JPH11101687A - 紫外線の放射照度測定装置及び原稿シート作成装置 - Google Patents

紫外線の放射照度測定装置及び原稿シート作成装置

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JPH11101687A
JPH11101687A JP26069997A JP26069997A JPH11101687A JP H11101687 A JPH11101687 A JP H11101687A JP 26069997 A JP26069997 A JP 26069997A JP 26069997 A JP26069997 A JP 26069997A JP H11101687 A JPH11101687 A JP H11101687A
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sheet
ultraviolet
plate
light
irradiance
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JP26069997A
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Mitsunobu Suda
光信 須田
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Brother Industries Ltd
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  • Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)
  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)
  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製版のための原稿シートの作成に際して太陽
光線中の紫外線の放射照度を簡便に測定できるようにす
る。 【解決手段】 紫外線の放射照度測定装置60′は、単
位面積当たりの紫外線照射量に比例して発色の濃度が変
化するフォトクロミック層からなる放射照度感知部61
と、該放射照度感知部61に隣接した複数の対照用発色
濃度部62a〜62eと、対応する手引き表示部63
a,63bとを同一紙片に形成したものである。紙片状
の放射照度測定装置60′を適宜時間太陽光線に晒すだ
けで、放射照度感知部61の発色した濃度と複数の対照
用発色濃度部62a〜62eとを対照して同じ濃度の部
分であると視認し、これに対応する箇所の手引き表示部
63a,63bの指示通りに作業を実行すれば良いか
ら、原稿シートを作成しようとする時点での太陽光線に
含まれる紫外線の放射照度が至極簡単に測定でき、且つ
原稿シートの作成も正確に行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽光線中等にお
ける単位面積当たりの紫外線の強さ(放射照度)を簡易
に測定できる紫外線の放射照度測定装置及び該放射照度
測定装置を使用した原稿シート(日光写真)の作成装置
の構成に関するものであり、より詳しくは、原稿シート
とは、スタンプ版を作成するための製版用基板の表面に
印影を形成するための原版に相当するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、ハガキ等の印刷媒体に絵、文
字等の所望の画像を印刷するためにスタンプ等の各種印
刷装置が利用されている。このうち、特開平7−285
258号公報では、連続気泡を有し、スタンプインキが
含浸可能な多孔性シートからなる製版用基板の表面に、
所望の印影原稿シートの鏡像となるインキ滲出部と、前
記連続気泡を塞いだインキ非滲出部とからなる印面を形
成した印版を使用し、その印版のインキ滲出部に複数色
のインキを直接給入させ、この印面の表面にハガキ等の
被印字媒体を押し付けて印刷するという多色スタンプの
方法が提案されている。
【0003】また、この公報には、前記印版の製造方法
(製版方法)として、連続気泡を有し、スタンプインキ
が含浸可能な多孔性シート(製版用基板)の表面に、カ
ーボンブラック及び高分子物質からなる群から選ばれた
少なくとも一種の熱吸収材料からなる加熱シートを重
ね、その上に前記所望の印影を有する原稿シートを鏡像
となるように重ね、透光性押圧板等により前記多孔性シ
ート(製版用基板)の広幅面を圧縮した状態で、前記原
稿シート側からフラッシュバルブの閃光等にて赤外線を
含む光を照射し、原稿の印影以外の箇所に対応する加熱
板が発熱して前記多孔性シートの表面を溶融してインキ
非滲出部となり、他方、原稿の印影の部分に対応する多
孔性シートの表面は溶融せず、気孔が露出したままのイ
ンキ滲出部とする印面の形成方法(製版方法)が提案さ
れている。
【0004】同様に、実公昭57−15814号公報
や、実公昭62−5343号公報に開示されている製版
装置においては、基台の一端部に蝶番を介して押圧板が
上下回動可能に装着され、基台の上面に原稿シートを載
置するクッション体の台座が固定されている。そして、
前記台座に対応した押圧板の箇所に透明押圧板が取付け
られている。さらに、この透明押圧板の上側には、下向
き開放状の反射傘を有し、且つフラッシュバルブを交換
可能に装着した光線ユニットが着脱可能に装着されてい
る。前記透明押圧板と台座との間に重ねて介挿し、加圧
状態とした感熱性の製版用基板と原稿シートとに向けて
フラッシュバルブを閃光させる構成が開示されている。
