JPH11111964A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JPH11111964A
JPH11111964A JP27176497A JP27176497A JPH11111964A JP H11111964 A JPH11111964 A JP H11111964A JP 27176497 A JP27176497 A JP 27176497A JP 27176497 A JP27176497 A JP 27176497A JP H11111964 A JPH11111964 A JP H11111964A
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semiconductor device
inas
alas
type impurity
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Isamu Matsuyama
勇 松山
Seiji Nishi
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 N型AlInAsエピタキシャル層にFによ
る悪影響が生じないようにすること。 【解決手段】 半絶縁性のInP基板10の上側に積層
された、Gax In1-xAs層とAly In1-y As層
18(ただし、xおよびyは組成比であって0<x<
1,および0<y<1を満足する正の数)とのヘテロ接
合層を有する半導体装置において、Aly In1-y As
層18をAlAsのm単原子層(但し、mは正の数)と
InAsのn単原子層(但し、nは正の数)とから構成
される超格子層とし、かつ、超格子層は、N型不純物と
してのSi或いはSnがそれぞれドープされている。ま
た、この超格子層に対するドーピングは、中間層状に行
う場合、或いはAlAsのm単原子層のみに行う場合、
或いはInAsのn単原子層のみに行う場合、或いはデ
ルタドープを用いる場合等の様々な組み合わせがある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体装置、特
にGaInAs/AlInAs系材料を用いた半導体装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体装置の高性能化を図るた
め、固体ソース分子線エピタキシー(MBE)法によっ
てInP基板上に格子整合あるいは歪みを持たせたGa
x In1-x As/Aly In1-y As(つまり、Gax
In1-x AsとAly In1-y Asとのヘテロ接合を意
味していて、以下、同一の意味で用いる)混晶材料を用
いた高電子移動度トランジスタ(いわゆるHEMT)、
或いはダブルヘテロ接合半導体レーザダイオード(いわ
ゆるDH−LD)、或いはヘテロ接合バイポーラトラン
ジスタ(いわゆるHBT)が一般に知られている。例え
ば、InP基板上に格子整合あるいは歪みを持たせたG
x In1-x As/Aly In1-y As混晶材料を用い
たHEMTとしては、文献1(W.Klein et al.J.Crysta
l Growth Vol.150,1995,pp.1252 〜1255)に開示されて
いる。また、InP基板上に格子整合あるいは歪みを持
たせたGax In1-x As/Aly In1-y As混晶材
料を用いたDH−LDとしては、文献2(K.Nishikata
et al.J. Crystal Growth Vol.150,1955,pp.1328〜133
2)に開示されている。また、InP基板上に格子整合
あるいは歪みを持たせたGax In1-x As/Aly
1-y As混晶材料を用いたHBTとしては、文献3
(J.Cowles et al. IEEE Photon. Technol.Lett., ol.
6,1994,pp.963〜966.)に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の半導体装置においては、文献4(早藤紀生ほ
か、信学技報 電子デバイス 1995年、pp.35〜40. )に
おいて記載されているように、以下に述べるような問題
点がある。
【0004】上述した半導体装置を構成するMBE結晶
成長によるAlInAsエピタキシャル層の通常N型ド
ーパントとして用いられているシリコン(Si)あるい
はすず(Sn)イオンは、通常実験室雰囲気中にほとん
ど必ず存在する微量のフッ素(F)あるいはフッ化物中
に含まれるFと容易に結合しやすい。このエピタキシャ
ル層中のSiあるいはSnがFと結合すると、これらの
ドーパントは不活性化し結果的にN型AlInAsエピ
タキシャル層のキャリア濃度が低下してしまう。また、
同時に、Siは不活性不純物として存在することになる
ので、この層における電子移動度も低下する(不純物散
乱)。これはAlInAs系において、AlとInのイ
オン半径が大きく異なるために、AlAs層あるいはI
nAs層だけの場合よりも間隙が広いため、イオン半径
の小さいFは容易に侵入できるからである。更に、熱処
理によりFはN型AlInAsエピタキシャル層の中に
拡散していくことがわかっており、キャリア濃度が半導
体装置の製造プロセスを経るにつれて徐々に減少し、上
述した半導体装置のいずれにおいても特性が当初と比べ
て劣化するという問題があった。
【0005】そこで、従来よりFによる悪影響を受けな
いN型AlInAsエピタキシャル層を利用した半導体
装置の出現が望まれていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、この発明の半
導体装置によれば、半導体基板の上側に積層された、G
x In1-x As層とAly In1-y As層(ただし、
xおよびyは組成比であって0<x<1,および0<y
<1を満足する正の数)とのヘテロ接合層を有する半導
体装置において、Aly In1-y As層をm単原子層の
AlAs層((AlAs)m 層と記す)とn単原子層の
InAs層((InAs)n 層と記す)とから構成され
る超格子層(ただし、m,nは正の数)とし、かつ、超
格子層は、N型不純物としてのSi或いはSnがそれぞ
