JPH11109174A - 光フィルタ - Google Patents

光フィルタ

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Publication number
JPH11109174A
JPH11109174A JP9271599A JP27159997A JPH11109174A JP H11109174 A JPH11109174 A JP H11109174A JP 9271599 A JP9271599 A JP 9271599A JP 27159997 A JP27159997 A JP 27159997A JP H11109174 A JPH11109174 A JP H11109174A
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JP
Japan
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optical
port
stage
grating
fiber
Prior art date
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Pending
Application number
JP9271599A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Nomoto
勉 野本
Yoshitaka Terao
芳孝 寺尾
Kensuke Sasaki
健介 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
  • Optical Communication System (AREA)
  • Light Guides In General And Applications Therefor (AREA)
  • Optical Couplings Of Light Guides (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光信号の波長分散補償および所望の光線路へ
の分配機能の実現。 【解決手段】 1個の入力ポート12と3個の出力ポー
ト14a〜14cと3個の光サーキュレータ16a〜1
6cと3個のFBG部(ファイバブラッググレーティン
グ部)18a〜18cとを具え、各FBGをチャープ・
グレーティング20a〜20cで構成する。第1段目の
光サーキュレータの第1ポートに入力ポートを結合し、
各光サーキュレータの第3ポートに個別の出力ポートを
結合し、第1段目の光サーキュレータの第2ポートと第
2段目の光サーキュレータの第1ポートとの間を第1段
目のFBG部で結合し、第2段目の光サーキュレータの
第2ポートと第3段目の光サーキュレータの第1ポート
との間を第2段目のFBG部で結合し、第3段目の光サ
ーキュレータの第2ポートに第3段目のFBG部を結合
してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光通信、例え
ば、波長多重(WDM;Wavelength Division Multiple
xing)光通信に用いて好適な光フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】光通信システムにおいては、波長多重さ
れた光信号を波長に応じて分配してする光フィルタが用
いられる。また、例えば光ファイバを伝送する個々の中
心波長の光信号には、伝送距離の比例して波長分散が生
じる。すなわち、個々の光信号の長波長成分と短波長成
分とでは、一般に伝搬速度が異なるため、伝送先に到達
する時刻にずれが生じる。このため、光通信システムに
おいては、波長分散補償器が用いられる。
【0003】このような波長フィルタや波長分散補償器
として、従来、ファイバブラッググレーティング(以
下、「FBG」とも略称する。)が多用されている。F
BGは、光ファイバのコアの屈折率を周期的に変化させ
たものである(文献1:「応用物理 第66巻 第1号
1997年 pp.33−36」参照)。そして、F
BGの格子間隔を軸方向(光の伝搬方向)に沿って単調
に変化させたチャープドファイバグレーティング(「チ
ャープ・グレーティング」とも称する。)を用いて1つ
の波長の光信号の波長分散を行なう技術が、文献2:
「分光研究、第45巻、第6号(1996)p.30
2」に開示されている。
【0004】また、このFBGは、例えば文献3:「米
国特許第5367588号」に開示されている位相マス
ク法によって作成することができる。また、この位相マ
スク法では、紫外線透過材料で形成した位相マスクが用
いられる。この位相マスクは、例えば文献4:「ELE
CTRONICS LETTERS 18th Mar
ch 1993 Vol.29 No.6 pp.56
6−568」に開示されている方法によって作成するこ
とができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、1本の光フ
ァイバ中に異なる波長の多数の光信号を伝送させる波長
多重光通信においては、広い波長帯域にわたる各光信号
に生じる波長分散を適切に補償し、かつ、各光信号を任
意の光線路に分配する必要がある。しかしながら、従
来、これら2つの要件を満たす光フィルタを、FBGを
用いて構成することができなかった。
【0006】例えば、FBGの反射波長帯域や反射スペ
クトルのトップの平坦性等はそのFBG長に依存する。
一般に、高ビットレート伝送や長距離通信では、光ファ
イバにおいて波長分散が生じてしまい光信号パルスが歪
みやすい。この光信号パルスの歪みをFBGによって補
償するとき、このFBGの反射波長帯域△λは次式
(1)で表される。
【0007】△λ=2L/(C・D) ・・・(1) 但し、記号LはFBG長、記号Cは光の速度、記号Dは
分散値をそれぞれ表している。この式(1)から、分散
値Dを一定にするとFBG長Lが長いほど反射波長帯域
△λが広がることが分かる。そして、波長分散補償量は
FBG長Lに比例して大きくなるから、伝送用ファイバ
で発生する波長分散量が大きいほどFBG長Lを長くす
る必要がある。
【0008】例えば、1.3μm零分散ファイバ中に
1.55μmの波長の光を伝搬させた場合、1kmあた
り17〜19ps/nmの分散が発生する。従って、伝
