JPH1111295A - ブレーキ装置 - Google Patents

ブレーキ装置

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JPH1111295A
JPH1111295A JP9164556A JP16455697A JPH1111295A JP H1111295 A JPH1111295 A JP H1111295A JP 9164556 A JP9164556 A JP 9164556A JP 16455697 A JP16455697 A JP 16455697A JP H1111295 A JPH1111295 A JP H1111295A
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Kenji Ito
健治 伊藤
Koichi Sawada
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Abstract

(57)【要約】 【課題】作動応答遅れを有するブースタを備えた車両用
のブレーキ装置において、ブレーキ操作中においてブレ
ーキ操作力が基準値を超えた後に、ブレーキシリンダ液
圧をマスタシリンダ液圧より増圧する際、通常ブレーキ
操作時であるか急ブレーキ操作時であるかを問わず、増
圧開始が正規の時期に行われるようにする。 【解決手段】ブレーキ操作力Fと比較されて増圧開始時
期を決める基準値F0を、急ブレーキ操作時において
通常ブレーキ操作時におけるより大きくなるように変
化させ、それにより、急ブレーキ操作時において通常ブ
レーキ操作時におけるより容易に増圧が開始されないよ
うにする。その結果、ブースタの作動応答遅れにもかか
わらず、急ブレーキ操作時に正規の時期に増圧が開始さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両を制動するブ
レーキ装置に関するものであり、特に、ブレーキ操作中
にブレーキシリンダ液圧をマスタシリンダ液圧より増圧
可能なブレーキ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記ブレーキ装置は一般に、(a) ブレー
キペダル等、運転者により操作されるブレーキ操作部材
と、(b) そのブレーキ操作部材の操作に基づいて液圧を
発生させるマスタシリンダと、(c) ブレーキ操作部材の
操作力を助勢してマスタシリンダに出力するブースタ
と、(d) マスタシリンダと液通路により接続され、その
液通路から供給される液圧に基づいてブレーキを作動さ
せるブレーキシリンダを有し、車輪の回転を抑制するブ
レーキとを含むように構成される。ブースタには、 負圧源に連通した負圧室と、ブレーキ操作部材の操
作に基づいて負圧室と大気とに選択的に連通させられる
変圧室との差圧によって操作力を助勢するバキュームブ
ースタと、 ブレーキ操作部材の操作に基づいて高圧
源と低圧源とに選択的に連通させられるパワー液圧室の
液圧によって操作力を助勢する液圧ブースタとがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段,作用お
よび効果】この種のブレーキ装置の一つとして、本出願
人は先に次のようなものを開発した。それは、さらに、
(e) ブレーキ操作部材の操作力と操作ストロークとの少
なくとも一方である操作状態量を検出する操作状態量検
出手段と、(f) ブレーキ操作中であって、検出された操
作状態量が基準値に到達したときに、ブレーキシリンダ
の液圧をマスタシリンダの液圧より増圧することを開始
する増圧装置とを含むブレーキ装置である。
【0004】しかしながら、本出願人はその後の研究に
より、この開発ブレーキ装置には、ブースタの作動応答
遅れが原因となり、ブレーキ操作部材の操作力または操
作ストロークの変化速度が速い急ブレーキ操作時に増圧
開始が正規の時期に行われないという問題があることに
気がついた。以下、このことを具体的に説明する。
【0005】バキュームブースタにおいては、ブレーキ
操作の操作力または操作ストロークが増加させられる
と、変圧室が負圧室から遮断される一方、大気に連通さ
せられ、大気から空気が変圧室に導入され、それによ
り、変圧室の圧力が大気圧に向かって上昇する。しか
し、操作力等の増加に応じて直ちに空気が変圧室に導入
されるわけではなく、時間がかかる。そのため、バキュ
ームブースタは、操作力等の増加に素早く応答して作動
することができない。このように、バキュームブースタ
には、操作力等の増加に対する作動応答遅れが存在する
のである。
【0006】例えば、操作力Fの増加がゆっくり行われ
る通常ブレーキ操作時には、図16に実線グラフで示
すように、バキュームブースタの助勢限界前において
は、操作力Fの増加に比例してマスタシリンダ液圧PM
が増加する。これに対して、操作力Fの増加が素早く行
われる急ブレーキ操作時には、2つの破線グラフ,
でそれぞれ示すように、マスタシリンダ液圧PM の増加
に遅れが生じ、操作力Fの増加がゆっくり行われる場合
におけるより大きい操作力Fの下でバキュームブースタ
が助勢限界に到達することになる。そして、このような
傾向は操作力Fの増加速度が速いほど強められる。破線
グラフは、破線グラフにおけるより操作力Fの増加
速度が速い場合を示している。
【0007】このようにバキュームブースタには作動応
答遅れが存在するのであり、これに対して、液圧ブース
タにも同様に作動応答遅れが存在するが、その程度はバ
キュームブースタほどに顕著ではないのが普通である。
【0008】以上要するに、バキュームブースタであれ
液圧ブースタであれ、ブースタには作動応答遅れが存在
するのであるが、このような作動遅れが存在するにもか
かわらず、増圧装置を、操作力等が固定値である基準値
に到達したときに増圧を開始するように設計する場合に
は、操作力等の増加速度が速いときと遅いときとで、増
圧が開始されるときのブースタの作動状態が異なってし
まう。例えば、ブースタが助勢限界に到達したときに増
圧を開始する目的の下に基準値が設定され、かつ、その
基準値が、通常ブレーキ操作のみを想定して固定値とし
て設定された場合には、通常ブレーキ操作時には、図1
7に二点鎖線グラフで示すように、ブースタが助勢限
界に到達したときにちょうど増圧が開始されるのに対し
て、急ブレーキ操作時には、2つの破線グラフ,で
示すように、ブースタが助勢限界に到達しないうちに増
圧が開始されてしまう。
【0009】以上の説明から明らかなように、この開発
ブレーキ装置には、急ブレーキ操作時に増圧開始が正規
