JPH11111337A - ポリマー電解質二次電池 - Google Patents

ポリマー電解質二次電池

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JPH11111337A
JPH11111337A JP9275938A JP27593897A JPH11111337A JP H11111337 A JPH11111337 A JP H11111337A JP 9275938 A JP9275938 A JP 9275938A JP 27593897 A JP27593897 A JP 27593897A JP H11111337 A JPH11111337 A JP H11111337A
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JP
Japan
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electrolyte
polymer
positive electrode
secondary battery
unit
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Application number
JP9275938A
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English (en)
Inventor
Hideki Kaido
英樹 海藤
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FDK Twicell Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Battery Co Ltd
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Publication date
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各素電池ユニットが互いに干渉し合うことな
く設計値通りの抵抗等を有するポリマー電解質二次電池
を提供する。 【解決手段】 多孔質集電体の両面に活物質、非水電解
液およびこの電解液を保持するポリマーを含む層を積層
した一極性電極と、非水電解液およびこの電解液を保持
するポリマーを含むゲル状電解質層と、多孔質集電体の
両面に活物質、非水電解液およびこの電解液を保持する
ポリマーを含む層を積層した他極性電極と、前記ゲル状
電解質層と、前記一極性電極とをこの順序で積層して素
電池ユニットを構成し、かつ前記各ユニットを前記一極
性電極同士が互いに対向するように複数重ねると共に、
それらユニット間に絶縁性フィルムが介在したことを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリマー電解質二
次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の発達にともない、小型
で軽量、かつエネルギー密度が高く、更に繰り返し充放
電が可能な二次電池の開発が要望されている。このよう
な二次電池としては、リチウムまたはリチウム合金を活
物質とする負極と、モリブデン、バナジウム、チタンあ
るいはニオブなどの酸化物、硫化物もしくはセレン化物
を活物質とする正極とを具備したリチウム二次電池が知
られている。しかしながら、リチウムまたはリチウム合
金を活物質とする負極を備えた二次電池は、充放電サイ
クルを繰り返すと負極にリチウムのデンドライトが発生
するため、充放電サイクル寿命が短いという問題点があ
る。
【0003】このようなことから、米国特許第5,29
6,318号明細書には正極、負極および電解質層にポ
リマーを添加することにより柔軟性が付与されたハイブ
リッドポリマー電解質を有する再充電可能なリチウムイ
ンターカレーション電池、つまりポリマー電解質リチウ
ム二次電池が開示されている。このポリマー電解質リチ
ウム二次電池は、パンチドメタルのような多孔質集電体
の両面に活物質、非水電解液およびこの電解液を保持す
るポリマーを含む正極層を積層した正極と、非水電解液
およびこの電解液を保持するポリマーを含むゲル状電解
質層と、パンチドメタルのような多孔質集電体にリチウ
ムイオンを吸蔵放出し得る炭素質材料、非水電解液およ
びこの電解液を保持するポリマーを含む負極層を積層し
た負極と、前記ゲル状電解質層と、前記正極とをこの順
序で積層した構造を有する。
【0004】一方、前記電池を素電池ユニットとし、こ
れらユニットを正極または負極が互いに対向するように
積層する、つまり並列接続した積層型ポリマー二次電池
が考えられている。
