を設
けて狭く形成してあり、この収納孔３の端部３ａの外周
側は斜線３ｂが形成され、界磁鉄心片１の外周側の強度
が保持されている。積層した界磁鉄心片１の収納孔３の
中央部分に永久磁石２を挿入し、段差部分によって位置
決めされている。この段差を有する端部３ａが形成され
るようになっている。これら界磁鉄心片１を複数枚積層
して界磁鉄心を組み立てる。この界磁鉄心の前後両側か
ら端板４を、翼片５を外側にして挟み、ボルト孔１０に
ボルト９を挿通して固定する。このとき前側の端板４の
内側凹溝６に対向して後側の端板４の凹所７が位置する
ように合わせる。これらの凹溝６および凹所７は界磁鉄
心片１の前記収納孔３とこれに隣接する収納孔３′の端
部３ａ，３′ａに対峙するとともに、同一形状に製造さ
れた端板４の前側と後側とでは１ピッチ位置をずらし、
前側の端板４の凹溝６は後側の端板４の凹所７が対向す
るように界磁鉄心の両側から界磁鉄心片１を挟持固定す
る。これにより端板４の凹溝６と凹所７とは界磁鉄心片
１の端部３ａを介して連通している（図１３参照）。
に従って説明する。界磁鉄心片１の外周縁に近接して等
間隔でほぼ矩形状の収納孔３を穿設し、この収納孔３は
中央部分が幅広く、両端は狭くして両端部分に段差を設
けて狭く形成してあり、この収納孔３の端部３ａの外周
側は斜線３ｂが形成され、界磁鉄心片１の外周側の強度
が保持されている。積層した界磁鉄心片１の収納孔３の
中央部分に永久磁石２を挿入し、段差部分によって位置
決めされている。この段差を有する端部３ａが形成され
るようになっている。これら界磁鉄心片１を複数枚積層
して界磁鉄心を組み立てる。この界磁鉄心の前後両側か
ら端板４を、翼片５を外側にして挟み、ボルト孔１０に
ボルト９を挿通して固定する。このとき前側の端板４の
内側凹溝６に対向して後側の端板４の凹所７が位置する
ように合わせる。これらの凹溝６および凹所７は界磁鉄
心片１の前記収納孔３とこれに隣接する収納孔３′の端
部３ａ，３′ａに対峙するとともに、同一形状に製造さ
れた端板４の前側と後側とでは１ピッチ位置をずらし、
前側の端板４の凹溝６は後側の端板４の凹所７が対向す
るように界磁鉄心の両側から界磁鉄心片１を挟持固定す
る。これにより端板４の凹溝６と凹所７とは界磁鉄心片
１の端部３ａを介して連通している（図１３参照）。
【００１４】このように構成されているので、回転子が
回転すると、端板４の外側面に突出した翼片５および内
側面の仕切壁８、周囲突部６ａ，７ａの回転によるファ
ン効果で、冷却空気が外筐カバー１１の吸気孔１２から
吸引される。この冷却空気の一部は回転子の軸心側の複
数個の台形の孔から吸入され、端板４の凹溝６から入
り、遠心力により内部側の空気等を外側に押し出し、界
磁鉄心片１の隣接する収納孔３、３′の端部３ａ、３′
ａを経て凹所７の外周側の吐出口から吐き出される。一
方、仕切壁８や各凹溝６の周囲突部６ａ，各凹所７の周
囲突部７ａに囲まれる隙間２１を通過する風の流れを生
じる（図１３参照）。
回転すると、端板４の外側面に突出した翼片５および内
側面の仕切壁８、周囲突部６ａ，７ａの回転によるファ
ン効果で、冷却空気が外筐カバー１１の吸気孔１２から
吸引される。この冷却空気の一部は回転子の軸心側の複
数個の台形の孔から吸入され、端板４の凹溝６から入
り、遠心力により内部側の空気等を外側に押し出し、界
磁鉄心片１の隣接する収納孔３、３′の端部３ａ、３′
ａを経て凹所７の外周側の吐出口から吐き出される。一
方、仕切壁８や各凹溝６の周囲突部６ａ，各凹所７の周
囲突部７ａに囲まれる隙間２１を通過する風の流れを生
じる（図１３参照）。
【００１５】このように外筐カバー１１の吸気孔１２か
ら流入された冷却空気の風の流れは、主として図４、図
９に示されるように端板４の翼片５により界磁鉄心片１
の表面に接触しながら外側の電機子巻線１７側へ排風さ
れる。その一部の冷却空気は外筐カバー１１の吸気孔１
２から流入した冷却空気の一部は凹溝６，隣接する収納
孔３，３′の端部３ａ、３′ａを経由し、凹所７から吐
出する（図１０参照）。また、他の一部の冷却風は内側
端板４の凹溝６から収納孔３，３′を経由し、外側の凹
所７から吐出する（図１１参照）。更に、他の一部の冷
却風は前後の端板４の仕切壁８と各凹溝６，凹所７のそ
れぞれの周囲突部６ａ，７ａによって仕切られる隙間２
１を通って界磁鉄心片１の側面および永久磁石２の側面
に直接接触しながら冷却空気は流れる（図１２参照）。
これらの冷却空気の流れにより、界磁鉄心片１の側面や
永久磁石２の側面が直接冷却され、冷却効率に優れ、こ
れらの温度上昇を抑制することができる。図９〜図１３
の矢印は風の流れを示す。図１３（ａ）の◎印は図面の
裏側から表側に風が流れている方向を示す。
ら流入された冷却空気の風の流れは、主として図４、図
９に示されるように端板４の翼片５により界磁鉄心片１
の表面に接触しながら外側の電機子巻線１７側へ排風さ
れる。その一部の冷却空気は外筐カバー１１の吸気孔１
２から流入した冷却空気の一部は凹溝６，隣接する収納
孔３，３′の端部３ａ、３′ａを経由し、凹所７から吐