【0005】しかしながら、前記従来の技術における原
稿シートは、使い捨てのものであった。また、白黒写真
等のネガフィルムから原稿シートを作成するには、一旦
ポジフィルムとする必要があり、ユーザが簡単に作成で
きないという問題があった。そこで、太陽光線の強さ、
ひいては単位面積当たりの紫外線照射量に比例して発色
の濃度が変化するフォトクロミック材料は、暗所ではも
との無色透明に戻るという性質(可逆的反応性)がある
ことに鑑み、本出願人は、先に、特願平9−78599
号において、フォトクロミック層を塗布したPETフィ
ルムの上面に白黒写真等のネガフィルムを重ねて透明押
圧板にてずれないようにし、この透明押圧板の側から紫
外線(太陽光線等)を照射することにより所望の印影が
形成された製版用の原稿シートを製造することを提案し
た。また、他方、紫外線硬化型樹脂は紫外線の照射によ
り固化する性質があることに鑑み、前記出願において、
不透明顔料を混合した紫外線硬化型樹脂を塗布したPE
Tフィルムに、白黒写真等のネガフィルムを重ねて透明
押圧板にてずれないようにし、この透明押圧板の側から
紫外線(太陽光線等)を照射し、次いで、溶剤により、
硬化しなかった紫外線硬化型樹脂層を除去することによ
り、所望の印影が形成された製版用の原稿シートを製造
することを提案した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この場
合、晴れたり曇ったりした天気の状態、時節、時刻に応
じて太陽光線の強さひいては紫外線の照度が変動するの
で、製版に適する原稿シートの作成を簡単にできないと
いう問題があった。即ち、フォトクロミック材料は、紫
外線照度が大きい程濃度が濃くなるというように、紫外
線照度に比例して濃度が変わる。他方、紫外線硬化型樹
脂は、紫外線照度と照射時間との積(=紫外線の光量)
が大きい程、硬化が進み、従って、溶剤により、硬化し
なかった紫外線硬化型樹脂層を除去できる層厚さが少な
くなるから、紫外線硬化型樹脂層に非透光性材料を含有
させたシートでは、紫外線の光量が大きい程非透光層厚
さが厚くなって、色の濃度が濃くなるというように、紫
外線の光量に比例して濃度が変わる。
【0007】従って、フォトクロミック層を塗布したシ
ートを使用する場合、紫外線の照度が余りも少ないとき
には、適正な原稿シートが作成不能となる。他方、紫外
線硬化型樹脂層を塗布したシートを使用する場合、紫外
線の光量に応じて照射時間を決定しないと、これまた適
正な原稿シートが作成不能となるという問題があった。
【0008】本発明はこれらの問題を解決すべくなされ
たものであって、本発明の第1の目的は、簡単な構造の
紫外線の放射照度測定装置を提供することであり、第2
の目的は、前記放射照度測定装置を使用した原稿シート
の作成装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明の紫外線の放射照度測定装置
は、単位面積当たりの紫外線照射量に比例して発色の濃
度が変化するフォトクロミック層からなる放射照度感知
部と、該放射照度感知部に隣接して複数の対照用発色濃
度部とを同一紙片に形成したものである。
【0010】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の放射照度測定装置において、複数の対照用発色
濃度部の各々に対する、紫外線感光原稿シートへの紫外
線照射時間等を示す手引き表示部を備えたものである。
そして、請求項3に記載の発明の原稿シート作成装置
は、ネガフィルムと、紫外線感光性シートとを基体上に
重ね、その上方から透光性の押圧板にて押圧するように
したトレイの基体表面に、前記請求項1または請求項2
に記載の紫外線の放射照度測定装置を貼着したことを特
徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】次に本発明を具体化した実施形態
について説明する。図1は製版用の原稿シートを使用し
てスタンプを製造するための製版装置の断面図、図2は
製版用の原稿シートを作成するときに使用されると共
に、製版用基板と原稿シートを使用して印版を製作する
ためのトレイの斜視図、図3はトレイの側断面図、図1
0は太陽光線を利用して原稿シートを作成する1実施例
の要部断面図、図11は太陽光線に含まれる紫外線の放
射照度を測定するラベル状の紫外線放射照度測定装置の
平面図である。
【0012】製版装置は、上面開口部1aと前側に側面
開口部1bとを有する箱型の本体1と、該本体1の後側
に横軸4を介して上下回動可能に装着されて、前記上面
開口部1aに対して開閉可能な蓋体2と、前記側面開口
部1bを介して本体1に対して略水平方向に挿抜可能な
トレイ3とからなり、これら本体1、蓋体2及びトレイ
3は合成樹脂材等にて形成されている。
【0013】図2及び図3に示すように、トレイ3は、
基体31とアクリル樹脂等の透明材料からなる押圧板3
2と係合体33とからなり、平板状の基体31の上面の
略中央部には、平面視略矩形状の凸条の枠部34が一体
的に形成されている。基体31及び係合体33は不透明
材料にて構成されている。押圧板32の基部の枢支ピン
36が基体31に回動可能に装着されて、図2及び図3
に示すように、押圧板32が基体31に対して上下開閉
可能に装着されている。基体31の一端側に形成された
把手部31aには、枢着ピン37を介して係合体33が
回動可能に装着されており、製版時には、前記枠部34
には、当該枠部34の外縁とほぼ同じ大きさの平面視略
矩形状に切断された、後述する製版用基板10と原稿シ
ート11とを重ね、これらの上に押圧板32を平行状に
寝かせるように被せる。