搬距離が100kmの場合には1700〜1900ps
/nmの分散量となる。この分散を補償するには、上式
(1)に従うと、約1mもの長さのFBGが必要であ
る。しかしながら、位相マスクの長さは最大でも100
mm程度のものしか作成できず、従って100mmより
も長いFBGを作成することができなかった。
【0009】従って、従来より、複数の光信号の波長分
散補償を適切に行い、かつ、波長に応じて光信号を分配
して、所望の光線路に出力する光フィルタの出現が望ま
れていた。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、この出願に係る
発明者は、種々の実験および検討を重ねた結果、光サー
キュレータとチャープドファイバグレーティングとを交
互に直列に接続して、各チャープドファイバーグレーテ
ィングで、互いに波長の異なる全光信号のうちの一部分
の波長の光信号グループをグループ毎にそれぞれ反射す
ることにより波長分散補償を行ない、かつ反射された光
信号グループをそれぞれ光サーキュレータで選択的に取
り出せるように構成すれば、上述した光フィルタを達成
できることに想到した。
【0011】そこで、この発明の光フィルタによれば、
1個の入力ポートと、N個(Nは2以上の整数)の出力
ポートと、N個の光サーキュレータと、互いに反射波長
帯域の異なるN個のファイバブラッググレーティング部
(以下、「FBG部」とも称する。)とを具え、ファイ
バブラッググレーティング部の各々は、1個若しくは順
次に直列に結合した複数個のチャープドファイバグレー
ティングを以って構成してあり、光サーキュレータの各
々は、第1ポート、第2ポートおよび第3ポートを具え
ていて、第1ポートに入力された光信号を第2ポートか
ら出力し、この第2ポートに入力される光信号を第3ポ
ートから出力するように構成してあり、第1段目の光サ
ーキュレータの第1ポートと入力ポートとを結合してあ
り、第i段目(iは1≦i≦N−1を満たす整数)の光
サーキュレータの第2ポートと第(i+1)段目の光サ
ーキュレータの第1ポートとを第i段目のファイバブラ
ッググレーティング部を介して結合してあり、第i段目
のファイバブラッググレーティング部を構成するチャー
プドファイバグレーティングは、格子間隔の広い側のグ
レーティング端を第i段目の光サーキュレータの第2ポ
ートに結合してあり、第N段目のファイバブラッググレ
ーティング部を構成するチャープドファイバグレーティ
ングは、格子間隔の広い側のグレーティング端を第N段
目の光サーキュレータの第2ポートに結合してあり、各
光サーキュレータの第3ポートをそれぞれ個別の出力ポ
ートに結合してあることを特徴とする。
【0012】このように構成すれば、入力ポートに入力
される波長多重光信号を、FBG部の反射波長帯域に応
じてFBG部から反射されたり、あるいは、FBG部を
透過した複数の波長の光信号グループ毎に分配して個別
の出力ポートからそれぞれ出力させることができる。し
かも、FBG部で光信号を反射することにより、光信号
の波長分散を補償することができる。
【0013】例えば、第1段目のFBG部の反射波長帯
域が、波長λ1およびλ2を含み、第2段目のFBG部
の反射波長帯域が、波長λ3およびλ4を含むとする。
そして、入力ポートに中心波長λ1、λ2、λ3および
λ4の光信号が多重した波長多重光信号を入力する。こ
の波長多重光信号は、入力ポートを経て第1段目の光サ
ーキュレータの第1ポートに入力する。続いて、この波
長多重光信号は、第1段目の光サーキュレータの第2ポ
ートを経て第1段目のFBG部に入力する。
【0014】この第1段目のFBG部においては、中心
波長λ1およびλ2の光信号が反射されて再び第1段目
の光サーキュレータの第2ポートに戻される。中心波長
λ1およびλ2の光信号は、FBG部において反射され
ることにより波長分散が補償される。尚、FBG部のチ
ャープドファイバーグレーティングによって反射される
光信号の波長分散が補償される原理は、従来と同じであ
る(文献2参照)が、後で簡単に説明する。
【0015】そして、この中心波長λ1およびλ2の光
信号は、波長分散が補償された光信号として、第1段目
の光サーキュレータの第3ポートを経て、この第3ポー
トに結合された所定の出力ポートに出力される。また、
出力ポートに出力された中心波長λ1およびλ2の光信
号は、第1段目のFBG部によって波長分散が補償され
る。
【0016】一方、中心波長λ3およびλ4の光信号
は、第1段目のFBG部では反射されずにこのFBG部
を透過する。1段目のFBG部を透過した光信号は、第
2段目の光サーキュレータの第1ポートに入力する。そ
して、中心波長λ3およびλ4の光信号は、第2段目の
光サーキュレータの第2ポートを経て、第2段目のFB
G部に入力する。中心波長λ3およびλ4の光信号は、
この第2段目のFBG部によって反射されて、再び第2
段目の光サーキュレータの第2ポートに戻される。この
とき、このFGB部において、この光信号の波長分散補
償も行われる。そして、中心波長λ3およびλ4の光信
号は第2段目の光サーキュレータの第3ポートを経て、
この第3ポートに結合された所定の出力ポートへと出力
される。
【0017】以上説明したように、この発明の光フィル
タは、入力ポートに入力した波長多重光信号を中心波長
λ1およびλ2の複数の光信号のグループと中心波長λ
3およびλ4の複数の光信号のグループに分配するとと
もに、波長分散補償を行なって、それぞれを所定の出力
ポートへと出力させることができる。
【0018】また、この発明の光フィルタの好適実施例
では、ファイバブラッググレーティング部の各々をそれ
ぞれ1つのチャープドファイバグレーティングで構成し
たとき、チャープドファイバグレーティングの各々の反
射波長帯域が、入力ポートに入力される波長多重光信号
の互いに異なる中心波長を複数ずつそれぞれ含むのが良
い。
【0019】このように構成すれば、入力ポートに入力
される波長多重光信号を、異なる中心波長をそれぞれ有
する複数の光信号ずつ、各ファイバブラッググレーティ
ング部で分離すると共に、波長分散の補償を行なうこと
ができる。
【0020】ところで、チャープドファイバグレーティ
ングをはじめとするFBGを透過する光には、そのFB
Gの反射波長よりも短波長側の成分に損失が発生する
(例えば、文献5:「電子情報通信学会論文誌 C−1
Vol.J80−C No.1 pp.32−40
