JPH11111161A - 蛍光表示装置の製造方法 - Google Patents

蛍光表示装置の製造方法

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JPH11111161A
JPH11111161A JP26981097A JP26981097A JPH11111161A JP H11111161 A JPH11111161 A JP H11111161A JP 26981097 A JP26981097 A JP 26981097A JP 26981097 A JP26981097 A JP 26981097A JP H11111161 A JPH11111161 A JP H11111161A
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JP
Japan
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display device
manufacturing
fluorescent
emitter
fluorescent display
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JP26981097A
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Sashiro Kamimura
佐四郎 上村
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Noritake Itron Corp
Original Assignee
Ise Electronics Corp
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  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
  • Cold Cathode And The Manufacture (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 蛍光表示装置の電子放出部を、より容易に作
製できるようにする。 【解決手段】 セラミック基板106a上の中央部に電
極106bを配置し、その上面の約3mmφの領域に、
カーボンナノチューブの集合体からなる長さ数mmの針
形状の柱状グラファイト(エミッタ)121を、その長
手方向をほぼ蛍光面104の方向に向けて固定配置する
ことで、カソード構体106を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電子線の衝撃に
よる蛍光体の発光を利用した蛍光表示装置の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】蛍光表示装置は、少なくとも一方が透明
な真空容器の中で、電子放出部から放出される電子を、
蛍光体に衝突発光させて発光させ、その発光光を利用す
る電子管である。この蛍光表示装置は、通常では、電子
の働きを制御するためのグリッドを備えた3極管構造の
ものが最も多く用いられている。そして、従来では、電
子放出部にフィラメントと呼ばれる陰極を用い、ここよ
り放出される熱電子を蛍光体に衝突発光させていた。こ
のような蛍光表示装置の中で、大画面ディスプレイ装置
の画素を構成する画像管がある。
【0003】以下、画像管について図2を用いて説明す
る。まず、円筒形のガラスバルブ201内に、蛍光面2
04、陽極電極構体205、そして、および電子放出部
を構成するカソード構体206を配置する。そして、円
筒形のガラスバルブ201の開口端に、透光性を有する
フェースガラス202を低融点フリットガラス203に
より接着固定する。そして、ガラスバルブ201のステ
ムガラス208に一体形成されている排気管208aよ
り真空排気することで、ガラスバルブ201内を真空状
態としている。
【0004】まず、フェースガラス202は、前面側に
凸型レンズ状の球面部202aを形成し、周縁部に鍔状
に段差部202bを形成しておく。また、内面202c
の主要面には、蛍光面204およびAlメタルバック膜
207を順次積層して形成しておく。また、フェースガ
ラス202の内面202cの周辺部には、例えばステン
レス材の薄板をプレス成形法により加工して形成した弾
性力を有する接触片207aの一端側を挿入してある。
また、その接触片207aは、例えばカーボンまたは銀