【0005】しかしながら、前述した積層型ポリマー二
次電池では各素電池ユニットの正極における正極層同士
または負極の負極層同士が直接接触しているため、ユニ
ットの相互間での抵抗値等が変動する。このようなポリ
マー電解質二次電池は、複数回の充放電後の充放電効率
が低下する問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、各素電池ユ
ニットが互いに干渉し合うことなく設計値通りの抵抗等
を有するポリマー電解質二次電池を提供しようとするも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係わるポリマー
電解質二次電池は、多孔質集電体の両面に活物質、非水
電解液およびこの電解液を保持するポリマーを含む層を
積層した一極性電極と、非水電解液およびこの電解液を
保持するポリマーを含むゲル状電解質層と、多孔質集電
体の両面に活物質、非水電解液およびこの電解液を保持
するポリマーを含む層を積層した他極性電極と、前記ゲ
ル状電解質層と、前記一極性電極とをこの順序で積層し
て素電池ユニットを構成し、かつ前記各ユニットを前記
一極性電極同士が互いに対向するように複数重ねると共
に、それらユニット間に絶縁性フィルムが介在したこと
を特徴とするものである。
【0008】本発明に係る別のポリマー電解質二次電池
は、多孔質集電体の両面に活物質、非水電解液およびこ
の電解液を保持するポリマーを含む層を積層した一極性
電極と、非水電解液およびこの電解液を保持するポリマ
ーを含むゲル状電解質層と、多孔質集電体の両面に活物
質、非水電解液およびこの電解液を保持するポリマーを
含む層を積層した他極性電極と、前記ゲル状電解質層
と、前記一極性電極とをこの順序で積層して素電池ユニ
ットを構成し、かつ前記各ユニットを前記一極性電極同
士が互いに対向するように複数重ねると共に、それらユ
ニット間に非水電解液およびこの電解液を保持するポリ
マーを含むゲル状電解質層を介在したことを特徴とする
ものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わるポリマー電
解質二次電池を図1を参照して詳細に説明する。図1
は、積層型ポリマー電解質二次電池を示す断面図であ
る。複数、例えば6つの素電池ユニット11 〜16 は、
一極性電極、例えば正極2a、ゲル状電解質層3、他極
性電極、例えば負極4、ゲル状電解質層3および一極性
電極、例えば正極2bをこの順序で積層した構造を有す
る。前記正極2a,2bは、アルミニウム製の多孔質集
電体5の両面に正極層6が担持された構造を有する。前
記負極4は、銅製の多孔質集電体7の両面に負極層8を
担持された構造を有する。6つの前記ユニット11 〜1
6 は、前記正極2a,2bの正極層6同士が互いに対向
するように積層されていると共に、前記正極2a,2b
の正極層6同士の間に絶縁性フィルム9がそれぞれ介在
されている。
【0010】次に、前述した正極2a,2b、ゲル状電
解質層3、負極4および絶縁性フィルム9について詳細
に説明する。 1)正極2a,2b この正極2a,2bは、アルミニウム製の前記多孔質集
電体5の両面に例えば活物質、導電材、非水電解液およ
びこの電解液を保持するポリマーを含む前記正極層6を
積層した構造を有する。
【0011】前記アルミニウム製の多孔質集電体5とし
ては、例えばアルミニウム製パンチドメタル、アルミニ
ウム製メッシュ、アルミニウム製エキスパンドメタル等
を挙げることができる。
【0012】前記活物質としては、例えばリチウムマン
ガン複合酸化物、二酸化マンガン、Liy NiO2 (た
だし、yは原子比で0.05<y≦1.0である)のよ
うなリチウム含有ニッケル酸化物、Liy CoO2 (た
だし、yは原子比で0.05<y≦1.0である)のよ
うなリチウム含有コバルト酸化物、Liy Coz Ni
1-z2 (ただし、y、zは原子比でそれぞれ0.05
<y≦1.0、0<z<1.0である)のようなリチウ
ム含有ニッケルコバルト酸化物、リチウムを含む非晶質
五酸化バナジウムのような種々の酸化物、二硫化チタ
ン、二硫化モリブテンのようなカルコゲン化合物等を用
いることができる。特に、リチウムマンガン複合酸化物
が好ましい。かかるリチウムマンガン複合酸化物の中で
も、組成式がLix Mn24 (ただし、xは原子比で
0.05<x≦2.0である)で表されるものを用いる
ことが好ましい。このような組成のリチウムマンガン複
合酸化物を含む正極を備えたポリマー電解質二次電池
は、放電容量が向上される。
【0013】前記導電材としては、例えば人造黒鉛、ア
セチレンブラックなどのカーボンブラック等を用いるこ
とができる。前記電解液は、非水溶媒に電解質を溶解す
ることにより調製される。