の時期に行われないという問題があるのである。
【0010】本発明は以上の事情を背景としてなされた
ものであり、その課題は、通常ブレーキ操作時であるか
急ブレーキ操作時であるかを問わず、増圧開始時期が正
規化されるブレーキ装置を提供することにある。
【0011】この課題は下記態様のブレーキ装置によっ
て解決される。なお、以下の説明において、本発明の各
態様を、それぞれに項番号を付して請求項と同じ形式で
記載する。各項に記載の特徴を組み合わせて採用するこ
との可能性を明示するためである。
【0012】(1) 運転者により操作されるブレーキ操作
部材と、そのブレーキ操作部材の操作に基づいて液圧を
発生させるマスタシリンダと、前記ブレーキ操作部材の
操作力を助勢して前記マスタシリンダに出力するブース
タと、前記マスタシリンダと液通路により接続され、そ
の液通路から供給される液圧により作動するブレーキシ
リンダを有し、車輪の回転を抑制するブレーキとを含む
ブレーキ装置において、前記ブレーキ操作部材の操作力
と操作ストロークとの少なくとも一方である操作状態量
を検出する操作状態量検出手段と、検出された操作状態
量が基準値に到達したときに、前記ブレーキシリンダの
液圧を前記マスタシリンダの液圧より増圧することを開
始する増圧装置であって、その増圧開始を、前記操作状
態量の変化速度の大小にかかわらず、前記ブースタが同
じ作動状態に到達したときに行う増圧装置とを設けたこ
とを特徴とするブレーキ装置(請求項1)。このブレー
キ装置においては、増圧が、操作状態量の変化速度の大
小にかかわらず、ブースタが同じ作動状態に到達したと
きに開始される。したがって、このブレーキ装置によれ
ば、通常ブレーキ操作時であるか急ブレーキ操作時であ
るかを問わず、増圧開始時期が正規化されるという効果
が得られる。このブレーキ装置において、基準値と比較
される「操作状態量」と操作状態量の「変化速度」との
組合せは、(a) 「操作状態量」が操作力、「変化速度」
が操作力の変化速度であるという組合せと、(b) 「操作
状態量」が操作ストローク、「変化速度」が操作ストロ
ークの変化速度であるという組合せと、(c) 「操作状態
量」が操作力、「変化速度」が操作ストロークの変化速
度であるという組合せと、(d) 「操作状態量」が操作ス
トローク、「変化速度」が操作力の変化速度であるとい
う組合せとのうちのいずれかとすることができる。ま
た、このブレーキ装置において「基準値」は、後述のよ
うに、ブースタが助勢限界に到達したときに操作状態量
が取る大きさに設定したり、ブースタが助勢限界前のあ
る作動状態を取る時期に操作状態量が取る大きさに設定
することができる。 (2) 前記増圧装置が、前記基準値を、前記操作状態量の
変化速度が大きい場合において小さい場合におけるより
大きくなるように変化させる基準値変更手段を含む(1)
項に記載のブレーキ装置(請求項2)。このブレーキ装
置においては、増圧開始時期を決める基準値が操作状態
量の変化速度を考慮して変化させられ、具体的には、操
作状態量の変化速度が大きい場合において小さい場合に
おけるより大きくなるように変化させられる。操作状態
量の変化速度に応じ、ブースタの作動応答遅れに見合っ
た量で基準値が増加させられるのであり、それにより、
増圧開始が、操作状態量の変化速度が大きい場合におい
て小さい場合におけるより容易には行われなくなり、そ
の結果、操作状態量を介してブースタの作動状態を間接
に監視するブレーキ装置でありながら、ブースタの作動
状態が正しく検出されることになるのである。したがっ
て、このブレーキ装置によれば、通常ブレーキ操作時で
あるか急ブレーキ操作時であるかを問わず、増圧開始時
期が正規化されるという効果が得られる。 (3) 前記基準値が、前記ブースタが助勢限界に到達した
ときに前記操作状態量が取る大きさを有し、前記同じ作
動状態が、前記ブースタが助勢限界に到達した状態であ
る(1) または(2) 項に記載のブレーキ装置(請求項
3)。このブレーキ装置においては、ブースタが助勢限
界に到達したときに操作状態量が基準値に到達するた
め、ブースタの助勢限界後にブレーキシリンダ液圧がマ
スタシリンダ液圧より増圧される。したがって、このブ
レーキ装置によれば、助勢限界の前後を問わず、安定し
たブレーキの効きが実現され、車両の制動性能が向上す
るという効果が得られる。 (4) 前記増圧装置が、(a) 前記液通路の途中に設けら
れ、前記マスタシリンダとブレーキシリンダとの間にお
ける作動液の双方向の流れを許容する第1状態と、少な
くともブレーキシリンダからマスタシリンダに向かう作
動液の流れを阻止する第2状態とを含む複数の状態に切
り換わる制御弁と、(b) 前記液通路のうちその制御弁と
前記ブレーキシリンダとの間に吐出側が接続され、吸入
側から作動液を汲み上げて吐出側に吐出するポンプとを
含み、それら制御弁とポンプとの共同によって前記ブレ
ーキシリンダ液圧の高さを制御するものである(1) ない
し(3) 項のいずれかに記載のブレーキ装置。 (5) 前記マスタシリンダが、マスタシリンダハウジング
に加圧ピストンが摺動可能に嵌合され、それにより、そ
れらマスタシリンダハウジングと加圧ピストンとの間に
加圧室が形成された構成とされ、さらに、その加圧室と
前記ポンプの吸入側とを互いに連通させるとともに、作
動液を加圧室からポンプの吸入側に液圧を低下させない
で導入する作動液導入通路を含む(4) 項に記載のブレー
キ装置。このブレーキ装置によれば、ブレーキ操作中に
マスタシリンダに発生した液圧を有効に利用してブレー
キシリンダの増圧を行い得る。 (6) 前記制御弁が、前記液通路に設けられた圧力制御弁
であって、前記ポンプから作動液が吐出されている状態
では、圧力制御弁よりブレーキシリンダ側の第2液圧が
マスタシリンダ側の第1液圧より高いがその差が目標差
圧以下であれば前記第2状態に切り換わり、第2液圧が
第1液圧より高くかつその差が目標差圧より大きくなろ
うとすれば前記第1状態に切り換わることにより、第2
液圧を第1液圧より高くかつその差が目標差圧と等しく
なるように制御する圧力制御弁を含む(4) または(5) 項
に記載のブレーキ装置。 このブレーキ装置によれば、マスタシリンダ液圧を基準
にしてブレーキシリンダ液圧の高さが相対的に制御され
るため、圧力制御弁の目標差圧制御なしでもマスタシリ
ンダ液圧の変化すなわち運転者の意思の変化がブレーキ
シリンダ液圧に反映されるという効果が得られる。 (7) 前記圧力制御弁が、前記液通路におけるマスタシリ
ンダ側とブレーキシリンダ側との間における作動液の流
通状態を制御する弁子および弁座と、それら弁子および
弁座の少なくとも一方に、それら弁子と弁座との相対移