れノンドープあるいはドープされていることを特徴とす
る。
【0007】このようにすれば、(AlAs)m 層と
(InAs)n 層からなる超格子層は、Aly In1-y
As3元混晶層よりも原子充填率が高いので、熱処理
時、エピ基板表面およびまたはへき開面からFが超格子
層内に侵入・拡散することを防止することができる。
【0008】また、この発明の実施に当り、Aly In
1-y As層を超格子層としたとき、半導体基板をInP
基板とし、かつ、組成比および原子周期を、x=0.4
7,y=0.48,m=3.6,およびn=4.0の値
とするのが良い。
【0009】また、この発明の実施に当り、好ましく
は、半導体基板をGaAs基板とすることもできる。
【0010】また、この発明の好適実施例では、超格子
層の各(AlAs)m 層および各(InAs)n 層の層
内では、N型不純物が均一の濃度で分布させるのが良
い。この場合、各(AlAs)m 層のみに、あるいは各
(InAs)n 層のみに、各層内での不純物濃度分布が
均一になるように、N型不純物がドープされても良い。
【0011】この場合、一般に、Aly In1-y Asに
対するドナー準位は、Al組成比yの増加とともに深く
なり、特にエピタキシャル成長温度の低温域で高いキャ
リア濃度が得られないことが知られている。これはAl
InAs中では、N型不純物原子がDXセンターと呼ば
れる深い準位を形成するためと考えられている。そこ
で、(InAs)n 層のみにドーピングする方法を採用
すれば、ドーピングされる(InAs)n 層内にAlが
含まれていないため、DXセンターの形成を防止するこ
とができる。
【0012】また、この発明の実施に当り、N型不純物
は、各(AlAs)m 層および各(InAs)n 層のそ
れぞれの層内に中間層として分布しているのが好適であ
る。このようにすれば、N型不純物が界面に露出しない
ので、仮にヘテロ界面にFが侵入してもN型不純物とは
結合せず、N型不純物は安定に存在できる。
【0013】また、この発明の実施に当り、好ましく
は、この中間層は、各(AlAs)m層および各(In
As)n 層のそれぞれの厚み方向の中心付近に偏在して
いるのが良い。このようにすれば、N型不純物が両界面
からより内方に隔離されるので、より確実にN型不純物
とFとの接触を断たせることができる。
【0014】また、N型不純物は、各(AlAs)m
のみのそれぞれの層内に中間層として分布している場合
も考えられる。この場合、好ましくは、この中間層は、
各(AlAs)m 層のそれぞれの厚み方向の中心付近に
偏在しているのが良い。このようにすれば、N型不純物
が両界面からより内方に隔離されるので、より確実にN
型不純物とFとの接触を断たせることができる。
【0015】また、この発明の好適例では、中間層は、
各(InAs)n 層のみのそれぞれの層内に中間層とし
て分布しているのが良い。このようにすれば、N型不純
物とFとの接触を断たせる効果の他に、DXセンターの
形成をも防止できる。また、この場合、好ましくは、こ
の中間層は、各(InAs)n 層のそれぞれの厚み方向
の中心付近に偏在しているのが良い。このようにすれ
ば、N型不純物が両界面からより内方に隔離されるの
で、より確実にN型不純物とFとの接触を断たせること
ができる。
【0016】また、この発明の好ましい実施例では、N
型不純物は、各(AlAs)m 層および各(InAs)
n 層のそれぞれの層内にデルタドープされていても良
い。この場合、デルタドープは、N型不純物のみから構
成される中間層を形成するので、そもそも通常のドーピ
ング層よりもN型不純物濃度は遥かに高く、より薄い層
で形成され得るので、N型不純物は両界面からより内方
へ隔離させてFとの接触を断たせることができる。
【0017】この場合、N型不純物は、各(AlAs)
m 層および各(InAs)n 層のそれぞれの厚み方向の
中心付近に偏在させてデルタドープされているのが好適
である。このようにすれば、N型不純物が両界面からよ
り内方に隔離されるので、より確実にN型不純物とFと
の接触を断たせることができる。
【0018】また、この発明の実施に当り、好ましく
は、N型不純物は、各(AlAs)m層のみにそれぞれ
デルタドープされているのが良い。この場合、N型不純
物は、各(AlAs)m 層のそれぞれの厚み方向の中心
付近に偏在させてデルタドープされているのが好適であ
る。このようにすれば、N型不純物が両界面からより内
方に隔離されるので、より確実にN型不純物とFとの接
触を断たせることができる。
【0019】また、この発明の好適例では、N型不純物
は、各(InAs)n 層のみにそれぞれデルタドープさ
れているのが良い。このようにすれば、N型不純物とF
との接触を断たせる効果の他に、DXセンターの形成を
も防止できる。この場合、N型不純物は、各(InA
s)n 層のそれぞれの厚み方向の中心付近に偏在させて
デルタドープされているのが好適である。このようにす
れば、N型不純物が両界面からより内方に隔離されるの
で、より確実にN型不純物とFとの接触を断たせること
ができる。
【0020】また、この発明が適用できる半導体装置
を、好ましくは、高電子移動度トランジスタとするのが
良い。その場合には、この発明のエピタキシャル層は、
InAlAs3元混晶で構成される層の、少なくとも基
板から離れている側の表面領域を、(AlAs)m およ
び(InAs)n からなる超格子層で構成してあること
を特徴とする。この場合、この高電子移動度トランジス
タの一例として、基板とキャリア供給層の間にチャネル
層を有する順構造高電子移動度トランジスタとすること
ができる。その場合、Aly In1-y Asの3元混晶よ
りも(AlAs)m と(InAs)n とから構成される
超格子構造の方が、原子充填率が高いので、エピ基板表
面およびへき開面からFが層内へ侵入し拡散するのを阻
止できる。よって、熱処理を経ても、N型不純物がドー
パントとして安定に存在し、キャリア供給層内のキャリ
ア濃度が変化しない。したがって、この発明の積層体を
用いて形成された半導体装置は、その飽和特性およびピ
ンチオフ特性等の電気特性が劣化しない。
【0021】また、この発明の他の好適実施例として、
この発明のエピタキシャル層を用いた高電子移動度トラ
