JPH11105404A - 孔版印刷装置 - Google Patents

孔版印刷装置

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JPH11105404A
JPH11105404A JP28123997A JP28123997A JPH11105404A JP H11105404 A JPH11105404 A JP H11105404A JP 28123997 A JP28123997 A JP 28123997A JP 28123997 A JP28123997 A JP 28123997A JP H11105404 A JPH11105404 A JP H11105404A
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JP
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ink
plate cylinder
stencil
printing
stencil printing
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JP28123997A
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English (en)
Inventor
Hideo Watanabe
秀夫 渡辺
Koichi Uchiyama
耕一 内山
Junnosuke Katsuyama
順之助 勝山
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Riso Kagaku Corp
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Riso Kagaku Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外周面に孔版原紙(2)が巻装されて回転駆
動されるインク通過性の円筒状版胴(1)と、印刷用紙
(8)が版胴の回転に同期して移動する状態にて版胴と
印刷用紙の少なくとも何れか一方を押圧して相互に密着
させてインクを孔版原紙を介して印刷用紙に転移させる
押圧手段(7)とを備えてなる孔版印刷装置において、
ホットメルトインクの加熱時間を短縮し、印刷開始まで
のウオームアップ時間を短くする。 【解決手段】 円筒状版胴の周壁は版胴内面から版胴外
面に貫通した孔を有する多孔性部材(1a、1b)から
なるとともに、該多孔性部材には可逆的に固体状態から
液体状態に相変化するホットメルトインク(9)が予め
含浸されてなり、さらに、孔版印刷装置は、版胴の外周
面を加熱してインクを固体状態から液体状態に変化させ
るための加熱手段(3)を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は孔版印刷装置に関
し、更に詳しくは固体状態から液体状態に相変化するイ
ンクを用いてインクの乾燥性を改善し、印刷物の裏移り
や裏抜け等の発生を防止することが出来、更に、印刷開
始までのウオームアップ時間を短縮させた孔版印刷装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】孔版印刷は版の作成が容易なため幅広い
分野において利用されている。しかし、孔版印刷後のイ
ンクの乾燥に時間を要し、印刷された用紙などを印刷直
後に手に持った場合、手にインクが転移したり、又連続
印刷の際に印刷した用紙などを重ね合わせると、インク
の裏移りが発生し、特にインクの浸透性が悪い葉書用紙
などではこれらの現象が著しいという問題があった。こ
の理由は、従来の孔版印刷用インクの乾燥が、油相成分
の浸透及び水相の蒸発のみによって行われるためであ
り、従って、インクの浸透性の悪い用紙ではインクの乾
燥性が著しく低下した。
【0003】これらの欠点を改良するために、油相及び
/又は水相に熱硬化性成分を含有させたり(特開平6-12
8516号公報、特開平6-172691号公報)、固体微粒子をエ
