JPH11106559A - プラスチック・セラミック複合材 - Google Patents

プラスチック・セラミック複合材

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JPH11106559A
JPH11106559A JP9265822A JP26582297A JPH11106559A JP H11106559 A JPH11106559 A JP H11106559A JP 9265822 A JP9265822 A JP 9265822A JP 26582297 A JP26582297 A JP 26582297A JP H11106559 A JPH11106559 A JP H11106559A
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ceramic
ceramic particles
composite material
particles
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Tadashi Odagiri
正 小田切
Tomio Suzuki
富雄 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易かつ安価に自由な形状に成形できるとと
もに、熱膨張係数が小さく耐磨耗性に富み、さらに弾性
率の高いプラスチックとセラミックとの複合材を提供す
る。 【解決手段】 プラスチックから成るマトリックスにセ
ラミック粒子を分散させて成るプラスチック・セラミッ
ク複合材において、上記プラスチックを熱可塑性樹脂と
し、上記セラミック粒子の含有量を60体積%以上、9
9体積%以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、各種機械部品、
成形品等として用いられるプラスチックとセラミックと
の複合材に関する。
【0002】
【従来の技術】 プラスチック及びセラミックは、各種
機械部品、成形品等として広範な分野において使用され
ているが、プラスチックは自由な形状に容易に成形で
き、又、成形コストも安価である反面、熱膨張係数が大
きく、耐磨耗性及び剛性にも劣るという欠点を有してい
る。一方、セラミックは熱膨張係数が小さく、耐磨耗性
及び剛性に富む反面、所望の形状に成形するには焼成工
程が必要な上、さらに焼結後に機械加工を施すのが一般
的であることから、成形コストが高価になるとともに、
プラスチックに比べ成形工程が煩雑であり、又、複雑な
形状の成型品を得ることは困難であることから、成形の
自由度に欠けるという欠点を有している。
【0003】 そのため、近年においては、プラスチッ
クから成るマトリックスにセラミック粒子を分散させる
ことにより、プラスチックとセラミック双方の長所を併
せ持った複合材の開発が行われている。即ち、射出成形
等により容易かつ安価に自由な形状に成形できるという
プラスチックの特徴と、熱膨張係数が小さく耐磨耗性に
富み、又、弾性率が高いために剛性にも富むというセラ
ミックの特徴を併せ持った複合材の開発が望まれてい
る。このような複合材としては、例えば、熱硬化性樹脂
であるエポキシ樹脂にセラミック粒子を分散させ、セラ
ミック粒子の含有量を80〜90体積%とした材料が知
られており、熱膨張係数が小さく、耐湿性に優れること
からICパッケージに使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、マト
リックスとして熱硬化性樹脂を用いたのでは、成形時に
硬化剤を添加するために、硬化までの時間的制約を受
け、成形の自由度が少ないこと、及び硬化がある程度ま
で進むまでは形状を維持する必要があるため成形ピッチ
が遅くなることから生産性に劣るという問題があった。
【0005】 一方、プラスチックとして熱可塑性樹脂
を用いた複合材も知られているが、セラミック粒子の含
有量が50体積%未満と少ないことから、プラスチック
の有する欠点を除去しきれず、例えば、セラミックに比
べて熱膨張係数がかなり大きいため、成形時の収縮によ
り加工精度を高くすることができず、成形品の剛性、耐
磨耗性にも欠けるという問題があった。
【0006】 本発明はかかる状況に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、容易かつ安価に自
由な形状に成形できるとともに、熱膨張係数が小さく耐
