JPH11112153A - 金属ベース多層回路基板 - Google Patents
金属ベース多層回路基板Info
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- JPH11112153A JPH11112153A JP26942297A JP26942297A JPH11112153A JP H11112153 A JPH11112153 A JP H11112153A JP 26942297 A JP26942297 A JP 26942297A JP 26942297 A JP26942297 A JP 26942297A JP H11112153 A JPH11112153 A JP H11112153A
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- Japan
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- circuit board
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Abstract
(57)【要約】
【課題】熱放散性、耐ノイズ性、耐電圧に優れ、生産性
にも優れる金属ベース多層回路基板を提供する。 【解決手段】バイアホールとスルーホールのそれぞれの
個数の合計が該金属ベース多層回路基板1m2 当たり1
個以上10万個以下設けられてなり、しかも、前記ラン
ドのうちの1個以上について、該ランドを構成するバイ
アホール又はスルーホールの導体部断面がランド面積1
mm2 当たり4.0×10-3mm2 以上の面積を有する
構成とした金属ベース多層回路基板。
にも優れる金属ベース多層回路基板を提供する。 【解決手段】バイアホールとスルーホールのそれぞれの
個数の合計が該金属ベース多層回路基板1m2 当たり1
個以上10万個以下設けられてなり、しかも、前記ラン
ドのうちの1個以上について、該ランドを構成するバイ
アホール又はスルーホールの導体部断面がランド面積1
mm2 当たり4.0×10-3mm2 以上の面積を有する
構成とした金属ベース多層回路基板。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐電圧性と熱放散
性に優れ、電子部品の動作安定性に優れる、しかも生産
性が良好な金属ベース多層回路基板に関する。
性に優れ、電子部品の動作安定性に優れる、しかも生産
性が良好な金属ベース多層回路基板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体搭載用の回路基板において
は、基板の小型化、高密度実装化および高性能化が要求
されるとともに、半導体素子の小型化、高性能化、ハイ
パワー化が進み、半導体素子等の電気部品から発生した
熱を如何に放散するかということが問題となっている。
そこで、電源分野を中心に金属板上に絶縁層を介して金
属箔を積層し回路形成した金属ベース回路基板が熱放散
性に優れるという理由から使用されてきている。しか
し、金属ベース回路基板は金属板の上に薄い絶縁層を塗
布した構造であるため、ノイズが発生しやすく、モジュ
ールの誤動作を引き起こしやすいという問題があった。
は、基板の小型化、高密度実装化および高性能化が要求
されるとともに、半導体素子の小型化、高性能化、ハイ
パワー化が進み、半導体素子等の電気部品から発生した
熱を如何に放散するかということが問題となっている。
そこで、電源分野を中心に金属板上に絶縁層を介して金
属箔を積層し回路形成した金属ベース回路基板が熱放散
性に優れるという理由から使用されてきている。しか
し、金属ベース回路基板は金属板の上に薄い絶縁層を塗
布した構造であるため、ノイズが発生しやすく、モジュ
ールの誤動作を引き起こしやすいという問題があった。
【0003】ノイズをシールドし、更に熱放散性を高め
て高密度実装化を達成する目的で、例えば金属ベース回
路基板上の全面あるいは一部に両面に回路を有する上層
回路基板を接着剤を介して積層し、前記上層回路基板上
に発熱性の電子部品を搭載した金属ベース多層回路基板
が公知となっている(特開平5−327169号公
報)。
て高密度実装化を達成する目的で、例えば金属ベース回
路基板上の全面あるいは一部に両面に回路を有する上層
回路基板を接着剤を介して積層し、前記上層回路基板上
に発熱性の電子部品を搭載した金属ベース多層回路基板
が公知となっている(特開平5−327169号公
報)。
【0004】しかし、前記金属ベース多層回路基板で
は、金属板と上層基板の間に熱伝導性の悪い樹脂からな
る接着剤層が存在すること、又、絶縁材としてエポキシ
含浸ガラスクロス等の熱放散性の悪い材料が使用されて
いることから、上層回路基板上の回路パターン上に発熱
性の高いパワー電子素子を搭載する場合には、一般に熱
放散性が不十分であり、電子素子の温度が上昇し、ひい
ては誤動作を生ぜしめるという問題があった。
は、金属板と上層基板の間に熱伝導性の悪い樹脂からな
る接着剤層が存在すること、又、絶縁材としてエポキシ
含浸ガラスクロス等の熱放散性の悪い材料が使用されて
いることから、上層回路基板上の回路パターン上に発熱
性の高いパワー電子素子を搭載する場合には、一般に熱
放散性が不十分であり、電子素子の温度が上昇し、ひい
ては誤動作を生ぜしめるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】貫通孔(スルーホー
ル)密度を所定の値以上とすることにより、基板の放熱
性を高める方法が知られている(特開平8−22285
8号公報)が、貫通孔密度を155000個/m2 以上
にしないと十分な効果が現れないため、孔開けのために
多大な労力が費やされ、極めて生産性が悪いという問題
がある。
ル)密度を所定の値以上とすることにより、基板の放熱
性を高める方法が知られている(特開平8−22285
8号公報)が、貫通孔密度を155000個/m2 以上
にしないと十分な効果が現れないため、孔開けのために
多大な労力が費やされ、極めて生産性が悪いという問題
がある。
【0006】本発明の目的は、前記の従来の問題を解決