マルジョンインクに添加したり(特開平6-116525号公
報)する方法が提案されているが、未だ十分な結果が得
られていない。
【0004】また、従来のエマルジョンインクでは使用
環境温度によってインクの粘度が変化し、例えば高温の
ときインクが軟らかくなり、インクの裏抜けや、わき漏
れや尻漏れ(原紙の端部からインクが漏れる現象)が発
生するという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、一定
の温度で相変化するホットメルトインクを用いて孔版印
刷を行うことにより、インクの乾燥性を向上させ、印刷
物の裏移りと裏抜けを防ぎ、わき漏れや尻漏れを防止す
るとともに、ホットメルトインクの加熱時間を短縮し、
印刷開始までのウオームアップ時間を短くすることがで
きる孔版印刷装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記目
的は、外周面に製版済み孔版原紙が巻装されて回転駆動
されるインク通過性の円筒状版胴と、印刷用紙が前記版
胴の回転に同期して移動する状態にて前記版胴と前記印
刷用紙の少なくとも何れか一方を押圧して相互に密着さ
せてインクを前記孔版原紙を介して該印刷用紙に転移さ
せる押圧手段とを備えてなる孔版印刷装置において、前
記円筒状版胴の周壁は版胴内面から版胴外面に貫通した
孔を有する多孔性部材からなるとともに、該多孔性部材
には可逆的に固体状態から液体状態に相変化するホット
メルトインクが予め含浸されてなり、さらに、前記孔版
印刷装置は、前記版胴の外周面を加熱して前記インクを
固体状態から液体状態に変化させるための加熱手段を備
えていることを特徴とする孔版印刷装置によって達成さ
れる。
【0007】本発明の孔版印刷装置では、一定の温度で
可逆的に固体状態から液体状態に相変化するホットメル
トインクが使用される。このホットメルトインクは孔版
印刷時には加熱手段により一定の粘度を有する液体状の
インクとなるため、孔版原紙の穿孔部を通過して、被印
刷体上に転移することができる。また被印刷体上に転移
した液体状インクは、その搬送中に瞬時に相変化して固
体状のインクとなり、被印刷体に短時間で固着する事が
できる。従って、本発明の孔版印刷装置で印刷された印
刷物を印刷直後に触れてもインクで手が汚れることもな
く、また連続印刷を行っても裏移りは発生しない。
【0008】上記ホットメルトインクは、本発明の孔版
印刷装置の版胴の周壁を構成する多孔性部材に予め含浸
されているので、版胴の外側から加熱すると、製版済み
孔版原紙の近傍から加熱される。その結果、孔版原紙に
接触しているホットメルトインクが最初に固体から液体
に相変化するので、直ちに印刷することができる。
【0009】また、上記ホットメルトインクは被印刷体
の内部に浸透しないため、インクの裏抜けも発生しな
い。さらに本発明によれば、インクが印刷用紙上で瞬時
に液体から固体へと相変化するため、通常の印刷用紙や
インクの浸透性の悪いハガキ用紙はもちろん、フィルム
や金属等の被印刷体にも印刷することができる。
【0010】上記ホットメルトインクは、30〜150
℃、好ましくは40〜120℃の温度で固体状態から液
体状態に相変化することが好ましい。相変化温度が30
℃以下の場合、孔版印刷装置の機内温度や環境温度が3
0℃になると流動化し、その結果印刷機を汚したり、わ
き漏れや尻漏れが発生しやすい。また、相変化温度が1
20℃以上の場合、相変化させるための加熱手段が大き
くなり、熱エネルギーのロスが生じてくる。更にインク
の相変化温度までの時間も長くかかり、そのため印刷す
るまでの待ち時間が長くなる。
【0011】上記ホットメルトインクには、可逆的相変
化成分として、30〜150℃、好ましくは40〜12
0℃の範囲で融点または軟化点を有するワックス類、脂
肪酸アミド、脂肪酸エステル、樹脂類が使用され、例え
ば、カルナバワックス、マイクロクリスタリンワック
ス、ポリエチレンワックス、モンタンワックス、パラフ
ィンワックス、キャンデリラワックス、シェラックワッ
クス、酸化ワックス、エステルワックス、蜜ロウ、木ロ
ウ、鯨ロウ、ステアリン酸アミド、ラウリン酸アミド、
