JPH1111015A - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

Info

Publication number
JPH1111015A
JPH1111015A JP9164329A JP16432997A JPH1111015A JP H1111015 A JPH1111015 A JP H1111015A JP 9164329 A JP9164329 A JP 9164329A JP 16432997 A JP16432997 A JP 16432997A JP H1111015 A JPH1111015 A JP H1111015A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
recording medium
optical recording
formula
recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9164329A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3742487B2 (ja
Inventor
Taizo Nishimoto
泰三 西本
Tsutayoshi Misawa
伝美 三沢
Kenichi Sugimoto
賢一 杉本
Takashi Tsukahara
宇 塚原
Takeshi Tsuda
武 津田
Hideki Umehara
英樹 梅原
Hirosuke Takuma
啓輔 詫摩
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamamoto Chemicals Inc
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Yamamoto Chemicals Inc
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamamoto Chemicals Inc, Mitsui Chemicals Inc filed Critical Yamamoto Chemicals Inc
Priority to JP16432997A priority Critical patent/JP3742487B2/ja
Publication of JPH1111015A publication Critical patent/JPH1111015A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3742487B2 publication Critical patent/JP3742487B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 波長600〜690nmのレーザーで良好な
高密度記録及び再生が可能な追記型光記録媒体を提供す
る。 【解決手段】 基板上に少なくとも記録層及び反射層を
有する光記録媒体において、記録層中に、下記一般式
(1)で示されるテトラアザポルフィン化合物を含有す
る光記録媒体。 【化1】 〔式(1)中、Mは2個の水素原子、2価の金属原子、
3価1置換金属原子、4価2置換金属原子、オキシ金属
原子を表し、Lは式(2) 【化2】 (式(2)中、R1,R2は各々独立に水素、ハロゲン、
アルキル基などの置換基であり、これらが連結基を介し
て芳香族環を除く環を形成してもよい。)を示す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記録媒体、特に
有機色素を含有する追記型光記録媒体において、従来に
比較して高密度に記録及び再生可能な光記録媒体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】コンパクトディスク(以下、CDと略
す)規格に対応した追記型光記録媒体としてCD−R
(CD−Recordable)が提案・開発されてい
る[例えば、日経エレクトロニクス No. 465,
P.107, 1989年1月23日号、OPTICAL DA
TA STORAGE DIGEST SERIES vol.1 P45, 1989等]。この
CD−Rは図1に示すように透明樹脂基板1上に記録層
2、反射層3、保護層4がこの順で積層されており、該
記録層に高パワーのレーザー光を照射することにより、
記録層が物理的あるいは化学的変化を起こし、ピットの
形で情報を記録する。形成されたピット部位に低パワー
のレーザー光を照射し、反射率の変化を検出することに
よりピットの情報を再生することができる。このような
光記録媒体の記録・再生には一般に波長770〜830
nmの近赤外半導体レーザーを用いており、レッドブッ
クやオレンジブック等のCDの規格に準拠しているた
め、CDプレーヤーやCD−ROMプレーヤーと互換性
を有するという特徴を有する。
【0003】しかし、上記の従来の媒体の記録容量は6
50MB程度であり、動画の記録を考慮すると容量が十
分でなく、情報量の飛躍的増加に伴い情報記録媒体に対
する高密度化・大容量化の要求は高まっている。
【0004】また、光ディスクシステムに利用される短
波長半導体レーザーの開発が進み、波長680nm、6
50nm及び635nmのの赤色半導体レーザーが実用
化されている[例えば、日経エレクトロニクス、No.
592、P.65、1993年10月11日号]。記録
・再生用レーザーの短波長化及び対物レンズの開口数を
大きくすることによりビームスポットを小さくすること
ができ、高密度な光記録媒体が可能になる。実際に半導
体レーザーの短波長化、対物レンズの開口数大化、デー
タ圧縮技術などにより動画を長時間記録できる大容量の
光記録媒体が開発されてきている〔例えば、日経エレク
トロニクス、No.592、P.65、1993年8月
30日号、No.594、P.169、1993年11
月8日号]。最近では、2時間以上の動画をデジタル記
録したデジタルビデオディスク(DVD)が開発されて
きた。DVDは4.7GBの記録容量を有する再生専用
の媒体であり、この容量に合った記録可能な光ディスク
の開発が更に要望されている。
【0005】短波長レーザーを使用した場合、光ディス
クの線記録密度と半径方向記録密度は理論的には同等に
高密度化できるが、現状では、半径方向の記録密度は線
記録密度ほど大きくすることは困難である。レーザー光
は溝又はランドにより回折散乱されるため、トラックピ
ッチを狭くするほど信号検出光量が低下する。また、十
分なトラッキング信号が得られる深さを保ったままトラ
ックピッチを狭くするにも成形上限界がある。また溝が
深く狭いと、記録層を均一に成膜することが困難であ