動を制御するために作用する磁気力を発生させる磁気力
発生手段とを有し、その磁気力に基づいて前記液通路の
うちブレーキシリンダ側とマスタシリンダ側との差圧が
変化する電磁式圧力制御弁を含み、前記増圧装置が、前
記磁気力を制御して前記差圧を変化させる磁気力制御装
置を含む(6) 項に記載のブレーキ装置。 (8) 前記増圧装置が、(a) 前記検出された操作状態量に
基づき、前記ブースタが異常であるか否かを判定するブ
ースタ異常判定装置と、(b) 前記基準値を、前記ブース
タが異常であると判定された場合においてそうでない場
合におけるより小さくなるように変化させる基準値変更
手段とを含む(1) ないし(7) 項のいずれかに記載のブレ
ーキ装置。このブレーキ装置によれば、同じ操作状態量
検出手段を用いて増圧開始の要否判定とブースタの異常
判定との双方を行い得、各判定を別々の検出手段を用い
て行う場合に比較して、装置コストを容易に削減し得る
という効果が得られる。また、このブレーキ装置におい
ては、増圧開始時期を決める基準値が、ブースタが異常
である場合において正常である場合におけるより小さく
され、その結果、増圧開始が容易に行われることとな
る。したがって、このブレーキ装置によれば、増圧開始
がブースタの異常時において正常時におけるより早期に
行われ、それにより、ブースタの異常に起因したブレー
キ作動力の低下が抑制されるという効果も得られる。 (9) 前記ブースタ異常判定装置が、(a) 車体減速度を検
出する車体減速度検出手段と、(b) 前記ブースタが助勢
限界に到達しておらず、かつ、前記検出された車体減速
度を前記検出された操作状態量で割り算したブレーキ効
き係数がしきい値より小さい場合に前記ブースタが異常
であると判定する判定手段とを含む(8)項に記載のブレ
ーキ装置。ブレーキの効きの程度は、車体減速度を操作
状態量で割り算することによって取得できる。また、ブ
ースタが異常となったために正常な助勢を行うことがで
きない状況では、ブレーキの効きが低下する。かかる知
見に基づき、このブレーキ装置においては、検出された
車体減速度を検出された操作状態量で割り算したブレー
キ効き特性係数がしきい値より小さい場合にブースタが
異常であると判定される。このブレーキ装置において
「車体減速度検出手段」は、車体減速度を直接に検出す
る形式としたり、後述のように、車両における複数個の
車輪の車輪速に基づく推定車速の時間的変化勾配として
間接に検出する形式とすることができる。 (10)運転者により操作されるブレーキ操作部材と、その
ブレーキ操作部材の操作に基づいて液圧を発生させるマ
スタシリンダと、前記ブレーキ操作部材の操作力を助勢
して前記マスタシリンダに出力するブースタと、前記マ
スタシリンダと液通路により接続され、その液通路から
供給される液圧により作動するブレーキシリンダを有
し、車輪の回転を抑制するブレーキとを含むブレーキ装
置において、前記ブレーキ操作部材の操作力と操作スト
ロークとの少なくとも一方である操作状態量を検出する
操作状態量検出手段と、前記マスタシリンダまたはブレ
ーキシリンダの液圧を検出する液圧センサと車体減速度
を検出する車体減速度検出手段との少なくとも一方と、
検出された操作状態量が基準値に到達したときに、前記
ブレーキシリンダの液圧を前記マスタシリンダの液圧よ
り増圧することを開始する増圧装置であって、前記基準
値が、前記ブースタが助勢限界に到達しておらず、か
つ、前記検出された液圧または車体減速度を前記検出さ
れた操作状態量で割り算したブレーキ効き係数がしきい
値より小さい場合においてそうでない場合におけるより
小さくなるように変化する増圧装置とを設けたことを特
徴とするブレーキ装置。このブレーキ装置によれば、同
じ操作状態量検出手段を用いて増圧開始の要否判定とブ
ースタの異常判定との双方を行い得、各判定を別々の検
出手段を用いて行う場合に比較して、装置コストを容易
に削減し得るという効果が得られる。また、このブレー
キ装置においては、増圧開始時期を決める基準値が、ブ
ースタが異常である場合において正常である場合におけ
るより小さくされ、その結果、増圧開始が容易に行われ
ることとなる。したがって、このブレーキ装置によれ
ば、増圧開始がブースタの異常時において正常時におけ
るより早期に行われ、それにより、ブースタの異常に起
因したブレーキ作動力の低下が抑制されるという効果も
得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明のさらに具体的ない
くつかの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0014】図1には、本発明の一実施形態であるブレ
ーキ装置が示されている。このブレーキ装置は、4輪車
両に搭載されるものであって、ブレーキ操作力を助勢す
るブースタとしてバキュームブースタを備えている。
【0015】このブレーキ装置は、さらに、アンチロッ
ク制御装置と効き特性制御装置とを備えている。アンチ
ロック制御装置は、車輪スリップ制御装置の一例とし
て、車両制動時に各輪のロック傾向が過大となることを
防止する装置である。このアンチロック制御装置は、ポ
ンプを有し、そのポンプにより作動液をブレーキ回路内
において還流させる。これに対して、効き特性制御装置
は、バキュームブースタに助勢限界があることを考慮
し、車両制動時に車体減速度が操作力に対して助勢限界
の前後を問わず同じ勾配で増加するようにそれら操作力
と車体減速度との関係であるブレーキの効き特性を制御
する装置である。この効き特性制御装置は、上記ポンプ
を利用して作動する。すなわち、ポンプがアンチロック
制御装置と効き特性制御装置とに共用されているのであ
る。
【0016】図において符号10がブレーキ操作部材と
してのブレーキペダルである。ブレーキペダル10はバ
キュームブースタ(以下、単に「ブースタ」という。)
12を介してマスタシリンダ14に連携させられてい
る。
【0017】ブースタ12は、よく知られているよう
に、負圧源としての車両のエンジン吸気管と常時連通し
た負圧室と、その負圧室と大気とに選択的に連通させら
れる変圧室との差圧によるパワーピストンの作動力によ
って操作力を助勢する。負圧室と変圧室と大気との間に
おける空気の流通状態は、よく知られているように、ブ
レーキペダル10と連動する入力部材とパワーピストン
との相対変位に基づいて作動するコントロールバルブ機
構(エアバルブ,バキュームバルブ,コントロールバル
ブ,コントロールバルブスプリング等を含む)により制
御される。
【0018】マスタシリンダ14は、よく知られている
