JPH11102814A - 高周波用弱磁性体及びその製造方法 - Google Patents

高周波用弱磁性体及びその製造方法

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JPH11102814A
JPH11102814A JP26158397A JP26158397A JPH11102814A JP H11102814 A JPH11102814 A JP H11102814A JP 26158397 A JP26158397 A JP 26158397A JP 26158397 A JP26158397 A JP 26158397A JP H11102814 A JPH11102814 A JP H11102814A
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JP
Japan
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plating
layer
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magnetic material
plated
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JP26158397A
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Kiyoshi Tanaka
基義 田中
Hiroyuki Yoshida
裕之 吉田
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高周波仕様の電子機器部品に必要な弱磁性の
基体を提供する。 【解決手段】 基体に処理されるメタライズ及びメッキ
において、強磁性体のNiメッキ層を熱処理によりCu
−Ni合金層に転換することで、弱磁性体の基体を提供
できる。基体の構成は、非磁性体の基体でメタライズ層
のあるもの若しくはないものの上に、CuメッキとNi
メッキを組み合わせて処理し、熱処理することにより、
合金化し、弱磁性化する。基体の中にCuを含む場合
は、これを利用することも可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波やミリ
波を用いる無線通信等に用いられるICパッケージやヒ
ートシンク、リッドなど、磁性体による磁場を嫌う部分
に用いる高周波用弱磁性体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、無線通信機器は、その用途から高
周波を用いる方向へ主用途が移りつつある。こうした動
きにつれて、用いる電子機器部品も高周波用の磁場を嫌
う部品に転換しつつある。特に、ICパッケージや、回
路基板、ヒートシンク等の磁場が微妙に漏洩等の影響を
受けやすい部分には、非磁性体を利用する必要があり、
種々検討がなされてきた。
【0003】ところが、こうしたICパッケージや回路
基板、ヒートシンク等においては、従来よりセラミック
基板にWやMoを主体とするメタライズ処理が施され、
さらにその上にAuメッキをする事により使用されてき
た。または,Cu−WやCu−Moを用いた基板若しく
はパッケージにAuメッキを施し、使用するものもあ
る。ところが、Auメッキと下地の金属との馴染みが悪
く、直接にメッキするよりも、その中間にNiメッキを
施すほうが馴染みがよく、かつ熱履歴による歪み等の緩
衝作用もあるので、Auメッキの下地にNiメッキを施
すことが常套手段とされてきた。
【0004】従って、従来の技術としては、その1つに
セラミック基板とその上に施されたWまたはMoを主体
とするメタライズ層とNiメッキ層、その上にAuメッ
キが施された構造のものがあり、その2として、Cu−
W若しくはCu−Moの基板とその上にNiメッキ層と
さらにその上にAuメッキ層がある構造のものが存在す
る。
【0005】ところで、こうした構造のものは中間に強
磁性のNiメッキ層が存在することにより、高周波の用
途において、強磁性基板となり、周波数が大きくなれば
なるほど障害となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】こうした高周波仕様の
電子機器部品は、非磁性若しくは弱磁性のものが要求さ
れる。ところが前記したように、従来の部品ではNiメ
ッキ層の存在により強磁性を示すため、使用周波数の増
大と共にその用途が限られてくる。しかし、基板とAu
メッキ層の熱歪みを除き、且つ馴染みをよくするために
はNiメッキは欠かせない。即ち、Niメッキ層は残し
たまま強磁性体化している基板を非磁性体化若しくは弱
