JPH11104900A - プレスハンドリングシステムの同期制御方法および装置 - Google Patents

プレスハンドリングシステムの同期制御方法および装置

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JPH11104900A
JPH11104900A JP9269892A JP26989297A JPH11104900A JP H11104900 A JPH11104900 A JP H11104900A JP 9269892 A JP9269892 A JP 9269892A JP 26989297 A JP26989297 A JP 26989297A JP H11104900 A JPH11104900 A JP H11104900A
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JP
Japan
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machine
press
time
carry
interference
Prior art date
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JP9269892A
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English (en)
Inventor
Takatoshi Ono
孝敏 小野
Yasuo Samejima
泰郎 鮫島
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Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プレス機械、搬入機、搬出機を備えたプレスハ
ンドリングシステムにおいて、各機械が干渉することな
く各機械の動作をオーバーラップさせることでサイクル
タイムを向上させる。 【解決手段】プレス機械と、このプレス機械からワーク
を搬出する搬出機とを備え、これらプレス機械及び搬出
機を同期制御するプレスハンドリングシステムの同期制
御方法において、プレス機械が運転開始してから搬出機
との干渉領域から待避するまでに要する第1の経過時間
と、搬出機が所定の待機位置から動作開始してからプレ
ス機械との干渉領域に到達するまでに要する第2の経過
時間を予め計測し、これら計測した第1及び第2の経過
時間の差に基づいてプレス機械が運転開始してから前記
搬出機に進入開始指令を出力するまでの待ち時間を求め
る第1の行程と、プレス機械が運転開始してから前記第
1の行程で求めた待ち時間が経過した時点で前記所定の
待機位置に位置している搬出機に進入開始指令を出力す
る第2の行程とを備えるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、プレス機械、ワ
ークの搬入機および搬出機を備えたプレスハンドリング
システムにおいて、各機械間で干渉を発生させることな
く各機械をオーバーラップ動作させるようにしてサイク
ルタイムの向上を図るプレスハンドリングシステムの同
期制御方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ワークの搬入搬出機械を備えたプレスハ
ンドリングシステムにおいては、以下の手順 (1)搬入機械によってプレス機械に未加工ワークを搬入
する (2)プレス機械によってワークをプレス加工する (3)搬出機械によって加工済みワークをプレス機械から
搬出するを繰り返すことによってワークの加工及び搬送
動作を自動的に行うようになっている。
【0003】かかるシステムにおいては、各機械及び各
機械間の動作タイミングが適切にとられていないと、上
昇中プレスを追って搬出機械がプレス機械内に進入する
際、プレス機械から退出する搬出機械を追って搬入機械
がプレス機械内に進入する際、プレス機械から退出する
搬入機械を追ってプレスが加工する際などに、各機械間
での干渉が発生する。
【0004】そこで、従来技術においては、各動作の完
了を実際に確認してから次の工程の動作許可を出すよう
にしており、図13にそのタイムチャートを示す。
【0005】すなわち従来技術においては、以下の手順
を繰り返すようにしている。
【0006】(a)プレス起動信号を出力し(時刻ta)、
プレス機械を動作させる (b)プレスが干渉域外の所定のクランク角まで上昇する
と(時刻tb)、搬出機械に進入可信号を出力し、搬出
機械の進入を開始させる (c)搬出機械がワークを掴み、その後干渉領域外まで退
避したことを検出すると(時刻tc)、搬入機械に進入
可信号を出力し、搬入機械の進入を開始させる (d)搬入機械がワークをプレス機械に搬入し、その後干
渉領域外まで退避したことを検出すると(時刻td)、
プレス起動信号を出力し、プレス機械を動作させる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の制御
手法では、各動作の完了を実際に確認してから次の工程
の動作許可を出すようにしているので、或る工程から次
の工程に移る際のタイムラグが大きく、サイクルタイム
を向上させることができない。また、各機械の動作開
始、動作終了時は、加減速により速度が低下しているの
で、従来技術のような或る機械の動作の終了を確認して
から次の機械の動作を開始させるような手法では、上記
加減速期間の速度低下もネックとなってサイクルタイム
を向上させることはできない。
【0008】この発明はこのような実情に鑑みてなされ
たもので、各機械が干渉することなく各機械の動作をオ
ーバーラップさせることでサイクルタイムを向上させる
プレスハンドリングシステムの同期制御方法および装置
を提供することをその目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用効果】請求項1に
対応する発明では、プレス機械と、このプレス機械から
ワークを搬出する搬出機とを備え、これらプレス機械及
び搬出機を同期制御するプレスハンドリングシステムの
同期制御方法において、プレス機械が運転開始してから
搬出機との干渉領域から待避するまでに要する第1の経
過時間と、搬出機が所定の待機位置から動作開始してか
らプレス機械との干渉領域に到達するまでに要する第2
の経過時間を予め計測し、これら計測した第1及び第2
の経過時間の差に基づいてプレス機械が運転開始してか
ら前記搬出機に進入開始指令を出力するまでの待ち時間
を求める第1の行程と、プレス機械が運転開始してから
前記第1の行程で求めた待ち時間が経過した時点で前記
所定の待機位置に位置している搬出機に進入開始指令を
出力する第2の行程とを備えるようにしている。
【0010】この請求項1の発明は、退避動作する逃げ
る機械をプレス機械とし、進入動作する追う機械を搬出
機として、これらをオーバーラップさせて動作させよう
とするものであり、逃げる機械であるプレス機械が干渉
領域から出た瞬間に追う機械である搬出機を干渉領域に
進入させるべく、前記待ち時間によって特定される追う
機械としての搬出機の進入動作の開始タイミングを制御
しようとするものである。すなわち、プレス機械が干渉
領域内で上昇の最中に所定の待機位置に位置している搬
出機に進入動作の開始指令を与え、その後プレス機械が
干渉領域から出た瞬間に搬出機を干渉領域に進入させる
ようにする。
【0011】したがって、この請求項1の発明では、プ
レス機械に干渉させることなく最短時間で搬出機に進入
動作を行わせることができるようになり、サイクルタイ
ムを向上することができる。
【0012】請求項2に対応する発明では、プレス機械
と、このプレス機械からワークを搬出する搬出機とを備
え、これらプレス機械及び搬出機を同期制御するプレス
ハンドリングシステムの同期制御装置において、プレス
機械が前記搬出機との干渉領域から待避した時点を検出
する第1の干渉検出手段と、搬出機がプレス機械との干
渉領域に進入した時点を検出する第2の干渉検出手段
と、プレス機械が運転開始してから前記第1の干渉検出
手段が検出信号を出力するまでの第1の経過時間と、搬
出機が所定の待機位置から動作開始してから前記第2の
干渉検出手段が検出信号を出力するまでの第2の経過時
間とを計測し、これら計測した第1及び第2の経過時間
の差に基づいてプレス機械が運転開始してから前記搬出
機に進入開始指令を出力するまでの待ち時間を演算する
第1の制御手段と、プレス機械が運転開始してから前記
第1の制御手段によって求められた待ち時間が経過した
時点で前記所定の待機位置に位置している搬出機に進入
開始指令を出力する第2の制御手段とを備えるようにし
ている。
【0013】この請求項2の発明も先の請求項1の発明
と同様、逃げる機械をプレス機械とし、追う機械を搬出
機として、これらをオーバーラップさせて動作させよう
とするものであり、逃げる機械であるプレス機械が干渉
領域から出た瞬間に追う機械である搬出機を干渉領域に
進入させるべく、前記待ち時間によって特定される追う
機械としての搬出機の進入動作の開始タイミングを制御
しようとするものである。
【0014】この請求項2の発明では、プレス機械が干
渉領域内で上昇の最中に所定の待機位置に位置している
搬出機に進入動作の開始指令を与えることで、その後プ
レス機械が干渉領域から出た瞬間に搬出機を干渉領域に
進入させるようにしているので、プレス機械に干渉させ
ることなく最短時間で搬出機に進入動作を行わせること
ができるようになり、サイクルタイムを向上することが
できる。
【0015】請求項3の発明では、前記待ち時間を所定
の余裕時間を加味して演算するようにしており、これに
より実際の動作時に各機械に発生する時間的ばらつき、
機械遅れ、通信遅れ等の不確定要因があっても搬出機と
プレス機械とを干渉させることなくオーバーラップ制御
制御できるようになる。
【0016】請求項4の発明では、逃げる機械であるプ
レス機械が干渉領域から出るより前に追う機械である搬
出機が干渉領域に進入した事が検出された場合、これを
異常として検出し、所定の異常処理を行うようにしてお
り、各種不確定要因で干渉の可能性があるような状況が
発生した場合でも、これを安全に処理することができる
ようになる。
【0017】請求項5に対応する発明では、プレス機械
と、このプレス機械にワークを搬入する搬入機とを備
え、これらプレス機械及び搬入機を同期制御するプレス
ハンドリングシステムの同期制御方法において、搬入機
が運転開始後の所定の位置にある状態からプレス機械と
の干渉領域より退避するまでに要する第1の経過時間
と、プレス機械が運転開始してから搬出機との干渉領域
に進入するまでに要する第2の経過時間とを予め計測
し、これら計測した第1及び第2の経過時間の差に基づ