ように、マスタシリンダハウジングに2個の加圧ピスト
ンが互いに直列に摺動可能に嵌合されたタンデム式であ
り、ブースタ12の出力に基づいてそれら2個の加圧ピ
ストンが作動することにより、各加圧ピストンの前方に
形成された各加圧室にそれぞれ等しい高さの液圧を発生
させる。一方の加圧室に、左前輪FLのブレーキを作動
させるブレーキシリンダと右後輪RRのブレーキを作動
させるブレーキシリンダが接続され、他方の加圧室に、
右前輪FRのブレーキを作動させるブレーキシリンダと
左後輪RLのブレーキを作動させるブレーキシリンダが
接続されている。ブレーキは、液圧に基づく作動力によ
って摩擦材を車輪と共に回転する回転体の摩擦面に押し
付けることにより、車輪の回転を抑制する形式(ディス
ク式,ドラム式等)とされている。
【0019】すなわち、このブレーキ装置は互いに独立
した2つのブレーキ系統が互いにダイヤゴナルに構成さ
れたダイヤゴナル2系統式なのである。それら2つのブ
レーキ系統は構成が互いに共通するため、一方のブレー
キ系統のみを代表的に文章および図によって説明し、他
方のブレーキ系統の説明を省略する。
【0020】マスタシリンダ14は主通路18により左
前輪FLのブレーキシリンダ20と右後輪RRのブレー
キシリンダ20とにそれぞれ接続されている。主通路1
8は、マスタシリンダ14から延び出た後に二股状に分
岐させられており、1本の基幹通路24と2本の分岐通
路26とが互いに接続されて構成されている。各分岐通
路26の先端にブレーキシリンダ20が接続されてい
る。
【0021】基幹通路24の途中には制御弁としての圧
力制御弁30が設けられている。圧力制御弁30は、主
通路18におけるブレーキシリンダ20側の液圧をマス
タシリンダ14側の液圧に対して相対的に制御するもの
であり、具体的には、ポンプ40から作動液が吐出され
ている状態では、ブレーキシリンダ液圧がマスタシリン
ダ液圧より高いがその差圧が目標差圧以下であれば、ポ
ンプ40からマスタシリンダ14へ向かう作動液の流れ
を阻止し、ブレーキシリンダ液圧がマスタシリンダ液圧
より高くかつその差圧が目標差圧より大きくなろうとす
れば、ポンプ40からマスタシリンダ14へ向かう作動
液の流れを許容することにより、ブレーキシリンダ液圧
をマスタシリンダ液圧より高くかつその差圧が目標差圧
となるように制御するものである。
【0022】この圧力制御弁30は、本実施形態におい
ては、ブレーキシリンダ20とマスタシリンダ14との
差圧を電磁的に制御する形式とされている。この圧力制
御弁30は具体的には、図2に示すように、図示しない
ハウジングと、主通路18におけるマスタシリンダ側と
ブレーキシリンダ側との間における作動液の流通状態を
制御する弁子70およびそれが着座すべき弁座72と、
それら弁子70および弁座72の相対移動を制御する磁
気力を発生させるソレノイド74とを有している。
【0023】この圧力制御弁30においては、ソレノイ
ド74が励磁されない非作用状態(OFF状態)では、
スプリング76の弾性力によって弁子70が弁座72か
ら離間させられ、それにより、主通路18においてマス
タシリンダ側とブレーキシリンダ側との間での双方向の
作動液の流れが許容され、その結果、ブレーキ操作が行
われれば、ブレーキシリンダ液圧がマスタシリンダ液圧
と等圧で変化させられる。このブレーキ操作中、弁子7
0には、弁座72から離間する向きに力が作用するた
め、ソレノイド74が励磁されない限り、マスタシリン
ダ液圧すなわちブレーキシリンダ液圧が高くなっても、
弁子70が弁座72に着座してしまうことはない。すな
わち、圧力制御弁30は常開弁なのである。
【0024】これに対し、ソレノイド74が励磁される
作用状態(ON状態)では、ソレノイド74の磁気力に
よりアーマチュア78が吸引され、そのアーマチュア7
8と一体的に移動する可動部材としての弁子70が固定
部材としての弁座72に着座させられる。このとき、弁
子70には、ソレノイド74の磁気力に基づく吸引力F
1 と、ブレーキシリンダ液圧とマスタシリンダ液圧との
差に基づく力F2 とスプリング76の弾性力F3 との和
とが互いに逆向きに作用する。力F2 の大きさは、ブレ
ーキシリンダ液圧とマスタシリンダ液圧との差と、弁子
70がブレーキシリンダ液圧を受ける実効受圧面積との
積で表される。
【0025】ソレノイド74が励磁される作用状態(O
N状態)であって、ポンプ40の吐出圧すなわちブレー
キシリンダ液圧がそれほど増加せず、 F2 ≦F1 −F3 なる式で表される関係が成立する領域では、弁子70が
弁座72に着座し、ポンプ40からの作動液がマスタシ
リンダ14に逃げることが阻止され、ポンプ40の吐出
圧が増加し、ブレーキシリンダ20にマスタシリンダ液
圧より高い液圧が発生させられる。これに対し、ポンプ
40の吐出圧すなわちブレーキシリンダ液圧がさらに増
加し、 F2 >F1 −F3 なる式で表される関係が成立しようとする領域では、弁
子70が弁座72から離間し、ポンプ40からの作動液
がマスタシリンダ14に逃がされ、その結果、ポンプ4
0の吐出圧すなわちブレーキシリンダ液圧がそれ以上増
加することが阻止される。このようにしてブレーキシリ
ンダ20には、スプリング76の弾性力F 3 を無視すれ
ば、マスタシリンダ液圧に対してソレノイド吸引力F1
に基づく差圧分高い液圧が発生させられることになる。
【0026】また、この圧力制御弁30は、図3にグラ
フで表されているように、ソレノイド吸引力F1 の大き
さがソレノイド74の励磁電流Iの大きさに応じてリニ
アに変化するように設計されている。
【0027】図1に示すように、圧力制御弁30にはバ
イパス通路82が設けられており、そのバイパス通路8
2の途中にチェック弁84が設けられている。万が一、
ブレーキペダル10の操作時に圧力制御弁30内の可動
部材に生ずる流体力によって圧力制御弁30が閉じるこ
とがあっても、マスタシリンダ14からブレーキシリン
ダ20へ向かう作動液の流れが確保されるようにするた
めである。圧力制御弁30にはさらに、それに並列にリ
リーフ弁86も設けられている。ポンプ40による吐出
圧が過大となることを防止するためである。
【0028】前記各分岐通路26の途中には常開の電磁
開閉弁である増圧弁90が設けられ、開状態でマスタシ
リンダ14からブレーキシリンダ20へ向かう作動液の
流れを許容する増圧状態を実現する。各増圧弁90には
バイパス通路92が接続され、各バイパス通路92には
作動液戻り用のチェック弁94が設けられている。各分
岐通路26のうち増圧弁90とブレーキシリンダ20と
の間の部分からリザーバ通路96が延びてリザーバ98
