JPH1111176A - オートマチックロッキングハブ - Google Patents

オートマチックロッキングハブ

Info

Publication number
JPH1111176A
JPH1111176A JP16459597A JP16459597A JPH1111176A JP H1111176 A JPH1111176 A JP H1111176A JP 16459597 A JP16459597 A JP 16459597A JP 16459597 A JP16459597 A JP 16459597A JP H1111176 A JPH1111176 A JP H1111176A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spindle
adjusting nut
preload
bearing
claw
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16459597A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihiko Hamamoto
明彦 浜本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP16459597A priority Critical patent/JPH1111176A/ja
Publication of JPH1111176A publication Critical patent/JPH1111176A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
  • One-Way And Automatic Clutches, And Combinations Of Different Clutches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明はドライブシャフトを軸承するベアリン
グに対し予圧を付与する予圧付与機構を具備するオート
マチックロッキングハブに関し、部品点数の削減及び小
型化を図ることを課題とする。 【解決手段】2WDと4WDの切替え時にドライブシャ
フト1とハウジング4を自動的に分離・接続する構成と
されたオートマチックロッキングハブ40に配設され、
ハウジング4を軸承するベアリング25に対し予圧を付
与する予圧付与機構40を、スピンドル44の外周位置
に軸方向に延在するよう形成された係止溝50と、スピ
ンドル44の外周位置に形成された雄ネジ部54に螺合
する雌ネジ部62を有すると共にスピンドル44へ螺合
することにより選択的に係止溝50と対向する複数の切
り欠き部64が形成されたアジャスティングナット46
と、ブレーキアウタ48のアジャスティングナット46
と対向する方向に延出形成され嵌入孔74内に嵌入する
ことによりアジャスティングナット46の変位を規制す
る爪部52とにより構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はオートマチックロッ
キングハブに係り、特にドライブシャフトを軸承するベ
アリングに対し予圧を付与する予圧付与機構を具備する
オートマチックロッキングハブに関する。
【0002】
【従来の技術】オートマチックロッキングハブは、二輪
と四輪の両駆動モードを随時切換えることができる随時
四輪駆動車において、前輪と前輪駆動軸(ドライブシャ
フト)とを必要に応じて切離したり結合するための装置
である。このオートマチックロッキングハブは、二輪駆
動時における前輪ドライブシャフトの回転を防止して、
騒音及び燃費面の問題を解消するものである。
【0003】従来のオートマチックロッキングハブとし
ては、例えば実開昭60−17572号に開示されたも
のが知られている。同出願に開示されたオートマチック
ロッキングハブ(ハブ・ロック)は図7乃至図9
(A),(B)に示したような構成を有している。以
下、同出願に開示されたオートマチックロッキングハブ
の操作及び動作について以下に説明する。
【0004】先ず、図7及び図8(A),(B)に示す
二輪駆動(以下、「2WD」という)から図9(A),
(B)に示す四輪駆動(以下、「4WD」という)に切
換える時の操作及び動作について説明する。2WDから
4WDに切換えるには、運転席に設けたシフト・レバー
を操作して2WDから4WDに切り換える。これによ
り、ドライブシャフト1が回転を開始し、ドライブシャ
フト1とスプライン結合されているドライブギヤ2も回
転を開始する。また、ドライブギヤ2にはスライドギヤ