ンジスタを逆構造高電子移動度トランジスタがあり、キ
ャリア供給層を中心として、基板とは反対側にチャネル
層を有するのが良い。このように、逆構造高電子移動度
トランジスタ用の積層体によれば、エピ基板表面および
へき開面からのFの侵入・拡散を防止するという順構造
の場合と同じ作用効果に加えて、キャリア供給層を中心
として、基板とは反対側にチャネル層を有するので、エ
ピ基板表面からのFの侵入に対してチャネル層が障壁と
なり、このためにFの侵入をより確実に阻止できるとい
う作用効果がある。したがって、この発明の積層体を用
いた逆構造高電子移動度トランジスタは、順構造高電子
移動度トランジスタの場合よりも、飽和特性およびピン
チオフ特性がより向上することが期待できる。
【0022】また、この発明が適用できる半導体装置
を、好ましくは、ダブルヘテロレーザダイオードとする
のが良い。その場合には、この発明の積層体は、N型ク
ラッド層を具え、このクラッド層の、少なくとも基板か
ら離れている側の表面領域を、超格子層で構成してある
ことを特徴とする。これにより、この層のキャリア濃度
は半導体装置を製造するときに通常行われる製作工程に
おける熱処理を施してもほとんど変わらない。よって、
半導体装置の電気特性の劣化を防止するので、N型不純
物がほとんど活性状態で安定して存在するので、しきい
値の低減、発振効率の向上などの効果が期待される。
【0023】また、この発明が適用できる半導体装置
を、好ましくは、ヘテロ接合バイポーラトランジスタと
するのが良い。その場合には、この発明の積層体は、N
型エミッタ層を具え、エミッタ層の、少なくとも基板か
ら離れている側の表面領域を、超格子層で構成してある
のが良い。このようにすれば、超格子層構造により、F
がエミッタ層内に侵入できなくなるため、FとSiの結
合物たる不活性不純物は形成されない。この不活性不純
物に起因する欠陥準位のエミッタ層における発生は減少
する。エミッタ層のキャリア濃度は、半導体装置を製造
する工程いおいて通常行われる熱処理を施してもほとん
ど変化しない。このため、再結合電流が減り、コレクタ
電流密度が低い領域でも電流増幅が可能となる。
【0024】また、これらエピタキシャル層は、MBE
法によって形成されることを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図を添付して、この発明の
半導体装置の実施の形態について説明する。なお、各図
は、この発明が理解できる程度に各構成成分の形状、大
きさおよび配置関係を概略的に示してあるにすぎない。
【0026】既に説明した通り、この発明は、化合物半
導体基板、例えばIII −V族化合物半導体基板にエピタ
キシャル成長された、Gax In1-x As層とAly
1-y As層(ただし、x,yは組成比であって、0<
x<1、0<y<1を満たす正の数)とのヘテロ接合層
を有する半導体装置を対象としている。そして、この発
明は、このAly In1-y As層をm単原子層AlAs
層((AlAs)m 層と記す。ただし、mは正の数)お
よびInAs((InAs)n 層と記す。ただし、nは
正の数)とから構成される、超格子層、((AlAs)
m (InAs)n と記す)とし、しかも、この超格子層
に、N型不純物としてSi或いはSnをそれぞれドープ
あるいはノンドープさせてある。
【0027】[第1の実施の形態]図1〜図7を参照し
て、この発明を第1の実施の形態の順構造高電子移動度
トランジスタ(順構造HEMT)の形成に適用した例に
つき説明する。なお、図1は、この発明の第1の実施の
形態を示す順構造HEMTの主要構造を示す断面図であ
る。図2〜7はSi或いはSnを様々な手法でドープし
たAlAsのm単原子層およびInAsのn単原子層と
から構成される超格子層の断面を簡略に示した図であ
る。
【0028】この実施の形態では、Gax In1-x As
/Aly In1-y As(ただし、x,yは組成比であっ
て、0<x<1、0<y<1)系材料からなる順構造H
EMTのキャリア供給層に、この発明が適用されてい
る。以下、この実施の形態の構成について説明する。
【0029】図1に示すように、この実施の形態では、
化合物半導体基板、ここではIII −V族化合物半導体基
板10の上に、バッファ層12、チャネル層14、スペ
ーサ層16、この発明に係るキャリア供給層18、およ
びコンタクト層20を順次、MBE法によりエピタキシ
ャル成長させて積層する。その後に、ソース電極22お
よびドレイン電極26を、コンタクト層20の上に、オ
ーミック接合するように設ける。最後に、コンタクト層
20をキャリア供給層18に届く深さ相当分だけエッチ
ングする。そして、このエッチングにより露出したキャ
リア供給層18の上に、ゲート電極24をショットキー
接合させるように設ける。
【0030】この構成例では、化合物半導体基板、ここ
ではIII −V族化合物半導体基板10として、半絶縁性
のInP基板を用いている。バッファ層12は、厚みが
例えば5000ÅのアンドープのAly In1-y As混
晶層である。チャネル層14は、厚みが例えば500Å
のアンドープのGax In1-x As混晶層である。スペ
ーサ層16は、厚みが例えば100ÅのアンドープのA
y In1-y As混晶層である。キャリア供給層18
は、m単原子層のAlAs層((AlAs)m 層と記
す)とn単原子層のInAs層((InAs)n 層と記
す)とから構成される(AlAs)m (InAs)n
格子層(m,nは正の数)である。そして、このキャリ
ア供給層18は、N型不純物、例えばSiが例えば1×
1018cm-3で不純物濃度が均一になるようにドープさ
れていて、厚みが例えば2000Åである。コンタクト
層20は、キャリア供給層18とヘテロ接合する例えば
Siを3×1018cm-3ドープした厚みが例えば100
0ÅのGax In1-x As混晶層である。
【0031】周知の通り、Aly In1-y Asの3元混
晶よりも(AlAs)m と(InAs)n とから構成さ
れる超格子構造の方が、原子充填率が高い。したがっ
て、上述の構成によれば、熱処理においてエピ基板面お
よびまたはへき開面からFが層内へ侵入し拡散するのを
阻止できる。よって、熱処理を経ても、N型不純物とし