【0014】押圧板32の自由端側には、図2及び図3
に示すごとくに、押圧部32bの幅寸法より狭い幅寸法
H1で、且つ押圧部32bの板厚さより太い上向き凸湾
曲状(かまぼこ状)の突起部32aが一体的に形成され
ている。他方、係合体33には前記左右一対の枢着ピン
37,37(図では一方のみ示す)の内側から上向きに
略矩形状の挿通孔33bが形成されている。この挿通孔
33bの幅寸法は、前記押圧板32における突起部32
aが通過し得る程度に広く形成されている。そして、図
1及び図3に示すように、挿通孔33bの内面上端に
は、下向きに突出する係合部33aが一体的に形成さ
れ、さらに、前記挿通孔33bの内面下端には、後述す
るような押し上げ部33cが一体的に形成されている。
【0015】従って、基体31上面に製版用基板10と
原稿シート11とを積層した状態で押圧板32を被せ、
次いで、係合体33を略垂直状に立て起こす操作(図3
の矢印A方向への回動操作)に従って、その挿通孔33
bの箇所が前記突起部32aの上方を通過し、その突起
部32aの根本部にて前記挿通孔33bにおける下向き
の係合部33aが係合して、押圧板32を基体31の上
面に押圧し、押圧板32の寝かせ姿勢が保持され、且つ
当該押圧板32にて製版用基板10と原稿シート11と
を積層した状態で基体31に向かって押圧することがで
きるものである。なお、このときの押圧力の大きさは、
圧縮比(圧縮前の製版用基板10の厚さを、圧縮後の製
版用基板10の厚さで除した比)が1.1〜1.6とな
るように設計されている。
【0016】また、前記係合体33には、前記挿通孔3
3bのより上方位置に、当該係合体3をほぼ垂直状態に
立て起こしたとき、前記押圧板32における突起部32
aの上方をほぼ覆うようにした遮光片33dが一体的に
形成されている。この遮光片33dの幅寸法H2は、前
記突起部32aの幅寸法H1よりも短くしても良いし
(図2参照)、長く形成されていても良い。この遮光片
33dは、後述のように、係合体33を介して基体31
上に押圧板32を押し付け状態にしたまま、本体1の側
面開口部1b内にトレイ3の基体31の大部分を挿入
し、光源としてのフラッシュバルブ14を閃光させたと
き、その閃光が、凸レンズの作用を発揮する凸湾曲状の
突起部32aを介して上向きに空気中に放射される。し
かして、前記遮光片33dが無ければ、前記閃光がユー
ザーの目に直接的に入って、眩しく感じるのを、当該遮
光片33dにて遮光するという作用・効果を奏するので
ある。
【0017】図1、図4及び図5に示すように、中空状
の本体1内には、上下両面が開放された中空の略四角台
形状等のマントル12を配置する。前記トレイ3を本体
1の側面開口部1bから所定の深さ寸法だけ挿入したと
き、前記枠部34の内径側が、前記マントル12の下方
に位置するように設定されている。また、蓋体2の下面
側には、光源としての横向きのフラッシュバルブ14の
電極部を支持するためのソケット13を備える。そし
て、前記ソケット13に装着された横向きのフラッシュ
バルブ14の上面と蓋体2の下面との間には、前記マン
トル12の上開放面を覆うと共に蓋体2を過熱させない
ための傘板15が固定されている。傘板15の下面及び
マントル12の内面は適宜の光反射率となる反射面を有
することが好ましく、傘板15は、合成樹脂製の蓋体2
の過熱を防止できるような熱発散率の高い材料が好まし
い。実施例では傘板を亜鉛メッキ鋼板製とし、マントル
12はABS樹脂、ポリカーボネート樹脂とし、マント
ル12の少なくとも内面(フラッシュバルブ14が挿入
される側)を無電解メッキもしくは電解メッキによりニ
ッケル−クロムメッキ、クロムメッキ層を形成するか、
アルミもしくは銀の蒸着によるメタライジングによる光
反射層を形成して、光反射率を傘板15のそれよりも高
める。
【0018】蓋体2を図1に示すように大きく(90度
以上)開いて、使用済みのフラッシュバルブ14と新し
いフラッシュバルブ14とを交換することができる。な
お、前記マントル12の上端一側(ソケット13に接近
した側)には下向きの切欠き部12aが形成されてお
り、蓋体2を図1の実線状態に閉じるとき、前記ソケッ
ト13に装着された横向きのフラッシュバルブ14が前
記切欠き部12aを介してマントル12内にフラッシュ
バルブ14が臨むように構成されている。
【0019】また、蓋体2の下面には、前記フラッシュ
バルブ14を閃光(発光)させるための電源としての乾
電池16の収納部17を備えると共に、内部に接点部材
からなるスイッチ手段としてのスイッチ18を有するス
イッチケース19が下向きに設けられている。前記トレ
イ3を本体1の側面開口部1bから所定の深さ寸法だけ
挿入したとき、当該トレイ3の基体31の先端等から突
出するボタン部31bが前記スイッチケース19の側面
に穿設されたスイッチ孔19aを介して内部に突入し、
スイッチ18をON作動させて前記フラッシュバルブ1
4を閃光(発光)させることができるように構成されて
いる。
【0020】そして、本体1と蓋体2とを開き不能に係
止する係止手段として、実施例では、本体1の前側(ト
レイ3の挿入側)の側壁1cに横向きに螺合させた横長
の係止ボルト20を採用する(図1、図4及び図5参
照)。本体1の上面開口部1aに対して蓋体2を覆うよ
うに被せた状態にして、前記係止ボルト20の頭部20
aが側壁1cに当接するように接近(螺進)させると、
蓋体2の側板に穿設された係止孔21に係止ボルト20
の軸部が嵌まって、蓋体2が開き不能となるように構成
されている(図1及び図4の実線状態参照)。逆に、こ
の係止ボルト20を緩める方向(頭部20aが側壁1c
から離れる方向)に移動させると、係止ボルト20の軸