3がスプライン結合されており、よってスライドギヤ3
も環状のカム5を伴って一緒に回転する。
【0005】ここで、カム5は軸対称位置にある一対の
突起5aを有しており、この一対の突起5aはリテーナ
6のカム6aに嵌入している。このため、スライドギヤ
3の回転は、突起5a及びカム6aを介してリテーナ6
に伝達される。一方、リテーナ6の軸方向左方にはV型
突起状のカム部6bが形成されており、また第1ブレー
キ部材7には、カム部6bと係合するV型溝状のカム部
7bが形成されている。よって、リテーナ6が回転する
と、カム部6b及びカム部7bを介して第1ブレーキ部
材7にも回転力が働く。
【0006】ところが、第1ブレーキ部材7の摩擦摺動
面は、スピンドル9により回転的に固定された第2ブレ
ーキ部材11の摩擦摺動面と弾性体8により軽く接触し
ている。また、前記のようにカム部6bはV型突起状と
されており、かつ、カム部7bはV型溝状とされてい
る。このため、リテーナ6から第1ブレーキ部材7に対
し回転力が伝達される際、カム部6bと7bとでスラス
ト力が発生する。このスラスト力により、第1ブレーキ
部材7は軸方向の左方へ押圧されて第2ブレーキ部材1
1を押圧する。
【0007】これにより、第1ブレーキ部材7と第2ブ
レーキ部材11との間で摩擦が発生し、この摩擦力が制
動力として作用することにより、第1ブレーキ部材7、
更にはリテーナ6が制動されて回転が抑制される。これ
により、環状のカム5とリテーナ6との間には相対的に
回転が生じ、よって軸方向のスラスト力が発生する。こ
のスラスト力により、カム5(内周部のラグ部5bでス
ライドギヤ外周のガイド溝3aに係合している)は、第
1コイルばね13を圧縮しながら図中軸方向に沿って右
方へ移動する。これに伴い、スライドギヤ3は第2コイ
ルばね14に抗して軸方向右方へ移動し、図9(B)に
示されるように、スライドギヤ3のギヤ部3bはハウジ
ング4(ホイールハウジング)のギヤ部4aと噛み合
い、これによりドライブシャフト1とハウジング4とが
結合して4WDが得られる。
【0008】この時、図9(B)に示すように、カム5
の突起5aはリテーナ6のカム部6aから軸方向右方へ
飛び出るため、リテーナ6を回転させる力は消滅する。
そして、ドライブシャフト1と第1ブレーキ部材7は相
対的に回転し、ドライブギヤ2の爪2aが第1ブレーキ
部材7のカム部7aに係合するため(図9(A)参
照)、第1ブレーキ部材7はドライブシャフト1から爪
2a,爪7aを介して直接駆動され、リテーナ6と第1
ブレーキ部材7との係合カム部で生じたスラスト力は解
除される。
【0009】一方、4WDから2WDに切替えたい時に
は、シフト・レバーを4WDから2WDに切り換えると
共に、車両を今まで走った方向と逆方向にわずかに移動
させる。これにより、第1ブレーキ部材7のカム部7a
とドライブギヤ2の爪2aは離間し、第1ブレーキ部材
7への入力は前述のようにV型溝状カム部7bからのみ
となり、よって第1と第2ブレーキ部材7,11は回転
を抑止される。
【0010】上記した車両の移動により車軸が回転し、
ハウジング4によりスライドギヤ3とドライブシャフト
1が回転されると、リテーナ6は第1と第2ブレーキ部
材7,11により固定される。このため、リテーナ6は
カム5と相対的に回転し、第1コイルばね13の作用に
よりカム5のV型突起はリテーナ6のカム部6aに落ち
込む。これにより、スライドギヤ3は図7及び図8
(B)に示す位置まで左方向に移動し、その結果ハウジ
ング4とスライドギヤ3との結合が解除されてドライブ
シャフト1の回転が止まり2WDが得られる。
【0011】ところで、ハウジング4の内部には、ハウ
ジング4(ホイールハウジング)の円滑な回転を確保す
るため、ベアリング25が設けられている。このベアリ
ング25はスピンドル9に挿通されており、内レースが
スピンドル9に嵌合すると共に、外レースはハウジング
4に固定されている。周知のように、ベアリング25の
取付時には、ベアリング25の安定化を図るために予圧
を付与することが行なわれる。この予圧付与は、予圧付
与機構を用いて行なわれる。
【0012】上記したオートマチックロッキングハブに
用いられている予圧付与機構は、図7に示されるよう
に、ロックナット10とスピンドル9に形成されたネジ
部26とにより構成されている。そして、スピンドル9
に形成されたネジ部26にロックナット10を螺進さ
せ、ベアリング25をロックナット10で軸方向(図
中、右方向)に押圧することにより、所定の予圧(締め
付けトルク)をベアリング25に付与する構成とされて
いた。