【0014】前記非水溶媒としては、例えばエチレンカ
ーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボ
ネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネー
ト、スルホラン、アセトニトリル、1,2−ジメトキシ
エタン、1,3−ジメトキシプロパン、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラ
ン、γ−ブチロラクトン等を挙げるできる。前記非水溶
媒は、単独で使用しても、2種以上混合して使用しても
よい。
【0015】前記非水電解液に含まれる電解質として
は、例えば過塩素酸リチウム(LiClO4 )、六フッ
化リン酸リチウム(LiPF6 )、ホウフッ化リチウム
(LiBF4 )、六フッ化砒素リチウム(LiAsF
6 )、トリフルオロメタスルホン酸リチウム(LiCF
3 SO3 )、ビストリフルオロメチルスルホニルイミド
リチウム[LiN(CF3 SO22 ]などのリチウム
塩(電解質)が挙げられる。 前記電解質の前記非水溶
媒に対する溶解量は、0.5〜2.0モル/lとするこ
とが望ましい。
【0016】前記ポリマーとしては、例えばビニリデン
フロライドーヘキサフルオロプロピレン(VDF−HF
P)の共重合体を用いることができる。このような共重
合体において、VDFは共重合体の骨格部で機械的強度
の向上に寄与し、HFPは前記共重合体に非晶質の状態
で取り込まれ、前記電解液の保持とリチウムイオンの透
過部として機能する。前記HFPの共重割合は、前記共
重合体の合成方法にも依存するが、通常、最大で20重
量%前後である。
【0017】2)ゲル状電解質層3 このゲル状電解質層3は、非水電解液およびこの電解液
を保持するポリマーを含む。
【0018】前記非水電解液およびポリマーは、前述し
た正極層で説明したのと同様なものが用いられる。 3)負極4 この負極4は、銅製の前記多孔質集電体7の両面にリチ
ウムイオンを吸蔵放出する炭素質材料、非水電解液およ
びこの電解液を保持するポリマーを含む負極層8を積層
した構造を有する。
【0019】前記多孔質集電体7としては、例えば銅製
パンチドメタル、銅製メッシュ、銅製エキスパンドメタ
ル等を挙げることができる。前記炭素質材料としては、
例えば有機高分子化合物(例えば、フェノール樹脂、ポ
リアクリロニトリル、セルロース等)を焼成することに
より得られるもの、コークスや、ピッチを焼成すること
により得られるもの、メソフェーズピッチを焼成するこ
とにより得られるもの、または人造グラファイト、天然
グラファイト等を挙げることができる。中でも、アルゴ
ンガス、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気中において、5
00℃〜3000℃の温度で、常圧または減圧状態で前
記有機高分子化合物を焼成して得られる炭素質材料を用
いることが好ましい。
【0020】前記非水電解液およびポリマーは、前述し
た正極層で説明したのと同様なものが用いられる。 4)絶縁性フィルム9 この絶縁性フィルム9は、例えばポリイミド系樹脂、ポ
リオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂等からなる。
【0021】前記絶縁性フィルム9は、例えば3〜10
0μm、より好ましくは5〜50μmの厚さを有するこ
とが望ましい。前記絶縁性フィルム9の厚さを3μm未
満にすると、ユニット間の絶縁を十分に取ることか困難
になる。一方、前記絶縁性フィルム9の厚さが100μ
mを越えると、二次電池に占める絶縁性フィルムの体積
が増大して体積エネルギー密度が低下する恐れがある。
【0022】なお、本発明に係わるポリマー電解質二次
電池において素電池ユニットは、前述したように一極性
電極として正極、他極性電極として負極を用いる場合に
限らず、これを反対、つまり一極性電極として負極、他
極性電極として正極を用いてもよい。
【0023】次に、図2に示す別の形態のポリマー電解
質二次電池を説明する。図2は、折り畳み型ポリマー電
解質二次電池を示す断面図である。負極11の両面にゲ
ル状電解質層12a、12bを積層した構造の帯状体1
3は、例えば2回折り畳まれている。前記負極11は、
銅製の多孔質集電体14の両面に負極層15を積層した
構造を有する。折り畳まれた前記帯状体13の上下面お
よび対向する面には、6つの正極161 〜166 が配置
されている。前記各正極161 〜166 は、アルミニウ
ム製の多孔質集電体17の両面に正極層18が担持され
た構造を有し、一方の正極層18が前記帯状体13に接
触して積層されている。
【0024】このような各部材の配置において、第1正
極161 とゲル状電解質層12aと前記負極11とゲル