る。更に、溝とランドのエッジ部分は平滑ではなく微小
凹凸があるため、ノイズの原因となる。このような悪影
響はある程度トラックピッチが狭くなったところで急激
に生じる。これらのことを考慮すると、波長520nm
で対物レンズの開口数が0.6では溝ピッチの限界は約
0.5μmと考えられる。
【0006】追記型光記録媒体の色素層にレーザー光を
照射し、物理変化又は化学変化を生じさせることでピッ
トを形成させる際、色素の光学定数、分解挙動が良好な
ピットができるかの重要な要素となる。分解しづらいも
のは感度が低下し、分解が激しいか又は、変化しやすい
ものはピット間及び半径方向のランド部への影響が大き
くなり、信頼性のあるピット形成が困難になる。従来の
CD−R媒体では、高密度で用いられているレーザー波
長では色素層の屈折率も低く、消衰係数も適度な値では
ないため、反射率が低く変調度が取れなかった。更に
は、絞られたビームで小さいピットを開けるべきところ
が、周りへの影響が大きく分布の大きいピットになった
り、半径方向へのクロストークが悪化した。逆にピット
が極端に小さくなり変調度が取れない場合もあった。従
って、記録層に用いる色素の光学的性質、分解挙動の適
切なものを選択する必要がある。
【0007】例えば、特開平6−199045号公報
は、波長680nmの半導体レーザーで記録再生可能な
光記録媒体が提案されている。この媒体は、記録層にシ
アニン色素を用いており高密度の記録再生の可能性は示
しているものの、実際に高密度に記録した記述はない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、波長
600〜690nmの短波長レーザーでの記録及び再生
が可能な高密度記録に適した光記録媒体を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明は、 基板上に少なくとも記録層及び反射層を有する光記
録媒体において、記録層中に、下記一般式(1)で示さ
れるテトラアザポルフィン化合物を含有する光記録媒
体。
【0010】
【化3】
【0011】〔式(1)中、Mは2個の水素原子、2価
の金属原子、3価1置換金属原子、4価2置換金属原
子、オキシ金属原子を表し、Lは式(2)
【0012】
【化4】
【0013】(式(2)中、R1及びR2は各々独立に水
素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキ
シ基、アミノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、炭素
数1〜20のアルキル基、ハロゲノアルキル基、アルコ
キシアルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルコキシ
基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニ
ル基、アルキルアミノカルボニル基、ジアルキルアミノ
カルボニル基、アルキルカルボニルアミノ基、アリール
カルボニルアミノ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキ
ルアミノ基、アリールアミノカルボニル基、アリールオ
キシカルボニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ
アリール基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルケ
ニルオキシカルボニル基又は炭素数2〜20のアルケニ
ル基を表し、R1とR2は連結基を介して、芳香族環を除
く環を形成してもよい。)を表す。〕
【0014】 波長600〜690nmの範囲から選
択されるレーザー光に対して記録及び再生が可能である
記載の光記録媒体。 レーザー波長において、記録層の屈折率が1.8以
上、且つ、消衰係数が0.04〜0.40である記載
の光記録媒体。 波長600〜690nmの範囲から選択されるレー
ザー光に対して、基板側から測定した反射率が20%以
上である〜のいずれかに記載の光記録媒体、に関す
るものである。
【0015】尚、一般式(1)は、以降、下記構造式の
様に略記する。
【0016】
【化5】
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の具体的構成について以下
に説明する。
【0018】光記録媒体とは予め情報を記録されている
再生専用の光再生専用媒体及び情報を記録して再生する
ことのできる光記録媒体の両方を示すものである。但
し、ここでは適例として後者の情報を記録して再生ので
きる光記録媒体、特に基板上に記録層、反射層を有する
光記録媒体に関して説明する。この光記録媒体は図1に
示すような基板、記録層、反射層及び保護層が順次積層
している4層構造を有しているか、図2に示すような貼
り合わせ構造を有している。即ち、基板1’上に記録層
2’が形成されており、その上に密着して反射層3’が
設けられており、更にその上に接着層4’を介して基板
5’が貼り合わされている。ただし、記録層2’の下又
は上に別の層があってもよく、反射層の上に別の層があ
ってもかまわない。
【0019】基板の材質としては、基本的には記録光及
び再生光の波長で透明であればよい。例えば、ポリカー
ボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリメタクリル酸メチ
ル等のアクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂
等の高分子材料やガラス等の無機材料が利用される。こ
れらの基板材料は射出成形法等により円盤状に基板に成
形される。必要に応じて、基板表面に案内溝やピットを
形成することもある。このような案内溝やピットは、基
板の成形時に付与することが好ましいが、基板の上に紫
外線硬化樹脂層を用いて付与することもできる。通常C
Dとして用いる場合は、厚さ1.2mm程度、直径80
ないし120mm程度の円盤状であり、中央に直径15
mm程度の穴が開いている。
【0020】本発明においては、基板上に記録層を設け
るが、本発明の記録層は、λmaxが450〜630nm
付近に存在する一般式(1)で示されるテトラアザポル
フィン化合物を含有する。中でも、600nm〜690
nmから選択される記録及び再生レーザー波長に対して
適度な光学定数(光学定数は複素屈折率(n+ki)で
表現される。式中のn,kは、実数部nと虚数部kに相
当する係数である。ここでは、nを屈折率、kを消衰係
数とする。)を有する必要がある。
【0021】一般に有機色素は、波長λに対し、屈折率
nと消衰係数kが大きく変化する特徴がある。nが1.