【0013】しかるに、図7に示される構成では、1個
のロックナット10で予圧を印加する構成とされていた
ため、ロックナット10が緩むと所定の予圧を付与でき
なくなり、ベアリング25の安定化を図ることができな
くなる。そこで、これを解決するため、図10に示され
る予圧付与機構を設けたオートマチックロッキングハブ
も提供されている。尚、図10に示されるオートマチッ
クロッキングハブの構成において、図7乃至図9に示し
たオートマチックロッキングハブの構成と対応する構成
については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0014】図10に示されるオートマチックロッキン
グハブに用いられている予圧付与機構は、大略すると第
1及び第2のクローワッシャー27,28、及び第1及
び第2のアジャスティングナット29,30により構成
されている。また、スピンドル9にはネジ部26に加
え、軸方向に延在する複数(図では、1本のみ現れる)
の係止溝31が形成されている。更に、第1及び第2の
クローワッシャー27,28にはスピンドル9に形成さ
れた係止溝31と係合する係合突起が形成されると共
に、第1及び第2のアジャスティングナット29,30
はスピンドル9に形成されたネジ部26に螺合する構成
とされている。
【0015】図10に示される予圧付与機構を用いてベ
アリング25に対し予圧を付与するには、先ず第1のク
ローワッシャー27に形成された係止突起をスピンドル
9に形成された係止溝31と係合させつつ、第1のクロ
ーワッシャー27をスピンドル9に挿通する。続いて、
第1のアジャスティングナット29をスピンドル9のネ
ジ部26に螺着し、この螺着力により第1のクローワッ
シャー27をベアリング25に向け押圧し、これにより
ベアリング25に対し所定の予圧を付与する。
【0016】続いて、第2のクローワッシャー28を係
止突起をスピンドル9に形成された係止溝31と係合さ
せつつスピンドル9に挿通する。第2のクローワッシャ
ー28が第1のアジャスティングナット29と当接する
位置まで挿通されると、続いて第2のアジャスティング
ナット30がスピンドル9のネジ部26に螺着される。
上記のように第1及び第2のアジャスティングナット2
9,30が装着されると、第2のクローワッシャー28
の外周部分を折り曲げ第2のアジャスティングナット3
0と係合させる。
【0017】上記した予圧付与機構では、第1及び第2
のアジャスティングナット29,30はいわゆるダブル
ナット構造となるため、第1のアジャスティングナット
29に緩みが発生することを防止することができる。ま
た、第2のクローワッシャー28の外周部分を折り曲げ
第2のアジャスティングナット30と係合させることに
より、第2のクローワッシャー28の緩みも防止でき
る。よって、第1及び第2のアジャスティングナット2
9,30の緩みは確実に防止され、よってベアリング2
5に対し安定して予圧を付与することができる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、図10
に示すオートマチックロッキングハブは、図7乃至図9
に示したオートマチックロッキングハブに比べ、ベアリ
ング25に対し確実に予圧を付与することができる。し
かるに、図10に示すオートマチックロッキングハブで
は、予圧付与機構として第1及び第2のクローワッシャ
ー27,28及び第1及び第2のアジャスティングナッ
ト29,30等の部品が必要となり部品点数が増大し、
よって組み立て作業が煩雑化すると共に製品コストが上
昇してしまうという問題点がある。
【0019】また、第1及び第2のクローワッシャー2
7,28及び第1及び第2のアジャスティングナット2
9,30はスピンドル9に対して直列的に配設されるた
め、予圧付与機構が図中左右方向に長くなってしまう。
このため、予圧付与機構が配設されるオートマチックロ
ッキングハブが大型化してしまうという問題点もあっ
た。
【0020】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、ブレーキアウタを予圧付与機構の一部として用い
ることにより、部品点数の削減及び小型化を図ったオー
トマチックロッキングハブを提供することを目的とす
る。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、4輪駆動車に配設されて4輪駆動と2
輪駆動との切替え時にドライブシャフトとホイールハウ
ジングを自動的に分離・接続する構成とされており、ハ
ウジング内に固定的に配設されたスピンドルと、前記ホ
イールハウジングを軸承するベアリングと、前記スピン