し、耐ノイズ性、耐電圧性と熱放散性に優れ、電子部品
の動作安定性に優れる、しかも生産性が良好な金属ベー
ス多層回路基板を提供することにある。
し、耐ノイズ性、耐電圧性と熱放散性に優れ、電子部品
の動作安定性に優れる、しかも生産性が良好な金属ベー
ス多層回路基板を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、金属板上に絶
縁層と導体回路層とを交互に積層し、前記導体回路層間
を電気的に接続するバイアホール(非貫通孔)及び/又
はスルーホールを含むランドを有する金属ベース多層回
路基板であって、バイアホールとスルーホールのそれぞ
れの個数の合計が該金属ベース多層回路基板1m2 当た
り1個以上10万個以下設けられてなり、しかも、前記
ランドのうちの1個以上について、該ランドを構成する
バイアホール又はスルーホールの導体部断面がランド面
積1mm 2 当たり4.0×10-3mm2 以上の面積を有
することを特徴とする金属ベース多層回路基板である。
縁層と導体回路層とを交互に積層し、前記導体回路層間
を電気的に接続するバイアホール(非貫通孔)及び/又
はスルーホールを含むランドを有する金属ベース多層回
路基板であって、バイアホールとスルーホールのそれぞ
れの個数の合計が該金属ベース多層回路基板1m2 当た
り1個以上10万個以下設けられてなり、しかも、前記
ランドのうちの1個以上について、該ランドを構成する
バイアホール又はスルーホールの導体部断面がランド面
積1mm 2 当たり4.0×10-3mm2 以上の面積を有
することを特徴とする金属ベース多層回路基板である。
【0008】又、本発明は、バイアホールとスルーホー
ルとがいずれも最外層の導体回路層と最内層の導体回路
層とを電気的に接続することを特徴とする前記の金属ベ
ース多層回路基板である。
ルとがいずれも最外層の導体回路層と最内層の導体回路
層とを電気的に接続することを特徴とする前記の金属ベ
ース多層回路基板である。
【0009】更に、本発明は、金属板と最内層の導体回
路層との間に設けられた絶縁層が、金属酸化物及び/又
は金属窒化物を含有する樹脂からなることを特徴とする
前記の金属ベース多層回路基板であり、好ましくは、前
記金属板と最内層の導体回路層との間に設けられた絶縁
層の熱伝導率が35×10-4〜150×10-4cal/
cm・sec・℃であり、しかも20〜200μmの厚
みであることを特徴とする前記の金属ベース多層回路基
板である。
路層との間に設けられた絶縁層が、金属酸化物及び/又
は金属窒化物を含有する樹脂からなることを特徴とする
前記の金属ベース多層回路基板であり、好ましくは、前
記金属板と最内層の導体回路層との間に設けられた絶縁
層の熱伝導率が35×10-4〜150×10-4cal/
cm・sec・℃であり、しかも20〜200μmの厚
みであることを特徴とする前記の金属ベース多層回路基
板である。
【0010】更に、本発明は、金属板の導体層を載置し
ていない面が凸状の反りを有し、その最大反り量が最大
反り量を示す方向の長さ1cm当たり1〜20μmであ
ることを特徴とする前記の金属ベース多層回路基板であ
る。
ていない面が凸状の反りを有し、その最大反り量が最大
反り量を示す方向の長さ1cm当たり1〜20μmであ
ることを特徴とする前記の金属ベース多層回路基板であ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図を用いて本発明を詳細に
説明する。
説明する。
【0012】本発明の金属ベース多層回路基板は、図1
に例示するとおりに、金属板1上に絶縁層2、4と導体
回路層3、5とを交互に積層し、前記導体回路層間を電
気的に接続するバイアホール6及び/又はスルーホール
(図示していない)を含むランドを有する構造の金属ベ
ース多層回路基板である。また、図示していないが最外
層の導体回路上には必要に応じて電子部品や他の回路基
板が搭載されていても良いし、ワイヤーボンディング等
により電気的に接続されていても良い。
に例示するとおりに、金属板1上に絶縁層2、4と導体
回路層3、5とを交互に積層し、前記導体回路層間を電
気的に接続するバイアホール6及び/又はスルーホール
(図示していない)を含むランドを有する構造の金属ベ
ース多層回路基板である。また、図示していないが最外
層の導体回路上には必要に応じて電子部品や他の回路基
板が搭載されていても良いし、ワイヤーボンディング等
により電気的に接続されていても良い。
【0013】本発明においては、バイアホールとスルー
ホールのそれぞれの個数の合計が該金属ベース多層回路
基板1m2 当たり1個以上10万個以下設けられてな
り、しかも、前記ランドのうち1個以上について、該ラ
ンドを構成するバイアホール又はスルーホールの導体部
断面がランド面積1mm2 当たり4.0×10-3mm2
以上の面積を有することを特徴とする金属ベース多層回
路基板である。
ホールのそれぞれの個数の合計が該金属ベース多層回路
基板1m2 当たり1個以上10万個以下設けられてな
り、しかも、前記ランドのうち1個以上について、該ラ
ンドを構成するバイアホール又はスルーホールの導体部
断面がランド面積1mm2 当たり4.0×10-3mm2
以上の面積を有することを特徴とする金属ベース多層回
路基板である。
【0014】多層回路基板においては、最上層の導体回
路上に通常設けられる半導体素子等の熱発散性の電子部
品から如何に放熱をさせるかが重要であるが、本発明
は、通常は電気的接続部として機能するバイアホール或
いはスルーホールを熱の伝達場所として積極的に利用
し、金属板への熱放散性を高める。本発明者は、金属ベ
ース多層回路基板のバイアホールとスルーホールについ
て、形状やその数等について種々の実験的検討を重ね、
特定の条件を満たすときに限り本発明の目的を達成する
という知見を得て、本発明に至ったものである。
路上に通常設けられる半導体素子等の熱発散性の電子部
品から如何に放熱をさせるかが重要であるが、本発明
は、通常は電気的接続部として機能するバイアホール或
いはスルーホールを熱の伝達場所として積極的に利用
し、金属板への熱放散性を高める。本発明者は、金属ベ