に至っている。各リザーバ通路96の途中には常閉の電
磁開閉弁である減圧弁100が設けられ、開状態でブレ
ーキシリンダ20からリザーバ98へ向かう作動液の流
れを許容する減圧状態を実現する。リザーバ98は、ハ
ウジングにリザーバピストン104が実質的に気密かつ
摺動可能に嵌合されて構成されるとともに、その嵌合に
よって形成されたリザーバ室106において作動液を弾
性部材としてのスプリング108によって圧力下に収容
するものである。
【0029】リザーバ98は吸入通路110によって前
記ポンプ40の吸入側に接続され、ポンプ40の吐出側
は吐出通路114によって主通路18のうち圧力制御弁
30と増圧弁90との間の部分に接続されている。吸入
通路110にはチェック弁である吸入弁116、吐出通
路114にはチェック弁である吐出弁118がそれぞれ
設けられている。吐出通路114にはさらに、絞りとし
てのオリフィス120と固定ダンパ122とがそれぞれ
設けられており、それらにより、ポンプ40の脈動が軽
減される。
【0030】ところで、効き特性制御の実行中には、ポ
ンプ40がリザーバ98から作動液を汲み上げ、その作
動液を各ブレーキシリンダ20に吐出することによって
各ブレーキシリンダ20が増圧されるが、アンチロック
制御が実行されていない限り、リザーバ98に汲み上げ
るべき作動液が存在しないのが普通であり、効き特性制
御の実行を確保するためには、アンチロック制御の実行
の有無を問わず、リザーバ98に作動液を補給すること
が必要となる。そのため、本実施形態においては、基幹
通路24のうちマスタシリンダ14と圧力制御弁30と
の間の部分から延びてリザーバ98に至る補給通路13
0が設けられている。
【0031】しかし、この補給通路130により常時マ
スタシリンダ14とリザーバ98とを互いに連通させた
のでは、ブレーキペダル10が操作されても、リザーバ
98においてリザーバピストン104がボトミングした
後でないとマスタシリンダ14が昇圧できず、ブレーキ
の効き遅れが生じる。そのため、補給通路130の途中
に流入制御弁140が設けられている。
【0032】流入制御弁140は、マスタシリンダ14
からリザーバ98への作動液の補給が必要であるときに
は開状態となり、マスタシリンダ14からリザーバ98
への作動液の流れを許容し、一方、マスタシリンダ14
からリザーバ98への作動液の補給が必要ではないとき
には閉状態となり、マスタシリンダ14からリザーバ9
8への作動液の流れを阻止し、マスタシリンダ14によ
る昇圧を可能とする。
【0033】本実施形態においては、流入制御弁140
が常閉の電磁開閉弁とされている。また、本実施形態に
おいては、マスタシリンダ14から作動液を導入するこ
とが必要である場合であるか否かの判定が、アンチロッ
ク制御中、リザーバ98においてポンプ40により汲み
上げるべき作動液が存在しないか否かの判定とされ、ま
た、その作動液の存否判定が、増圧弁90が増圧状態に
ある時間の積算値と、減圧弁100が減圧状態にある時
間の積算値とがそれぞれ演算されるとともに、それら増
圧時間と減圧時間とに基づいてリザーバ98における作
動液の残量が推定されることにより、行われる。
【0034】図4には、ブレーキ装置の電気的構成が示
されている。ブレーキ装置は、CPU,ROMおよびR
AMを含むコンピュータを主体とするECU(電子制御
ユニット)200を備えている。ROMにブレーキ効き
特性制御ルーチン(図5および図6にフローチャートで
表されている)およびアンチロック制御ルーチン(図示
しない)が記憶されており、それらルーチンがCPUに
よりRAMを使用しつつ実行されることにより、効き特
性制御とアンチロック制御とがそれぞれ実行される。
【0035】ECU200の入力側には、操作力センサ
202および車輪速センサ204が接続されている。操
作力センサ202は、ブレーキペダル14の操作力を検
出し、操作力の大きさを規定する操作力信号を出力す
る。車輪速センサ204は、各輪毎に設けられ、各輪の
車輪速を検出し、各車輪の車輪速を規定する車輪速信号
を出力する。
【0036】一方、ECU200の出力側には、前記ポ
ンプ40を駆動するポンプモータ210が接続され、そ
のポンプモータ210にモータ駆動信号が出力される。
ECU200の出力側にはさらに、前記圧力制御弁30
のソレノイド74,増圧弁90および減圧弁100の各
ソレノイド212および流入制御弁140のソレノイド
214も接続されている。圧力制御弁30のソレノイド
74には、ソレノイド74の磁気力をリニアに制御する
ための電流制御信号が出力され、一方、増圧弁90およ
び減圧弁100の各ソレノイド212と流入制御弁14
0のソレノイド214とにはそれぞれ、各ソレノイド2
12,214をON/OFF駆動するためのON/OF
F駆動信号が出力される。
【0037】ここで、ECU200による効き特性制御
を説明するが、まず、概略的に説明する。
【0038】ブースタ12は、ブレーキペダル10の操
作力Fがある値まで増加すると、変圧室の圧力が大気圧
まで上昇し切ってしまい、助勢限界に達する。助勢限界
後は、ブースタ12は操作力Fを助勢することができな
いから、何ら対策を講じないと、図7にグラフで表され
ているように、ブレーキの効きが低下する。かかる事実
に着目して効き特性制御が行われるのであり、具体的に
は、図8にグラフで表されているように、ブースタ12
が助勢限界に達した後には、ポンプ40を作動させてマ
スタシリンダ液圧PM より差圧ΔP(ブレーキシリンダ
液圧PB のマスタシリンダ液圧PM に対する増圧量)だ
け高い液圧をブレーキシリンダ20に発生させ、それに
より、ブースタ12の助勢限界の前後を問わず、ブレー
キの効きを安定させる。
【0039】本実施形態においては、ブースタ12が助
勢限界に到達したか否かが、操作力センサ202により
検出された操作力Fが基準値F0 に到達したか否かによ
って判定される。基準値F0 は、ブースタ12が助勢限
界に到達したときに操作力Fが取ることが予想される大
きさとされている。ただし、ブースタ12には作動応答
遅れが存在する。そこで、本実施形態においては、基準
値F0 が、操作力Fの変化速度である操作力変化速度R
Fに応じて大きさが変化する可変値とされている。
【0040】操作力Fを時間tと共に通常の速度で増加
させる通常ブレーキ操作時には、操作力Fが図9に実線
グラフで示すように増加し、それに応答してマスタシ
リンダ液圧PM が実線グラフで示すように増加する。
その実線グラフにおいて折れ点がブースタ12の助勢
限界点である。これに対して、操作力Fを時間tと共に
通常の速度より速い速度で増加させる急ブレーキ操作時