部が係止孔21から外れて蓋体2が開き可能となる(図
1の二点鎖線状態参照)。
【0021】さらに、前記係止ボルト20の頭部20a
が側壁1cから離れた状態では、本体1の側面開口部1
bに挿入しようとするトレイ3における把手部の立ち上
がり側壁31cが、前記突出した頭部20aに当接して
それ以上トレイ3の進入を許容しない一方、頭部20a
が側壁1cに当接した状態では、図4に示すように、ト
レイ3を本体1内に深く入るように挿入させることがで
きると共に、当該頭部20aに前記トレイ3における立
ち上がり側壁31cの内面が当接するまで挿入すると、
トレイ3の先端部に突設されたボタン部31bが、スイ
ッチケース19におけるスイッチ孔19aに進入してス
イッチ18をONさせることができるのである。
【0022】ここで、トレイ3の先端部に突設されたボ
タン部31bが前記スイッチ18をONさせることがで
きるまでトレイ3を本体1内に進入(挿入)させた位置
を、前記トレイ3の本体1に対する所定の装着姿勢を許
容する位置と称し、ボタン部31bが前記スイッチ18
に届かないようなトレイ3の進入(挿入)状態を、トレ
イ3の本体1に対する所定の装着姿勢を許容しない位置
と称する。
【0023】従って、係止手段としての係止ボルト20
の頭部20aの位置によって、前記トレイ1の所定位置
への挿入を許容する位置と許容しない位置とに選択で
き、且つその所定位置までトレイ3を挿入すると、前記
ボタン部31bによりスイッチ18を自動的にONさせ
てフラッシュバルブ14を閃光させることができる。ま
た、前記の閃光操作を実行した後、フラッシュバルブ1
4の交換のために、蓋体2を開くには、トレイ3を大き
く引き出してから係止ボルト20を回して、その頭部2
0aが本体の側壁1cから大きく離れる位置まで移動さ
せる必要があり、その操作に要する時間として数秒以上
かかるので、この時間中に前記閃光したフラッシュバル
ブ14は自然冷却されるから、開いた蓋体2から使用済
みのフラッシュバルブ14を安全に取り外すことができ
るのである。
【0024】なお、前記係止ボルト20に代えて、係止
手段の別の実施例として、旋回あごを持つクランプ機構
(実公昭44−5225号公報、実公昭44−5227
号公報を参照)を採用しても良い。他方、前記スイッチ
18及びスイッチケース19を本体1に位置固定的に設
けても良いが、前記実施例のように、回動する蓋体2に
設けることにより、当該蓋体2が本体1に対して閉じた
所定の姿勢となったときにのみ、前記スイッチ18及び
スイッチケース19が所定の箇所に位置して、トレイ3
を挿入したときにボタン部31bがスイッチ孔19aか
らスイッチ18箇所に入るように構成すれば、換言すれ
ば、蓋体2が所定の姿勢に閉じない限りは、本体1内に
トレイ3を所定位置まで挿入しても、スイッチONでき
ない構成とすることにより、フラッシュバルブ14の無
駄な閃光操作を実行できず、誤作動させることがないと
いう特有の効果を奏する。
【0025】次に、製版用基板10の構成について説明
すると、図6〜図8(a)に示す実施例では、不織布等
からなる支持板23と、連続気泡を有し、スタンプイン
キが含浸可能な多孔性を有する材料に、カーボンブラッ
クまたは光エネルギー吸引性物質を分散させて含有させ
た多孔性シート24と、該多孔性シート24の表面側に
配置するPETフィルム等の透明な保護シート25とか
らなり、多孔性シート24は、ポリオレフィン系樹脂、
ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂等軟質合成
樹脂材と少なくとも気泡形成剤とを混合させて薄板状
(肉厚さ0.4mm 〜1mm程度) に形成した後、気泡形成剤
のみを溶融除去したものであり、カーボンブラックまた
は光エネルギー吸引性物質を分散させて含有したもので
ある。基板24の表面には、多数の微少な気孔が露出し
ていることになる。実施例において、不織布としての支
持板23の肉厚さ1mm程度としたとき、多孔性シート2
4の厚さ寸法をそれより薄い0.4mm 程度に設定し、保護
シート25の厚さは0.1mm 程度とする。
【0026】なお、図9に示す他の実施例の製版用基板
10では、表面に保護シート25を仮貼着した多孔性シ
ート24の裏面に支持板(不織布)23が貼着され、そ
の支持板(不織布)23の裏面に、両面接着テープ50
を貼着してなるものである。両面接着テープ50の構成
は、従来から周知の如く、不織布である支持板23の裏
面に接着する接着層50aを備えた接着テープ50bの
他面に塗布された接着層50cが離型テープ50dにて
覆われたものである。このように両面接着テープ50が
予め貼着された製版用基板10であれば、製版後にスタ
ンプ印刷するとき、離型テープ50dを剥がした接着テ
ープ50bをスタンプ押し台(図示せず)に簡単に接着
することができる。前記各実施例において、支持板23
の硬度は多孔性シート24のそれよりも固いものであ
る。
【0027】図7はこれらの製版用基板10の製造方法
の一例であって、コイル状に巻回した支持板23を巻き
戻しつつ、その上面に、多孔性シート24の原材料(軟
質合成樹脂材)と少なくとも気泡形成剤とを混合させた
ゲル状のものを所定厚さだけ塗布し、溶液中を通過させ
て気泡形成剤のみを溶融除去し、さらに下流側で乾燥さ
せて接着完了させる。次いで、その搬送下流側にて、同
じくコイル状の保護シート25を巻き戻しつつ、前記多
孔性シート24の上面に仮貼着させる。なお、両面接着
テープ50が必要なときは図7の二点鎖線で示すよう
に、支持板23の下面に貼着すれば良い。
【0028】保護シート25は前記多孔性シート24の