いて搬入機が前記所定の位置にある状態から前記プレス
機械に起動信号を出力するまでの待ち時間を求める第1
の行程と、搬入機が運転開始後の前記所定の位置にある
時点から前記第1の行程で求めた待ち時間が経過した時
点でプレス機械に起動信号を出力する第2の行程とを備
えるようにしたことを特徴とする。
【0018】この請求項5の発明は、退避動作する逃げ
る機械を搬入機とし、進入動作する追う機械をプレス機
械として、これらをオーバーラップさせて動作させよう
とするものであり、逃げる機械である搬入機が干渉領域
から出た瞬間に追う機械であるプレス機械を干渉領域に
進入させるべく、前記待ち時間によって特定される追う
機械としてのプレス機械の運転開始(起動)タイミング
を制御しようとするものである。すなわち、搬入機が干
渉領域内で退避の最中に上死点で待機しているプレス機
械に起動指令を与えることにより、その後搬入機が干渉
領域から出た瞬間にプレス機械を干渉領域に進入させる
ようにする。
【0019】したがって、この請求項5の発明では、搬
入機に干渉させることなく最短時間でプレス機械に進入
動作を行わせることができるようになり、サイクルタイ
ムを向上することができる。
【0020】請求項6に対応する発明では、プレス機械
と、このプレス機械にワークを搬入する搬入機とを備
え、これらプレス機械及び搬入機を同期制御するプレス
ハンドリングシステムの同期制御装置において、搬入機
が前記プレス機械との干渉領域から待避した時点を検出
する第1の干渉検出手段と、プレス機械が搬入機との干
渉領域に進入した時点を検出する第2の干渉検出手段
と、搬入機が運転開始後の所定の位置にある状態から前
記第1の干渉検出手段が検出信号を出力するまでの第1
の経過時間と、プレス機械が運転開始してから前記第2
の干渉検出手段が検出信号を出力するまでの第2の経過
時間とを計測し、これら計測した第1及び第2の経過時
間の差に基づいて搬入機が前記所定の位置にある状態か
ら前記プレス機械に起動信号を出力するまでの待ち時間
を演算する第1の制御手段と、搬入機が運転開始後の前
記所定の位置にある時点から前記第1の制御手段によっ
て求められた待ち時間が経過した時点でプレス機械に起
動信号を出力する第2の制御手段とを備えるようにして
いる。
【0021】この請求項6の発明も先の請求項5の発明
と同様、逃げる機械を搬入機とし、追う機械をプレス機
械として、これらをオーバーラップさせて動作させよう
とするものであり、逃げる機械である搬入機が干渉領域
から出た瞬間に追う機械であるプレス機械を干渉領域に
進入させるべく、前記待ち時間によって特定される追う
機械としてのプレス機械の進入動作の開始タイミングを
制御しようとするものである。
【0022】この請求項6の発明では、搬入機が干渉領
域内で退避の最中に上死点で待機しているプレス機械に
起動指令を与えることで、その後搬入機が干渉領域から
出た瞬間にプレス機械を干渉領域に進入させるようにし
ているので、搬入機に干渉させることなく最短時間でプ
レス機械に進入動作を行わせることができるようにな
り、サイクルタイムを向上することができる。
【0023】請求項7の発明では、請求項6の発明の待
ち時間を所定の余裕時間を加味して演算するようにして
おり、これにより実際の動作時に各機械に発生する時間
的ばらつき、機械遅れ、通信遅れ等の不確定要因があっ
ても搬入機とプレス機械とを干渉させることなくオーバ
ーラップ制御制御できるようになる。
【0024】請求項8の発明では、逃げる機械である搬
入機が干渉領域から出るより前に追う機械であるプレス
機械が干渉領域に進入した事が検出された場合、これを
異常として検出し、所定の異常処理を行うようにしてお
り、各種不確定要因で干渉の可能性があるような状況が
発生した場合でも、これを安全に処理することができる
ようになる。
【0025】請求項9に対応する発明では、プレス機械
にワークを搬入する搬入機と、プレス機械からワークを
搬出する搬出機とを備え、これら搬入機および搬出機を
同期制御するプレスハンドリングシステムの同期制御方
法において、搬出機が運転開始後の所定の位置にある状
態から搬入機との干渉領域より退避するまでに要する第
1の経過時間と、搬入機が所定の待機位置から移動開始
してから搬出機との干渉領域に到達するまでに要する第
2の経過時間とを予め計測し、これら計測した第1及び
第2の経過時間の差に基づいて前記搬出機が前記所定の
位置にある状態から前記搬入機に進入開始指令を出力す
るまでの待ち時間を求める第1の行程と、前記搬出機が
運転開始後の前記所定の位置にある状態から前記第1の
行程で求めた待ち時間が経過した時点で前記所定の待機
位置に位置している搬入機に進入開始指令を出力する第
2の行程とを備えるようにしている。
【0026】この請求項9の発明は、退避動作する逃げ
る機械を搬出機とし、進入動作する追う機械を搬入機と
して、これらをオーバーラップさせて動作させようとす
るものであり、逃げる機械である搬出機が干渉領域から
出た瞬間に追う機械である搬入機を干渉領域に進入させ
るべく、前記待ち時間によって特定される追う機械とし
ての搬入機の進入動作の開始タイミングを制御しようと
するものである。すなわち、搬出機が干渉領域内で退避
の最中に所定の待機位置に位置している搬入機に進入開
始指令を与えることにより、その後搬出機が干渉領域か
ら出た瞬間に搬入機を干渉領域に進入させるようにす
る。
【0027】したがって、この請求項9の発明では、搬
出機に干渉させることなく最短時間で搬入機に進入動作
を行わせることができるようになり、サイクルタイムを
向上することができる。
【0028】請求項10に対応する発明では、プレス機
械にワークを搬入する搬入機と、プレス機械からワーク
を搬出する搬出機とを備え、これら搬入機および搬出機
を同期制御するプレスハンドリングシステムの同期制御
装置において、前記搬出機が搬入機との干渉領域から待
避した時点を検出する第1の干渉検出手段と、前記搬入
機が搬出機との干渉領域に進入した時点を検出する第2
の干渉検出手段と、搬出機が運転開始後の所定の位置に
ある状態から前記第1の干渉検出手段から検出信号が出
力されるまでに要する第1の経過時間と、搬入機が所定
の待機位置から移動開始してから前記第2の干渉検出手
段から検出信号が出力されるまでに要する第2の経過時
間とを計測し、これら計測した第1及び第2の経過時間
の差に基づいて前記搬出機が前記所定の位置にある状態
から前記搬入機に進入開始指令を出力するまでの待ち時
間を演算する第1の制御手段と、前記搬出機が運転開始
後の前記所定の位置にある状態から前記第1の制御手段
によって求められた待ち時間が経過した時点で前記所定
の待機位置に位置している搬入機に進入開始指令を出力
する第2の制御手段とを備えるようにしたことを特徴と
する。
【0029】この請求項10の発明も先の請求項9の発
明と同様、逃げる機械を搬出機とし、追う機械を搬入機
として、これらをオーバーラップさせて動作させようと
するものであり、逃げる機械である搬出機が干渉領域か
ら出た瞬間に追う機械である搬入機を干渉領域に進入さ
せるべく、前記待ち時間によって特定される追う機械と
しての搬入機の進入動作の開始タイミングを制御しよう
とするものである。
【0030】この請求項10の発明では、搬出機が干渉
領域内で退避の最中に所定の待機位置で待機している搬
入機に起動指令を与えることで、その後搬出機が干渉領
域から出た瞬間に搬入機を干渉領域に進入させるように
しているので、搬出機に干渉させることなく最短時間で
搬入機に進入動作を行わせることができるようになり、
サイクルタイムを向上することができる。
【0031】請求項11の発明では、請求項10の発明
の待ち時間を所定の余裕時間を加味して演算するように
しており、これにより実際の動作時に各機械に発生する
時間的ばらつき、機械遅れ、通信遅れ等の不確定要因が
あっても搬出機と搬入機とを干渉させることなくオーバ
ーラップ制御制御できるようになる。
【0032】請求項12の発明では、逃げる機械である
搬出機が干渉領域から出るより前に追う機械である搬入
機が干渉領域に進入した事が検出された場合、これを異
常として検出し、所定の異常処理を行うようにしてお
り、各種不確定要因で干渉の可能性があるような状況が
発生した場合でも、これを安全に処理することができる
ようになる。
【0033】請求項13に対応する発明では、プレス機
械と、このプレス機械にワークを搬入する搬入機とを備
え、これらプレス機械及び搬入機を同期制御するプレス
ハンドリングシステムの同期制御方法において、プレス
機械が運転開始してから搬入機との干渉領域から待避す
るまでに要する第1の経過時間と、搬入機が所定の待機
位置から移動開始してからプレス機械との干渉領域に到
達するまでに要する第2の経過時間を予め計測し、これ
ら計測した第1及び第2の経過時間の差に基づいてプレ
ス機械が運転開始してから前記搬入機に進入開始指令を
出力するまでの待ち時間を求める第1の行程と、プレス
機械が運転開始してから前記第1の行程で求めた待ち時
間が経過した時点で前記所定の待機位置に位置している
搬入機に進入開始指令を出力する第2の行程とを備える
ようにしている。
【0034】この請求項13の発明は、退避動作する逃
げる機械をプレス機械とし、進入動作する追う機械を搬
入機として、これらをオーバーラップさせて動作させよ
うとするものであり、このような状況はプレス機械に金
型ノックアウト機能などワークの排出機能が備わってい
る場合に発生する。
【0035】この場合、逃げる機械であるプレス機械が
干渉領域から出た瞬間に追う機械である搬入機を干渉領
域に進入させるべく、前記待ち時間によって特定される
追う機械としての搬入機の進入動作の開始タイミングを
制御しようとするものである。すなわち、プレス機械が
干渉領域内で退避の最中に所定の待機位置に位置してい
る搬入機に進入開始指令を与えることにより、その後プ
レス機械が干渉領域から出た瞬間に搬入機を干渉領域に
進入させるようにする。
【0036】したがって、この請求項13の発明では、
プレス機械に干渉させることなく最短時間で搬入機に進
入動作を行わせることができるようになり、サイクルタ
イムを向上することができる。
【0037】請求項14に対応する発明では、プレス機
械と、このプレス機械にワークを搬入する搬入機とを備
え、これらプレス機械及び搬入機を同期制御するプレス
ハンドリングシステムの同期制御装置において、プレス
機械が搬入機との干渉領域から待避した時点を検出する
第1の干渉検出手段と、前記搬入機がプレス機械との干
渉領域に進入した時点を検出する第2の干渉検出手段
と、プレス機械が運転開始してから前記第1の干渉検出
手段から検出信号が出力されるまでに要する第1の経過
時間と、搬入機が所定の待機位置から移動開始してから
