JPH11101656A - 信号処理方法および信号処理装置 - Google Patents

信号処理方法および信号処理装置

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JPH11101656A
JPH11101656A JP9261746A JP26174697A JPH11101656A JP H11101656 A JPH11101656 A JP H11101656A JP 9261746 A JP9261746 A JP 9261746A JP 26174697 A JP26174697 A JP 26174697A JP H11101656 A JPH11101656 A JP H11101656A
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JP
Japan
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detection signal
signal processing
signal
detection
digital
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JP9261746A
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Osao Miyazaki
長生 宮崎
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NDK Inc
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Nihon Denshi Kogyo KK
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Publication date
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  • Indication And Recording Devices For Special Purposes And Tariff Metering Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディジタル化された検出信号にリアルタイム
にノイズ除去処理を施して制御手段に供給できる信号処
理方法および信号処理装置を提供する。 【解決手段】 センサ10 〜1k から出力されてA/D
変換回路4によりディジタル化された検出信号にリアル
タイムにノイズ除去処理を施して制御手段に供給する信
号処理装置であって、ディジタルの検出信号が入力され
る度に、その検出信号を含めて合計n個(nは2以上の
整数)の最近取得された検出信号の平均値を演算し、そ
の演算結果をノイズ除去処理後の検出信号として制御手
段に供給するCPU6を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、検出手段から出
力されてアナログ・ディジタル変換手段によりディジタ
ル化された検出信号にリアルタイムにノイズ除去処理を
施して制御手段に供給する信号処理方法および信号処理
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】あらゆる制御装置は、ほぼ例外なく、セ
ンサからの検出信号に基づいて、制御対象をリアルタイ
ムに制御している。そして、近年の制御装置は、マイク
ロコンピュータなどを用いたものが極めて多く、ディジ
タル処理を行うのが一般的である。このような制御装置
では、センサからのアナログの検出信号を、A/D変換
器により所定のサンプリング周期でサンプリングし、デ
ィジタルの検出信号に変換した後に、マイクロコンピュ
ータなどによる演算処理を実行することになる。
【0003】ところで、センサからの検出信号はケーブ
ルなどの導線を介して制御装置に入力されるのが通常で
あり、検出信号に大きな外来ノイズが重畳することがあ
る。また、センサ自体が不要なノイズ成分を不可避的に
出力することも多い。たとえば、車両の車軸近傍に歪ゲ
ージを設置し、歪ゲージからの検出信号に基づいて、車
両の車輪と走行路面との間に作用する路面摩擦力や、車
両の車輪とブレーキ装置との間に作用するブレーキトル
クなどを検出し、それらにより車輪のロックを防止すべ
くブレーキ装置を制御するような場合、歪ゲージからの
検出信号には、路面摩擦力やブレーキトルクなどを検出