てのSiがドーパントとして安定に存在し、キャリア供
給層内のキャリア濃度が変化しない。たがって、熱処理
に影響されることなく、チャネル層14内の2次元電子
ガス濃度を安定化することができる。したがって、この
発明に係る半導体装置は、その飽和特性およびピンチオ
フ特性等の電気特性が劣化することはない。
【0032】なお、この場合、化合物半導体基板、ここ
ではIII −V族化合物半導体基板をInP基板とする
と、InP基板に格子整合する組成比は、x=0.4
7,y=0.48,m=3.6,n=4.0の値とな
る。
【0033】ここで、(AlAs)m (InAs)n
格子層に対するN型不純物のドーピング方法、例えばこ
こではSiのドーピング方法としては、(AlAs)m
層および(InAs)n 層の層内で、N型不純物例えば
Siを均一の濃度で分布させる方法(第1のドーピング
例)が一般的である。しかし、(AlAs)m 層のみ
に、この(AlAs)m 層内での不純物濃度分布が均一
になるようにする方法(第2のドーピング例)、あるい
は(InAs)n 層のみに、この(InAs)n層内で
の不純物濃度分布を均一にする方法(第3のドーピング
例)も考えられる。
【0034】ここで、第3のドーピング例の場合は、以
下のような特異な作用効果がある。一般的に、Aly
1-y Asに対するドナー準位は、Al組成比yの増加
とともに深くなり、特にエピタキシャル成長温度の低温
域で高いキャリア濃度が得られないことが知られてい
る。これはAlInAs中では、N型不純物原子がDX
センターと呼ばれる深い準位を形成するためと考えられ
ている。そこで、(InAs)n 層のみにドーピングす
る方法を採用すれば、ドーピングされる(InAs)n
層内にAlが含まれていないため、DXセンターの形成
を防止することができる。なお、DXセンターは、Al
y In1-y AsにおけるAl組成比yの増加によって形
成されるのであって、(InAs)n 層内での不純物濃
度分布が均一であることとは無関係である。
【0035】また、上述したようなドーピング方法以外
に、さらに以下の方法が考えられる。(AlAs)m
30と(InAs)n 層32との接合面たるヘテロ界面
36では、イオン半径の大きく異なるAlイオンとIn
イオンが隣接して大きな隙間を生じ易すく、ここからF
が侵入する可能性がある。そこで、例えば、図2に示す
ように、N型不純物を、ここでは例えばSiを各(Al
As)m 層30および各(InAs)n 層32のそれぞ
れの層内に中間層34のように分布させる(第4のドー
ピング例)。このようにすれば、N型不純物、例えばS
iが界面36に露出しなくなる。すると、界面36にお
けるAlイオンとInイオンとの隣接によって生ずる原
子間の隙間を通って、仮にFが界面36に侵入したとし
ても、FはN型不純物、例えばSiと接触し得ない。こ
の場合、N型不純物、例えばSiは、Fが存在する可能
性のある界面36から、できる限り離れた位置に添加さ
れている方がより確実にFとの接触を避け得る。よっ
て、中間層34は、各(AlAs)m 層30および各
(InAs)n 層32のそれぞれの厚み方向の中心付近
に偏在していることがより好ましい(第5のドーピング
例)。
【0036】また、図3に示すように、N型不純物、例
えばSiが、各(AlAs)m 層30のみのそれぞれの
層内に中間層34として分布している場合も考えられる
(第6のドーピング例)。この場合、この中間層34
は、各(AlAs)m 層30のそれぞれの厚み方向の中
心付近に偏在しているのがより好ましい(第7のドーピ
ング例)。このようにすれば、N型不純物、例えばSi
が両界面からより内方に隔離されるので、より確実にS
iとFとの接触を断たせることができる。
【0037】また、図4に示すように、N型不純物、例
えばSiが、各(InAs)n 層32のみのそれぞれの
層内に中間層34として分布している場合も考えられる
(第8のドーピング例)。この各(InAs)n 層32
のみにドーピングする方法は、上述した説明と同様に、
DXセンターの形成を防止することができる。この場
合、この中間層34が、各(InAs)n 層32のそれ
ぞれの厚み方向の中心付近に偏在していることが好まし
い(第9のドーピング例)。このようにすれば、N型不
純物、例えばSiは、Fが存在する界面36から更に離
れた位置となり、Fとの接触をより確実に避けることが
できる。
【0038】また、図5に示すように、N型不純物、例
えばSiが、各(AlAs)m 層および各(InAs)
n 層のそれぞれの層内にデルタドープされていても良い
(第10のドーピング例)。ここで、デルタドープと
は、ドーパントだけの中間層と、この中間層を挟む両側
層とを形成し、かつこの両側層がアンドープとなるよう
にするドーピングをいう。例えばAlAsへのデルタド
ープを例に説明すると、ある厚さだけAlAsをエピタ
キシャル成長させて、次にAlAsの成長をやめてSi
のドーピングだけを行い、次にSiのドーピングをやめ
てAlAsをエピタキシャル成長させ続けることによっ
て、AlAs層にSiだけの中間層が形成されることを
いう。なお、デルタドープ層は、そもそも通常のドーピ
ング層よりも、ドーパント濃度が高く、より薄い層とし
て形成され得るので、両界面からより内方へ隔離させて
Fとの接触を断たせることができる。この場合、N型不
純物、例えばSiは、各(AlAs)m 層および各(I
nAs)n 層のそれぞれの厚み方向の中心付近に偏在さ
せてデルタドープされているのが好適である(第11の
ドーピング例)。このようにすれば、Siが両界面から
より内方に隔離されるので、より確実にSiとFとの接
触を断たせることができる。
【0039】また、図6に示すように、N型不純物、例
えばSiが、各(AlAs)m 層のみにそれぞれにデル
タドープされている場合も考えられる(第12のドーピ
ング例)。この場合、N型不純物、例えばSiは、各
(AlAs)m 層のそれぞれの厚み方向の中心付近に偏
在させてデルタドープされているのが好適である(第1
3のドーピング例)。このようにすれば、Siが両界面
からより内方に隔離されるので、より確実にSiとFと
の接触を断たせることができる。
【0040】また、図7に示すように、N型不純物、例