前記第2の干渉検出手段から検出信号が出力されるまで
に要する第2の経過時間とを計測し、これら計測した第
1及び第2の経過時間の差に基づいてプレス機械が運転
開始してから前記搬入機に進入開始指令を出力するまで
の待ち時間を演算する第1の制御手段と、プレス機械が
運転開始してから前記第1の制御手段によって求められ
た待ち時間が経過した時点で前記所定の待機位置に位置
している搬入機に進入開始指令を出力する第2の制御手
段とを備えるようにしている。
【0038】この請求項14の発明も先の請求項13の
発明と同様、逃げる機械をプレス機械とし、追う機械を
搬入機として、これらをオーバーラップさせて動作させ
ようとするものであり、逃げる機械であるプレス機械が
干渉領域から出た瞬間に追う機械である搬入機を干渉領
域に進入させるべく、前記待ち時間によって特定される
追う機械としての搬入機の進入動作の開始タイミングを
制御しようとするものである。
【0039】この請求項14の発明では、プレス機械が
干渉領域内で退避の最中に所定の待機位置で待機してい
る搬入機に起動指令を与えることで、その後プレス機械
が干渉領域から出た瞬間に搬入機を干渉領域に進入させ
るようにしているので、プレス機械に干渉させることな
く最短時間で搬入機に進入動作を行わせることができる
ようになり、サイクルタイムを向上することができる。
【0040】請求項15の発明では、請求項14の発明
の待ち時間を所定の余裕時間を加味して演算するように
しており、これにより実際の動作時に各機械に発生する
時間的ばらつき、機械遅れ、通信遅れ等の不確定要因が
あってもプレス機械と搬入機とを干渉させることなくオ
ーバーラップ制御制御できるようになる。
【0041】請求項16の発明では、逃げる機械である
プレス機械が干渉領域から出るより前に追う機械である
搬入機が干渉領域に進入した事が検出された場合、これ
を異常として検出し、所定の異常処理を行うようにして
おり、各種不確定要因で干渉の可能性があるような状況
が発生した場合でも、これを安全に処理することができ
るようになる。
【0042】請求項17に対応する発明では、プレス機
械にワークを搬入する搬入機と、プレス機械からワーク
を搬出する搬出機とを備え、これら搬入機および搬出機
を同期制御するプレスハンドリングシステムの同期制御
方法において、搬入機が運転開始後の所定の位置にある
状態から搬出機との干渉領域から退避するまでに要する
第1の経過時間と、搬出機が所定の待機位置から移動開
始してから搬入機との干渉領域に到達するまでに要する
第2の経過時間とを予め計測し、これら計測した第1及
び第2の経過時間の差に基づいて前記搬入機が前記所定
の位置にある状態から前記搬出機に進入開始指令を出力
するまでの待ち時間を求める第1の行程と、前記搬入機
が運転開始後の前記所定の位置にある状態から前記第1
の行程で求めた待ち時間が経過した時点で前記所定の待
機位置に位置している搬出機に進入開始指令を出力する
第2の行程とを備えるようにしている。
【0043】この請求項17の発明は、退避動作する逃
げる機械を搬入機とし、進入動作する追う機械を搬出機
として、これらをオーバーラップさせて動作させようと
するものであり、このような状況はプレス機械にプレス
動作させずに搬出機及び搬入機によってワークを空送り
するような状況下で発生する。
【0044】この場合、逃げる機械である搬入機が干渉
領域から出た瞬間に追う機械である搬出機を干渉領域に
進入させるべく、前記待ち時間によって特定される追う
機械としての搬出機の進入動作の開始タイミングを制御
しようとするものである。すなわち、搬入機が干渉領域
内で退避の最中に所定の待機位置に位置している搬出機
に進入開始指令を与えることにより、その後搬入機が干
渉領域から出た瞬間に搬出機を干渉領域に進入させるよ
うにする。
【0045】したがって、この請求項17の発明では、
搬入機に干渉させることなく最短時間で搬出機に進入動
作を行わせることができるようになり、サイクルタイム
を向上することができる。
【0046】請求項18に対応する発明では、プレス機
械にワークを搬入する搬入機と、プレス機械からワーク
を搬出する搬出機とを備え、これら搬入機および搬出機
を同期制御するプレスハンドリングシステムの同期制御
装置において、搬入機が搬出機との干渉領域から待避し
た時点を検出する第1の干渉検出手段と、前記搬出機が
搬入機との干渉領域に進入した時点を検出する第2の干
渉検出手段と、搬入機が運転開始後の所定の位置にある
状態から前記第1の干渉検出手段から検出信号が出力さ
れるまでに要する第1の経過時間と、搬出機が所定の待
機位置から移動開始してから前記第2の干渉検出手段に
よって検出信号が出力されるまでに要する第2の経過時
間とを予め計測し、これら計測した第1及び第2の経過
時間の差に基づいて前記搬入機が前記所定の位置にある
状態から前記搬出機に進入開始指令を出力するまでの待
ち時間を求める第1の制御手段と、前記搬入機が運転開
始後の前記所定の位置にある状態から前記第1の制御手
段によって求められた待ち時間が経過した時点で前記所
定の待機位置に位置している搬出機に進入開始指令を出
力する第2の制御手段とを備えるようにしている。
【0047】この請求項18の発明も先の請求項17の
発明と同様、逃げる機械を搬入機とし、追う機械を搬出
機として、これらをオーバーラップさせて動作させよう
とするものであり、逃げる機械である搬入機が干渉領域
から出た瞬間に追う機械である搬出機を干渉領域に進入
させるべく、前記待ち時間によって特定される追う機械
としての搬出機の進入動作の開始タイミングを制御す
る。
【0048】この請求項18の発明では、搬入機が干渉
領域内で退避の最中に所定の待機位置で待機している搬
出機に起動指令を与えることで、その後搬入機が干渉領
域から出た瞬間に搬出機を干渉領域に進入させるように
しているので、搬入機に干渉させることなく最短時間で
搬出機に進入動作を行わせることができるようになり、
サイクルタイムを向上することができる。
【0049】請求項19の発明では、請求項18の発明
の待ち時間を所定の余裕時間を加味して演算するように
しており、これにより実際の動作時に各機械に発生する
時間的ばらつき、機械遅れ、通信遅れ等の不確定要因が
あっても搬入機と搬出機とを干渉させることなくオーバ
ーラップ制御制御できるようになる。
【0050】請求項20の発明では、逃げる機械である
搬入機が干渉領域から出るより前に追う機械である搬出
機が干渉領域に進入した事が検出された場合、これを異
常として検出し、所定の異常処理を行うようにしてお
り、各種不確定要因で干渉の可能性があるような状況が
発生した場合でも、これを安全に処理することができる
ようになる。
【0051】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施例を添付図面
に従って詳細に説明する。
【0052】図2はこの発明を適用するプレスハンドリ
ングシステムを示すものである。
【0053】このシステムでは、複数台のプレス機械1
(11,12,13)が併設され、各プレス機械2の両側
に搬入ハンドリングロボット(以下搬入ロボットとい
う)2および搬送ハンドリングロボット(以下搬出ロボ
ットという)3が配置されている。なお、1台目のプレ
ス機械11と2台目のプレス機械12との間および2台目
のプレス機械12と3台目のプレス機械13との間に配設
されたハンドリングロボット2,3は、旋回軸4が旋回
されることにより搬入用および搬出用の両用として機能
する。すなわち、このプレスハンドリングシステムにお
いては、ハンドリングロボット2,3によって複数のプ
レス機械1にワーク5を順次搬入しかつ搬出すること
で、複数のプレス機械1によるプレス生産ラインを構成
するようにしている。
【0054】ここで、1つのプレス機械に着目した場
合、標準的な加工作業では、 (1)ワーク搬入工程 (2)プレス動作工程 (3)ワーク排出工程 がこの順に繰り返し実行される。
【0055】したがって、或る現工程から次の工程に移
行する際、現工程と次の工程とを適宜オーバーラップさ
せようとすると、各工程の動作タイミングが適切に設定
されていないと、各機械間で干渉が発生する。
【0056】例えば、ワーク搬入工程とプレス動作工程
とをオーバーラップさせようとした場合、搬入ロボット
2がプレス機械内にワークを搬入した後、プレス機械外
の待機位置に向かって退避している最中に、プレス機械
1のスライドが下降してくることになるので、プレス機
械1と搬入ロボット2の間で干渉の可能性がある。
【0057】また、プレス動作工程とワーク搬出工程と
をオーバーラップさせようとした場合、プレス機械のス
ライドが上昇しているときに、搬出ロボット3がプレス
機械内に進入してくることになるので、プレス機械1と
搬出ロボット3との間で干渉の可能性がある。
【0058】また、ワーク搬出工程とワーク搬入工程と
をオーバーラップさせようとした場合、搬出ロボットが
加工済みのワークをもってプレス機械外に向かって退避
している最中に、搬入ロボットが未加工ワークをもって
プレス機械内に進入してくることになり、搬出ロボット
3および搬入ロボット2間で干渉の可能性がある。
【0059】また、プレス機械が金型ノックアウト機能
(プレスのスライドが下死点にきた時点で加工済みワー
クを下方に自動的に排出する)を有し、プレス機械が加
工済みのワークを自動的に排出するようなシステムで
は、 (1)ワーク搬入工程 (2)プレス動作(ワーク排出)工程 がこの順に繰り返し実行される。
【0060】したがって、ワーク搬入工程にプレス動作
(ワーク排出)工程をオーバーラップさせようとした場
合、搬入ロボット2がプレス機械内にワークを搬入した
後、プレス機械外の待機位置に向かって退避している最
中に、プレス機械1のスライドが下降してくることにな
るので、プレス機械1と搬入ロボット2との間で干渉の
可能性がある。
【0061】また、プレス動作(ワーク排出)工程にワ
ーク搬入工程をオーバーラップさせようとしたした場
合、プレス機械1のスライドが上昇しているときに、搬
入ロボット2がプレス機械内に進入してくることになる
ので、プレス機械1と搬入ロボット2との間で干渉の可
能性がある。
【0062】さらに、複数台のプレス機械による生産ラ
インでは、加工の種類によってはワークをプレス加工せ
ずに空送りするプレス機械をラインの一部に配置せざる
を得ないような場合も発生する。このような空送りのプ
レス機械では、 (1)ワーク搬入工程 (2)ワーク排出工程 がこの順に繰り返し実行される。
【0063】したがって、ワーク搬入工程にワーク搬出
工程をオーバーラップさせようとした場合、搬入ロボッ
ト2がプレス機械外に向かって退避している最中に、搬
出ロボット3がプレス機械内に進入してくることになる
ので、これらロボット間で干渉の可能性がある。
