JPH11108612A - 光波干渉測定装置 - Google Patents

光波干渉測定装置

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JPH11108612A
JPH11108612A JP9282721A JP28272197A JPH11108612A JP H11108612 A JPH11108612 A JP H11108612A JP 9282721 A JP9282721 A JP 9282721A JP 28272197 A JP28272197 A JP 28272197A JP H11108612 A JPH11108612 A JP H11108612A
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JP
Japan
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light
frequency
optical path
polarization direction
wave plate
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Withdrawn
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JP9282721A
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Inventor
Hirochika Shinjiyou
啓慎 新城
Koichi Tsukihara
浩一 月原
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、物体の長さ、変位、密度等を高精度
に測定する光波干渉測定装置に関し、SHG変換素子端
面からの戻り光による測定精度の低下を防止し、空気の
屈折率変動による補正をより高精度に行なうことのでき
る光波干渉測定装置を提供することを目的とする。 【解決手段】SHG変換部351には、周波数f10の
光に対応した波長板132の前段に、光の入射方向から
順に、入射した周波数f10、f20の光と同じ偏光方
位の光を通過させるポーラライザ230と、周波数f1
0と周波数f20の光の両方に対してλ/2板として機
能し、また、周波数f10、f20の偏光方位が45°
回転するように調整された波長板133が設けられてい
る。波長板132の後段には、レンズ210、SHG変
換素子220、レンズ211、周波数フィルタ172、
およびレシーバ251が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物体の長さ、変
位、密度等を高精度に測定する光波干渉測定装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】物体の長さ、変位、密度等の測定を行な
うための光波干渉測定装置の代表的な例として、ヘテロ
ダイン式干渉測長機を図4に示す。図4はステージ20
0の光軸方向変位を測定する第1の光学系と、測長光路
における気体(以下、単に空気という)の屈折率変動を
モニタする第2の光学系から構成されている。
【0003】図4において、光源301は、紙面に対し
て平行に図示した偏光方位を有する光(周波数f00)
と、紙面に対して垂直に図示した偏光方位を有する光
(周波数f01)とを含む光束を射出する。この偏光方
位が直交している2つの光は、互いに周波数がわずかに
異なっている。また、光源301はこの2つの光の周波
数差(f00−f01)に等しい信号を移動鏡変位測定
の参照信号として演算装置400に出力する。光源30
1から射出された周波数f00、f01の2つの光の光
束は、偏光ビームスプリッタ(以下、PBSという)1
10でそれぞれの偏光方位に応じて分離され、周波数f
01の光は参照光路の固定鏡140に、周波数f00の
光は測長光路の移動鏡150へと射出する。移動鏡15
0は、ステージ200上に設置されており、測長光路の
光軸方向と平行に変位する。
【0004】PBS110で参照光路に反射された周波
数f01の光は周波数フィルタ170を透過して波長板
130に入射する。波長板130は1/4波長板(以
下、λ/4板という)であり、この波長板130を透過
した周波数f01の光は円偏光の光となる。円偏光とな
った周波数f01の光は固定された平面鏡である固定鏡
140でほぼ同軸に反射され、再び波長板130および
周波数フィルタ170を透過してPBS110に至る。
円偏光であった周波数f01の光は、波長板130を再
び透過したことにより偏光方位が回転させられて、波長
板130に最初に入射したときの紙面に対して垂直に図
示した偏光方位から偏光方位を90°回転させた紙面に
対して平行に図示した偏光方位の光となってPBS11
0に入射する。なお、周波数フィルタ170から固定鏡
140に至る参照光路は、光路上の気体の屈折率変動を
抑えるためエアチューブ190で覆われている。
【0005】紙面に対して平行に図示した偏光方位にな
った周波数f01の光は、その後PBS110を透過し
コーナーキューブプリズム160で光路をずらされた後
再びPBS110を透過して参照光路に入射する。ここ
で先程と同様に周波数フィルタ170、波長板130、
および固定鏡140を往復して偏光方位が90°回転さ
せられて紙面に対して垂直に図示した偏光方位の光とな
ってPBS110で周波数分離素子122の方向へ反射
される。
【0006】一方、PBS110を透過して測長光路に
入射した周波数f00の光は波長板131に入射する。
波長板131は、周波数f00の光と、後に説明する周
波数f10、f20の光の3つの波長に対応したλ/4
板として機能し、フレネルロムや色消しプリズムなどで
構成されている。波長板131を透過した周波数f00