えばSiが、各(InAs)n 層のみにそれぞれデルタ
ドープされている場合も考えられる(第14のドーピン
グ例)。このようにすれば、既述したように、DXセン
ターの形成を防止することができる。この場合、N型不
純物、例えばSiは、各(InAs)n 層のそれぞれの
厚み方向の中心付近に偏在させてデルタドープされてい
るのが好適である(第15のドーピング例)。このよう
にすれば、Siが両界面からより内方に隔離されるの
で、より確実にSiとFとの接触を断たせることができ
る。
【0041】[第2の実施の形態]図8を参照して、こ
の発明を第2の実施の形態の逆構造高電子移動度トラン
ジスタ(逆構造HEMT)の形成に適用した例につき説
明する。図8は、この発明の第2の実施の形態を示す逆
構造HEMTの主要構造を示す断面図である。
【0042】この実施の形態では、Gax In1-x As
/Aly In1-y As系材料からなる逆構造HEMTの
キャリア供給層に、この発明が適用されている。以下、
この実施の形態の構成について説明する。
【0043】図8に示すように、化合物半導体基板、こ
こではIII −V族化合物半導体基板40の上に、バッフ
ァ層42、この発明に係るキャリア供給層44、スペー
サ層46、チャネル層48、バリア層50、およびコン
タクト層52を順次、MBE法によりエピタキシャル成
長させて積層する。その後、ソース電極54およびドレ
イン電極56を、コンタクト層52の上に、オーミック
接合するように設ける。さらにコンタクト層52を、バ
リア層50に届く深さ相当分だけエッチングする。そし
て、このエッチングにより露出したバリア層50の上
に、ゲート電極58をショットキー接合するように設け
る。
【0044】この構成例では、化合物半導体基板、ここ
ではIII −V族化合物半導体基板40として、半絶縁性
のInP基板を用いている。バッファ層42は、厚みが
例えば1000ÅのアンドープのAly In1-y As混
晶層である。キャリア供給層44は、厚みが例えば12
0Åであって、N型不純物、例えばSiを例えば1×1
18cm-3で不純物濃度が均一になるようにドープした
(AlAs)m 層と(InAs)n 層とから構成される
(AlAs)m (InAs)n 超格子層である。スペー
サ層46は、厚みが例えば30ÅのアンドープのAly
In1-y As混晶層である。チャネル層48は、厚みが
例えば100ÅのアンドープのGax In1-x As混晶
層である。バリア層50は、厚みが例えば200Åのア
ンドープのAly In1-y As混晶層である。コンタク
ト層52は、例えばSiを3×1018cm-3ドープした
厚みが例えば1000ÅのGax In1-x As混晶層で
ある。この場合、キャリア供給層44に対するSiのド
ーピング方法は、第1の実施の形態で述べた第1乃至1
5のドーピング例を適用することができ、同様の効果が
期待できる。
【0045】このようにすれば、第1の実施の形態で述
べた順構造HEMTにおける超格子構造によるエピ基板
表面およびへき開面からのFの侵入・拡散を防止すると
いう作用効果に加えて、キャリア供給層44が基板40
とチャネル層48の間に設けられているので、エピ基板
表面からのFの侵入に対してチャネル層48が障壁とな
り、このためにFの侵入をより確実に防止できるという
作用効果がある。したがって、第1の実施の形態に示し
た場合よりも更に2次元電子ガス濃度を安定的に形成せ
しめることができる。これにより、第1の実施の形態に
示した場合よりも飽和特性およびピンチオフ特性がより
向上することが期待できる。
【0046】なお、FはN型キャリア供給層44の基板
40から離れている側の表面領域から侵入してくるの
で、N型キャリア供給層44は、N型キャリア供給層4
4の少なくとも基板40から離れている側の表面領域を
超格子層で構成してあれば良い。
【0047】[第3の実施の形態]図9を参照して、こ
の発明を第3の実施の形態のダブルヘテロ接合半導体レ
ーザダイオード(DH−LD)の形成に適用した例につ
き説明する。図9は、この発明の第3の実施の形態を示
すDH−LDの主要構造を示す図である。
【0048】この実施の形態では、Gax In1-x As
/Aly In1-y As系材料からなるDH−LDのN型
クラッド層に、この発明が適用されている。以下、この
実施の形態の構成について説明する。
【0049】図9において、化合物半導体基板、ここで
はIII −V族化合物半導体基板60の上に、バッファ層
62、この発明に係るN型クラッド層64、活性層6
6、P型クラッド層68、コンタクト層70を順次、M
BE法によりエピタキシャル成長させて積層する。その
後、N型オーミック電極72をInP基板60の下に、
また、P型オーミック電極74をコンタクト層70の上
にそれぞれ設ける。
【0050】この構成例では、化合物半導体基板、ここ
ではIII −V族化合物半導体基板60として、3×10
18cm-3のSiをドープしたN+ 型InP基板を用いて
いる。バッファ層62は、例えば3×1018cm-3のS
iをドープした厚みが例えば200ÅのAly In1-y
As混晶層である。N型クラッド層64は、N型不純
物、例えばSiが例えば1×1018cm-3で不純物濃度
が均一になるようにドープされた、厚みが例えば100
00Åの(AlAs)m (InAs)n 超格子層であ
る。活性層66は、アンドープの厚みが例えば1500
ÅのGax In1-xAs混晶層である。P型クラッド層
68は、例えば5×1017cm-3のベリリウム(Be)
をドープした厚みが例えば10000Åの(AlAs)
m (InAs)n 超格子層である。コンタクト層70
は、例えば2×1019cm-3のBeをドープした厚みが
例えば2000ÅのGax In1-x As混晶層である。
このように、この実施の形態では、DH−LD構造にお
いて、Gax In1-x As混晶の活性層66に対して、
Siをドープした(AlAs)m (InAs)n 超格子
のN型クラッド層64を接合させた。このため、上述し
たように第1及び第2の実施の形態と同様に、FがN型
クラッド層64内に侵入・拡散できないのでSiと結合
できず、ドーパントの不活性化が起きない。このため、