【0064】また、ワーク排出工程にワーク搬入工程を
オーバーラップさせようとしたした場合、排出ロボット
3がプレス機械外に向かって退避している最中に、搬入
ロボット2がプレス機械内に進入してくることになるの
で、これらロボット間で干渉の可能性がある。
【0065】このように、上記のようなシステムにおい
ては、干渉の可能性のある工程の組み合せは、以下の5
通り(5タイプ)となる。 (a)プレス動作工程→ワーク搬出工程(図3参照) (b)ワーク搬入工程→プレス動作工程(図4参照) (c)ワーク搬出工程→ワーク搬入工程(図5参照) (d)プレス動作工程→ワーク搬入工程(図6参照) (e)ワーク搬入工程→ワーク搬出工程(図7参照)。
【0066】ここで、プレス機械1、搬入ロボット2、
搬出ロボット3の3構成要素を、干渉タイプ(a)〜(e)毎
に、退避動作する「逃げる機械」と進入動作する「追う
機械」に分けて考え、さらに各構成要素の動作領域を、
相手機械の状態によっては干渉の可能性のある干渉領域
と、相手側の状態に関係なく干渉する可能性のない非干
渉領域とに分けるとする。干渉タイプ(a)においては、
プレス機械1が逃げる機械で、搬出ロボット3が追う機
械になる。
【0067】すると、このように相互干渉の可能性のあ
る現工程から次工程への移行を、干渉を発生させること
なくより短時間で行おうとすると、各機械の動作開始、
終了時に発生する加減速による速度低下を考慮した場
合、最高速で退避動作中の逃げる機械が干渉領域から非
干渉領域に到達した瞬間に、最高速で進入中の追う機械
が非干渉領域から干渉領域に到達することが理想的であ
り、本システムではこのような制御を目標にしている。
【0068】例えば、干渉タイプ(a)においては、プレ
ス機械1は、図3(a)に示すように、上死点で起動後、
下死点まで下降しその後再び上死点まで上昇するよう動
作するが、この逃げる機械のプレス機械1が干渉領域か
ら非干渉領域への境界に対応する所定のクランク角φa
に到達した時点で、図3(b)に示すように、非干渉領域
を移動中の追う機械である搬出ロボット3が非干渉領域
から干渉領域への境界に到達させるような制御を目標に
する。なお、図3(a)に示すプレス機械の動作において
は、時計の針をクランク角に対応させている。また、搬
出ロボット3の干渉領域と非干渉領域の境界には、搬出
機用干渉エリアセンサ13が設けられ、搬出ロボット3
が干渉領域および非干渉領域の何れに位置しているかを
常時判定している。
【0069】また、干渉タイプ(b)においては、図4(a)
に示すように、逃げる機械の搬入ロボット2は、干渉領
域へ進入して未加工ワークをプレス機械にセットした
後、干渉領域から非干渉領域へ退避するように動作する
が、この搬入ロボット2が干渉領域から非干渉領域への
境界に到達した時点で、図4(b)に示すように、非干渉
領域を移動中の追う機械であるプレス機械を非干渉領域
から干渉領域への境界に対応するクランク角φbに到達
させるような制御を目標にする。搬入ロボット23の干
渉領域と非干渉領域の境界には、搬入機用干渉エリアセ
ンサ12が設けられ、搬入ロボット3が干渉領域および
非干渉領域の何れに位置しているかを常時判定してい
る。
【0070】また、干渉タイプ(c)においては、図5(a)
に示すように、逃げる機械の搬出ロボット3は、干渉領
域へ進入して加工済みワークを把持した後、干渉領域か
ら非干渉領域へ退避するように動作するが、この搬出ロ
ボット3が干渉領域から非干渉領域への境界に到達した
時点で、図5(b)に示すように、非干渉領域を移動中の
追う機械である搬入ロボットを非干渉領域から干渉領域
への境界に到達させるような制御を目標にする。
【0071】また、干渉タイプ(d)においては、図6(a)
に示すように、逃げる機械であるプレス機械1は、上死
点で起動後、下死点まで下降しその後再び上死点まで上
昇するよう動作するが、この逃げる機械のプレス機械1
が干渉領域から非干渉領域への境界に対応する所定のク
ランク角φcに到達した時点で、図6(b)に示すように、
未加工ワークを把持した追う機械である搬入ロボット2
が非干渉領域から干渉領域への境界に到達させるような
制御を目標にする。
【0072】また、干渉タイプ(e)においては、図7(a)
に示すように、逃げる機械である搬入ロボット2は、干
渉領域へ進入して未加工ワークをプレス機械にセットし
た後、干渉領域から非干渉領域へ退避するように動作す
るが、この搬入ロボット2が干渉領域から非干渉領域へ
の境界に到達した時点で、図7(b)に示すように、干渉
領域を移動中の追う機械である搬出ロボッ3トが非干渉
領域から干渉領域への境界に到達させるような制御を目
標にする。
【0073】次に、上記干渉タイプ(a)〜(e)のうちの干
渉タイプ(a)を例にとってオーバーラップ制御を図8の
タイムチャートを参照して概念的に説明する。
【0074】図8においては、逃げる機械はプレス機械
1であり、プレス機械1に起動信号が出力されてから、
プレス機械のクランク角が干渉領域から非干渉領域への
境界に対応する所定のクランク角φa(図3参照)に到
達するまでの所要時間がT1であるとする。他方、追う
機械である搬出ロボット3に進入可信号が出力されてか
ら搬出ロボット3が非干渉領域から干渉領域への境界に
到達するまでの所要時間がT2であるとする。なお、搬
出ロボット3は、進入可信号が出力される前は、所定の
待機位置にハンド先端を位置させており、進入可信号が
出力された時点で干渉領域への進入を開始する。
【0075】図8(a)は、オーバーラップが全くない場
合であり、プレス機械1が非干渉領域に脱出した時点で
進入可信号が出力され、この時点から搬出ロボット3は
干渉領域への進入を開始し、T2時間後に干渉領域へ到
達している。
【0076】図8(b)はオーバーラップが最大(100
%)の場合であり、プレス起動信号が出力された時点か
らT3(=T1−T2)時間後に進入可信号が出力され、
この時点から搬出ロボット3は干渉領域への進入を開始
することにより、プレス機械1が非干渉領域へ脱出した
時点と搬出ロボット3が干渉領域へ到達した時点が一致
するようになっている。
【0077】図8(c)は、オーバーラップが70%の場
合であり、進入可信号が出力される時点をプレス起動信
号が出力された時点から(T3+T4)時間後にすること
により、プレス機械1が非干渉領域へ脱出した時点から
所定の余裕時間T4後に搬出ロボット3が干渉領域へ到
達している。
【0078】図8(d)では、プレス機械1が非干渉領域
へ脱出する時点より前に搬出ロボット3が干渉領域へ到
達しており、このような場合に同期異常信号が発生さ
れ、全ライン非常停止とする。
【0079】すなわち、本発明では、図8(b)に示した
ようなオーバーラップが最大であるような制御(T3=
T1−T2)を目標とし、これに機械遅れ、伝送信号遅
れ、機械ばらつきを考慮した所定の余裕時間T4を加味
するようにしており、逃げる機械が動作を開始した時点
から(T3+T4)時間後に、追う機械に進入可信号を出
力することにより逃げる機械と追う機械間で干渉を発生
させることなく、サイクルタイムできるだけ縮めるよう
にしている。
【0080】かかる制御を実現するため、上記逃げる機
械が動作開始してから非干渉領域へ脱出するまでに要す
る時間T1と、追う機械が進入を許可されてから干渉領
域へ到達するまでに要する時間T2とを毎サイクル計測
し、これら計測値のうちで最大のT1値と最小のT2値と
を用いて進入可信号を出力する時点を決定する時間値T
3を決定し、このT3値に、できるだけその値が小さくな
るように最適設定された余裕時間T4を加味し、(T3+
T4)値を決定する。そして、逃げる工程が動作開始し
てから(T3+T4)時間経過後に、追う機械に進入可信
号を出力するようにする。
【0081】図1は、上記(a)〜(e)の各オーバーラップ
制御を実現するための制御系の構成を示すもので、この
場合は1つのプレス機械に着目した制御系の構成を示し
ている。
【0082】プレス角検出器10は、プレスの現在角
(クランク角)を検出するもので、カム角度検出用エン
コーダ、多点ロータリーカムなどプレスのクランク角、
またはスライド位置を検出することができるものを用い
る。
【0083】干渉プレス角領域設定器11は、先の図3
に示した干渉タイプ(a)の場合のクランク角φa,図4に
示したクランク角φb、および図6に示したクランク角
φcを設定するもので、任意の角度を設定することがで
きる。なお、設定角φaは、対搬出ロボット3用に設定
されている干渉領域から非干渉領域への境界を示す角度
であり、設定角φbは対搬入ロボット2用に設定されて
いる非干渉領域から干渉領域への境界を示す角度であ
り、設定角φcは対搬入ロボット2用に設定されている
干渉領域から非干渉領域への境界を示す角度である。こ
の干渉プレス角領域設定器11に設定される設定角φa
〜φcは対象ワークが異なる毎に、任意の異なる値に設
定することができる。
【0084】搬入機進入検出器(搬入機用干渉エリアセ
ンサ)12は、搬入ロボット2がプレス機械1の所定の
干渉エリア内に進入したことを検出するもので、搬入ロ
ボット2が干渉エリア内に進入した時点から退出が完了
するまでを干渉エリア内の搬入ロボット2の姿勢に関係
なく連続して検出できるものを採用する。このセンサ1
2としては、例えば、移設可能な光電管タイプの透過エ
リアセンサ、リミットスイッチ等が用いられる。
【0085】搬出機進入検出機(搬出機用干渉エリアセ
ンサ)13は、搬出ロボット3がプレス機械の所定の干
渉エリア内に進入したことを検出するもので、搬出ロボ
ット3が干渉エリア内に進入した時点から退出が完了す
るまでを干渉エリア内の搬出ロボットの姿勢に関係なく
連続して検出できるものを採用する。例えば、移設可能
な光電管タイプの透過エリアセンサ、リミットスイッチ
等が挙げられる。
【0086】プレス動作時間計測器14は、プレスが起
動されてから(プレス起動信号が出力されてから)前記
干渉プレス角領域設定器11に設定された設定角φa,
φb,φcに到達するまでに要する時間をそれぞれ実際に
計測するものである。
【0087】搬入機進入時間計測器15は、搬入機進入
可信号が出力された時点(この信号がコントローラ20
によって出力される)から搬入機進入検出器12によっ
て搬入機の干渉エリアへの進入が検出されるまでの時間
を実際に計測する。
【0088】搬入機退出時間計測器16は、搬入機が干
渉エリア内から退出を開始した時点から搬入機進入検出
器12によって搬入機の干渉エリア外への退出が検出さ
れるまでの時間を実際に計測する。なお、計時開始時点
を、搬入機進入検出器12によって搬入機の干渉エリア
内へ進入が検出された時点としてもよく、この場合は搬
入機進入検出器12によって搬入機が干渉エリア内に進
入している時間が計時される。