するのに不要なノイズ成分も含まれている。
【0004】センサからのアナログの検出信号をディジ
タルの検出信号に変換した後に、検出信号に含まれてい
るノイズ成分を除去する方法として、従来、移動平均
法、周波数領域法、積算平均化法などが知られている
が、これらの方法は、1回あるいは複数回の測定により
得られた検出信号の全てのデータをメモリに蓄積した後
に、個々のデータについて、それよりも時間的に前のデ
ータと後のデータとの双方を利用して修正することによ
りノイズ除去を行うものであり、リアルタイムにノイズ
を除去することができなかった。
【0005】このため、センサからの検出信号をディジ
タル化してリアルタイムに処理する従来の制御装置で
は、ノイズ除去を行っておらず、ノイズのために不適切
な制御動作を行う可能性があった。
【0006】
【発明の開示】本願発明は、上記した事情のもとで考え
出されたものであって、ディジタル化された検出信号に
リアルタイムにノイズ除去処理を施して制御手段に供給
できる信号処理方法および信号処理装置を提供すること
を、その課題とする。
【0007】上記の課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0008】本願発明の第1の側面によれば、検出手段
から出力されてアナログ・ディジタル変換手段によりデ
ィジタル化された検出信号にリアルタイムにノイズ除去
処理を施して制御手段に供給する信号処理方法であっ
て、ディジタルの検出信号が入力される度に、その検出
信号を含めて合計n個(nは2以上の整数)の最近取得
された検出信号の平均値を演算し、その演算結果をノイ
ズ除去処理後の検出信号として制御手段に供給すること
を特徴とする、信号処理方法が提供される。
【0009】本願発明の第2の側面によれば、検出手段
から出力されてアナログ・ディジタル変換手段によりデ
ィジタル化された検出信号にリアルタイムにノイズ除去
処理を施して制御手段に供給する信号処理装置であっ
て、ディジタルの検出信号が入力される度に、その検出
信号を含めて合計n個(nは2以上の整数)の最近取得
された検出信号の平均値を演算し、その演算結果をノイ
ズ除去処理後の検出信号として制御手段に供給する演算
手段を備えたことを特徴とする、信号処理装置提供され
る。
【0010】検出手段の設置数は任意であって、1個で
あっても複数個であってもよい。複数個の場合、各検出
手段毎にディジタル化された検出信号を処理することに
なる。
【0011】アナログ・ディジタル変換手段によりディ
ジタル化された検出信号が全部入力されるように構成し
てもよいし、2以上の所定回毎に1回入力されるように
構成してもよい。たとえば、要求される処理速度の異な
る2以上の制御手段で検出手段を共用する場合であっ
て、処理速度の遅い制御手段に供給する検出信号だけに
ノイズ除去処理を施す必要のあるときには、アナログ・
ディジタル変換手段からのディジタルの検出信号を適切
に間引いて取得し、ノイズ除去処理を施せばよいのであ
る。
【0012】アナログ・ディジタル変換手段からのディ
ジタルの検出信号を適切に間引いて取得するための手段
は、フリップフロップ回路群などにより実現できる。た
とえば、アナログ・ディジタル変換手段からのディジタ
ルの検出信号をフリップフロップ回路群によってラッチ
し、アナログ・ディジタル変換手段の動作タイミングを
制御するクロックパルスとフリップフロップ回路群の動
作タイミングを制御するクロックパルスとの周波数の比
を適切に設定することにより、アナログ・ディジタル変
換手段からディジタルの検出信号がm回(mは2以上の
整数)出力される毎に検出信号を取得できる。あるい
は、CPU(central processing unit )を用いて、ア
ナログ・ディジタル変換手段からディジタルの検出信号
がm回出力される毎に、最後の1個の検出信号を有効な
検出信号として使用するように構成してもよい。
【0013】好ましい実施の形態によれば、検出手段
は、複数個設置されており、演算手段は、検出手段と同
数設置され、各検出手段に対応する検出信号を個別に処
理する。
【0014】他の好ましい実施の形態によれば、検出手
段は、複数個設置されており、演算手段は、1個設置さ
れ、時分割処理により、各検出手段に対応する検出信号
毎に、合計n個の最近取得された検出信号の平均値を演
算する。
【0015】他の好ましい実施の形態によれば、演算手
段は、ディジタルの検出信号を累積加算して、その値を
積分結果として出力する積分手段と、積分手段による最
新の積分結果とそれよりもn回前の積分結果との差をn