とフリットガラスとの混合体からなる導電性接着材によ
り、Alメタルバック膜207に接触してフェースガラ
ス202の内面202cの所定部分に接着固定する。そ
して、この接触片207aの他端側は、ガラスバルブ2
01の内壁面方向に向けて延在した状態としておく。
【0005】一方、ガラスバルブ201底部を構成する
ステムガラス208には、リードピン209a〜209
eを挿通しておく。また、このステムガラス208上に
は、そのリードピン209aの先端部に陽極リード21
0を溶接により固定し、この陽極リード210の先端部
に円筒状の陽極電極構体205を溶接により固定配置し
て搭載する。この陽極電極構体205は、例えばステン
レス材の金属線をリング状に丸めて成形したリング状陽
極205aと、このリング状陽極205aの外周面に矩
形状のステンレス材の薄板を巻き付けて重ね合った部分
を2点で溶接などにより固定して円筒形状に形成した円
筒状陽極205bとから構成する。
【0006】また、この陽極電極構体205は、陽極リ
ード210の先端部に対してリング状陽極205aと所
定の箇所で溶接し、さらに陽極リード210の最先端部
分で円筒状陽極205bの内側との接触部分で溶接して
固定した状態とする。さらにこのリング状陽極205a
の一部には、Baゲッター205cを溶接などより取り
付け固定しておく。
【0007】また、リードピン209b〜209eの先
端部には、カソードリード211b〜211eを溶接に
より固定し、このカソードリード211b〜211eの
先端部には、カソード構体206を溶接により固定配置
した状態とする。このカソード構体206は、次に示す
ように形成する。まず、セラミック基板206a上の中
央部に背面電極206bを配置して固定する。次に、そ
の上部に所定の間隔を開けてフィラメントカソード20
6cを2本の支柱により固定する。そして、それらを覆
うように、メッシュ部206eを有する楕円状のグリッ
ドハウジング206dを、セラッミック基板206a上
に搭載する。なお、メッシュ部206eは、蛍光面20
4の方向に球面状に突出した形状としておく。
【0008】以上示したように形成される画像管は、ま
ず、外部回路からリードピン209c,209dに電圧
(加熱電源)を供給することで、カソードリード211
c,211dを介し、フィラメントカソード206cに
所定の電位を印加して熱電子が放出される状態とする。
また、外部回路からリードピン209bに電圧を供給す
ることで、カソードリード211bを介し、背面電極2
06bにフィラメントカソード206cに対して負の電
位を印加する。加えて、外部回路からリードピン209
eに電圧を供給することで、カソードリード211eを
介し、グリトハウジング206dにフィラメントカソー
ド206cに対して正の電位を印加することで、グリッ
ドハウジング206dのメッシュ部206eより電子ビ
ームを放出させる。
【0009】そして、外部回路からリードピン209a
に高電圧を供給し、陽極リード210→陽極電極構体2
05(円筒状陽極205b)→接触片207aの経路を
それぞれ導通してAlメタルバック膜207にその高電
圧が印加された状態とすることで、放出された電子を円
筒状陽極205bにより加速し、Alメタルバック膜2
07を貫通させて蛍光面204に衝撃させる。この結
果、蛍光面204は電子衝撃により励起し、蛍光面20
4を構成する蛍光体の応じた発光色をフェースガラス2
02を透過して前面側に発光表示することになる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の蛍光
表装置に用いられていた電子放出部としてのフィラメン
ト(フィラメントカソード)は、主に、直径7〜20μ
mのタングステンの細線に、電子放射性物質を塗布して
形成している。その電子放出物質としては、一般に、酸
化バリウム・酸化カルシウム・酸化ストロンチウムのい
わゆる三元酸化物から構成するようにしている。ここ
で、これら酸化物は空気中ではきわめて不安定である、
このため、フィラメントの作製においては、炭酸バリウ
ム・炭酸カルシウム・炭酸ストロンチウムのいわゆる炭
酸塩の形でタングステン細線に外形が22〜35μmに
なるように塗布し、これを例えば、上述の画像管製造に
おいて、各部品とともに組み込んだ上で、外囲器内を真
空排気してエージングする段階で酸化物にするようにし
ている。
【0011】したがって、従来の蛍光表示装置では、電
子放出部として上述したようなフィラメントを用いるよ
うにしているため、次に示すような問題点があった。す