ベヘン酸アミド、カプロン酸アミド、パルミチン酸アミ
ド、低分子ポリエチレン、ポリスチレン、α−メチルス
チレン重合体、ビニルトルエン、インデン、ポリアミ
ド、ポリプロピレン、アクリル樹脂、アルキッド樹脂、
ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。
【0012】上記ホットメルトインクは、上記可逆的相
変化成分の他に着色剤を含有する。着色剤の例として
は、ファーネスカーボンブラック、ランプブラック、シ
アニンブルー、レーキレッド、シアニングリーン、酸化
チタン、炭酸カルシウム等の有機または無機の顔料、お
よびアゾ系、アントラキノン系、キナクリドン系等の染
料が挙げられる。また必要に応じてアニオン系、カチオ
ン系、ノニオン系の分散剤が使用でき、例えばソルビタ
ン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、4級アンモ
ニウム塩などが挙げられる。
【0013】上記ホットメルトインクは、油性インク及
びW/O型エマルジョンインクの形態をとることができ
る。油性インクは可逆的相変化成分、着色剤、分散剤等
を溶解混合することにより製造される。相変化するエマ
ルジョンインクは、可逆的相変化成分、着色剤、分散剤
を溶解混合しておき、ここに水相成分を撹拌しながら添
加して乳化させることにより製造される。なお、着色剤
は水相成分に含有させてもよい。
【0014】上記ホットメルトインクは、印刷時、イン
ク粘度が10〜100万cps、好ましくは100〜10
万cpsの範囲となるように加熱流動化されることが望ま
しい。印刷時のインク粘度が10cps以下では、インク
の粘度が低すぎて印刷機からのわき漏れや尻漏れ(原紙
の端部からインクが漏れる現象)が生じ、またインクが
印刷された用紙の表面から内部へ急速に浸透して裏抜け
が発生する。また、印刷時のインク粘度が100万cps
以上では、穿孔された孔版原紙からインクが通過しにく
くなり、印刷濃度が低くムラのある印刷物となることが
ある。
【0015】本発明の孔版印刷装置において、製版され
た孔版原紙の穿孔部から液体状態のインクを通過させ、
印刷用紙上にインクを転移させる際、押圧手段によって
孔版原紙と印刷用紙とを0.01〜10kg/cm2、好ましくは
0.05〜5kg/cm2の圧力で押し付け、0.001〜10秒、好
ましくは0.005〜5秒の時間で印刷を行うのが好まし
い。圧力が低く時間が短いと、穿孔された孔版原紙から
液体状態のインクが通過しにくくなり、そのため印刷用
紙上のインク転移量が少なく、印刷濃度が低くムラのあ
る印刷物となることがある。一方、圧力が高く時間が長
いと、孔版原紙からのインクの通過量が多く、そのため
印刷用紙上のインク転移量が多くなり、ニジミのある不
鮮明な印刷物となることがある。また、裏抜けや裏移り
も発生しやすい。従って、本発明の印刷装置において
は、圧力が低いときは時間を長くし、圧力が高い時は時
間を短くした方が、良好な印刷物を得ることができる。
【0016】本発明の孔版印刷装置では、感圧性孔版原
紙、感熱性孔版原紙、または溶解性孔版原紙のいずれの
孔版原紙も使用することができる。感圧性孔版原紙は、
鉄筆、ドットプリンター等で直接画像状に孔版原紙を穿
孔して製版される。感熱性孔版原紙は、熱吸収性原稿と
孔版原紙を重ね合わせてフラッシュ露光したり、または
サーマルヘッドで画像状に孔版原紙を溶融穿孔して製版
される。溶解性孔版原紙は、溶剤吐出装置から画像状に
溶剤を孔版原紙上に転移させ、孔版原紙を溶融穿孔して
製版される。
【0017】本発明の孔版印刷装置の版胴の周壁は、版
胴内面から版胴外面に貫通した孔を有するインク通過性
の多孔性部材で構成される。かかる多孔性部材として
は、例えば、パンチングメタル、連続孔を有する金属焼
結体、連続孔を有する高分子多孔体等からなる機械的強
度の高い円筒状の構造体が挙げられる。さらに、かかる
多孔性部材は、通常の孔版印刷装置の版胴のインク通過
性周壁に用いられている材料と同様のものでもよく、例
えば金属繊維、合成繊維、スクリーンメッシュ、高分子
多孔性シート等が挙げられ、これらを前記構造体に巻装
して多層構造としてもよい。