8より小さい値になると正確な信号読み取りに必要な反
射率と信号変調度は得られず、kが0.40を越えても
反射率が低下して良好な再生信号が得られないだけでな
く、再生光により信号が変化しやすくなり実用に適さな
い。この特徴を考慮して、目的とするレーザー波長にお
いて好ましい光学定数を有する有機色素を選択し記録層
を成膜することで、高い反射率を有し、且つ、感度の良
い媒体とすることができる。
【0022】本発明の一般式(1)で表される化合物
は、通常の有機色素に比べ、吸光係数が高く、また置換
基の選択により吸収波長域を任意に選択できるため、前
記レーザー光の波長において記録層に必要な光学定数
(nが1.8以上、且つ、kが0.04〜0.40であ
り、好ましくは、nが2.0以上で、且つ、kが0.0
4〜0.20)を満足する極めて有用な化合物である。
【0023】本発明の記録層に含有される一般式(1)
で示されるテトラアザポルフィン化合物の具体例を次に
述べる。
【0024】R1及びR2の具体例としては、水素原子;
フッ素、塩素、臭素、ヨウ素のハロゲン原子;ニトロ
基;シアノ基;ヒドロキシ基;アミノ基;カルボキシル
基;スルホン酸基;メチル基、エチル基、n-プロピル
基、iso-プロピル基、n-ブチル基、iso-ブチル基、sec-
ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、iso-ペンチル
基、2-メチルブチル基、1-メチルブチル基、neo-ペンチ
ル基、1,2-ジメチルプロピル基、1,1-ジメチルプロピル
基、cyclo-ペンチル基、n-ヘキシル基、4-メチルペンチ
ル基、3-メチルペンチル基、2-メチルペンチル基、1-メ
チルペンチル基、3,3-ジメチルブチル基、2,3-ジメチル
ブチル基、1,3-ジメチルブチル基、2,2-ジメチルブチル
基、1,2-ジメチルブチル基、1,1-ジメチルブチル基、3-
エチルブチル基、2-エチルブチル基、1-エチルブチル
基、1,2,2-トリメチルブチル基、1,1,2-トリメチルブチ
ル基、1-エチル-2-メチルプロピル基、cyclo-ヘキシル
基、n-ヘプチル基、2-メチルヘキシル基、3-メチルヘキ
シル基、4-メチルヘキシル基、5-メチルヘキシル基、2,
4-ジメチルペンチル基、n-オクチル基、2-エチルヘキシ
ル基、2,5-ジメチルヘキシル基、2,5,5-トリメチルペン
チル基、2,4-ジメチルヘキシル基、2,2,4-トリメチルペ
ンチル基、n-ノニル基、3,5,5-トリメチルヘキシル基、
n-デシル基、4-エチルオクチル基、4-エチル-4,5-ジメ
チルヘキシル基、n-ウンデシル基、n-ドデシル基、1,3,
5,7-テトラメチルオクチル基、4-ブチルオクチル基、6,
6-ジエチルオクチル基、n-トリデシル基、6-メチル-4-
ブチルオクチル基、n-テトラデシル基、n-ペンタデシル
基、3,5-ジメチルヘプチル基、2,6-ジメチルヘプチル
基、2,4-ジメチルヘプチル基、2,2,5,5-テトラメチルヘ
キシル基、1-cyclo-ペンチル-2,2-ジメチルプロピル
基、1-cyclo-ヘキシル-2,2-ジメチルプロピル基等の炭
素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基;
【0025】クロロメチル基、ジクロロメチル基、フル
オロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロ
エチル基、ノナフルオロブチル基等の炭素数1〜20の
ハロゲノアルキル基;メトキシエチル基、エトキシエチ
ル基、iso-プロピルオキシエチル基、3-メトキシプロピ
ル基、2-メトキシブチル基、ジエトキシメチル基等の炭
素数2〜20のアルコキシアルキル基;メトキシ基、エ
トキシ基、n-プロポキシ基、iso-プロポキシ基、n-ブト
キシ基、iso-ブトキシ基、sec-ブトキシ基、t-ブトキシ
基、n-ペントキシ基、iso-ペントキシ基、neo-ペントキ
シ基、n-ヘキシルオキシ基、n−ドデシルオキシ基等の
炭素数1〜20のアルコキシ基;メトキシエトキシ基、
エトキシエトキシ基、3-メトキシプロピルオキシ基、3-
(iso-プロピルオキシ)プロピルオキシ基等の炭素数2
〜20のアルコキシアルコキシ基;フェノキシ基、2-メ
チルフェノキシ基、4-メチルフェノキシ基、4-t-ブチル
フェノキシ基、2-メトキシフェノキシ基、4-iso-プロピ
ルフェノキシ基等の炭素数6〜20のアリールオキシ
基;ホルミル基、アセチル基、エチルカルボニル基、n-
プロピルカルボニル基、iso-プロピルカルボニル基、n-
ブチルカルボニル基、iso-ブチルカルボニル基、sec-ブ
チルカルボニル基、t-ブチルカルボニル基、n-ペンチル
カルボニル基、iso-ペンチルカルボニル基、neo-ペンチ
ルカルボニル基、2-メチルブチルカルボニル基、ニトロ
ベンジルカルボニル基等の炭素数1〜20のアシル基;
【0026】メトキシカルボニル基、エトキシカルボニ
ル基、イソプロピルオキシカルボニル基、2,4-ジメチル
ブチルオキシカルボニル基等の炭素数2〜20のアルコ
キシカルボニル基;メチルアミノカルボニル基、エチル
アミノカルボニル基、n-プロピルアミノカルボニル基、
n-ブチルアミノカルボニル基、n-ヘキシルアミノカルボ
ニル基等の炭素数2〜20のアルキルアミノカルボニル
基;ジメチルアミノカルボニル基、ジエチルアミノカル
ボニル基、ジ-n-プロピルアミノカルボニル基、ジ-n-ブ
チルアミノカルボニル基、N-メチル-N-シクロヘキシル
アミノカルボニル基等の炭素数3〜20のジアルキルア
ミノカルボニル基;
【0027】アセチルアミノ基、エチルカルボニルアミ
ノ基、ブチルカルボニルアミノ基等の炭素数2〜20の
アルキルカルボニルアミノ基;フェニルカルボニルアミ
ノ基、4-エチルフェニルカルボニルアミノ基、3-ブチル
フェニルカルボニルアミノ基等の炭素数7〜20のアリ
ールカルボニルアミノ基;メチルアミノ基、エチルアミ