の光は、円偏光の光となって平面鏡である移動鏡150
に入射してほぼ同軸に反射される。移動鏡150で反射
した周波数f00の光は、再び波長板131を透過して
PBS110に至る。円偏光であった周波数f00の光
は、波長板131を再び透過したことにより偏光方位が
回転させられて、波長板131に最初に入射したときの
偏光方位から90°回転させられた紙面に対して垂直に
図示した偏光方位の光となってPBS110に入射す
る。
【0007】紙面に対して垂直に図示した偏光方位とな
った周波数f00の光は、その後PBS110で反射し
てコーナーキューブプリズム160で光路をずらされた
後再びPBS110で反射して測長光路に入射する。こ
こで先程と同様に波長板131、および移動鏡150を
往復して偏光方位が90°回転させられて紙面に対して
平行に図示した偏光方位の光となってPBS110を透
過して周波数分離素子122の方向へ向かう。
【0008】それぞれ参照光路および測長光路を2往復
した周波数f00、f01の光はPBS110で再び同
軸となり、周波数分離素子122および周波数フィルタ
171を透過して偏光子付きのレシーバ250に入射す
る。周波数フィルタ171は、周波数f00、f01以
外の誤差光となる周波数の光を遮断する。レシーバ25
0の偏光子は、周波数f00、f01の光の偏光方位に
対し45°傾いており、従って、参照光路を通ってきた
周波数f01と、測長光路を通ってきた周波数f00の
光は、この偏光子を通った後干渉して、レシーバ250
において周波数f00と周波数f01の差(f00−f
01)のビートシグナルが生じる。このビートシグナル
が移動鏡変位測定の測長信号として演算装置400に入
力される。また、光源301は周波数f00と周波数f
01の周波数差(f00−f01)に等しい参照信号を
演算装置400に入力する。演算装置400は、参照信
号に対する測長信号の位相変化に基づいて、ステージ2
00の矢印方向の変位を演算によって求める。以上が第
1の光学系である。
【0009】次に第2の光学系であるが、光源300は
周波数f00および周波数f01とは異なる周波数f1
の光と、その第2高調波である周波数f2(=2f1)
の光を射出する。それぞれの光は周波数シフタ180、
181で周波数シフトされ、周波数f10(=f1+△
f1)および周波数f20(=f2+△f2)の光とな
る。ここで△f2≠2△f1である。2つの光は周波数
結合素子121でほぼ同軸にされた後、周波数結合素子
120で周波数f00、f01の光とほぼ同軸にされ、
PBS110に入射する。また、周波数シフタ180、
181からは、それぞれの周波数シフト量Δf1、Δf
2に等しい信号を屈折率変動測定の参照信号用として演
算装置400に出力する。
【0010】周波数f10、f20の光の偏光方位は周
波数f00の光の偏光方位(紙面に対して平行に図示し
た偏光方位)と同一であるため、周波数f10、f20
の光はPBS110を透過し測長光路にのみ入射する。
周波数f10、f20の2つの光は波長板131を透過
し移動鏡150で反射した後再び波長板131を透過す
る。このとき波長板131を2回透過するために偏光方
位が紙面に対して垂直に図示した偏光となり、PBS1
10で反射する。その後コーナーキューブプリズム16
0で光路をずらされた後PBS110で反射され再び測
長光路に入射する。測長光路に入射した周波数f10、
f20の2つの光は波長板131および移動鏡150で
さらに偏光方位を回転させられて紙面に対して平行に図
示した偏光方位の光となりPBS110に戻る。紙面に
対して平行に図示した偏光方位の周波数f10、f20
の2つの光はPBS110を透過し周波数分離素子12
2に入射する。周波数f10とf20の光は周波数分離
素子122で反射され、周波数f00、f01の光と分
離されて第2高調波変換部(SHG変換部)350に入
射する。
【0011】このSHG変換部350の構成を図5を用
いて説明する。SHG変換部350に入射した周波数f
10、f20の光は、まず波長板132に入射する。こ
の波長板132は周波数f10の光に対応した1/2波
長板(以下、λ/2板という)として機能する。この波
長板132により周波数f10の光の偏光方位は任意に
回転させることができる。波長板132を光軸回りに回
転させることにより、後述するSHG変換素子220に
対して所定の偏光方位で周波数f10の光を入射させる
ことができる。一方、周波数f20の光は、周波数f1
0の光のSHG光であるため波長板132で偏光方位は
回転せずそのまま透過する。波長板132を透過した周
波数f10、f20の光は、レンズ210で集光されて
SHG変換素子220に入射する。
【0012】SHG変換素子220では周波数f00の
光の一部がSHG変換されて周波数f10’(=2f1
0)の光となり、周波数f20の光はそのまま透過す
る。SHG変換素子220から射出した周波数f10’
の光と周波数f20の光は、レンズ211で平行光にさ
れ、周波数フィルタ172に入射する。周波数フィルタ
172は周波数f10’、f20の光のみを透過させ、
それ以外の誤差光となる周波数の光を遮断する。周波数
フィルタ172を透過した周波数f10’、f20の光
は干渉してレシーバ251に入射する。レシーバ251
は入射した周波数f10’、f20の光の周波数差f1
0’−f20(=2△f1−△f2)に等しいビートシ
グナルを測長光路の屈折率変動測定の測定信号として演
算装置400に入力する。
【0013】図4に戻って演算装置400では、上述の
周波数シフタ180、181から出力された周波数シフ
ト信号△f1、△f2から周波数差f10’−f20
(=2△f1−△f2)の信号を屈折率変動測定の参照
信号として作り出す。この参照信号とレシーバ251か
らの屈折率変動測定の測定信号を比較し、その位相変化
量を計算する。以上が第2の光学系である。
【0014】演算装置400は第1の光学系で測定され