で除算する微分手段とを有する。
【0016】積分手段および微分手段は、専用のゲート
アレイなどによって構成してもよいし、汎用のDSP
(digital signal processor)あるいはCPUを用いて
実現してもよい。
【0017】他の好ましい実施の形態によれば、積分手
段は、n+1回分の積分結果を記憶する第1の記憶手段
を有し、ディジタルの検出信号が入力される度に、その
値と第1の記憶手段に記憶されている前回の積分結果と
を加算し、その値を今回の積分結果として、第1の記憶
手段に記憶されている最も古い積分結果を今回の積分結
果に置き換え、微分手段は、第1の記憶手段から今回の
積分結果とそれよりもn回前の積分結果とを得る。
【0018】第1の記憶手段は、RAM(random acces
s memory)により実現してもよいし、複数個のレジスタ
により実現してもよい。あるいは、RAMとレジスタと
の双方で実現してもよい。
【0019】他の好ましい実施の形態によれば、演算手
段は、n個のディジタルの検出信号を記憶する第2の記
憶手段を有し、ディジタルの検出信号が入力される度
に、第2の記憶手段に記憶されている最も古い検出信号
を今回の検出信号に置き換えた後、第2の記憶手段に記
憶されているn個の検出信号の総和を演算し、それをn
で除算する。
【0020】第2の記憶手段は、RAMにより実現して
もよいし、複数個のレジスタにより実現してもよい。あ
るいは、RAMとレジスタとの双方で実現してもよい。
【0021】他の好ましい実施の形態によれば、検出手
段は、車両の車軸近傍に設置された歪ゲージであり、制
御手段は、歪ゲージからの検出信号に基づいて、ブレー
キ作動時に車輪のロックを防止するようにブレーキ力を
制御する。
【0022】他の好ましい実施の形態によれば、検出手
段は、ロボットの関節近傍に設置された歪ゲージであ
り、制御手段は、歪ゲージからの検出信号に基づいて、
ロボットの関節の動きを制御する。
【0023】本願発明の信号処理方法および信号処理装
置によれば、合計n個の最近取得された検出信号の平均
値を演算するので、ディジタル化された検出信号にリア
ルタイムにノイズ除去処理を施して制御手段に供給でき
る。
【0024】すなわち、合計n個の最近取得された検出
信号の平均値を演算すると、アナログの原検出信号の波
形の急峻さを鈍らせたのと同様の結果となり、ピークレ
ベルは大きいもののパルス幅が狭いという特質を有して
いるノイズ成分を良好に除去できるのである。しかも、
現時点でディジタル化された検出信号以前の検出信号の
みを用いて処理を行うので、リアルタイムに検出信号を
制御手段に供給できるのである。
【0025】演算手段を、ディジタルの検出信号を累積
加算して、その値を積分結果として出力する積分手段
と、積分手段による最新の積分結果とそれよりもn回前
の積分結果との差をnで除算する微分手段とにより構成
すれば、n個の検出信号の総和を演算してそれをnで除
する場合と比較して、nが大きければ演算回数を低減で
きる。
【0026】演算手段を、n個のディジタルの検出信号
を記憶する第2の記憶手段を有し、ディジタルの検出信
号が入力される度に、第2の記憶手段に記憶されている
最も古い検出信号を今回の検出信号に置き換えた後、第
2の記憶手段に記憶されているn個の検出信号の総和を
演算し、それをnで除算する構成にすれば、積分手段と
微分手段とにより演算手段を構成する場合と比較して、
累積加算により積分結果が非常に大きな値になってビッ
ト数が増大するということがないので、第2の記憶手段
の容量を削減でき、しかもnが小さければ演算を比較的
容易に行える。
【0027】本願発明のその他の特徴および利点は、添
付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より
明らかとなろう。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態を、図面を参照して具体的に説明する。
【0029】図1は、本願発明に係る信号処理装置を備
えたABS装置の回路ブロック図であって、このABS
装置は、車両の車軸近傍に配置された歪みゲージからな
る複数のセンサ10 〜1k からの検出信号に基づいて、
車両の車輪と走行路面との間に作用する路面摩擦力や、
車両の車輪とブレーキ装置との間に作用するブレーキト
ルクなどを検出し、それらにより車輪のロックを防止す
べくブレーキ装置の油圧を可変させるための電磁弁2を
制御するものである。センサ10 〜1k の出力端は、ア
ナログスイッチ30 〜3k を介してA/D変換回路4の