状電解質層12bと第2正極162 とにより第1素電池
ユニット191 ;第3正極163 と前記ゲル状電解質層
12aと前記負極11と前記ゲル状電解質層12bと第
4正極164 とにより第2素電池ユニット192 ;第5
正極165 と前記ゲル状電解質層12aと前記負極11
と前記ゲル状電解質層12bと第6正極166 とにより
第3素電池ユニット193 ;をそれぞれ構成している。
【0025】前記第1、第2の素電池ユニット191
192 間、および前記第2、第3の素電池ユニット19
2 、193 間は、それらの正極162 〜165 の正極層
1817同士が互いに対向すると共に、それら集電体1
8同士の間に絶縁性フィルム20がそれぞれ介在されて
いる。
【0026】このような図2に示す構造の折り畳み型ポ
リマー電解質二次電池は、図3に示す負極11の両面に
ゲル状電解質層12a、12bを積層した構造の帯状体
13の一方の面に第1、第4、第5の正極161 ,16
4 ,165 を所定の間隔をあけてその長さ方向に積層
し、前記帯状体13の他方の面に第2,第3,第6の正
極162 ,163 ,166 を所定の間隔をあけてその長
さ方向に積層して長尺素材を作製した後、この長尺素材
を前記第2、第3の正極162 ,163 同士、前記第
4、第5の正極164 ,165 同士が互いに対向するよ
うに2回折り畳み、かつそれらの間に絶縁性フィルム2
0をそれぞれ介在させることにより組み立てられる。
【0027】前記正極161 〜166 、ゲル状電解質層
12a、12b、負極11および絶縁性フィルム20
は、前述した図1に示すポリマー電解質二次電池で説明
したのと同様なものが用いられる。
【0028】なお、前述した図2では負極を共通とし、
正極を分割した構造にしたが、これに限定されない。例
えば正極を共通とし、負極を分割した構造、つまり正極
の両面にゲル状電解質層を積層した構造の帯状体を用
い、折り畳まれた帯状体の上下面および対向面に負極を
配置することを許容する。
【0029】以上説明した本発明によれば、一極性電
極、例えば正極同士(正極層同士)が互いに対向するよ
うに配置された複数の素電池ユニットの間に絶縁性フィ
ルムを介在することによって、各素電池ユニットが正極
の正極層同士が互いに直接接触することに伴う干渉を回
避して各ユニットを設計値通りの抵抗等を維持すること
ができる。その結果、複数回の充放電後においても、高
い充電効率を有するポリマー電解質二次電池を得ること
ができる。
【0030】次に、本発明に係わる別のポリマー電解質
二次電池を説明する。この二次電池は、前述した図1.
図2の絶縁性フィルムの代わりにゲル状電解質層を各素
電池ユニットの一極性電極、例えば正極同士(正極層同
士)の間に介在した構造を有する。
【0031】前記ポリマー電解質層は、ユニットに内蔵
されるものと同様なものが用いられる。前記正極間に介
在されるゲル状電解質層は、5〜200μm、より好ま
しくは5〜100μmの厚さを有することが望ましい。
【0032】以上説明した本発明によれば、一極性電
極、例えば正極同士(正極層同士)が互いに対向するよ
うに配置された複数の素電池ユニットの間にゲル状電解
質層を介在することによって、各素電池ユニットが正極
層同士が互いに直接接触することに伴う干渉を回避して
各ユニットを設計値通りの抵抗等を維持することができ
る。また、前記ゲル状電解質層は各ユニットへの電解液
のリザーバとして機能するため、各ユニットの電解液量
を一定にすることができる。その結果、複数回の充放電
後においても、高い充電効率を有するポリマー電解質二
次電池を得ることができる。
【0033】
【実施例】以下、本発明のより好ましい実施例を前述し
た画面を参照して詳細に説明する。 (実施例1) <正極の作製>活物質として組成式がLiMn24
表されるリチウムマンガン複合酸化物と、カーボンブラ
ックと、アセトンにビニリデンフロライド−ヘキサフル
オロプロピレン(VdF−HFP)の共重合体粉末と、
フタル酸ジブチル(DBP)の混合物をアセトン中で混
合してペーストを調製した。なお、前記LiMn24
カーボンブラック、VdF−HFP共重合体粉末および
DBPの混合比率は、56重量%,5重量%,17重量
%,22重量%である。つづいて、前記ペーストをポリ
エチレンテレフタレート(PET)フィルム上に厚さ1
00μm、幅200mmになるように塗布し、シート化
した。ひきつづき、この正極層をアルミニウム製の帯状
端子部を有するアルミニウム製エキスパンドメタルから
なる多孔質集電体の前記端子部を除く両面に熱ロールで
加熱圧着することにより電解液未含浸正極層が形成され
た正極素材を作製した。
【0034】<負極の作製>活物質としてメソフェーズ
ピッチ系炭素繊維と、VdF−HFP共重合体粉末とD