1997年1月」の第35頁の図6参照)。
【0021】そこで、グレーティングのブラッグ反射波
長よりも短波長側の波長成分の損失の発生を抑制するた
めに、この発明の光フィルタにおいて、好ましくは、各
FBG部をそれぞれ1つのチャープドファイバグレーテ
ィングで構成し、さらに好ましくは、第i段目のファイ
バブラッググレーティング部の反射波長帯域を第(i+
1)段目のファイバブラッググレーティング部の反射波
長帯域よりも短くしておくのが良い。
【0022】このように構成すれば、光信号は、当該光
信号の中心波長よりも反射波長帯域が短波長側に設定さ
れたFBG部のみを透過する。このため、各FBGにお
いて、当該FBGを透過する光信号のうちの、FBG部
の反射波長帯域よりも短波長側の成分の損失(光強度の
減衰)の発生を抑制することができる。
【0023】また、この発明の光フィルタにおいて、好
ましくは、ファイバブラッググレーティング部の各々
を、互いに反射波長帯域の異なる複数のチャープドファ
イバグレーティングでそれぞれ構成するのが良い。
【0024】このように構成すれば、入力ポートに入力
される波長多重光信号を、複数の中心波長の光信号のグ
ループ毎に、各ファイバブラッググレーティング部で分
離すると共に、波長分散の補償を行なうことができる。
さらに、各FBG部をそれぞれ複数のチャープドファイ
バーグレーティングで構成するので、個々のチャープド
ファイバグレーティングの反射波長帯域を狭く設計する
ことができる。
【0025】また、グレーティングの反射波長よりも短
波長側の成分の損失の発生を抑制するために、この発明
の光フィルタにおいて、各FBG部をそれぞれ複数のチ
ャープドファイバグレーティングで構成した場合、さら
に好ましくは、第i段目のファイバブラッググレーティ
ング部の反射波長帯域を第(i+1)段目のファイバブ
ラッググレーティング部の反射波長帯域よりも短くして
あり、かつ、第i段目のファイバブラッググレーティン
グ部を構成する各チャープドファイバグレーティングの
各々を、当該チャープドファイバグレーティングの反射
波長帯域の中心波長の短い順に、第i段目の光サーキュ
レータ側から設けてあり、第N段目のファイバブラッグ
グレーティング部を構成する各チャープドファイバグレ
ーティングの各々を、当該チャープドファイバグレーテ
ィングの反射波長帯域の中心波長の短い順に第N段目の
光サーキュレータ側から設けておくのが良い。
【0026】このように構成すれば、光信号は、当該光
信号の中心波長よりも反射波長帯域が短波長側に設定さ
れたFBG部のみを透過する。そして、個々のFBG部
においても、光信号は、当該光信号の中心波長よりも反
射波長帯域が短波長側に設定されたチャープドファイバ
グレーティングのみを透過する。このため、各FBGに
おいて、当該FBGを透過する光信号のうちの、FBG
部の反射波長帯域よりも短波長側の成分の損失(光強度
の減衰)の発生を抑制することができる。
【0027】また、この発明の光フィルタにおいて、各
FBG部をそれぞれ複数のチャープドファイバグレーテ
ィングで構成した場合、さらに好ましくは、ファイバブ
ラッググレーティング部の各々において、光ファイバの
コアに、複数のチャープドファイバグレーティングをそ
れぞれ形成してあると良い。
【0028】このように、複数のチャープドファイバグ
レーティングを1本の光ファイバに形成すれば、個々の
チャープドファイバグレーティングどうしを融着したり
コネクタを介して接続する場合に比べて、接続による光
信号の損主角発生を抑制することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
のフィルタの例につき説明する。尚、参照する図面は、
この発明が理解できる程度に各構成成分の大きさ、形状
および配置関係を概略的に示しているに過ぎない。した
がって、この発明は、この図示例に限定されるものでは
ない。
【0030】(第1の実施の形態)先ず、図1を参照し
て、この発明の光フィルタの第1の実施の形態について
説明する。図1は、第1の実施の形態の光フィルタの説
明に供するブロック図である。
【0031】この発明の光フィルタによれば、1個の入
力ポートと、N個(Nは2以上の整数)の出力ポート
と、N個の光サーキュレータと、N個の互いに反射波長
帯域の異なるファイバブラッググレーティング部(FB
G)とを具えている。
【0032】そこで、第1の実施の形態の光フィルタ1
0においては、N=3とする。従って、この光フィルタ
10は、1個の入力ポート12と、3個の出力ポート1
4a、14bおよび14cと、3個の光サーキュレータ
16a、16bおよび16cと、3個の互いに反射波長
帯域の異なるFBG部18a、18bおよび18cとを
具えている。
【0033】そして、第1段目のFBG部18aは、波
長λa〜λb(λa<λb)の反射波長帯域を有すると
する。また、第2段目のFBG部18bは、波長λb〜
λc(λb<λc)の反射波長帯域を有するとする。ま
た、第3段目のFBG部18cは、波長λc〜λd(λ
c<λd)の反射波長帯域を有するとする。
【0034】したがって、この実施の形態においては、
第1段目のFBG部18aの反射波長帯域を第2段目の
FBG部18bの反射波長帯域よりも短波長側に設定し
てあり、かつ、第2段目のFBG部18bの反射波長帯
域を第3段目のFBG部18cの反射波長帯域よりも短
波長側に設定してある。尚、この実施の形態では、第1
段目および第2段目のFBG部18aおよび18bの反
射波長帯域どうし、および、第2段目および第3段目の
FBG部18bおよび18cの反射波長帯域どうしを連
続させているが、この発明では、隣り合った反射波長帯
域どうしは、必ずしも連続させていなくとも良い。
【0035】また、この発明によれば、ファイバブラッ
ググレーティング部の各々は、1個若しくは順次に直列
に結合した複数個のチャープドファイバグレーティング
を以って構成してある。
【0036】そこで、この実施の形態では、FBG部1
8a〜18cの各々をそれぞれ1つのチャープドファイ
バグレーティング(チャープ・グレーティング)20
a、20bおよび20cで以って構成した例とする。そ
して、FBG部18a〜18cの各々の反射波長帯域
は、入力ポートに入力される波長多重光信号の互いに異
なる中心波長を複数ずつそれぞれ含んでいる。
【0037】具体的には、例えば、第1段目のFBG1