磨耗性に富み、さらに弾性率の高いプラスチックとセラ
ミックとの複合材を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】 すなわち、本発明によ
れば、プラスチックから成るマトリックスにセラミック
粒子を分散させて成るプラスチック・セラミック複合材
であって、上記プラスチックが熱可塑性樹脂であり、上
記セラミック粒子の含有量が60体積%以上、99体積
%以下であるプラスチック・セラミック複合材が提供さ
れる。
【0008】 本発明のプラスチック・セラミック複合
材において、セラミック粒子の粒子形状のアスペクト比
は2.0以下であることが好ましい。又、本発明のプラ
スチック・セラミック複合材において、セラミック粒子
はプラスチックから成るマトリックスにシランカップリ
ングにより結合されていることが好ましい。さらに、本
発明のプラスチック・セラミック複合材の線熱膨張係数
は5×10-6-1以下であることが好ましい。
【0009】 又、本発明によれば、上記のプラスチッ
ク・セラミック複合材が射出成形にて所望の形状に成形
された成形品が提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】 本発明のプラスチック・セラミ
ック複合材は、プラスチックから成るマトリックスにセ
ラミック粒子を分散させて成るが、プラスチックとして
は熱可塑性樹脂が用いられ、又、セラミック粒子を60
体積%以上、99体積%以下含有する。
【0011】 本発明のプラスチック・セラミック複合
材は、プラスチックとして熱可塑性樹脂を用いているた
め、射出成形により容易かつ安価に製造することができ
る。即ち、セラミックのように、焼成及び焼成後の機械
加工という工程を行わなくてもよいため、生産性の向上
を図ることができる。又、機械加工では製造できないよ
うな複雑な形状の成形も容易に行うことができる。
【0012】 なお、熱可塑性樹脂としては、例えば、
硬質塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリアクリレート、ポリスチ
レン、ABS樹脂、ポリアセタール、ナイロン6、ナイ
ロン66、ポリ4フッ化エチレン、ポリカーボネート、
ポリフッ化ビニリデン、ポリエーテルイミド、強化ポリ
エチレンテレフタレート、ポリフェニレンスルフィド、
ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリ
イミド、各種液晶プラスチック等を用いることができ、
これらの樹脂を2種以上組み合わせて用いてもよい。な
お、上記の熱可塑性樹脂のうち、本発明のプラスチック
・セラミック複合材において好ましいのは、ポリアクリ
レート、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリアセタール、
ナイロン6、ナイロン66、ポリ4フッ化エチレン、ポ
リカーボネート、ポリフッ化ビニリデン、ポリエーテル
イミド、強化ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニ
レンスルフィド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエー
テルケトン、ポリイミド等耐熱性が高い、すなわち熱変
形温度(HDT、4.6kg/cm2のとき)が100
℃以上となるものであり、さらに好ましいのはナイロン
6、ナイロン66、ポリフッ化ビニリデン、ポリエーテ
ルイミド、強化ポリエチレンテレフタレート、ポリフェ
ニレンスルフィド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエ
ーテルケトン、ポリイミド等熱変形温度(HDT)が1
50℃以上となるものである。
【0013】 又、セラミック粒子の含有量を60体積
%以上とすることにより、複合材に、低熱膨張係数、耐
磨耗性及び高弾性率というセラミックの特徴を効果的に
付与することができるとともに、成形時の収縮を少なく
することができ、加工精度を高くすることができる。な
お、セラミック粒子の含有量は、70体積%以上である
ことがより好ましく、80体積%以上であることがさら
に好ましい。一方、セラミック粒子の含有量を99体積
%以下としたのは、99体積%を超えるとプラスチック
の含有量が減少し、成形時の流動性を失い、成形できな
くなるからである。
【0014】 セラミックとしては、シリカガラス、コ
ーディエライト、β−スポジューメン、ムライト、アル