なわち、非常に細く脆弱なフィラメントを架張して取り
付け組み立てなければならないため、取り扱いに不便が
あり、製造しにくいという問題があった。また、上述し
たように、フィラメントカソードを作製するためには工
数が非常に多い状態であった。
【0012】この発明は、以上のような問題点を解消す
るためになされたものであり、蛍光表示装置の電子放出
部を、より容易に作製できるようにすることを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明の蛍光表示装置
の製造方法は、電子放出部を、円筒状のグラファイトの
層からなるカーボンナノチューブから構成され、その先
端部が蛍光面側に向かって配置されてその先端部より電
子が放出するエミッタと、そのエミッタの電子放出側に
配置されたエミッタより電子を引き出すための電子引き
出し電極とから構成するようにした。このように製造す
るようにしたので、エミッタと電子引き出し電極とで電
界放出型冷陰極電子源を構成できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態を図を
参照して説明する。図1は、この発明の実施の形態にお
ける蛍光表示装置である画像管の構成を示す構成図であ
る。以下、この実施の形態における画像管の構成につい
て、その製造方法とともに説明すると、まず、円筒形の
ガラスバルブ101中に、蛍光面104、陽極電極構体
105、そして、および電子放出部を構成するカソード
構体106を配置する。また、ガラスバルブ101の開
口端に、フェースガラス102を低融点フリットガラス
103により接着固定する。そして、ガラスバルブ10
1の底部にはステムガラス108を配置し、このステム
ガラス108に一体形成した排気管108aより真空排
気することで、柄図バルブ101内を真空状態とする。
【0015】まず、フェースガラス102は、前面側に
は凸型レンズ状の球面部102aを形成し、周縁部には
鍔状に段差部102bを形成しておく。このフェースガ
ラス102の内面102cには、図1(b)に示すよう
に、その周辺部分の一部に窪み状の凹部102dも形成
しておく。また、この内面102cの主要面には、蛍光
面104を形成し、この蛍光面104表面にはAlメタ
ルバック膜107を形成する。なお、凹部102d内に
は蛍光面104は形成せず、Alメタルバック膜107
のみを形成するようにする。この、凹部102d内に
は、例えばステンレス材の薄板をプレス成形法により加
工して形成された弾性力を有する接触片107aの一端
側を挿入配置する。この接触片107aは、例えばカー
ボンまたは銀とフリットガラスとの混合体からなる導電
性接着材10により、その凹部102d部分に接着固定
することで形成する。そして、この接触片107aの他
端側は、ガラスバルブ101の内壁面方向に向けて延在
しておく。
【0016】ところで、蛍光面104は、白色蛍光体と
して、例えば、Y22S:Tb+Y23:Eu混合蛍光
体を溶媒に溶かした溶材を約20μm程度の厚さに内面
102cに印刷塗布し、これを乾燥することで形成す
る。ここで、凹部102d内には蛍光面104は塗布し
ない状態としておく。なお、用いる蛍光体は、Y2
2S:Tb+Y23:Eu混合蛍光体に限るものではな
く、他の蛍光体を用いるようにしてもよいことはいうま
でもない。また、蛍光面104表面には、蒸着により約
厚さ150nm程度にアルミニウム膜を成膜すること
で、Alメタルバック膜107を形成する。ここで、凹
部102d内には蛍光面104は塗布されていないの
で、Alメタルバック膜107のみが形成された状態と
なる。
【0017】なお、このAlメタルバック膜107の厚
さは薄すぎると、ピンホールが増加して蛍光面104の
反射が減少する。一方、その厚さが厚すぎると、蛍光面
104に対する電子ビームの電子の侵入が阻害されて発
光が小さくなる。したがって、Alメタルバック膜10
7の厚さのコントロールは重要である。このため、前述
したように、Alメタルバック膜107は厚さを約15
0nm程度とした方がよい。なお、それら蛍光面104
及びAlメタルバック膜107を形成した後、フェース
ガラス102を、例えば電気炉などにより560℃で3
0分程度空気中で焼成し、塗布膜中の溶媒類を除去す
る。
【0018】そして、このフェースガラス102は、例
えば、直径約20mm,長さ約50mmの両端が切断された
ガラスバルブ101の一方の開口端に、フェースガラス
102の周縁部に形成された鍔状の段差部102b部分
で、低融点フリットガラス103により接着固定する。