ドルに配設されており、前記ベアリングに対し予圧を付
与する予圧付与機構と、前記スピンドルに配設されてお
り、2輪駆動時に間接的に前記ドライブシャフトと係合
して前記ドライブシャフトの回転を規制するブレーキア
ウタとを具備するオートマチックロッキングハブにおい
て、前記予圧付与機構を、前記スピンドルの外周位置に
軸方向に延在するよう形成された係止溝と、前記スピン
ドルの外周位置に形成された雄ネジ部に螺合する雌ネジ
部を有すると共に、前記スピンドルへ螺合することによ
り、選択的に前記係止溝と対向する複数の切り欠き部が
形成されたアジャスティングナットと、前記ブレーキア
ウタの前記アジャスティングナットと対向する方向に延
出形成されており、対向した状態の前記係止溝と切り欠
き部とが形成する嵌入孔内に嵌入することにより、前記
アジャスティングナットの変位を規制する爪部とにより
構成したことを特徴とするものである。
【0022】本発明では、アジャスティングナットの雌
ネジ部をスピンドルの外周位置に形成された雄ネジ部に
螺合し、ベアリングをこのアジャスティングナットで押
圧することにより、ベアリングに対し所定の予圧を付与
することができる。また、アジャスティングナットに雌
ネジ部と共に複数の切り欠き部が形成されており、スピ
ンドルの外周位置には軸方向に延在する係止溝が形成さ
れている。従って、予圧付与のためにアジャスティング
ナットを回転させると、その回転角度によりアジャステ
ィングナットの切り欠き部とスピンドルの係止溝とを選
択的に一致させることができる。
【0023】従って、上記のようにベアリングに対し所
定の予圧を付与した状態で、アジャスティングナットの
切り欠き部とスピンドルの係止溝とを一致させることも
可能である。即ち、通常付与する予圧には許容範囲があ
り、この許容範囲内においてアジャスティングナットを
若干量回転させることは可能である。よって、ベアリン
グに対し所定の予圧を付与した状態で、アジャスティン
グナットを若干量回転させることにより、切り欠き部と
係止溝とを一致させることができる。
【0024】このように、切り欠き部と係止溝とが一致
し対向することにより、係止溝と切り欠き部とは協働し
てスピンドルとアジャスティングナットとの間に嵌入孔
を形成する。一方、ブレーキアウタには爪部が形成され
ており、この爪部はアジャスティングナットと対向する
方向に延出形成されており、また上記の嵌入孔内に嵌入
しうる構成とされている。よって、この爪部を嵌入孔に
嵌入させつつブレーキアウタをスピンドルに装着するこ
とにより、爪部はアジャスティングナットと係合した状
態となる。
【0025】このように、爪部がアジャスティングナッ
トと係合することにより、アジャスティングナットの変
位(緩み)は規制され、よってベアリングに対して安定
した予圧付与を行なうことができる。また、爪部を設け
ることによりブレーキアウタを予圧付与機構の一部とし
て用いることにより、部品点数の削減を図ることができ
ると共に、オートマチックロッキングハブの小型化を図
ることもできる。
【0026】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態につい
て、図面と共に説明する。図1は本発明の一実施例であ
るオートマチックロッキングハブ40を示しており、ま
た図2乃至図6は本発明の要部となる予圧付与機構を説
明するための図である。
【0027】尚、図1に示すオートマチックロッキング
ハブ40は、その構成の大部分が先に図7乃至図10を
用いて説明した従来のオートマチックロッキングハブと
同一であり、また二輪と四輪の両駆動モードを切換える
時の操作及び動作も同一である。そこで、以下の説明に
おいては、本発明の要部となる予圧付与機構のみを説明
するものとし、他の構成については説明を省略する。ま
た、図1乃至図6において、図7乃至図10に示した構
成と対応する構成については同一の符号を付すものとす
る。
【0028】本実施例に係るオートマチックロッキング
ハブ40に設けられた予圧付与機構42は、大略すると
スピンドル44に形成された係止溝50,アジャスティ
ングナット46,及びブレーキアウタ48に形成された
爪部52等により構成されている。以下、各構成要素に
ついて詳述する。図2は、スピンドル44を拡大して示
している。図2(A)はスピンドル44の右側面図であ
り、図2(B)は図2(A)のA−A線に沿う断面図で
あり、図2(C)は図2(A)のB−B線に沿う断面図
である。
【0029】スピンドル44はホイールハブ20に非回
転的に固定されており、その形状は筒状とされている。