には、操作力Fが破線グラフで示すように増加し、そ
れに応答してマスタシリンダ液圧PM が同図において破
線グラフで示すように増加する。それらグラフから明
らかなように、急ブレーキ操作時には通常ブレーキ操作
時におけるより、マスタシリンダ液圧P M の操作力Fに
対する変化速度が遅く、同じ大きさの操作力Fに対応す
るマスタシリンダ液圧PM が低くなる。したがって、通
常ブレーキ操作のみを想定して前記基準値F0 を固定値
として設定したのでは、通常ブレーキ操作時には、二点
鎖線グラフで示すように、ブースタ12が実際に助勢
限界に到達したときにちょうどポンプ40によるブレー
キシリンダ20の増圧が開始されるのに対し、急ブレー
キ操作時には、二点鎖線グラフで示すように、ブース
タ12が実際に助勢限界に到達しないうちに、ポンプ4
0によるブレーキシリンダ20の増圧が開始されてしま
う。急ブレーキ操作時には、助勢限界点と増圧開始点と
が互いに一致しないのである。
【0041】そこで、本実施形態においては、通常ブレ
ーキ操作時であるか急ブレーキ操作時であるかを問わ
ず、図10に示すように、ブースタ12が実際に助勢限
界に到達したときに、ポンプ40によるブレーキシリン
ダ20の増圧が開始されるように、基準値F0 が操作力
変化速度RFに応じて大きさが変化するようにされてい
るのである。
【0042】そして、具体的には、図11に示すよう
に、操作力変化速度RFが0近傍、すなわち、判定値R
0 以下である通常ブレーキ操作時には、複数の大きさ
のうちの最小値F0(MIN)とされる。これに対して、通常
ブレーキ操作時におけるより操作力変化速度RFが大き
い急ブレーキ操作時には、操作力変化速度RFに応じて
増加する複数の可変値F0(1),F0(2),・・・,F
0(MAX)のうち操作力変化速度RFの今回値に対応する可
変値F0(n)(n:1以上MAX値以下の整数)とされ
る。それら操作力変化速度RFの大きさと可変値F0(n)
の大きさとの関係は、各操作力変化速度RFでブレーキ
操作を行った場合に操作力Fがブースタ12が助勢限界
に到達したときに取る大きさを実験的に取得することに
よって設定されている。
【0043】以上概略的に説明した効き特性制御の内容
を図5および図6のブレーキ効き特性制御ルーチンに基
づいて具体的に説明する。
【0044】本ルーチンは、運転者によりイグニション
スイッチがOFF位置からON位置に操作された後、一
定時間T0 毎に繰り返し実行される。各回の実行時には
まず、ステップS1(以下、単に「S1」で表す。他の
ステップについても同じとする。)において、操作力セ
ンサ202から操作力信号が取り込まれる。次に、S2
において、その操作力信号に基づいて操作力Fの今回値
が演算されるとともに、その今回値からそれの前回値
(RAMに記憶されている)が引き算されることによ
り、操作力Fの変化量の絶対値が操作力変化速度RFと
して演算される。その後、S3において、その操作力変
化速度RFが判定値RF0 より大きいか否かが判定され
る。急ブレーキ操作時であるか否かが判定されるのであ
る。今回は、通常ブレーキ操作時であるため、操作力変
化速度RFが判定値RF0 より大きくはないと仮定すれ
ば、判定がNOとなり、S4において、基準値F0 が前
記最小値F0(MIN)とされる。これに対して、今回は、急
ブレーキ操作時であるため、操作力変化速度RFが判定
値RF0 より大きいと仮定すれば、S3の判定がYES
となり、S5において、基準値F0 が最小値F0(MIN)
り大きい前記可変値F0( n)とされる。可変値F0(n)と操
作力変化速度RFとの関係(図11)がROMに記憶さ
れており、操作力変化速度RFの今回値に応じ、かつ、
その関係に従って可変値F0(n)の今回値が決定されるの
である。
【0045】いずれの場合にも、その後、S6におい
て、S2において演算された操作力Fの今回値が、S4
またはS5において決定された基準値F0 以上であるか
否かが判定される。ブースタ12が助勢限界に到達した
か否かが判定されるのである。今回は、操作力Fの今回
値が基準値F0 以上ではないと仮定すれば、判定がNO
となり、S7において、圧力制御弁30のソレノイド7
4にそれをOFFする信号が出力され、S8において、
流入制御弁140のソレノイド214にそれをOFFに
する信号が出力され、S9において、ポンプモータ21
0にそれをOFFする信号が出力される。以上で本ルー
チンの一回の実行が終了する。
【0046】これに対し、今回は、操作力Fの今回値が
基準値F0 以上であると仮定すれば、S6の判定がYE
Sとなり、S10以下において、増圧制御が行われる。
具体的には、まず、S10において、操作力Fの今回値
に基づき、ブレーキシリンダ液圧PB をマスタシリンダ
液圧PM より増圧すべき量、すなわち、マスタシリンダ
14とブレーキシリンダ20との目標差圧ΔPが決定さ
れる。ROMには、図12にグラフで示すように、操作
力Fの今回値の基準値F0 からの増分ΔFと目標差圧Δ
Pとの関係が記憶されており、その関係に従って目標差
圧ΔPの今回値が決定されるのである。その関係は、ブ
ースタ12の助勢限界後に、ブレーキシリンダ液圧PB
が操作力Fに対して助勢限界前と同じ勾配でリニアに増
加する関係が実現されるように設定されている。
【0047】その後、S11において、決定された目標
差圧ΔPに応じ、圧力制御弁30のソレノイド74に供
給すべき電流値Iが決定される。目標差圧ΔPとソレノ
イド電流値Iとの関係がROMに記憶されており、その
関係に従って目標差圧ΔPに対応するソレノイド電流値
Iが決定されるのである。続いて、S12において、圧
力制御弁30のソレノイド74に、決定されたソレノイ
ド電流値Iで電流が供給されることにより、圧力制御弁
30が制御される。その後、S13において、流入制御
弁140が制御される。
【0048】このS13の詳細が流入制御弁制御ルーチ
ンとして図6にフローチャートで表されている。
【0049】まず、S61において、現在アンチロック
制御の実行中であるか否かが判定される。実行中ではな
いと仮定すれば判定がNOとなり、S62において、流
入制御弁140のソレノイド214にそれをONする信
号、すなわち、流入制御弁140を開かせるための信号
が出力される。これにより、作動液がマスタシリンダ1
4から補給通路130を経てポンプ40に導入可能な状
態となる。以上で本ルーチンの一回の実行が終了する。
【0050】これに対し、現在アンチロック制御の実行
中であると仮定すればS61の判定がYESとなり、S
63において、リザーバ98においてポンプ40により