ミナ、ジルコニア、窒化珪素、窒化アルミニウム、炭化
珪素等が好適に用いられるが、これらのセラミックを2
種以上組み合わせて用いてもよい。なお、上記のセラミ
ックのうち、本発明のプラスチック・セラミック複合材
において特に好ましいのは、低熱膨張係数を目的とする
場合にはシリカガラス、コーディエライト、β−スポジ
ューメンであり、高弾性率等を目的とする場合にはムラ
イト、アルミナ、ジルコニア、窒化珪素、窒化アルミニ
ウム、炭化珪素である。
【0015】 本発明のプラスチック・セラミック複合
材の線熱膨張係数は5×10-6-1以下であることが好
ましい。セラミックの一般的な線熱膨張係数は、約1〜
10×10-6-1であることから、この程度の線熱膨張
係数を複合材に付与できれば、本発明の複合材をセラミ
ックの代用として用いることが十分可能となり、又、成
形時の収縮をさらに小さくすることができるからであ
る。5×10-6-1以下という線熱膨張係数を実現する
ためには、用いるプラスチックの線熱膨張係数を50×
10-6-1以下とすることが好ましい。
【0016】 又、本発明の複合材に用いるプラスチッ
クのガラス転移温度は70℃以上であることが好まし
く、100℃以上であることがより好ましい。これは、
プラスチックの熱膨張率はガラス転移温度を超えると急
激に大きくなることから、ガラス転移温度が70℃未満
のプラスチックを使用すると、常温での使用において寸
法が変化するおそれがあるからである。ガラス転移温度
は70℃以上のプラスチックとしては、例えば、ポリカ
ーボネート、ポリフェニレンスルファイド、ポリアクリ
レート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミドイミ
ド等が挙げられる。
【0017】 本発明のプラスチック・セラミック複合
材において、セラミック粒子の粒子形状のアスペクト比
は2.0以下であることが好ましい。セラミック粒子の
粒子形状のアスペクト比を上記の範囲内とすることによ
り、プラスチックから成るマトリックスにセラミック粒
子を最密充填を超えて分散させることができ、複合材の
熱膨張係数をさらに小さくすることができるからであ
る。即ち、セラミック粒子の粒子形状のアスペクト比が
2.0を超える場合には、セラミック粒子の含有量を大
きくすることが困難となる。又、セラミック粒子の平均
粒径は0.1〜50μmであることが好ましい。これ
は、セラミック粒子の平均粒径が0.1μm未満の場合
や50μmを超える場合は、成形時の流動性が損なわ
れ、生産性の向上が図れないからである。
【0018】 又、本発明のプラスチック・セラミック
複合材において、セラミック粒子はプラスチックから成
るマトリックスにシランカップリングにより結合されて
いることが好ましい。シランカップリング処理を施すこ
とにより、相溶性の低いセラミックとプラスチックを用
いて複合材とすることが可能になるとともに、複合材の
弾性率をさらに大きくすることができる。
【0019】 本発明のプラスチック・セラミック複合
材は、例えば以下の方法にて製造される。
【0020】(セラミック粒子の調製)所定のアスペク
ト比を有し平均粒径の異なる複数の粉末を混合すること
により所望の平均粒径及びアスペクト比を有するセラミ
ック粒子を調製する。なお、セラミック粒子の粒度分布
は、例えば、粒径1〜100μmの粒子が90%以上を
占めることが好ましいが、粒度分布は、所定の粒度分布
を有する粉末を用いて上記の混合を行うことにより調整
する。
【0021】 粉末のアスペクト比が大きい場合は、造
粒することにより二次粒子とし、二次粒子のアスペクト
比を2.0以下として用いることもできる。造粒はスプ
レードライヤー等によって行う。ここで、二次粒子のア
スペクト比は2.0以下であることが好ましい。これ
は、二次粒子のアスペクト比が上記の範囲内であれば、
プラスチックと混合する際の量及び方法について、一次
粒子の場合と同様に扱うことができるからである。
【0022】 次に、必要に応じ、セラミック粒子にシ
ランカップリング処理を施す。シランカップリング処理
はインテグラルブレンド法、スプレー等による前処理法
等常法により行われる。
【0023】(セラミック粒子とプラスチック粒子の混
合)まず、セラミック粒子とプラスチック粒子を混合
し、プラスチックの融点より若干高い温度にてプラスチ
ック粒子を溶融させ、セラミック粒子をプラスチックに
分散させる。上記の混合・分散処理はニーダ、トリロー