ノ基、n-プロピルアミノ基、n-ブチルアミノ基、n-ヘキ
シルアミノ基等の炭素数1〜20のアルキルアミノ基;
ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ-n-プロピル
アミノ基、ジ-n-ブチルアミノ基、N-メチル-N-シクロヘ
キシルアミノ基等の炭素数2〜20のジアルキルアミノ
基;フェニルアミノカルボニル基、4-メチルフェニルア
ミノカルボニル基、2-メトキシフェニルアミノカルボニ
ル基、4-n-プロピルフェニルアミノカルボニル基等の炭
素数7〜20のアリールアミノカルボニル基;フェノキ
シカルボニル基、2-メチルフェノキシカルボニル基、4-
メトキシフェノキシカルボニル基、4-t-ブチルフェノキ
シカルボニル基等の炭素数7〜20のアリールオキシカ
ルボニル基;ベンジル基、ニトロベンジル基、シアノベ
ンジル基、ヒドロキシベンジル基、メチルベンジル基、
ジメチルベンジル基、トリメチルベンジル基、ジクロロ
ベンジル基、メトキシベンジル基、エトキシベンジル
基、トリフルオロメチルベンジル基、ナフチルメチル
基、ニトロナフチルメチル基、シアノナフチルメチル
基、ヒドロキシナフチルメチル基、メチルナフチルメチ
ル基、トリフルオロメチルナフチルメチル基等の炭素数
7〜20のアラルキル基;フェニル基、ニトロフェニル
基、シアノフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メチル
フェニル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル
基、ジクロロフェニル基、メトキシフェニル基、エトキ
シフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、N,N-ジ
メチルアミノフェニル基、ナフチル基、ニトロナフチル
基、シアノナフチル基、ヒドロキシナフチル基、メチル
ナフチル基、トリフルオロメチルナフチル基等の炭素数
6〜20のアリール基;ピロリル基、チエニル基、フラ
ニル基、オキサゾイル基、イソオキサゾイル基、オキサ
ジアゾイル基、イミダゾイル基、ベンゾオキサゾイル
基、ベンゾチアゾイル基、ベンゾイミダゾイル基、ベン
ゾフラニル基、インドイル基等のヘテロアリール基;
【0028】メチルチオ基、エチルチオ基、n-プロピル
チオ基、iso-プロピルチオ基、n-ブチルチオ基、iso-ブ
チルチオ基、sec-ブチルチオ基、t-ブチルチオ基、n-ペ
ンチルチオ基、iso-ペンチルチオ基、2-メチルブチルチ
オ基、1-メチルブチルチオ基、neo-ペンチルチオ基、1,
2-ジメチルプロピルチオ基、1,1-ジメチルプロピルチオ
基等の炭素数1〜20のアルキルチオ基;フェニルチオ
基、4-メチルフェニルチオ基、2-メトキシフェニルチオ
基、4-t-ブチルフェニルチオ基等の炭素数6〜20のア
リ−ルチオ基;アリルオキシカルボニル基、2-ブテノキ
シカルボニル基等の炭素数3〜20のアルケニルオキシ
カルボニル基;ビニル基、プロペニル基、1-ブテニル
基、iso-ブテニル基、1-ペンテニル基、2-ペンテニル
基、2-メチル-1-ブテニル基、3-メチル-1-ブテニル基、
2-メチル-2-ブテニル基、2,2-ジシアノビニル基、2-シ
アノ-2-メチルカルボキシルビニル基、2-シアノ-2-メチ
ルスルホンビニル基等の炭素数2〜20のアルケニル基
を挙げることができる。
【0029】R1とR2が連結基を介して環を形成した例
としては、−CH2CH2CH2CH2−、−CH2CH2
H(NO2)CH2−、−CH2CH(CH3)CH2CH2
−、−CH2CH(Cl)CH2CH2−等を挙げること
ができる。
【0030】Mで示される2価金属の例としては、C
u,Zn,Fe,Co,Ni,Ru,Rh,Pd,P
t,Mn,Sn,Mg,Pb,Hg,Cd,Ba,T
i,Be,Ca等が挙げられ、1置換の3価金属の例と
しては、Al−F,Al−Cl,Al−Br,Al−
I,Ga−F,Ga−Cl,Ga−Br,Ga−I,I
n−F,In−Cl,In−Br,In−I,Tl−
F,Tl−Cl,Tl−Br,Tl−I,Al−C
65,Al−C64(CH3),In−C65,In−
64(CH3),Mn(OH),Mn(OC65),
Mn〔OSi(CH33〕,Fe−Cl,Ru−Cl等
が挙げられ、2置換の4価金属の例としては、CrCl
2,SiF2,SiCl2,SiBr2,SiI2,Sn
2,SnCl2,SnBr2,ZrCl2,GeF2,G
eCl2,GeBr2,GeI2,TiF2,TiCl2
TiBr2,Si(OH)2,Sn(OH)2,Ge(O
H)2,Zr(OH)2,Mn(OH)2,TiA2,Cr
2,SiA2,SnA2,GeA2〔Aはアルキル基、フ
ェニル基、ナフチル基及びその誘導体を表す。〕,Si
(OA’)2,Sn(OA’)2,Ge(OA’)2,T
i(OA’)2,Cr(OA’)2〔A’はアルキル基、
フェニル基、ナフチル基、トリアルキルシリル基、ジア
ルキルアルコキシシリル基及びその誘導体を表す。〕,
Si(SA”)2,Sn(SA”)2,Ge(SA”)2
〔A”はアルキル基、フェニル基、ナフチル基及びその
誘導体を表す。〕等が挙げられ、オキシ金属の例として
は、VO,MnO,TiO等が挙げられる。好ましく
は、Pd,Cu,Ru,Pt,Ni,Co,Rh,Z
n,VO,TiO,Si(Y)2,Sn(Y)2,Ge
(Y)2(Yはハロゲン原子、アルコキシ基、アリ−ル
オキシ基、アシルオキシ基、ヒドロキシ基、アルキル
基、アリール基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ト
リアルキルシリルオキシ基、トリアルキルスズオキシオ
基又はトリアルキルゲルマニウムオキシ基を表す)であ
る。
【0031】本発明の一般式(1)で示されるテトラア
ザポルフィン化合物は、一般式(3)で示される化合物
を、金属化合物の存在下又は非存在下、溶媒中で反応さ
せることにより容易に製造することができる。
【0032】
