JPH11112714A - 画像読取装置 - Google Patents

画像読取装置

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JPH11112714A
JPH11112714A JP9274430A JP27443097A JPH11112714A JP H11112714 A JPH11112714 A JP H11112714A JP 9274430 A JP9274430 A JP 9274430A JP 27443097 A JP27443097 A JP 27443097A JP H11112714 A JPH11112714 A JP H11112714A
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frame
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Junichi Tsuji
淳一 辻
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スライドマウントを精度よく定速搬送するこ
とができ、該マウントされたフィルムから自動的に画像
を読取る。 【解決手段】 回転シャフト536の正転時は、移動ブ
ロック534の回転が阻止されているため、この移動ブ
ロック534と共にキャリア本体526が回転シャフト
536の軸線に沿って図7の左方向へ移動する。また、
逆転時は、図7の右方向へ移動する。キャリア本体52
6には、スライドマウント500が保持されており、前
記移動によって、このスライドマウント500上のフィ
ルム504に記録された画像の一端から他端までがライ
ンCCD116の読取光軸を通過することになる。キャ
リア本体526は2往復され、1回目の往路時にプレス
キャニングが行われ、2回目の往路時にファインスキャ
ニングが行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像が記録された
コマ単位のフィルムと、このフィルムの周囲を挟み込ん
で保持する枠体とで構成されたスライドマウントから、
スキャナ部によって画像を読み取る画像読取装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年では、写真フィルムに記録されたコ
マ画像をCCD等の読取センサによって光電的に読み取
り、該読み取りによって得られたデジタル画像データに
対し拡大縮小や各種補正等の画像処理を実行し、画像処
理済のデジタル画像データに基づき変調したレーザ光に
より記録材料へ画像を形成する技術が知られている。
【0003】このようにCCD等の読取センサによりコ
マ画像をデジタル的に読み取る技術では、精度の良い画
像読み取りを実現するために、コマ画像を予備的に読み
取り(いわゆるプレスキャン)、コマ画像の濃度等に応
じた読取条件(例えば、コマ画像に照射する光量やCC
Dの電荷蓄積時間等)を決定し、決定した読取条件でコ
マ画像を再度読み取っていた(いわゆるファインスキャ
ン)。
【0004】この場合プレスキャンは、比較的ラフな読
取精度でよいため、搬送速度むらにも比較的大きな許容
範囲がある。これに対して、ファインスキャンは、極め
てシビアな読取精度が要求されるため、搬送速度むらの
許容範囲が極めて狭い。
【0005】ここで、上記スキャニングは、フィルムキ
ャリアによって長尺フィルムを保持し、かつ定速で搬送
することによって副走査しながら、読取センサの読取光
を主走査することによって行っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スライ
ドマウントにマウントされた状態のフィルムから画像を
読み取る場合、上記のようなフィルムスキャナを適用す
ることはできないため、1枚1枚手作業で処理すること
になる。また、スライドマウントを定速搬送するために
は、特別の移動機構が必要となるため、読取せんさ側で
主走査のみならず、副走査を行う必要があった。
【0007】本発明は上記事実を考慮し、スライドマウ
ントを精度よく定速搬送することができ、該マウントさ
れたフィルムから自動的に画像を読取ることができる画
像読取装置を得ることが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、画像が記録されたコマ単位のフィルムと、このフィ
ルムの周囲を挟み込んで保持する枠体とで構成されたス
ライドマウントから、スキャナ部によって画像を読み取
る画像読取装置であって、前記スライドマウントを保持
する保持部、少なくともコマ画像の一端から他端までが
前記読取光軸を通過するように移動する移動部を備えた
マウントキャリアを有している。
【0009】請求項1に記載の発明によれば、スライド
マウント専用のマウントキャリアを配設し、かつこのマ
ウントキャリアによってスキャナ部の読取光軸をフィル
ムの一端から他端まで通過するように移動可能としてい
る。このため、スキャナ部では読取光軸を主走査方向に
のみ偏向すればよく、一般のフィルムキャリアによるス
キャニングと同等の手順で画像を読み取ることができ
る。
【0010】請求項2に記載の発明は、画像が記録され
たコマ単位のフィルムと、このフィルムの周囲を挟み込
んで保持する枠体とで構成されたスライドマウントを積
み重ねて収容することが可能な一対の収容箱と、前記一
対の収容箱の一方が載置され、収容されたスライドマウ
ントを1枚づつ取り出す取出機構が配設された供給手段
と、前記一対の収容箱の他方が載置され、スライドマウ
ントを1枚づつ挿入し、積み重ねていく積込み機構が配
設された収容手段と、前記供給手段と、収容手段との間
に読取光軸が設けられ、前記スライドマウントにマウン
トされたコマ画像を読み取るスキャナ部と、前記供給手
段と、収容手段との間に配設され、前記供給手段から取
り出したスライドマウントを受け取って保持する保持
部、少なくともコマ画像の一端から他端までが前記読取
光軸を通過するように移動する移動部、前記保持部に保
持されたスライドマウントを前記収容手段へ受け渡す受
渡部を備えたマウントキャリアと、を有している。
【0011】請求項2に記載の発明によれば、予めスラ
イドマウントを収容可能な収容箱を一対用意しておき、
マウントキャリアの両脇、すなわちスライドマウントの
搬送方向上下流側にそれぞれ配置しておく。