ルミル等を用いて行われる。次いで、混練物をペレット
化する。
【0024】 成形は、用いたプラスチックの融点より
若干高い温度でペレット中のプラスチックを溶融させた
後、押出成形、射出成形等公知の成形方法にて行うこと
ができるが、生産性、生産コストの低減等を考慮する
と、射出成形によるのが好ましい。
【0025】 本発明のプラスチック・セラミック複合
材は、熱可塑性樹脂と同様に、射出成形により製造する
ことができ、又、セラミックと同様に大きな剛性及び耐
磨耗性を有するとともに、熱膨張係数が小さいことから
使用時における寸法精度が高いという特徴を有する。従
って、本発明の複合材は、低熱膨張特性が要求される光
コネクタ、エッチング用静電チャック、精密成形品等及
び高弾性率が要求されるギアー等の各種機械部品等、従
来プラスチックが使用されていたが、耐磨耗性が十分で
なかった部品、セラミックが使われていたが高価であっ
た部品等に好適に用いることができる。
【0026】 なお、本発明の複合材を約400℃にて
溶融させ、セラミックとプラスチックを分離することに
より、セラミックについては再利用することができる。
【0027】
【実施例】 次に、本発明を実施例を用いてさらに詳し
く説明するが、本発明はこれらの実施例に限られるもの
ではない。
【0028】(実施例1) プラスチックとしてポリカ
ーボネートを、セラミックとしてシリカガラスを用い、
セラミック粒子の含有量が94体積%であるプラスチッ
ク・セラミック複合材を製造した。なお、セラミック粒
子の平均粒径及びアスペクト比はそれぞれ25μm及び
1.10とした。
【0029】 まず、セラミック粒子に、スプレー法に
てシランカップリング処理を施した。次に、ニーダを用
いて、320℃にてセラミック粒子をプラスチック粒子
に混合・分散させた後、ペレット化した。得られたペレ
ットを、310℃にて溶融して射出成形を行い、50m
m×50mm×5mmの板状体に成形した。表1に、得
られた複合材の熱膨張係数を測定した値を記載する。
【0030】(実施例2) プラスチックとしてポリア
クリレートを、セラミックとしてコーディエライトを用
い、セラミック粒子の含有量が91体積%であるプラス
チック・セラミック複合材を実施例1と同様に製造し
た。但し、混合・分散及び成形温度はいずれも260℃
とした。なお、セラミック粒子の平均粒径及びアスペク
ト比はそれぞれ20μm及び1.15とした。表1に、
得られた複合材の熱膨張係数の値を記載する。
【0031】(実施例3) プラスチックとしてポリカ
ーボネートを、セラミックとしてシリカガラスを用い、
セラミック粒子の含有量が70体積%であるプラスチッ
ク・セラミック複合材を実施例1と同様の方法にて製造
した。なお、セラミック粒子の平均粒径及びアスペクト
比はそれぞれ25μm及び0.4とした。表1に、得ら
れた複合材の熱膨張係数の値を記載する。
【0032】(実施例4) プラスチックとしてポリカ
ーボネートを、セラミックとしてシリカガラスを用い、
セラミック粒子の含有量が65体積%であるプラスチッ
ク・セラミック複合材を、シランカップリング処理を施
さなかった点を除いては、実施例1と同様の方法にて製
造した。なお、セラミック粒子の平均粒径及びアスペク
ト比も実施例1と同様とした。表1に、得られた複合材
の熱膨張係数の値を記載する。
【0033】(比較例1) セラミック粒子の含有量を
50体積%とした点を除いては、実施例1と同様のプラ
スチック・セラミック複合材を実施例1と同様の方法に
て製造した。表1に、得られた複合材の熱膨張係数の値
を記載する。
【0034】
【表1】
【0035】 実施例1と比較例1との比較により、セ
ラミック粒子の含有量が60〜99体積%の範囲内にあ
る実施例1の複合材は、セラミック粒子の含有量が60
体積%未満である比較例1の複合材に比べ熱膨張係数が
著しく小さいことがわかる。
【0036】 又、実施例3においてはセラミック粒子
のアスペクト比を2.0を超えた値とし、実施例4にお
いてはシランカップリング処理を施さなかったが、この
ことにより、セラミック粒子の含有量をそれぞれ68体
積%及び62体積%より増やすことができず、その結
果、実施例3及び4の複合材の熱膨張係数は実施例1の
複合材よりも大きな値を示した。即ち、セラミック粒子
のアスペクト比を所定の値とし、又はシランカップリン
グ処理を施すことにより、セラミック粒子の含有量を増
やすことができ、ひいては複合材の熱膨張係数を小さく
できることがわかる。
【0037】(実施例5) プラスチックとしてポリス