磁性体にすることで、高周波仕様の電子機器部品に適用
できるものが必要である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記要望に応
え、弱磁性化した基板を提供するものであり、その構成
は非磁性体の表面にCu−Niの層があり、その上にN
iP若しくはPdの層とさらにその上にAuの層が構成
されていることを特徴とするものである。この構成はパ
ッケージの壁、ヒートシンクの板、その他の電子部品機
器に全て使用できるものである。非磁性体がセラミック
基板であっても良いし、その上にW若しくはMoを主体
としたメタライズの層があっても良いし、また、非磁性
体がCu−WまたはCu−Moの基板であっても良い。
要するにNiのメッキ層の代わりにCu−Niの層が存
在することにより、弱磁性化したものになる。そして、
その上に直接Auメッキするのではなく、NiP若しく
はPdメッキの層を設けることでAuの層との馴染みを
よくし、且つ熱歪みにも充分なる緩衝効果を持つ構成と
なる。
【0008】その製造方法の1つは、基板にCuを含む
ものであれば、そのCuを利用し、含まないものであれ
ば下地層としてCuをメッキすることが異なるが、その
上にNiメッキをすることにより、CuとNiの界面を
持つ状態にしておき、これに熱処理を施すことにより、
CuをNi中に拡散させるものである。さらにAuとの
馴染み改善及び熱歪み防止のためにNiP若しくはPd
のメッキを施しておくのがよい。もう1つの製法は、N
iメッキの上にさらにCuメッキを行ったのち、熱処理
を施し、基板側と表層側の両方からCuをNi中に拡散
させるものであり、この方法でもCu−Niの層を作成
できる。そしてその上にNiP若しくはPdのメッキと
Auのメッキをすることは前記方法と同じである。
【0009】メッキの順序を変え、非磁性体の基板にま
ずNiメッキをし、その上にCuメッキを施してから熱
処理を行うこともでき、さらには基板にNiメッキ、そ
の上にCuメッキ、さらにその上にNiメッキをしてか
ら熱処理を行い、Cu−Niの合金化を計ることもでき
る。
【0010】Cu−Niの合金化層は、Ni単味の層と
違って合金の比率により磁性の強さが異なるので、Cu
のメッキ量とNiのメッキ量の比率をある範囲にしてお
くことが大切であり、層の厚みの比率で言えば、その膜
厚比は4/1≧Cu/Ni≧1/4の範囲であることが
望ましく、Cu/Ni>4/1の場合には、合金化され
た残りのCuが表面を覆うようになり、その上に施すN
iP若しくはPdメッキとの密着性が低下する。Cu/
Ni<1/4の場合ではNi中に拡散するCuの量が不
足し、強磁性のNi部分が残る可能性がある。
【0011】Niメッキは、電解メッキでも無電解メッ
キでもよく、Ni、NiP、NiBのいずれを用いても
構わない。
【0012】合金化に伴う熱処理は、500〜1100
℃好ましくは700〜950℃の温度で、処理時間は3
分以上、雰囲気はH2ガス等の還元雰囲気が好ましい。
熱処理後のNiP若しくはPdのメッキは、電解メッキ
でも無電解メッキでもよく、析出するNiP若しくはP
d層は、非磁性である。またPdメッキはスパッタリン
グ等の物理蒸着も可能である。
【0013】対象となる基板がヒートシンクやパッケー
ジである場合には、他の金属部品やセラミック部品との
接続にロウ付けをするが、前記熱処理時にこの操作を同
時に行うことが可能である。
【0014】Au層の下地となるNiP若しくはPdの
層は、Ni−Cu合金層とAu層の密着性の維持の他、
CuがAu層に拡散することを防ぐ目的もあり、このた
め、あまり層厚を薄くすると、この層を越えてAuへの
Cuの拡散が起こり、厚くすると層がもろくなるので、
その厚みは0.2μm〜5μmの範囲で調整するのがよ
い。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は本発明の構成の一例を示す
説明図である。非磁性体であるセラミック基板1の表面
には、通常メタライズ層2が形成されている。セラミッ
クの上に直接Cuの層やNiの層を設けることもできる
が、熱膨張率の差からくる歪み等の問題があり、Wまた
はMo系のメタライズ層が設けられる。その上にCu−
Ni層3が形成され、さらにその上にNiP若しくはP
dメッキ層4及びAuメッキ層5の構成である。このよ
うに、通常用いられているNi層の代わりにCu−Ni
層を用いることにより、基板の磁性は弱磁性を示し、高
周波仕様のヒートシンクやパッケージ等の使用に適した
ものとなる。
【0016】図2は、本発明の製法の一例を示す説明図
である。図2a)のメタライズされた基板(セラミック
基板1とメタライズ層2)の表面にCuのメッキ層6を
形成し、その上にNiのメッキ層7を乗せる。その後、
図2b)のように、還元雰囲気の槽若しくは炉8の中で