たステージの移動量を、第2の光学系で測定された測長
光路における気体(空気)の屈折率変動の測定量を用い
て補正し、ステージの幾何学的な変位量を求める。ここ
で簡単に空気の屈折率変動を補正する方法について説明
する。周波数fa、fb、fcの光で測定したときの光
路長をD(fa)、D(fb)、D(fc)とする。こ
のときそれぞれの光路長は、
【0015】 D(fa)={1+N・F(fa)}D ・・・(式1) D(fb)={1+N・F(fb)}D ・・・(式2) D(fc)={1+N・F(fc)}D ・・・(式3)
【0016】と表せる。ここで、Dは幾何学的な距離、
Nは空気の密度、F(f)は空気の構成比が変わらなけ
れば空気の密度によらず光の周波数fにより決まる関数
である。上式より幾何学的距離Dは、
【0017】 D=D(fa)−A{D(fc)−D(fb)}・・・(式4) ただし、A=F(fa)/{F(fc)−F(fb)}
【0018】となる。これより、この干渉計で求めたい
幾何学的距離の変位、即ち真の変位△Dは、
【0019】 △D=△D(fa)−A{△D(fc)−△D(fb)}・・・(式5) ただし、A=F(fa)/{F(fc)−F(fb)}
【0020】となる。上式は、周波数faの光で測定し
た移動鏡の変位から、周波数fb、fcの光で求めた屈
折率の変動による影響を補正し、真の変位を求めること
を意味する。
【0021】演算装置400は第1光学系における変位
計測の参照信号および測長信号から上式における△D
(fa)を、第2光学系における屈折率変動の参照信号
および測定信号から{△D(fc)−△D(fb))}
を計算し、移動鏡の真の変位△Dを上式により演算して
求めている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のご
とき従来の光波干渉測定装置においては、図5に示した
ようなSHG変換素子220の入射端面における光の反
射による戻り光の影響について全く考慮していない。こ
の戻り光による影響とは、SHG変換素子220の端面
での反射光が図4に示した測長光路に戻って再びSHG
変換部350に入射し、SHG変換素子220を透過し
て誤差光としてレシーバ251で受光されてしまうこと
である。この端面反射光が誤差光としてレシーバ251
で受光されてしまうと気体の屈折率変動の測定に誤差が
生じてしまう。特に、SHG変換素子220の変換効率
を最適にするために、SHG変換素子220の前段には
集光レンズ210が設けられており、この集光レンズ2
10の焦点位置付近にSHG変換素子220の端面が配
置されることから、いわゆるキャッツアイ状態、すなわ
ち焦点位置と反射面が一致して反射光が入射光と同軸に
戻ってしまう状態に近くなり、SHG変換素子220の
入射端面での反射光が発生しやすい状況が生じている。
【0023】この戻り光のうち、特に、周波数f20の
光は、SHG変換素子220でSHG変換されずそのま
ま透過してレシーバ251に入射するため、この誤差光
により屈折率変動測定精度に重大な影響を及ぼす。
【0024】周波数f20の光の戻り光の偏光方位は入
射光と同じ偏光方位を有しているの、PBS110をそ
のまま透過して測長光路に入射してしまう。PBS11
0での消光、波長板131のリタデーションは有限であ
るため、この戻り光が測長光路を複数回余分に通過して
再びSHG変換部350に入射してしまうのを完全に除
去することは不可能である。
【0025】このような周波数f20の光による誤差光
が存在する状態で移動鏡150が変位すると、測長光路
を余分に通過する誤差光も移動鏡150の変位に応じて
余分に位相変化を生じ、レシーバ251において屈折率
変動測定用の周波数f10’、f20の光と干渉して誤
差信号を生じる。ところがこの誤差信号は屈折率変動測
定用の測定光と偏光方位が同じであるので原理的に取り
除くことができず、真の測定データに重畳して測定精度
を低下させてしまう原因となっている。
【0026】本発明の目的は、SHG変換素子端面から
の戻り光による測定精度の低下を防止し、空気の屈折率
変動による補正をより高精度に行なうことのできる光波
干渉測定装置を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記目的は、測長用の光
と、測長用の光の光路上の気体の屈折率変動を計測する
ために、異なる周波数を有する第1および第2の光とを
射出する光源部と、測長用の光と第1および第2の光の
共通光路上に設けられ、光路を測定光路と参照光路とに
分離するビームスプリッタと、参照光路上に設けられた
固定鏡と、測定光路上を移動可能に設けられた移動鏡
と、参照光路および測定光路を通った測長用の光を干渉
させて受光する第1の受光部と、第1の光の周波数を第
2の光の周波数とほぼ同じ周波数に変換する周波数変換
素子を有し、第1の光と第2の光とを干渉させて受光す
る第2の受光部とを備えた光波干渉測定装置において、
第2の受光部は、第1および第2の光の偏光方位を所定
量回転させる第1の偏光方位回転部をさらに備えている
ことを特徴とする光波干渉測定装置によって達成され
る。
【0028】また、上記本発明の光波干渉測定装置にお
いて、第2の受光部は、第1の偏光方位回転部の前段
に、さらに所望の偏光方向の光のみを透過する偏光子を
備えたことを特徴とする。さらに、ビームスプリッタ
は、偏光ビームスプリッタであり、参照光路を通過した
光と測長光路を通過した光は、偏光ビームスプリッタを
異なる位置から射出し、所定の光路に第2の受光部から
の戻り光を遮光する遮光部材を備えたことを特徴とす
る。
【0029】また、上記本発明の光波干渉測定装置にお
いて、前第2の受光部は、測定光路を通った第1および
第2の光のうち、第1の光の偏光方位を任意に回転さ
せ、第2の光の偏光方位を変化させない第2の偏光方位
回転部を備えたことを特徴とする。
【0030】さらに、上記本発明の光波干渉測定装置に