これは、その接着面に低融点フリットガラスペーストを
塗布し、フェースガラス102の段差部102b部分と
ガラスバルブ101の開口端とを、その低融点フリット
ガラスペーストを介してつき合わせ、これらを加熱焼成
すればよい。
【0019】一方、ガラスバルブ101底部のステムガ
ラス108部分には、リードピン109を挿通して形成
する。また、そのリードピン109の先端部に、陽極リ
ード110を溶接により固定し、この陽極リード110
の先端部に、円筒状の陽極電極構体(電子加速電極)1
05を溶接により固定配置する。この陽極電極構体10
5の形成について説明すると、まず、例えばステンレス
材の金属線(線径約0.5mm)をリング状に丸めるこ
とで、リング状陽極105aを成形する。そして、この
リング状陽極105aの外周面に、矩形状のステンレス
材の薄板(板厚0.01〜0.02mm)を巻き付け、重
ね合った部分を溶接点105dと溶接点105eの2カ
所で溶接して固定する。このことにより、円筒形状に円
筒状陽極105bを形成できる。
【0020】また、この陽極電極構体105は、陽極リ
ード110の先端部に対してリング状陽極105aと所
定の箇所で溶接し、さらに、陽極リード110の最先端
部分で円筒状陽極105bの内側との接触部分で溶接し
て固定する。さらに、このリング状陽極105aの一部
には、Baゲッター105cを溶接などより取り付け固
定する。なお、図1(a)において、陽極電極構体10
5やリードピン109に関しては、断面を示していな
い。
【0021】また、ステムガラス108には、リードピ
ン109a,109bも挿通し、リードピン109a,
109bの先端部には、カソードリード111a,11
1bを溶接により固定し、このカソードリード111
a,111bの先端部には、カソード構体106を溶接
により固定配置する。このカソード構体106は、次に
示すように形成する。まず、セラミック基板106a上
の中央部に、電極(導電板)106bを配置する。ま
た、その上面に、図1(b)に拡大表示したように、約
3mmφの領域に、カーボンナノチューブの集合体から
なる長さ数mmの針形状の柱状グラファイト(エミッ
タ)121を、その長手方向をほぼ蛍光面104の方向
に向けて固定配置する。
【0022】その柱状グラファイト121は、導電性接
着剤122により固定配置する。この固定は、例えば、
導電性接着剤122を介して柱状グラファイト121を
電極106b上に配置し、導電性接着剤122の溶剤な
どを揮発させ、その後、空気中で40〜600℃程度に
15〜60分間程度加温して焼成すればよい。このよう
に、酸素が存在する雰囲気で焼成を行うことで、製造過
程で副生成物などとして柱状グラファイト121に付着
している炭素粉を、焼失させることができる。この炭素
粉が残留していると、振動などにより飛散し、悪影響を
及ぼす原因となる場合がある。なお、この焼成は、例え
ば、1〜10-3Torr程度に真空排気された雰囲気で
行うようにしてもよい。そして、それらを覆うように、
メッシュ部(電子引き出し電極)106eを備えたハウ
ジング106dを配置する。
【0023】この柱状グラファイト121は、図1
(c)に示すように、カーボンナノチューブ121a
が、ほぼ同一方向を向いて集合した構造体である。な
お、この図1(c)は、柱状グラファイト121を途中
で切った断面を見る斜視図である。そして、カーボンナ
ノチューブ121aは、例えば図1(d)に示すよう
に、完全にグラファイト化して筒状をなし、その直径は
4〜50nm程度であり、その長さは1μmオーダであ
る。そして、図1(e)に示すように、その先端部は五
員環が入ることにより閉じている。このカーボンナノチ
ューブは、ヘリウムガス中で2本の炭素電極を1〜2m
m程度離した状態で直流アーク放電を起こすことで、陽
極側の炭素が蒸発して陰極側の炭素電極先端に凝集した
堆積物中に形成できる。
【0024】すなわち、炭素電極間のギャップを1mm
程度に保った状態で、ヘリウム中で安定なアーク放電を
持続させ、陽極の炭素電極の直径とほぼ同じ径をもつ円
柱状の堆積物を陰極先端に形成する。その円柱状の堆積
物は、外側の固い殻と、その内側のもろくて黒い芯との
2つの領域から構成されている。そして、内側の芯は、
堆積物柱の長さ方向にのびた繊維状の組織をもってい
る。その繊維状の組織が、上述した柱状グラファイトで
あり、堆積物柱を切り出すことなどにより、柱状グラフ
ァイトを得ることができる。なお、外側の固い殻は、グ
ラファイトの多結晶体である。