加熱9されてCuの層とNiの層が相互拡散により合金
化され、Cu−Ni層3となる。さらに、図2c)のよ
うにその上にNiP若しくはPdメッキ層4をメッキ
し、その後Auメッキ層5をメッキにより形成する。
【0017】Niは、通常強磁性体であるが、その磁性
を示す温度上限は、キュリー温度で368℃を示し、そ
の温度以下であれば、強磁性体である。このキュリー温
度はCuとの合金化により、低温側にシフトし、Cu3
2%−Ni68%の合金では、キュリー温度が0℃とな
る。すなわちこの合金は、0℃以上では非磁性体を示
す。本発明においては、Ni中にCuを拡散させること
により、前記キュリー温度を低下させ、弱磁性に変化さ
せるものである。
【0018】その結果、Cu−Ni合金層の上に直接A
uメッキ層を形成させるよりも、まずNiP若しくはP
d層を形成させ、その上にAu層を乗せることで、熱歪
みや密着性を、Ni層を使用した場合と同等に維持でき
るものとなる。そして、基板全体が弱磁性を示すものと
なる。
【0019】以上から、NiとCuの比率には、熱処理
後の合金層中の各元素の比率が弱磁性化のポイントとな
るので、注意を払う必要があるが、目安として各層を形
成する際の膜厚が4/1≧Cu/Ni≧1/4とすると
熱処理後の合金組成が適当な範囲に収められる。
【0020】Niメッキは電解メッキでも、無電解メッ
キでもよく、かつNi、NiP、NiBメッキでも同じ
熱処理操作でCuとの合金化ができる。
【0021】
【実施例】
(実施例1) 大きさ10mm×10mm厚さ0.6m
mの非磁性体であるWを基体とし、これに無電解メッキ
法でCuメッキを1μm施し、さらにその上に電解メッ
キでNiメッキを1μm乗せた。この時の磁束密度は8
000ガウスであった。この基体を水素雰囲気中で80
0℃に維持した炉中に20分入れ熱処理を行った。冷却
後、磁束密度を測定したところ、72ガウスになってい
た。
【0022】この基体にNiPを無電解メッキ法で2μ
m施し、さらに電解メッキにてその上にAuを2μm乗
せた。その後、再度磁束密度を測定したところ、73ガ
ウスであり、弱磁性体の基体となっていた。また、この
メッキの密着性を判断するために、テープピール試験を
行ったが、メッキ剥がれ等の不具合は生じなかった。
【0023】(実施例2) 大きさ10mm×10mm
厚さ0.6mmのアルミナセラミックスの上下面にWを
主とするメタライズ層をもった基体を用意した。この基
体に実施例1と同様にCuメッキを1μm施し、その上
にNiメッキを1.5μm乗せた。この状態で磁束密度
を測定したところ、11500ガウスの値を示した。次
に、この基体を、実施例1で用いた炉中に入れ、温度を
850℃に上げ、30分置き、熱処理を施した。冷却後
取り出し、磁束密度を測定すると76ガウスであった。
【0024】この基体の上に電解メッキでPdを2μm
メッキし、さらにその上にAuを電気メッキで2μmメ
ッキした。メッキが完了してからこの基体を再度磁束密
度測定し、76ガウスの値である弱磁性体の基体を得
た。この基体を実施例1と同様にテープピール試験を行
ったが、メッキ剥がれ等の問題は生じなかった。
【0025】(実施例3) 実施例2の基体と同じ大き
さのAlNセラミックス基体に、Wを主体とするメタラ
イズ層を上下面にもった基体を用意した。これに電解メ
ッキ法でCuを1μmメッキし、その上に電解メッキで
Niを1.5μmメッキした。さらにその上に電解メッ
キでCuを0.5μmメッキし、3層のメッキ層を得
た。この基体の磁束密度を測定したところ、10500
ガウスであった。
【0026】その後、基体を780℃に保った水素ガス
雰囲気の炉にて30分保持し、熱履歴を与えた。冷却
後、磁束密度を測定したところ、81ガウスになってい
た。この基体に無電解NiPメッキを2μm処理し、さ
らにその上にAuを2μm電解メッキし、製品とした。
この製品の磁束密度は80ガウスであり、弱磁性体であ
ることを確認した。
【0027】(実施例4) 大きさ10mm×10mm
厚み0.6mmのMoの基体を用意した。これにCuを
無電解メッキしその厚みは0.5μmであった。さらに
その上にNiを1.5μmメッキし、またその上にCu
を1μm乗せた3層のメッキとした。この基体の磁束密
度を測定したところ、12000ガウスであった。
【0028】その後、熱処理のために、この基体を88
0℃に保持した水素雰囲気の炉中にいれ40分置いてか
ら冷却した。熱処理後の磁束密度は76ガウスであっ
た。この基体の表面にNiPメッキを2μmのせ、さら
にその上にAuを2μmの厚さにメッキして製品とし
た。この製品の磁束密度は78ガウスであった。
【0029】(実施例5) 大きさ10mm×10mm
厚み0.6mmのCu−W複合材(Wの多孔体にCuを