入力端に接続されている。電磁弁2のソレノイド、アナ
ログスイッチ30 〜3k の制御端、およびA/D変換回
路4の出力端は、I/Oインターフェイス5に接続され
ており、I/Oインターフェイス5は、バス線を介して
CPU6、ROM7、およびRAM8に接続されてい
る。
【0030】センサ10 〜1k は、車両の車軸に作用す
る各種の方向の歪みに応じたアナログの検出信号を出力
する。電磁弁2は、CPU6によりI/Oインターフェ
イス5を介して制御されて、車両のブレーキ装置の油圧
を可変させる。アナログスイッチ30 〜3k は、CPU
6によりI/Oインターフェイス5を介して制御され
て、センサ10 〜1k からの検出信号を時分割でA/D
変換回路4に供給する。A/D変換回路4は、センサ1
0 〜1k からのアナログの検出信号を所定ビット数のデ
ィジタルの検出信号に変換する。I/Oインターフェイ
ス5は、A/D変換回路4からの検出信号をCPU6に
供給し、CPU6からの制御信号をアナログスイッチ3
0 〜3k に供給し、さらにCPU6からの制御信号を電
磁弁2に供給する。CPU6は、ABS装置の全体を制
御する。ROM7は、CPU6を動作させるためのプロ
グラムなどを記憶している。RAM8は、CPU6のワ
ークエリアを提供するとともに、A/D変換回路4によ
り変換されたディジタルの検出信号を所定数だけ逐次記
憶する。
【0031】図2は、本願発明に係る信号処理装置の要
部の概念的な回路ブロック図であって、この回路は実際
にはCPU6およびRAM8により実現されている。積
分回路11は、A/D変換回路4により変換されたディ
ジタルの検出信号が入力される度に、各センサ10 〜1
k に対応する検出信号毎に、検出信号を累積加算する。
具体的には、検出信号が入力されると、記憶回路13に
記憶されている最新の累積加算値を読み出し、それと今
回入力された検出信号とを加算し、その加算結果を新た
な累積加算値として記憶回路13に記憶させる。このと
き、記憶回路13に記憶されている最も古い累積加算値
を消去して、記憶回路13には各センサ10 〜1k に対
応する検出信号毎に常にn+1個の累積加算値が記憶さ
れているようにする。微分回路12は、記憶回路13に
新たな累積加算値が記憶されると、各センサ10 〜1k
に対応する検出信号毎に、その累積加算値と、記憶回路
13に記憶されている最も古い累積加算値、すなわち今
回記憶された累積加算値よりもn回前に記憶された累積
加算値とを記憶回路13から読み出し、両者の差をnで
除して、それをノイズ除去後の検出信号としてCPU6
に出力する。記憶回路13は、既述のように、積分回路
11により演算された検出信号の累積加算値を各センサ
0 〜1k に対応する検出信号毎にn+1個記憶する。
【0032】すなわち、CPU6は、ディジタルの検出
信号が入力される度に、その検出信号を含めて合計n個
(nは2以上の整数)の最近取得された検出信号の平均
値を演算し、その演算結果をノイズ除去処理後の検出信
号として制御手段に供給する演算手段を実現している。
積分回路11は、ディジタルの検出信号を累積加算し
て、その値を積分結果として出力する積分手段を構成し
ている。微分回路12は、積分手段による最新の積分結
果とそれよりもn回前の積分結果との差をnで除算する
微分手段を構成している。記憶回路13は、n+1回分
の積分結果を記憶する第1の記憶手段を構成している。
【0033】次に上記ABS装置の動作を説明する。車
両のブレーキペダルが踏み込まれると、CPU6が、I
/Oインターフェイス5を介してアナログスイッチ30
〜3 k を制御し、k+1個のアナログスイッチ30 〜3
k を順次オン・オフさせて、同時には1個だけがオンし
ているように動作させる。これにより、センサ10 〜1
k からのアナログの検出信号が時分割でA/D変換回路
4に供給され、順次ディジタルの検出信号に変換され
て、I/Oインターフェイス5を介してCPU6に供給
される。ディジタルの検出信号がCPU6に供給される
と、CPU6により実現されている積分回路11が、R
AM8により実現されている記憶回路13から、最新の
検出信号の累積加算値を読み出し、その累積加算値と今
回入力された検出信号とを加算して、それを新たな累積
加算値として記憶回路13に記憶させる。このとき、記
憶回路13に記憶されている最も古い累積加算値を消去
し、記憶回路13に記憶されている累積加算値が常にn
+1個になるようにする。もちろん上記の動作は、各セ
ンサ10 〜1k に対応する検出信号毎に実行されるの
で、記憶回路13に記憶されている累積加算値は(n+