出する（図１０参照）。また、他の一部の冷却風は内側
端板４の凹溝６から収納孔３，３′を経由し、外側の凹
所７から吐出する（図１１参照）。更に、他の一部の冷
却風は前後の端板４の仕切壁８と各凹溝６，凹所７のそ
れぞれの周囲突部６ａ，７ａによって仕切られる隙間２
１を通って界磁鉄心片１の側面および永久磁石２の側面
に直接接触しながら冷却空気は流れる（図１２参照）。
これらの冷却空気の流れにより、界磁鉄心片１の側面や
永久磁石２の側面が直接冷却され、冷却効率に優れ、こ
れらの温度上昇を抑制することができる。図９〜図１３
の矢印は風の流れを示す。図１３（ａ）の◎印は図面の
裏側から表側に風が流れている方向を示す。
【００１６】この発明の永久磁石付回転子は、永久磁石
２を位置決めするのに収納孔３の両端に段差を設けてい
るが、この段差を設けることなく、この両端の端部３
ａ，３ａに一部空間を残して非磁性体１８を挿入して、
永久磁石２を固定することもできる（図１４参照）。こ
のように非磁性体１８を挿入することにより収納孔３の
大きさに関係なく、永久磁石２の大きさを自由に選択す
ることができる。また、界磁鉄心片１の所定箇所の複数
の放射状に配置したカシメ部１４が、各界磁鉄心片１面
に嵌合して係合してあるので界磁鉄心片１の積層状態で
強固に接合し、この両端に配置した端板４，４によって
挟持される。
２を位置決めするのに収納孔３の両端に段差を設けてい
るが、この段差を設けることなく、この両端の端部３
ａ，３ａに一部空間を残して非磁性体１８を挿入して、
永久磁石２を固定することもできる（図１４参照）。こ
のように非磁性体１８を挿入することにより収納孔３の
大きさに関係なく、永久磁石２の大きさを自由に選択す
ることができる。また、界磁鉄心片１の所定箇所の複数
の放射状に配置したカシメ部１４が、各界磁鉄心片１面
に嵌合して係合してあるので界磁鉄心片１の積層状態で
強固に接合し、この両端に配置した端板４，４によって
挟持される。
【００１７】
【発明の効果】この発明の永久磁石付回転子は、界磁鉄
心片の外周縁に近接して永久磁石を挿入する収納孔を穿
設し、隣接する収納孔の端に形成される空隙が設けてあ
るから磁気回路の磁束漏れを低減することができる。更
に、構造が簡単で、小型に形成して出力容量の大きい発
電機を提供することができる。しかも、界磁鉄心と両側
の端板との関係により界磁鉄心の温度上昇を抑制するこ
とができ、発電機の出力の低下を抑え、出力増加を計る
ことができる。この発明の永久磁石付回転子は、永久磁
石の周辺に冷却空気の通路を配置してあるから永久磁石
の表面を直接冷却するから回転子全体の冷却効果に優れ
ている。しかも、埋設する永久磁石の両端に通風路を形
成するための位置決め手段を備えてあるので、回転中の
永久磁石の位置変動を防止することができる。
心片の外周縁に近接して永久磁石を挿入する収納孔を穿
設し、隣接する収納孔の端に形成される空隙が設けてあ
るから磁気回路の磁束漏れを低減することができる。更
に、構造が簡単で、小型に形成して出力容量の大きい発
電機を提供することができる。しかも、界磁鉄心と両側
の端板との関係により界磁鉄心の温度上昇を抑制するこ
とができ、発電機の出力の低下を抑え、出力増加を計る
ことができる。この発明の永久磁石付回転子は、永久磁
石の周辺に冷却空気の通路を配置してあるから永久磁石
の表面を直接冷却するから回転子全体の冷却効果に優れ
ている。しかも、埋設する永久磁石の両端に通風路を形
成するための位置決め手段を備えてあるので、回転中の
永久磁石の位置変動を防止することができる。
【図１】この発明の永久磁石付回転子の一部断面の側面
図である。
図である。
【図２】この発明の永久磁石付回転子に使用する界磁鉄
心の外周縁の一部拡大側面図である。
心の外周縁の一部拡大側面図である。
【図３】この発明の永久磁石付回転子の斜視図である。
【図４】この発明の永久磁石付回転子を組み込んだ発電
機の一部断面の側面図である。
機の一部断面の側面図である。
【図５】図４の正面図である。
【図６】この発明の永久磁石付回転子の端板の斜視図で
ある。
ある。
【図７】図６の端板の内側面平面図である。
【図８】図７の端板の断面図で、（ａ）はＦ−Ｆ断面
図，（ｂ）はＧ−Ｇ断面図，（ｃ）はＨ−Ｈ断面図であ
る。
図，（ｂ）はＧ−Ｇ断面図，（ｃ）はＨ−Ｈ断面図であ
る。
【図９】この発明の永久磁石付回転子の図１のＡ−Ａ断
面拡大図である。
面拡大図である。
【図１０】この発明の永久磁石付回転子の冷却空気の流
れを示す図１のＢ−Ｂ拡大断面図である。
れを示す図１のＢ−Ｂ拡大断面図である。
【図１１】図１０と同様の図１のＣ−Ｃ拡大断面図であ
る。
る。
【図１２】図１０と同様の図１のＤ−Ｄ拡大断面図であ
る。
る。
【図１３】（ａ）は図１０のＥ矢視拡大図であり、
（ｂ）は図１３（ａ）のＩ−Ｉ矢視断面図、（ｃ）は図
１３（ａ）のＪ−Ｊ矢視断面である。
（ｂ）は図１３（ａ）のＩ−Ｉ矢視断面図、（ｃ）は図
１３（ａ）のＪ−Ｊ矢視断面である。
【図１４】この発明に使用する界磁鉄心に永久磁石の位