【0012】ここで、供給手段では、取出機構によって
一方の収容箱(上流側)からスライドマウントを1枚づ
つ取出。これを、マウントキャリアの保持部で受け取っ
て保持し、移動部により少なくともコマ画像の一端から
他端までが前記読取光軸を通過するように移動する。こ
の移動が副走査であり、この副走査に同期してスキャナ
部の読取光軸を主走査することによって、フィルム上の
画像を読み取ることができる。
【0013】画像の読取りが終了すると、受渡部により
スライドマウントを他方の収容箱(下流側)へ受け渡
す。この収容箱には、収容手段の積込み機構によって画
像の読取りを終えたスライドマウントが次々と積み重ね
られていく。
【0014】このように、マウントキャリアを中央に置
き、一方から他方へスライドマウントを送り出していく
ことにより、画像の読取りができ、かつ画像読取前と同
様にスライドマウントを積み重ねて収容することができ
るため、長尺フィルムの処理と同等の工程となり、作業
効率がよい。
【0015】請求項3に記載の発明は、前記請求項1又
は請求項2記載の発明において、前記フィルムに記録さ
れた画像サイズ並びに該フィルムの向きをを検出するフ
ィルム状態センサと、装着されているマウントキャリア
との適合性を判別する判別手段と、判別手段で非適合と
判別されたフィルムを保持するスライドマウントのスキ
ャナ部における画像読取を禁止する禁止手段と、をさら
に有している。
【0016】請求項3に記載の発明によれば、スライド
マウントは、枠体がほぼ正方形であるため、収容体に収
容するときに縦横が揃っていない場合がある。また、今
日では、複数のフィルムの種類(135サイズ、APS
(240)サイズ)があり、搭載されているマウントキ
ャリアでは、適正に画像読取ができない場合がある。
【0017】そこで、フィルム状態センサによって、画
像サイズ及びフィルムの向きを検出し、判別手段で装着
されているマウントキャリアとの適合性を判別する。こ
の判別の結果、非適合と判別された場合は、禁止手段に
より画像の読取を禁止する。この禁止手段では、例え
ば、画像読取を実施しなかったスライドマウントをピッ
クアップして、画像読取を実施したもので区別してもよ
いし、当初は区別せず、画像読取を実施しなかった記録
だけ残しておいてもよい。
【0018】請求項4に記載の発明は、前記請求項1乃
至請求項3のいずれか1項記載の発明において、前記マ
ウントキャリアの保持部では、前記スライドマウントを
少なくとも画像面が透明とされた圧着部材によって表裏
面から圧着すると共に、前記圧着部材の画像面に対応す
る透明部分が前記フィルムの表裏面を直接圧着すること
を特徴としている。
【0019】請求項4に記載の発明によれば、スライド
マウントにおける枠体の表面とフィルムの表面との間に
は枠体の肉厚寸法分を段差がある。このため、枠体を保
持すると、画像面に対応する透明部分と画像面との間に
隙間が生じる。この隙間は、画像読取時のピントずれと
なることがある。
【0020】そこで、圧着部材の画像面に対応する透明
部分が前記フィルムの表裏面を直接圧着するように、例
えば、画像に対応する領域の透明部分を前記肉厚寸法分
突出させる。これにより、確実にフィルム自体に接触す
るためピントずれの問題が解消できる。
【0021】
【発明の実施の形態】まず本実施形態に係るディジタル
ラボシステムについて説明する。
【0022】(システム全体の概略構成)図1には本実
施形態に係るディジタルラボシステム10の概略構成が
示されており、図2にはディジタルラボシステム10の
外観が示されている。図1に示すように、このラボシス
テム10は、ラインCCDスキャナ14、画像処理部1
6、レーザプリンタ部18、及びプロセッサ部20を含
んで構成されており、ラインCCDスキャナ14と画像
処理部16は、図2に示す入力部26として一体化され
ており、レーザプリンタ部18及びプロセッサ部20
は、図2に示す出力部28として一体化されている。
【0023】ラインCCDスキャナ14は、ネガフィル
ムやリバーサルフィルム等の写真フィルムに記録されて
いるコマ画像を読み取るためのものであり、例えば13
5サイズの写真フィルム、110サイズの写真フィル
ム、及び透明な磁気層が形成された写真フィルム(24
0サイズの写真フィルム:所謂APSフィルム)、12
0サイズ及び220サイズ(ブローニサイズ)の写真フ
ィルムのコマ画像を読取対象とすることができる。ライ
ンCCDスキャナ14は、上記の読取対象のコマ画像を
ラインCCDで読み取り、画像データを出力する。
【0024】上記異なる種類(サイズ)のフィルムから
画像を読み取る場合、複数の画像コマが連続して撮影さ
れている長尺フィルム(ピースフィルムも含む)であれ
ば、それぞれに適合したフィルムキャリアをラインCC
Dスキャナ14の読取光軸位置に設置することにより、
このフィルムキャリアによって、フィルムを搬送し、複
数の画像コマを順次読取位置へ位置決めすることによ
り、自動的にかつ連続して複数の画像の読取りが可能で
ある。
【0025】ここで、本実施の形態のラインCCDスキ
ャナ14では、上記のような長尺フィルムではなく、1
コマ毎にスライドマウントにマウントされたフィルムか
ら画像を読み取る場合のディジタルラボシステム10と
して説明する。
【0026】画像処理部16は、ラインCCDスキャナ
14から出力された画像データ(スキャン画像データ)
が入力されると共に、デジタルカメラでの撮影によって
得られた画像データ、原稿(例えば反射原稿等)をスキ
ャナで読み取ることで得られた画像データ、コンピュー
タで生成された画像データ等(以下、これらをファイル
画像データと総称する)を外部から入力する(例えば、
メモリカード等の記憶媒体を介して入力したり、通信回
線を介して他の情報処理機器から入力する等)ことも可
能なように構成されている。
【0027】画像処理部16は、入力された画像データ
に対して各種の補正等の画像処理を行って、記録用画像
データとしてレーザプリンタ部18へ出力する。また、
画像処理部16は、画像処理を行った画像データを画像
ファイルとして外部へ出力する(例えばメモリカード等
の記憶媒体に出力したり、通信回線を介して他の情報処
理機器へ送信する等)ことも可能とされている。
【0028】レーザプリンタ部18はR、G、Bのレー
ザ光源を備えており、画像処理部16から入力された記
録用画像データに応じて変調したレーザ光を印画紙に照
射して、走査露光によって印画紙に画像を記録する。ま
た、プロセッサ部20は、レーザプリンタ部18で走査
露光によって画像が記録された印画紙に対し、発色現
像、漂白定着、水洗、乾燥の各処理を施す。これによ
り、印画紙上に画像が形成される。
【0029】(ラインCCDスキャナの構成)次にライ
ンCCDスキャナ14の構成について説明する。図3に
はラインCCDスキャナ14の光学系の概略構成が示さ
れている。この光学系は、ハロゲンランプやメタルハラ
イドランプ等から成り、スライドマウント500にマウ
ントされた写真フィルム22に光を照射する光源30を
備えており、光源30の光射出側には、写真フィルム2
2に照射する光を拡散光とする光拡散ボックス36が順
に配置されている。
【0030】写真フィルム22は、光拡散ボックス36
の光射出側に配置されたマウントキャリア502(図2
参照、図3では図示省略)によって、コマ画像の画面が
光軸と垂直になるように搬送される。
【0031】また、光源30と光拡散ボックス36との
間には、C(シアン)、M(マゼンダ)、Y(イエロ
ー)の調光フィルタ114C、114M、114Yが射
出光の光軸に沿って順に設けられており、写真フィルム
22を挟んで光源30と反対側には、光軸に沿って、コ
マ画像を透過した光を結像させるレンズユニット40、
ラインCCD116が順に配置されている。図3ではレ
ンズユニット40として単一のレンズのみを示している
が、レンズユニット40は、実際には複数枚のレンズか
ら構成されたズームレンズである。
【0032】ラインCCD116は、複数のCCDセル
が、搬送される写真フィルム22の幅方向に沿って一列
に配置されかつ電子シャッタ機構が設けられたセンシン
グ部が、間隔を空けて互いに平行に3ライン設けられて
おり、各センシング部の光入射側にR、G、Bの色分解
フィルタの何れかが各々取付けられて構成されている
(所謂3ラインカラーCCD)。ラインCCD116
は、各センシング部の受光面がレンズユニット40の結
像点位置に一致するように配置されている。
【0033】また、各センシング部の近傍には転送部が
各センシング部に対応して各々設けられており、各セン
シング部の各CCDセルに蓄積された電荷は、対応する
転送部を介して順に転送される。また図示は省略する
が、ラインCCD116とレンズユニット40との間に
はシャッタが設けられている。
【0034】図4にはラインCCDスキャナ14の電気
系の概略構成が示されている。ラインCCDスキャナ1
4は、ラインCCDスキャナ14全体の制御を司るマイ
クロプロセッサ46を備えている。マイクロプロセッサ
46には、バス62を介してRAM64(例えばSRA
M)、ROM66(例えば記憶内容を書換え可能なRO
M)が接続されていると共に、モータドライバ48が接
続されており、モータドライバ48にはフィルタ駆動モ
ータ54が接続されている。フィルタ駆動モータ54は
調光フィルタ114C、114M、114Yを各々独立
にスライド移動させることが可能とされている。
【0035】マイクロプロセッサ46は、図示しない電
源スイッチのオンオフに連動して光源30を点消灯させ
る。また、マイクロプロセッサ46は、ラインCCD1
16によるコマ画像の読み取り(測光)を行う際に、フ
ィルタ駆動モータ54によって調光フィルタ114C、
114M、114Yを各々独立にスライド移動させ、ラ
インCCD116に入射される光量を各成分色光毎に調
節する。
【0036】またモータドライバ48には、レンズユニ
ット40の複数枚のレンズの位置を相対的に移動させる
ことでレンズユニット40のズーム倍率を変更するズー
ム駆動モータ70、レンズユニット40全体を移動させ
ることでレンズユニット40の結像点位置を光軸に沿っ
て移動させるレンズ駆動モータ106が接続されてい
る。マイクロプロセッサ46は、コマ画像のサイズやト
リミングを行うか否か等に応じて、ズーム駆動モータ7
0によってレンズユニット40のズーム倍率を所望の倍
率に変更する。
【0037】一方、ラインCCD116にはタイミング
ジェネレータ74が接続されている。タイミングジェネ
レータ74は、ラインCCD116や後述するA/D変
換器82等を動作させるための各種のタイミング信号
(クロック信号)を発生する。ラインCCD116の信
号出力端は、増幅器76を介してA/D変換器82に接
続されており、ラインCCD116から出力された信号
は、増幅器76で増幅されA/D変換器82でディジタ
ルデータに変換される。
【0038】A/D変換器82の出力端は、相関二重サ
ンプリング回路(CDS)88を介してインタフェース
(I/F)回路90に接続されている。CDS88で
は、フィードスルー信号のレベルを表すフィードスルー
データ及び画素信号のレベルを表す画素データを各々サ
ンプリングし、各画素毎に画素データからフィードスル
ーデータを減算する。そして、演算結果(各CCDセル
での蓄積電荷量に正確に対応する画素データ)を、I/
F回路90を介してスキャン画像データとして画像処理
部16へ順次出力する。
【0039】なお、ラインCCD116からはR、G、
Bの測光信号が並列に出力されるので、増幅器76、A
/D変換器82、CDS88から成る信号処理系も3系
統設けられており、I/F回路90からは、スキャン画
像データとしてR、G、Bの画像データが並列に出力さ
れる。
【0040】また、モータドライバ48にはシャッタを
開閉させるシャッタ駆動モータ92が接続されている。
ラインCCD116の暗出力については、後段の画像処
理部16で補正されるが、暗出力レベルは、コマ画像の
読み取りを行っていないときに、マイクロプロセッサ4
6がシャッタを閉止させることで得ることができる。
【0041】(画像処理部の構成)次に画像処理部16
の構成について図5を参照して説明する。画像処理部1
6は、ラインCCDスキャナ14に対応してラインスキ
ャナ補正部122が設けられている。ラインスキャナ補
正部122は、ラインCCDスキャナ14から並列に出
力されるR、G、Bの画像データに対応して、暗補正回
路124、欠陥画素補正部128、及び明補正回路13
0から成る信号処理系が3系統設けられている。
【0042】暗補正回路124は、ラインCCD116
の光入射側がシャッタにより遮光されている状態で、ラ
インCCDスキャナ14から入力されたデータ(ライン
CCD116のセンシング部の各セルの暗出力レベルを
表すデータ)を各セル毎に記憶しておき、ラインCCD
スキャナ14から入力されたスキャン画像データから、
各画素毎に対応するセルの暗出力レベルを減ずることに
よって補正する。
【0043】また、ラインCCD116の光電変換特性
は各セル単位でのばらつきもある。欠陥画素補正部12
8の後段の明補正回路130では、ラインCCDスキャ
ナ14に画面全体が一定濃度の調整用のコマ画像がセッ
トされている状態で、ラインCCD116で前記調整用
のコマ画像を読み取ることによりラインCCDスキャナ
14から入力された調整用のコマ画像の画像データ(こ
の画像データが表す各画素毎の濃度のばらつきは各セル
の光電変換特性のばらつきに起因する)に基づいて各セ
ル毎にゲインを定めておき、ラインCCDスキャナ14
から入力された読取対象のコマ画像の画像データを、各
セル毎に定めたゲインに応じて各画素毎に補正する。
【0044】一方、調整用のコマ画像の画像データにお
いて、特定の画素の濃度が他の画素の濃度と大きく異な
っていた場合には、ラインCCD116の前記特定の画
素に対応するセルには何らかの異常があり、前記特定の
画素は欠陥画素と判断できる。欠陥画素補正部128は
調整用のコマ画像の画像データに基づき欠陥画素のアド
レスを記憶しておき、ラインCCDスキャナ14から入
力された読取対象のコマ画像の画像データのうち、欠陥
画素のデータについては周囲の画素のデータから補間し
てデータを新たに生成する。
【0045】また、ラインCCD116は3本のライン
(CCDセル列)が写真フィルム22の搬送方向に沿っ
て所定の間隔を空けて順に配置されているので、ライン
CCDスキャナ14からR、G、Bの各成分色の画像デ
ータの出力が開始されるタイミングには時間差がある。
ラインスキャナ補正部122は、コマ画像上で同一の画
素のR、G、Bの画像データが同時に出力されるよう
に、各成分色毎に異なる遅延時間で画像データの出力タ
イミングの遅延を行う。
【0046】ラインスキャナ補正部122の出力端はセ
レクタ132の入力端に接続されており、補正部122
から出力された画像データはセレクタ132に入力され
る。また、セレクタ132の入力端は入出力コントロー
ラ134のデータ出力端にも接続されており、入出力コ
ントローラ134からは、外部から入力されたファイル
画像データがセレクタ132に入力される。セレクタ1
32の出力端は入出力コントローラ134、イメージプ
ロセッサ部136A、136Bのデータ入力端に各々接
続されている。セレクタ132は、入力された画像デー
タを、入出力コントローラ134、イメージプロセッサ
部136A、136Bの各々に選択的に出力可能とされ
ている。
【0047】イメージプロセッサ部136Aは、メモリ
コントローラ138、イメージプロセッサ140、3個
のフレームメモリ142A、142B、142Cを備え
ている。フレームメモリ142A、142B、142C
は各々1フレーム分のコマ画像の画像データを記憶可能
な容量を有しており、セレクタ132から入力された画
像データは3個のフレームメモリ142の何れかに記憶
されるが、メモリコントローラ138は、入力された画
像データの各画素のデータが、フレームメモリ142の
記憶領域に一定の順序で並んで記憶されるように、画像
データをフレームメモリ142に記憶させる際のアドレ
スを制御する。
【0048】イメージプロセッサ140は、フレームメ
モリ142に記憶された画像データを取込み、階調変
換、色変換、画像の超低周波輝度成分の階調を圧縮する
ハイパートーン処理、粒状を抑制しながらシャープネス
を強調するハイパーシャープネス処理等の各種の画像処
理を行う。なお、上記の画像処理の処理条件は、オート
セットアップエンジン144(後述)によって自動的に
演算され、演算された処理条件に従って画像処理が行わ
れる。イメージプロセッサ140は入出力コントローラ
134に接続されており、画像処理を行った画像データ
は、フレームメモリ142に一旦記憶された後に、所定
のタイミングで入出力コントローラ134へ出力され
る。なお、イメージプロセッサ部136Bは、上述した
イメージプロセッサ部136Aと同一の構成であるので
説明を省略する。
【0049】ところで、本実施形態では個々のコマ画像
に対し、ラインCCDスキャナ14において異なる解像
度で2回の読み取りを行う。1回目の比較的低解像度で
の読み取り(以下、プレスキャンという)では、コマ画
像の濃度が極端に低い場合(例えばネガフィルムにおけ
る露光オーバのネガ画像)にも、ラインCCD116で
蓄積電荷の飽和が生じないように決定した読取条件(写
真フィルムに照射する光のR、G、Bの各波長域毎の光
量、CCDの電荷蓄積時間)でコマ画像の読み取りが行
われる。このプレスキャンによって得られた画像データ
(プレスキャン画像データ)は、セレクタ132から入
出力コントローラ134に入力され、更に入出力コント
ローラ134に接続されたオートセットアップエンジン
144に出力される。
【0050】オートセットアップエンジン144は、C
PU146、RAM148(例えばDRAM)、ROM
150(例えば記憶内容を書換え可能なROM)、入出
力ポート152を備え、これらがバス154を介して互
いに接続されて構成されている。
【0051】オートセットアップエンジン144は、入
出力コントローラ134から入力された複数コマ分のコ
マ画像のプレスキャン画像データに基づいて、ラインC
CDスキャナ14による2回目の比較的高解像度での読
み取り(以下、ファインスキャンという)によって得ら
れた画像データ(ファインスキャン画像データ)に対す
る画像処理の処理条件を演算し、演算した処理条件をイ
メージプロセッサ部136のイメージプロセッサ140
へ出力する。この画像処理の処理条件の演算では、撮影
時の露光量、撮影光源種やその他の特徴量から類似のシ
ーンを撮影した複数のコマ画像が有るか否か判定し、類
似のシーンを撮影した複数のコマ画像が有った場合に
は、これらのコマ画像のファインスキャン画像データに
対する画像処理の処理条件が同一又は近似するように決
定する。
【0052】なお、画像処理の最適な処理条件は、画像
処理後の画像データを、レーザプリンタ部18における
印画紙への画像の記録に用いるのか、外部へ出力するの
か等によっても変化する。画像処理部16には2つのイ
メージプロセッサ部136A、136Bが設けられてい
るので、例えば、画像データを印画紙への画像の記録に
用いると共に外部へ出力する等の場合には、オートセッ
トアップエンジン144は各々の用途に最適な処理条件
を各々演算し、イメージプロセッサ部136A、136
Bへ出力する。これにより、イメージプロセッサ部13
6A、136Bでは、同一のファインスキャン画像デー
タに対し、互いに異なる処理条件で画像処理が行われ
る。
【0053】更に、オートセットアップエンジン144
は、入出力コントローラ134から入力されたコマ画像
のプレスキャン画像データに基づいて、レーザプリンタ
部18で印画紙に画像を記録する際のグレーバランス等
を規定する画像記録用パラメータを算出し、レーザプリ
ンタ部18に記録用画像データ(後述)を出力する際に
同時に出力する。また、オートセットアップエンジン1
44は、外部から入力されるファイル画像データに対し
ても、上記と同様にして画像処理の処理条件を演算す
る。
【0054】入出力コントローラ134はI/F回路1
56を介してレーザプリンタ部18に接続されている。
画像処理後の画像データを印画紙への画像の記録に用い
る場合には、イメージプロセッサ部136で画像処理が
行われた画像データは、入出力コントローラ134から
I/F回路156を介し記録用画像データとしてレーザ
プリンタ部18へ出力される。また、オートセットアッ
プエンジン144はパーソナルコンピュータ158に接
続されている。画像処理後の画像データを画像ファイル
として外部へ出力する場合には、イメージプロセッサ部
136で画像処理が行われた画像データは、入出力コン
トローラ134からオートセットアップエンジン144
を介してパーソナルコンピュータ158に出力される。
【0055】パーソナルコンピュータ158は、CPU
160、メモリ162、ディスプレイ164及びキーボ
ード166(図2も参照)、ハードディスク168、C
D−ROMドライバ170、搬送制御部172、拡張ス
ロット174、画像圧縮/伸長部176を備えており、
これらがバス178を介して互いに接続されて構成され
ている。搬送制御部172はマウントキャリア502に
接続されており、マウントキャリア502(図2参照)
によるスライドマウント500の搬送を制御する。
【0056】また、メモリカード等の記憶媒体に対して
データの読出し/書込みを行うドライバ(図示省略)
や、他の情報処理機器と通信を行うための通信制御装置
は、拡張スロット174を介してパーソナルコンピュー
タ158に接続される。入出力コントローラ134から
外部への出力用の画像データが入力された場合には、前
記画像データは拡張スロット174を介して画像ファイ
ルとして外部(前記ドライバや通信制御装置等)に出力
される。また、拡張スロット174を介して外部からフ
ァイル画像データが入力された場合には、入力されたフ
ァイル画像データは、オートセットアップエンジン14
4を介して入出力コントローラ134へ出力される。こ
の場合、入出力コントローラ134では入力されたファ
イル画像データをセレクタ132へ出力する。
【0057】なお、画像処理部16は、プレスキャン画
像データ等をパーソナルコンピュータ158に出力し、
ラインCCDスキャナ14で読み取られたコマ画像をデ
ィスプレイ164に表示したり、印画紙に記録すること
で得られる画像を推定してディスプレイ164に表示
し、キーボード166を介してオペレータにより画像の
修正等が指示されると、これを画像処理の処理条件に反
映することも可能とされている。
【0058】(マウントムキャリアの構成)図6乃至図
8には、本実施の形態に係るスライドマウント500用
のマウントキャリア502が示されている。
【0059】スライドマウント500は、フィルム50
4が枠体506に挟持されて構成されている。
【0060】図6に示される如く、マウントキャリア5
02のケーシング508の左右には、それぞれ収容箱5
10、512が設けられている。この収容箱510、5
12は矩形筒形で、内部にスライドマウント500が積
み重ねて収容することができる構造となっている。
【0061】なお、このとき、図6の右側の収容箱51
0は、これからフィルム504に記録された画像を読み
取る前のスライドマウント500が収容されるものであ
り(以下、個別に示す場合は取出側収容箱510とい
う)、図6の左側の収容箱512は、すでにフィルム5
04に記録された画像を読み取った後のスライドマウン
ト500が収容されるものである(以下、個別に示す場
合は積込側収容箱512という)。
【0062】収容箱510、512のそれぞれマウント
キャリア502に対向する側面の下部には、横長の貫通
孔514、516が設けられ、最下層のスライドマウン
ト500の通過用となっている。
【0063】また、収容箱510、512の底部には、
取出機構としてのローラ518と、積込み機構としての
ローラ520のそれぞれの一部が入り込む貫通孔522
が設けられている。すなわち、収容箱510、512の
載置ベースには、前記ローラ518、520が突出され
た状態で配設されている。このため、この上に収容箱5
10、512が載置されると、ローラ518、520
は、その一部が貫通孔522を通過して、最下層のスラ
イドマウント500に接触する状態となる。
【0064】ここで、取出側収容箱510の載置ベース
は、積込側収容箱512の載置ベースに対して若干高い
位置となっており、この高さの差により、取出側収容箱
510側のローラ518は、収容されたスライドマウン
ト500の水平状態を維持して最下層のスライドマウン
ト500に接触し、積込側収容箱512側のローラ52
0は、収容されたスライドマウント500を若干持ち上
げた状態で、最下層のスライドマウント500に接触し
ている。
【0065】この状態で、取出側収容箱510側のロー
ラ518が図6の反時計回り方向に回転すると、最下層
のスライドマウント500が貫通孔514から送り出さ
れ、マウントキャリア502へと搬送される。この場
合、荷重増加用の重り524(図8参照)を取出側収容
箱510に収容されたスライドマウント500の最上層
に載せてもよい。
【0066】また、積込側収容箱512側のローラ52
0が図6の反時計回り方向に回転すると、マウントキャ
リア502から搬送されてくるスライドマウント500
が貫通孔516を通過して、このローラ520の回転に
応じてローラ520に登り上がりながら収容されるよう
になっている。このとき、先に収容されたスライドマウ
ント500とローラ520との間に収容されるため、順
次最下層となって収容されることになる。
【0067】マウントキャリア500のケーシング50
8内には、キャリア本体526が収容されており、この
キャリア本体526は、移動機構部528に搭載されて
いる。
【0068】移動機構部528は一対の脚板530を有
するベース532が設けられ、このベース532上にキ
ャリア本体526が載置されている。このベース532
の下面には、移動ブロック534が取り付けられ、雄ね
じが形成された回転シャフト536に螺合されている。
回転シャフト536は、ベース532の一対の脚板53
0を遊嵌し、その両端部は、それそれ略L字形のブラケ
ット538に軸支されている。
【0069】また、この回転シャフト536と平行に、
一対のガイドシャフト540が一対の脚板530に軸支
されると共に、その両端はそれぞれ前記ブラケット53
8に固定されている。回転シャフト536の一端部に
は、歯車542、544を介して図示しないモータの駆
動軸と連結されており、このモータの駆動力で回転シャ
フト536は正転、逆転するようになっている。
【0070】ここで、回転シャフト536の正転時は、
移動ブロック534の回転が阻止されているため、この
移動ブロック534と共にキャリア本体526が回転シ
ャフト536の軸線に沿って図7の左方向へ移動する。
また、逆転時は、図7の右方向へ移動する。
【0071】キャリア本体526には、スライドマウン
ト500が保持されており、前記移動によって、このス
ライドマウント500上のフィルム504に記録された
画像の一端から他端までがラインCCD116の読取光
軸を通過することになる。本実施の形態では、キャリア
本体526は2往復され、1回目の往路時にプレスキャ
ニングが行われ、2回目の往路時にファインスキャニン
グが行われるようになっている。
【0072】図8には、キャリア本体526の内部構造
が示されている。取出側収容箱510の側面に設けられ
た貫通孔514は、遮蔽板546によってスライドマウ
ント500の1枚分の肉厚寸法程度が開口するように遮
られている。
【0073】この取出側収容箱510から前記ローラ5
18によって取り出されたスライドマウント500は、
図8の右側から順次配設された第1乃至第4搬送ローラ
対548、550、552、554によって積込側収容
箱512まで略直線的に搬送される。なお、第1及び第
4の搬送ローラ対548、554は、収容箱510、5
12の近傍でそれぞれ固定配置であり、第2及び第3の
搬送ローラ対550、552は、キャリア本体526の
移動(後述)と共に移動する。
【0074】第1の搬送ローラ対548と第2の搬送ロ
ーラ対550との間には、フィルム状態センサとしての
赤外線センサ554の投光部と受光部とがスライドマウ
ント500の搬送路を挟むように同軸上に配設されてい
る。
【0075】この赤外線センサ554は、その検出光の
スライドマウント500との相対移動軌跡が、図10に
示される如く、適正の向き(横向き)で搬送されている
135サイズではフィルム504面上を通過し、適正の
向き(横向き)で搬送されているAPS(240)サイ
ズでは、枠体506面上と通過する位置にくるように配
置されている。このため、適正の向きにおけるサイズの
違いを検出値の差によって認識することができる。
【0076】また、この赤外線センサ554では、前記
相対移動軌跡が非適正の向き(縦向き)で搬送されてく
る135サイズ及び240サイズのフィルム504面上
を共に通過する位置となっており、この赤外線センサ5
54によるフィルム検出時間と搬送速度とから搬送方向
に沿ったフィルム504の寸法を認識し、予め記憶され
た適正向きにおけるフィルム504の搬送方向寸法とに
相違がある場合には、向きの違いを判別することができ
る。
【0077】第2の搬送ローラ対550と第3の搬送ロ
ーラ対552との間には、スライドマウント500の表
裏を圧着するための一対の圧着板556、558が配設
されている。下側の圧着板556からのその四隅からシ
ャフト560が突出され、上側の圧着板558の四隅を
貫通し、所定の貫通量でホルダ562によって抜け止め
がなされている。4本のシャフト560の内、対角線上
に位置する2本のシャフト560には、圧縮コイルばね
564が取り付けられており、これにより、一対の圧着
板556、558は、圧縮コイルばね564の付勢力に
よって所定の間隔でかつ平行に保持される。
【0078】圧着板556、558の中央部には、それ
ぞれ矩形状の貫通孔566、568が設けられている。
この貫通孔566、568のサイズは、フィルムサイズ
に対応しており、例えば、135サイズのアスペクト比
と同一又は若干大きめのサイズとなっている。従って、
この圧着板556、558は、135サイズ用となる。
【0079】この矩形状の貫通孔566、568の互い
に対向する面側には、矩形状の溝が形成され、圧着ガラ
ス570、572がはめ込まれている。この圧着ガラス
570、572の肉厚寸法が前記溝の深さと同一であ
り、これにより、圧着ガラス570、572は、圧着板
556、558の互いに対向する面と面一となる。
【0080】ここで、圧着ガラス570、572の中央
部、すなわち貫通孔566、568と対向する領域は、
その肉厚寸法が大きくなっており、フィルム圧着面とさ
れている。この差分はスライドマウント500の枠体5
06面とフィルム504面との段差に相当しており、前
記圧縮コイルばね564の付勢力に抗して圧着板55
6、558を接近する方向に移動させると、フィルム圧
着面が隙間なく、フィルム504の表裏面を挟持するこ
とになる。なお、それ以外の部分は、枠体506を挟持
する。
【0081】下側の圧着板556の下面には、ソレノイ
ドを駆動源とする圧着機構部574が設けられ、この圧
着機構部のソレノイドが励磁されることによって、圧着
板556、558が同時に接近する方向に移動し、この
圧着板556、558間に設けられたスライドマウント
500を挟持するようになっている。
【0082】以下に、本実施の形態の作用を図9のフロ
ーチャートに従い説明する。まず、これから画像を読み
取るスライドマウント500が積み重ねられた取出側収
容箱510と、空の積込用収容箱512を所定の載置ベ
ースにセットする。
【0083】ステップ600では、搬送ローラ対54
8、550、552、554を駆動させる。次いでステ
ップ602で取出側収容箱510の載置ベースに設けら
れたローラ518、並びに積込側収容箱512の載置ベ
ースに設けられたローラ520を駆動する。
【0084】取出側収容箱510側では、この取出側収
容箱510の最下層に位置するスライドマウント500
に搬送力が付与され、このスライドマウント500は、
側面の貫通孔514から排出される。このとき、遮蔽板
546により、下から2層目以上のスライドマウント5
00が同時に排出されることはない。
【0085】この排出後、スライドマウント500は、
第1の及び第2の搬送ローラ対548、550に挟持搬
送され、キャリア本体526の所定位置に位置決めされ
る。一方、圧着板556、558の間に位置決めされ、
既に画像読取りが終了したスライドマウント500は、
第3及び第4の搬送ローラ対552、554に挟持搬送
されて、積込側収容箱512へと搬送される。このスラ
イドマウント500が、積込側収容箱512の貫通孔5
16を通過して、ローラ520に接触すると、このロー
ラ520の回転に沿ってローラ520上に登り上がる。
このとき、既に積み重ねられていたスライドマウント5
00を押し上げるため、スライドマウント500は、最
下層へ挿入される。
【0086】ステップ604では、前記第1の搬送ロー
ラ対548で搬送されてくるスライドマウント500
が、第2の搬送ローラ対550へ至る前に、赤外線セン
サ554によって、スライドマウント500の搬送方向
に沿った辺の寸法と、収容されているフィルムの搬送方
向に沿った辺の寸法とが検出される。これは、赤外線の
透過率の差によって容易に認識できる。
【0087】次のステップ606では、検出した寸法
と、搬送速度とからフィルムサイズとスライドマウント
の向きを判別する(図11のサブルーチン参照)。この
判別方法は、以下の通りである。
【0088】図10に示される如く、本実施の形態で
は、135サイズと240サイズの区別とこれらの向き
の区別を行っている。
【0089】まず、図11(A)と(B)に示される如
く、赤外線センサ554の検出軌跡(図10の鎖線参
照)が、135サイズ(図10(A))では、フィルム
504上と枠体506を通過しているのに対し、240
サイズ(図10(B))では、全て枠体506上とな
り、この結果、フィルムサイズを判別することができ
る。従って、枠体506の検出時間tW と搬送速度Vと
の積により枠体506の寸法L0が演算され(図11の
ステップ700)、予め記憶された240サイズ用スラ
イドマウント500の横向きの長さ寸法Lと一致すれば
(図11のステップ702)、横向きの240サイズで
あることが判明する(図11のステップ704)。
【0090】一方、図10(C)及び(D)では、13
5サイズの横向きと同様にフィルム504上と枠体50
6上を通過しているため、このような縦向きが存在した
とき、135サイズの横向きと区別がつかない。
【0091】そこで、前記寸法L0からフィルム504
の検出時間tF と搬送速度V との積(フィルム寸法LF
1)を差し引いた1/2の寸法L1を演算し(図11の
ステップ706)、それぞれ予め定められた寸法(縦向
きの135サイズLA、縦向きの240サイズLB、横
向きの240サイズLCの3種類の寸法)と比較する
(図11のステップ708、710、712)。これに
より、正常に搬送されていれば、いずれかの寸法と一致
することになり、フィルムサイズと向きを判別すること
ができる(図11のステップ714、716、71
8)。なお、いずれも判別されない場合は、搬送不良で
ありエラー処理となる(図11のステップ720)。
【0092】図9に示される如く、次のステップ608
では、上記判別されたサイズ及び向きが現在装着されて
いるマウントキャリア502(実際は圧着板556、5
58の交換となる)に適合するか否かが判断され、否定
判定の場合は、ステップ610へ移行し、非適合処理を
行う。例えば、圧着板556、558間に位置決めせ
ず、そのまま通過させ、積込用収容箱512へ収容す
る。このとき、一連の処理の何番目のスライドマウント
500については未処理である旨を記憶しておき、この
一連の処理の収容後、積込用収容箱512から、未処理
のスライドマウント500を取り出せばよい。
【0093】なお、別の搬送路(分岐路)を設けて、画
像読取りを実施しなかったスライドマウント500を選
別するようにしてもよい。
【0094】ステップ608において、肯定判定される
と、ステップ612へ移行してスライドマウント500
は、圧着板556、558間に位置決めされ、次いでス
テップ614で圧着される。この圧着は、圧着機構部5
74のソレノイドへの励磁により、圧縮コイルばね56
4の付勢力に抗して圧着板556、558が互いに接近
する方向へ同量移動する。これにより、スライドマウン
ト500は一対の圧着板556、558によって圧着保
持される。ここで、スライドマウント500上のフィル
ム504は、枠体506との間で段差がある。従って、
枠体506のみを圧着すると、この隙間分圧着ガラス浮
いてしまうことがあり、ピントずれの原因となる。そこ
で、本実施の形態の圧着ガラス570、572は、フィ
ルムの画像に相当する領域を前記隙間分突出させたた
め、フィルム504の表裏面も確実に圧着ガラス57
0、572によって圧着され、ピントずれを防止するこ
とができる。
【0095】圧着板556、558による圧着後、ステ
ップ616では回転シャフト536を回転させ、キャリ
ア本体526を1往復移動させる。この1回目の1往復
時の往路時にプレスキャニングがなされる(ステップ6
18)。次に、ステップ620において、再度回転シャ
フト536を回転させ、キャリア本体を1往復させる。
この2回目の1往復時の往路時にファインスキャニング
がなされる(ステップ622)。
【0096】次のステップ624では、圧着板556、
558による圧着が解除され、次いでステップ626で
全てのスライドマウントの画像読取処理が終了したか否
かが判断され、否定判定の場合は、ステップ600へ移
行して上記処理を継続する。また、肯定判定された場合
は、ステップ628へ移行して第3及び第4の搬送ロー
ラ対552、554のみを駆動し、圧着板556、55
8間のスライドマウント500を積込側収容箱512方
向へ搬送する。なお、第1乃至第4の搬送ローラ対54