ルホンを、セラミックとしてシリカガラスを用い、セラ
ミック粒子の含有量が60体積%であるプラスチック・
セラミック複合材を実施例1と同様の方法にて製造し
た。但し、混合・分散及び成形温度はそれぞれ400℃
及び410℃とした。なお、セラミック粒子の平均粒径
及びアスペクト比はそれぞれ30μm及び1.05とし
た。表1に、得られた複合材の引張弾性率を測定した値
を記載する。
【0038】(実施例6) プラスチックとしてポリス
ルホンを、セラミックとしてアルミナを用い、セラミッ
ク粒子の含有量が80体積%であるプラスチック・セラ
ミック複合材を実施例5と同様の方法にて製造した。な
お、セラミック粒子の平均粒径及びアスペクト比はそれ
ぞれ35μm及び1.15とした。表1に、得られた複
合材の引張弾性率を測定した値を記載する。
【0039】(実施例7) プラスチックとして高密度
ポリエチレンを、セラミックとしてジルコニアを用い、
セラミック粒子の含有量が90体積%であるプラスチッ
ク・セラミック複合材を実施例1と同様に製造した。但
し、混合・分散及び成形温度はそれぞれ240℃及び2
20℃とした。なお、セラミック粒子の平均粒径及びア
スペクト比はそれぞれ20μm及び1.25とした。表
1に、得られた複合材の引張弾性率の値を記載する。
【0040】(比較例2) プラスチックとしてポリス
ルホンを、セラミックとしてシリカガラスを用い、セラ
ミック粒子の含有量が50体積%であるプラスチック・
セラミック複合材を実施例1と同様に製造した。なお、
セラミック粒子の平均粒径及びアスペクト比はそれぞれ
30μm及び1.05とした。表1に、得られた複合材
の引張弾性率の値を記載する。
【0041】
【表2】
【0042】 実施例5〜7と比較例2との比較によ
り、セラミック粒子の含有量が60〜99体積%の範囲
内にある実施例5〜7の複合材は、セラミック粒子の含
有量が60体積%未満である比較例2の複合材に比べ引
張弾性率が著しく大きいことがわかる。
【0043】 又、実施例5〜7の比較により、セラミ
ックとしてアルミナ又はジルコニアを用いると、引張弾
性率がより大きくなることがわかる。
【0044】
【発明の効果】 本発明のプラスチック・セラミック複
合材は、プラスチックとして熱可塑性樹脂を用いている
ため、射出成形により容易かつ安価に製造でき、生産性
の向上を図ることができる。又、機械加工では製造でき
ないような複雑な形状の成形も容易に行うことができ
る。又、セラミック粒子の含有量を60体積%以上とし
ているため、低熱膨張係数、耐磨耗性及び高弾性率とい
うセラミックの特徴を顕著に有するとともに、成形時の
収縮を少なくすることができ、加工精度を高くすること
ができる。従って、本発明の複合材は、低熱膨張特性が
要求される光コネクタ、エッチング用静電チャック、精
密成形品等及び高弾性率が要求されるギアー等の各種機
械部品等、従来セラミックが使用されていた部品に用い
ることができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックから成るマトリックスにセ
    ラミック粒子を分散させて成るプラスチック・セラミッ
    ク複合材であって、 該プラスチックが熱可塑性樹脂であり、 該セラミック粒子の含有量が60体積%以上、99体積
    %以下であることを特徴とするプラスチック・セラミッ
    ク複合材。
  2. 【請求項2】 該セラミック粒子の粒子形状のアスペク
    ト比が2.0以下である請求項1に記載のプラスチック
    ・セラミック複合材。
  3. 【請求項3】 該セラミック粒子をプラスチックから成
    るマトリックスにシランカップリングにて結合させて成
    る請求項1又は2に記載のプラスチック・セラミック複
    合材。
  4. 【請求項4】 線熱膨張係数が5×10-6-1以下であ
    る請求項1、2又は3に記載のプラスチック・セラミッ
    ク複合材。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4に記載のプラス
    チック・セラミック複合材が射出成形にて成形されたこ
    とを特徴とする成形品。
JP9265822A 1997-09-30 1997-09-30 プラスチック・セラミック複合材 Pending JPH11106559A (ja)

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