【0025】そして、その柱状グラファイトにおいて、
カーボンナノチューブは、炭素の多面体微粒子(ナノポ
リヘドロン:nanopolyhedoron)とともに、複数が集合
している。そのカーボンナノチューブは、図1(d),
(e)では模式的に示したように、グラファイトの単層
が円筒状に閉じた形状と、複数のグラファイトの層が入
れ子構造的に積層し、それぞれのグラファイト層が円筒
状に閉じた同軸多層構造となっている形状とがある。そ
して、それらの中心部分は、空洞となっている。
【0026】以上示したように、この実施の形態におい
ては、カーボンナノチューブ120aからなる柱状グラ
ファイト121を電極106b上に固定配置し、そし
て、それらを覆うように、ハウジング106dをセラッ
ミック基板106a上に搭載した状態とすることでカソ
ード構体106を形成した。なお、メッシュ部106e
は、蛍光面104の方向に球面状に突出した形状とす
る。また、このハウジング106dは、板厚が約100
μm程度のステンレス板材をプレス成形することにより
形成する。また、メッシュ部106eは、例えば縦方向
寸法が約6mm,横方向寸法が約4mmとし、高さが約1.
25mmの大きさに形成する。そして、メッシュ部106
eは、柱状グラファイト121先端部より0.5〜1m
m程度離間した状態とする。なお、これらの間隔は、接
触しない状態でなるべく近づけた方がよい。
【0027】以上示したように形成される画像管は、ま
ず、外部回路からリードピン109a,109bに電圧
を供給することで、カソードリード111a,111b
を介して電極106とハウジング106dとの間に電界
をかける。そして、このことにより、電極106上に固
定配置された柱状グラファイト121のカーボンナノチ
ューブ先端に高電界を集中させ、電子を引き出してメッ
シュ部106eより放出させる。すなわち、この実施の
形態によれば、電子放出部であるカソード構体106
が、柱状グラファイト121のカーボンナノチューブ1
21aをエミッタとした、電界放出型冷陰極電子源の構
成となる。
【0028】そして、外部回路からリードピン109に
高電圧を供給し、陽極リード110→陽極電極構体10
5(円筒状陽極105b)→接触片107aの経路をそ
れぞれ導通してAlメタルバック膜107にその高電圧
が印加された状態とすることで、放出された電子を円筒
状陽極105bにより加速し、Alメタルバック膜10
7を貫通させて蛍光面104に衝撃させる。この結果、
蛍光面104は電子衝撃により励起し、蛍光面104を
構成する蛍光体の応じた発光色を、フェースガラス10
2を透過して前面側に発光表示することになる。
【0029】以上示したように、この実施の形態によれ
ば、カーボンナノチューブを配置することで電子放出部
を形成した。この結果、電子放出部は電界放出型冷陰極
電子源なりる。したがって、この実施の形態によれば、
電子放出部は、フィラメントのような脆弱な部品を用い
るようにしていないので、簡便に取り扱うことができ、
容易に形成することが可能となる。また、フィラメント
の加熱電源も必要がないので、リードピンの数が減ら
せ、より製造を簡略化できる。
【0030】なお、上記実施の形態では、画像管につい
て説明したが、これに限るものではな。この発明は、真
空容器内に蛍光体からなる発光部と、これを発光させる
ための電子放出源とを備えた、その他の蛍光表示装置に
も適用できることはいうまでもない。例えば、フェース
ガラスと蛍光面との間に光学フィルターを形成してもよ
い。このように光学フィルターを形成することで、発光
色を変化させた画像管とすることができる。また、同一
の真空容器内に複数の蛍光面を備え、多色化をした画像
管とするようにしてもよい。また、蛍光面を所望の形状
とし、所望の形状のキャラクタを表示する平型管とする
ようにしてもよい。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、この発明では、蛍
光表示管を構成する外囲器内に、円筒状のグラファイト
の層からなり先端部が蛍光面側に向かって配置したカー
ボンナノチューブからなるエミッタを形成し、外囲器内
のエミッタの電子放出側に配置してエミッタより電子を
引き出すための電子引き出し電極を形成するようにし
た。すなわち、この発明によれば、カーボンナノチュー
ブからなるエミッタと電子引き出し電極とにより、電界
放出型冷陰極電子源が構成できる。この結果、この発明
によれば、蛍光表示装置の電子放出部を、フィラメント
のような脆弱な部品を用いることなく作製できるように