溶浸したもの)を用意した。Cuの比率は、全体の10
wt%である。この表面にNiメッキを0.5μm施し
た後、磁束密度を測定したところ、7400ガウスであ
った。この基体を水素雰囲気中800℃に調整した炉で
20分放置し、熱処理した。冷却後、再度磁束密度を測
定した結果、68ガウスになった。
【0030】この基体にPdメッキを2μm乗せ、さら
にその上にAuを2μm施した。できた製品の磁束密度
は69ガウスであった。
【0031】(実施例6) 実施例5と同じ大きさのC
u−Mo複合材(Moの多孔体にCuを溶浸したもの
で、Cuは10wt%)を基体として用意した。この基
体にNiメッキを0.7μm施した後、その磁束密度を
測定したら、7700ガウスであった。この基体を熱処
理するため、800℃に保持した水素雰囲気の炉中で2
0分放置した。冷却後、再度磁束密度を測定したとこ
ろ、77ガウスであり、弱磁性化されていた。この基体
を切断し、その断面をXMA(走査型X線分析装置)で
観察し、その表面のメッキ層が、Cu−Ni合金になっ
ていることを確認した。同じ操作で作成した基体をさら
にPdメッキを2μm施し、その上にAuを2μm施
し、製品とした。この製品の磁束密度は78ガウスであ
り、弱磁性体を示す。
【0032】(実施例7) 実施例5で用いたCu−W
複合材を基体として用意した。これにNiメッキを2μ
m、さらにその上に電気Cuを1.5μmメッキした。
この基体は磁束密度が14000ガウスであった。熱処
理のため、800℃に設定した炉中に入れ、水素雰囲気
の下で、20分放置し、冷却後再度磁束密度を測定し
た。その結果は、72ガウスと大幅に弱磁性化されてい
た。この基体にさらに無電解メッキ法でNiPメッキを
行い、その厚みは2μmであった。さらにその上にAu
メッキを2μm施し製品とした。この製品の磁束密度は
73ガウスとなっていた。
【0033】製品のメッキの密着性を調べるためにテー
プピール試験をしてみたが、メッキ剥がれ等の不具合は
なかった。
【0034】(実施例8) 0.6mmのCuの板を1
0mm×10mmの大きさに切り出し、これを基体とし
た。この基体の表面に電解メッキ法でNiを2μm施
し、磁束密度を測定したところ、17000ガウスであ
った。この基体を、水素雰囲気の800℃に設定した炉
にいれ、20分放置し、熱処理とした。冷却後、磁束密
度を測定した結果、85ガウスの弱磁性体に変化してい
た。
【0035】この基体にさらにPdメッキとAuメッキ
を各2μm施し、製品とした。製品の磁束密度は83ガ
ウスであった。テープピール試験においても、メッキ剥
がれ等の不具合は生じなかった。
【0036】(実施例9) W95−Cu3−Ni2の
重量%からなるW合金を10mm×10mm厚み0.6
mmの大きさにし、基体とした。この表面にCuを2μ
mメッキし、さらにNiメッキを1.5μm施した。こ
の基体の磁束密度は16000ガウスであった。
【0037】その後、この基体を800℃に保持した水
素雰囲気の炉中で30分保持し、熱処理を加えた。冷却
後磁束密度を測定したところ、79ガウスの弱磁性体に
なっていた。さらにこの基体に1.5μmのPdメッキ
をし、その上にAuメッキを2μm処理し、製品とし
た。この製品の磁束密度は73ガウスであった。また、
製品を切断し、その断面をXMAで観察したところ、W
合金、Cu−Ni合金、Pd、Auの層が重なっている
ことを確認した。
【0038】(実施例10) 大きさ10mm×10m
m厚み0.6mmの実施例3で用いたと同じAlNセラ
ミックスを基体として用意した。実施例3と同じく、上
下面にはWを主体とするメタライズ処理が施されてい
る。この基体に、Niメッキを0.5μm施し、その上
に電気Cuメッキを1.5μm乗せた。さらにその上に
Niメッキを1μm処理し、3層のメッキ層とした。こ
の基体の磁束密度を測定したところ、11500ガウス
であった。
【0039】熱処理のため、水素雰囲気にした780℃
の炉に入れ、30分保持した。冷却後、磁束密度を測定
すると、81ガウスの弱磁性体になっていた。この弱磁
性の基体に、Pdを2.5μmメッキし、その上にAu
メッキを2μm施し、製品とした。この製品の磁束密度
は80ガウスであった。
【0040】この製品を切断し、断面をXMAで観察し
たが、Wメタライズの上に施したNi/Cu/Niの3
層は見えず、Cu−Ni合金の1層になっており、その
上にPd、Auの層が観察された。また、同様に処理し
た別の基体を用いてテープピール試験をしてみたが、メ
ッキ層は十分に密着しており、剥がれ等の不具合はなか
った。
【0041】以上の実施例のように、非磁性体の基体上
にCu−Ni合金層を形成することにより、強磁性体で
あるNiをCuとの合金化により、弱磁性体にでき、基