【化6】 (式中R1及びR2は前記に同じ。)
【0033】一般式(1)で示されるテトラアザポルフ
ィン化合物の具体例としては、表−1に示す置換基を有
する化合物が挙げられる。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
【表4】
【0038】また、記録特性などの改善のために、波長
450〜630nmに吸収極大を有し、600〜690
nmでの屈折率が大きい前記以外の色素と混合してもよ
い。具体的には、シアニン色素、スクアリリウム系色
素、ナフトキノン系色素、アントラキノン系色素、ポル
フィリン系色素、テトラピラポルフィラジン系色素、イ
ンドフェノール系色素、ピリリウム系色素、チオピリリ
ウム系色素、アズレニウム系色素、トリフェニルメタン
系色素、キサンテン系色素、インダスレン系色素、イン
ジゴ系色素、チオインジゴ系色素、メロシアニン系色
素、チアジン系色素、アクリジン系色素、オキサジン系
色素等があり、複数の色素の混合であってもよい。これ
らの色素の混合割合は、0.1〜30%程度である。
【0039】記録層を成膜する際に、必要に応じて前記
の色素に、クエンチャー、色素分解促進剤、紫外線吸収
剤、接着剤等を混合するか、あるいは、そのような効果
を有する化合物を前記色素の置換基として導入すること
も可能である。
【0040】クエンチャーの具体例としては、アセチル
アセトナート系、ビスジチオ−α−ジケトン系やビスフ
ェニルジチオール系等のビスジチオール系、チオカテコ
ール系、サリチルアルデヒドオキシム系、チオビスフェ
ノレート系等の金属錯体が好ましい。また、アミン系も
好適である。
【0041】熱分解促進剤としては、例えば、金属系ア
ンチノッキング剤、メタロセン化合物、アセチルアセト
ナート系金属錯体等の金属化合物が挙げられる。
【0042】更に、必要に応じて、バインダー、レベリ
ング剤、消泡剤等を併用することもできる。好ましいバ
インダーとしては、ポリビニルアルコール、ポリビニル
ピロリドン、ニトロセルロース、酢酸セルロース、ケト
ン樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ウレタン樹
脂、ポリビニルブチラール、ポリカーボネート、ポリオ
レフィン等が挙げられる。
【0043】記録層を基板の上に成膜する際に、基板の
耐溶剤性や反射率、記録感度等を向上させるために、基
板の上に無機物やポリマーからなる層を設けても良い。
【0044】ここで、記録層における一般式(1)で示
されるテトラアザポルフィン化合物の含有量は、30%
以上、好ましくは60%以上である。尚、実質的に10
0%であることも好ましい。
【0045】記録層を設ける方法は、例えば、スピンコ
ート法、スプレー法、キャスト法、浸漬法等の塗布法、
スパッタ法、化学蒸着法、真空蒸着法等が挙げられる
が、スピンコート法が簡便で好ましい。
【0046】スピンコート法等の塗布法を用いる場合に
は、一般式(1)で示されるテトラアザポルフィン化合
物を1〜40重量%、好ましくは3〜30重量%となる
ように溶媒に溶解あるいは分散させた塗布液を用いる
が、この際、溶媒は基板にダメージを与えないものを選
ぶことが好ましい。例えば、メタノール、エタノール、
イソプロピルアルコール、オクタフルオロペンタノー
ル、アリルアルコール、メチルセロソルブ、エチルセロ
ソルブ、テトラフルオロプロパノール等のアルコール系
溶媒、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、シクロ
ヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサ
ン、ジメチルシクロヘキサン等の脂肪族又は脂環式炭化
水素系溶媒、トルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族
炭化水素系溶媒、四塩化炭素、クロロホルム、テトラク
ロロエタン、ジブロモエタン等のハロゲン化炭化水素系
溶媒、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソプ
ロピルエーテル、ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセ
トン、3-ヒドロキシ-3-メチル-2-ブタノン等のケトン系
溶媒、酢酸エチル、乳酸メチル等のエステル系溶媒、水
などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、或
いは、複数混合して用いてもよい。
【0047】なお、必要に応じて、記録層の色素を高分
子薄膜などに分散して用いたりすることもできる。
【0048】また、基板にダメージを与えない溶媒を選
択できない場合は、スパッタ法、化学蒸着法や真空蒸着
法などが有効である。
【0049】色素層の膜厚は、特に限定するものではな
いが、好ましくは50〜300nmである。色素層の膜
厚を50nmより薄くすると、熱拡散が大きいため記録
出来ないか、記録信号に歪みが発生する上、信号振幅が
小さくなる。また、膜厚が300nmより厚い場合は反
射率が低下し、再生信号特性が悪化する。
【0050】次に記録層の上に、好ましくは、厚さ50
〜300nmの反射層を形成する。反射層の材料として
は、再生光の波長で反射率の十分高いもの、例えば、A
u、Al、Ag、Cu、Ti、Cr、Ni、Pt、T
a、Cr及びPdの金属を単独あるいは合金にして用い
ることが可能である。この中でもAu、Al、Agは反
射率が高く反射層の材料として適している。これ以外で
も下記のものを含んでいてもよい。例えば、Mg、S
e、Hf、V、Nb、Ru、W、Mn、Re、Fe、C
o、Rh、Ir、Zn、Cd、Ga、In、Si、G
e、Te、Pb、Po、Sn、Biなどの金属及び半金
属を挙げることができる。また、Auを主成分としてい
るものは反射率の高い反射層が容易に得られるため好適
である。ここで主成分というのは含有率が50%以上の
ものをいう。金属以外の材料で低屈折率薄膜と高屈折率