【0089】搬出機進入時間計測器17は、搬出機進入
可信号が出力された時点(この信号がコントローラ20
によって出力される)から搬出機進入検出器13によっ
て搬出機の干渉エリアへの進入が検出されるまでの時間
を実際に計測する。
【0090】搬出機退出時間計測器18は、搬出機が干
渉エリア内から退出を開始した時点から搬出機進入検出
器13によって搬出機の干渉エリア外への退出が検出さ
れるまでの時間を実際に計測する。なお、計時開始時点
を、搬出機進入検出器13によって搬出機の干渉エリア
内へ進入が検出された時点としてもよく、この場合は搬
出機進入検出器13によって搬出機が干渉エリア内に進
入している時間が計時される。
【0091】コントローラ20は、上記各構成要素から
入力された信号に基づいてプレス機械1、搬入ロボット
2および搬出ロボット3の動作タイミングを制御するこ
とで、前述したオーバーラップ制御を実行するものであ
る。
【0092】以下、図9〜図11に示すフローチャート
を参照して上記各構成要素の作用を説明する。なお、図
9〜図11に示すフローチャートは、先の図3に示した
干渉タイプ(a)に関してのオーバーラップ制御を示すも
のである。
【0093】この図9〜図11に示すフローチャートに
おいては、最初T1=∞、T2=0としてオーバーラップ
を行うことなく何サイクルか実際にプレスハンドリング
システムを動作させ、この動作中に測定したT1の最大
値およびT2の最小値を用いて前記T3値を決定し、該決
定したT3値を用いて前述したオーバーラップ制御を行
おうとするものである。また、一旦、T3値が決定され
た後も、T1値およびT2値を毎サイクル毎に実際に計測
し、これらの計測値を用いてT3値を逐次補正するよう
にしている。
【0094】また、余裕時間T4を正のより小さな値に
最適設定するために、同期率(余裕率)の自動設定アル
ゴリズムを用いるようにしている。
【0095】また、プレス機械1が非干渉領域へ脱出す
る時点より前に搬出ロボット3が干渉領域へ到達するよ
うな状況が発生した場合は、これを同期異常として検出
し、全ライン非常停止するようにしている。
【0096】かかるオーバーラップ制御を行うに当たっ
て、下記のような変数値、設定値を用いる。
【0097】T1:プレスが起動されてから非干渉エリ
アに到達するまでの時間 T2:搬出機進入可信号が出力されてから搬出機が干渉
エリアに到達するまでの時間 T3:プレスが起動されてから搬出機進入可信号を出力
するまでの待ち時間 C1:T1用計測用カウンタ値 C2:T2用計測用カウンタ値 C4:余裕時間T4計測用カウンタ値 A1:プレス状態判断変数(0:プレス内進入不可、
1:プレス内進入可) A2:余裕率自動設定用判断変数(0:手動設定、1:
自動設定) A3:余裕時間連続計測回数(同一S1値での計測回数) S1:余裕率設定値(0<S1≦100、S1=0で同期
オフ) S2:信号伝送遅れ設定値 S3:余裕率自動設定時の初期値 S4:余裕率手動設定値 S5:最小余裕時間 S6:最大余裕時間の目標値(S6>S5) S7:自動設定時における余裕時間の減少単位 S8:自動設定時における余裕時間の増加単位 D1〜D5:余裕時間計測データ DA:D1〜D5の最小値 プレスハンドリングシステムの運転が開始されると、コ
ントローラ20は、まずT1=∞、T2=0、A1=1、A
3=0にする初期化動作を実行する(ステップ10
0)。つぎに、コントローラ20は、余裕率自動判断変
数A2の状態を判定し(ステップ110)、自動設定が
指定されている場合は、余裕率設定値S1を自動設定時
用の初期値S3に初期化し(ステップ120)、手動設
定が指定されている場合は、余裕率設定値S1を手動設
定によって設定された初期値S4に初期化する(ステッ
プ130)。
【0098】つぎに、コントローラ20は、搬出ロボッ
ト3に対してオフの進入可信号を出力し、この後自動運
転を開始させる(ステップ140、150)。
【0099】その後、コントローラ20はプレス機械1
からプレス起動信号が出力されるまで待機し、プレス起
動信号が出力されると、余裕率自動設定用判断変数A2
の状態を判定し(ステップ170)、手動設定が指定さ
れている場合は、余裕率設定値S1を手動設定によって
設定された初期値S4に初期化するとともに、余裕時間
連続計測回数設定値A3を0にする(ステップ19
0)。
【0100】次に、コントローラ20は、信号伝送遅れ
設定値S2に設定されている値を設定する(ステップ2
00)。この信号伝送遅れ設定値S2は、コントローラ
20から搬送ロボット用の制御部への信号伝送に要する
時間(遅れ時間)に対応している。
【0101】この状態で、コントローラ20は、プレス
角検出器10の出力によってプレスのスライドが上死点
に位置していることを確認し(ステップ210)、プレ
スが上死点に位置している場合は、プレス状態判断変数
A1を0にし、かつT1計測用カウンタのカウンタ値C1
を0に初期化した後(ステップ240)、T1計測用カ
ウンタ(プレス動作時間計測器14)によるT1時間の
計測を開始する(ステップ250)。なお、ステップ2
10の段階で、プレススライドが上死点に位置している
ことが確認できない場合は、所定の異常表示を行い、全
ラインを非常停止する(ステップ220、230)。
【0102】つぎに、コントローラ20は、余裕率設定
値S1が0<S1<100であるか否かを判定し、0<S
1<100である場合は、下記の計算式に従ってT3時間
を計算する(ステップ280)。
【0103】 T3=T1−T2+(S1/100)T2−S2 すなわち、この場合、T3値は上記式中の余裕率S1を用
いた第3項(S1/100)T2で、前述した余裕時間T
4分が加味されている。
【0104】また、余裕率設定値S1が0<S1<100
でない場合は、T3=∞にする(ステップ270)。
【0105】その後、プレス角検出器10の検出角が干
渉プレス角領域設定器11に設定されている設定角φa
に一致したことが検出されることによりプレス機械1が
搬出ロボットとの干渉エリア外に脱出したことが検出さ
れると(ステップ290)、プレス動作時間計測器14
内のT1計測用カウンタはこの時点でT1時間の計時動作
を停止させる。また、コントローラ20は手順を図10
に示すプレス進入可状態到達処理ルーチンに移行させる
(ステップ300)。
【0106】また、プレス角検出器10の検出角が干渉
プレス角領域設定器11に設定されている設定角φaに
一致したことが検出されていない状態で、T1計測用カ
ウンタのカウンタ値C1がステップ280で演算されて
いる現時点のT3値より大きくなると(ステップ31
0)、この時点で、手順をステップ320以降に移行さ
せ、T2時間の計測を開始すると共に(ステップ32、
330)、搬出ロボット3に進入可信号を出力して、所
定の待機位置に位置している搬出ロボットに干渉エリア
への進入動作を実際に開始させる(ステップ340)。
【0107】図10のプレス進入可状態到達処理ルーチ
ンにおいては、まず、ステップ301において、T1=
∞(最初の1サイクル目の運転時)であるか、あるいは
現サイクルにおいて計測されたT1時間(カウンタ値C
1)が前回までの計測によって得られたT1時間より大き
いかが判定され(なぜならば、T1は計測値の最大値を
選択するので)、その判定結果がYESの場合は、現サイ
クルで計測されたT1時間(カウンタ値C1)で変数値T
1を更新する(ステップ302)。このようにして、T1
時間の計時動作を終了する(ステップ303)。
【0108】つぎに、コントローラ20は、先の図8に
示した余裕時間T4を計測すべく、余裕時間計測用カウ
ンタのカウント値C4を0に初期化した後(ステップ3
04)、余裕時間計測用カウンタによる計時動作を開始
する(ステップ305)。さらに、コントローラ20
は、プレス状態判断変数A1を1にしてプレス内進入可
状態にした後(ステップ306)、手順を図9に示すの
メインルーチンに復帰させる。
【0109】図9のメインルーチンのステップ320に
おいては、コントローラ20は、先の図8に示した余裕
時間T2を計測すべく、搬入器進入時間計測器17のT2
時間計測用カウンタのカウント値C2を0に初期化した
後、T2時間計測用カウンタによる計時動作を開始する
(ステップ330)。
【0110】さらに、コントローラ20は、搬出ロボッ
ト3に進入可信号を出力して、所定の待機位置に位置し
ている搬出ロボットに干渉エリアへの進入動作を実際に
開始させる(ステップ340)。
【0111】その後、コントローラ20は、搬出機進入
検出器13から検出信号が出力されて搬出ロボット3が
干渉エリア内に進入したことが検出されるまでの期間中
は、プレス角検出器10の検出角が干渉プレス角領域設
定器11に設定されている設定角φaに一致してプレス
機械1が搬出ロボットとの干渉エリア外に脱出したこと
が検出されるまでは待機し、プレス機械1が搬出ロボッ
トとの干渉エリア外に脱出したことが検出されると、前
述した図10に示したプレス進入可状態到達処理ルーチ
ンを実行することにより、T1計測用カウンタ値C1の取
り込み、余裕時間T4の計測開始動作などを実行する
(ステップ350〜380)。
【0112】すなわち、このシステムにおいては、最初
の1回目のサイクルにおいては、T1値およびT2値には
計測値が存在しないので、T1=∞、T2=0にして、図
8(a)に示したようなオーバーラップなしの状態で各機
械を動作させる。このため、最初の1回目のサイクルに
おいては、ステップ300の方のプレス進入可状態到達
処理ルーチンが実行されて、T1計測用カウンタ値C1の
取り込み、余裕時間T4の計測開始動作などが実行され
る。
【0113】これに対し、運転サイクルが進行して図8
(c)に示したようなオーバーラップ制御が実際行われて
いるときには、T1時間の計測を終了する前の時点で、
搬出ロボット3に進入可信号を出力して搬出ロボット3
の進入動作を開始させなくてはならないので、ステップ
340の段階で搬出ロボット3に進入可信号を出力し、
その後のステップ380のプレス進入可状態到達処理ル
ーチンによってT1計測用カウンタ値C1の取り込み、余
裕時間T4の計測開始動作などを実行しているのであ
る。
【0114】つぎに、搬出機進入検出器13から検出信
号が出力されて搬出ロボット3が干渉エリア内に進入し
たことが検出されると(ステップ350)、搬出機進入
時間計測器17内のT2計測用カウンタはこの時点でT2
時間の計時動作を停止させる。また、この時点で、余裕
時間T4計測用カウンタ(カウンタ値C4)も、計時動作
を停止する。
【0115】さらに、コントローラ20は、プレス状態
判断変数A1の状態を確認し(ステップ390)、A1=
0である場合は、所定の異常表示を行った後、全ライン
を緊急停止させる(ステップ220、230)。すなわ