おいて、第2の光の周波数は、第1の光の周波数の2倍
にほぼ等しく、第1の偏光方位回転部は、第1および第
2の光に対する1/2波長板であり、第2の偏光方位回
転部は、第1の光に対する1/2波長板であることを特
徴とする。また、第1の偏光方位回転部は、第1および
第2の光の偏光方位を45°回転させることを特徴とす
る。
【0031】本発明によれば、SHG変換素子端面から
の戻り光が測長光路に再入射することを低減させ、移動
鏡変位に伴って発生する誤差を低減させて、高精度に測
定を行うことができる光波干渉測定装置を実現すること
ができる。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態による
光波干渉測定装置について図面を用いて説明する。本実
施の形態における光波干渉測定装置は、SHG変換部に
特徴を有しており、図4を用いて説明した従来のヘテロ
ダイン式干渉測長機のSHG変換部350を、図1に示
す本発明に係るSHG変換部351に置き換えたもので
ある。従って、図4を用いて既に説明した光波干渉測定
装置全体の構成については省略し、図1に基づくSHG
変換部351の構成および機能について説明する。
【0033】図4を参照しつつ図1において、周波数分
離素子122で反射した周波数f10とf20の光は本
実施の形態によるSHG変換部351に入射する。SH
G変換部351には、周波数f10の光に対応した波長
板132の前段に、光の入射方向から順にポーラライザ
(偏光子)230と波長板133が配置されている。従
って、SHG変換部351に入射した周波数f10、f
20の光は、まずポーラライザ230に入射する。この
ポーラライザ230は、入射した周波数f10、f20
の光と同じ偏光方位(紙面に対して平行に図示した偏光
方位)の光を通過させるように固定されている。従っ
て、周波数f10、f20の光はポーラライザ230を
そのまま透過して波長板133に入射する。波長板13
3は、周波数f10と周波数f20の光の両方に対して
λ/2板として機能し、また、周波数f10、f20の
偏光方位が45°回転するように調整されて固定されて
いる。
【0034】波長板133で偏光方位が45°回転され
た周波数f10、f20の光は、次に波長板132に入
射する。既に説明したように波長板132は周波数f1
0の光だけに対してλ/2波長板として機能し、周波数
f10の光がSHG変換素子220に対して所定の偏光
方位で入射するように周波数f10の光の偏光方位を所
定量回転させるために用いる。一方、周波数f20の光
は、周波数f10の光のSHG光(第2高調波の光)で
あるため波長板132で偏光方位は回転せずそのまま透
過する。波長板132を透過した周波数f10、f20
の光は、レンズ210で集光されてSHG変換素子22
0に入射する。SHG変換素子220では周波数f10
の光の一部がSHG変換されて周波数f10’(=2f
10)の光となり、周波数f20の光はそのまま透過す
る。SHG変換素子220から射出した周波数f10’
の光と周波数f20の光は、レンズ211で平行光にさ
れ、周波数フィルタ172に入射する。周波数フィルタ
172は周波数f10’、f20の光のみを透過させ、
それ以外の誤差光となる周波数の光を遮断する。周波数
フィルタ172を透過した周波数f10’、f20の光
は干渉してレシーバ251に入射する。レシーバ251
は入射した周波数f10’、f20の光の周波数差f1
0’−f20(=2△f1−△f2)に等しいビートシ
グナルを測長光路の屈折率変動測定の測定信号として演
算装置400に入力する。
【0035】さて、このような構成の本実施の形態によ
るSHG変換部351において、SHG変換素子220
の入射端面で周波数f20の光の反射光が生じた場合を
考えてみる。この反射光は、波長板133を通過して紙
面対して平行に図示した偏光方位から45°回転した偏
光方位のまま、上述のキャッツアイ状態に近い状態で入
射光路を逆に進むことになる。つまり、レンズ210に
向かって発散し、レンズ210に入射してほぼ平行光と
なり、波長板132に入射する。波長板132では周波
数f20の戻り光は偏光方位を変えることなく波長板1
32を通過して波長板133に入射する。波長板133
に入射した戻り光は、その偏光方位を45°回転させら
れて、紙面に対して垂直に図示した偏光方位の光となっ
て波長板133から射出する。波長板133を射出した
戻り光は、次にポーラライザ230に入射する。ところ
が、このポーラライザ230は上述のように紙面に対し
て平行に図示した偏光方位の光を通過させるように固定
されているので、紙面に対して垂直に図示した偏光方位
となった戻り光はポーラライザ230を透過することが
できない。このようにして、問題となる周波数f20の
光のSHG変換素子22の入射端面での戻り光が、SH
G変換部351から測長光路へ再入射してしまうことを
防止することができる。
【0036】次に、本発明の第2の実施の形態による光
波干渉測定装置について図1および図2を用いて説明す
る。本実施の形態では、第1の実施の形態で説明した図
1に示すSHG変換部351を図2に示す光波干渉測定
装置に適用した例である。本実施の形態における光波干
渉測定装置は、移動鏡変位測定を周波数f1の光で測定
する点と、PBSが3段構成になっている点が第1の実
施の形態と大きく相違している。
【0037】まず、図2を用いて本実施の形態による光
波干渉測定装置の概略の構成を説明する。図2はステー
ジ201の光軸方向変位を測定する第1の光学系と、測
長光路における空気の屈折率変動をモニタする第2の光
学系から構成されている。
【0038】図2において、光源302は、周波数f1
(例えば、波長λ1=1064nm、但しλ1=c/f
1(cは光速度))の光とその第2高調波である周波数
f2(=2f1、波長λ2=532nm)の光を射出す
る。周波数f1の光は波長板134によりその偏光方位