ース多層回路基板のバイアホールとスルーホールについ
て、形状やその数等について種々の実験的検討を重ね、
特定の条件を満たすときに限り本発明の目的を達成する
という知見を得て、本発明に至ったものである。
【0015】即ち、本発明の目的を達する為には、通常
最上層の導体回路上に載置される電気部品から発生する
熱を金属板方向に速やかに伝達できるように、バイアホ
ールとスルーホールのそれぞれの個数の合計が該金属ベ
ース多層回路基板1m2 当たり1個以上10万個以下設
けられてなり、しかも、ランドのうち1個以上につい
て、該ランドを構成するバイアホール又はスルーホール
の導体部断面がランド面積1mm2 当たり4.0×10
-3mm2 以上の面積を有していなければならない。前記
範囲を採用しない場合には、本発明の目的を達成できな
いことがある。尚、ここに言うバイアホール又はスルー
ホールの導体部断面とは、バイアホール又はスルーホー
ルを部品実装面側から眺めたときに、ドーナツ状となる
銅めっきの面積のことである。
最上層の導体回路上に載置される電気部品から発生する
熱を金属板方向に速やかに伝達できるように、バイアホ
ールとスルーホールのそれぞれの個数の合計が該金属ベ
ース多層回路基板1m2 当たり1個以上10万個以下設
けられてなり、しかも、ランドのうち1個以上につい
て、該ランドを構成するバイアホール又はスルーホール
の導体部断面がランド面積1mm2 当たり4.0×10
-3mm2 以上の面積を有していなければならない。前記
範囲を採用しない場合には、本発明の目的を達成できな
いことがある。尚、ここに言うバイアホール又はスルー
ホールの導体部断面とは、バイアホール又はスルーホー
ルを部品実装面側から眺めたときに、ドーナツ状となる
銅めっきの面積のことである。
【0016】また、本発明においては、前記スルーホー
ルとバイアホールのいずれもが最外層の導体と最内層の
導体とを電気的に接続する構造であることが好ましい。
このような構造のスルーホール或いはバイアホールは、
金属ベース多層回路基板の製造工程において、金属板上
に導体回路層と絶縁層とを交互に積層した後、電気部品
等の搭載前に、一工程で形成できる特徴があり、生産性
高く得ることができるからである。
ルとバイアホールのいずれもが最外層の導体と最内層の
導体とを電気的に接続する構造であることが好ましい。
このような構造のスルーホール或いはバイアホールは、
金属ベース多層回路基板の製造工程において、金属板上
に導体回路層と絶縁層とを交互に積層した後、電気部品
等の搭載前に、一工程で形成できる特徴があり、生産性
高く得ることができるからである。
【0017】金属板と最内層の導体回路層との間に設け
られる絶縁層は、スルーホール或いはバイアホールを介
して伝達される電気部品から伝わってくる熱を金属板に
伝達するため、金属酸化物及び/又は金属窒化物を含有
する樹脂からなることが好ましい。金属酸化物並びに金
属窒化物は、熱伝導性に優れ、しかも電気絶縁性のもの
が好ましく、金属酸化物としては酸化アルミニウム、酸
化珪素、酸化ベリリウム、酸化マグネシウムが、金属窒
化物としては窒化硼素、窒化珪素、窒化アルミニウム等
が選択され、これらを単独または2種以上を混合して用
いることができる。
られる絶縁層は、スルーホール或いはバイアホールを介
して伝達される電気部品から伝わってくる熱を金属板に
伝達するため、金属酸化物及び/又は金属窒化物を含有
する樹脂からなることが好ましい。金属酸化物並びに金
属窒化物は、熱伝導性に優れ、しかも電気絶縁性のもの
が好ましく、金属酸化物としては酸化アルミニウム、酸
化珪素、酸化ベリリウム、酸化マグネシウムが、金属窒
化物としては窒化硼素、窒化珪素、窒化アルミニウム等
が選択され、これらを単独または2種以上を混合して用
いることができる。
【0018】前記の金属酸化物のうち、酸化アルミニウ
ムは電気絶縁性、熱伝導性ともに良好な絶縁接着剤層を
容易に得ることができ、しかも安価に入手可能であると
いう理由で、また、前記の金属窒化物のうち窒化ホウ素
は電気絶縁性、熱伝導性、及び誘電特性に優れるという
理由で好ましい。
ムは電気絶縁性、熱伝導性ともに良好な絶縁接着剤層を
容易に得ることができ、しかも安価に入手可能であると
いう理由で、また、前記の金属窒化物のうち窒化ホウ素
は電気絶縁性、熱伝導性、及び誘電特性に優れるという
理由で好ましい。
【0019】更に、本発明では、前記金属板と最内層の
導体回路層との間に設けられる絶縁層は、厚みが20μ
m以上200μm以下であり、しかも熱伝導率が35×
10 -4cal/cm・sec・℃以上150×10-4c
al/cm・sec・℃以下であることが好ましい。厚
みが20μm未満の場合には、得られる金属ベース多層
回路基板の耐電圧特性が低いことがあるし、200μm
を超える場合には、所望の放熱特性が得られず、用途面
で制限を受けることがある。また、35×10 -4cal
/cm・sec・℃未満の熱伝導率では、所望の放熱特
性が得られず、用途面で制限を受けることがあるし、1
50×10-4cal/cm・sec・℃を超える熱伝導
率の絶縁層は容易に得ることができない。
導体回路層との間に設けられる絶縁層は、厚みが20μ
m以上200μm以下であり、しかも熱伝導率が35×
10 -4cal/cm・sec・℃以上150×10-4c
al/cm・sec・℃以下であることが好ましい。厚
みが20μm未満の場合には、得られる金属ベース多層
回路基板の耐電圧特性が低いことがあるし、200μm
を超える場合には、所望の放熱特性が得られず、用途面
で制限を受けることがある。また、35×10 -4cal
/cm・sec・℃未満の熱伝導率では、所望の放熱特
性が得られず、用途面で制限を受けることがあるし、1
50×10-4cal/cm・sec・℃を超える熱伝導
率の絶縁層は容易に得ることができない。
【0020】加えて、本発明では、金属板の導体層を載
置していない面は凸状の反りを有し、その最大反り量が
最大反り量を示す方向の長さ1cm当たり1〜20μm
であることが好ましい。反りを1cm当たり1μm以下
に管理することは工業的に難しく、また、反りが凹状で