前記したように、ドライブシャフト1はこのスピンドル
44内に配設されている。スピンドル44の外周には、
後述するアジャスティングナット46が螺合する雄ネジ
部54が形成されている。また、スピンドル44の外周
位置には軸方向(図中、矢印X1,X2方向)に延在す
る一対の係止溝50が90°離間して配設されており、
更にスピンドル44の外周位置には係止溝50と45°
離間して一対の凹部56が形成されている。
【0030】図3は、アジャスティングナット46を拡
大して示している。図3(A)はアジャスティングナッ
ト46の側面図であり、図3(B)は図3(A)におけ
るC−C線に沿う断面図である。アジャスティングナッ
ト46は、ナット本体58とフランジ部60とを一体的
に形成した構成とされている。ナット本体58の内周に
は、前記したスピンドル44に形成された雄ネジ部54
と螺合する雌ネジ部62が形成されている。また、ナッ
ト本体58の内周には、複数の切り欠き部64が等間隔
で形成されている。従って、各切り欠き部64は30°
離間した状態で配設されている。
【0031】このように、雌ネジ部62が形成されたナ
ット本体58に切り欠き部64を形成したことにより、
雌ネジ部62は欠歯状のネジ構造となっている。またね
この切り欠き部64の断面形状は、スピンドル44に形
成された係止溝50の形状と対応するよう構成されてい
る。図4は、ブレーキアウタ48を拡大して示してい
る。図4(A)はブレーキアウタ48のアジャスティン
グナット46と対向する側の面を示しており、また図4
(B)は図4(A)におけるD−D線に沿う断面を示し
ている。
【0032】ブレーキアウタ48は、前記したカム5
(図1参照)と係合する環状部66と、ドライブシャフ
ト1が挿通される挿通孔68が形成された側面部70
と、この側面部70の挿通孔68が形成された周縁位置
から突出した一対の爪部52とにより構成されている。
この一対の爪部52は90°離間して配設されており、
また装着された状態においてアジャスティングナット4
6に向け延出するよう(即ち、図中X1方向に延出する
よう)形成されている。また、挿通孔68の周縁位置に
は、一対の凸部72が形成されている。この一対の凸部
72は、爪部52に対して45°離間するよう形成され
ており、またその形状はスピンドル44に形成された凹
部56に嵌入しうるよう構成されている。
【0033】続いて、上記した各構成要素からなる予圧
付与機構42の組み立て手順について説明する。予圧付
与機構42の組み立てを行なうに先立ち、予めベアリン
グ25をスピンドル44の所定位置に装着する。この状
態において、ベアリング25の外レース25aはホイー
ル・ハブ20の固定片20aと当接している。また、ベ
アリング25の内レース25bはスピンドル44に嵌着
している。
【0034】予圧付与機構42の基本的な組み立て方法
は、図5に示されるように、スピンドル44に対しアジ
ャスティングナット46及びブレーキアウタ48を装着
する。具体的には、先ずアジャスティングナット46の
雌ネジ部62をスピンドル44の外周位置に形成された
雄ネジ部54に螺合し、ベアリング25(具体的には、
内レース25b)をこのアジャスティングナット46に
形成されたフランジ部60で押圧する。
【0035】このように、アジャスティングナット46
によりベアリング25を押圧することにより、固定片2
0aとアジャスティングナット46との間に挟持力が発
生し、これによりベアリング25に対し所定の予圧を付
与することができる。ここで、アジャスティングナット
46をスピンドル44に螺合した時における、スピンド
ル44に形成された係止溝50と、アジャスティングナ
ット46に形成された切り欠き部64との関係について
説明する。
【0036】前記のように、係止溝50はスピンドル4
4の外周位置に90°離間して配設されており、また切
り欠き部64はアジャスティングナット46の内周位置
に30°離間して12個形成されている。従って、予圧
付与のためにアジャスティングナット46をスピンドル
44に対して回転させると、その回転角度により切り欠
き部64と係止溝50とを選択的に一致させることがで
きる。具体的には、アジャスティングナット46をスピ
ンドル44に対して30°回転させる毎に係止溝50と
切り欠き部64とは一致し重なった状態となる。
【0037】よって、上記のようにベアリング25に対
し所定の予圧を付与した状態で、係止溝50と切り欠き
部64とを一致させることも可能である。即ち、通常付
与する予圧には許容範囲があり、アジャスティングナッ
ト46を30°の範囲内で回転させても、予圧が許容範
囲から外れてしまうようなことはない。よって、アジャ