8aの反射波長帯域λa〜λbは、波長λ1およびλ2
を含む(λa<λ1<λ2<λb)。また、第2段目の
FBG18bの反射波長体域λb〜λcは、波長λ3お
よびλ4を含む(λb<λ3<λ4<λc)。また、第
3段目のFBG部18cの反射波長帯域λc〜λdは、
波長λ5およびλ6を含む(λc<λ5<λ6<λ
d)。
【0038】尚、図1においては、チャープ・グレーテ
ィング20aおよび20bの部分に回折格子模様を模式
的に示しているが、この回折格子模様の格子間隔は、実
際の格子間隔とは関係ない。実際の格子間隔は、各チャ
ープ・グレーティングの反射波長帯域が互いに異なって
いるために、チャープ・グレーティング毎に異なってい
る。
【0039】また、この発明では、光サーキュレータの
各々は、第1ポート、第2ポートおよび第3ポートを具
えていて、第1ポートに入力される光信号を第2ポート
から出力し、この第2ポートに入力される光信号を第3
ポートから出力するように構成してある。
【0040】そこで、第1の実施の形態においては、光
サーキュレータ16a、16bおよび16cの各々は、
第1ポートa、第2ポートbおよび第3ポートcを具え
ている。そして、各光サーキュレータ16a、16bお
よび16cは、光サーキュレータの外部から第1ポート
aに入力される光信号を第2ポートbから出力させ、こ
の第2ポートbにこの光サーキュレータの外部から入力
された光信号を第3ポートcから出力させるように構成
してある。
【0041】また、この発明によれば、第1段目の光サ
ーキュレータの第1ポートと光フィルタの入力ポートと
を結合してある。また、各光サーキュレータの第3ポー
トをそれぞれ光フィルタの個別の出力ポートに結合して
ある。
【0042】そこで、第1の実施の形態においては、第
1段目の光サーキュレータ16aの第1ポートaと入力
ポート12とを結合してある。また、各光サーキュレー
タ16a、16bおよび16cの第3ポートcは、それ
ぞれ個別の出力ポート14a、14bおよび14cに結
合されている。
【0043】上述したこれらの結合には、通常の光ファ
イバや光導波路を用いると良い。
【0044】また、この発明によれば、第i段目(iは
1≦i≦N−1を満たす整数)の光サーキュレータの第
2ポートと第(i+1)段目の光サーキュレータの第1
ポートとを第i段目のファイバブラッググレーティング
部を介して結合してある。
【0045】そこで、第1の実施の形態においては、N
=3なのでi=1、2となり、第1段目の光サーキュレ
ータ16aの第2ポートbと第2段目の光サーキュレー
タ16bの第1ポートaとの間を第1段目のFBG部1
8aを経て結合してある。また、第2段目の光サーキュ
レータ16bの第2ポートbと第3段目の光サーキュレ
ータ16cの第1ポートaとの間を第2段目のFBG部
18bを経て結合してある。
【0046】従って、FBG部18aを光経路として、
前段の第1段目の光サーキュレータ16aと後段の第2
段目の光サーキュレータ16bとの間で光信号の伝送が
行える。また、FBG部18bを光経路として、前段の
第2段目の光サーキュレータ16bと後段の第3段目の
光サーキュレータ16cとの間で光信号の伝送が行なえ
る。
【0047】また、この発明によれば、各段の、すなわ
ち、第i段目のファイバブラッググレーティング部を構
成するチャープドファイバグレーティングは、格子間隔
の広い側のグレーティング端をその直前に設けられてい
る段の、すなわち、第i段目の光サーキュレータの第2
ポートに結合してある。
【0048】そこで、第1の実施の形態においては、第
1段目のファイバブラッググレーティング部18aを構
成するチャープ・グレーティング20aは、その格子間
隔の広い側のグレーティング端22aを第1段目の光サ
ーキュレータ16aの第2ポートbに結合してある。ま
た、第2段目のファイバブラッググレーティング部18
bを構成するチャープ・グレーティング20bは、その
格子間隔の広い側のグレーティング端22bを第2段目
の光サーキュレータ16bの第2ポートbに結合してあ
る。
【0049】また、この発明によれば、第N段目すなわ
ち最終段のファイバブラッググレーティング部を構成す
るチャープドファイバグレーティングは、格子間隔の広
い側のグレーティング端を第N段目すなわち最終段の光
サーキュレータの第2ポートに結合してある。
【0050】そこで、第1の実施の形態においては、第
3段目のFBG部18cを構成するチャープ・グレーテ
ィング20cは、格子間隔の広い側のグレーティング端
22cを第3段目の光サーキュレータ16cの第2ポー
トbに結合してある。尚、このFBG部18cの他端、
すなわち、グレーティング端22cとは反対側のグレー
ティング端を、例えば、適当な光吸収体(図示せず)を
設けた無(または非)接続端として構成するのが良い。
あるいは、この他端を光フィルタ10に設けた他の出力
ポート(図示せず)に結合して、最終段のFGB部18
cを透過した光信号を光フィルタ10の外部へと出力し
ても良い。
【0051】また、第1の実施の形態では、各FBG部
18a〜18cは、光ファイバで以って形成するのが好
ましい。この光ファイバは、軸方向の中心部のコアと、
その周囲のクラッドを以って構成されている。そして、
このコアにチャープドファイバグレーティングを形成し
ておくのが良い。また、上述した各結合を、好ましく
は、通常の光ファイバや光導波路を用いて行なうのが良
い。
【0052】また、第1の実施の形態で用いる光ファイ
バは、好ましくは、酸化シリコン(SiO2 )を主成分
とする材料で形成したものが良い。また、この光ファイ
バの直径を、好ましくは、110〜130μm程度とす
る。また、コアの直径を、好ましくは、10μm程度と
する。
【0053】光ファイバにチャープドファイバグレーテ
ィングを形成するにあたっては、上述した位相マスク法
(文献3)を用いると良い。例えば、248nmの波長
のレーザ光をKrFエキシマレーザ光源(ラムダ・フィ
ジックス社製)により発生させる。このレーザ光により
位相マスクを照射すると所定の回折光が発生する。そし
て、クラッドを露出させた感光性光ファイバ(コーニン
グ社製)を、この回折光でもって照射する。回折光の強
度は、感光性光ファイバの長手方向に沿って周期的に変
化している。従って、感光性光ファイバのコアに回折光
の強度に応じた屈折率変化を形成することができる。こ