体を弱磁性体にすることで、マイクロ波、ミリ波といっ
た高周波数領域の基板や、パッケージ等に使用できるも
のとなる。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、マイクロ波やミリ波を
用いる高周波を利用する無線通信等に用いるICパッケ
ージ、回路基板、ヒートシンク、リッドなど磁性を嫌う
部分にも磁場による漏洩等の問題を気にすることなく使
用可能な基体として用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基体の一例を示す断面図である。
【図2】本発明の製法の一例を示す解説図である。
(a)はメタライズ2された非磁性体基体1に、Cuメ
ッキ6及びNiメッキ7を乗せた段階である。(b)は
この基体を水素雰囲気にした炉8に入れ加熱9する事に
よりCu−Ni合金層3を形成し(c)はその後Pd若
しくはNiPメッキ4を施し、さらにその上にAuメッ
キ5を乗せて製品とする。
【符号の説明】
1.非磁性の基体 2.メタライズ層 3.Cu−Ni合金層 4.Pd若しくはNiP層 5.Auの層 6.Cuの層 7.Niの層 8.炉 9.加熱手段

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性体の表面にCu−Niの層があ
    り、その上にNiPまたはPdの層とさらにその上にA
    uの層が構成されていることを特徴とする高周波用弱磁
    性体。
  2. 【請求項2】 前記非磁性体がセラミック基板である請
    求項1に記載の高周波用弱磁性体。
  3. 【請求項3】 前記非磁性体がセラミック基板であり、
    且つその表面にW若しくはMoを主体とするメタライズ
    層が存在する請求項1に記載の高周波用弱磁性体。
  4. 【請求項4】 前記非磁性体がCu−W若しくはCu−
    Moからなる請求項1に記載の高周波用弱磁性体。
  5. 【請求項5】 非磁性体の表面にCuメッキの下地メッ
    キとその上にNiメッキを行い、その後熱履歴を施すこ
    とによりCuをNiに拡散させた後、さらにNiP若し
    くはPdメッキを行い、その上にAuメッキを施すこと
    を特徴とする高周波用弱磁性体の製造方法。
  6. 【請求項6】 非磁性体の表面にCuメッキの下地メッ
    キとその上にNiメッキを行い、さらにその上にCuメ
    ッキを施した後、熱履歴を施すことによりCuをNiに
    拡散させてから、さらにその上にNiP若しくはPdメ
    ッキを行い、その上にAuメッキを施すことを特徴とす
    る高周波用弱磁性体の製造方法。
  7. 【請求項7】 非磁性体の表面にNiメッキとその上に
    Cuメッキを行った後、熱履歴を施すことによりCuを
    Niに拡散させてから、さらにその上にNiP若しくは
    Pdメッキを行い、その上にAuメッキを施すことを特
    徴とする高周波用弱磁性体の製造方法。
  8. 【請求項8】 非磁性体の表面にNiメッキとその上に
    Cuメッキ、さらにその上にNiメッキを施した後、熱
    履歴を施すことによりCuをNiに拡散させてから、さ
    らにその上にNiP若しくはPdメッキを行い、その上
    にAuメッキを施すことを特徴とする高周波用弱磁性体
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 Cuを含有する非磁性体の表面にNiメ
    ッキを行い、その後熱履歴を施すことにより非磁性体中
    のCuをNiに拡散させてから、さらにその上にNiP
    若しくはPdメッキを行い、その上にAuメッキを施す
    ことを特徴とする高周波用弱磁性体の製造方法。
  10. 【請求項10】 Cuを含有する非磁性体の表面にNi
    メッキを行い、さらにその上にCuメッキを行った後、
    熱履歴を施すことによりCuをNiに拡散させてから、
    さらにその上にNiP若しくはPdメッキを行い、その
    上にAuメッキを施すことを特徴とする高周波用弱磁性
    体の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018042918A1 (ja) 2016-08-31 2018-03-08 日本特殊陶業株式会社 配線基板及びその製造方法

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WO2018042918A1 (ja) 2016-08-31 2018-03-08 日本特殊陶業株式会社 配線基板及びその製造方法
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