ち、ステップ390でA1=0であることは、図10の
ステップ306の手順を踏んでいない事になるので、プ
レス機械が干渉エリア外に脱出する前に搬出ロボットが
干渉エリアに進入したことになるので、これを異常とし
て処理するのである。
【0116】ステップ390でA1=1である場合、コ
ントローラ20は、図11に示す搬出機干渉エリア到達
処理ルーチンを実行させる(ステップ400)。
【0117】図11の搬出機干渉エリア到達処理ルーチ
ンにおいては、まず、ステップ401において、T2=
0(最初の1サイクル目の運転時)であるか、あるいは
現サイクルにおいて計測されたT2時間(カウンタ値C
2)が前回までの計測によって得られたT1時間より小さ
いかが判定され(なぜならば、T1は計測値の最小値を
選択するので)、その判定結果がYESの場合は、現サイ
クルで計測されたT2時間(カウンタ値C2)で変数値T
2を更新する(ステップ402)。このようにして、T2
時間の計時動作を終了する(ステップ403)。
【0118】つぎに、コントローラ20は、プレス状態
判断変数A1=0にした後、T4計測用カウンタのカウン
タ値C4で余裕時間計測データD5を更新する。また、前
のサイクルで計測された余裕時間計測データD1〜D4で
余裕時間計測データD2〜D5をそれぞれ更新する(ステ
ップ405)。以上のようにして余裕時間T4の計測動
作を終了する(ステップ406)。
【0119】次に、コントローラ20が、余裕率S1=
100%、あるいはプレス状態判断変数A1=0か否か
を判定し(ステップ407)、N0の場合には、以下の余
裕率S1の補正動作を実行する。
【0120】まず、今回のサイクルで計測した余裕時間
T4(=C4)が所定の余裕時間設定領域の下限値S5よ
り小さいか否かを判定し(ステップ408)、D1(=C
4)<S5である場合は、直ちに干渉の危険があるので、
余裕率S1を所定の増加単位S8だけ増加させ、余裕時間
を増加させる(ステップ409)。
【0121】一方、ステップ408でD1≧S5である場
合は、その後連続した5サイクル分の余裕時間T4の最
小値DAが、余裕時間設定領域の上限値S6(S6>S5)
より大きいか否かを判定し(ステップ410〜41
3)、これら余裕時間の最小値DAが前記上限値S6より
大きい場合に限り、余裕率S1を所定の減少単位S7だけ
減少させ、余裕時間を減少させることで、オーバーラッ
プの割合を増加させる(ステップ414)。
【0122】ステップ415では、上記のような増加減
少補正によってS1<1となった場合はS1=1とし、S
1>99となった場合はS1=99と補正する処理が行わ
れる。ステップ416では、余裕時間連続計測回数A3
を0に初期化し、この後手順を図9のメインルーチンの
ステップ430に移行させる。
【0123】図9のステップ430においては、先のス
テップ340でオンにした搬出機進入可信号をオフに
し、この後、プレスの上死点への到達を確信した後(ス
テップ440)、手順を先のステップ160に復帰させ
る。
【0124】このような動作を毎サイクル繰り返し実行
する。
【0125】このように、図9〜図11に示した制御手
順によれば、システムの動作中に測定したT1の最大値
およびT2の最小値を用いて前記T3値を決定し、該決定
したT3値に基づいたタイミングで搬出ロボットに進入
可信号を出力することにより、プレス機械と搬出ロボッ
トの間でオーバーラップ制御を行おうとするものであ
る。また、一旦、T3値が決定された後も、T1値および
T2値を毎サイクル毎に実際に計測し、これらの計測値
を用いてT3値を逐次補正するようにしている。
【0126】また、プレス機械1が非干渉領域へ脱出す
る時点より前に搬出ロボット3が干渉領域へ到達するよ
うな状況が発生した場合は、これを同期異常として検出
し、全ライン非常停止するようにしており、同期制御ミ
スによる干渉を確実に防止することができる。
【0127】また、余裕率設定の際に、自動設定を選択
した場合は、余裕時間T4を毎サイクル実際に計測し、
この計測値に基づいて余裕率が同期以上を発生させるこ
となく所定の余裕時間設定範囲内に自動的に入るように
自動的に変更されるので、余裕率が最適値になるまでに
多少時間を要するという面がある反面、未熟なオペレー
タでも勘や知識に頼ることなく適正な余裕率を簡単に設
定することができるようになる。
【0128】図12は、ワーク搬入工程、プレス動作工
程、ワーク排出工程が繰り返される標準的な作業におけ
るオーバーラップ制御の動作を示すタイムチャートであ
り、この場合、先の図3に示したタイプ(a)に関しての
オーバーラップ制御(プレス動作に搬出動作をオーバー
ラップする)と、図5に示したタイプ(c)に関してのオ
ーバーラップ制御(搬出動作に搬入動作をオーバーラッ
プする)と、図4に示したタイプ(b)に関してのオーバ
ーラップ制御(搬入動作にプレス動作をオーバーラップ
する)とが繰り返される。
【0129】以下、図12の時刻t1におけるプレス起
動信号の出力時点をスタート点として説明していく。
【0130】まず、プレス起動信号を出力し、プレス機
械の動作を開始する(時刻t1、図12(f))。このプレ
ス起動信号が発生された時点からT1時間の計測も開始
される。
【0131】このプレス起動信号が出力された時点t1
からの経過時間が、前回のサイクルまでに測定されたT
1値、T2値、余裕時間T4(図9〜図11では余裕率S1
を用いて設定されている)とを用いて演算されるT3値
(=T1−T2+T4)に一致すると、この時点t2に搬出
ロボット3に進入可信号を出力するとともに(図12
(g)参照)、この時点t2からT2時間の計測も開始す
る。搬出ロボット3は、進入可信号が入力される時刻t
2から所定の機械遅れ時間を経た後、所定の待機位置か
ら進入を開始する(図12(h))。
【0132】この後、プレスが干渉エリアから非干渉エ
リアへの境界に到達したことを示す所定の角度φaにプ
レス角がなると、この時点t3にT1時間の計測を終了す
る。一方、この時点t3から余裕時間T4の計測を開始す
る。
【0133】その後、搬出ロボット3が干渉エリアに進
入したことが検出されると(図12(i))、この時点t4
でT2時間およびT4時間の計測を終了する。
【0134】以上が、プレス動作に搬出動作をオーバー
ラップするタイプ(a)の制御である(図3参照)。
【0135】次は、搬出動作に搬入動作をオーバーラッ
プさせるタイプ(c)の制御である(図5参照)。
【0136】この場合は、搬出ロボット3が干渉エリア
内に進入されたことが検出された時刻t4に逃げる機械
である搬出ロボットの動作時間T1´の計測が開始され
る。なお、このT1´時間の計測開始時点は、図12(g)
の進入可信号によって搬出ロボット3が進入動作を開始
した時点t2以降であれば、図12(g)の進入可信号信号
が出力された時点t2、搬出ロボットがプレス機械内か
ら退避動作を開始した時点など任意の時点に設定するよ
うにしてもよい。
【0137】この後、時点t4からの経過時間が、前回
のサイクルまでに測定されたT1´値、T2´値、余裕時
間T4´とを用いて演算されるT3´値(=T1´−T2´
+T4´)に一致すると、この時点t5に搬入ロボット2
に進入可信号を出力するとともに(図12(c)参照)、
この時点t5からT2´時間の計測も開始する。搬入ロボ
ット2は、進入可信号が入力される時刻t5から所定の
機械遅れ時間を経た後、所定の待機位置から進入を開始
する(図12(a))。
【0138】この後、搬出ロボット3が干渉エリアから
非干渉エリアへの境界に到達したことを示す検出がなさ
れると(図12(i))、この時点t6にT1´時間の計測
を終了する。一方、この時点t6から余裕時間T4´の計
測を開始する。
【0139】その後、搬入ロボット2が干渉エリアに進
入したことが検出されると(図12(b)、時刻t7)、こ
の時点t7でT2´時間およびT4´時間の計測を終了す
る。
【0140】次は、搬入動作にプレス動作をオーバーラ
ップさせるタイプ(b)の制御である(図4参照)。
【0141】この場合は、搬出ロボット3が干渉エリア
内に進入されたことが検出された時刻t7に逃げる機械
である搬入ロボット2の動作時間T1″の計測が開始さ
れる。なお、このT1″時間の計測開始時点は、図12
(c)の進入可信号によって搬入ロボット2が進入動作を
開始した時点t5以降であれば、図12(c)の進入可信号
信号が出力された時点t5、搬入ロボットがプレス機械
内から退避動作を開始した時点など任意の時点に設定す
るようにしてもよい。
【0142】この後、時点t7からの経過時間が、前回
のサイクルまでに測定されたT1″値、T2″値、余裕時
間T4″とを用いて演算されるT3″値(=T1″−T2″
+T4″)に一致すると、この時点t8にプレス機械に起
動信号を出力するとともに(図12(f)参照)、この時
点t8からT2″時間の計測も開始する。プレス機械1
は、起動信号が入力される時刻t8から所定の機械遅れ
時間を経た後、上死点から下降動作を開始する(図12
(d))。
【0143】この後、搬入ロボット2が干渉エリアから
非干渉エリアへの境界に到達したことを示す検出がなさ
れると(図12(b))、この時点t9にT1″時間の計測
を終了する。一方、この時点t9から余裕時間T4″の計
測を開始する。
【0144】その後、プレスが非干渉エリアから干渉エ
リアへの境界に到達したことを示す所定の角度φbにプ
レス角がなると(図12(d)、時刻t10)、この時点t1
0でT2″時間およびT4″時間の計測を終了する。
【0145】以上のようにして、ワーク搬入工程、プレ
ス動作工程、ワーク排出工程が繰り返される標準的な作
業において、各工程間で逃げる機械と追う機械とをオー
バーラップ制御する。
【0146】つぎに、先の図6に示したタイプ(d)に関
してのオーバーラップ制御について説明する。プレス動
作工程にワーク搬入工程をオーバーラップさせるタイプ
(d)は、前述したように、プレス機械が金型ノックアウ
ト機能などのワーク自動排出機能を有しているシステム
で発生する。
【0147】このタイプ(d)の場合、逃げる機械がプレ
ス機械で、追う機械が搬入ロボット2である。
【0148】タイプ(d)の制御においては、まず、プレ
ス起動信号を出力し、プレス機械の動作を開始する。こ
のプレス起動信号が発生された時点から逃げる機械であ
る搬プレス機械1の動作時間T1の計測も開始される
(図6(a)参照)。
【0149】また、このプレス起動信号が出力された時
点からの経過時間が、前回のサイクルまでに測定された
T1値、T2値、余裕時間T4(または余裕率S1)とを用
いて演算されるT3値(=T1−T2+T4)に一致する
と、この時点に搬入ロボット2に進入可信号を出力する
とともに、この時点から前述したT2時間の計測も開始
する。搬入ロボット2は、進入可信号が入力された時刻