なり、ひいては、蛍光表示装置をより容易に製造できる
ようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態における画像管の構成
を示す構成図である。
【図2】 従来の画像管の構成を示す構成図である。
【符号の説明】
101…ガラスバルブ、102…フェースガラス、10
3…低融点フリットガラス、104…蛍光面、105…
陽極電極構体、105a…リング状陽極、105b…円
筒状陽極、105c…Baゲッター、106…カソード
構体、106a…セラミック基板、106b…電極(導
電板)、106d…ハウジング、106e…メッシュ部
(電子引き出し電極)、107…Alメタルバック膜、
107a…接触片、108…ステムガラス、108a…
排気管、109,109a,109b…リードピン、1
10…陽極リード、111a,111b…カソードリー
ド、121…柱状グラファイト(エミッタ)、121a
…カーボンナノチューブ、122…導電性接着剤。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一部が透光性を有する表示面
    を有しかつ内部が真空排気された外囲器と、前記表示面
    の内側に形成された蛍光体からなり電子の衝撃により発
    光する蛍光面を備えた蛍光表示管の製造方法において、 前記外囲器内に、円筒状のグラファイトの層からなり先
    端部が前記蛍光面側に向かって配置したカーボンナノチ
    ューブからなるエミッタを形成し、 前記外囲器内のエミッタの電子放出側に前記エミッタよ
    り電子を引き出すための電子引き出し電極を配置するこ
    とを特徴とする蛍光表示装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の蛍光表示装置の製造方法
    において、 前記エミッタは、前記外囲器内で表面を前記蛍光面に向
    けて配置した板状の導電板上に、前記カーボンナノチュ
    ーブを導電性を有する接着剤で固定することにより形成
    されることを特徴とする蛍光表示装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の蛍光表示装置の製造方法
    において、 前記カーボンナノチューブの導電性を有する接着剤によ
    る固定は、酸素が存在する雰囲気で高温処理して焼成す
    ることにより行うことを特徴とする蛍光表示装置の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3いずれか1記載の蛍光表示
    装置の製造方法において、 前記エミッタは、前記カーボンナノチューブの集合体か
    らなる柱状グラファイトから構成されていることを特徴
    とする蛍光表示装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の蛍光表示装置の製造方法
    において、 前記柱状グラファイトは、その先端部が前記蛍光面に向
    いた状態で配置されることを特徴とする蛍光表示装置の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5記載の蛍光表示装置の製造
    方法において、 前記引き出し電極は、前記蛍光面と前記エミッタとの間
    に配置されることを特徴とする蛍光表示装置の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5記載の蛍光表示装置の製造
    方法において、 前記引き出し電極は、前記蛍光面と前記表示面との間に
    配置されることを特徴とする蛍光表示装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7記載の蛍光表示装置の製造
    方法において、 前記蛍光面と前記表示面との間に光学フィルターが配置
    されることを特徴とする蛍光表示装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8記載の蛍光表示装置の製造
    方法において、 前記蛍光面を形成した後でこの表面に金属膜を形成し、 さらに、前記蛍光面と前記電子引き出し電極との間に、
    前記金属膜に電気的に接続させて、前記電子引き出し電
    極より高い電位が印加される電子加速電極を配置するこ
    とを特徴とする蛍光表示装置の製造方法。
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