薄膜を交互に積み重ねて多層膜を形成し、反射層として
用いることも可能である。
【0051】反射層を形成する方法としては、例えば、
スパッタ法、イオンプレーティング法、化学蒸着法、真
空蒸着法等が挙げられる。また、基板の上や反射層の下
に反射率の向上、記録特性の改善、密着性の向上等のた
めに公知の無機系又は有機系の中間層、接着層を設ける
こともできる。
【0052】更に、反射層の上の保護層の材料としては
反射層を外力から保護するものであれば特に限定しな
い。有機物質としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、
電子線硬化性樹脂、UV硬化性樹脂等を挙げることがで
きる。また、無機物質としては、SiO2、Si34
MgF2、SnO2等が挙げられる。熱可塑性樹脂、熱硬
化性樹脂などは適当な溶剤に溶解して塗布液を塗布し、
乾燥することによって形成することができる。UV硬化
性樹脂は、そのままもしくは適当な溶剤に溶解して塗布
液を調製した後にこの塗布液を塗布し、UV光を照射し
て硬化させることによって形成することができる。UV
硬化性樹脂としては、例えば、ウレタンアクリレート、
エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレートなど
のアクリレート樹脂を用いることができる。これらの材
料は単独であるいは混合して用いてもよいし、1層だけ
でなく多層膜にして用いてもよい。
【0053】保護層の形成の方法としては、記録層と同
様にスピンコート法やキャスト法などの塗布法やスパッ
タ法や化学蒸着法等の方法が用いられるが、この中でも
スピンコート法が好ましい。
【0054】保護層の膜厚は、一般には0.1〜100
μmの範囲であるが、本発明においては、3〜30μm
であり、好ましくは5〜20μmがより好ましい。
【0055】保護層の上に更にレーベル等の印刷を行う
こともできる。
【0056】また、反射層面に保護シート又は基板を貼
り合わせる、あるいは反射層面相互を内側とし対向させ
光記録媒体2枚を貼り合わせる等の手段を用いてもよ
い。基板鏡面側に、表面保護やゴミ等の付着防止のため
に紫外線硬化樹脂、無機系薄膜等を成膜してもよい。
【0057】ここで、本発明でいう波長600〜690
nmのレーザーは、特に限定はないが、例えば、可視領
域の広範囲で波長選択のできる色素レーザーや波長63
3nmのヘリウムネオンレーザー、最近開発されている
波長680、650、635nm付近の高出力半導体レ
ーザーなどが挙げられる。本発明では、これらから選択
される一波長又は複数波長において高密度記録及び再生
が可能となる。
【0058】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れによりなんら限定されるものではない。
【0059】〔実施例1〕エチレングリコール300m
lに式(3−1)で示される化合物6.0g及び、塩化
コバルト1.4gを加え、2時間還流した。室温まで冷
却した後、水1000mlを加え、析出物を濾取した。
水洗、乾燥した後、カラムクロマトグラフィー(シリカ
ゲル/クロロホルム)にて精製し、下記構造式(1−
1)で示される化合物を0.4g得た。
【0060】
【化7】
【0061】
【化8】
【0062】下記の分析結果より、目的物であることを
確認した。
【0063】
【表5】
【0064】このようにして得られた化合物は、クロロ
ホルム溶液中において585nmに極大吸収を示し、グ
ラム吸光係数は1.19×105ml/g.cmであっ
た。
【0065】〔実施例2〕実施例1において、式(3−
1)で示される化合物6.0g及び、塩化コバルト1.
4gの代わりに、式(3−1)で示される化合物6.5
g及び、塩化バナジル1.7gを用いること以外は同様
にして、下記構造式(1−2)で示される化合物を0.
6g得た。
【0066】
【化9】
【0067】下記の分析結果より、目的物であることを
確認した。
【0068】
【表6】
【0069】このようにして得られた化合物は、クロロ
ホルム溶液中において605nmに極大吸収を示し、グ
ラム吸光係数は2.04×105ml/g.cmであっ
た。
【0070】〔実施例3〕実施例1において、式(3−
1)で示される化合物6.0g及び、塩化コバルト1.
4gの代わりに、式(3−1)で示される化合物6.5
g及び、塩化銅1.6gを用いること以外は同様にし
て、下記構造式(1−3)で示される化合物を0.5g
得た。
【0071】
【化10】
【0072】下記の分析結果より、目的物であることを
確認した。
【0073】
【表7】
【0074】このようにして得られた化合物は、クロロ
ホルム溶液中において594nmに極大吸収を示し、グ
ラム吸光係数は2.35×105ml/g.cmであっ
た。
【0075】〔実施例4〕実施例1において、式(3−
1)で示される化合物6.0g及び、塩化コバルト1.
4gの代わりに、式(3−2)で示される化合物6.0
g及び、塩化銅1.0gを用いること以外は同様にし
て、下記構造式(1−4)で示される化合物を0.6g
得た。
【0076】
【化11】
【0077】
【化12】
【0078】下記の分析結果より、目的物であることを
確認した。
【0079】
【表8】
【0080】このようにして得られた化合物は、クロロ
ホルム溶液中において599nmに極大吸収を示し、グ
ラム吸光係数は1.59×105ml/g.cmであっ
た。
【0081】〔実施例5〕化合物(1−1)0.2gを
ジメチルシクロヘキサン10mlに溶解し、色素溶液を
調製した。基板は、ポリカーボネート樹脂製で連続した
案内溝(トラックピッチ:0.8μm)を有する直径1
20mmφ、厚さ1.2mmの円盤状のものを用いた。
【0082】この基板上に色素溶液を回転数1500r
pmでスピンコートし、70℃3時間乾燥して、記録層
を形成した。この記録層の吸収極大は595nmであ
り、光学定数は、680nmではnが2.1、kは0.