材料である軟質合成樹脂材の溶融点より高い溶融点を有
する。例えば、この保護シート25は、多孔性シート2
4の融点( 軟質ポリウレタン系樹脂の場合は約120
℃、軟質ポリオレフイン系樹脂の場合は約70℃であ
る) より高い融点(約230℃)を有する透明なPET
(ポリエチレンテレフタレート)樹脂フィルムが好まし
く、その各シートの厚さは0.025mm 〜0.2mm 程度であ
る。保護シート25は製版作業時に原稿シート11の表
面に製版用基板10(多孔性シート24の表面)が接着
されないようにするために使用するが、製造時から多孔
性シート24の表面に保護シート25を仮接着させてお
けば、前述のように製版用基板10をコイル状に巻き取
ったとき、多孔性シート24の表面に、支持板23とし
ての不織布の凹凸形状が刻印されるのを確実に防止し
て、多孔性シート24の表面を滑らかにすることができ
るし、不織布の繊維が多孔性シート24の表面に付着し
たり、流通段階等においてごみが付着することが防止で
きる効果がある。
【0029】前記多孔性シート24に含有されるカーボ
ンブラックまたは光エネルギー吸引性物質の重量比率
は、実施例では、ポリウレタン系発泡樹脂に対し、カー
ボンブラックの含有率が1.0 重量%〜1.5 重量%であ
る。なお、カーボンブラックの含有率はこれに限定され
るものではなく、0.1 重量%〜15重量%の範囲であれば
良い。カーボンブラックの含有率が15重量%より大きい
と、多孔性シート24の表面自体が黒色となってしま
い、塗布したスタンプインキが何色か分からなくなり、
さらには、スタンプインキを塗布したかどうかも分から
なくなってしまうという欠点があり、0.1 重量%より小
さいと、充分な発熱が得られず、多孔性シート24の表
面を溶融できないという問題がある。また、光エネルギ
ー吸引性物質としては、塩化銀、臭化銀等がある。
【0030】次に、製版方法について説明すると、連続
気泡を有し、スタンプインキが含浸可能な多孔性を有す
る材料に、カーボンブラックまたは光エネルギー吸引性
物質を分散させて含有させた製版用基板10を使用する
場合、製版に際して、予め、光透過性のシート(フィル
ム)に所望の文字、図形等の鏡像となる画線部26を有
する原稿シート11を準備する。なお、原稿シート11
の製造方法については後述する。
【0031】まず、トレイ3における基体31の上面の
枠部34の外周縁に、前記製版用基板10の下面外周縁
が略沿うように載置し、その保護シート25の上に原稿
シート11をその画線部26が保護シート25の表面に
密着するようにして積層させた後、その上から前記透明
な押圧板32を被せ回動し、係合体33を略垂直状に立
て起こして押圧板32を押し付ける(図6及び図8
(a)参照)。製版用基板10における支持板(不織
布)23の裏面側に予め両面接着テープ50が貼着され
ているもの(図9(a)参照)では、両面接着テープ5
0側を基体31の上面に当接させて載置すれば良い。
【0032】次いで、図1に示すように、蓋体2を開い
て、新しい(未使用)のフラッシュバルブ14をソケッ
ト13に装着したのち、本体1の上を覆うように閉じ回
動し、前述の係止ボルト20を押し進めて、ボルト軸が
蓋体2における側板の係止孔嵌め込む。そして、係止ボ
ルト20をその頭部20aが本体1の側壁1cの外面に
当接するまで螺進させる。
【0033】次いで、前記トレイ3をその先端側から本
体1の側面開口部1bから内部に挿入し、当該トレイ3
における把手部の立ち上がり側壁31cの内面が、前記
頭部20aに当接すると、トレイ3の先端部に突設され
たボタン部31bが、スイッチケース19におけるスイ
ッチ孔19aに進入してスイッチ18をONさせ、フラ
ッシュバルブ14を閃光させるのである。
【0034】このようにして光照射すると、閃光の光エ
ネルギーのうち赤外線等の加熱エネルギーは、透明な押
圧板32及び原稿シート11及び保護シート25を介し
て前記製版用基板10の多孔性シート24の気孔が露出
している面に到達する。原稿シート11における画線部
26以外の箇所(非画線部)を通過した光エネルギーは
保護シート25をそのまま通過し(図8(a)参照)、
その光エネルギーにて製版用基板10における前記画線
部26以外の箇所(非画線部)に対応する表面(光照射
側表面)付近のカーボンブラックは吸熱し、製版用基板
10における前記画線部26以外の箇所(非画線部)に
対応する表面部分は加熱されて溶融し、その後固化する
と表面の気孔が閉塞され、所定の厚さのインキ非滲出部
27が形成される(図8(b)及び図9(b)参照)。
【0035】他方、原稿シート11は、その画線部26
が黒色の場合には、前記押圧板32方向から照射した光
エネルギーにて画線部26が加熱され、温度上昇する
が、当該画線部26に対応する保護シート25ではその
シートの厚み内の横方向等に熱伝導する。換言すると、
原稿シート11側で発生した熱は保護シート25にて吸
収・分散され、前記画線部26に対応する製版用基板1
0の表面箇所は、加熱されず、画線部26の形状通りに
気孔が露出したままインキ滲出部28となる。また、前
記画線部26が黒色以外の場合には、光エネルギーが画
線部26により遮断・反射され、前記画線部26に対応
する製版用基板10の表面箇所は、加熱されず、気孔が
露出したインキ滲出部28となる。
【0036】従って、前記光照射後に、前記保護シート
25と原稿シート11とを製版用基板10の広幅表面か
ら除去すると、図8(b)及び図9(b)に示すよう
に、原稿シート11における画線部26の鏡像の形状通
りの気孔が露出したままでインキ滲出部28となり、非
画線部に対応するインキ非滲出部27が製版用基板10