【0018】本発明の孔版印刷装置においては、該多孔
性部材にホットメルトインクが予め含浸されており、す
なわち、非加熱時は、多孔性部材の表面及び細孔内にホ
ットメルトインクが固体状で充填された状態であり、版
胴が上記のような多層構造を備える場合は、層間に充填
されてもよい。このようにすることで、版胴の外周面を
加熱した際、多孔性部材の外面から内面へと温度勾配が
生じ、ホットメルトインクの外面が最初に液体状とな
り、この時製版された孔版原紙が装着されていれば、こ
の液体状インクにより直ちに印刷可能となる。
【0019】上記多孔性部材に予めホットメルトインク
を含浸させるには、例えば、ホットメルトインクを加熱
して液体状態とし、この液体状インクの中に版胴を浸漬
し、版胴の多孔性部材の孔の内部にインクを充填した後
引き上げる。すると多孔性部材の孔に充填された液体状
インクは、相変化温度以下になると固体状となり、固体
状インクが充填された版胴を得ることができる。また
は、版胴を回転させながら加熱し、その周壁に固体状ま
たは液体状のホットメルトインクを塗布することでも得
ることができる。
【0020】本発明の孔版印刷装置では、印刷時、版胴
外面の加熱により、インクは版胴周壁から常に液体状態
で孔版原紙に供給されるが、版胴内部に、その内周面に
摺接するスキージ手段を配置して、該スキージ手段と押
圧手段の圧力によりインクを版胴外方に押し出すように
してもよい。この際、版胴内周面のインクは液体状であ
る必要はない。版胴に予め含浸されていたインクが消費
された場合、版胴内部に固体状態のホットメルトインク
を補充するれば印刷を続けることができる。この補充さ
れた固体状のインクは版胴外面からの加熱でやがて液体
状態となり印刷に供される。
【0021】本発明の孔版印刷装置に使用する上記加熱
手段は、版胴の外面と接触することなく当該外面を効率
よく加熱する手段であることが好ましく、例えば、赤外
線ヒーター、ハロゲンランプ、キセノンランプ、マイク
ロ波ヒーター、及び熱風ヒーター等が挙げられる。かか
る加熱手段は通常円筒状版胴の近傍に設けられる。
【0022】本発明によれば、製版された感熱孔版原紙
は、従来の回転式孔版印刷装置と同様に、自身の中心軸
線周りに回転する版胴の外周面に巻装され、印刷用紙が
版胴の回転に同期して移動する状態で、版胴と印刷用紙
との少なくとも何れか一方を押圧して相互に密着させる
押圧手段の助けにより、加熱手段による版胴の外側から
の加熱により固体状態から液体状態に相変化したインク
を孔版原紙の穿孔部から通過させて印刷用紙に転移させ
ることで印刷を達成する。
【0023】上記押圧手段は、例えば、版胴の外部でこ
れに対向して設けられその外周面を押圧する金属ローラ
ー、ゴムローラ等の剛体または弾性体からなるプレスロ
ーラのような押圧手段、または、版胴の内周面を押圧す
る金属ローラ、プラスチックブレード等の剛体または弾
性体からなるスキージ手段等とすることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の孔版印刷装置を図
面により説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
【0025】図1は本発明の一具体例を示す孔版印刷装
置の模式断面図である。図1の孔版印刷装置は、インク
通過性の円筒状版胴1を備え、該版胴1の周壁は、円筒
状パンチングメタル1aの外周面にポリエステル繊維の
スクリーンメッシュ1bを巻装して構成されている。な
お、この版胴1の周壁には予めホットメルトインク9が
充填されており、その外周面には製版済みの孔版原紙2
が巻装されている。さらに、該孔版印刷装置は、版胴1
の外面近傍に加熱手段として反射板5付きのハロゲンラ
ンプ3を備え、版胴1の内部にはその内周面に摺接する
ように設けられたスキージローラ6をスキージ手段とし
て備え、版胴1の外部下方には印刷用紙8を孔版原紙2
に押圧するとともに版胴1の回転に同期して回転して該
印刷用紙8を搬送するプレスローラ7が押圧手段として
設けられている。
【0026】以上のような構成において、版胴1に含浸
された固体状のホットメルトインク9は、ハロゲンラン