汲み上げるべき作動液として存在する作動液の量の推定
演算、すなわち,リザーバ残量の推定演算が行われる。
続いて、S64において、推定されたリザーバ残量が0
であるか否か、すなわち、リザーバ98においてポンプ
40により汲み上げるべき作動液が存在しないか否かが
判定される。今回はリザーバ残量が0ではないと仮定す
れば、判定がNOとなり、S65において、流入制御弁
140のソレノイド214にそれをOFFする信号、す
なわち、流入制御弁140を閉じさせるための信号が出
力される。一方、今回はリザーバ残量が0であると仮定
すれば、S64の判定がYESとなり、S62におい
て、流入制御弁140にそれを開かせるための信号が出
力される。いずれの場合も、以上でこの流入制御弁制御
ルーチンの一回の実行が終了する。
【0051】なお付言すれば、この流入制御弁制御ルー
チンにつき、リザーバ98における作動液の残量を直接
センサにより検出する改良を加えることができる。残量
は例えば、リザーバ98におけるリザーバピストン10
4に永久磁石を一体的に移動可能に設け、それに近接し
てセンサとしてのリードスイッチを設けることにより検
出することができる。
【0052】その後、図5のS14において、ポンプモ
ータ210にそれをONする信号が出力される。それに
より、ポンプ40によりリザーバ98から作動液が汲み
上げられ、作動液が各ブレーキシリンダ20に吐出さ
れ、その結果、各ブレーキシリンダ20にマスタシリン
ダ液圧PM より目標差圧ΔPだけ高い液圧が発生させら
れる。以上でこのブレーキ効き特性制御ルーチンの一回
の実行が終了する。
【0053】以上の説明から明らかなように、本実施形
態においては、操作力センサ202が「操作状態量検出
手段」を構成し、また、圧力制御弁30,ポンプ40お
よびポンプモータ210(アクチュエータ部)とECU
200(制御部)とが「増圧装置」を構成しているので
ある。また、ECU200のうち図5のS1〜S5を実
行する部分が「基準値変更手段」を構成しているのであ
る。
【0054】別の実施形態を説明する。ただし、本実施
形態は、先の実施形態と共通する点が多く、異なるのは
ブレーキ効き特性制御ルーチンのみであるため、以下、
そのルーチンのみを詳細に説明し、他の部分については
同一の符号を使用することによって詳細な説明を省略す
る。
【0055】図13には、ブレーキ効き特性制御ルーチ
ンがフローチャートで表されている。まず、S101〜
S105が、先の実施形態におけるS1〜S5と同様に
実行される。次に、S106において、ブースタ12の
負圧室に十分な強さの負圧が発生しないという異常がブ
ースタ12に発生しているか否かが判定される。この異
常判定は、ブースタ12が異常である場合にはブレーキ
の効きが低下するという事実と、ブレーキの効きの程度
は、車体減速度Gを操作力Fで割り算することによって
取得できるという事実とに基づいて行われる。
【0056】このS106の詳細がブースタ異常判定ル
ーチンとして図14にフローチャートで表されている。
まず、S201において、RAMに設けられている異常
フラグが1であるか否かが判定される。異常フラグは、
ブレーキペダル14の操作を検出する図示しないブレー
キスイッチの出力信号に基づき、ブレーキ操作の開始毎
に0に初期化される。今回は、異常フラグが0であると
仮定すれば、判定がNOとなり、S202において、前
記操作力信号に基づいて操作力Fが演算される。その
後、S203において、演算された操作力FがS104
またはS105において決定された基準値F0 より小さ
いか否かが判定される。基準値F0 以上である場合に
は、判定がNOとなり、本ルーチンの一回の実行が直ち
に終了し、基準値F0 より小さい場合には、判定がYE
Sとなり、S204以下の移行する。
【0057】ブースタ12が助勢限界に到達した後には
ブースタ12が正常であってもブレーキの効きが低下す
る。そのため、ブレーキの効きの程度を監視するだけで
は、ブースタ12が正常であるが助勢限界に到達した場
合とブースタ12が異常である場合とを区別することが
できない。そこで、ブースタ12が助勢限界に到達した
可能性がある場合には、本ルーチンの実質的な実行が省
略されるのである。
【0058】S204においては、車体減速度Gが演算
される。本実施形態においては、前記アンチロック制御
ルーチンの実行により、車輪速センサ204により検出
された各輪の車輪速に基づき、4輪分の車輪速のうち最
大のものが真の車速に最も近いという事実を前提として
推定車速が演算されるようになっており、このS204
においては、RAMから推定車速が取り込まれるととも
に、その推定車速の時間微分値として車体減速度Gが演
算される。図15には、車輪速の検出から車体減速度G
の演算までの過程が機能ブロック図で示されている。各
輪の車輪速センサ204の出力側が推定車速演算手段2
20の入力側に接続され、その推定車速演算手段220
の出力側が車体減速度演算手段222の入力側に接続さ
れている。そして、ECU200のうちこのS204を
実行する部分が車体減速度演算手段222に対応してい
る。
【0059】その後、S205において、ブレーキの効
きの程度を表すブレーキ効き係数Kが演算される。ブレ
ーキ効き係数Kは、演算された車体減速度Gを演算され
た操作力Fで割り算することによって演算される。続い
て、S206において、演算されたブレーキ効き係数K
がしきい値K0 より小さいか否かが判定される。ブース
タ12が異常であることに起因してブレーキの効きが不
足しているか否かが判定される。今回は、ブレーキ効き
係数Kがしきい値K0 より小さいと仮定すれば、S20
7において、ブースタ12が異常であると判定され、S
208において、異常フラグが1にされる。これに対し
て、今回は、ブレーキ効き係数Kがしきい値K0 より小
さくはないと仮定すれば、判定がNOとなり、S209
において、ブースタ12が正常であると判定され、S2
10において、異常フラグが0とされる。いずれの場合
にも、以上で本ルーチンの一回の実行が終了する。
【0060】なお、異常フラグが1とされた後には、S
201の判定がYESとなり、S202〜S210がス
キップされ、それにより、ブースタ12の異常判定結果
が今回のブレーキ操作の終了まで維持される。
【0061】その後、図13のS107において、S1
06においてブースタ12が異常であると判定されたか
否かが判定される。今回は、異常であると判定されたと
仮定すれば、判定がYESとなり、S108において、
基準値F0 の大きさが0とされる。ポンプ40による増
圧がブレーキ操作の開始と共に開始され、それにより、