の広幅表面に形成された所定の印面のスタンプとして製
版できるのである。
【0037】なお、好ましくは保護シート25は製版用
基板10の広幅面と接触する面をサンドブラスト加工し
たり、細かいエンボス加工もしくはシボ塗装を施すこと
により、保護シート25と製版用基板10の広幅表面と
の間に薄い断熱空気層が形成され、原稿シート11の画
線部26が黒インキの場合にはその画線部26にて発生
した熱が、効率良く保護シート25にて吸収・分散さ
れ、製版用基板10の表面方向に伝達されないから、画
線部26の鏡像の形状通りの気孔が露出したままとな
り、インキ滲出部28の印影のエッジが鮮明となるとい
う効果を奏する。
【0038】連続気泡を有し、スタンプインキが含浸可
能な多孔性を有する材料に、カーボンブラック等の光エ
ネルギー吸引物質を分散させて含有した製版用基板10
の表面に、(前記保護シート25を剥がしてから)原稿
シート11の画線部26を直接密着させて原稿シート1
1側から前述の光照射を実行しても良い。この場合に
は、画線部26と対面する製版用基板10の表面も加熱
されて溶融し、そののち固化すると形成されたインキ非
滲出部が画線部26と密着するので、原稿シート11を
剥がすとき、当該画線部26の形状通りにインキ非滲出
部が剥離されて、印影通りのインキ滲出部28が形成で
きるのである。
【0039】他の実施形態は、製版用基板10が、カー
ボンブラックまたは光エネルギー吸引性物質を含有しな
いで、連続気泡を有し、スタンプインキが含浸可能な多
孔性シートにより構成したものであり、その材料は前記
のものと同じである。この場合には、製版用基板10の
広幅面(気孔が露出した面)に当接する加熱シートに
は、カーボンブラック等の黒色顔料を予め混入、もしく
は表面に印刷したものを使用する。この実施形態では、
本加熱動作において、透明な押圧板32側から照射した
光が原稿シート11を通過し、非画像部に対応する箇所
では、黒色の加熱シートにて吸収された光エネルギーに
より加熱され、対面する製版用基板10の表面が前記熱
により一旦溶融した後固化するから、スタンプインキが
滲出ないインキ非滲出部27となり、画線部26に対応
する箇所では、前記光が透過しないので、原稿シート1
1における画線部26の鏡像の形状通りの気孔が露出し
たままでインキ滲出部28となり、所定の印面のスタン
プとして製版できるのである。
【0040】次に、ネガフィルム41からフォトクロミ
ックフィルム40製の原稿用シートから原稿シート11
を製造する方法について説明する。図10(a)に示す
ように、ネガフィルム41は、公知の白黒写真用のネガ
フィルムであり、透光性を有するフィルム基材41aと
その表面に形成された現像後の還元金属銀の膜からなる
非透光性部41bとから構成されて所望の人物画像等の
ネガ状画像が形成される。
【0041】他方、図10(a)に示すように、フォト
クロミックフィルム40は、その基材となる保護シート
40aとその片面(実施例では上面)に塗布等により形
成されたフォトクロミック層45bとからなり、保護シ
ート40aは、前述の製版用基板10における多孔性シ
ートの材料の融点(軟質ポリウレタン系樹脂の場合は約
120℃、軟質ポリオレフイン系樹脂の場合は約70℃
である) より高い融点(約230℃)を有する透明なP
ET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂フィルムが好
ましく、ABS樹脂等の合成樹脂であっても良い。
【0042】保護シート40aの表面に形成される薄層
(薄膜)としてのフォトクロミック層40bは、有機フ
ォトクロミックインキ(帝国インキ製)を保護シート4
0aの表面に含浸または塗布することにより略均一厚さ
にて形成される。このフォトクロミックインキは通常無
色透明であり、紫外線UVを照射することにより、青色
に発色する性質を有する。また、フォトクロミックイン
キへの紫外線UVの照射を遮断して(通常、暗所に入れ
て)所定時間経過することにより、無色透明に変化し、
紫外線の照射以前の状態(無色透明)に復帰するという
可逆性を有する。
【0043】また、フォトクロミックインキは、単位面
積当たりに放射される紫外線の量(=紫外線UVの放射
照度)が大きい程、前記青色の濃度が濃くなるものであ
って、照射時間を長くしても前記濃度が濃くなるもので
はない。そこで、太陽光線を利用して簡単に原稿シート
を作成するため、この作成しようとしているときの太陽
光線に含まれる紫外線の放射照度の大小を予め測定する
必要がある。図11に示すのは、そのための簡単な構成
の紫外線の放射照度測定装置であって、ラベル状の放射
照度測定装置60の合成樹脂製の基板の表面の一方の長
い枠内に前記と同じ成分のフォトクロミックインキを塗
布した放射照度感知部61を形成する。この細長状の放
射照度感知部61に隣接して複数(実施例では5個)の
矩形枠を形成し、この各枠内には、紫外線の放射照度の
大小に応じたフォトクロミックの発色濃度と同じ色及び
同じ濃度にて通常のインキ着色印刷した対照用発色濃度
部62a〜62eを設け、かつ各枠に番号〜を印刷
する。図11の実施例では、の対照用発色濃度部62
aの部分は、紫外線の放射照度が大きい、従って濃度が
一番濃いサンプルとなり、(対照用発色濃度部62
b)、(対照用発色濃度部62c)、(対照用発色
濃度部62d)、(対照用発色濃度部62e)の順に
紫外線UVの放射照度が次第に低下し、濃度が薄くなっ
たサンプルとなる。
【0044】実施例では、前記ラベル状の放射照度測定
装置60をトレイ3における基体31の上面(表面)の
適宜箇所に貼着しておく(図2参照)。そして、原稿シ