のようにして、位相マスクの設計に応じた所定の反射波
長帯域を有するチャープドファイバグレーティングが作
成される。
【0054】次に、図2を参照して、チャープドファイ
バグレーティング(チャープ・グレーティング)おける
波長分散の補償原理について説明する。図2は、波長分
散の補償原理の説明に供する模式図である。
【0055】先ず、チャープ・グレーティング26の構
成について説明する。このチャープ・グレーティング2
6の格子間隔の最も広い部分の間隔をΛL とする。ま
た、格子間隔の最も狭い部分の間隔とΛS とする。この
格子間隔と、このチャープ・グレーティング26の反射
波長帯域の最小反射波長λaおよび最大反射波長λbと
の間には、それぞれ下記の(2)式および(3)式に示
す関係が成り立つ。
【0056】λa=2・neff ・ΛS ・・・(2) λb=2・neff ・ΛL ・・・(3) 但し、neff は、光ファイバのコアの実効屈折率を表
す。
【0057】次に、波長λ1 (λa<λ1 <λb)の光
信号が、このチャープ・グレーティング26で反射され
る場合について説明する。波長λ1 の光信号には、波長
幅がある。ここでは、この光信号の長波長成分をλL
(=λ1 +Δ)と表す。また、この光信号の短波長成分
をλS (=λ1 −Δ)と表す。通常の光ファイバを伝送
してきた光信号には、波長分散が生じる。その結果、光
信号の長波長成分λL は、短波長成分λS よりも遅れて
チャープ・グレーティング26に入射する。
【0058】チャープ・グレーティング26に、その格
子間隔の広い側(図2の紙面の左側)から入射した短波
長成分は、入射端から遠い位置x2 で反射される。一
方、長波長成分は、入射端から近い位置x1 で反射され
る。その結果、短波長成分と長波長成分との間には、こ
れらの反射位置間の距離Δxの2倍の光路差2Δxが生
じる。その結果、この光路差の分だけ長波長成分と短波
長成分との時間差を短縮して、波長分散を補償すること
ができる。
【0059】次に、第1の実施の形態の光フィルタ10
の動作につき説明する。ここでは、中心波長λ1、λ
2、λ3、λ4、λ5およびλ6光信号が多重された波
長多重光信号を2つの中心波長の光信号ずつに分配する
例について説明する。
【0060】先ず、中心波長λ1〜λ6の波長多重され
た光信号を光フィルタ10の入力ポート12に入力す
る。入力ポート12に入力された波長多重光信号は、第
1段目の光サーキュレータ16aの第1ポートaおよび
第2ポートbを経て第1段目のFBG部18aに入力さ
れる。
【0061】中心波長λ1〜λ6の光信号のうちの、中
心波長λ1およびλ2の光信号は、第1段目のFBG部
18aによって反射される。この第1段目のFBG部1
8aにおける反射によって、中心波長λ1およびλ2の
光信号の波長分散がそれぞれ補償される。そして、反射
されたλ1およびλ2の光信号は、第2ポートbを経て
再び光サーキュレータ16aに入力される。第1段目の
光サーキュレータ16aに再び入力された中心波長λ1
およびλ2の光信号は、第3ポートcを経て光フィルタ
10の第1段目の出力ポート14aから出力される。
【0062】一方、中心波長λ1〜λ6の光信号のうち
の、中心波長λ3〜λ6の光信号は、第1段目のFBG
部18aを透過する。第1段目のFBG部18aを透過
した中心波長λ3〜λ6の光信号は、第2段目の光サー
キュレータ16bの第1ポートaに入力される。
【0063】第2段目の光サーキュレータ16bの第1
ポートaに入力された中心波長λ3〜λ6の光信号は、
第2ポートbを経て、第2段目のFBG部18bに入力
される。そして、中心波長λ3〜λ6の光信号のうち
の、中心波長λ3およびλ4の光信号は、第2段目のF
BG部18bによって反射される。この第2段目のFB
G部18bにおける反射によって、中心波長λ3および
λ4の光信号の波長分散がそれぞれ補償される。そし
て、反射されたλ3およびλ4の光信号は、第2ポート
bを経て再び第2段目の光サーキュレータ16bに入力
される。第2段目の光サーキュレータ16bに再び入力
された中心波長λ3およびλ4の光信号は、第3ポート
cを経て光フィルタ10の第2段目の出力ポート14b
から出力される。
【0064】一方、中心波長λ3〜λ6の光信号のうち
の、中心波長λ5およびλ6の光信号は、第2段目のF
BG部18bを透過する。第2段目のFBG部18bを
透過した中心波長λ5およびλ6の光信号は、第3段目
の光サーキュレータ16cの第1ポートaに入力され
る。
【0065】第3段目の光サーキュレータ16cの第1
ポートaに入力された中心波長λ5およびλ6の光信号
は、第2ポートbを経て、第3段目のFBG部18cに
入力される。そして、中心波長λ5およびλ6の光信号
は、第3段目のFBG部18cにおいて反射される。こ
の第3段目のFBG部18cにおける反射によって、中
心波長λ5およびλ6の光信号の波長分散がそれぞれ補
償される。そして、反射されたλ5およびλ6の光信号
は、第2ポートbを経て再び第3段目の光サーキュレー
タ16cに入力される。第3段目の光サーキュレータ1
6cに再び入力された中心波長λ5およびλ6の光信号
は、第3ポートcを経て、光フィルタ10の第3段目の
出力ポート14cから出力される。
【0066】従って、この光フィルタ10によれば、入
力ポート12に入力した中心波長λ1〜λ6の波長多重
の光信号を、中心波長λ1およびλ2と、中心波長λ3
およびλ4と、中心波長λ5およびλ6との各波長グル
ープの光信号グループ毎に分配すると共に、それぞれの
光信号の波長分散を補償する。そして、中心波長λ1お
よびλ2の光信号を第1段目の出力ポート14aから光
フィルタ10の外部へと出力し、中心波長λ3およびλ
4の光信号を第2段目の出力ポート14bから光フィル
タ10の外部へと出力し、かつ、中心波長λ5およびλ
6の光信号を第3段目の出力ポート14cから光フィル
タ10の外部へと出力する。
【0067】また、この構成例では、初段、すなわち第
1段目のFBG部18aの反射波長帯域(λa〜λb)
を、中間段、すなわち第2段目のFBG部18bの反射
波長帯域(λb〜λc)よりも短波長側に設定してあ
る。そして、この第2段目のFBG部18bの反射波長
帯域を、最終段、すなわち第3段目のFBG18cの反
射波長帯域(λc〜λd)よりも短波長側に設定してあ
る。このため、中心波長λ1〜λ6のいずれの光信号
も、その光信号の中心波長よりも反射波長帯域が長いF