1)(k+1)個になる。たとえば、センサ10 からの
検出信号について考察すると、下記数式1のように、初
回の検出信号D0 が入力されることにより累積加算値S
0 はD0 になり、次の検出信号D1 が入力されることに
より累積加算値S1 はD0 +D1 になり、以下同様に、
2 =D0 +D1 +D2 、S3 =D0 +D1 +D2 +D
3 というように累積加算値が増加して、p+1回目の検
出信号Dp が入力されることにより累積加算値Sp はD
0 +D1 +─+Dp-1 +Dp になる。そして、これらの
累積加算値のうち、最新のn+1個の累積加算値のみが
記憶回路13に記憶される。n=3に設定されている場
合、4個の累積加算値が記憶回路13に記憶されている
ことになる。他のセンサ11 〜1k に対応する検出信号
についても同様に処理される。
【0034】
【数1】
【0035】記憶回路13に新たな累積加算値が記憶さ
れると、微分回路12が、記憶回路13から、最新の累
積加算値と、それよりもn回前の累積加算値、すなわち
記憶回路13に記憶されている最も古い累積加算値とを
読み出し、両者の差を演算して、その演算結果をnで除
し、その結果をノイズ除去後のディジタルの検出信号と
して出力する。もちろん上記の動作は、各センサ10
k に対応する検出信号毎に実行される。たとえば、セ
ンサ10 からの検出信号について考察すると、n=3に
設定されている場合、下記数式2のように、初回の累積
加算値S0 については、3回前の累積加算値が存在しな
いので、累積加算値S0 を3で除して検出信号A0
し、次の累積加算値S1 についても、3回前の累積加算
値が存在しないので、累積加算値S1 を3で除して検出
信号A1 とし、その次の累積加算値S2 についても、3
回前の累積加算値が存在しないので、累積加算値S2
3で除して検出信号A2 とする。検出信号A0 ,A
1 は、必要に応じて使用すればよい。また、A0
0 ,A1 =S1 /2としてもよい。
【0036】
【数2】
【0037】第4回目の累積加算値S3 については、3
回前の累積加算値S0 が存在するので、累積加算値S3
から累積加算値S0 を減算し、それを3で除して検出信
号A 3 とする。以下同様に演算して、第p+1回目の累
積加算値Sp については、3回前の累積加算値Sp-3
存在するので、累積加算値Sp から累積加算値Sp-3
減算し、それを3で除して検出信号Ap とする。他のセ
ンサ11 〜1k に対応する検出信号の累積加算値につい
ても同様に処理される。
【0038】ノイズ除去が施された検出信号は、CPU
6によって、各センサ10 〜1k に対応する検出信号毎
にRAM8に適宜格納され、車両の車輪と走行路面との
間に作用する路面摩擦力や、車両の車輪とブレーキ装置
との間に作用するブレーキトルクなどを判断するのに利
用される。CPU6は、それらの判断結果に各種の演算
処理を施し、さらにそれらの演算結果を各種組み合わせ
て、条件判断を実行した結果、I/Oインターフェイス
5を介して電磁弁2を適宜オン・オフ制御し、ブレーキ
油圧を増減させて車輪のロックを防止する。車両が停止
すると、CPU6がアナログスイッチ30 〜3k への制
御信号の供給を停止し、センサ10 〜1 k からの検出信
号がA/D変換回路4に供給されなくなり、ノイズ除去
処理が停止する。そして、RAM8により構成される記
憶回路13に記憶されている累積加算値は、全て消去さ
れる。
【0039】上記の動作によるノイズ除去の効果につい
て、図3および図4に示す波形図を参照しながら説明す
る。図3の波形Aは、センサ10 から出力されたアナロ
グの検出信号の電圧波形であり、図3の波形Bは、波形
Aに対して全く時間的に遅延を生じることなく所望のノ
イズ除去を施した理想波形である。図4の波形Cは、セ
ンサ10 から出力されたアナログの検出信号を、A/D
変換回路4により1msecのサンプリング周期でディ
ジタルの検出信号に変換し、それを積分回路11により
1msec毎に累積加算して、微分回路12により最新
の累積加算値と4msec前の累積加算値との差を4で
除すことによって、1msec毎に得られるノイズ除去
後の検出信号の波形である。すなわちn=4の場合であ
る。図4の波形Dは、センサ10 から出力されたアナロ
グの検出信号を、A/D変換回路4により1msecの
サンプリング周期でディジタルの検出信号に変換し、そ
れを積分回路11により1msec毎に累積加算して、
微分回路12により最新の累積加算値と9msec前の
累積加算値との差を9で除すことによって、1msec