から所定の機械遅れ時間を経た後、所定の待機位置から
進入を開始する(図6(b)参照)。
【0150】この後、プレスが干渉エリアから非干渉エ
リアへの境界に到達したことを示す所定の角度φcにプ
レス角がなると、この時点にT1時間の計測を終了す
る。一方、この時点から余裕時間T4の計測を開始す
る。
【0151】その後、搬入ロボット2が干渉エリアに進
入したことが検出されると(図6(b)参照)、この時点
でT2時間およびT4時間の計測を終了する。
【0152】つぎに、先の図7に示したタイプ(e)に関
してのオーバーラップ制御について説明する。搬入工程
に搬出工程をオーバーラップさせるタイプ(e)は、前述
したように、プレス加工を行わずにワークを空送りする
ような場合に発生する。
【0153】このタイプ(e)の場合、逃げる機械が搬入
ロボット2で、追う機械が搬出ロボット3である。
【0154】タイプ(e)の制御においては、まず、例え
ば、搬入ロボット2が干渉エリア内に進入されたことが
検出された時点で、逃げる機械である搬入ロボット2の
動作時間T1の計測が開始される。なお、このT1時間の
計測開始時点は、搬入ロボット2が進入動作を開始した
時点以降であれば、他にプレス機械内から退避動作を開
始した時点など任意の時点に設定するようにしてもよ
い。
【0155】この後、T1時間の計測開始時点からの経
過時間が、前回のサイクルまでに測定されたT1値、T2
値、余裕時間T4(または余裕率S1)とを用いて演算さ
れるT3値(=T1−T2+T4)に一致すると、この時点
に搬出ロボット3に進入可信号を出力するとともに、こ
の時点から追う機械である搬出ロボット3の動作時間T
2の計測も開始する。搬出ロボット3は、進入可信号が
入力された時刻から所定の機械遅れ時間を経た後、所定
の待機位置から進入を開始する(図7(b)参照)。
【0156】この後、搬入ロボット2が干渉エリアから
非干渉エリアへの境界に到達したことを示す検出がなさ
れると(図7(a))、この時点にT1時間の計測を終了
し、またこの時点から余裕時間T4の計測を開始する。
【0157】その後、搬出ロボット3が干渉エリアの外
に到達したことを示す検出がなされると、この時点でT
2時間およびT4時間の計測を終了する。
【0158】なお、前述したタイプ(a)の制御において
は、追う機械である搬出ロボット3が干渉エリアに到達
した時点で、逃げる機械であるプレス機械1が未だ干渉
領域内にある場合は、これを同期異常として検出し、全
ラインを非常停止するようにしたが、他のタイプ(b)〜
(c)においてもこれと同様の異常検出処理を実行するよ
うにしている。
【0159】すなわち、タイプ(b)の場合は、追う機械
であるプレス機械1が干渉エリアに到達した時点で、逃
げる機械である搬入ロボット2が未だ干渉領域内にある
場合は、これを同期異常として検出し、全ラインを非常
停止する。
【0160】タイプ(c)の場合は、追う機械である搬入
ロボット2が干渉エリアに到達した時点で、逃げる機械
である搬出ロボット3が未だ干渉領域内にある場合は、
これを同期異常として検出し、全ラインを非常停止す
る。
【0161】タイプ(d)の場合は、追う機械である搬入
ロボット2が干渉エリアに到達した時点で、逃げる機械
であるプレス機械1が未だ干渉領域内にある場合は、こ
れを同期異常として検出し、全ラインを非常停止する。
【0162】タイプ(e)の場合は、追う機械である搬出
ロボット3が干渉エリアに到達した時点で、逃げる機械
である搬入ロボット2が未だ干渉領域内にある場合は、
これを同期異常として検出し、全ラインを非常停止す
る。
【0163】以上のように上記実施例システムにおいて
は、各機械間に干渉を発生させることなくかつそのサイ
クルタイムがより短縮化されるような最適な各機械間の
同期設定が自動的に行われるので、作業者の技量に関係
なくサイクルタイムの短縮、生産性の向上を図ることが
できる。また、常時適切な異常検出が行えるため、突発
的な異常要因に対しても安全に同期運転が可能になる。
【0164】なお、実施例ではT1時間は計測値の最大
値を用い、T2時間は計測値の最小時間を用いてT3時間
を演算するようにしたが、T1時間、T2時間として計測
値の平均値を用いるなどしてもよい。
【0165】また、本実施例システムでは、システムを
実際に運転させながら自動的に学習させることによって
オーバーラップ制御を行うようにしたが、計測したT1
時間及びT2時間に基づいて予めT3時間を求めておき、
該求めたT3時間を用いて各機械間でオーバーラップ制
御を行わせるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の制御系の構成を示すブロッ
ク図。
【図2】プレスハンドリングシステムの全体構成の一例
を示す平面図。
【図3】プレス動作にワーク搬出動作をオーバーラップ
する制御を模式的に示図。
【図4】ワーク搬入動作にプレス動作をオーバーラップ
する制御を模式的に示す図。
【図5】ワーク搬出動作にワーク搬入動作をオーバーラ
ップする制御を模式的に示す図。
【図6】プレス動作にワーク搬入動作をオーバーラップ
する制御を模式的に示す図。
【図7】ワーク搬入動作にワーク搬出動作をオーバーラ
ップする制御を模式的に示す図。
【図8】この発明の概念を示すタイムチャート。
【図9】実施例システムの動作例を示すメインフローチ
ャート。
【図10】プレス進入可状態到達処理ルーチンを示すフ
ローチャート。
【図11】搬出機干渉エリア到達処理ルーチンを示すフ
ローチャート。
【図12】実施例システムで用いられる各種信号のタイ
ムチャート。
【図13】従来技術を示すタイムチャート。
【符号の説明】
1…プレス機械 2…搬入ロボット 3…搬出ロボット 4…旋回体 10…プレス角検出機 11…干渉プレス角領域設定器 12…搬入機進入検出器 13…搬出機進入検出器 14…プレス動作時間計測器 15…搬入機進入時間計測器 16…搬入機退出時間計測器 17…搬出機進入時間計測器 18…搬出機退出時間計測器 20…コントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B30B 15/28 B30B 15/28 N 15/30 108 15/30 108

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プレス機械と、このプレス機械からワーク
    を搬出する搬出機とを備え、これらプレス機械及び搬出
    機を同期制御するプレスハンドリングシステムの同期制
    御方法において、 プレス機械が運転開始してから搬出機との干渉領域から
    待避するまでに要する第1の経過時間と、搬出機が所定
    の待機位置から動作開始してからプレス機械との干渉領
    域に到達するまでに要する第2の経過時間を予め計測
    し、これら計測した第1及び第2の経過時間の差に基づ
    いてプレス機械が運転開始してから前記搬出機に進入開
    始指令を出力するまでの待ち時間を求める第1の行程
    と、 プレス機械が運転開始してから前記第1の行程で求めた
    待ち時間が経過した時点で前記所定の待機位置に位置し
    ている搬出機に進入開始指令を出力する第2の行程と、 を備えるようにしたことを特徴とするプレスハンドリン
    グシステムの同期制御方法。
  2. 【請求項2】プレス機械と、このプレス機械からワーク
    を搬出する搬出機とを備え、これらプレス機械及び搬出
    機を同期制御するプレスハンドリングシステムの同期制
    御装置において、 プレス機械が前記搬出機との干渉領域から待避した時点
    を検出する第1の干渉検出手段と、 搬出機がプレス機械との干渉領域に進入した時点を検出
    する第2の干渉検出手段と、 プレス機械が運転開始してから前記第1の干渉検出手段
    が検出信号を出力するまでの第1の経過時間と、搬出機
    が所定の待機位置から動作開始してから前記第2の干渉
    検出手段が検出信号を出力するまでの第2の経過時間と
    を計測し、これら計測した第1及び第2の経過時間の差
    に基づいてプレス機械が運転開始してから前記搬出機に
    進入開始指令を出力するまでの待ち時間を演算する第1
    の制御手段と、 プレス機械が運転開始してから前記第1の制御手段によ
    って求められた待ち時間が経過した時点で前記所定の待
    機位置に位置している搬出機に進入開始指令を出力する
    第2の制御手段と、 を備えるようにしたことを特徴とするプレスハンドリン
    グシステムの同期制御装置。
  3. 【請求項3】前記第1の制御手段は、前記第1及び第2
    の経過時間の差に所定の余裕時間を加味し、該余裕時間
    が加味された時間を前記待ち時間として演算する請求項
    2記載のプレスハンドリングシステムの同期制御装置。
  4. 【請求項4】前記第1の干渉検出手段から検出信号が出
    力されるより前の時点に前記第2の干渉検出手段から検
    出信号が出力されると、これを異常として検出し、所定
    の異常処理を実行する異常検出手段を更に備えるように
    したことを特徴とする請求項2記載のプレスハンドリン
    グシステムの同期制御装置。
  5. 【請求項5】プレス機械と、このプレス機械にワークを
    搬入する搬入機とを備え、これらプレス機械及び搬入機
    を同期制御するプレスハンドリングシステムの同期制御
    方法において、 搬入機が運転開始後の所定の位置にある状態からプレス
    機械との干渉領域より退避するまでに要する第1の経過
    時間と、プレス機械が運転開始してから搬出機との干渉
    領域に進入するまでに要する第2の経過時間とを予め計
    測し、これら計測した第1及び第2の経過時間の差に基
    づいて搬入機が前記所定の位置にある状態から前記プレ
    ス機械に起動信号を出力するまでの待ち時間を求める第
    1の行程と、 搬入機が運転開始後の前記所定の位置にある時点から前
    記第1の行程で求めた待ち時間が経過した時点でプレス
    機械に起動信号を出力する第2の行程と、を備えるよう
    にしたことを特徴とするプレスハンドリングシステムの
    同期制御方法。
  6. 【請求項6】プレス機械と、このプレス機械にワークを
    搬入する搬入機とを備え、これらプレス機械及び搬入機
    を同期制御するプレスハンドリングシステムの同期制御
    装置において、 搬入機が前記プレス機械との干渉領域から待避した時点
    を検出する第1の干渉検出手段と、 プレス機械が搬入機との干渉領域に進入した時点を検出
    する第2の干渉検出手段と、 搬入機が運転開始後の所定の位置にある状態から前記第