BG部を透過することがない。その結果、光信号の強度
の損失の発生を抑制することができる。
【0068】尚、この実施の形態の構成とは逆に、第1
段目のFBG部18aと第2段目のFBG部18bとを
交換した場合には、中心波長λ1およびλ2の光信号
が、第1段目となったFBG部18bによって若干反射
される。従って、第2段目となったFBG部18aに到
達する光信号の強度が低下してしまうので好ましくな
い。
【0069】以上説明したように、この実施の形態の光
フィルタ10により、光信号の波長分散補償と、各光信
号の任意の光線路への分配とが実現される。従って、長
尺のFBG部が不要であるため、光フィルタのコストの
低減が図れる。また、長尺のチャープドファイバグレー
ティングを作成する必要がなく、均一な特性のチャープ
ドファイバグレーティングを作成しやすい。このため、
光フィルタの特性を均一にすることができる。従って、
光フィルタの製造の歩留りが向上する。
【0070】(第2の実施の形態)次に、図3を参照し
て、この発明の光フィルタの第2の実施の形態について
説明する。図3は、第2の実施の形態の光フィルタの構
成の説明に供するブロック図である。第2の実施の形態
の光フィルタの構成は、FBG部の構成を除いて、上述
の第1の実施の形態の光フィルタの構成と同一である。
従って、第1の実施の形態の光フィルタと同一の構成成
分については、同一の符号を付してその詳細な説明を省
略する。
【0071】第2の実施の形態の光フィルタ10aにお
いては、上述した第1の実施の形態におけるFBG部1
8a〜18cの代わりのFBG部28a〜28cをそれ
ぞれ具えている。そして、各FBG部28a〜28c
を、それぞれ、互いに反射波長帯域の異なる複数のチャ
ープドファイバグレーティング(チャープ・グレーティ
ング)でそれぞれ構成してある。具体的には、第1段目
のFBG部28aを、第1および第2のチャープ・グレ
ーティング30aおよび30bで構成する。また、第2
段目のFBG部28bを、第3および第4のチャープ・
グレーティング30cおよび30dで構成する。また、
第3段目のFBG部28cを、第5および第6のチャー
プ・グレーティング30eおよび30fで構成する。
【0072】また、第2の実施の形態でも、第i段目の
ファイバブラッググレーティング部の反射波長帯域を第
(i+1)段目のファイバブラッググレーティング部の
反射波長帯域よりも短くしてある。その上、この実施の
形態では、各FBG部をそれぞれ複数のチャープドファ
イバグレーティングで構成するので、個々のチャープド
ファイバグレーティングの反射波長帯域を狭くすること
ができる。
【0073】具体的には、第1のチャープ・グレーティ
ング30aの反射波長帯域をλa〜λab(λa<λa
bおよび中心波長は{(λa+λab)/2})とす
る。また、第2のチャープ・グレーティング30bの反
射波長帯域をλab〜λb(λab<λbおよび中心波
長は{(λab+λb)/2})とする。また、第3の
チャープ・グレーティング30cの反射波長帯域をλb
〜λbc(λb<λbcおよび中心波長は{(λb+λ
bc)/2})とする。また、第4のチャープ・グレー
ティング30dの反射波長帯域をλbc〜λc(λbc
<λcおよび中心波長は{(λbc+λc)/2})と
する。また、第5のチャープ・グレーティング30eの
反射波長帯域をλc〜λcd(λc<λcdおよび中心
波長は{(λc+λcd)/2})とする。また、第6
のチャープ・グレーティング30fの反射波長帯域をλ
cd〜λd(λcd<λdおよび中心波長は{(λcd
+λd)/2})とする。
【0074】さらに、第2の実施の形態では、第i段目
のファイバブラッググレーティング部を構成する各チャ
ープドファイバグレーティングの各々を、当該チャープ
ドファイバグレーティングの反射波長帯域の中心波長の
短い順に、第i段目の光サーキュレータ側から設け、第
N段目のファイバブラッググレーティング部を構成する
各チャープドファイバグレーティングの各々を、当該チ
ャープドファイバグレーティングの反射波長帯域の中心
波長の短い順に、第N段目の光サーキュレータ側から設
けてあるのが良い。すなわち、上述した中心波長の具体
例からも理解できるように、各チャープ・グレーティン
グ30の中心波長は、(λa+λab)/2<(λab
+λb)/2<(λb+λbc)/2<(λbc+λ
c)/2<(λc+λcd)/2<(λcd+λd)/
2の関係にあるのが良い。
【0075】尚、図3においては、チャープ・グレーテ
ィング30aおよび30bの部分に回折格子模様を模式
的に示しているが、この回折格子模様の格子間隔は、実
際の格子間隔とは関係ない。実際の格子間隔は、各チャ
ープ・グレーティングの反射波長帯域が互いに異なって
いるために、チャープ・グレーティング毎に異なってい
る。
【0076】図3に示した光フィルタ10aの構成例で
は、i=1、2とし、かつ、N=3としてあるので、初
段すなわち第1段目のFBG部28aにおいては、第1
段目の光サーキュレータ16aの第2ポートb側から順
に、第1および第2のチャープ・グレーティング30a
および30bを直列に設けてある。また、第2段目のF
BG部28bにおいては、第2段目の光サーキュレータ
16bの第2ポートb側から順に、第3および第4のチ
ャープ・グレーティング30cおよび30dを直列に設
けてある。また、第3段目のFBG部28cにおいて
は、第3段目の光サーキュレータ16cの第2ポートb
側から順に、第5および第6のチャープ・グレーティン
グ30eおよび30fを直列に設けてある。
【0077】また、FBG部28a〜28cの各々を構
成する一組のチャープ・グレーティング(30aと30
b;30cと30d;30eと30f)を個別の光ファ
イバに設けても良いし、共通の光ファイバに設けても良
い。好ましくは、1本の光ファイバのコアに、2つずつ
チャープドファイバグレーティングをそれぞれ形成して
おくのが良い。このように、2つのチャープドファイバ
グレーティングを1本の光ファイバに形成すれば、個々
のチャープドファイバグレーティングどうしを融着した
りコネクタを介して接続する必要がない。このため、個
別の光ファイバを接続する構成とした場合に比べて、共
通の光ファイバで構成する場合の方が、接続による光信
号の損失の発生を抑制することができる。
【0078】次に、第2の実施の形態の光フィルタ10