スティングナット46を若干量回転させ係止溝50と切
り欠き部64とを一致させても、ベアリング25に付与
する予圧が低減されることはない。
【0038】しかるに、上記のようにベアリング25に
所定の予圧が付与され、かつ、係止溝50と切り欠き部
64とを一致させただけでは、アジャスティングナット
46の回転を規制する構成とはなっていないため、アジ
ャスティングナット46が緩む可能性がある。そこで、
続いてブレーキアウタ48をスピンドル44に装着す
る。
【0039】前記したように、係止溝50と切り欠き部
64とが一致し対向することにより、係止溝50と切り
欠き部64は協働してスピンドル44とアジャスティン
グナット46との間に嵌入孔74(図6参照)が形成さ
れる。一方、ブレーキアウタ48には爪部52が形成さ
れており、この爪部52はこの嵌入孔74内に嵌入しう
る構成とされている。よって、ブレーキアウタ48をス
ピンドル44に装着する際、この爪部52を嵌入孔74
内に挿入させる。
【0040】図6は、爪部52を嵌入孔74内に挿入さ
せた状態で、ブレーキアウタ48をスピンドル44に装
着した状態を示している。同図に示す装着状態におい
て、爪部52はアジャスティングナット46と係合した
状態となり、従ってアジャスティングナット46の変位
(緩み)は爪部52により規制された構成となる。この
ように、アジャスティングナット46の緩みが規制され
ることにより、ベアリング25に対して安定した予圧付
与を行なうことが可能となり、オートマチックロッキン
グハブ40の信頼性を向上させることができる。
【0041】また、本実施例では爪部52を設けること
により、従来では2WDと4WDとの切換え動作にのみ
使用していたブレーキアウタ48を、予圧付与機構42
の一部として用いた構成としている。このため、従来に
比べて部品点数の削減を図ることができ、またオートマ
チックロッキングハブ40の小型化を図ることもでき
る。
【0042】尚、図6に示す装着状態において、ブレー
キアウタ48に形成されている凸部72は、スピンドル
44に形成されている凹部56に嵌入する。よって、凹
部56と凸部72との嵌合、及び爪部52と係止溝50
との係合により、ブレーキアウタ48はスピンドル44
に強固に装着される。
【0043】
【発明の効果】上述の如く本発明によれば、爪部がアジ
ャスティングナットと係合することによりアジャスティ
ングナットの変位(緩み)は規制されるため、ベアリン
グに対して安定した予圧付与を行なうことができる。ま
た、ブレーキアウタを予圧付与機構の一部として用いる
ことにより、部品点数の削減を図ることができると共
に、オートマチックロッキングハブの小型化を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるオートマチックロッキ
ングハブの構成説明図である。
【図2】スピンドルを拡大して示す図である、図2
(A)はスピンドルの右側面図、図2(B)は図2
(A)のA−A線に沿う断面図、図2(C)は図2
(A)のB−B線に沿う断面図である。
【図3】アジャスティングナットを拡大して示す図であ
り、図3(A)はアジャスティングナットの側面図、図
3(B)は図3(A)におけるC−C線に沿う断面図で
ある。
【図4】ブレーキアウタを拡大して示す図であり、図4
(A)はブレーキアウタのアジャスティングナットと対
向する側の面を示す図、図4(B)は図4(A)におけ
るD−D線に沿う断面を示している。
【図5】予圧付与機構の組み立て方法を説明するための
図である。
【図6】組み立てられた予圧付与機構を拡大して示す図
である。
【図7】従来のオートマチックロッキングハブの構成説
明図である。
【図8】2WD状態を示しており、図8(A)は図7に
おけるI−I線に沿う断面図、図8(B)は要部拡大し
た側面図である。
【図9】2WD状態を示しており、図9(A)は図7に
おけるI−I線に沿う断面図、図9(B)は要部拡大し
た側面図である。
【図10】従来のオートマチックロッキングハブの構成
説明図であり、アジャスティングナットの緩み防止を図
った予圧付与機構を説明するための図である。
【符号の説明】
1 ドライブシャフト 2 ドライブギヤ 3 スライドギヤ 4 ハウジング 5 カム 5a 突起 5b ラグ部 6 リテーナ 6a カム部 7 第1ブレーキ部材 7a,7b カム部 8 弾性部材 13 第1コイルばね 20 ホイール・ハブ 25 ベアリング 40 オートマチックロッキングハブ 42 予圧付与機構 44 スピンドル 46 アジャスティングナット 48 ブレーキアウタ 50 係止溝 52 爪部 54 雄ネジ部 56 凹部 58 ナット本体 60 フランジ部 62 雌ねじ部 64 切り欠き部 66 環状部 68 挿通孔 70 側面部 72 凸部 74 嵌入孔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4輪駆動車に配設されて4輪駆動と2輪