あったり、凸状でも20μmより大きかったりすると金
属板に放熱フィンを取り付ける際に、金属板と放熱フィ
ンの間に隙間が出来易く、十分な放熱性が得にくいため
である。
置していない面は凸状の反りを有し、その最大反り量が
最大反り量を示す方向の長さ1cm当たり1〜20μm
であることが好ましい。反りを1cm当たり1μm以下
に管理することは工業的に難しく、また、反りが凹状で
あったり、凸状でも20μmより大きかったりすると金
属板に放熱フィンを取り付ける際に、金属板と放熱フィ
ンの間に隙間が出来易く、十分な放熱性が得にくいため
である。
【0021】絶縁層2、4を構成する樹脂としては、金
属板と導体回路層との接合力に優れ、また耐電圧特性等
を損なわないものを選択すれば良く、絶縁層2、絶縁層
4とが同一である必要もない。このような樹脂として、
エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、シリ
コーン樹脂他の各種のエンジニアリングプラスチックが
単独または2種以上を混合して用いることができるが、
このうちエポキシ樹脂が金属同士の接合力に優れるので
好ましい。特に、エポキシ樹脂のなかでは、流動性が高
く、前記の金属酸化物及び金属窒化物との混合性に優れ
るビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF
型エポキシ樹脂は一層好ましい樹脂である。
属板と導体回路層との接合力に優れ、また耐電圧特性等
を損なわないものを選択すれば良く、絶縁層2、絶縁層
4とが同一である必要もない。このような樹脂として、
エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、シリ
コーン樹脂他の各種のエンジニアリングプラスチックが
単独または2種以上を混合して用いることができるが、
このうちエポキシ樹脂が金属同士の接合力に優れるので
好ましい。特に、エポキシ樹脂のなかでは、流動性が高
く、前記の金属酸化物及び金属窒化物との混合性に優れ
るビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF
型エポキシ樹脂は一層好ましい樹脂である。
【0022】本発明においては、最外層の導電回路層と
内層の導体回路層との間に設けられる絶縁層4の厚みは
20μm以上である。絶縁層4の厚みが20μm未満の
場合には、十分な耐電圧性が確保できないことがあるた
めである。
内層の導体回路層との間に設けられる絶縁層4の厚みは
20μm以上である。絶縁層4の厚みが20μm未満の
場合には、十分な耐電圧性が確保できないことがあるた
めである。
【0023】本発明の金属ベース多層回路基板において
は、金属板1として、良好な熱伝導性を持つアルミニウ
ムおよびアルミニウム合金、銅および銅合金、鉄および
鉄合金等の金属、銅/鉄−ニッケル系合金、アルミニウ
ム/鉄−ニッケル系合金等の2層の複合材料、あるいは
銅/鉄−ニッケル系合金/銅、アルミニウム/鉄−ニッ
ケル系合金/アルミニウム等の3層の複合材料等が使用
可能である。また、金属板1の厚みとしては、特に制限
はなく、0.5mm〜3.0mmが一般に用いられ、金
属板1の表面は白色あるいは黒色のアルマイト処理な
ど、各種の表面処理が施されていてもかまわない。
は、金属板1として、良好な熱伝導性を持つアルミニウ
ムおよびアルミニウム合金、銅および銅合金、鉄および
鉄合金等の金属、銅/鉄−ニッケル系合金、アルミニウ
ム/鉄−ニッケル系合金等の2層の複合材料、あるいは
銅/鉄−ニッケル系合金/銅、アルミニウム/鉄−ニッ
ケル系合金/アルミニウム等の3層の複合材料等が使用
可能である。また、金属板1の厚みとしては、特に制限
はなく、0.5mm〜3.0mmが一般に用いられ、金
属板1の表面は白色あるいは黒色のアルマイト処理な
ど、各種の表面処理が施されていてもかまわない。
【0024】導体回路層3、5の材質は、銅、アルミニ
ウム、ニッケル、鉄、錫、銀、チタニウムのいずれか、
または、これらの金属を含む合金及びそれぞれの金属及
び/又は合金を使用したクラッド箔等が用いることがで
きる。また、この時の箔の製造方法は電解法でも圧延法
で作製したものでもよく、箔上にはNiめっき、Ni+
Auめっき、はんだめっきなどの金属めっきがほどこさ
れていてもかまわないが、絶縁層2との接着性の点か
ら、導体回路層4の表面はエッチングやめっき等により
予め粗化処理されていればさらに好ましい。又、導体層
回路5の厚みは特に制限はないが一般的には500μm
以下が用いられる。
ウム、ニッケル、鉄、錫、銀、チタニウムのいずれか、
または、これらの金属を含む合金及びそれぞれの金属及
び/又は合金を使用したクラッド箔等が用いることがで
きる。また、この時の箔の製造方法は電解法でも圧延法
で作製したものでもよく、箔上にはNiめっき、Ni+
Auめっき、はんだめっきなどの金属めっきがほどこさ
れていてもかまわないが、絶縁層2との接着性の点か
ら、導体回路層4の表面はエッチングやめっき等により
予め粗化処理されていればさらに好ましい。又、導体層
回路5の厚みは特に制限はないが一般的には500μm
以下が用いられる。
【0025】スルーホール並びにバイアホール6の材質
は、電気伝導性、熱伝導性に優れることから、一般に銅
が採用されるが、その形成の方法は無電解めっきや電解
めっきの他、どのような方法に依ってもかまわない。
は、電気伝導性、熱伝導性に優れることから、一般に銅
が採用されるが、その形成の方法は無電解めっきや電解
めっきの他、どのような方法に依ってもかまわない。
【0026】以下実施例に基づき、本発明を更に詳細に
説明する。
説明する。
〔実施例1〕厚さ35μmの銅箔で描かれた所望の回路
を両面に有し、ガラスエポキシ樹脂基材の厚みが100
μmのガラスエポキシ樹脂基板(松下電工(株)製;R
−1766)を用意し、導体断面の面積がランド面積1
mm2 当たり4.0×10-3mm2 であるスルーホール
を有するランドを含み、かつ1m2 当たりのスルーホー
ルの数が2万個の回路を形成した。
を両面に有し、ガラスエポキシ樹脂基材の厚みが100
μmのガラスエポキシ樹脂基板(松下電工(株)製;R