プ3の光線4により加熱されて液体状態となり、該液体
状態のインクはスキージローラ6により版胴1の外方に
押し出される。一方、版胴1の回転に同期して印刷用紙
8はプレスローラ7により孔版原紙2に圧着されつつ搬
送され、孔版原紙2を通過した液体状インクが転移され
る。転移したインクは印刷用紙8の搬送時に瞬時に固体
状のインク10となる。
【0027】図2は本発明の孔版印刷装置の別の具体例
を示す模式断面図である。図2の孔版印刷装置は、版胴
1として、内面から外面に貫通した多数の孔を有するプ
ラスチック多孔体からなる円筒状成形体を用いた以外、
図1の装置と同様である。このような構成とすること
で、本発明の版胴を低価格で簡単に製造することができ
る。
【0028】図3は本発明の孔版印刷装置のさらに別の
具体例を示す模式断面図である。図3の孔版印刷装置
は、加熱手段として反射板付きのハロゲンランプの代わ
りに熱風ヒーター3を用いた以外、図1の装置と同様で
ある。
【0029】
【実施例】以下、本発明を、実施例に基づき、さらに具
体的に説明する。
【0030】実施例1 図1の孔版印刷装置を用いて以下のようにして孔版印刷
を行った。
【0031】孔径1mm(開口率22%)の孔を有する
直径10cmの円筒状のパンチングメタル1aの外周面
に、200メッシュのポリエステル繊維製スクリーンメ
ッシュ1bを重ねて巻き付け、版胴1とした。次に、カ
ーボンブラック5重量部、パラフィンワックス70重量
部およびエチレン−酢酸ビニル共重合体25重量部から
なるホットメルトインクを100℃に加熱して液体状と
し、該インク中に前記円筒状版胴1を浸漬して引き上
げ、ホットメルトインク9が充填された版胴とした。ま
た、スキージローラ6として、図示しない押し付け機構
により版胴1の内周面に摺接するように配置された直径
2cmの金属ローラを用いた。また、反射板5付きの5
00Wのハロゲンランプ3からなる加熱手段を版胴1か
ら2cmの間隔をおいて設置した。次に版胴1の外周に
製版済みの孔版原紙2を巻き付けた後、版胴1を回転駆
動させながらハロゲンランプ3で加熱し、孔版原紙の表
面温度が70℃になるように設定すると、孔版原紙に接
触している版胴1の外周面のホットメルトインクは直ち
に液体状になった。ここで、印刷用紙8をプレスローラ
7にて版胴1に圧接した状態で通過させると、液体状態
のインクは孔版原紙2の穿孔部を通過し、印刷用紙8の
上に液体状態で転移した。印刷用紙8上に転移した液体
状態のインクは、印刷用紙8上で瞬時に固体状態のイン
ク10となり鮮明な画像が印刷された。
【0032】この印刷物を手でこすってもインクで手を
汚すことはなかった。また、この状態で100枚連続印
刷を行っても、重ねられた印刷物に裏移りは発生しなか
った。
【0033】実施例2 図2の孔版印刷装置を用いて以下のようにして孔版印刷
を行った。
【0034】平均孔径20μm(空間率85%)を有す
るポリビニルアルコール多孔体を、内径5cm、外径6
cm、長さ20cmの円筒形に成形して版胴1とし、実
施例1と同様にしてホットメルトインクが含浸された版
胴1を得た後、実施例1と同様にして孔版印刷を行った
が、鮮明な画像が印刷された。また印刷物を手でこすっ
てもインクで手を汚すことはなかった。また、この状態
で100枚連続印刷を行っても、重ねられた印刷物に裏
移りは発生しなかった。
【0035】実施例3 図3の孔版印刷装置を用いて以下のようにして孔版印刷
を行った。
【0036】孔径1mmの孔(開口率20%)を有する
直径10cmの円筒状のパンチングメタル1aに、平均
孔径30μm(空間率80%)の孔を有する厚さ1mm
のポリウレタンシート1bを巻き付け、版胴1とした。
そして、この版胴1に、実施例1と同様にしてホットメ
ルトインク8を含浸させた。加熱手段として500Wの
温風ヒータ3を版胴1から3cmの間隔をおいて設置し
た。それ以外の構成は、実施例1の装置と同様である。
次に版胴1を回転駆動し、表面温度75℃になるように
設定して温風を当てると、孔版原紙2に接触している版
胴1の外周面のホットメルトインクは直ちに液体状にな
った。ここで版胴1の外周に製版済みの孔版原紙2を巻