BPとをアセトン中で混合することによりペーストを調
製した。なお、前記炭素繊維、VdF−HFP共重合体
粉末およびDBPの混合比率は、58重量%,17重量
%,25重量%である。つづいて、前記ペーストをポリ
エチレンテレフタレート(PET)フィルム上に厚さ1
00μm、幅200mmになるように塗布し、シート化
した。ひきつづき、この負極層を銅製の帯状端子部を有
する銅製エキスパンドメタルからなる多孔質集電体の前
記端子部を除く両面に熱ロールで加熱圧着することによ
り電解液未含浸負極層が形成された負極素材を作製し
た。
【0035】<ゲル状電解質層の作製>酸化ケイ素粉末
33重量部、VdF−HFP共重合体粉末22.2重量
部およびとDBP44.5重量部とをアセトン中で混合
することによりペーストを調製した。つづいて、前記ペ
ーストをポリエチレンテレフタレート(PET)フィル
ム上に厚さ100μm、幅200mmになるように塗布
し、シート化することにより電解液未含浸ゲル状電解質
素材を作製した。
【0036】<非水電解液の調製>エチレンカーボネー
ト(EC)とジメチルカーボネート(DMC)が体積比
で2:1の割合で混合された非水溶媒に電解質としての
LiPF6 をその濃度が1mol/lになるように溶解
させて非水電解液を調製した。
【0037】得られた正極素材(寸法;48mm×90
mm)、ゲル状電解質素材(寸法;50mm×100m
m)、負極素材(寸法;50mm×100mm)、ゲル
状電解質素材(寸法;50mm×100mm)および正
極素材(寸法;48mm×90mm)をこの順序で重
ね、これらを130℃に加熱した剛性ロールにて加熱圧
着して積層し、素電池を作製した。つづいて、この素電
池中の可塑剤を注出し、乾燥させた素電池を1ユニット
とし、それらの間に厚さ8μmのポリエチレンテレフタ
レートフィルム:PET(寸法;50mm×100m
m)を介在して3層積層することにより幅50mm、奥
行き100mm、高さ2.8mmの積層物を得た。ひき
つづき、この積層物の正負極の多孔質集電体の帯状端子
部に外部端子をそれぞれ超音波溶接等により接続した。
【0038】次いで、内面側から厚さ50μmアイオノ
マー樹脂フィルム、厚さ10μmのAl箔および厚さ1
2μmのPETフィルムをこの順序で積層した3層構造
の帯状積層フィルム上に前記積層物をそれら正負極の外
部端子が前記積層フィルムの短辺から延出するように載
せた後、前記積層フィルムを中央でその短辺と平行に前
記積層物を包むように折り曲げた。つづいて、前記折り
曲げ部を除く幅10mmの3つの側辺を熱シールした。
ただし、前記外部端子が延出される側辺を除く2側辺の
うちの一方の側辺の一部を未シール部として残した。そ
の後、前記未シール部を通して前記非水電解液を内部に
注入し、未シールを再度、熱融着することにより外装材
により前記積層物を密封した構造のポリマー電解質二次
電池を製造した。
【0039】(実施例2)PETフィルムの代わりにゲ
ル状電解質素材(寸法;50mm×100mm×20μ
m厚さ)を素電池ユニット間に介在した以外、実施例1
と同様な方法によりポリマー電解質二次電池を製造し
た。
【0040】(比較例1)素電池ユニット間にPETフ
ィルムを介在しない以外、実施例1と同様な方法により
ポリマー電解質二次電池を製造した。
【0041】(実施例3)<負極の作製>活物質として
メソフェーズピッチ系炭素繊維と、VdF−HFP共重
合体粉末とDBPとをアセトン中で混合することにより
ペーストを調製した。なお、前記炭素繊維、VdF−H
FP共重合体粉末およびDBPの混合比率は、58重量
%,17重量%,25重量%である。つづいて、前記ペ
ーストをポリエチレンテレフタレート(PET)フィル
ム上に厚さ100μm、幅100、長さ150mmにな
るように塗布し、シート化した。ひきつづき、この負極
層を銅製の帯状端子部を有する銅製エキスパンドメタル
からなる多孔質集電体の両面に熱ロールで加熱圧着する
ことにより電解液未含浸負極層が形成された負極素材を
作製した。
【0042】得られた負極素材の両面に実施例1と同様
なゲル状電解質素材(寸法;100mm×150mm)
を重ね、さらに実施例1と同様な6つの正極素材(寸
法;100mm×42mm)を前記表裏面の電解質層に
所定の6mmの間隔をあけて重ね、これらを130℃に
加熱した剛性ロールにて加熱圧着して積層することによ
り前述した図3に示す帯状体の両面に正極を設けた長尺
素材を作製した。つづいて、この長尺素材をその両面の
正極同士が対向すると共に、それら対向する正極間に厚
さ8μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(寸
法;100mm×42mm)を介在させて2回折り畳む
ことにより幅100mm,奥行き100mm、高さ8.