ブースタ12の異常に起因したブレーキの効き低下が補
われるようになっているのである。これに対して、今回
は、ブースタ12が正常であると判定されたと仮定すれ
ば、S107の判定がNOとなり、S108がスキップ
される。
【0062】いずれの場合にも、その後、S109〜S
117が先の実施形態におけるS6〜S14と同様にし
て実行される。
【0063】なお付言すれば、ブースタ12が助勢限界
に到達したか否かの判定は、マスタシリンダ液圧PM
用いて行うことが可能であり、そのようにした場合に
は、その判定結果がブースタ12の作動応答遅れの影響
を受けずに済む。しかし、マスタシリンダ液圧PM のみ
によっては、ブースタ12の異常を判定することができ
ない。これに対して、操作力Fや操作ストロークSによ
れば、車体減速度Gと共同することにより、ブースタ1
2の異常を判定可能となる。操作力Fや操作ストローク
Sはブースタ12への入力であり、一方、車体減速度G
はブースタ12からの出力であって、それら入力と出力
との関係が分かれば、ブースタ12の作動状態を判定可
能であるからである。以上要するに、操作力Fや操作ス
トロークSを用いる場合には、ブースタ12の異常判定
を行い得るという利点がある反面、ブースタ12の作動
応答遅れの影響を受けてしまうという欠点があるのであ
るが、本実施形態においては、基準値F0 をその作動応
答遅れの程度に応じて変化させることにより、欠点が解
消されているのである。
【0064】以上の説明から明らかなように、本実施形
態においては、操作力センサ202が「操作状態量検出
手段」を構成し、また、圧力制御弁30,ポンプ40お
よびポンプモータ210(アクチュエータ部)とECU
200(制御部)とが「増圧装置」を構成しているので
ある。また、ECU200のうち図13のS101〜S
105を実行する部分が「基準値変更手段」を構成して
いるのである。
【0065】以上、本発明のいくつかの実施形態を図面
に基づいて詳細に説明したが、それらの他にも、特許請
求の範囲を逸脱することなく、当業者の知識に基づいて
種々の変形,改良を施した形態で本発明を実施すること
ができるのはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるブレーキ装置を示す
系統図である。
【図2】図1における圧力制御弁30の構造および作動
を説明するための正面断面図である。
【図3】図2の圧力制御弁におけるソレノイド励磁電流
Iとソレノイド吸引力F1 との関係を示すグラフであ
る。
【図4】上記ブレーキ装置の電気的構成を示すブロック
図である。
【図5】図4におけるECU200のコンピュータのR
OMに記憶されているブレーキ効き特性制御ルーチンを
示すフローチャートである。
【図6】図5におけるS13の詳細を流入制御弁制御ル
ーチンとして示すフローチャートである。
【図7】バキュームブースタを備えた一般的なブレーキ
装置における操作力Fとブレーキシリンダ液圧PB との
関係を示すグラフである。
【図8】上記実施形態であるブレーキ装置における効き
特性制御の原理を説明するためのグラフである。
【図9】増圧開始時期を決める基準値F0 を通常ブレー
キ操作のみを想定して固定値として設定した場合の操作
力Fとマスタシリンダ液圧PM と増圧開始点との関係を
説明するためのグラフである。
【図10】上記実施形態における操作力Fとマスタシリ
ンダ液圧PM と増圧開始点との関係を説明するためのグ
ラフである。
【図11】上記実施形態における操作力変化速度RFと
基準値F0 との関係を示すグラフである。
【図12】上記実施形態における操作力Fの基準値F0
からの増分ΔFと目標差圧ΔPとの関係を示すグラフで
ある。
【図13】本発明の別の実施形態であるブレーキ装置の
ECUのコンピュータのROMに記憶されているブレー
キ効き特性制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図14】図13におけるS106の詳細をブースタ異
常判定ルーチンとして示すフローチャートである。
【図15】上記実施形態において車輪速センサを用いて
車体減速度が演算される過程を示すブロック図である。
【図16】本出願人が先に開発したブレーキ装置におけ
る操作力Fとマスタシリンダ液圧PM との関係が通常ブ
レーキ操作時と急ブレーキ操作時とで変化する様子を示
すグラフである。
【図17】上記開発ブレーキ装置において上記関係が変
化することに起因して増圧開始点が変化する様子を示す
グラフである。
【符号の説明】
10 ブレーキペダル 12 バキュームブースタ 14 マスタシリンダ 20 ブレーキシリンダ 30 圧力制御弁 40 ポンプ 200 ECU 202 操作力センサ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】運転者により操作されるブレーキ操作部材
    と、 そのブレーキ操作部材の操作に基づいて液圧を発生させ
    るマスタシリンダと、 前記ブレーキ操作部材の操作力を助勢して前記マスタシ
    リンダに出力するブースタと、 前記マスタシリンダと液通路により接続され、その液通
    路から供給される液圧により作動するブレーキシリンダ
    を有し、車輪の回転を抑制するブレーキとを含むブレー
    キ装置において、 前記ブレーキ操作部材の操作力と操作ストロークとの少
    なくとも一方である操作状態量を検出する操作状態量検
    出手段と、 検出された操作状態量が基準値に到達したときに、前記
    ブレーキシリンダの液圧を前記マスタシリンダの液圧よ
    り増圧することを開始する増圧装置であって、その増圧
    開始を、前記操作状態量の変化速度の大小にかかわら
    ず、前記ブースタが同じ作動状態に到達したときに行う
    増圧装置とを設けたことを特徴とするブレーキ装置。
  2. 【請求項2】前記増圧装置が、前記基準値を、前記操作
    状態量の変化速度が大きい場合において小さい場合にお
    けるより大きくなるように変化させる基準値変更手段を
    含む請求項1に記載のブレーキ装置。
  3. 【請求項3】前記基準値が、前記ブースタが助勢限界に
    到達したときに前記操作状態量が取る大きさを有し、前
    記同じ作動状態が、前記ブースタが助勢限界に到達した
    状態である請求項1または2に記載のブレーキ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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