き付けた後、印刷用紙7をプレスローラ6にて版胴1に
圧接した状態で通過させると、液体状態のインクは孔版
原紙2の穿孔部を通過し、印刷用紙7の上に液体状態で
転移した。印刷用紙7上に転移した液体状態のインク
は、印刷用紙7上で瞬時に固体状態のインク9となり鮮
明な画像が印刷された。
【0037】この印刷物を手でこすってもインクで手を
汚すことはなかった。また、この状態で100枚連続印
刷を行っても、重ねられた印刷物に裏移りは発生しなか
った。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、孔版印刷装置の円筒状
版胴の周壁は、可逆的に固体状態から液体状態に相変化
するホットメルトインクが予め含浸された多孔性部材か
ら構成されるので、版胴の外周面を加熱するだけでイン
クを迅速に液体状にすることができるので、印刷開始時
に要するウオームアップ時間を短縮することができる。
また、上記のようなホットメルトインクを使用するた
め、印刷物の裏移りも裏抜けもない鮮明な印刷物が得ら
れ、また印刷直後に触っても汚れることはないので、印
刷を効率よく行うことができる。また、インクが印刷用
紙上で瞬時に液体から固体へと相変化するため、通常の
印刷用紙やインクの浸透性の悪いハガキ用紙だけでな
く、フィルムや金属等の被印刷体にも印刷することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置の一具体例を示す模式断面図であ
る。
【図2】本発明の装置の別の具体例を示す模式断面図で
ある。
【図3】本発明の装置の更に別の具体例を示す模式断面
図である。
【符号の説明】
1…版胴、2…製版済み孔版原紙、3…ハロゲンラン
プ、4…光線、5…反射板、6…スキージローラ、7…
プレスローラ、8…印刷用紙、9…ホットメルトイン
ク、10…固体状態のインク

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面に製版済み孔版原紙が巻装されて
    回転駆動されるインク通過性の円筒状版胴と、印刷用紙
    が前記版胴の回転に同期して移動する状態にて前記版胴
    と前記印刷用紙の少なくとも何れか一方を押圧して相互
    に密着させてインクを前記孔版原紙を介して該印刷用紙
    に転移させる押圧手段とを備えてなる孔版印刷装置にお
    いて、前記円筒状版胴の周壁は版胴内面から版胴外面に
    貫通した孔を有する多孔性部材からなるとともに、該多
    孔性部材には可逆的に固体状態から液体状態に相変化す
    るホットメルトインクが予め含浸されてなり、さらに、
    前記孔版印刷装置は、前記版胴の外周面を加熱して前記
    インクを固体状態から液体状態に変化させるための加熱
    手段を備えていることを特徴とする孔版印刷装置。
  2. 【請求項2】 前記版胴には、その内周面に摺接してイ
    ンクを版胴外方に押し出すスキージ手段が設けられてい
    る請求項1に記載の孔版印刷装置。
  3. 【請求項3】 前記加熱手段は、赤外線ヒーター、ハロ
    ゲンランプ、キセノンランプ、マイクロ波ヒーター、及
    び熱風ヒーターよりなる群から選ばれる非接触型加熱手
    段である請求項1に記載の孔版印刷装置。
  4. 【請求項4】 前記孔版印刷インクは30〜150℃の
    温度で可逆的に固体状態から液体状態に相変化する請求
    項1に記載の孔版印刷装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003039800A (ja) * 2001-08-02 2003-02-13 Tohoku Ricoh Co Ltd 孔版印刷装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003039800A (ja) * 2001-08-02 2003-02-13 Tohoku Ricoh Co Ltd 孔版印刷装置

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