−1766)を用意し、導体断面の面積がランド面積1
mm2 当たり4.0×10-3mm2 であるスルーホール
を有するランドを含み、かつ1m2 当たりのスルーホー
ルの数が2万個の回路を形成した。
【0027】次に、510mm×510mm×1.5m
mのアルミニウム板上に、窒化珪素(電気化学工業
(株)製;SN−9)を57体積%含有するビスフェノ
ールF型エポキシ樹脂(油化シェル(株)製;エピコー
ト807)を絶縁層兼接着剤層として用い、アミン系硬
化剤を加え、200μmの厚みとなるように塗布し、ラ
ミネート法により張り合わせ、加熱硬化して金属ベース
多層回路基板を作製した。
mのアルミニウム板上に、窒化珪素(電気化学工業
(株)製;SN−9)を57体積%含有するビスフェノ
ールF型エポキシ樹脂(油化シェル(株)製;エピコー
ト807)を絶縁層兼接着剤層として用い、アミン系硬
化剤を加え、200μmの厚みとなるように塗布し、ラ
ミネート法により張り合わせ、加熱硬化して金属ベース
多層回路基板を作製した。
【0028】前記金属ベース多層回路基板について、熱
抵抗、耐電圧、電子素子の動作安定性、及び生産性を以
下に示す方法で測定した結果を表1にまとめたが良好で
あった。
抵抗、耐電圧、電子素子の動作安定性、及び生産性を以
下に示す方法で測定した結果を表1にまとめたが良好で
あった。
【0029】
【表1】
【0030】<熱抵抗の測定方法>金属ベース多層回路
基板のランド面積1mm2 当たりのスルーホール又はバ
イアホールの導体部断面積が最大となるランド部を40
mm×30mmに切りとり試験片とする。試験片の中心
付近以外の導体箔をエッチングして、大きさ10mm×
14mmのパッド部を形成して、この部分にトランジス
ター(2SC2233;TO220タイプ/株式会社東
芝製)をはんだ付けする。基板裏面を理想放熱状態にし
て、トランジスタを動作させ、絶縁層を挟んだトランジ
スター側と基板裏面の温度差とトランジスタの消費電力
(コレクター損失)より熱抵抗を測定する(デンカHI
TTプレートカタログ参照)。
基板のランド面積1mm2 当たりのスルーホール又はバ
イアホールの導体部断面積が最大となるランド部を40
mm×30mmに切りとり試験片とする。試験片の中心
付近以外の導体箔をエッチングして、大きさ10mm×
14mmのパッド部を形成して、この部分にトランジス
ター(2SC2233;TO220タイプ/株式会社東
芝製)をはんだ付けする。基板裏面を理想放熱状態にし
て、トランジスタを動作させ、絶縁層を挟んだトランジ
スター側と基板裏面の温度差とトランジスタの消費電力
(コレクター損失)より熱抵抗を測定する(デンカHI
TTプレートカタログ参照)。
【0031】<耐電圧の測定方法>基板の接着面側にベ
タパターンを、反対面側にφ20mmの円形パターンを
10mm間隔で3×3個形成し、中心の円形パターンの
みスルーホール或いはバイアホールで電気的に接続させ
た基板を各々の絶縁接着剤層を介してアルミニウム上に
積層する。回路基板の耐電圧は、中心の円形パターンと
その他の円形パターン間について、JIS−C−211
0に規定された段階昇圧法により測定した。また、絶縁
接着剤の耐電圧は、中心の円形パターンとベース材のア
ルミニウム間について、JIS−C−2110に規定さ
れた段階昇圧法により測定した。
タパターンを、反対面側にφ20mmの円形パターンを
10mm間隔で3×3個形成し、中心の円形パターンの
みスルーホール或いはバイアホールで電気的に接続させ
た基板を各々の絶縁接着剤層を介してアルミニウム上に
積層する。回路基板の耐電圧は、中心の円形パターンと
その他の円形パターン間について、JIS−C−211
0に規定された段階昇圧法により測定した。また、絶縁
接着剤の耐電圧は、中心の円形パターンとベース材のア
ルミニウム間について、JIS−C−2110に規定さ
れた段階昇圧法により測定した。
【0032】<パワー電子素子の動作安定性の評価方法
>日立製作所製p−mos−FET(2SK2174
S)を2mm間隔で3ケ組み込んだモジュールを作製
し、100℃の環境下で前記素子1ケ当たり10Wの消
費電力となるようにしながら96時間連続運転する。誤
動作が発生しなければ、消費電力を更に10W加えて再
度評価する。以降同様に消費電力を増加し、誤動作の発
生した時の消費電力量にてパワー電子素子の動作安定性
を評価する。
>日立製作所製p−mos−FET(2SK2174
S)を2mm間隔で3ケ組み込んだモジュールを作製
し、100℃の環境下で前記素子1ケ当たり10Wの消
費電力となるようにしながら96時間連続運転する。誤
動作が発生しなければ、消費電力を更に10W加えて再
度評価する。以降同様に消費電力を増加し、誤動作の発
生した時の消費電力量にてパワー電子素子の動作安定性
を評価する。
【0033】<生産性の評価方法>名刺サイズ(90m
m×55mm)の金属ベース多層回路基板10,000
枚を製造するのに要した時間で評価した。
m×55mm)の金属ベース多層回路基板10,000
枚を製造するのに要した時間で評価した。
【0034】〔実施例2〕厚さ35μmの銅箔で描かれ
た所望の回路を両面に有し、ガラスエポキシ樹脂基材の
厚みが100μmのガラスエポキシ樹脂基板(松下電工
(株)製;R−1766)を用意し、導体断面の面積が
ランド面積1mm2 当たり4.0×10-3mm2 である
スルーホールを有するランドを含み、かつ1m2 当たり
のスルーホールの数が10万個である回路を形成した。
た所望の回路を両面に有し、ガラスエポキシ樹脂基材の
厚みが100μmのガラスエポキシ樹脂基板(松下電工
(株)製;R−1766)を用意し、導体断面の面積が
ランド面積1mm2 当たり4.0×10-3mm2 である
スルーホールを有するランドを含み、かつ1m2 当たり
のスルーホールの数が10万個である回路を形成した。
【0035】次に、510mm×510mm×1.5m
mのアルミニウム板上に、窒化珪素(電気化学工業
(株)製;SN−9)を57体積%含有するビスフェノ
ールF型エポキシ樹脂(油化シェル(株)製;エピコー
ト807)を絶縁層兼接着剤層として用い、アミン系硬
化剤を加え、200μmの厚みとなるように塗布し、ラ
ミネート法により張り合わせ、加熱硬化し金属ベース多
層回路基板を作製した。
mのアルミニウム板上に、窒化珪素(電気化学工業
(株)製;SN−9)を57体積%含有するビスフェノ
ールF型エポキシ樹脂(油化シェル(株)製;エピコー
ト807)を絶縁層兼接着剤層として用い、アミン系硬
化剤を加え、200μmの厚みとなるように塗布し、ラ
ミネート法により張り合わせ、加熱硬化し金属ベース多
層回路基板を作製した。
【0036】前記金属ベース多層回路基板について、熱
抵抗、耐電圧、電子素子の動作安定性、及び生産性を以
下に示す方法で測定した結果を表1にまとめたが良好で
あった。
抵抗、耐電圧、電子素子の動作安定性、及び生産性を以
下に示す方法で測定した結果を表1にまとめたが良好で
あった。
【0037】〔実施例3〕絶縁接着剤に窒化硼素(電気
化学工業(株)製:GP)を53体積%含有するビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル(株)製:エピ
コート828)を用いたこと以外は、実施例1と同一の
操作をして得た金属ベース多層回路基板について、熱抵
抗、耐電圧、電子素子の動作安定性、及び生産性を同様
の方法で測定した結果を表1にまとめたが良好であっ
た。
化学工業(株)製:GP)を53体積%含有するビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル(株)製:エピ
コート828)を用いたこと以外は、実施例1と同一の
操作をして得た金属ベース多層回路基板について、熱抵
抗、耐電圧、電子素子の動作安定性、及び生産性を同様
の方法で測定した結果を表1にまとめたが良好であっ
た。
【0038】〔実施例4〕絶縁接着剤に酸化アルミニウ
ム(昭和電工(株)製:A−42−2)を54体積%含
有するポリイミド樹脂(三井東圧(株)製:LARC−
TPI)を用いたこと以外は、実施例1と同一の操作を
して得た金属ベース多層回路基板について、熱抵抗、耐
電圧、電子素子の動作安定性、及び生産性を同様の方法
で測定した結果を表1にまとめたが良好であった。
ム(昭和電工(株)製:A−42−2)を54体積%含
有するポリイミド樹脂(三井東圧(株)製:LARC−
TPI)を用いたこと以外は、実施例1と同一の操作を
して得た金属ベース多層回路基板について、熱抵抗、耐
電圧、電子素子の動作安定性、及び生産性を同様の方法
で測定した結果を表1にまとめたが良好であった。
【0039】〔実施例5〕絶縁接着剤に酸化アルミニウ
ム(昭和電工(株)製:A−42−2)を54体積%含
有するシリコーン樹脂(東レダウコーニングシリコーン
(株)製:SE1880)を用いたこと以外は、実施例
1と同一の操作をして得た金属ベース多層回路基板につ
いて、熱抵抗、耐電圧、電子素子の動作安定性、及び生
産性を同様の方法で測定した結果を表1にまとめたが良
好であった。
ム(昭和電工(株)製:A−42−2)を54体積%含
有するシリコーン樹脂(東レダウコーニングシリコーン
(株)製:SE1880)を用いたこと以外は、実施例
1と同一の操作をして得た金属ベース多層回路基板につ
いて、熱抵抗、耐電圧、電子素子の動作安定性、及び生
産性を同様の方法で測定した結果を表1にまとめたが良
好であった。
【0040】〔実施例6〕510mm×510mm×
0.175mmの銅箔上に、窒化珪素の粉体(電気化学
工業(株)製;SN−9)を57体積%含有するビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂(油化シェル(株)製;エピ
コート807)を絶縁層兼接着剤層として用い、アミン
系硬化剤を加え、60μmの厚みとなるように塗布し、
厚み70μmの銅箔を積層して加熱硬化し、両面樹脂基
板を作成した。この両面樹脂基板にスルーホールを形成
した後に、厚みが70μmの銅箔側にシールドパターン
を形成した。
0.175mmの銅箔上に、窒化珪素の粉体(電気化学
工業(株)製;SN−9)を57体積%含有するビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂(油化シェル(株)製;エピ
コート807)を絶縁層兼接着剤層として用い、アミン
系硬化剤を加え、60μmの厚みとなるように塗布し、
厚み70μmの銅箔を積層して加熱硬化し、両面樹脂基
板を作成した。この両面樹脂基板にスルーホールを形成
した後に、厚みが70μmの銅箔側にシールドパターン
を形成した。
【0041】次に、酸化アルミニウムの粉体(昭和電工
(株)製:A−42−2)を44体積%含有するビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂(油化シェル(株)製;エピ
コート807)を絶縁層兼接着剤層として用い、510
mm×510mm×1.5mmのアルミニウム板上に、
前記シールドパターンとアルミニウム板間の絶縁層兼接
着剤層の厚みが20μmとなるように塗布し、上記両面
樹脂基板のシールドパターンがある面を接着面として積
層した後に175μm厚みを有する銅箔に導体断面の面
積がランド面積1mm2 当たり4.0×10-3mm2 で
あるスルーホールを有するランドを含み、かつ1m2 当
たりのスルーホールの数が2万個である回路を形成し、
金属ベース多層回路基板を得た。
(株)製:A−42−2)を44体積%含有するビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂(油化シェル(株)製;エピ
コート807)を絶縁層兼接着剤層として用い、510
mm×510mm×1.5mmのアルミニウム板上に、
前記シールドパターンとアルミニウム板間の絶縁層兼接
着剤層の厚みが20μmとなるように塗布し、上記両面
樹脂基板のシールドパターンがある面を接着面として積
層した後に175μm厚みを有する銅箔に導体断面の面
積がランド面積1mm2 当たり4.0×10-3mm2 で
あるスルーホールを有するランドを含み、かつ1m2 当
たりのスルーホールの数が2万個である回路を形成し、
金属ベース多層回路基板を得た。
【0042】前記金属ベース多層回路基板について、熱
抵抗、耐電圧、電子素子の動作安定性、及び生産性を同
様の方法で測定した結果を表1にまとめたが良好であっ
た。
抵抗、耐電圧、電子素子の動作安定性、及び生産性を同
様の方法で測定した結果を表1にまとめたが良好であっ
た。
【0043】〔実施例7〕510mm×510mm×
1.5mmのアルミニウム板上に、窒化硼素(電気化学
工業(株)製;SN−9)を57体積%含有するビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂(油化シェル(株)製;エピ
コート807)を絶縁層兼接着剤層として用い、アミン
系硬化剤を加え、200μmの厚みとなるように塗布
し、ラミネート法により厚みが35μmの銅箔を張り合
わせ、加熱硬化した。
1.5mmのアルミニウム板上に、窒化硼素(電気化学
工業(株)製;SN−9)を57体積%含有するビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂(油化シェル(株)製;エピ
コート807)を絶縁層兼接着剤層として用い、アミン
系硬化剤を加え、200μmの厚みとなるように塗布
し、ラミネート法により厚みが35μmの銅箔を張り合
わせ、加熱硬化した。
【0044】前記銅箔に所望の回路を形成した後に、銅
箔上に前記絶縁層兼接着剤層にアミン系硬化剤を加え、
200μmの厚みとなるように塗布し、さらに厚さが3
5μmの銅箔をラミネート法により張り合わせ、加熱硬
化した。次に、外層銅箔の所定箇所にドリルによりφ
0.5mmの丸穴を開け、絶縁層4の下まで切削した後
に、銅めっきを施し、バイアホールを形成した。この表
面にエッチングにより導体断面の面積がランド面積1m
m2 当たり4.0×10-3mm2 であるバイアホールを
有するランドを含み、かつ1m2 当たりのバイアホール
の数が2万個である回路を形成し、金属ベース多層回路
基板を得た。
箔上に前記絶縁層兼接着剤層にアミン系硬化剤を加え、
200μmの厚みとなるように塗布し、さらに厚さが3
5μmの銅箔をラミネート法により張り合わせ、加熱硬
化した。次に、外層銅箔の所定箇所にドリルによりφ
0.5mmの丸穴を開け、絶縁層4の下まで切削した後
に、銅めっきを施し、バイアホールを形成した。この表
面にエッチングにより導体断面の面積がランド面積1m
m2 当たり4.0×10-3mm2 であるバイアホールを
有するランドを含み、かつ1m2 当たりのバイアホール
の数が2万個である回路を形成し、金属ベース多層回路
基板を得た。
【0045】前記金属ベース多層回路基板について、熱
抵抗、耐電圧、電子素子の動作安定性、及び生産性を同
様の方法で測定した結果を表1にまとめたが良好であっ
た。
抵抗、耐電圧、電子素子の動作安定性、及び生産性を同
様の方法で測定した結果を表1にまとめたが良好であっ
た。
【0046】〔実施例8〕510mm×510mm×
1.5mmのアルミニウム板上に、窒化硼素(電気化学
工業(株)製;SN−9)を57体積%含有するビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂(油化シェル(株)製;エピ
コート807)を絶縁層兼接着剤層として用い、アミン
系硬化剤を加え、200μmの厚みとなるように塗布
し、ラミネート法により厚みが35μmの銅箔を張り合
わせ、加熱硬化した。この銅箔に所望の回路を形成した
後に、銅箔上に前記絶縁層兼接着剤層にアミン系硬化剤
を加え、200μmの厚みとなるように塗布し、さらに
厚さが35μmの銅箔をラミネート法により張り合わ
せ、加熱硬化した。
1.5mmのアルミニウム板上に、窒化硼素(電気化学
工業(株)製;SN−9)を57体積%含有するビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂(油化シェル(株)製;エピ
コート807)を絶縁層兼接着剤層として用い、アミン
系硬化剤を加え、200μmの厚みとなるように塗布
し、ラミネート法により厚みが35μmの銅箔を張り合
わせ、加熱硬化した。この銅箔に所望の回路を形成した
後に、銅箔上に前記絶縁層兼接着剤層にアミン系硬化剤
を加え、200μmの厚みとなるように塗布し、さらに
厚さが35μmの銅箔をラミネート法により張り合わ
せ、加熱硬化した。
【0047】次に、外層銅箔の所定箇所にエッチングに
よりφ0.5mmの丸穴を開け、穴開き部にレーザー光
線を照射して絶縁層の一部を切削した後に、銅めっきを
施して、バイアホールを形成した。次に、外層銅箔をエ
ッチングして導体断面の面積がランド面積1mm2 当た
り4.0×10-3mm2 であるバイアホールを有するラ
ンドを含み、かつ1m2 当たりのバイアホールの数が2
万個である回路を形成し、金属ベース多層回路基板を得
た。この金属ベース多層回路基板について、熱抵抗、耐
電圧、電子素子の動作安定性、及び生産性を同様の方法
で測定した結果を表1にまとめたが良好であった。
よりφ0.5mmの丸穴を開け、穴開き部にレーザー光
線を照射して絶縁層の一部を切削した後に、銅めっきを
施して、バイアホールを形成した。次に、外層銅箔をエ
ッチングして導体断面の面積がランド面積1mm2 当た
り4.0×10-3mm2 であるバイアホールを有するラ
ンドを含み、かつ1m2 当たりのバイアホールの数が2
万個である回路を形成し、金属ベース多層回路基板を得
た。この金属ベース多層回路基板について、熱抵抗、耐
電圧、電子素子の動作安定性、及び生産性を同様の方法
で測定した結果を表1にまとめたが良好であった。
【0048】〔比較例1〕厚さ35μmの銅箔で描かれ
た所望の回路を両面に有し、ガラスエポキシ樹脂基材の
厚みが100μmのガラスエポキシ基板(松下電工
(株)製;R−1766)を用意し、ランド面積1mm
2 当たりのスルーホールの導体断面の面積の最大が3.
0×10-3mm2 あり、かつ1m2 当たりのスルーホー
ルの数が2万個であるような回路を形成した。
た所望の回路を両面に有し、ガラスエポキシ樹脂基材の
厚みが100μmのガラスエポキシ基板(松下電工
(株)製;R−1766)を用意し、ランド面積1mm
2 当たりのスルーホールの導体断面の面積の最大が3.