ート11の作成に先立って、前記トレイ3を太陽光線に
適宜時間(30秒程度)晒すと、現在の太陽光線中に含
まれる紫外線UVの放射照度の大小に応じて前記放射照
度感知部61の箇所が適宜の濃度にて発色する。ユーザ
ーはこの放射照度感知部61の箇所における発色した濃
度と、これに隣接した対照用発色濃度部62a〜62e
のインキによるサンプル濃度とを対照する。
【0045】予めの取扱い説明書(図示せず)には、前
記放射照度感知部61の箇所の濃度が前記〜の濃度
になるとき、原稿作成可能か、不可かの区分が記載され
ているので、(実施例では〜までが作成可能範
囲)、作成可能であれば、以下のようにして原稿シート
作成作業に入る。なお、図12に示すように、ラベル状
の放射照度測定装置60′は、放射照度感知部61及び
隣接する複数の対照用発色濃度部62a〜62eに加
え、その各区分に対応して原稿シートの作成が可能であ
るか不可であるか等の指針を示す手引き表示部63a,
63bが備えられたものであり、この放射照度測定装置
60′をトレイ3の基体31の上面に貼着しておいても
良い(図2参照)。
【0046】前記フォトクロミックフィルム40を使用
して原稿シートを作成するときには、図2のごとくトレ
イ3の係合体33を図3の反時計方向に回動して係合解
除された押圧板32を上向きに開く。そして、基体31
の上面の枠部34には、当該枠部34の外縁とほぼ同じ
大きさの平面視略矩形状のスポンジ材等の軟質材料から
なる座体35を枠部34の外周縁に重なるように載置す
る。その上に前記フォトクロミックフィルム40をその
フォトクロミック層40bが上になり、ネガフィルム4
1の非透光性部41bが前記フォトクロミック層40b
と接するように積層させた後、押圧板32を被せ、係合
体33を図3の時計方向に回動して、突起部32aに係
合体33の係合部33aが係合して押圧板32にて前記
フォトクロミックフィルム40にネガフィルム41を密
着させる。この状態で、前記透明な押圧板32の側から
太陽光からの紫外線UVを含む光線を適宜時間(30秒
〜1分程度)照射する(図10(b)の状態参照)。
【0047】この光線の照射により、その光中の紫外線
UVは、ネガフィルム41の非透光性部41bの厚い部
分では遮られるが、フィルム基材41a及び薄い膜厚さ
の非透光性部41bでは通過して、フォトクロミック層
40bに照射される。これにより、紫外線UVが照射さ
れたフォトクロミック層40bは、青色等の非透光部4
0cに変化するので、前記トレイ3からフォトクロミッ
クフィルム40のみを取り出せば、前記ネガフィルム4
1の白黒のネガ画像に対して反転した陽画(ポジ状)の
画像が形成された原稿シート11が形成されるのである
(図10(c)参照)。
【0048】前述のように、紫外線UVを遮断(暗所に
貯蔵)して適宜時間経過すれば、前記非透光部40cが
元の無色透明のフォトクロミック層40bとなるフォト
クロミックフィルム40に戻るので、この材料からなる
原稿シートは再利用ができて経済的である。原稿用シー
トとして、前記フォトクロミックフィルム40に代え
て、紫外線硬化フィルムを使用しても良い。紫外線硬化
フィルムは、保護シートとその片面に薄膜の紫外線硬化
性樹脂層を略均一の膜厚さにて形成したものであり、保
護シートは、前述の製版用基板10における多孔性シー
トの材料の融点(軟質ポリウレタン系樹脂の場合は約1
20℃、軟質ポリオレフイン系樹脂の場合は約70℃で
ある) より高い融点(約230℃)を有する透明なPE
T(ポリエチレンテレフタレート)樹脂フィルムが好ま
しい。紫外線硬化性樹脂層は、ポリエステルアクリレー
ト等のオリゴマー、モノマーと、ベンゾンフェノイン系
の光重合開始剤を主成分とし、紫外線照射により硬化す
る性質を有するものである。なお、この紫外線硬化性樹
脂層には予め黒、金、銀、白色等の非透光性の着色剤が
混入、もしくは塗布されている。なお、紫外線硬化型樹
脂は、紫外線照度と照射時間との積(=紫外線の光量)
が大きい程、硬化が進み、従って、溶剤により、硬化し
なかった紫外線硬化型樹脂層を除去できる層厚さが少な
くなるから、紫外線硬化型樹脂層に非透光性材料を含有
させたシートでは、紫外線の光量が大きい程非透光層厚
さが厚くなって、色の濃度が濃くなるというように、紫
外線の光量に比例して前記硬化部の濃度が変わる。
【0049】そこで、図13に示すラベル状の放射照度
測定装置64は、放射照度感知部61及び隣接する複数
の対照用発色濃度部62a〜62dに加え、その各区分
に対応して原稿シートの作成のための太陽光線の照射時
間を記載した手引き表示部65a〜65dが備えられた
ものであり、この放射照度測定装置64をトレイ3の基
体31の上面に貼着しておいても良い(図2参照)。
【0050】紫外線硬化型樹脂層を塗布したシートを使
用する場合、前述の原稿シートとほぼ同様にして、トレ
イ3に座体35、紫外線硬化フィルム、ネガフィルム4
1を積層してこれらを透明な押圧板32にて押圧した状
態にて、太陽光にて紫外線照射すると、ネガフィルム4
1における非透光性部41bの箇所では紫外線が遮断さ
れる一方、前記非透光性部41b以外の箇所では、紫外
線が紫外線硬化フィルムにおける紫外線硬化性樹脂層を
照射し、その部分では前記樹脂が硬化する。その後、前
記紫外線硬化フィルムをトレイ3から取り出して溶剤も
しくは水にて洗浄すると、硬化していない紫外線硬化性
樹脂層が溶解もしくは洗い流されて除去され、紫外線硬
化フィルムには前記ネガフィルム41の画像に対して反
転したポジ状画像が得られるのである。
【0051】なお、ネガフィルム41として、白黒写真
用フィルムを使用したが、カラー写真用フィルムも使用
可能である。