が自由に回転できるようになっている。波長板134を
透過した周波数f1の光は、PBS114により偏光方
位が直交した二つの光に分けられる。この波長板134
とPBS114により紙面に対して平行に図示した偏光
方位の光と紙面に対して垂直に図示した偏光方位の光の
強度比を自由に設定できるようになっている。この波長
板134を回転させることで紙面に対して垂直に図示し
た偏光方位の光の測定に必要な強度以外の光は全て紙面
に対して平行に図示した偏光方位にする。これは後ほど
紙面に対して平行に図示した偏光方位の光をSHG変換
させるので、できるだけ紙面に対して平行に図示した偏
光方位の光の強度を強くさせるためである。
【0039】PBS114を透過した紙面に対して平行
に図示した偏光方位の光は、周波数シフタ182により
周波数シフトされ、周波数f10(=f1+△f1)の
光となる。PBS114で反射された紙面に対して垂直
に図示した偏光方位の光は、周波数シフタ183により
周波数シフトされ周波数f11(=f1+△f1’)の
光となる。この周波数f11の光はPBS115により
周波数f10の光と同軸にされる。同軸にされた周波数
f10、f11の光はビームスプリッタ100に入射し
て一部が反射され偏光子付のレシーバ253に入射して
干渉する。レシーバ253では、これらの光の周波数差
f10−f11を測長用の参照信号として演算装置40
1に出力する。
【0040】一方、周波数f2の光は周波数シフタ18
4に入射する。ここで周波数シフタ184により周波数
シフトされ、周波数f20(=f2+△f2)の光とな
る。ここで、△f2≠2△f1である。
【0041】それぞれ周波数シフトされた3つの光f1
0、f11、f20は周波数結合素子123においてほ
ぼ同軸にされてPBS111に向かう。PBS111へ
向かう光路の途中にはPBS101が設けられ、周波数
f10、f20の光の一部が反射されてSHG変換部3
52に入射する。SHG変換部352の構成は、図1に
示したSHG変換部351と同様である。このSHG変
換部352において、第1の実施の形態で図1を用いて
説明したと同様にして、周波数f10’、f20の光の
周波数差f10’−f20(=2△f1−△f2)に等
しいビートシグナルが検出され、測長光路の屈折率変動
測定の参照信号として演算装置401に入力される。な
お、SHG変換部352内に設けられたポーラライザ2
30(図示を省略)は、誤差光として入射した周波数f
11の光を遮断するためにも有効に機能する。
【0042】PBS111に入射した光束はそれぞれの
偏光方位に応じて分離される。周波数f11の紙面に対
して垂直に図示した偏光方位の光はPBS111で反射
され、周波数フィルタ173を透過した後波長板135
で円偏光にされて平面鏡である固定鏡141で同軸に反
射される。そして再び波長板135により偏光面が当初
に対して90°回転した紙面に対して平行に図示した偏
光方位の光にされて周波数フィルタ173を透過する。
その後PBS111、112および周波数フィルタ17
4を透過し、コーナーキューブプリズム161で光路を
ずらされた後周波数フィルタ174およびPBS11
2、111を透過して再び参照光路に入射する。参照光
路に再入射した周波数f11の光は、周波数フィルタ1
73、波長板135、固定鏡141を往復して偏光方位
を再び90°回転させられて紙面に対して垂直に図示し
た偏光方位の光となり、PBS111でPBS102の
方向へ反射する。なお参照光路は、屈折率変動の影響を
抑えるためにエアチューブ191で覆われている。
【0043】一方、周波数f10、f20の紙面に対し
て平行に図示した偏光方位の光はPBS111を透過
し、波長板136を透過して円偏光の光となる。波長板
136を透過した周波数f10、f20の光はステージ
201上の平面鏡である移動鏡151により反射され、
再び波長板136を透過する。ここで円偏光から再び直
線偏光の光となるが、始めの偏光方位から90°回転さ
せられて紙面に対して垂直に図示した偏光方位の光とな
ってPBS111に戻ってくる。そしてPBS111、
112、113で反射し、コーナーキューブプリズム1
62で光路をずらされ、PBS113、112、111
で反射し再び測長光路に入射する。
【0044】この後波長板136を透過して移動鏡15
1で反射して再び波長板136を透過することにより偏
光方位が90°回転させられて紙面に対して平行に図示
した偏光方位の光となってPBS111を透過し、周波
数f11の光とほぼ同軸にPBS102へ入射する。
【0045】PBS111を同軸で射出した光束はPB
S102によりそれぞれの偏光方位に応じて分離され、
周波数f10、f20の光はPBS102で反射してS
HG変換部353に入射し、周波数f11の光はPBS
102を透過する。このとき周波数f10の光の一部も
透過するように、PBS102の光学薄膜は設計されて
いる。
【0046】SHG変換部353は図1に示したSHG
変換部350と同様である。従って、SHG変換素子2
20の入射端面で周波数f20の光の反射光が生じたと
しても、戻り光は波長板133に入射してその偏光方位
を45°回転させられて紙面に対して垂直に図示した偏
光方位の光となり、ポーラライザ230でカットされて
しまうので、SHG変換部351から測長光路へ戻り光
が再入射してしまうことを防止することができるように
なっている。また、SHG変換部353内のポーラライ
ザ230は、誤差光として入射する周波数f11の光を
遮断するのにも有効に機能する。
【0047】PBS102を透過した周波数f10、f
11の光は周波数フィルタ175を透過してレシーバ2
52に入射する。このときPBS102を透過した周波
数f20の誤差光は周波数フィルタ175でカットされ
る。特に図示していないが、レシーバ252は偏光子が
付いており、その偏光面は周波数f10、f11の偏光