置決め手段として非磁性体を装填した部分拡大平面図で
ある。
置決め手段として非磁性体を装填した部分拡大平面図で
ある。
１ …界磁鉄心片 ２ …永久磁石 ３ …収納孔 ３ａ…端部 ４ …端板 ５ …翼板 ６ …凹溝 ６ａ…周囲突部 ７ …凹所 ７ａ…周囲突部 ８ …仕切壁 ９ …ボルト １０ …ボルト孔 １１ …外筐カバー １２ …吸気孔 １３ …排風孔 １４ …カシメ部 １５ …ガイド溝 １６ …目印溝 １７ …電機子巻線 １８ …非磁性体
Claims (4)
- 【請求項１】複数個の収納孔を穿設した界磁鉄心片を積
層して形成した界磁鉄心のこの収納孔内に永久磁石を埋
設してある永久磁石付回転子において、 この界磁鉄心片を積層してなる界磁鉄心の前記収納孔内
の両端に隙間が生じるように永久磁石を前記収納孔に挿
入し、この隙間によって冷却空気の通風路を形成したこ
とを特徴とする永久磁石付回転子。 - 【請求項２】前記界磁鉄心片の外周縁に近接して形成さ
れる前記収納孔を長孔とし、この収納孔内の中央部分に
矩形状の永久磁石を埋設し、この両端に形成される隙間
内に、この永久磁石の位置決め手段を配設したことを特
徴とする請求項１に記載の永久磁石付回転子。 - 【請求項３】前記位置決め手段が、前記収納孔の両端を
中央部分より幅狭く形成し、この収納孔内に段差を設け
たものであることを特徴とする請求項２に記載の永久磁
石付回転子。 - 【請求項４】前記位置決め手段が、前記収納孔の両端に
形成される隙間内の一部に空間を残してこの隙間内に非
磁性体を埋設して位置決めすることを特徴とする請求項
２に記載の永久磁石付回転子。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9269047A JPH11113201A (ja) | 1997-10-01 | 1997-10-01 | 永久磁石付回転子 |
| EP98307125A EP0909004B1 (en) | 1997-10-01 | 1998-09-04 | Rotor having permanent magnet and mechanism for cooling the same |
| DE69825386T DE69825386T2 (de) | 1997-10-01 | 1998-09-04 | Permanentmagnetrotor und Kühlungsvorrichtung |
| AU87060/98A AU740620B2 (en) | 1997-10-01 | 1998-09-24 | Rotor having permanent magnet and mechanism for cooling the same |
| US09/164,370 US6234767B1 (en) | 1997-10-01 | 1998-10-01 | Rotor having permanent magnet and mechanism for cooling the same |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9269047A JPH11113201A (ja) | 1997-10-01 | 1997-10-01 | 永久磁石付回転子 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11113201A true JPH11113201A (ja) | 1999-04-23 |
Family
ID=17466944
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9269047A Pending JPH11113201A (ja) | 1997-10-01 | 1997-10-01 | 永久磁石付回転子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11113201A (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| EP3713048A1 (en) * | 2019-03-20 | 2020-09-23 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Rotating electrical machine |
-
1997
- 1997-10-01 JP JP9269047A patent/JPH11113201A/ja active Pending
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| CN111725927A (zh) * | 2019-03-20 | 2020-09-29 | 株式会社东芝 | 旋转电机 |
| CN111725927B (zh) * | 2019-03-20 | 2023-02-07 | 株式会社东芝 | 旋转电机 |
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