03であり、650nmではnが2.3、kは0.05
であり、635nmではnが2.4、kは0.07であ
る。
【0083】この記録層の上にバルザース社製スパッタ
装置(CDI−900)を用いてAuをスパッタし、厚
さ100nmの反射層を形成した。スパッタガスには、
アルゴンガスを用いた。スパッタ条件は、スパッタパワ
ー2.5kW、スパッタガス圧1.0×10-2Torr
で行った。
【0084】更に反射層の上に紫外線硬化樹脂SD−1
7(大日本インキ化学工業製)をスピンコートした後、
紫外線照射して厚さ6μmの保護層を形成し、光記録媒
体を作製した。
【0085】得られた光記録媒体に、波長635nmで
レンズの開口数が0.6の半導体レーザーヘッドを搭載
したパルステック工業製光ディスク評価装置(DDU−
1000)及びKENWOOD製EFMエンコーダーを
用いて、線速度3.5m/s、レーザーパワー8mWで
最短ピット長0.44μmになるように記録した。記録
後、650nm及び635nm赤色半導体レーザーヘッ
ド(レンズの開口数は0.6)を搭載した評価装置を用
いて信号を再生し、反射率、エラーレート及び変調度を
測定した結果、いずれも良好な値を示した。
【0086】次に680nm半導体レーザーヘッドを搭
載したパルステック工業製光ディスク評価装置(DDU
−1000)及びKENWOOD製EFMエンコーダー
を用いて、線速度1.4m/s、レーザーパワー10m
Wで最短ピット長0.60μmになるように記録した。
この記録した媒体を680nm、650nm及び635
nm赤色半導体レーザーヘッドを搭載したパルステック
工業製光ディスク評価装置(DDU−1000)を用い
て信号を再生し、反射率、エラーレート及び変調度を測
定した。いずれも良好な値を示した。
【0087】このように、この媒体は複数のレーザー波
長で記録及び再生を良好に行うことが出来た。
【0088】なお、エラーレートはケンウッド社製CD
デコーダー(DR3552)を用いて計測し、変調度は
以下の式により求めた。
【0089】
【数1】
【0090】〔実施例6〕基板にポリカーボネート樹脂
製で連続した案内溝(トラックピッチ:0.8μm)を
有する直径120mmφ、厚さ0.6mmの円盤状のも
のを用いる以外は実施例5と同様にして塗布及び反射層
を形成した。
【0091】更に反射層上に紫外線硬化性接着剤SD−
301(大日本インキ化学工業製)をスピンコートし、
その上にポリカーボネート樹脂製で直径120mmφ、
厚さ0.6mmの円盤状基板を乗せた後、紫外線照射し
て貼り合わせした光記録媒体を作製した。
【0092】作製した媒体に、0.6mm厚に対応した
635nm半導体レーザーヘッドを搭載している以外は
実施例5と同様にパルステック工業製光ディスク評価装
置(DDU−1000)及びKENWOOD製EFMエ
ンコーダーを用いて記録した。記録後、650nm及び
635nm赤色半導体レーザーヘッドを搭載した評価装
置を用いて信号を再生し、反射率、エラーレート及び変
調度を測定した結果、いずれも良好な値を示した。
【0093】〔実施例7〜15〕表−1に記載したテト
ラアザポルフィン化合物(1−2〜1−10)を用いる
以外は、実施例6と同様にして光記録媒体を作製した。
【0094】作製した媒体に実施例6と同様に635n
m半導体レーザーヘッドを搭載したパルステック工業製
光ディスク評価装置(DDU−1000)及びKENW
OOD製EFMエンコーダーを用いて記録した。記録
後、650nm及び635nm赤色半導体レーザーヘッ
ドを搭載した評価装置を用いて信号を再生し、反射率、
エラーレート及び変調度を測定した結果、いずれも良好
な値を示した。
【0095】〔比較例1〕実施例6において、テトラア
ザポルフィン化合物(1−1)の代わりに、ペンタメチ
ンシアニン色素NK−2929[1,3,3,1',3',3'-ヘキ
サメチル-2',2'-(4,5,4',5'-ジベンゾ)インドジカルボ
シアニンパークロレート、日本感光色素研究所製]を用
いること以外は同様にして光記録媒体を作製した。作製
した媒体に実施例6と同様に635nm半導体レーザー
ヘッドを搭載したパルステック工業製光ディスク評価装
置(DDU−1000)及びKENWOOD製EFMエ
ンコーダーを用いて、線速3.5m/s、レーザーパワ
ー7mWで記録した。記録後、650nm及び635n
m赤色半導体レーザーヘッドを搭載した評価装置を用い
て信号を再生した結果、反射率は低く、エラーレートは
大きく、変調度も小さかった。更に、長時間再生してい
ると信号が劣化した。
【0096】〔比較例2〕比較例1において、NK29
29の代わりにトリメチンシアニン色素NK79[1,3,
3,1',3',3'-ヘキサメチル-2',2'-インドジカルボシアニ
ンアイオダイド、日本感光色素研究所製]を用いたこと
以外は同様にして光記録媒体を作製した。作製した媒体
に実施例6と同様に635nm半導体レーザーヘッドを
搭載したパルステック工業製光ディスク評価装置(DD
U−1000)及びKENWOOD製EFMエンコーダ
ーを用いて、線速3.5m/s、レーザーパワー7mW
で記録した。記録後、650nm及び635nm赤色半
導体レーザーヘッドを搭載した評価装置を用いて信号を
再生した結果、波形が歪み、エラーレートは大きく、変
調度も小さかった。更に、長時間再生していると信号が
劣化した。
【0097】以上の実施例5〜15及び比較例1〜2に
おいて、記録層の光学定数及び各媒体を635nmで記
録して、650及び635nmで再生した時の反射率、
エラーレート、変調度を表−2にまとめて示す。
【0098】
【表9】
【0099】
【表10】
【0100】
【発明の効果】本発明によれば、テトラアザポルフィン
化合物を記録層として用いることにより、高密度光記録
媒体として非常に注目されている波長600〜690n
mのレーザーで記録再生が可能な追記型光記録媒体を提
供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の光記録媒体及び本発明の層構成を示す断
面構造図である。
【図2】本発明の光記録媒体の層構成を示す断面構造図
である。
【符号の説明】 1 基板 2 記録層 3 反射層 4 保護層 1’ 基板 2’ 記録層 3’ 反射層 4’ 接着層 5’ 基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉本 賢一 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 塚原 宇 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 津田 武 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 梅原 英樹 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 詫摩 啓輔 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に少なくとも記録層及び反射層を
    有する光記録媒体において、記録層中に、下記一般式
    (1)で示されるテトラアザポルフィン化合物を含有す
    る光記録媒体。 【化1】 〔式(1)中、Mは2個の水素原子、2価の金属原子、
    3価1置換金属原子、4価2置換金属原子、オキシ金属
    原子を表し、Lは式(2) 【化2】 (式(2)中、R1及びR2は各々独立に水素原子、ハロ
    ゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、アミノ
    基、カルボキシル基、スルホン酸基、炭素数1〜20の
    アルキル基、ハロゲノアルキル基、アルコキシアルキル
    基、アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アリール
    オキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アルキ
    ルアミノカルボニル基、ジアルキルアミノカルボニル
    基、アルキルカルボニルアミノ基、アリールカルボニル
    アミノ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ
    基、アリールアミノカルボニル基、アリールオキシカル
    ボニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロアリール
    基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルケニルオキ
    シカルボニル基又は炭素数2〜20のアルケニル基を表
    し、R1とR2は連結基を介して、芳香族環を除く環を形
    成してもよい。)を表す。〕
  2. 【請求項2】 波長600〜690nmの範囲から選択
    されるレーザー光に対して記録及び再生が可能である請
    求項1記載の光記録媒体。
  3. 【請求項3】 レーザー波長において、記録層の屈折率
    が1.8以上、且つ、消衰係数が0.04〜0.40で
    ある請求項2記載の光記録媒体。
  4. 【請求項4】 波長600〜690nmの範囲から選択
    されるレーザー光に対して、基板側から測定した反射率
    が20%以上である請求項1〜3のいずれかに記載の光
    記録媒体。
JP16432997A 1997-06-20 1997-06-20 光記録媒体 Expired - Fee Related JP3742487B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16432997A JP3742487B2 (ja) 1997-06-20 1997-06-20 光記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16432997A JP3742487B2 (ja) 1997-06-20 1997-06-20 光記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1111015A true JPH1111015A (ja) 1999-01-19
JP3742487B2 JP3742487B2 (ja) 2006-02-01

Family

ID=15791108

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16432997A Expired - Fee Related JP3742487B2 (ja) 1997-06-20 1997-06-20 光記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3742487B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6576321B2 (en) 2000-09-19 2003-06-10 Mitsui Chemicals, Inc. Optical recording information medium
JP2007099744A (ja) * 2005-10-07 2007-04-19 Yamada Chem Co Ltd テトラアザポルフィリン化合物の製造法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6576321B2 (en) 2000-09-19 2003-06-10 Mitsui Chemicals, Inc. Optical recording information medium
JP2007099744A (ja) * 2005-10-07 2007-04-19 Yamada Chem Co Ltd テトラアザポルフィリン化合物の製造法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3742487B2 (ja) 2006-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100252745B1 (ko) 광기록매체 및 이에 이용되는 디피로메텐금속킬레이트화합물
JP3708298B2 (ja) 光記録媒体
JP3614586B2 (ja) ジピロメテン金属キレート化合物及びこれを用いた光記録媒体
JP2000057627A (ja) 光反射膜及びそれを用いた光記録媒体
JPH1058828A (ja) 光記録媒体
JPH1192479A (ja) 光記録媒体
JPH10330633A (ja) サブフタロシアニン化合物及びそれを用いた光記録媒体
JP3820050B2 (ja) 光記録媒体
JPH11256057A (ja) ジピロメテン金属キレート化合物及びそれを含有してなる光記録媒体
JP2000222771A (ja) 光記録媒体
JP3868099B2 (ja) ジベンゾピロメテンホウ素キレート化合物及びそれを含有してなる光記録媒体
JP3742487B2 (ja) 光記録媒体
JPH1143491A (ja) ピロメテン金属キレ−ト化合物及びそれを用いた光記録媒体
JPH11256056A (ja) ベンゾピロメテン金属キレート化合物及びそれを含有してなる光記録媒体
JP3654398B2 (ja) 光記録媒体
JP3704230B2 (ja) 光記録媒体
JPH11302551A (ja) ジピロメテン金属キレート化合物及びそれを含有してなる光記録媒体
JP2000318312A (ja) 光記録媒体
JPH10287819A (ja) ベンゾピロメテン系化合物及びそれを用いた光記録媒体
JPH09193546A (ja) 光記録媒体
JP3608873B2 (ja) 光記録媒体
JPH0954980A (ja) 光記録媒体
JP2000318313A (ja) 光記録媒体
JP2004314327A (ja) 光記録媒体
JP3980092B2 (ja) 光記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040511

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20040511

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050706

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050713

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050909

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051101

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051111

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees