JPH11109783A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH11109783A
JPH11109783A JP28281297A JP28281297A JPH11109783A JP H11109783 A JPH11109783 A JP H11109783A JP 28281297 A JP28281297 A JP 28281297A JP 28281297 A JP28281297 A JP 28281297A JP H11109783 A JPH11109783 A JP H11109783A
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JP
Japan
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recording material
roller
image
fixing
fixing device
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Application number
JP28281297A
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English (en)
Inventor
Kaneo Yoda
兼雄 依田
Naoyuki Okumura
尚之 奥村
Tahei Ishiwatari
太平 石渡
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Priority to EP98305550A priority patent/EP0892323B1/en
Priority to US09/114,167 priority patent/US6078760A/en
Priority to DE69837128T priority patent/DE69837128T2/de
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マット画像あるいは高品質のグロス画像を選
択的に得る。 【解決手段】 記録材Sを定着器400に複数回通す場
合には、定着器による記録材の搬送速度を、1回目の搬
送速度に比べて2回目以降の搬送速度の方を遅く設定す
る。記録材を定着器に1回通過させた後、表裏を反転さ
せて2回目以降の通過をさせる。第1、第2ローラ41
0,420のニップ部の形状は、その軸線方向から見
て、片面にのみ画像が形成された記録材が定着器を偶数
回通過する場合において定着器を最後に通過する際の記
録材における画像形成面と接触するローラ420側に凹
形状に凹む形状に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録材(普通紙、
コート紙、OHP(オーバーヘッドプロジェクタ)用シ
ート、光沢紙、光沢フィルム、カラー画像専用紙、葉書
等のカットシート、あるいは封筒等)に画像(文字等を
含む)を形成し、定着させて排出する画像形成装置に関
する。主として電子写真技術を用いて記録材上にカラー
画像を形成し定着させて排出するプリンター、ファクシ
ミリ、複写機等の画像形成装置に関し、特に、その定着
技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、記録材を加熱、加圧しつつ搬送
する定着器を備え、記録材の表面にトナー等の現像剤か
らなる未定着画像を形成した後、この記録材を定着器に
通すことにより画像を記録材に定着させる画像形成装置
が広く知られている。
【0003】また、この種の画像形成装置において、定
着性を向上させるべく、選択的に(必要に応じ)記録材
を定着器に2回通すようにしたものが知られている(特
公平5−48917号公報,特公平6−68646号公
報)。
【0004】一方、カラー画像を形成する場合には、記
録材上において重畳された複数色(例えばイエロー、マ
ゼンタ、シアン、ブラック)のトナー像を溶融させて定
着させる必要があり、大きな熱容量が必要となるので、
このような場合には、記録材を比較的遅い速度で定着器
に通すようにした定着装置が知られている(特公平6−
40235号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近ごろでは、記録材上
に最終的に形成される(定着される)画像の状態をユー
ザーの好みに応じてマット画像(艶消し画像)とした
り、グロス画像(光沢画像)としたりすることができる
ようにすべきであるという要請がある。
【0006】マット画像は、トナー像を完全には溶融化
させないことによって得ることができるから、比較的少
ない熱量で定着させることによって得ることができる。
【0007】グロス画像は、トナー像を完全に溶融させ
ることによって得ることができるから、比較的多くの熱
量で定着させることによって得ることができる。
【0008】このような要請に応えようとすると、上述
した従来技術ではそれぞれ次のような問題がある。
【0009】記録材を定着器に選択的に2回通すことが
できるようにしたもの(特公平5−48917号公報,
特公平6−68646号公報)においては、マット画像
を得ようとする場合には未定着画像が形成された記録材
を1回だけ定着器に通すことによってマット画像を形成
し、グロス画像を得ようとする場合には記録材を2回定
着器に通すことによってグロス画像を形成することがで
きるようにも思われる。
【0010】しかしながら、この従来の技術では、同一
定着条件下(同一定着圧力、同一定着温度、同一定着速
度)で、記録材を1回または2回通すようにしたもので
あるので、実際には、マット画像あるいはグロス画像を
選択的に得ることは困難である。
【0011】例えば、1回の通過でマット画像が得られ
るように定着条件を設定したとすると、その定着条件下
において2回通過させてもグロス画像を得ることは困難
である。1回目の通過から2回目の通過に至る過程にお
いて、記録材およびトナー像からの放熱がなされるから
である。2回以上通過させることによってグロス画像を
得ることは可能であるかも知れないが、その場合には、
かなり多くの回数を要することになるおそれがある。
【0012】逆に、例えば2回の通過でグロス画像が得
られるように定着条件を設定したとすると、その定着条
件下において1回通過させた場合には、熱量が多くなり
過ぎてマット画像が得られなくなるそれがある。
【0013】これから分かるように、この従来の技術で
は、マット画像あるいはグロス画像を選択的に得ること
は困難である。
【0014】一方、特公平6−40235号公報記載の
従来技術においては、マット画像を得ようとする場合に
は未定着画像が形成された記録材を比較的速い速度で定
着器に通すことによってマット画像を形成し、グロス画
像を得ようとする場合には比較的遅い速度で記録材を定
着器に通すことによってグロス画像を形成することがで
きるようにも思われる。
【0015】しかしながら、この従来の技術では、記録
材を1回だけ定着器に通すようにしたものであるので、
マット画像を得ることは可能ではあるけれども、高品質
のグロス画像を得ることは困難である。
【0016】記録材を1回だけ低速度で定着器に通すこ
とでグロス画像を得ようとする場合には、1度に多くの
熱量が付与され、1度に多くの熱量が付与されるとトナ
ーが定着器(例えば定着ローラ)に付着するいわゆるオ
フセットが生じ易くなって画像が劣化し易くなるからで
ある。
【0017】結果として、この従来の技術では、マット
画像あるいは高品質のグロス画像を選択的に得ることは
困難である。
【0018】本発明の目的は、以上のような問題を解決
し、マット画像あるいは高品質のグロス画像を選択的に
得ることのできる画像形成装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の画像形成装置は、記録材を加熱、加圧
しつつ搬送する定着器を備え、記録材の表面に未定着画
像を形成した後、この記録材を前記定着器に選択的に複
数回通すことにより画像を記録材に定着させる画像形成
装置であって、前記記録材を定着器に複数回通す場合に
は、前記定着器による記録材の搬送速度が、1回目の搬
送速度に比べて2回目以降の搬送速度の方が遅く設定さ
れることを特徴とする。
【0020】請求項2記載の画像形成装置は、請求項1
記載の画像形成装置において、前記記録材を定着器に複
数回通す場合には、記録材を前記定着器に1回通過させ
た後、記録材の表裏を反転させて2回目以降の通過をさ
せることを特徴とする。
【0021】請求項3記載の画像形成装置は、請求項1
または2記載の画像形成装置において、前記定着器は、
未定着画像が形成された記録材を加熱、加圧しつつ搬送
する第1、第2ローラを有し、かつ、第1、第2ローラ
のニップ部の形状が、その軸線方向から見て、片面にの
み画像が形成された記録材が定着器を偶数回通過する場
合において定着器を最後に通過する際の記録材における
画像形成面と接触するローラ側に凹形状に凹む形状に形
成されることを特徴とする。
【0022】
【作用効果】請求項1記載の画像形成装置によれば、記
録材の表面に未定着画像が形成された後、この記録材が
定着器に通され、定着器で加熱、加圧されつつ搬送され
ることによって未定着画像が記録材に定着され、その定
着回数は選択的に複数回なされる。
【0023】そして、前記記録材が定着器を複数回通る
場合には、定着器による記録材の搬送速度が、1回目の
搬送速度に比べて2回目以降の搬送速度の方が遅く設定
されるので、高品質のグロス画像を容易に得ることがで
きる。
【0024】より詳しく説明すると、この画像形成装置
によれば、マット画像を得る場合には、未定着画像が形
成された記録材が、比較的速い速度で1回定着器に通さ
れることによって得られることとなる。
【0025】グロス画像を得る場合には、未定着画像が
形成された記録材が比較的速い速度で1回定着器に通さ
れマット画像が形成された後、2回目以降については比
較的遅い速度で定着器に通されることによって、多くの
熱量が付与されマット画像がグロス画像化して、グロス
画像が得られることとなる。
【0026】ここで、記録材が2回目以降定着器を通過
する際には、すでに記録材は1回定着器を通過してお
り、この1回目の定着によるマット画像が得られる程度
のトナー等の現像剤の溶融によって現像剤間の凝集力お
よび現像剤と記録材との結着力が未定着画像の場合のそ
れに比べて大きく増大しているので、比較的遅い搬送速
度によって結果として多くの熱量が付与されたとして
も、前述したオフセットは極めて生じ難くなる。
【0027】したがって、この画像形成装置によれば、
グロス画像を得る場合、特にカラー画像を得る場合に
は、より多くの熱量を付与することによって、発色性、
透明性、光沢性が良好な高品質のグロス画像を得ること
ができる。
【0028】したがって、また、より少ない定着回数で
高品質のグロス画像を容易に得ることができる。
【0029】以上のように、この請求項1記載の画像形
成装置によれば、マット画像あるいは高品質のグロス画
像を選択的に得ることができ、しかも容易に得ることが
できる。
【0030】請求項2記載の画像形成装置によれば、請
求項1記載の画像形成装置において、前記記録材を定着
器に複数回通す場合には、記録材を前記定着器に1回通
過させた後、記録材の表裏を反転させて2回目以降の通
過をさせる構成となっているので、記録材が複数回定着
器に通されるにもかかわらず、記録材のカールの累積が
抑制され、したがって記録材の詰まりが生じにくくな
る。
【0031】より詳しく説明すると、定着器を通った記
録材はカールするが、前述した特公平5−48917号
公報,特公平6−68646号公報記載の従来技術で
は、片面に画像が形成された記録材を定着器に2回通す
際、記録材の表裏を反転させることなく通していたの
で、記録材のカールが累積して増大し、これが紙詰まり
(記録材がその搬送経路中において詰まってしまうこ
と)の原因になり易いという難点があった。
【0032】これに対し、この請求項2記載の画像形成
装置によれば、請求項1記載の画像形成装置において、
前記記録材を定着器に複数回通す場合には、記録材を前
記定着器に1回通過させた後、記録材の表裏を反転させ
て2回目以降の通過をさせる構成となっているので、記
録材が複数回定着器に通されるにもかかわらず、記録材
のカールの累積が抑制され、したがって記録材の詰まり
が生じにくくなる。
【0033】請求項3記載の画像形成装置によれば、請
求項1または2記載の画像形成装置において、前記定着
器は、未定着画像が形成された記録材を加熱、加圧しつ
つ搬送する第1、第2ローラを有し、かつ、第1、第2
ローラのニップ部の形状が、その軸線方向から見て、片
面にのみ画像が形成された記録材が定着器を偶数回通過
する場合において定着器を最後に通過する際の記録材に
おける画像形成面と接触するローラ側に凹形状に凹む形
状に形成されるので、記録材は、これが最後に定着器を
通過する際には、その画像形成面と接触するローラの表
面から離間する方向に指向されるようにして送り出され
ることとなる。
【0034】したがって、当該ローラに対する記録材の
巻付きが良好に防止され、結果としてより円滑な記録材
の搬送状態が得られることとなる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0036】図1は本発明に係る画像形成装置の一実施
の形態を示す内部構造図である。
【0037】この実施の形態の画像形成装置は、イエロ
ー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色のトナーによる
現像器を用いてフルカラー画像を形成することのできる
レーザープリンタである。
【0038】図1において、50は装置本体のケースで
あり、このケース50内に、3つの給紙装置70(70
A,70B,70C)、露光ユニット60、感光体ユニ
ット100、現像ユニット200、中間転写ユニット3
00、定着器をなす定着ユニット400、およびこの装
置全体の制御を行なう制御ユニット80、等が設けられ
ている。また、ケース50の上面には、画像形成後に最
終的に排出される記録材を受ける受け部51が形成され
ている。
【0039】この画像形成装置における用紙供給部は上
記給紙装置70(A,B,C)で構成されているととも
に、画像形成部は上記露光ユニット60、感光体ユニッ
ト100、現像ユニット200、および中間転写ユニッ
ト300で構成されており、ケース50内には、用紙供
給部から画像形成部および定着ユニット400を経て受
け部51に至る用紙搬送経路90が形成されている。
【0040】給紙装置70(A,B,C)は、複数枚の
記録材Sが積層状態で収納されるカセット71と、この
カセット71に収納された記録材Sのうち最上位の記録
材と接触してこれを給送するピックアップローラ72
と、このピックアップローラ72により給送される記録
材を確実に1枚ずつに分離する分離ローラ対74とを有
している。
【0041】給紙装置70により給送された記録材は、
記録材搬送経路90の後述する供給経路91の搬送ロー
ラ対91aによってゲートローラ対91bに向けて搬送
され、このゲートローラ対91bにより所定のタイミン
グで画像形成部の後述する第2転写部すなわち中間転写
ベルト360と二次転写ローラ380との間に供給され
る。
【0042】記録材搬送経路90は、3つの給紙装置7
0(A,B,C)のうちのいずれかから画像形成部に向
けて記録材を供給する供給経路91と、画像形成部にて
画像が形成された記録材を定着ユニット400に向けて
搬送する可動経路92と、定着ユニット400にて画像
が定着された記録材を、必要に応じてその表裏を反転さ
せ、あるいは受け部51に向けて排出するための排紙経
路93と、後述する両面モード時、および反転再定着サ
ブモード時のための返送経路94とを有している。
【0043】供給経路91には、記録材を搬送する搬送
ローラ対91a、および画像形成部への記録材の搬送タ
イミングを規定するゲートローラ対91bが配置されて
いる。
【0044】可動経路92には、記録材の下面と接触し
て記録材を案内するとともに記録材に搬送力を付与する
搬送ベルト92aが配置されている。この搬送ベルト9
2aは、搬送されるべき記録材の搬送方向長さ(図1に
おいて左右方向の長さ)が、中間転写ユニット300の
後述するバックアップローラ350と二次転写ローラ3
80とのニップ部と、定着ユニット400の後述する第
1ローラ410と第2ローラ420とのニップ部との距
離よりも長い場合には、実線で示すように略水平位置に
あって当該記録材(例えばB5サイズ以上の普通紙等)
を湾曲させた状態で搬送する湾曲経路92bを形成し、
短い場合には、仮想線で示すように、上記第1ローラ4
10と第2ローラ420とのニップ部に向かう傾斜位置
にあって、当該記録材(例えば横置き状態の封筒等)を
上記第1ローラ410と第2ローラ420とのニップ部
に向けて直線的に搬送する直線経路92cを形成する。
【0045】排紙経路93は、第1、第2の排紙経路9
3a,93bを有しており、これら第1、第2の排紙経
路93a,93bの入り口(図において下端)には、1
本の駆動ローラ95aと、この駆動ローラ95aに対し
第1の経路93a側において圧接された第1の従動ロー
ラ95cと、駆動ローラ95aに対し第2の経路93b
側において圧接された第2の従動ローラ95bとからな
る第1搬送ローラ部95が配置されている。その上方に
は、同じく1本の駆動ローラ96aと、これの両側に圧
接されて従動する2本の従動ローラ96b,96cとか
らなる第2搬送ローラ部96が配置され、さらにその上
方には同じく1本の駆動ローラ97aと、これの両側に
圧接されて従動する2本の従動ローラ97b,97cと
からなる第3搬送ローラ部97が配置されている。そし
てさらに、第1、第2の排紙経路93a,93bの出口
(図において上端)には、1本の駆動ローラ98aと、
これの両側に圧接されて従動する2本の従動ローラ98
b,98cとからなる排紙ローラ部98が配置されてい
る。
【0046】これら各ローラ部95〜97の間には、第
1の排紙経路93aと第2の排紙経路93bとを完全に
分離して独立した排紙経路とするためのガイド手段とし
ての中央ガイド99,99,99が配置されている。
【0047】第1搬送ローラ部95は、常に逆転方向
(図1矢印方向)に回転駆動される構成となっている
が、第2、第3搬送ローラ部96,97、および排紙ロ
ーラ部98は、それぞれ、正転、逆転が可能に構成され
ている。なお、第2、第3搬送ローラ部96,97、お
よび排紙ローラ部98の従動ローラ96b,96c,9
7b,97c,98b,98cは、例えば駆動ローラに
対する離間機構を備えており、その駆動ローラに対する
従動が解除可能に構成されている。
【0048】第1搬送ローラ部95と第2搬送ローラ部
96との間には、切換装置500が配置されている。
【0049】切換装置500は、図2にも示すように、
第1切換ガイド510と、第2切換ガイド520とを備
えている。なお、第1切換ガイド510は、第1の排紙
経路93aと第2の排紙経路93bとを完全に分離して
独立した排紙経路とするためのガイド手段としての役割
も果たす。
【0050】第1切換ガイド510は、画像が形成され
定着された後の記録材を上記第1、第2の排紙経路93
a,93bのうちいずれか一方に導くための切換手段を
なすとともに、第1の排紙経路93aに一旦搬入された
記録材を返送経路93に導くためのものであり、第1の
排紙経路93aと第2の排紙経路93bとの間に配置さ
れた軸511に固定されている。軸511の一端にはア
ーム512が固定されており、このアーム512の先端
には、ソレノイド513のピン514が連結されてい
る。したがって、ピン514が上動した位置にあると
き、第1切換ガイド510は図1および図2に実線で示
すようにその先端510aが第1の従動ローラ95c側
に指向する位置にあり、ピン514が下動すると、第1
切換ガイド510は図1に仮想線で示すように反時計方
向に回動して、その先端510aが第2の従動ローラ9
5b側に指向する位置に切り替わるようになっている。
【0051】第2切換ガイド520は、第2の排紙経路
93bに一旦搬入された記録材を返送経路94に導くた
めのもので、第2の排紙経路93bの一面をガイドする
案内板93b1の外側に配置された軸521に固定され
ている。軸521の一端にはアーム522が固定されて
おり、このアーム522の先端に、ソレノイド523の
ピン524が連結されている。したがって、ピン524
が上動した位置にあるとき、第2切換ガイド520は図
1および図2に実線で示す第2の排紙経路93bから退
避した位置にあり、ピン524が下動すると、時計方向
に回動してその先端部分が第2の排紙経路93b中に入
り込むようになっている。
【0052】案内板93b1には、第2切換ガイド52
0に対向した切欠93b2が設けられており、第2切換
ガイド520が時計方向に回動した際には、その先端部
分520aが、この切欠93b2に入り込んで、駆動ロ
ーラ95aと従動ローラ95cとのニップ部95n1に
向かう(図1の仮想線参照)。
【0053】なお、第1切換ガイド510が反時計方向
に回動した際には、その先端510aが切欠93b2に
入り込むようになっている(図1の仮想線参照)。
【0054】第1、第2の排紙経路93a,93bの入
り口には、これら経路に導かれた記録材の後端が当該排
紙経路の入り口を通過したことを検出する入り口検出手
段81が配置されている。この検出手段81は、フォト
センサで構成されており、その対向部に記録材があると
きONし、無いときにはOFFとなる。
【0055】また、第1、第2の排紙経路93a,93
bの適所には、記録材が当該排紙経路において詰まった
ことを検出する詰まり検出手段をなす複数個のフォトセ
ンサ82a,83a,82b,83bが配置されてい
る。なお、この実施の形態では、上記入り口検出手段を
構成するフォトセンサ81も、詰まり検出手段の一部を
構成している。
【0056】これらのフォトセンサ81、および82
a,83a,82b,83bは制御手段をなす制御ユニ
ット80に接続されている。
【0057】制御ユニット80は、この装置全体の制御
を行なうものである。制御ユニット80は、記録材の両
面に画像が形成されるように装置を作動させる両面モー
ドと、記録材の片面にのみ画像が形成されるように装置
を作動させる片面モードとを有している。片面モード中
には、1回定着ユニット400を通過した記録材を、そ
の表裏を反転させて再び定着ユニット400に通す反転
再定着サブモードが選択可能に設けられている。
【0058】制御ユニット80には、両面モード/片面
モードを選択するためのモード選択スイッチ84と、記
録材の種類を選択するための用紙選択スイッチ85と、
定着後に得られる画質の種類を選択するための画質選択
スイッチ86とが接続されている。これら選択スイッチ
84,85,86は、ケース50に設けられた図示しな
い操作パネルに設けられている。また、制御ユニット8
0には、図示しないホストコンピュータ(例えばパソコ
ン)が接続される。
【0059】モード選択スイッチ84はユーザーによっ
て操作され、記録材の両面に画像を形成する場合には例
えば「両面」が選択され、片面にのみ画像を形成する場
合には例えば「片面」が選択される。
【0060】用紙選択スイッチ85もユーザーによって
操作され、これから画像を形成すべき記録材が、例え
ば、普通紙である場合には「普通紙」が選択され、OH
P用シートである場合には「OHP」が選択される。
【0061】画質選択スイッチ86もユーザーによって
操作され、最終的に得たい画像がマット画像(艶消し画
像)である場合には「マット」が選択され、グロス画像
(光沢画像)である場合には「グロス」が選択される。
【0062】また、制御ユニット80にはホストコンピ
ュータが接続されるので、そのホストコンピュータ上の
ソフトウエアが両面/片面、記録材の種類、画質の種類
を選択し得る機能を有していれば、これによって上記選
択を行なうことも可能である。
【0063】制御ユニット80は、上記各スイッチの選
択状態に応じて次のいずれかのモードで装置を作動させ
る。
【0064】<両面モード>モード選択スイッチ84に
よって「両面」が選択された場合には、用紙選択スイッ
チ85および画質選択スイッチ86の状態にかかわら
ず、後述するように両面モードで装置を作動させる。
【0065】<通常の片面モード>このモードは、反転
再定着サブモードではない片面モードであり、モード選
択スイッチ84で「片面」が選択され、画質選択スイッ
チ86で「マット」が選択された場合には、用紙選択ス
イッチ85の状態にかかわらず、制御ユニット80は、
後述するように通常の片面モードで装置を作動させる。
【0066】<反転再定着サブモード>モード選択スイ
ッチ84で「片面」が選択され、画質選択スイッチ86
で「グロス」が選択された場合には、制御ユニット80
は、後述するように反転再定着モードで装置を作動させ
る。
【0067】この際、用紙選択スイッチ85の状態に応
じて、反転再定着させる回数を適宜設定することができ
る。
【0068】なお、上記各モードに応じて、制御ユニッ
ト80は、入り口検出手段81による記録材後端の通過
が検出されているときに、前記ソレノイド513,52
3を作動させて後述するように第1切換ガイド510、
第2切換ガイド520を切り換える制御を行なうととも
に、上記第2、第3搬送ローラ部96,97および排紙
ローラ部98の正逆転の回転駆動の制御等を行なうよう
になっている。また、詰まり検出手段による記録材詰ま
りが検出され、かつ入り口検出手段81による記録材後
端の通過が検出されているときには、前記ソレノイド5
13を作動させて第1切換ガイド510を他方の排紙経
路側に切り換えることができるようになっている。な
お、この実施の形態における制御ユニット80は、少な
くとも、単色でA4サイズ(またはLetterサイ
ズ)16ページ相当分の画像データを記憶することので
きる記憶手段を有している。
【0069】返送経路94は、第1の排紙経路93aま
たは第2排紙経路93bと、前記供給経路91とを結ぶ
ものであり、記録材を搬送する搬送ローラ対94aが配
置されている。第1または第2の排紙経路からこの返送
経路94に搬出された記録材は、搬送ローラ対94aで
返送され、供給経路91を経て再び画像形成部および定
着ユニット400に供給される。
【0070】感光体ユニット100は、感光体110
と、この感光体110の外周面に当接して外周面を一様
に帯電させる帯電手段としての帯電ローラ120と、ク
リーニング手段130とを有している。
【0071】現像ユニット200は、現像手段として、
イエロー用の現像器210Y、シアン用の現像器210
C、マゼンタ用の現像器210M、ブラック用の現像器
210Kを備えている。これら各現像器210Y,21
0C,210M,210Kは、それぞれ内部にイエロ
ー、シアン、マゼンタ、ブラックのトナーを内蔵してい
る。また、それぞれ現像ローラ211Y,211C,2
11M,211Kを備えており、いずれか1つの現像器
の現像ローラのみが感光体110に当接し得るようにな
っている。
【0072】中間転写ユニット300は、駆動ローラ3
10と、一次転写ローラ320と、皺取りローラ330
と、テンションローラ340と、バックアップローラ3
50と、これら各ローラの回りに張られた無端状の中間
転写ベルト360と、この中間転写ベルト360に対し
て、カム371の作動で接離可能なクリーニング手段3
70とを有している。
【0073】バックアップローラ350には、二次転写
ローラ380が対向配置されている。この二次転写ロー
ラ380は、支軸381で揺動可能に支持されたアーム
382に回転可能に支持されており、アーム382が、
カム383の作動で揺動することによって、中間転写ベ
ルト360に対して接離するようになっている。
【0074】駆動ローラ310は、その端部に図示しな
い歯車が固定されており、この歯車が、感光体ユニット
100の端部に設けられた図示しない歯車と噛み合って
いることによって、感光体110と略同一の周速で回転
駆動され、したがって中間転写ベルト360が感光体1
10と略同一の周速で循環駆動されるようになってい
る。
【0075】なお、この実施の形態における中間転写ベ
ルト360のの周長は、縦置き状態のA3サイズ(また
はLedgerサイズ)の記録材長さよりも長く形成さ
れている。したがって、中間転写ベルト360の1周で
A3サイズ(またはLedgerサイズ)の記録材上に
画像を形成することが可能である。したがって、また、
A4サイズ(またはLetterサイズ)の記録材に関
しては、中間転写ベルト360の1周で2枚の記録材上
に画像を形成することが可能である。
【0076】中間転写ベルト360が循環駆動される過
程で、一次転写ローラ320と感光体110との間にお
いて、感光体110上のトナー像が中間転写ベルト36
0上に転写され、中間転写ベルト360上に転写された
トナー像は、二次転写ローラ380との間に供給される
記録材Sに転写される。
【0077】トナー像が転写された記録材Sは、可変経
路92を経て定着ユニット400に移送され、記録材S
にトナー像が定着される。
【0078】定着ユニット400は、それぞれ熱源を有
する第1ローラ410と、これに圧接されている第2ロ
ーラ420とを有している。未定着トナー像が形成され
た記録材Sは、これら第1、第2ローラ410,420
で加熱、加圧されつつ搬送される。なお、430は定着
ユニット400のフレームである図7にその詳細を示す
ように、第1ローラ410は、パイプ状の熱伝導性に優
れた芯材410aと、この芯材410aの表面に設けら
れた弾性層410bと、この弾性層410bの表面に形
成された、記録材およびトナーに対する剥離性に優れた
表層410cとを備え、芯材410aの内部に熱源であ
るハロゲンランプ411が配置されている。なお、41
0dは第1ローラ410をフレーム430に回転可能に
支持している軸受部材である。第1ローラ410の周面
には、剥離爪412、クリーナローラ413、オイルロ
ーラ414、サーミスタ415が配置されている。
【0079】第1ローラ410は、図示しない駆動手段
によって矢印方向に回転駆動される。剥離爪412は、
軸412bで揺動可能に支持され、その先端412aが
第1ローラ410の周面に摺接するようにバネ412c
で付勢されており、記録材Sの第1ローラ410への巻
付きを防止する。クリーナローラ413は、第1ローラ
410に圧接されて従動回転し、第1ローラ410の周
面に付着したトナー等を除去する。オイルローラ414
は、第1ローラ410に圧接されて従動回転し、第1ロ
ーラ410の周面に、シリコーンオイル等の離形剤を塗
布する。サーミスタ415は、第1ローラ410の表面
温度を検出する。
【0080】第2ローラ420は、パイプ状の熱伝導性
に優れた芯材420aと、この芯材420aの表面に設
けられた弾性層420bと、この弾性層420bの表面
に形成された、記録材およびトナーに対する剥離性に優
れた表層420cとを備え、芯材420aの内部に熱源
であるハロゲンランプ421が配置されている。なお、
420dは第2ローラ420をフレーム430に回転可
能に支持している軸受部材である。第2ローラ420の
周面には、剥離爪422、サーミスタ423、オイルロ
ーラ424が配置されている。
【0081】第2ローラ420は、図示しない付勢手段
で第1ローラ410に圧接されて従動回転する。剥離爪
422は、軸422bで揺動可能に支持され、その先端
422aが第2ローラ420の周面に摺接するようにバ
ネ422cで付勢されており、記録材Sの第2ローラ4
20への巻付きを防止する。サーミスタ423は、第2
ローラ420の表面温度を検出する。オイルローラ42
4は、第2ローラ420に圧接されて従動回転し、第2
ローラ420の周面に、シリコーンオイル等の離形剤を
塗布する。
【0082】なお、上記各ローラはフレーム430に回
転可能に支持されている。
【0083】第1ローラ410の駆動速度、すなわち、
記録材Sの搬送速度は、前述した反転再定着サブモード
で装置が作動する場合には、その記録材の1回目の搬送
速度に比べて2回目以降の搬送速度の方が遅くなるよう
に設定されている。
【0084】また、第1ローラ410と第2ローラ42
0とが圧接されているそのニップ部Nの形状は、その軸
線方向から見て、前記反転再定着サブモードにおいて片
面にのみ画像が形成された記録材が定着器を偶数回通過
する場合に、後述するようにして定着ユニット400を
最後に通過する際の記録材Sにおける画像形成面(この
場合下面)と接触するローラ(この場合第2ローラ42
0)側に凹形状に凹む形状に形成される。別言すれば、
第2ローラ420の硬度を第1ローラ410の硬度に比
べて小さくしてある。
【0085】フレーム430には、記録材Sを第1ロー
ラ410と第2ローラ420とのニップ部Nに導く、前
ガイド431と、ニップ部Nを通過した記録材Sを案内
する上ガイド432および下ガイド433とが設けられ
ている。上ガイド432にはガイドローラ440が設け
られており、その後段には、排出ローラ対441,44
2が設けられている。ローラ441が図示しない駆動手
段によって駆動され、ローラ442はローラ441に圧
接されて従動回転する。
【0086】トナー像が転写された記録材Sは、先ず第
1ローラ410と第2ローラ420とのニップ部Nに供
給され、このニップ部Nで加熱、加圧されつつ搬送さ
れ、その過程において記録材上の未定着トナー像が記録
材S上に定着される。その後、記録材Sは、剥離爪41
2または422によって第1ローラ410または第2ロ
ーラ420から確実に剥離され、排紙経路93に向けて
移送される。
【0087】以下、この実施の形態の画像形成装置全体
の作動について説明するが、この実施の形態の画像形成
装置は、前述した3つのモードを有しているので、各モ
ード毎に説明する。
【0088】<両面モードの場合>ここでは、一例とし
て、3枚の記録材の表裏にそれぞれ異なる画像が形成さ
れる場合について説明する。
【0089】(i)図示しないホストコンピュータ(パ
ーソナルコンピュータ等)からの印字指令信号(画像形
成信号)が制御ユニット80に入力されると、感光体1
10、現像ユニット200の現像ローラ等、中間転写ベ
ルト360、定着ユニットの第1ローラ410、第2ロ
ーラ420等が回転駆動される。
【0090】(ii)感光体110の外周面が帯電ロー
ラ120によって一様に帯電される。
【0091】(iii)一様に帯電した感光体110の
外周面に、露光ユニット60によって第1色目(例えば
イエロー)の画像情報に応じた選択的な露光Lがなさ
れ、イエロー用の静電潜像が形成される。
【0092】(iv)感光体110には、第1色目(例
えばイエロー)用の現像器210Yの現像ローラ211
Yのみが接触し、これによって上記静電潜像が現像さ
れ、第1色目(例えばイエロー)のトナー像が感光体1
10上に形成される。
【0093】(v)感光体110上に形成されたトナー
像が、一次転写部すなわち、感光体110と一次転写ロ
ーラ320との間において中間転写ベルト360上に転
写される。このとき、クリーニング手段370および二
次転写ローラ380は、中間転写ベルト360から離間
している。
【0094】(vi)感光体110上に残留しているト
ナーがクリーニング手段130によって除去された後、
図示しない除電手段からの除電光によって感光体110
が除電される。
【0095】(vii)上記(ii)〜(vi)の動作
が必要に応じて繰り返される。すなわち、上記印字指令
信号の内容に応じて、第2色目、第3色目、第4色目、
と繰り返され、上記印字指令信号の内容に応じたトナー
像が中間転写ベルト360上において重ね合わされて中
間転写ベルト360上に形成される。
【0096】(viii)所定のタイミングで給紙装置
70(70A,70B,70Cのいずれか)から第1枚
目の記録材S1が供給経路91およびゲートローラ対9
1bを経て供給され、記録材S1の先端が第2転写部に
達する直前にあるいは達した後に(要するに記録材S1
上の所望の位置に、中間転写ベルト360上のトナー像
が転写されるタイミングで)二次転写ローラ380が中
間転写ベルト360に押圧され、中間転写ベルト360
上のトナー像(基本的にはフルカラー画像)が記録材S
上に転写される。また、クリーニング手段370が中間
転写ベルト360に当接し、二次転写後に中間転写ベル
ト360上に残留したトナーが除去される。
【0097】トナー像が転写された記録材S1は、可変
経路92を経て定着ユニット400を通過することによ
ってその片面にトナー像が定着される。
【0098】(ix)引き続き所定のタイミングで給紙
装置70から第2枚目の記録材S2が供給経路91およ
びゲートローラ対91bを経て供給され、中間転写ベル
ト360上のトナー像が第2枚目の記録材S2上に転写
される。
【0099】この際、第1切換ガイド510は図3に示
すように反時計方向に回動しており、その先端510a
が第2の従動ローラ95b側に指向する位置にある。
【0100】したがって、第1枚目の記録材S1は、第
1の排紙経路93aに導かれる。
【0101】図3は、第1枚目の記録材S1の後端S1
bが丁度入り口検出手段81を通過した状態を示してい
る。なお、記録材が長い場合には、その先端は図3に仮
想線S1’aで示すように排紙ローラ部98から受け部
51上にはみ出す。
【0102】また、このとき、第2枚目の記録材S2の
先端S2aは、未だ第1搬送ローラ部95には達してい
ない。
【0103】(x)第1枚目の記録材S1の後端S1b
の通過が入り口検出手段81によって検出されると、第
1切換ガイド510が図3の仮想線および図4の実線で
示すように第1の従動ローラ95c側に切り換えられる
とともに、図4に示すように第2、第3搬送ローラ部9
6,97、および排紙ローラ部98が逆転する。
【0104】したがって、第1枚目の記録材S1は第
1、第2、第3搬送ローラ部95,96,97、および
排紙ローラ部98(記録材が長い場合のみ。以下同じ)
の駆動ローラ95a,96a,97a,98aと第1排
紙経路93a側の従動ローラ95c,96c,97c,
98cとで返送経路94へ向けて搬出されるとともに、
第2枚目の記録材S2は第1、第2、第3搬送ローラ部
95,96,97、および排紙ローラ部98の駆動ロー
ラ95a,96a,97a,98aと第2排紙経路93
b側の従動ローラ95b,96b,97b,98bとで
第2の排紙経路93b内に搬入されることとなる。
【0105】また、このときすでに、第3枚目の記録材
S3が所定のタイミングで給紙装置70から給送されて
おり、その先端S3aはゲートローラ対91bを通過し
ている。
【0106】(xi)第2枚目の記録材S2の後端S2
bの通過が入り口検出手段81によって検出されると、
第2切換ガイド520が図4の仮想線で示すように第1
の従動ローラ95c側に切り換えられるとともに、第
2、第3搬送ローラ部96,97、および排紙ローラ部
98が正転(図4の矢印方向と逆方向に回転)する。
【0107】したがって、第2枚目の記録材S2は第
1、第2、第3搬送ローラ部95,96,97、および
排紙ローラ部98の駆動ローラ95a,96a,97
a,98aと第2排紙経路93b側の従動ローラ95
b,96b,97b,98bとで返送経路94へ向けて
搬出されることとなる。
【0108】なお、この間、第2切換ガイド520は図
4の仮想線で示すように第1の従動ローラ95c側に切
り換えられているため、第3枚目の記録材S3は第2の
排紙経路93bへは搬入され得ず、したがって、第3枚
目の記録材S3の給紙タイミングは遅らせてある。すな
わち、第1枚目の記録材S1の給紙開始時点と第2枚目
の記録材S2の給紙開始時点との間隔に比べて、第2枚
目の記録材S2の給紙開始時点と第3枚目の記録材S3
の給紙開始時点との間隔の方が大きく設定されている。
【0109】(xii)図5に示すように、第2枚目の
記録材S2の先端S2a(進行方向後端)の返送方向へ
の通過が入り口検出手段81によって検出されると、第
2切換ガイド520が図5の実線で示すように第2の排
紙経路93bから退避するとともに、第1切換ガイド5
10が仮想線で示すように反時計方向に回動し、第2の
従動ローラ95b側に切り替わる。また、第2、第3搬
送ローラ部96,97、および排紙ローラ部98が正転
(図5の矢印方向に回転)する。
【0110】このとき、第3枚目の記録材S3は、その
片面に画像が転写されている状態にあり、第1枚目の記
録材S1は、その後端S1b(進行方向先端)がゲート
ローラ対91bの直前位置にある。
【0111】(xiii)その後さらに各ローラが回転
し続けることにより、図6に示すように、第3枚目の記
録材S3が第1の排紙経路93aに搬入される。
【0112】このとき第1枚目の記録材S1は、その他
面に画像が転写されている状態にあり、第2枚目の記録
材S2は、その後端(進行方向先端)S2bがゲートロ
ーラ対91bを通過している。
【0113】(xiV)第3枚目の記録材S3の後端S
3bの通過が入り口検出手段81によって検出される
と、第1切換ガイド510が図6の仮想線で示すように
第1の従動ローラ95c側に切り換えられるとともに、
第2、第3搬送ローラ部96,97、および排紙ローラ
部98が逆転(図6の矢印方向と逆方向に回転)する。
【0114】したがって、第3枚目の記録材S3は第
1、第2、第3搬送ローラ部95,96,97、および
排紙ローラ部98の駆動ローラ95a,96a,97
a,98aと第1排紙経路93a側の従動ローラ95
c,96c,97c,98cとで返送経路94へ向けて
搬出されるとともに、第1枚目の記録材S1は第1切換
ガイド510で第2の排紙経路93bに導かれ、第1、
第2、第3搬送ローラ部95,96,97、および排紙
ローラ部98の駆動ローラ95a,96a,97a,9
8aと第2排紙経路93b側の従動ローラ95b,96
b,97b,98bとで第2の排紙経路93b中を搬送
され、ケース50の受け部51上に排出される。
【0115】引き続き、第2枚目の記録材S2、および
第3枚目の記録材S3が排紙経路93b中を搬送され、
ケース50の受け部51上に排出されることとなるが、
その過程において、所定のタイミングで第4枚目の記録
材が給紙装置70から給送され、上記の動作が必要に応
じて繰り返される。
【0116】<通常の片面モード>前述した(i)〜
(vii)の作動は、両面モードの場合と同様であるの
で、(viii)以降の作動について説明する。
【0117】(viii)所定のタイミングで給紙装置
70(70A,70B,70Cのいずれか)から記録材
Sが供給経路91およびゲートローラ対91bを経て供
給され、記録材Sの先端が第2転写部に達する直前にあ
るいは達した後に(要するに記録材S上の所望の位置
に、中間転写ベルト360上のトナー像が転写されるタ
イミングで)二次転写ローラ380が中間転写ベルト3
60に押圧され、中間転写ベルト360上のトナー像
(基本的にはフルカラー画像)が記録材S上に転写され
る。また、クリーニング手段370が中間転写ベルト3
60に当接し、二次転写後に中間転写ベルト360上に
残留したトナーが除去される。
【0118】(ix)トナー像が転写された記録材Sが
可変経路92を経て定着ユニット400を通過すること
によって記録材S上にトナー像が定着され、その後排紙
経路93を経て記録材Sがケース50の受け部51上に
排出される。
【0119】この際、第1切換ガイド510は図1およ
び図2に実線で示す位置にあり、記録材Sは第2の排紙
経路93bを経て排出される。
【0120】上記(vii)および(viii)の動作
は必要に応じて連続的に行なわれ、したがって、画像形
成後の記録材は連続して排出される。
【0121】なお、この片面モードにより得られる画像
はマット画像である。
【0122】<反転再定着サブモード>この場合の基本
的作動は、両面モードの場合と同様であり、異なるの
は、1回定着ユニット400を通った記録材が排紙経路
93でその表裏が反転され、返送経路94を経て再び定
着ユニット400に向かう際に、その他面に未定着トナ
ー像を転写しないようにした点、および定着ユニット4
00による記録材の搬送速度が1回目の定着時に比べて
遅くなる点にあり、その他の点に変わりがないが、念の
ために、以下に簡単に説明する。
【0123】(i)〜(vii)の作動は前述した通り
であるので、(viii)以降の作動について、一例と
して、3枚の記録材の片面にのみ画像が形成され、定着
ユニット400に1枚の記録材が合計2回通される場合
について説明する。
【0124】(viii)所定のタイミングで給紙装置
70から第1枚目の記録材S1が供給経路91およびゲ
ートローラ対91bを経て供給され、記録材S1の先端
が第2転写部に達する直前にあるいは達した後に二次転
写ローラ380が中間転写ベルト360に押圧され、中
間転写ベルト360上のトナー像(基本的にはフルカラ
ー画像)が記録材S1の片面に転写される。
【0125】トナー像が転写された記録材S1は、可変
経路92を経て定着ユニット400を比較的速い速度で
通過することによってその片面にトナー像が1回定着さ
れる。1回定着されることによって得られる画像はマッ
ト画像である。
【0126】(ix)引き続き所定のタイミングで給紙
装置70から第2枚目の記録材S2が供給経路91およ
びゲートローラ対91bを経て供給され、中間転写ベル
ト360上のトナー像が第2枚目の記録材S2の片面に
転写され、定着ユニット400で1回目の比較的高速の
定着がなされつつ搬送される。
【0127】この際、第1切換ガイド510は図3に示
すように反時計方向に回動しており、その先端510a
が第2の従動ローラ95b側に指向する位置にある。
【0128】したがって、第1枚目の記録材S1は、第
1の排紙経路93aに導かれる。
【0129】このとき、第2枚目の記録材S2の先端S
2aは、未だ第1搬送ローラ部95には達していない。
【0130】(x)第1枚目の記録材S1の後端S1b
の通過が入り口検出手段81によって検出されると、第
1切換ガイド510が図3の仮想線および図4の実線で
示すように第1の従動ローラ95c側に切り換えられる
とともに、図4に示すように第2、第3搬送ローラ部9
6,97、および排紙ローラ部98が逆転する。
【0131】したがって、第1枚目の記録材S1は第
1、第2、第3搬送ローラ部95,96,97、および
排紙ローラ部98(記録材が長い場合のみ。以下同じ)
の駆動ローラ95a,96a,97a,98aと第1排
紙経路93a側の従動ローラ95c,96c,97c,
98cとで返送経路94へ向けて搬出されるとともに、
第2枚目の記録材S2は第1、第2、第3搬送ローラ部
95,96,97、および排紙ローラ部98の駆動ロー
ラ95a,96a,97a,98aと第2排紙経路93
b側の従動ローラ95b,96b,97b,98bとで
第2の排紙経路93b内に搬入されることとなる。
【0132】また、このときすでに、第3枚目の記録材
S3が所定のタイミングで給紙装置70から給送されて
おり、その先端S3aはゲートローラ対91bを通過し
ている。
【0133】(xi)第2枚目の記録材S2の後端S2
bの通過が入り口検出手段81によって検出されると、
第2切換ガイド520が図4の仮想線で示すように第1
の従動ローラ95c側に切り換えられるとともに、第
2、第3搬送ローラ部96,97、および排紙ローラ部
98が正転(図4の矢印方向と逆方向に回転)する。
【0134】したがって、第2枚目の記録材S2は第
1、第2、第3搬送ローラ部95,96,97、および
排紙ローラ部98の駆動ローラ95a,96a,97
a,98aと第2排紙経路93b側の従動ローラ95
b,96b,97b,98bとで返送経路94へ向けて
搬出されることとなる。
【0135】(xii)図5に示すように、第2枚目の
記録材S2の先端S2a(進行方向後端)の返送方向へ
の通過が入り口検出手段81によって検出されると、第
2切換ガイド520が図5の実線で示すように第2の排
紙経路93bから退避するとともに、第1切換ガイド5
10が仮想線で示すように反時計方向に回動し、第2の
従動ローラ95b側に切り替わる。また、第2、第3搬
送ローラ部96,97、および排紙ローラ部98が正転
(図5の矢印方向に回転)する。
【0136】このとき、第3枚目の記録材S3は、その
片面に画像が転写され、定着されている状態にあり、第
1枚目の記録材S1は、その後端S1b(進行方向先
端)がゲートローラ対91bの直前位置にある。
【0137】(xiii)第3枚目の記録材S3の後端
S3bがバックアップローラ350と二次転写ローラ3
80とのニップ部を通過した後に(すなわち転写が終了
した後に)、図6に仮想線で示すように、バックアップ
ローラ350と二次転写ローラ380とを離間させる。
【0138】また、図5に示す状態から図6に示す状態
にいたる過程で、第3枚目の記録材S3の後端S3bが
定着ユニット400の第1ローラ410と第2ローラ4
20とのニップ部Nを通過した後、後続する第1の記録
材S1の後端Sb(進行方向先端)が前記ニップ部Nに
達する前に、第1ローラ410の回転速度すなわち記録
材の搬送速度を切り換えて遅くする。
【0139】(xiv)その後さらに各ローラが回転し
続けることにより、図6に示すように、定着ユニット4
00を比較的高速で通過した第3枚目の記録材S3が第
1の排紙経路93aに搬入される。
【0140】このとき第1枚目の記録材S1は、その他
面に画像が転写されることなく、前記片面(この場合下
面)の画像がすでに2回目の比較的低速の定着(再定
着)に付されている状態にある。第2枚目の記録材S2
は、その後端(進行方向先端)S2bがゲートローラ対
91bを通過している。
【0141】(xv)第3枚目の記録材S3の後端S3
bの通過が入り口検出手段81によって検出されると、
第1切換ガイド510が図6の仮想線で示すように第1
の従動ローラ95c側に切り換えられるとともに、第
2、第3搬送ローラ部96,97、および排紙ローラ部
98が逆転(図6の矢印方向と逆方向に回転)する。
【0142】したがって、第3枚目の記録材S3は第
1、第2、第3搬送ローラ部95,96,97、および
排紙ローラ部98の駆動ローラ95a,96a,97
a,98aと第1排紙経路93a側の従動ローラ95
c,96c,97c,98cとで返送経路94へ向けて
搬出されるとともに、2回目の比較的低速の定着(再定
着)がなされた第1枚目の記録材S1は第1切換ガイド
510で第2の排紙経路93bに導かれ、第1、第2、
第3搬送ローラ部95,96,97、および排紙ローラ
部98の駆動ローラ95a,96a,97a,98aと
第2排紙経路93b側の従動ローラ95b,96b,9
7b,98bとで第2の排紙経路93b中を搬送され、
ケース50の受け部51上に排出される。
【0143】引き続き、第2枚目の記録材S2、および
第3枚目の記録材S3が、その片面の画像が2回目の比
較的低速の定着に付された後、排紙経路93b中を搬送
され、ケース50の受け部51上に排出されることとな
るが、その過程において、所定のタイミングで第4枚目
の記録材が給紙装置70から給送され、上記の動作が必
要に応じて繰り返される。
【0144】この反転再定着サブモードによって最終的
に得られる画像は、グロス画像である。
【0145】以上のような画像形成装置によれば、次の
ような作用効果が得られる。
【0146】(a)記録材Sの表面に未定着画像が形成
された後、この記録材Sが定着器400に通され、定着
器400で加熱、加圧されつつ搬送されることによって
未定着画像が記録材Sに定着され、その定着回数は選択
的に複数回なされる。
【0147】そして、記録材Sが定着器400を複数回
通る場合には、定着器400による記録材Sの搬送速度
が、1回目の搬送速度に比べて2回目以降の搬送速度の
方が遅く設定されるので、高品質のグロス画像を容易に
得ることができる。
【0148】より詳しく説明すると、この画像形成装置
によれば、マット画像を得る場合には、未定着画像が形
成された記録材Sが、比較的速い速度で1回定着器40
0に通されることによって得られることとなる。
【0149】グロス画像を得る場合には、未定着画像が
形成された記録材Sが比較的速い速度で1回定着器40
0に通されマット画像が形成された後、2回目以降につ
いては比較的遅い速度で定着器400に通されることに
よって、多くの熱量が付与されマット画像がグロス画像
化して、グロス画像が得られることとなる。
【0150】ここで、記録材が2回目以降定着器400
を通過する際には、すでに記録材Sは1回定着器400
を通過しており、この1回目の定着によるマット画像が
得られる程度のトナーの溶融によってトナー間の凝集力
およびトナーと記録材との結着力が未定着画像の場合の
それに比べて大きく増大しているので、比較的遅い搬送
速度によって結果として多くの熱量が付与されたとして
も、前述したオフセットは極めて生じ難くなる。
【0151】したがって、この画像形成装置によれば、
グロス画像を得る場合、特にカラー画像を得る場合に
は、より多くの熱量を付与することによって、発色性、
透明性、光沢性が良好な高品質のグロス画像を得ること
ができる。なお、特に、記録材がOHP用シート、光沢
紙、カラー画像専用紙(シート状基材(PETや紙)の
表面に受像層として熱可塑性樹脂を塗布した特殊シー
ト)である場合に有効である。
【0152】したがって、また、より少ない定着回数で
高品質のグロス画像を容易に得ることができる。
【0153】以上のように、この実施の形態の画像形成
装置によれば、マット画像あるいは高品質のグロス画像
を選択的に得ることができ、しかも容易に得ることがで
きる。
【0154】(b)記録材Sを定着器400に複数回通
す場合には、記録材Sを定着器400に1回通過させた
後、記録材Sの表裏を反転させて2回目以降の通過をさ
せる構成となっているので、記録材Sが複数回定着器に
通されるにもかかわらず、記録材Sのカールの累積が抑
制され、したがって記録材Sの詰まりが生じにくくな
る。
【0155】(c)定着器400は、未定着画像が形成
された記録材Sを加熱、加圧しつつ搬送する第1、第2
ローラ410,420を有し、かつ、第1、第2ローラ
410,420のニップ部Nの形状が、その軸線方向か
ら見て、片面にのみ画像が形成された記録材が定着器4
00を偶数回通過する場合において定着器400を最後
に通過する際の記録材における画像形成面(この場合下
面)と接触するローラ(この場合第2ローラ420)側
に凹形状に凹む形状に形成されるので、記録材Sは、こ
れが最後に定着器400を通過する際には、その画像形
成面と接触するローラの420表面から離間する方向に
指向されるようにして送り出されることとなる。
【0156】したがって、当該ローラに対する記録材の
巻付きが良好に防止され、結果としてより円滑な記録材
の搬送状態が得られることとなる。
【0157】この点について、より詳しく説明する。
【0158】すなわち、この実施の形態のような構成で
あると、記録材Sが定着器400を1回目に通過する際
には、その画像形成面(この場合上面)が第1ローラ4
10と接し、ニップ部Nの形状は上記のように形成され
ているので、記録材Sはその画像形成面と接触する第1
ローラ410の表面に近づく方向に指向されるようにし
て送り出されることとなる(送り出し角を図7にθ1で
示す)。しかしながら、1回目の定着時に記録材Sおよ
びトナーに付与される熱量は、2回定着される場合に付
与される熱量に比べて相対的に少ないので、トナーの溶
融が過度に進行してしまうということがない。したがっ
て、ニップ部Nの形状が上記のように形成されていて
も、1回目の定着時には、記録材Sは第1ローラ410
には巻き付きにくい。
【0159】これに対し、2回目の定着時には、記録材
Sおよびトナーに付与される熱量が、1回目の定着時に
付与される熱量に比べて相対的に多くなるので、トナー
の溶融が1回目の定着時に比べて、より進行する。した
がって、ニップ部Nの形状が上記のように形成されてい
ないとしたならば、2回目の定着時には、記録材Sは第
2ローラ420に巻き付きやすくなってしまう。
【0160】このような関係は、例えば、3回目の定着
と4回目の定着についても言えることである。
【0161】しかしながら、この実施の形態によれば、
上述したように、定着器400の第1、第2ローラ41
0,420のニップ部Nの形状が、その軸線方向から見
て、反転再定着サブモードにおいて定着器400を最後
に(偶数回目に)通過する際の記録材Sにおける画像形
成面と接触するローラ側に凹形状に凹む形状に形成され
るので、記録材Sは、これが最後に定着器400を通過
する際には、その画像形成面と接触するローラ420の
表面から離間する方向に指向されるようにして送り出さ
れることとなる(送り出し角を図7にθ2で示す)。し
たがって、当該ローラに対する記録材Sの巻付きが良好
に防止され、結果としてより円滑な記録材Sの搬送状態
が得られることとなる。
【0162】したがって、また、第2ローラ420への
離形剤の塗布量を少なくすることができるので、OHP
シート等においては画像の透明性、発色性をより一層向
上させることができる。
【0163】なお、特に、記録材として紙を用いた場合
には、初回定着時に紙の水分が蒸発し、乾燥すること
で、紙の腰が強くなるため、再定着時の第2ローラ42
0への巻付きがさらに良好に防止される。また、第1ロ
ーラ410に離形剤を塗布する構成となっており、初回
定着時に記録材Sの画像形成面に離形剤が塗布されるの
で、再定着時の第2ローラ420への巻付きが一層良好
に防止される。なお、各種ワックス等の離形剤を含むト
ナーを用いると、初回定着時にトナーから溶出した離形
剤が画像表面に浸出、移動しているため、再定着時の第
2ローラ420への巻付きがさらに良好に防止される。
【0164】(d)反転再定着サブモードは、記録材ま
たは定着後に得られる画質の種類に応じて選択されるの
で、片面モードにより記録材Sの片面にのみ画像を形成
する場合において、種々の記録材に対応させて種々の画
質の画像を得ることができる。
【0165】(e)両面モード時に1回定着器400を
通過した記録材Sを、その表裏を反転させて再び前記画
像形成部へ返送する反転返送路93,94を有してお
り、この反転返送路93,94が、反転再定着サブモー
ド時に、記録材Sを、その表裏を反転させて再び定着器
400に戻す経路として用いられる構成となっているの
で、経路構造の簡素化および、装置の小型化を図ること
ができる。
【0166】(f)反転返送路93,94は、複数枚の
記録材Sを収納可能な長さに形成されているので、両面
モードの場合に、中間トレイを要することなく、記録材
Sの両面に効率よく画像を形成することができるととも
に、反転再定着サブモード時における記録材Sの詰まり
を一層良好に防止することができる。また、中間トレイ
を必要としない分だけ装置の小型化も図ることができ
る。
【0167】より詳しく説明すると、前述した特公平6
−68646号公報記載のものは、記録材の両面に画像
を形成する両面モード時には、片面に画像が形成された
複数枚の記録材を一旦中間トレイに貯溜しておき、この
中間トレイから再び記録材を画像形成部に給送し画像を
他面にも形成することによって、効率よく両面に画像を
形成することができるようになっていた。しかしなが
ら、記録材の片面にのみ画像を形成する片面モードにお
いて、OHPフィルムに光沢画像を形成する場合にも、
この中間トレイに複数枚のOHPフィルムを一旦貯溜し
て、この中間トレイから再び定着器に向けてOHPフィ
ルムを給送するようになっていたので、中間トレイに複
数枚のOHPフィルムが積層貯溜される際にOHPフィ
ルム同士が張り付き易く、したがって、給送不良(紙詰
まり)あるいは重層が生じ易いという難点があった。特
に、定着ローラに離形剤を塗布する構成では、離形剤が
記録剤の表面に付着するが、OHPフィルム等の樹脂シ
ートによる記録材はオイル吸収性が低いため、これが中
間トレイ上で積層されると、シート同士が一層張り付き
易くなり、給送不良あるいは重層が一層生じ易くなると
いう難点があった。
【0168】また、給紙トレイを配置する分だけのスペ
ースが必要であるため、装置が大型化するという問題も
あった。
【0169】これに対し、この実施の形態の画像形成装
置によれば、反転返送路93,94は、複数枚の記録材
Sを収納可能な長さに形成されているので、両面モード
の場合に、中間トレイを要することなく、記録材Sの両
面に効率よく画像を形成することができる。また、中間
トレイを必要としないので、上記不具合が生じず、した
がって、反転再定着サブモード時における記録材Sの詰
まりを一層良好に防止することができる。さらに、中間
トレイを必要としない分だけ装置の小型化も図ることが
できる。
【0170】(g)記録材に画像を形成する画像形成部
と、この画像形成部により片面に画像が形成された記録
材が搬入されまたは搬出される第1、第2の経路93
a,93bと、これら第1の経路93aと第2の経路9
3bとの間に配置され、第1の経路93aと第2の経路
93bとを完全に分離して独立した経路とするガイド手
段99,510と、上記第1、第2の経路の入り口に配
置され、画像形成部からの記録材を第1または第2の経
路に搬入するとともに、一旦搬入された記録材を搬出す
ることのできる搬入搬出手段95,510と、この搬入
搬出手段により搬出される記録材を画像形成部に向けて
返送する返送経路94とを備えているので、画像形成部
により片面に画像が形成された記録材は、搬入搬出手段
によって第1または第2の経路に一旦搬入され、搬出さ
れる。搬出された記録材は、返送経路94を経て画像形
成部および定着ユニット400に向けて返送され、他面
側にも画像が形成され、あるいは再定着され得る。
【0171】片面に画像が形成された記録材は、第1ま
たは第2の経路に搬入され、あるいは搬出されるから、
例えば、第1の経路93aからの記録材の搬出と、第2
の経路93bへの記録材の搬入とが同時に行なわれ得る
が、この画像形成装置によれば、第1の経路93aと第
2の経路93bとの間にはガイド手段99,510が配
置されており、このガイド手段によって第1の経路93
aと第2の経路93bとが完全に分離され独立した経路
となっているので、第1または第2の経路に搬入されあ
るいは搬出される記録材同士が摺接するということがな
くなる。
【0172】したがって、この画像形成装置によれば、
記録材の表面および裏面が汚れにくくなる。
【0173】(h)画像形成部により画像が形成され排
出される記録材を受ける受け部51を有しているととも
に、第1、第2の経路93a,93bは、画像形成部に
より画像が形成された記録材を独立して排出することの
できる第1、第2の排紙経路93a,93bで構成され
ているので、第1あるいは第2の経路に搬入された記録
材を返送経路94へ向けて搬出することもできるし、受
け部51に向けて排出することもできる。
【0174】すなわち、第1あるいは第2の経路93
a,93bに搬入された記録材を返送経路94へ向けて
搬出するのか、または、受け部51に向けて排出するの
かを選択的に行なうことができるので、装置の作動モー
ドの自由度が大きくなる。
【0175】(i)主として第1搬送ローラ部95で構
成される搬入搬出手段は、記録材の搬入と他の記録材の
搬出とを同時に行なうことのできる手段であるととも
に、この搬入搬出手段の記録材搬入方向下流側には、記
録材を搬入方向に搬送すると同時に他の記録材を搬出方
向に搬送することのできる第2、第3搬送ローラ部9
6,97および排紙ローラ部98が設けられているの
で、記録材の搬入および搬出がより確実に行なわれるよ
うになり、結果として記録材詰まりの発生率が、一層小
さくなる。
【0176】(j)搬入搬出手段は、第1の経路93a
と第2の経路93bとの間に配置された駆動ローラ95
aと、この駆動ローラ95aに対し第1の経路93a側
において圧接された第1の従動ローラ95cと、駆動ロ
ーラ95aに対し第2の経路93b側において圧接され
た第2の従動ローラ95bと、第1の経路93aと第2
の経路93bとの間に配置された軸511回りに回動可
能に設けられ、その先端510aが前記第1の従動ロー
ラ95c側または第2の従動ローラ95b側に指向する
切換ガイド510とを備えているので、第1または第2
の経路93a,93bに搬入されるべき記録材を切換ガ
イド510によって確実に案内することができる。
【0177】(k)前記搬送ローラ部96,97,およ
び排紙ローラ部98は、それぞれ第1の経路93aと第
2の経路93bとの間に配置された駆動ローラ96a,
97a,98aと、この駆動ローラに対し第1の経路9
3a側において圧接された第1の従動ローラ96c,9
7c,98cと、前記駆動ローラに対し第2の経路93
b側において圧接された第2の従動ローラ96b,97
b,98bとで構成されているので、搬送手段の構造の
簡素化および省スペース化を図ることが可能となる。
【0178】
【実施例】以下、さらに具体的な実施例について説明す
る。
【0179】<第1、第2ローラ410,420による
記録材の搬送速度に関し>反転再定着サブモードにおけ
る、第1の搬送速度(1回目定着時の搬送速度)は18
0mm/sec程度とし、第2の搬送速度(2回目以降
定着時の搬送速度)は第1の搬送速度の1/2〜1/2
0程度、望ましくは1/10程度とする。
【0180】<第1ローラ410に関し>直径は60m
m程度とする。
【0181】ローラ硬度は30〜80度(JIS A,
以下同じ)とし、望ましくは48度程度とする。
【0182】芯材410aは、アルミパイプとし、その
肉厚は3mm程度とする。
【0183】弾性層410bは、その材質をシリコーン
ゴムとし、その厚さLをL=0.2〜5mm程度、望ま
しくはL=1mm程度とする。その熱伝導率α(×10
-3cal/cm・sec・゜C)は、α=0.5〜2程
度、望ましくはα=1.5程度とする。その熱抵抗(L
/α)は、10〜10000程度、望ましくは67程度
とする。
【0184】表層410cは、その材質をシリコーンゴ
ムとし、厚さを70μm程度とし、硬度を25度程度と
する。表面粗さは、0.15μm程度とする。
【0185】第1ローラ410の表面温度は、170゜
C程度とする。
【0186】第1ローラ410の表面へのオイル塗布量
(mg/cm2)は、0.016〜0.0016程度、
望ましくは0.005程度とする。
【0187】<第2ローラ420に関し>直径は60m
m程度とする。
【0188】ローラ硬度は20〜70度(JIS A,
以下同じ)とし、望ましくは40度程度とする。
【0189】芯材420aは、アルミパイプとし、その
肉厚は3mm程度とする。
【0190】弾性層420bは、その材質をシリコーン
ゴムとし、その厚さLをL=0.5〜10mm程度、望
ましくはL=5mm程度とする。その熱伝導率α(×1
-3cal/cm・sec・゜C)は、α=0.5〜2
程度、望ましくはα=1.0程度とする。その熱抵抗
(L/α)は、25〜20000程度、望ましくは50
0程度とする。
【0191】表層420cは、フッ素樹脂チューブ(P
FAチューブ)で形成する。その厚さは50μm程度と
し、硬度は90度以上とする。表面粗さは、0.15μ
m程度とする。
【0192】第2ローラ420の表面温度は、180゜
C程度とする。
【0193】第2ローラ420の表面へのオイル塗布量
(mg/cm2)は、0.0016〜0.00016程
度、望ましくは0.0005程度とする。
【0194】<オイルローラ414,424に関し>い
ずれのオイルローラも、適当な粘度のオフセット防止液
(シリコーンオイル等)を含浸させることのできる耐熱
繊維(例えばフェルト)やスポンジ等のオイル保持層を
有し、その表面に四弗化エチレン等の多孔質膜等からな
る塗布量規制層を設けたものを用いる。
【0195】オイルの塗布量(吐出量)は、オイル粘度
や多孔質膜の穴径、密度等を調整することによって調整
することができる。
【0196】<第1ローラ410に対するオイルローラ
414に関し>直径は30mm程度とする。
【0197】使用するオイルは、ジメチルシリコーンオ
イルとし、その粘度(cst)は1000程度とする。
【0198】第1ローラ410表面への塗布量(mg/
cm2)は、0.005程度とする。
【0199】<第2ローラ420に対するオイルローラ
424に関し>直径は19mm程度とする。
【0200】使用するオイルは、ジメチルシリコーンオ
イルとし、その粘度(cst)は1000程度とする。
【0201】第2ローラ420表面への塗布量(mg/
cm2)は、0.0005程度とする。
【0202】以上、本発明の一実施の形態および実施例
について説明したが、本発明は上記の実施の形態あるい
は実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範
囲内において適宜変形実施可能である。
【0203】例えば、 上記実施の形態では、モード選択スイッチ84によ
り、両面/片面のみを選択できるようにしたが、これに
加えて、反転再定着サブモードを選択することができる
ようにし、反転再定着サブモードが選択された場合に
は、記録材の種類にかかわらず、反転再定着がなされる
ようにすることもできる。
【0204】上記実施の形態では、用紙選択スイッチ
85と画質選択スイッチ86とを設けたが、いずれか一
方のスイッチのみを設け、その選択によってモード切換
がなされるようにしても良い。例えば、用紙選択スイッ
チ85により普通紙が選択された場合には、自動的に通
常の片面モードとなってマット画像が形成され、OHP
シート等(光沢紙、光沢フィルム、カラー画像専用紙等
を含む)が選択された場合には自動的に反転再定着モー
ドとなってグロス画像が形成されるようにすることもで
きる。
【0205】上記実施の形態では、反転再定着サブモ
ード時に、最終的に記録材が定着器を通る回数を2回と
した場合について説明したが、記録材の反転返送動作を
繰り返すことによって、3回以上とすることができる。
【0206】記録材の後端が排紙経路93の入り口を
通過したことを検出する入り口検出手段は適宜の手段に
よって構成することができる。例えば、詰まり検出手段
をなすフォトセンサ82aまたは82b等によって構成
することも可能である。すなわち、記録材のサイズが分
かっていれば、これらフォトセンサによって記録材の先
端が検出された後の経過時間によって記録材後端の通過
を検出することが可能である。
【0207】反転再定着サブモード時に、2回目以降
定着時の、定着圧力を増大させるようにしても良いし、
定着温度を増大させるようにしても良い。
【0208】
【発明の効果】請求項1〜3記載のいずれの画像形成装
置も、マット画像あるいは高品質のグロス画像を選択的
に得ることができ、しかも容易に得ることができる。
【0209】さらに、請求項2記載の画像形成装置によ
れば、記録材が複数回定着器に通されるにもかかわら
ず、記録材のカールの累積が抑制され、したがって記録
材の詰まりが生じにくくなる。
【0210】請求項3記載の画像形成装置によれば、ロ
ーラに対する記録材の巻付きが良好に防止され、結果と
してより円滑な記録材の搬送状態が得られることとな
る。
【0211】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一実施の形態を示
す内部構造図。
【図2】主として搬入搬出手段を示す斜視図。
【図3】作動説明図。
【図4】作動説明図。
【図5】作動説明図。
【図6】作動説明図。
【図7】定着ユニットの拡大図。
【符号の説明】
S 用紙 80 制御ユニット 90 用紙搬送経路 93 排紙経路(反転返送路) 94 返送経路(反転返送路) 100 感光体ユニット 110 感光体 200 現像ユニット 300 中間転写ユニット 400 定着ユニット 410 第1ローラ 420 第2ローラ N ニップ部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録材を加熱、加圧しつつ搬送する定着
    器を備え、記録材の表面に未定着画像を形成した後、こ
    の記録材を前記定着器に選択的に複数回通すことにより
    画像を記録材に定着させる画像形成装置であって、 前記記録材を定着器に複数回通す場合には、前記定着器
    による記録材の搬送速度が、1回目の搬送速度に比べて
    2回目以降の搬送速度の方が遅く設定されることを特徴
    とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記記録材を定着器に複数回通す場合に
    は、記録材を前記定着器に1回通過させた後、記録材の
    表裏を反転させて2回目以降の通過をさせることを特徴
    とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記定着器は、未定着画像が形成された
    記録材を加熱、加圧しつつ搬送する第1、第2ローラを
    有し、かつ、第1、第2ローラのニップ部の形状が、そ
    の軸線方向から見て、片面にのみ画像が形成された記録
    材が定着器を偶数回通過する場合において定着器を最後
    に通過する際の記録材における画像形成面と接触するロ
    ーラ側に凹形状に凹む形状に形成されることを特徴とす
    る請求項1または2記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US11392064B2 (en) 2019-03-27 2022-07-19 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus capable of increasing gloss level of toner image without increasing number of processes performed by fixing unit

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