8、550、552、554の駆動源が1つであり、か
つクラッチ等がない場合には、全てを駆動してもよい。
【0097】次のステップ630では、積込側収容箱5
12の載置ベースに設けられたローラ520を駆動する
ことにより、最下層のスライドマウント500とローラ
520との間に搬送されてくるスライドマウント500
が挿入される。
【0098】次のステップ632では、所定時間が経過
したか否かが判断され、肯定判定されると処理は終了す
る。
【0099】なお、本実施の形態では、取出側収容箱5
10、積込側収容箱512の上部を開放状態としたが、
蓋体を取り付けてもよい。また、取出側収容箱510に
は、スライドマウントを途中で追加してもよい。
【0100】また、搬送ローラ対548、550、55
2、554での搬送路途中にゴミ取りローラを配設し、
スライドマウント500のフィルム504の表裏面を清
掃するようにしてもよい。
【0101】さらに、スライドマウント500のフィル
ムサイズ、向きを検出センサとして赤外線センサを用い
たが、感光の心配のないものであれば、通常の可視光を
用いた光電センサであもよい。
【0102】また、スライドマウント500における向
きの違いは、圧着板556、558を90°回転可能と
し、対応可能(適合)としてもよい。
【0103】
【発明の効果】以上説明した如く請求項1に記載の発明
では、スライドマウントを精度よく定速搬送することが
でき、該マウントされたフィルムから自動的に画像を読
取ることができるという優れた効果を有する。
【0104】請求項2に記載の発明では、マウントキャ
リアを中央に置き、一方から他方へスライドマウントを
送り出していくことにより、画像の読取りができ、かつ
画像読取前と同様にスライドマウントを積み重ねて収容
することができるため、長尺フィルムの処理と同等の工
程となり、作業効率がよい。
【0105】請求項3に記載の発明では、フィルムサイ
ズ等装着されているマウントキャリアとの適合性を判別
するため、無駄な画像読取をなくすことができる。
【0106】請求項4に記載の発明では、画像に対応す
る領域の透明部分をフィルムに接触させるようにしたた
め、ピントずれ等の不具合を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るディジタルラボシス
テムの概略構成図である。
【図2】ディジタルラボシステムの外観図である。
【図3】ラインCCDスキャナの光学系の概略構成図で
ある。
【図4】ラインCCDスキャナの電気系の概略構成図で
ある。
【図5】画像処理部の概略構成図である。
【図6】本実施の形態に係るマウントキャリアの概略構
成を示す側面図である。
【図7】本実施の形態に係るマウントキャリアの斜視図
である。
【図8】マウントキャリアに装備されたキャリア本体の
構造を示す斜視図である。
【図9】本実施の形態に係るスライドマウントの画像を
読取るための制御フローチャートである。
【図10】スライドマウントに装着されるフィルムサイ
ズ及び向きを示す正面図である。
【図11】図9のステップ606のサブルーチンを示す
制御フローチャートである。
【符号の説明】
10 ディジタルラボシステム 14 ラインCCDスキャナ(走査位置に相当) 500 スライドマウント 502 マウントキャリア 504 フィルム 506 枠体 510、512 収容箱 518 ローラ 520 ローラ 526 キャリア本体 534 移動ブロック 536 回転シャフト 548、550、552、554 搬送ローラ対

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像が記録されたコマ単位のフィルム
    と、このフィルムの周囲を挟み込んで保持する枠体とで
    構成されたスライドマウントから、スキャナ部によって
    画像を読み取る画像読取装置であって、 前記スライドマウントを保持する保持部、少なくともコ
    マ画像の一端から他端までが前記読取光軸を通過するよ
    うに移動する移動部を備えたマウントキャリアを有する
    画像読取装置。
  2. 【請求項2】 画像が記録されたコマ単位のフィルム
    と、このフィルムの周囲を挟み込んで保持する枠体とで
    構成されたスライドマウントを積み重ねて収容すること
    が可能な一対の収容箱と、 前記一対の収容箱の一方が載置され、収容されたスライ
    ドマウントを1枚づつ取り出す取出機構が配設された供
    給手段と、 前記一対の収容箱の他方が載置され、スライドマウント
    を1枚づつ挿入し、積み重ねていく積込み機構が配設さ
    れた収容手段と、 前記供給手段と、収容手段との間に読取光軸が設けら
    れ、前記スライドマウントにマウントされたコマ画像を
    読み取るスキャナ部と、 前記供給手段と、収容手段との間に配設され、前記供給
    手段から取り出したスライドマウントを受け取って保持
    する保持部、少なくともコマ画像の一端から他端までが
    前記読取光軸を通過するように移動する移動部、前記保
    持部に保持されたスライドマウントを前記収容手段へ受
    け渡す受渡部を備えたマウントキャリアと、を有する画
    像読取装置。
  3. 【請求項3】 前記フィルムに記録された画像サイズ並
    びに該フィルムの向きをを検出するフィルム状態センサ
    と、 装着されているマウントキャリアとの適合性を判別する
    判別手段と、 判別手段で非適合と判別されたフィルムを保持するスラ
    イドマウントのスキャナ部における画像読取を禁止する
    禁止手段と、をさらに有する請求項1又は請求項2に記
    載の画像読取装置。
  4. 【請求項4】 前記マウントキャリアの保持部では、前
    記スライドマウントを少なくとも画像面が透明とされた
    圧着部材によって表裏面から圧着すると共に、前記圧着
    部材の画像面に対応する透明部分が前記フィルムの表裏
    面を直接圧着することを特徴とする請求項1乃至請求項
    3のいずれか1項記載の画像読取装置。
JP27443097A 1997-10-07 1997-10-07 画像読取装置 Expired - Fee Related JP3686235B2 (ja)

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