毎に得られるノイズ除去後の検出信号の波形である。す
なわちn=9の場合である。もちろん、ノイズ除去後の
検出信号は、1msec毎に得られるので、それらの値
をそれぞれ1個の点で表し、それらの点を通る曲線を波
形C,Dとしている。
【0040】図3の波形Aと図4の波形Cとを比較する
と、波形Cは波形Aの細かなノイズが除去された波形で
あることが判る。また、図3の波形Bと図4の波形Dと
を比較すると、両者の波形が非常に似ていることが判
る。ところが、波形Bと波形Dとを注意深く比較検討す
ると、波形Dは波形Bに対して時間的な遅延を生じてい
ることが確認される。すなわち、n=9とした場合はn
=4とした場合よりもノイズ除去効果が大きいけれど
も、検出信号が結果的に遅延する傾向も大きくなってし
まう。したがって、制御目的に応じて、ノイズによる影
響と遅延による影響とを比較検討して、最適なnの値を
決定するのが好ましい。
【0041】なお、上記実施形態においては、複数のセ
ンサ10 〜1k を設けたが、センサは1個であってもよ
い。この場合、アナログスイッチ30 〜3k は不要であ
る。またこの場合、積分回路11および微分回路12と
して動作する演算回路をゲートアレイなどにより構成
し、この演算回路をCPU6の代わりに用いてもよい。
【0042】また、上記実施形態においては、複数のセ
ンサ10 〜1k からの検出信号をアナログスイッチ30
〜3k により時分割で1個のA/D変換回路4に供給し
たが、センサ10 〜1k と同数のA/D変換回路を設け
て、個別にA/D変換を行うように構成してもよい。こ
の場合、アナログスイッチ30 〜3k は不要である。ま
たこの場合、CPU6により時分割で各A/D変換回路
からの検出信号を取得するように構成してもよいし、C
PU6の代わりに、積分回路11および微分回路12と
して動作する演算回路をゲートアレイなどにより構成
し、この演算回路をセンサ10 〜1k と同数設けてもよ
い。
【0043】また、上記実施形態においては、専用のマ
イクロコンピュータを用いて信号処理装置を実現した
が、汎用のマイクロコンピュータやパーソナルコンピュ
ータなどを用いて信号処理装置を実現してもよい。
【0044】また、上記実施形態においては、信号処理
装置とABS装置とでCPU6を共用したが、信号処理
装置とABS装置とで個別にCPUを設けてもよい。
【0045】また、上記実施形態においては、積分回路
11と微分回路12とによりノイズ除去のための演算を
実行したが、RAM8により、各センサ10 〜1k に対
応する検出信号毎にn個のディジタルの検出信号を記憶
する第2の記憶手段を構成し、CPU6により、各セン
サ10 〜1k に対応する検出信号毎に、第2の記憶手段
に記憶されている最も古いA/D変換回路4からの検出
信号を今回の検出信号に置き換えた後、第2の記憶手段
に記憶されているn個の検出信号の総和を演算し、それ
をnで除した値を出力するように構成してもよい。すな
わち、各センサ10 〜1k に対応する検出信号毎に、A
/D変換回路4からの最新のn個の検出信号をRAM8
に記憶し、それらの平均値を演算するのである。
【0046】このようにすれば、積分回路11により検
出信号を累積加算し続けることによる累積加算値のビッ
ト数の増大を解消できる。ただし、nを大きく設定した
場合、n個の検出信号の総和を求めるための演算ステッ
プ数が大きくなってしまうので、nが小さい場合に特に
効果的である。
【0047】また、上記実施形態においては、本願発明
に係る信号処理装置をABS装置に採用した例について
説明したが、本願発明に係る信号処理装置はどのような
制御装置にも採用可能であり、たとえば、ロボットの関
節近傍に設置された歪ゲージからの検出信号に基づいて
ロボットの関節の動きを制御する制御装置に採用しても
よい。この場合、ロボットの関節近傍に設置された歪ゲ
ージからの検出信号のノイズを、本願発明に係る信号処
理装置により除去して、制御装置に供給することにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る信号処理装置を備えたABS装
置の回路ブロック図である。
【図2】本願発明に係る信号処理装置の要部の概念的な
回路ブロック図である。
【図3】センサからのアナログの検出信号、およびそれ
に理想的なノイズ除去を施した検出信号の波形図であ
る。
【図4】本願発明に係る信号処理装置によりノイズ除去
を施した検出信号の波形図である。
【符号の説明】