0×10-3mm2 あり、かつ1m2 当たりのスルーホー
ルの数が2万個であるような回路を形成した。
【0049】次に、510mm×510mm×1.5m
mのアルミニウム板上に、窒化珪素(電気化学工業
(株)製;SN−9)を57体積%含有するビスフェノ
ールF型エポキシ樹脂(油化シェル(株)製;エピコー
ト807)を絶縁層兼接着剤層として用い、アミン系硬
化剤を加え、200μmの厚みとなるように塗布し、ラ
ミネート法により張り合わせ、加熱硬化して金属ベース
多層回路基板を作製した。
mのアルミニウム板上に、窒化珪素(電気化学工業
(株)製;SN−9)を57体積%含有するビスフェノ
ールF型エポキシ樹脂(油化シェル(株)製;エピコー
ト807)を絶縁層兼接着剤層として用い、アミン系硬
化剤を加え、200μmの厚みとなるように塗布し、ラ
ミネート法により張り合わせ、加熱硬化して金属ベース
多層回路基板を作製した。
【0050】この金属ベース多層回路基板について、熱
抵抗、耐電圧、電子素子の動作安定性、及び生産性を以
下に示す方法で測定した結果を表1にまとめたが熱抵抗
が十分ではなかった。
抵抗、耐電圧、電子素子の動作安定性、及び生産性を以
下に示す方法で測定した結果を表1にまとめたが熱抵抗
が十分ではなかった。
【0051】〔比較例2〕厚さ35μmの銅箔で描かれ
た所望の回路を両面に有し、ガラスエポキシ樹脂基材の
厚みが100μmのガラスエポキシ樹脂基板(松下電工
(株)製;R−1766)を用意し、導体断面の面積が
ランド面積1mm2 当たり4.0×10-3mm2 である
スルーホールを有するランドを含み、かつ1m2 当たり
のスルーホールの数が12万個の回路を形成した。
た所望の回路を両面に有し、ガラスエポキシ樹脂基材の
厚みが100μmのガラスエポキシ樹脂基板(松下電工
(株)製;R−1766)を用意し、導体断面の面積が
ランド面積1mm2 当たり4.0×10-3mm2 である
スルーホールを有するランドを含み、かつ1m2 当たり
のスルーホールの数が12万個の回路を形成した。
【0052】次に、510mm×510mm×1.5m
mのアルミニウム板上に、窒化珪素(電気化学工業
(株)製;SN−9)を57体積%含有するビスフェノ
ールF型エポキシ樹脂(油化シェル(株)製;エピコー
ト807)を絶縁層兼接着剤層として用い、アミン系硬
化剤を加え、200μmの厚みとなるように塗布し、ラ
ミネート法により張り合わせ、加熱硬化して金属ベース
多層回路基板を作製した。
mのアルミニウム板上に、窒化珪素(電気化学工業
(株)製;SN−9)を57体積%含有するビスフェノ
ールF型エポキシ樹脂(油化シェル(株)製;エピコー
ト807)を絶縁層兼接着剤層として用い、アミン系硬
化剤を加え、200μmの厚みとなるように塗布し、ラ
ミネート法により張り合わせ、加熱硬化して金属ベース
多層回路基板を作製した。
【0053】前記金属ベース多層回路基板について、熱
抵抗、耐電圧、電子素子の動作安定性、及び生産性を以
下に示す方法で測定した結果を表1にまとめたが生産性
の点で好ましくなかった。
抵抗、耐電圧、電子素子の動作安定性、及び生産性を以
下に示す方法で測定した結果を表1にまとめたが生産性
の点で好ましくなかった。
【0054】〔実施例9〕厚さ35μmの銅箔で描かれ
た所望の回路を両面に有し、ガラスエポキシ樹脂基材の
厚みが100μmのガラスエポキシ樹脂基板(松下電工
(株)製;R−1766)を用意し、導体断面の面積が
ランド面積1mm2 当たり4.0×10-3mm2 である
スルーホールを有するランドを含み、かつ1m2 当たり
のスルーホールの数が2万個であり、さらに基板個片中
央付近に導体が存在しない回路を形成した。
た所望の回路を両面に有し、ガラスエポキシ樹脂基材の
厚みが100μmのガラスエポキシ樹脂基板(松下電工
(株)製;R−1766)を用意し、導体断面の面積が
ランド面積1mm2 当たり4.0×10-3mm2 である
スルーホールを有するランドを含み、かつ1m2 当たり
のスルーホールの数が2万個であり、さらに基板個片中
央付近に導体が存在しない回路を形成した。
【0055】次に、510mm×510mm×1.5m
mのアルミニウム板上に、窒化珪素(電気化学工業
(株)製;SN−9)を57体積%含有するビスフェノ
ールF型エポキシ樹脂(油化シェル(株)製;エピコー
ト807)を絶縁層兼接着剤層として用い、アミン系硬
化剤を加え、200μmの厚みとなるように塗布し、ラ
ミネート法により張り合わせ、加熱硬化し金属ベース多
層回路基板を作製した。
mのアルミニウム板上に、窒化珪素(電気化学工業
(株)製;SN−9)を57体積%含有するビスフェノ
ールF型エポキシ樹脂(油化シェル(株)製;エピコー
ト807)を絶縁層兼接着剤層として用い、アミン系硬
化剤を加え、200μmの厚みとなるように塗布し、ラ
ミネート法により張り合わせ、加熱硬化し金属ベース多
層回路基板を作製した。
【0056】前記金属ベース多層回路基板について、熱
抵抗、耐電圧、電子素子の動作安定性、及び生産性を以
下に示す方法で測定した結果を表1にまとめたが反りが
Al面側に凹状であったために、放熱性が不十分であっ
た。
抵抗、耐電圧、電子素子の動作安定性、及び生産性を以
下に示す方法で測定した結果を表1にまとめたが反りが
Al面側に凹状であったために、放熱性が不十分であっ
た。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、電子素子の動作安定性
と耐電圧性に優れ、熱放散性が良好な金属ベース多層回
路基板を生産性良く得ることができるので、これを用い
て信頼性の高いモジュールを容易に得ることができる。
と耐電圧性に優れ、熱放散性が良好な金属ベース多層回
路基板を生産性良く得ることができるので、これを用い
て信頼性の高いモジュールを容易に得ることができる。
【図1】 本発明の金属ベース多層回路基板の一例を示
す断面図
す断面図
1 金属板 2 絶縁層 3 導体回路層 4 絶縁層 5 導体回路層 6 バイアホール
Claims (5)
- 【請求項1】金属板上に絶縁層と導体回路層とを交互に
積層し、前記導体回路層間を電気的に接続するバイアホ
ール及び/又はスルーホールを含むランドを有する金属
ベース多層回路基板であって、バイアホールとスルーホ
ールのそれぞれの個数の合計が該金属ベース多層回路基
板1m2 当たり1個以上10万個以下設けられてなり、
しかも、前記ランドのうちの1個以上について、該ラン
ドを構成するバイアホール又はスルーホールの導体部断
面がランド面積1mm2 当たり4.0×10-3mm2 以
上の面積を有することを特徴とする金属ベース多層回路
基板。 - 【請求項2】バイアホールとスルーホールとがいずれも
最外層の導体回路層と最内層の導体回路層とを電気的に
接続することを特徴とする請求項1記載の金属ベース多
層回路基板。 - 【請求項3】金属板と最内層の導体回路層との間に設け
られた絶縁層が、金属酸化物及び/又は金属窒化物を含
有する樹脂からなることを特徴とする請求項1又は請求
項2記載の金属ベース多層回路基板。 - 【請求項4】金属板と最内層の導体回路層との間に設け
られた絶縁層の熱伝導率が35×10-4〜150×10
-4cal/cm・sec・℃であり、しかも20〜20
0μmの厚みであることを特徴とする請求項3記載の金
属ベース多層回路基板。 - 【請求項5】金属板の導体回路層を載置していない面が
凸状の反りを有し、その最大反り量が当該最大反り量を
示す方向に対して1cm当たり1〜20μmであること
を特徴とする請求項1、請求項2、請求項3又は請求項
4記載の金属ベース多層回路基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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