注入した電流が低電流域でもレーザ発振に効率良く寄与
し得る。 なお、InP基板に格子整合する組成比、x
=0.47,y=0.48,m=3.6,n=4.0の
値である。
【0051】この場合、N型クラッド層64に対するN
型不純物、例えばSiのドーピング方法は、第1の実施
の形態において既に述べた第1乃至15のドーピング例
を適用することができ、同様の効果が得られる。
【0052】なお、FはN型クラッド層64の基板60
から離れている側の表面領域から侵入してくるので、N
型クラッド層64は、N型クラッド層64の少なくとも
基板60から離れている側の表面領域を超格子層で構成
してあれば良い。
【0053】[第4の実施の形態]図10を参照して、
この発明を第4の実施の形態のヘテロバイポーラトラン
ジスタ(HBT)の形成に適用した例につき説明する。
図10は、この発明の第4の実施の形態を示すHBTの
主要構造を示す図である。
【0054】この実施の形態では、Gax In1-x As
/Aly In1-y As系材料からなるHBTのN型エミ
ッタ層に、この発明が適用されている。以下、この実施
の形態の構成について説明する。
【0055】図10において、化合物半導体基板、ここ
ではIII −V族化合物半導体基板80の上に、コンタク
ト層82、コレクタ層84、ベース層86、この発明に
係るエミッタ層88、コンタクト層90、およびコンタ
クト層92を順次、MBE法によりエピタキシャル成長
させて積層する。その後、エミッタ電極94を、コンタ
クト層92の上にオーミック接合するように設ける。次
に、エミッタ電極を防護した状態で、コンタクト層9
0,92およびエミッタ層88を、ベース層86に届く
深さまでエッチングする。そして、このエッチングによ
り露出したベース層86の上に、ベース電極96をショ
ットキー接合するように設ける。最後にベース層86お
よびコレクタ層84を、コンタクト層82に届く深さま
でエッチングする。そして、このエッチングにより露出
したコンタクト層82の上に、コレクタ電極98をオー
ミック接合するように設ける。
【0056】この構成例では、化合物半導体基板、ここ
ではIII −V族化合物半導体基板80として、半絶縁性
のInP基板を用いている。N型コンタクトの層82
は、例えば3×1018cm-3のSiをドープした厚みが
例えば8000ÅのGax In1-x As混晶層である。
N型コレクタ層84は、例えば5×1016cm-3のSi
をドープした厚みが5000ÅのGax In1-x As混
晶層である。P型べース層86は、例えば5×1018
-3のBeをドープした厚みが例えば1000ÅのGa
x In1-x As混晶層である。N型エミッタ層88は、
N型不純物、例えばSiが例えば5×1017cm-3で不
純物濃度が均一になるようにドープされた、厚みが例え
ば3000Åの(AlAs)m (InAs)n 超格子層
である。N型コンタクト層90は、例えば3×1018
-3のSiをドープした厚みが例えば200Åの(Al
As)m (InAs)n 超格子層である。N型コンタク
ト層92は、例えば3×1018cm-3のSiをドープし
た厚みが例えば2000ÅのGax In1-x As混晶層
である。
【0057】このように、この実施の形態に係るHBT
は、HBTのN型コンタクト層90およびN型エミッタ
層88に、Siをドープした(AlAs)m (InA
s)n超格子層を適用している。Fは超格子層によりN
型エミッタ層88内に侵入・拡散できないため、欠陥準
位の原因となるFとSiの結合物である不活性不純物は
形成されない。このため、再結合電流が減り、コレクタ
電流密度が低い領域でも電流増幅が可能となる。したが
って、この実施の形態では、第1乃至3の実施の形態と
同様に、HBTの電気特性の劣化を防止する効果の他
に、エミッタ接地電流増幅率がコレクタ電流によらず一
定であるので、低電流域での増幅率において優れてい
る。
【0058】なお、InP基板に格子整合する組成比
は、x=0.47,y=0.48,m=3.6,n=
4.0の値である。
【0059】この場合、エミッタ層に対するN型不純
物、例えばSiのドーピング方法は、第1の実施の形態
において既に述べた第1乃至15のドーピング例を適用
することができ、同様の効果が得られる。
【0060】なお、FはN型エミッタ層88の基板80
から離れている側の表面領域から侵入するので、N型エ
ミッタ層88は、N型エミッタ層88の少なくとも基板
80から離れている側の表面領域が超格子層で構成され
ていれば良い。
【0061】なお、第1乃至4の実施の形態において、
N型不純物として、Siを用いて説明してきたが、Sn
(スズ)でも良い。
【0062】また、第1乃至4の実施の形態において、
化合物半導体基板、ここではIII −V族化合物半導体基
板にInP基板を用いてきたが、GaAs基板を用いて
も良い。
【0063】また、第1乃至4の実施の形態において適
用した超格子層の代わりに、InP基板に対して歪ませ
るように組成比x,y、層厚m,nを変化させて歪超格
子層を適用しても良い。
【0064】また、第1乃至4の実施の形態において、
これら半導体装置をMBE法で製作しているが、MBE
法に限らず、その他の薄膜積層法でも良い。
【0065】
【発明の効果】上述した説明から明らかなように、この
発明によれば、Aly In1-y As層に、超格子層を適
用したので、熱処理を経ても、エピ基板表面およびまた
はへき開面からのFの侵入を阻止できる。よって、N型
不純物はドーパントとして安定に存在することができ、
キャリア濃度は変化しない。よって、半導体装置の電気
的特性の劣化を防止することができる。
【0066】また、超格子層に、N型不純物を中間層が
形成されるようにドープしたので、N型不純物は界面か
ら侵入したFとも結合せず、より確実にN型不純物を活
性状態に保てる。
【0067】また、超格子層に、N型不純物をデルタド
ープしたので、さらに確実にN型不純物を活性状態に保
てる。
【0068】また、超格子層において、(InAs)n
層のみにN型不純物をドープしたので、DXセンターの
形成を防止できる。
【0069】また、順構造高電子移動度トランジスタの
N型キャリア層を、超格子層としたので、熱処理を経て