方位と45°傾いている。このため周波数f10、f1
1の干渉光はレシーバ252で光電変換され、その周波
数差f10−f11(=△f1−△f1’)に等しいビ
ートシグナルを測長信号として演算装置401に入力す
る。
【0048】演算装置401はレシーバ253からの移
動鏡変位計測の参照信号と、レシーバ252からの測長
信号を比較し、移動鏡の変位△D(f1)を計算する。
またSHG変換部352、353からの屈折率変動の参
照信号と測定信号とを比較し、各周波数による移動鏡変
位の差{△D(f2)−△D(f1)}を求める。ここ
で本実施の形態においては移動鏡の変位測定を周波数f
1の光で行なっているため、(式5)は以下のように訂
正される。
【0049】 △D=△D(fb)−A{△D(fc)−△D(fb)}・・・(式6) ただし、A=F(fb)/{F(fc)−F(fb)}
【0050】上式で周波数fbは周波数f1に対応し、
周波数fcは周波数f2に対応している。この(式6)
を使って、移動鏡の真の変位△Dを求める。これによ
り、屈折率変動および光路変動による測定誤差を低減し
た、高精度な変位計測を行える光波干渉測定装置が得ら
れる。
【0051】次に、本発明の第3の実施の形態による光
波干渉測定装置を図1および図3を用いて説明する。本
実施の形態では、第1の実施の形態で説明した図1に示
すSHG変換部351内のポーラライザ230を取り外
したSHG変換部354、355を備えた点に特徴を有
する光波干渉測定装置について説明する。また、本実施
の形態における光波干渉測定装置は、参照光路の屈折率
変動も測定する構成になっている点と、参照光路および
測長光路のPBS111からの射出光の位置が異なって
いる点に特徴を有している。
【0052】まず、図3を用いて本実施の形態による光
波干渉測定装置の概略の構成を説明する。図3はステー
ジ201の光軸方向変位を測定する第1の光学系と、測
長光路および参照光路における空気の屈折率変動をモニ
タする第2の光学系から構成されている。
【0053】図3において、光源302は、周波数f1
(例えば、波長1064nm)の光とその第2高調波で
ある周波数f2(=2f1、波長532nm)の光を射
出する。周波数f1の光は波長板134によりその偏光
方位が自由に回転できるようになっている。波長板13
4を透過した周波数f1の光は、PBS114により偏
光方位が直交した二つの光に分けられる。この波長板1
34とPBS114により、紙面に対して平行に図示し
た偏光方位の光と、紙面に対して垂直に図示した偏光方
位の光の強度比を自由に設定できるようになっている。
【0054】PBS114を透過した紙面に対して平行
に図示した偏光方位の光は、周波数シフタ182により
周波数シフトされ、周波数f10(=f1+△f1)の
光となる。PBS114で反射された紙面に対して垂直
に図示した偏光方位の光は、周波数シフタ183により
周波数シフトされ周波数f11(=f1+△f1’)の
光となる。この周波数f11の光はPBS115により
周波数f10の光と同軸にされる。同軸にされた周波数
f10、f11の光はビームスプリッタ100に入射し
て一部が反射して偏光子付のレシーバ253に入射して
干渉する。レシーバ253では、これらの光の周波数差
f10−f11を測長用の参照信号として演算装置40
1に出力する。
【0055】一方、周波数f2の光は波長板137によ
りその偏光方位が自由に回転できるようになっている。
波長板137を透過した周波数f2の光はPBS128
により偏光方位が直交した二つの光に分けられる。この
波長板137とPBS128により、紙面に対して平行
に図示した偏光方位の光と、紙面に対して垂直に図示し
た偏光方位の光の強度比を自由に設定できるようになっ
ている。
【0056】PBS128を透過した紙面に対して平行
に図示した偏光方位の光は、周波数シフタ184により
周波数シフトされ、周波数f20(=f2+△f2)の
光となる。PBS128で反射された紙面に対して垂直
に図示した偏光方位の光は、周波数シフタ185により
周波数シフトされ周波数f21(=f2+△f2’)の
光となる。この周波数f21の光はPBS129により
周波数f20の光と同軸にされる。同軸にされた周波数
f20、f21の光は周波数結合素子123に入射し
て、ビームスプリッタ100を透過してきた周波数f1
0、f11の光と同軸になってPBS111に向かう。
【0057】PBS111に入射した光束はそれぞれの
偏光方位に応じて分離される。周波数f11、f21の
紙面に対して垂直に図示した偏光方位の光はPBS11
1で反射され、波長板135で円偏光にされて平面鏡で
ある固定鏡141で同軸に反射される。そして再び波長
板135により偏光面が最初の状態から90°回転した
紙面に対して平行に図示した偏光方位の光にされる。そ
の後PBS111、112を透過し、コーナーキューブ
プリズム161で光路をずらされた後PBS112、1
11を透過して再び参照光路に入射する。参照光路に再
入射した周波数f11、f21の光は、波長板135、
固定鏡141を往復して偏光方位を再び90°回転させ
られて紙面に対して垂直に図示した偏光方位の光とな
り、PBS111で周波数分離素子124の方向へ反射
する。
【0058】一方、周波数f10、f20の紙面に対し
て平行に図示した偏光方位の光はPBS111を透過
し、波長板136を透過して円偏光の光となる。波長板
136を透過した周波数f10、f20の光はステージ
201上の平面鏡である移動鏡151により反射され、
再び波長板136を透過する。ここで円偏光から再び直
線偏光の光となるが、始めの偏光方位から90°回転さ
せられて紙面に対して垂直に図示した偏光方位の光とな
ってPBS111に戻ってくる。そしてPBS111、
112、113で反射し、コーナーキューブプリズム1
62で光路をずらされ、PBS113、112、111
で反射し再び測長光路に入射する。この後波長板136