aの動作につき説明する。ここでは、中心波長λ1、λ
2、λ3、λ4、λ5およびλ6光信号が多重された波
長多重光信号を、互いに中心波長が異なる2つの光信号
ずつに、分配する例につき説明する。
【0079】ここで、波長λ1は、第1のチャープ・グ
レーティング30aの反射波長帯域に含まれるものとす
る(λa<λ1<λab)。波長λ2は、第2のチャー
プ・グレーティング30bの反射波長帯域に含まれるも
のとする(λab<λ2<λb)。波長λ3は、第3の
チャープ・グレーティング30cの反射波長帯域に含ま
れるものとする(λb<λ3<λbc)。波長λ4は、
第4のチャープ・グレーティング30dの反射波長帯域
に含まれるものとする(λbc<λ4<λc)。波長λ
5は、第5のチャープ・グレーティング30eの反射波
長帯域に含まれるものとする(λc<λ5<λcd)。
波長λ6は、第6のチャープ・グレーティング30fの
反射波長帯域に含まれるものとする(λcd<λ6<λ
d)。
【0080】先ず、中心波長λ1〜λ6が波長多重され
た光信号を光フィルタ10aの入力ポート12に入力さ
せる。入力ポート12に入力された波長多重光信号は、
第1段目の光サーキュレータ16aの第1ポートaおよ
び第2ポートbを経て第1段目のFBG部28aに入力
される。
【0081】中心波長λ1〜λ6の光信号のうちの、中
心波長λ1およびλ2の光信号は、第1段目のFBG部
28aによって反射される。具体的には、中心波長λ1
の光信号は、第1のチャープ・グレーティング30aに
よって反射される。この反射にり、中心波長λ1の光信
号の波長分散が補償される。また、中心波長λ2の光信
号は、第1のチャープグレーティング30aを透過し
て、第2のチャープ・グレーティング30bで反射され
る。この反射により、中心波長λ2の光信号の波長分散
が補償される。
【0082】そして、反射されたλ1およびλ2の光信
号は、第2ポートbを経て再び光サーキュレータ16a
に入力する。第1段目の光サーキュレータ16aに再び
入力された中心波長λ1およびλ2の光信号は、第3ポ
ートcを経て第1段目の出力ポート14aから光フィル
タ10aの外部へと出力される。
【0083】一方、中心波長λ1〜λ6の光信号のうち
の、中心波長λ3〜λ6の光信号は、第1段目のFBG
部28aを透過する。第1段目のFBG部28aを透過
した中心波長λ3〜λ6の光信号は、第2段目の光サー
キュレータ16bの第1ポートaに入力する。
【0084】第2段目の光サーキュレータ16bの第1
ポートaに入力された中心波長λ3〜λ6の光信号は、
第2ポートbを経て、第2段目のFBG部28bに入力
される。そして、中心波長λ3〜λ6の光信号のうち
の、中心波長λ3およびλ4の光信号は、第2段目のF
BG部28bによって反射される。具体的には、中心波
長λ3の光信号は、第3のチャープ・グレーティング3
0cによって反射される。この反射により、中心波長λ
3の光信号の波長分散が補償される。また、中心波長λ
4の光信号は、第3のチャープ・グレーティング30c
を透過して、第4のチャープ・グレーティング30dに
よって反射される。この反射により、中心波長λ4の光
信号の波長分散が補償される。
【0085】そして、反射されたλ3およびλ4の光信
号は、第2ポートbを経て再び第2段目の光サーキュレ
ータ16bに入力される。第2段目の光サーキュレータ
16bに再び入力された中心波長λ3およびλ4の光信
号は、第3ポートcを経て第2段目の出力ポート14b
から光フィルタ10aの外部へと出力する。
【0086】一方、中心波長λ3〜λ6の光信号のうち
の、中心波長λ5およびλ6の光信号は、第2段目のF
BG部28bを透過する。第2段目のFBG部28bを
透過した中心波長λ5およびλ6の光信号は、第3段目
の光サーキュレータ16cの第1ポートaに入力する。
【0087】第3段目の光サーキュレータ16cの第1
ポートaに入力された中心波長λ5およびλ6の光信号
は、第2ポートbを経て、第3段目のFBG部28cに
入力される。そして、中心波長λ5およびλ6の光信号
は、第3段目のFBG部28cにおいて反射される。具
体的には、中心波長λ5の光信号は、第5のチャープ・
グレーティング30eによって反射される。この反射に
より、中心波長λ5の光信号の波長分散が補償される。
また、中心波長λ6の光信号は、第5のチャープ・グレ
ーティング30eを透過して、第6のチャープ・グレー
ティング30fによって反射される。この反射により、
中心波長λ6の光信号の波長分散が補償される。
【0088】そして、反射されたλ5およびλ6の光信
号は、第2ポートbを経て再び第3段目の光サーキュレ
ータ16cに入力する。第3段目の光サーキュレータ1
6cに再び入力された中心波長λ5およびλ6の光信号
は、第3ポートcを経て、光フィルタ10aの第3段目
の出力ポート14cから光フィルタ10aの外部へと出
力する。
【0089】このように、この光フィルタ10によれ
ば、入力ポート12に入力した中心波長λ1〜λ6の波
長多重の光信号を、中心波長λ1およびλ2と、中心波
長λ3およびλ4と、中心波長λ5およびλ6とに分配
と共に、それぞれの光信号の波長分散を補償する。そし
て、中心波長λ1およびλ2の光信号を第1段目の出力
ポート14aに出力し、中心波長λ3およびλ4の光信
号を第2段目の出力ポート14bに出力し、かつ、中心
波長λ5およびλ6の光信号を第3段目の出力ポート1
4cに出力する。
【0090】尚、第6チャープ・グレーティング30f
を透過する波長の光信号がある場合には、例えば、この
光信号を吸収できるように、チャープ・グレーティング
30fの他端を無(または非)接続端として構成してお
けば良い。あるいは、この他端を光フィルタ10aに設
けた他の出力ポート(図示せず)に結合して、チャープ
・グレーティング30fを透過した光信号を光フィルタ
10aの外部へ出力させても良い。
【0091】また、この構成例では、中心波長λ1〜λ
6の各光信号は、いずれも、当該光信号の波長よりも反
射波長帯域が長いFBG部を透過することがない。その
結果、光信号の強度の損失の発生を抑制することができ
る。
【0092】上述した実施の形態では、この発明を特定
の条件で構成した例について説明したが、この発明は、
種々の変更および変形を行なうことができる。例えば、
上述した第1および第2の実施の形態では、各出力ポー
トから、それぞれ2つずつの波長の光信号を分配して取