も順構造高電子移動度トランジスタの特性の劣化は生じ
ない。
【0070】また、逆構造高電子移動度トランジスタの
N型キャリア層を、超格子層としたので、順構造高電子
移動度トランジスタの場合の効果に加えて、チャネル層
が障壁となってFの侵入をより効果的に阻止できる。
【0071】また、ダブルヘテロ接合半導体レーザダイ
オードのN型クラッド層を超格子層としたので、電気的
特性の劣化を防止する効果の他に、しきい値の低減、発
振効率の向上などの効果が期待できる。
【0072】また、ヘテロバイポーラトランジスタのN
型エミッタ層を超格子層としたので、エミッタ接地電流
の増幅率がコレクタ電流によらず一定となり、低電流域
での増幅率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態の順構造HEMT
の構造を説明するために供する構成図である。
【図2】この発明の第1の実施の形態の順構造HEMT
におけるN型キャリア供給層に対するドーピングの第4
例を示す断面図である。
【図3】この発明の第1の実施の形態の順構造HEMT
におけるN型キャリア供給層に対するドーピングの第6
例を示す断面図である。
【図4】この発明の第1の実施の形態の順構造HEMT
におけるN型キャリア供給層に対するドーピングの第8
例を示す断面図である。
【図5】この発明の第1の実施の形態の順構造HEMT
におけるN型キャリア供給層に対するドーピングの第1
0例を示す断面図である。
【図6】この発明の第1の実施の形態の順構造HEMT
におけるN型キャリア供給層に対するドーピングの第1
2例を示す断面図である。
【図7】この発明の第1の実施の形態の順構造HEMT
におけるN型キャリア供給層に対するドーピングの第1
4例を示す断面図である。
【図8】この発明の第2の実施の形態の逆構造HEMT
の構造を説明するために供する構成図である。
【図9】この発明の第3の実施の形態のHD−LDの構
造を説明するために供する構成図である。
【図10】この発明の第4の実施の形態のHBTの構造
を説明するために供する構成図である。
【符号の説明】
10:半絶縁性InP基板 12:アンドープAly In1-y Asバッファ層 14:アンドープGax In1-x Asチャネル層 16:アンドープAly In1-y Asスペーサ層 18:N−(AlAs)m (InAs)n キャリア供給
層 20:N+ −Gax In1-x Asコンタクト層 22、54:ソース電極 24、58:ゲート電極 26、56:ドレイン電極 30:m単原子層のAlAs超格子層 32:n単原子層のInAs超格子層 34:N型不純物がドープされた中間層 36:ヘテロ界面 38:デルタドープ 40:半絶縁性InP基板 42:アンドープAly In1-y Asバッファ層 44:N−(AlAs)m (InAs)n キャリア供給
層 46:アンドープAly In1-y Asスペーサ層 48:アンドープGax In1-x Asチャネル層 50:アンドープAly In1-y Asバリア層 52:N+ −Gax In1-x Asコンタクト層 60:N+ 型InP基板 62:N−Aly In1-y Asバッファ層 64:N−(AlAs)m (InAs)n クラッド層 66:アンドープGax In1-x As活性層 68:P−(AlAs)m (InAs)n クラッド層 70:P−Gax In1-x Asコンタクト層 72:N型オーミック電極 74:P型オーミック電極 80:半絶縁性InP基板 82:N−Gax In1-x Asコンタクト層 84:N−Gax In1-x Asコレクタ層 86:P−Gax In1-x Asベース層 88:N−(AlAs)m (InAs)n エミッタ層 90:N−(AlAs)m (InAs)n コンタクト層 92:N−Gax In1-x Asコンタクト層 94:エミッタ電極 96:ベース電極 98:コレクタ電極
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 29/812

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板の上側に積層された、Gax
    In1-x As層とAly In1-y As層(ただし、xお
    よびyは組成比であって0<x<1,および0<y<1
    を満足する正の数)とのヘテロ接合層を有する半導体装
    置において、 前記Aly In1-y As層をm単原子層のAlAs層
    ((AlAs)m 層と記す。ただし、mは正の数)とn
    単原子層のInAs層((InAs)n 層と記す。ただ
    し、nは正の数)とから構成される、超格子層とし、か
    つ、前記超格子層は、N型不純物としてのSi或いはS
    nがそれぞれアンドープあるいはドープされていること
    を特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の半導体装置において、 前記Aly In1-y As層を前記超格子層としたとき、
    前記半導体基板をInP基板とし、かつ、前記組成比
    を、x=0.47,y=0.48,m=3.6,および
    n=4.0の値としたことを特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の半導体装置において、 前記半導体基板をGaAs基板としたことを特徴とする
    半導体装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の半導
    体装置において、 前記超格子層の各前記(AlAs)m 層および各前記
    (InAs)n 層の層内では、前記N型不純物が均一の
    濃度で分布していることを特徴とする半導体装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3のいずれかに記載の半導
    体装置において、 各前記(AlAs)m 層のみに、各該(AlAs)m
    内での不純物濃度分布が均一になるように、前記N型不
    純物がドープされていることを特徴とする半導体装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至3のいずれかに記載の半導