    1の干渉検出手段が検出信号を出力するまでの第1の経
    過時間と、プレス機械が運転開始してから前記第2の干
    渉検出手段が検出信号を出力するまでの第2の経過時間
    とを計測し、これら計測した第1及び第2の経過時間の
    差に基づいて搬入機が前記所定の位置にある状態から前
    記プレス機械に起動信号を出力するまでの待ち時間を演
    算する第1の制御手段と、 搬入機が運転開始後の前記所定の位置にある時点から前
    記第1の制御手段によって求められた待ち時間が経過し
    た時点でプレス機械に起動信号を出力する第2の制御手
    段と、 を備えるようにしたことを特徴とするプレスハンドリン
    グシステムの同期制御装置。
  7. 【請求項7】前記第1の制御手段は、前記第1及び第2
    の経過時間の差に所定の余裕時間を加味し、該余裕時間
    が加味された時間を前記待ち時間として演算する請求項
    6記載のプレスハンドリングシステムの同期制御装置。
  8. 【請求項8】前記第1の干渉検出手段から検出信号が出
    力されるより前の時点に前記第2の干渉検出手段から検
    出信号が出力されると、これを異常として検出し、所定
    の異常処理を実行する異常検出手段を更に備えるように
    したことを特徴とする請求項2記載のプレスハンドリン
    グシステムの同期制御装置。
  9. 【請求項9】プレス機械にワークを搬入する搬入機と、
    プレス機械からワークを搬出する搬出機とを備え、これ
    ら搬入機および搬出機を同期制御するプレスハンドリン
    グシステムの同期制御方法において、 搬出機が運転開始後の所定の位置にある状態から搬入機
    との干渉領域より退避するまでに要する第1の経過時間
    と、搬入機が所定の待機位置から移動開始してから搬出
    機との干渉領域に到達するまでに要する第2の経過時間
    とを予め計測し、これら計測した第1及び第2の経過時
    間の差に基づいて前記搬出機が前記所定の位置にある状
    態から前記搬入機に進入開始指令を出力するまでの待ち
    時間を求める第1の行程と、 前記搬出機が運転開始後の前記所定の位置にある状態か
    ら前記第1の行程で求めた待ち時間が経過した時点で前
    記所定の待機位置に位置している搬入機に進入開始指令
    を出力する第2の行程と、 を備えるようにしたことを特徴とするプレスハンドリン
    グシステムの同期制御方法。
  10. 【請求項10】プレス機械にワークを搬入する搬入機
    と、プレス機械からワークを搬出する搬出機とを備え、
    これら搬入機および搬出機を同期制御するプレスハンド
    リングシステムの同期制御装置において、 前記搬出機が搬入機との干渉領域から待避した時点を検
    出する第1の干渉検出手段と、 前記搬入機が搬出機との干渉領域に進入した時点を検出
    する第2の干渉検出手段と、 搬出機が運転開始後の所定の位置にある状態から前記第
    1の干渉検出手段から検出信号が出力されるまでに要す
    る第1の経過時間と、搬入機が所定の待機位置から移動
    開始してから前記第2の干渉検出手段から検出信号が出
    力されるまでに要する第2の経過時間とを計測し、これ
    ら計測した第1及び第2の経過時間の差に基づいて前記
    搬出機が前記所定の位置にある状態から前記搬入機に進
    入開始指令を出力するまでの待ち時間を演算する第1の
    制御手段と、 前記搬出機が運転開始後の前記所定の位置にある状態か
    ら前記第1の制御手段によって求められた待ち時間が経
    過した時点で前記所定の待機位置に位置している搬入機
    に進入開始指令を出力する第2の制御手段と、 を備えるようにしたことを特徴とするプレスハンドリン
    グシステムの同期制御装置。
  11. 【請求項11】前記第1の制御手段は、前記第1及び第
    2の経過時間の差に所定の余裕時間を加味し、該余裕時
    間が加味された時間を前記待ち時間として演算する請求
    項10記載のプレスハンドリングシステムの同期制御装
    置。
  12. 【請求項12】前記第1の干渉検出手段から検出信号が
    出力されるより前の時点に前記第2の干渉検出手段から
    検出信号が出力されると、これを異常として検出し、所
    定の異常処理を実行する異常検出手段を更に備えるよう
    にしたことを特徴とする請求項10記載のプレスハンド
    リングシステムの同期制御装置。
  13. 【請求項13】プレス機械と、このプレス機械にワーク
    を搬入する搬入機とを備え、これらプレス機械及び搬入
    機を同期制御するプレスハンドリングシステムの同期制
    御方法において、 プレス機械が運転開始してから搬入機との干渉領域から
    待避するまでに要する第1の経過時間と、搬入機が所定
    の待機位置から移動開始してからプレス機械との干渉領
    域に到達するまでに要する第2の経過時間を予め計測
    し、これら計測した第1及び第2の経過時間の差に基づ
    いてプレス機械が運転開始してから前記搬入機に進入開
    始指令を出力するまでの待ち時間を求める第1の行程
    と、 プレス機械が運転開始してから前記第1の行程で求めた
    待ち時間が経過した時点で前記所定の待機位置に位置し
    ている搬入機に進入開始指令を出力する第2の行程と、 を備えるようにしたことを特徴とするプレスハンドリン
    グシステムの同期制御方法。
  14. 【請求項14】プレス機械と、このプレス機械にワーク
    を搬入する搬入機とを備え、これらプレス機械及び搬入
    機を同期制御するプレスハンドリングシステムの同期制
    御装置において、 プレス機械が搬入機との干渉領域から待避した時点を検
    出する第1の干渉検出手段と、 前記搬入機がプレス機械との干渉領域に進入した時点を
    検出する第2の干渉検出手段と、 プレス機械が運転開始してから前記第1の干渉検出手段
    から検出信号が出力されるまでに要する第1の経過時間
    と、搬入機が所定の待機位置から移動開始してから前記
    第2の干渉検出手段から検出信号が出力されるまでに要
    する第2の経過時間とを計測し、これら計測した第1及
    び第2の経過時間の差に基づいてプレス機械が運転開始
    してから前記搬入機に進入開始指令を出力するまでの待
    ち時間を演算する第1の制御手段と、 プレス機械が運転開始してから前記第1の制御手段によ
    って求められた待ち時間が経過した時点で前記所定の待
    機位置に位置している搬入機に進入開始指令を出力する
    第2の制御手段と、 を備えるようにしたことを特徴とするプレスハンドリン
    グシステムの同期制御装置。
  15. 【請求項15】前記第1の制御手段は、前記第1及び第
    2の経過時間の差に所定の余裕時間を加味し、該余裕時
    間が加味された時間を前記待ち時間として演算する請求
    項14記載のプレスハンドリングシステムの同期制御装
    置。
  16. 【請求項16】前記第1の干渉検出手段から検出信号が
    出力されるより前の時点に前記第2の干渉検出手段から
    検出信号が出力されると、これを異常として検出し、所
    定の異常処理を実行する異常検出手段を更に備えるよう
    にしたことを特徴とする請求項14記載のプレスハンド
    リングシステムの同期制御装置。
  17. 【請求項17】プレス機械にワークを搬入する搬入機
    と、プレス機械からワークを搬出する搬出機とを備え、
    これら搬入機および搬出機を同期制御するプレスハンド
    リングシステムの同期制御方法において、 搬入機が運転開始後の所定の位置にある状態から搬出機
    との干渉領域から退避するまでに要する第1の経過時間
    と、搬出機が所定の待機位置から移動開始してから搬入
    機との干渉領域に到達するまでに要する第2の経過時間
    とを予め計測し、これら計測した第1及び第2の経過時
    間の差に基づいて前記搬入機が前記所定の位置にある状
    態から前記搬出機に進入開始指令を出力するまでの待ち
    時間を求める第1の行程と、 前記搬入機が運転開始後の前記所定の位置にある状態か
    ら前記第1の行程で求めた待ち時間が経過した時点で前
    記所定の待機位置に位置している搬出機に進入開始指令
    を出力する第2の行程と、 を備えるようにしたことを特徴とするプレスハンドリン
    グシステムの運転同期制御方法。
  18. 【請求項18】プレス機械にワークを搬入する搬入機
    と、プレス機械からワークを搬出する搬出機とを備え、
    これら搬入機および搬出機を同期制御するプレスハンド
    リングシステムの同期制御装置において、 搬入機が搬出機との干渉領域から待避した時点を検出す
    る第1の干渉検出手段と、 前記搬出機が搬入機との干渉領域に進入した時点を検出
    する第2の干渉検出手段と、 搬入機が運転開始後の所定の位置にある状態から前記第
    1の干渉検出手段から検出信号が出力されるまでに要す
    る第1の経過時間と、搬出機が所定の待機位置から移動
    開始してから前記第2の干渉検出手段によって検出信号
    が出力されるまでに要する第2の経過時間とを予め計測
    し、これら計測した第1及び第2の経過時間の差に基づ
    いて前記搬入機が前記所定の位置にある状態から前記搬
    出機に進入開始指令を出力するまでの待ち時間を求める
    第1の制御手段と、 前記搬入機が運転開始後の前記所定の位置にある状態か
    ら前記第1の制御手段によって求められた待ち時間が経
    過した時点で前記所定の待機位置に位置している搬出機
    に進入開始指令を出力する第2の制御手段と、 を備えるようにしたことを特徴とするプレスハンドリン
    グシステムの運転同期制御装置。
  19. 【請求項19】前記第1の制御手段は、前記第1及び第
    2の経過時間の差に所定の余裕時間を加味し、該余裕時
    間が加味された時間を前記待ち時間として演算する請求
    項18記載のプレスハンドリングシステムの同期制御装
    置。
  20. 【請求項20】前記第1の干渉検出手段から検出信号が
    出力されるより前の時点に前記第2の干渉検出手段から
    検出信号が出力されると、これを異常として検出し、所
    定の異常処理を実行する異常検出手段を更に備えるよう
    にしたことを特徴とする請求項18記載のプレスハンド
    リングシステムの同期制御装置。
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