り出した例について説明したが、この発明では、各出力
ポートから取り出す光信号の波長の数は、2つに限定さ
れるものではない。例えば、1つの出力ポートから3つ
以上の波長の光信号を取り出しても良い。また、この発
明では、各出力ポートから取り出す光信号の波長の個数
どうし等しくなくとも良い。
【0093】また、例えば、上述の第2の実施の形態で
は、各FBG段毎に、2つずつのチャープ・グレーティ
ングを設けたが、この発明では、FBG毎のチャープ・
グレーティングの数は、互いに等しくなくとも良い。ま
た、各チャープ・グレーティングと光信号の中心波長と
は、必ずしも1対1に対応していなくとも良い。
【0094】
【発明の効果】この発明の光フィルタによれば、入力ポ
ートに入力される波長多重光信号をその波長に応じて任
意の数の光信号ずつに分配して個別の出力ポートからそ
れぞれ出力させることができる。しかも、この光フィル
タにより、分配される各光信号の波長分散を補償するこ
とができる。従って、長尺のFBG部が不要であるた
め、光フィルタのコスト低減が図れる。
【0095】また、この光フィルタによれば、任意の波
長の光信号を任意の出力ポートから出力させることがで
きる。従って、光回路の設計自由度の向上および所望の
光伝送網の構築が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の光フィルタの構成の説明に
供するブロック図である。
【図2】チャープドファイバグレーティングによる波長
分散の補償原理の説明に供する図である。
【図3】第2の実施の形態の光フィルタの構成の説明に
供するブロック図である。
【符号の説明】
10、10a:光フィルタ 12:入力ポート 14a〜14c:出力ポート 16a〜16c:光サーキュレータ 18a〜18c:FBG部 20a〜20c:チャープ・グレーティング 22a〜22c:グレーティング端 26:チャープドファイバグレーティング(チャープ・
グレーティング) 28a〜28c:FBG部 30a〜30f:チャープ・グレーティング

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1個の入力ポートと、N個(Nは2以上
    の整数)の出力ポートと、N個の光サーキュレータと、
    互いに反射波長帯域の異なるN個のファイバブラッググ
    レーティング部とを具え、 前記ファイバブラッググレーティング部の各々は、1個
    若しくは順次に直列に結合した複数個のチャープドファ
    イバグレーティングを以って構成してあり、 前記光サーキュレータの各々は、第1ポート、第2ポー
    トおよび第3ポートを具えていて、前記第1ポートに入
    力された光信号を前記第2ポートから出力し、該第2ポ
    ートに入力された光信号を前記第3ポートから出力する
    ように構成してあり、 第1段目の光サーキュレータの第1ポートと前記入力ポ
    ートとを結合してあり、 第i段目(iは1≦i≦N−1を満たす整数)の光サー
    キュレータの第2ポートと第(i+1)段目の光サーキ
    ュレータの第1ポートとを第i段目のファイバブラッグ
    グレーティング部を介して結合してあり、 第i段目のファイバブラッググレーティング部を構成す
    る前記チャープドファイバグレーティングは、格子間隔
    の広い側のグレーティング端を第i段目の光サーキュレ
    ータの第2ポートに結合してあり、 第N段目のファイバブラッググレーティング部を構成す
    る前記チャープドファイバグレーティングは、格子間隔
    の広い側のグレーティング端を第N段目の光サーキュレ
    ータの第2ポートに結合してあり、 各前記光サーキュレータの第3ポートをそれぞれ個別の
    前記出力ポートに結合してあることを特徴とする光フィ
    ルタ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光フィルタにおいて、 前記ファイバブラッググレーティング部の各々をそれぞ
    れ1つのチャープドファイバグレーティングで構成した
    とき、 前記チャープドファイバグレーティングの各々の反射波
    長帯域が、前記入力ポートに入力される波長多重光信号
    の互いに異なる中心波長を複数ずつそれぞれ含むことを
    特徴とする光フィルタ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の光フィルタに
    おいて、 第i段目のファイバブラッググレーティング部の反射波
    長帯域を第(i+1)段目のファイバブラッググレーテ
    ィング部の反射波長帯域よりも短波長側に設定してある
    ことを特徴とする光フィルタ。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の光フィルタにおいて、 前記ファイバブラッググレーティング部の各々を、互い
    に反射波長帯域の異なる複数のチャープドファイバグレ
    ーティングでそれぞれ構成したとき、 第i段目のファイバブラッググレーティング部の反射波
    長帯域を第(i+1)段目のファイバブラッググレーテ
    ィング部の反射波長帯域よりも短波長側に設定してあ
    り、かつ、 第i段目のファイバブラッググレーティング部を構成す
    る各チャープドファイバグレーティングの各々を、当該
    チャープドファイバグレーティングの反射波長帯域の中
    心波長の短い順に第i段目の光サーキュレータ側から設
    けてり、第N段目のファイバブラッググレーティング部
    を構成する各チャープドファイバグレーティングの各々
    を、当該チャープドファイバグレーティングの反射波長
    帯域の中心波長の短い順に第N段目の光サーキュレータ
    側から設けてあることを特徴とする光フィルタ。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の光フィルタにおいて、 前記ファイバブラッググレーティング部の各々におい
    て、光ファイバのコアに、複数の前記チャープドファイ
    バグレーティングをそれぞれ形成してあることを特徴と
    する光フィルタ。
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