    体装置において、 各前記(InAs)n 層のみに、各該(InAs)n
    内での不純物濃度分布が均一になるように、前記N型不
    純物がドープされていることを特徴とする半導体装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至3のいずれかに記載の半導
    体装置において、 前記N型不純物は、各前記(AlAs)m 層および各前
    記(InAs)n 層のそれぞれの層内に中間層として分
    布していることを特徴とする半導体装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の半導体装置において、 前記中間層は、各前記(AlAs)m 層および各前記
    (InAs)n 層のそれぞれの厚み方向の中心付近に偏
    在していることを特徴とする半導体装置。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至3のいずれかに記載の半導
    体装置において、 前記N型不純物は、各前記(AlAs)m 層のみのそれ
    ぞれの層内に中間層として分布していることを特徴とす
    る半導体装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の半導体装置におい
    て、 前記中間層は、各前記(AlAs)m 層のそれぞれの厚
    み方向の中心付近に偏在していることを特徴とする半導
    体装置。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至3のいずれかに記載の半
    導体装置において、 前記中間層は、各前記(InAs)n 層のみのそれぞれ
    の層内に中間層として分布していることを特徴とする半
    導体装置。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の半導体装置におい
    て、 前記中間層は、各前記(InAs)n 層のそれぞれの厚
    み方向の中心付近に偏在していることを特徴とする半導
    体装置。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至3のいずれかに記載の半
    導体装置において、 前記N型不純物は、各前記(AlAs)m 層および各前
    記(InAs)n 層のそれぞれの層内にデルタドープさ
    れていることを特徴とする半導体装置。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の半導体装置におい
    て、 前記N型不純物は、各前記(AlAs)m 層および各前
    記(InAs)n 層のそれぞれの厚み方向の中心付近に
    偏在させてデルタドープされていることを特徴とする半
    導体装置。
  15. 【請求項15】 請求項1乃至3のいずれかに記載の半
    導体装置において、 前記N型不純物は、各前記(AlAs)m 層のみにそれ
    ぞれデルタドープされていることを特徴とする半導体装
    置。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載の半導体装置におい
    て、 前記N型不純物は、各前記(AlAs)m 層のそれぞれ
    の厚み方向の中心付近に偏在させてデルタドープされて
    いることを特徴とする半導体装置。
  17. 【請求項17】 請求項1乃至3のいずれかに記載の半
    導体装置において、 前記N型不純物は、各前記(InAs)n 層のみにそれ
    ぞれデルタドープされていることを特徴とする半導体装
    置。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載の半導体装置におい
    て、 前記N型不純物は、各前記(InAs)n 層のそれぞれ
    の厚み方向の中心付近に偏在させてデルタドープされて
    いることを特徴とする半導体装置。
  19. 【請求項19】 請求項1乃至18のいずれかに記載の
    半導体装置を高電子移動度トランジスタとするとき、該
    高電子移動度トランジスタのためのN型キャリア供給層
    を具え、該キャリア供給層の、少なくとも前記基板から
    離れている側の表面領域を、前記超格子層構成してある
    ことを特徴とする半導体装置。
  20. 【請求項20】 請求項19に記載の半導体装置を順構
    造高電子移動度トランジスタとし、前記基板と前記キャ
    リア供給層との間にチャネル層を有することを特徴とす
    る半導体装置。
  21. 【請求項21】 請求項19に記載の半導体装置を逆構
    造高電子移動度トランジスタとし、前記キャリア供給層
    の、前記基板とは反対側にチャネル層を有することを特
    徴とする半導体装置。
  22. 【請求項22】 請求項1乃至18のいずれかに記載の
    半導体装置をダブルヘテロ接合半導体レーザダイオード
    とするとき、該ダブルヘテロ接合半導体レーザダイオー
    ドのための、N型クラッド層を具え、該クラッド層の、
    少なくとも前記基板から離れている側の表面領域を、前
    記超格子層または前記歪超格子層で構成してあることを
    特徴とする半導体装置。
  23. 【請求項23】 請求項1乃至18のいずれかに記載の
    半導体装置をヘテロ接合バイポーラトランジスタとする
    とき、該ヘテロ接合バイポーラトランジスタのための、
    N型エミッタ層を具え、該エミッタ層の、少なくとも前
    記基板から離れている側の表面領域を、前記超格子層ま
    たは前記歪超格子層で構成してあることを特徴とする半
    導体装置。
  24. 【請求項24】 請求項1乃至23のいずれかに記載の
    半導体装置において、 前記ヘテロ接合層は、MBE法によって形成された層と
    したことを特徴とする半導体装置。
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