6mmの折り畳み積層物を得た。ひきつづき、この折り
畳み積層物の正負極の多孔質集電体の帯状端子部に外部
端子をそれぞれ超音波溶接等により接続した。
【0043】次いで、前記折り畳み積層体を実施例1と
同様に外装材内に密封し、非水電解液を注入し、外装材
の未シール部を再シールすることによりポリマー電解質
二次電池を製造した。
【0044】(実施例4)PETフィルムの代わりにゲ
ル状電解質素材(寸法;50mm×100mm×20μ
m厚さ)を素電池ユニット間に介在した以外、実施例3
と同様な方法によりポリマー電解質二次電池を製造し
た。
【0045】(比較例2)素電池ユニット間にPETフ
ィルムを介在しない以外、実施例3と同様な方法により
ポリマー電解質二次電池を製造した。
【0046】得られた実施例1〜4および比較例1,2
の二次電池について、0.5Cレートで充放電を行い、
100サイクル、200サイクルおよび300サイクル
後の充電効率を調べた。その結果を下記表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】前記表1から明らかなように実施例1〜4
の二次電池は比較例1,2の二次電池に比べてサイクル
数の増加に伴う充電効率の低下度合が著しく抑えられる
ことがわかる。特に、ユニット間のゲル状電解質層を介
在させた実施例2、4の二次電池は、実施例1、3に比
べてさらに高い充電効率を有することがわかる。
【0049】なお、前記実施例1、2では素電池ユニッ
トを3層積層した構造にしたが、2層または4層以上の
素電池ユニットを積層してポリマー電解質二次電池を構
成してもよい。前記実施例3、4では素電池ユニットを
2回折り畳んだ構造にしたが、3回以上折り畳んでポリ
マー電解質二次電池を構成してもよい。
【0050】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、各
素電池ユニットが互いに干渉し合うことなく設計値通り
の抵抗等を有し、複数回の充放電後において高い充電効
率を有するポリマー電解質二次電池を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る積層型ポリマー電解質二次電池を
示す断面図。
【図2】本発明に係る折り畳み型ポリマー電解質二次電
池を示す断面図。
【図3】図2のポリマー電解質二次電池を製造する前の
長尺素材を示す斜視図。
【符号の説明】
1 〜16 、191 〜193 …素電池ユニット、 2a,2b、161 〜166 …正極、 3、12a、12b…ゲル状電解質層、 4、11…負極、 9、20…絶縁性フィルム。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質集電体の両面に活物質、非水電解
    液およびこの電解液を保持するポリマーを含む層を積層
    した一極性電極と、非水電解液およびこの電解液を保持
    するポリマーを含むゲル状電解質層と、多孔質集電体の
    両面に活物質、非水電解液およびこの電解液を保持する
    ポリマーを含む層を積層した他極性電極と、前記ゲル状
    電解質層と、前記一極性電極とをこの順序で積層して素
    電池ユニットを構成し、かつ前記各ユニットを前記一極
    性電極同士が互いに対向するように複数重ねると共に、
    それらユニット間に絶縁性フィルムが介在したことを特
    徴とするポリマー電解質二次電池。
  2. 【請求項2】 多孔質集電体の両面に活物質、非水電解
    液およびこの電解液を保持するポリマーを含む層を積層
    した一極性電極と、非水電解液およびこの電解液を保持
    するポリマーを含むゲル状電解質層と、多孔質集電体の
    両面に活物質、非水電解液およびこの電解液を保持する
    ポリマーを含む層を積層した他極性電極と、前記ゲル状
    電解質層と、前記一極性電極とをこの順序で積層して素
    電池ユニットを構成し、かつ前記各ユニットを前記一極
    性電極同士が互いに対向するように複数重ねると共に、
    それらユニット間に非水電解液およびこの電解液を保持
    するポリマーを含むゲル状電解質層を介在したことを特
    徴とするポリマー電解質二次電池。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11307084A (ja) * 1998-02-19 1999-11-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd 有機電解質電池
JP2001028273A (ja) * 1999-07-15 2001-01-30 Mitsubishi Materials Corp リチウムイオンポリマー二次電池
US6586140B2 (en) 2000-02-02 2003-07-01 Sanyo Electric Co., Ltd. Polymer-electrolyte lithium secondary battery
JP2011077070A (ja) * 2009-09-29 2011-04-14 Nippon Zeon Co Ltd 支持体付電極活物質シート及び電気化学素子用電極の製造方法

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