を透過して移動鏡151で反射して再び波長板136を
透過することにより偏光方位が90°回転させられて紙
面に対して平行に図示した偏光方位の光となってPBS
111を透過し、周波数分離素子125へ向かう。
【0059】図3に示すように、本実施の形態による光
波干渉測定装置は、コーナーキューブプリズム161、
162における反射光の光路のずれ量が異なるように設
定してあるので、最終的にPBS111を射出した参照
光路からの周波数f11、f21の光の光路と、測長光
路からの周波数f10、f20の光の光路とは同軸にな
らずに所定量ずれている。
【0060】PBS111を射出した参照光路からの周
波数f11、f21の光は周波数分離素子124により
反射されてSHG変換部354に入射する。このとき周
波数f11の光の一部が透過するように、周波数分離素
子124の光学薄膜は設計されている。周波数分離素子
124を透過した周波数f11の光は、PBS116に
向かう。
【0061】参照光路からの周波数f11、f21の光
が入射したSHG変換部354はポーラライザ230が
取り外された点を除いて図1に示したSHG変換部35
1と同様の構成である。但し、SHG変換部354には
紙面に対して垂直に図示した偏光方位の光が入射するの
で、それに対応させてSHG変換部354内の波長板1
33、132、およびSHG変換素子220は光軸回り
に所定量回転させて調整してあるものとする。
【0062】このSHG変換部354内のSHG変換素
子220の入射端面で周波数f21の戻り光が生じる
と、この戻り光は、波長板133を通過して偏光方位が
45°回転させられて紙面に対して平行に図示した偏光
方位の光となる。SHG変換部354にはポーラライザ
230が設けられていないので、この紙面に対して平行
に図示した偏光方位の周波数f21の戻り光は、そのま
まSHG変換部354から射出して周波数分離素子12
4で反射してPBS111を透過してしまう。ところ
が、この光路は上述のように測長光路とは異なる位置に
あるため、たとえこの戻り光が測長光路の移動鏡151
に到達しても、測長光路の屈折率変動の測定系に入射す
ることはない。このように本実施の形態による光波干渉
測定装置の構成によれば、図1に示した構成からポーラ
ライザ230を取り外したSHG変換部354を用いて
も戻り光による誤差光の発生を防止することができるよ
うになる。図示は省略したが、PBS111を透過した
戻り光を遮蔽する遮蔽板を例えばPBS111と波長板
136の間に設けてももちろんよい。この場合には、戻
り光が迷光となって他の系に影響を及ぼす可能性をほぼ
なくすことができるようになる。さらに参照光を通る光
と測定光路を通る光の混入が生じないのでクロストーク
の除去も可能となる。
【0063】一方、PBS111を射出した測長光路か
らの周波数f10、f20の光は周波数分離素子125
により反射されてSHG変換部355に入射する。この
とき周波数f10の光の一部が透過するように、周波数
分離素子125の光学薄膜は設計されている。周波数分
離素子125を透過した周波数f10の光は、PBS1
16に向かう。
【0064】測長光路からの周波数f10、f20の光
が入射したSHG変換部355はSHG変換部354と
同様にポーラライザ230が取り外された点を除いて図
1に示したSHG変換部351と同様の構成である。S
HG変換部355には紙面に対して平行に図示した偏光
方位の光が入射するので、それに対応させてSHG変換
部355内の波長板133、132、およびSHG変換
素子220は光軸回りに所定量回転させて調整してある
ものとする。
【0065】このSHG変換部355内のSHG変換素
子220の入射端面で周波数f20の戻り光が生じる
と、この戻り光は、波長板133を通過して偏光方位が
45°回転させられて紙面に対して垂直に図示した偏光
方位の光となる。SHG変換部355にはポーラライザ
230が設けられていないので、この紙面に対して垂直
に図示した偏光方位の戻り光は、そのままSHG変換部
355から射出して周波数分離素子125で反射してP
BS111に向かいPBS111で反射される。ところ
が、この光路は参照光路、測長光路のいずれとも異なる
光路となるので、この戻り光が再びSHG変換部355
に入射することはない。このように本実施の形態による
光波干渉測定装置の構成によれば、図1に示した構成か
らポーラライザ230を取り外したSHG変換部355
を用いても戻り光による誤差光の発生を防止することが
できるようになる。図示は省略したが、PBS111を
反射した戻り光を遮蔽する遮蔽板を設けてももちろんよ
い。この場合には、戻り光が迷光となって他の系に影響
を及ぼす可能性をほぼなくすことができるようになる。
【0066】次に、PBS116で同軸にされた周波数
f10、f11の光は周波数フィルタ175を透過して
レシーバ252に入射する。このとき周波数f10、f
20の誤差光は周波数フィルタ175でカットされる。
特に図示していないが、レシーバ252は偏光子が付い
ており、その偏光面は周波数f10、f11の偏光方位
と45°傾いている。このため周波数f10、f11の
干渉光はレシーバ252で光電変換され、その周波数差
f10−f11(=△f1−△f1’)に等しいビート
シグナルを測長信号として演算装置401に入力する。
【0067】演算装置401はレシーバ253からの移
動鏡変位計測の参照信号と、レシーバ252からの測長
信号を比較し、移動鏡の変位△D(f1)を計算する。
またSHG変換部354、355からの屈折率変動の参
照信号と測定信号とを比較し、各周波数による移動鏡変
位の差{△D(f2)−△D(f1)}を求める。そし
て、上記(式6)を使って、移動鏡の真の変位△Dを求
める。これにより、屈折率変動および光路変動による測
定誤差を低減した、高精度な変位計測を行える光波干渉
測定装置が得られる。
【0068】本発明は、上記実施の形態に限らず種々の