    駆動との切替え時にドライブシャフトとホイールハウジ
    ングを自動的に分離・接続する構成とされており、 ハウジング内に固定的に配設されたスピンドルと、 前記ホイールハウジングを軸承するベアリングと、 前記スピンドルに配設されており、前記ベアリングに対
    し予圧を付与する予圧付与機構と、 前記スピンドルに配設されており、2輪駆動時に間接的
    に前記ドライブシャフトと係合して前記ドライブシャフ
    トの回転を規制するブレーキアウタとを具備するオート
    マチックロッキングハブにおいて、 前記予圧付与機構を、 前記スピンドルの外周位置に軸方向に延在するよう形成
    された係止溝と、 前記スピンドルの外周位置に形成された雄ネジ部に螺合
    する雌ネジ部を有すると共に、前記スピンドルへ螺合す
    ることにより、選択的に前記係止溝と対向する複数の切
    り欠き部が形成されたアジャスティングナットと、 前記ブレーキアウタの前記アジャスティングナットと対
    向する方向に延出形成されており、対向した状態の前記
    係止溝と切り欠き部とが形成する嵌入孔内に嵌入するこ
    とにより、前記アジャスティングナットの変位を規制す
    る爪部とにより構成したことを特徴とするオートマチッ
    クロッキングハブ。
JP16459597A 1997-06-20 1997-06-20 オートマチックロッキングハブ Pending JPH1111176A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16459597A JPH1111176A (ja) 1997-06-20 1997-06-20 オートマチックロッキングハブ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16459597A JPH1111176A (ja) 1997-06-20 1997-06-20 オートマチックロッキングハブ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1111176A true JPH1111176A (ja) 1999-01-19

Family

ID=15796175

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16459597A Pending JPH1111176A (ja) 1997-06-20 1997-06-20 オートマチックロッキングハブ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1111176A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9568058B2 (en) Disc brake
JPH09250528A (ja) 締付け用ネジ
JP2005337489A (ja) ウォームギヤ機構及びウォームギヤ機構を搭載した電動パワーステアリング装置
EP0562288B1 (en) Brake apparatus for a bicycle
WO2019139044A1 (ja) 動力伝達装置
JPH10324108A (ja) ベアリングロックナット・ワッシャ構造
JPH1111176A (ja) オートマチックロッキングハブ
JPH10281236A (ja) 動力伝達装置
JP3479256B2 (ja) 動力伝達装置
JPS6225934Y2 (ja)
JP2814874B2 (ja) 電動回転工具のトルク調整装置
JPS644588Y2 (ja)
JPH0313061Y2 (ja)
JPH0524576Y2 (ja)
JPS6328015Y2 (ja)
JP3758153B2 (ja) トロイダル型無段変速機の組み立て治具
JPS6328014Y2 (ja)
JPH05330434A (ja) 駆動装置
JPS6229487A (ja) 変速操作装置
JPH05330433A (ja) 駆動装置
JPH0634887Y2 (ja) スリップクラッチ機構付電気ドリル
JPH0243785Y2 (ja)
JPH0121048Y2 (ja)
JPS644587Y2 (ja)
JPS6237784Y2 (ja)