0 〜1k センサ 2 電磁弁 30 〜3k アナログスイッチ 4 A/D変換回路 5 I/Oインターフェイス 6 CPU 7 ROM 8 RAM 11 積分回路 12 微分回路 13 記憶回路

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検出手段から出力されてアナログ・ディ
    ジタル変換手段によりディジタル化された検出信号にリ
    アルタイムにノイズ除去処理を施して制御手段に供給す
    る信号処理方法であって、 前記ディジタルの検出信号が入力される度に、その検出
    信号を含めて合計n個(nは2以上の整数)の最近取得
    された検出信号の平均値を演算し、その演算結果をノイ
    ズ除去処理後の検出信号として前記制御手段に供給する
    ことを特徴とする、信号処理方法。
  2. 【請求項2】 検出手段から出力されてアナログ・ディ
    ジタル変換手段によりディジタル化された検出信号にリ
    アルタイムにノイズ除去処理を施して制御手段に供給す
    る信号処理装置であって、 前記ディジタルの検出信号が入力される度に、その検出
    信号を含めて合計n個(nは2以上の整数)の最近取得
    された検出信号の平均値を演算し、その演算結果をノイ
    ズ除去処理後の検出信号として前記制御手段に供給する
    演算手段を備えたことを特徴とする、信号処理装置。
  3. 【請求項3】 前記検出手段は、複数個設置されてお
    り、 前記演算手段は、前記検出手段と同数設置され、各検出
    手段に対応する検出信号を個別に処理する、請求項2に
    記載の信号処理装置。
  4. 【請求項4】 前記検出手段は、複数個設置されてお
    り、 前記演算手段は、1個設置され、時分割処理により、各
    検出手段に対応する検出信号毎に、合計n個の最近取得
    された検出信号の平均値を演算する、請求項2に記載の
    信号処理装置。
  5. 【請求項5】 前記演算手段は、 前記ディジタルの検出信号を累積加算して、その値を積
    分結果として出力する積分手段と、 前記積分手段による最新の積分結果とそれよりもn回前
    の積分結果との差をnで除算する微分手段とを有する、
    請求項2ないし請求項4のいずれかに記載の信号処理装
    置。
  6. 【請求項6】 前記積分手段は、n+1回分の積分結果
    を記憶する第1の記憶手段を有し、前記ディジタルの検
    出信号が入力される度に、その値と前記第1の記憶手段
    に記憶されている前回の積分結果とを加算し、その値を
    今回の積分結果として、前記第1の記憶手段に記憶され
    ている最も古い積分結果を今回の積分結果に置き換え、 前記微分手段は、前記第1の記憶手段から今回の積分結
    果とそれよりもn回前の積分結果とを得る、請求項5に
    記載の信号処理装置。
  7. 【請求項7】 前記演算手段は、n個の前記ディジタル
    の検出信号を記憶する第2の記憶手段を有し、前記ディ
    ジタルの検出信号が入力される度に、前記第2の記憶手
    段に記憶されている最も古い検出信号を今回の検出信号
    に置き換えた後、前記第2の記憶手段に記憶されている
    n個の検出信号の総和を演算し、それをnで除算する、
    請求項2ないし請求項4のいずれかに記載の信号処理装
    置。
  8. 【請求項8】 前記検出手段は、車両の車軸近傍に設置
    された歪ゲージであり、 前記制御手段は、前記歪ゲージからの検出信号に基づい
    て、ブレーキ作動時に車輪のロックを防止するようにブ
    レーキ力を制御する、請求項2ないし請求項7のいずれ
    かに記載の信号処理装置。
  9. 【請求項9】 前記検出手段は、ロボットの関節近傍に
    設置された歪ゲージであり、 前記制御手段は、前記歪ゲージからの検出信号に基づい
    て、ロボットの関節の動きを制御する、請求項2ないし
    請求項7のいずれかに記載の信号処理装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018211759A1 (ja) 2017-05-19 2018-11-22 株式会社Jvcケンウッド ノイズ除去装置、ノイズ除去方法およびノイズ除去プログラム
WO2023037445A1 (ja) * 2021-09-08 2023-03-16 日本たばこ産業株式会社 吸引装置、基材、及び制御方法

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