【0052】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1に記載
の発明の紫外線の放射照度測定装置は、単位面積当たり
の紫外線照射量に比例して発色の濃度が変化するフォト
クロミック層からなる放射照度感知部と、該放射照度感
知部に隣接して複数の対照用発色濃度部とを同一紙片に
形成したものである。
【0053】これにより、紙片状の放射照度測定装置を
適宜時間太陽光線に晒すだけで、放射照度感知部の発色
した濃度と複数の対照用発色濃度部とを対照して同じ濃
度の部分であると視認すれば良いから、原稿シートを作
成しようとする時点での太陽光線に含まれる紫外線の放
射照度が至極簡単に測定できるという効果を奏するので
ある。
【0054】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の放射照度測定装置において、複数の対照用発色
濃度部の各々に対する、紫外線感光原稿シートへの紫外
線照射時間等を示す手引き表示部を備えたものである。
この発明によれば、対応する箇所の手引き表示部を見る
だけで、次の原稿シートの作成作業を正確に実行でき、
誤操作するおそれが無くなる。また、放射照度測定装置
に手引き表示部が一体的に備えられているのでばらばら
となって紛失するおそれもないという効果を奏する。
【0055】そして、請求項3に記載の発明の原稿シー
ト作成装置は、ネガフィルムと、紫外線感光性シートと
を基体上に重ね、その上方から透光性の押圧板にて押圧
するようにしたトレイの基体表面に、前記請求項1また
は請求項2に記載の紫外線の放射照度測定装置を貼着し
たことを特徴とするものである。この構成によれば、ト
レイに紫外線の放射照度測定装置を貼着してあるから、
原稿シートの作成作業が容易にできるという効果を奏す
るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】製版装置の側断面図である。
【図2】トレイの斜視図である。
【図3】トレイの拡大側断面図である。
【図4】トレイを所定位置まで挿入した状態を示す断面
図である。
【図5】製版装置の平面図である。
【図6】トレイに製版用基板と原稿シートとを積層する
状態の斜視図である。
【図7】製版用基板の製造工程の一例を示す図である。
【図8】(a)は原稿シートと保護シートと不織布の支
持板で支持された製版用基板とを重ねて配置した状態の
断面図、(b)は製版後の製版用基板から保護シートを
離した状態の断面図である。
【図9】(a)は両面接着テープ付きの製版用基板の断
面図、(b)は製版仕上がり状態の製版用基板の断面図
である。
【図10】(a)は原稿シートの製造に際しての部材の
積層状態を示す断面図、(b)は紫外線照射状態を示す
断面図、(c)は仕上がった原稿シートの断面図であ
る。
【図11】紫外線の放射照度測定装置の第1実施例の平
面図である。
【図12】紫外線の放射照度測定装置の第2実施例の平
面図である。
【図13】紫外線の放射照度測定装置の第3実施例の平
面図である。
【符号の説明】 1 本体 2 蓋体 3 トレイ 1b 側面開口部 10 製版用基板 11 原稿シート 31 基体 32 押圧板 32a 突起部 33 係合体 33a 係合部 60,60′64 紫外線の放射照度測定装置 61 放射照度感知部 62a〜62e 対照用発色濃度部 63a,63b,65a〜65d 手引き表示部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単位面積当たりの紫外線照射量に比例し
    て発色の濃度が変化するフォトクロミック層からなる放
    射照度感知部と、該放射照度感知部に隣接して複数の対
    照用発色濃度部とを同一紙片に形成したことを特徴とす
    る紫外線の放射照度測定装置。
  2. 【請求項2】 複数の対照用発色濃度部の各々に対す
    る、紫外線感光原稿シートへの紫外線照射時間等を示す
    手引き表示部を備えたことを特徴とする請求項1に記載
    の放射照度測定装置。
  3. 【請求項3】 ネガフィルムと、紫外線感光性シートと
    を基体上に重ね、その上方から透光性の押圧板にて押圧
    するようにしたトレイの基体表面に、前記請求項1また
    は請求項2に記載の紫外線の放射照度測定装置を貼着し
    たことを特徴とする原稿シート作成装置。
JP26069997A 1997-09-25 1997-09-25 紫外線の放射照度測定装置及び原稿シート作成装置 Pending JPH11101687A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102008027548A1 (de) 2008-06-10 2009-12-17 M-Real Oyj Mustersatz zur Abschätzung des UV-Anteils bei bestimmten Lichtbedingungen
JP2011104868A (ja) * 2009-11-17 2011-06-02 Seiko Epson Corp スタンプ作成装置

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DE102008027548A1 (de) 2008-06-10 2009-12-17 M-Real Oyj Mustersatz zur Abschätzung des UV-Anteils bei bestimmten Lichtbedingungen
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