変形が可能である。例えば、上記実施の形態において
は、本発明をヘテロダイン式干渉測長機に適用したが、
本発明はホモダイン式干渉測長機にも適用することがで
きる。また、本発明は、測長機以外の様々な光波干渉測
定装置にも適用することができる。
【0069】上記第3の実施の形態においては、SHG
変換部354、355内からポーラライザ230を除い
た例を説明したが、ポーラライザ230を設けた図1に
示すSHG変換部350と同一の構成としてももちろん
よい。この場合のポーラライザ230は、それぞれのS
HG変換部に誤差光として入射する光を遮断するために
用いられる。
【0070】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、SHG変
換素子端面からの戻り光が測長光路に再入射することを
低減させ、移動鏡変位に伴って発生する誤差を低減させ
て、高精度に測定を行うことができる光波干渉測定装置
を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による光波干渉測定
装置におけるSHG変換部の構成を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態による光波干渉測定
装置の概略の構成を示す図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態による光波干渉測定
装置の概略の構成を示す図である。
【図4】従来の光波干渉測定装置の概略の構成を示す図
である。
【図5】従来の光波干渉測定装置におけるSHG変換部
の構成を示す図である。
【符号の説明】
100 ビームスプリッタ 101、102 偏光ビームスプリッタ 110〜115 偏光ビームスプリッタ 120、121、123 周波数結合素子 122、124、125 周波数分離素子 128、129 偏光ビームスプリッタ 130〜136 波長板 140、141 固定鏡 150、151 移動鏡 160〜162 コーナーキューブプリズム 170〜174 周波数フィルタ 180〜184 周波数シフタ 190、191 エアチューブ 200、201 ステージ 210、211 レンズ 220 SHG変換素子 230 ポーラライザ 250、251、253 レシーバ 300〜302 光源 350〜355 SHG変換部 400、401 演算装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】測長用の光と、前記測長用の光の光路上の
    気体の屈折率変動を計測するために、異なる周波数を有
    する第1および第2の光とを射出する光源部と、 前記測長用の光と前記第1および第2の光の共通光路上
    に設けられ、光路を測定光路と参照光路とに分離するビ
    ームスプリッタと、 前記参照光路上に設けられた固定鏡と、 前記測定光路上を移動可能に設けられた移動鏡と、 前記参照光路および前記測定光路を通った前記測長用の
    光を干渉させて受光する第1の受光部と、 前記第1の光の周波数を前記第2の光の周波数とほぼ同
    じ周波数に変換する周波数変換素子を有し、前記第1の
    光と前記第2の光とを干渉させて受光する第2の受光部
    とを備えた光波干渉測定装置において、 前記第2の受光部は、前記第1および第2の光の偏光方
    位を所定量回転させる第1の偏光方位回転部をさらに備
    えていることを特徴とする光波干渉測定装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の光波干渉測定装置におい
    て、 前記第2の受光部は、前記第1の偏光方位回転部の前段
    に、さらに所望の偏光方向の光のみを透過する偏光子を
    備えたことを特徴とする光波干渉測定装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の光波干渉測定装置におい
    て、 前記ビームスプリッタは、偏光ビームスプリッタであ
    り、 前記参照光路を通過した光と前記測長光路を通過した光
    は、前記偏光ビームスプリッタを異なる位置から射出
    し、所定の光路に前記第2の受光部からの戻り光を遮光
    する遮光部材を備えたことを特徴とする光波干渉測定装
    置。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3のいずれかに記載の光波干
    渉測定装置において、 前記第2の受光部は、前記測定光路を通った前記第1お
    よび第2の光のうち、前記第1の光の偏光方位を任意に
    回転させ、前記第2の光の偏光方位を変化させない第2
    の偏光方位回転部を備えたことを特徴とする光波干渉測
    定装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の光波干渉測定装置におい
    て、 前記第2の光の周波数は、前記第1の光の周波数の2倍
    にほぼ等しく、 前記第1の偏光方位回転部は、前記第1および第2の光
    に対する1/2波長板であり、 前記第2の偏光方位回転部は、前記第1の光に対する1
    /2波長板であることを特徴とする光波干渉測定装置。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5のいずれかに記載の光波干
    渉測定装置において、 前記第1の偏光方位回転部は、前記第1および第2の光
    の偏光方位を45°回転させることを特徴とする光波干
    渉測定装置。
JP9282721A 1997-09-30 1997-09-30 光波干渉測定装置 Withdrawn JPH11108612A (ja)

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