JPH11100432A - 活性エネルギー線重合性不飽和樹脂組成物 - Google Patents

活性エネルギー線重合性不飽和樹脂組成物

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JPH11100432A
JPH11100432A JP9281389A JP28138997A JPH11100432A JP H11100432 A JPH11100432 A JP H11100432A JP 9281389 A JP9281389 A JP 9281389A JP 28138997 A JP28138997 A JP 28138997A JP H11100432 A JPH11100432 A JP H11100432A
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active energy
energy ray
resin composition
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JP9281389A
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Takeshi Endo
剛 遠藤
Hiroto Miyake
弘人 三宅
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Daicel Corp
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Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 活性エネルギー線重合性不飽和樹脂組成物及
び当該樹脂組成物からなる耐薬品性、付着性、耐熱性に
優れる液体または粉末状活性エネルギー線硬化性組成物
を提供する。 【解決手段】 式(1)で表わされる脂環式エポキシ基
含有不飽和化合物(A)とコロイダルシリカ(B)とを
金属キレート及び/又は金属アルコキシド(C)の存在
下で反応させて得られる活性エネルギー線重合性不飽和
樹脂組成物および該活性エネルギー線重合性不飽和樹脂
組成物を脱溶剤した粉末状活性エネルギー線重合性不飽
和樹脂組成物である。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、活性エネルギー線
重合性不飽和樹脂組成物及び当該樹脂組成物からなる耐
薬品性、付着性、耐熱性に優れる液体または粉末状活性
エネルギー線硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、光硬化性組成物として無機フ
ィラーを配合した組成物が使用されている。無機フィラ
ーは一般に、硬度や耐熱性などの物性に優れた光硬化被
膜を得るために基材に多量に配合されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この無機フィ
ラーにより樹脂組成物の光透過性が低下し、または被膜
の硬化性が悪化し、更には、被膜が脆くポーラスなもの
となり、被膜の機械的性質、耐水性、付着性、耐薬品性
などが劣る場合がある。また、近年の環境保全の観点か
ら有機溶媒を使用せずに塗布等の操作ができる粉末状の
硬化性組成物であれば、簡便に使用することができる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意研究を重
ねた結果、特定の脂環式エポキシ基含有不飽和化合物と
コロイダルシリカとを金属キレート及び/又は金属アル
コキシドの存在下で反応させて得た樹脂組成物が、粉末
状に加工でき、かつ該樹脂組成物からなる硬化性組成物
が活性エネルギー線照射による硬化性に優れ、しかもそ
の硬化被膜が機械的性質、耐水性、耐薬品性、付着性等
に優れることを見い出し、本発明を完成するに到った。
【0005】すなわち本発明は、式(1)で表わされる
脂環式エポキシ基含有不飽和化合物(A)とコロイダル
シリカ(B)とを金属キレート及び/又は金属アルコキ
シド(以下、「金属化合物」という。)(C)の存在下
で反応して得られる活性エネルギー線重合性不飽和樹脂
組成物を提供するものである。また、前記活性エネルギ
ー線重合性不飽和樹脂組成物を脱溶剤した粉末状活性エ
ネルギー線重合性不飽和樹脂組成物を提供するものであ
る。更に、前記液体または粉末状活性エネルギー線重合
性不飽和樹脂組成物からなる液体または粉末状活性エネ
ルギー線硬化性組成物を提供するものである。以下、本
発明を詳細に説明する。
【0006】
【化2】
【0007】
【発明の実施の形態】脂環式エポキシ基含有不飽和化合物(A) 本発明で使用する脂環式エポキシ基含有不飽和化合物
(A)とは、1分子中に1個の脂環式エポキシ基および
1個以上の活性エネルギー線重合性不飽和基を有する化
合物をいい、上記式(1)で示される。式中、R1は、
水素原子、芳香族炭化水素基または飽和もしくは不飽和
脂肪族炭化水素基であることが好ましい。R1が、芳香
族炭化水素基である場合には、フェニル基、ベンジル基
であることが好ましい。また、飽和脂肪族炭化水素基で
ある場合は、炭素数1〜10のアルキル基であることが
好ましい。更に、不飽和脂肪族炭化水素基である場合
は、ビニル基、アリル基であることが特に好ましい。R
1は、これらの中で、水素原子、炭素数1〜4のアルキ
ル基、フェニル基、ビニル基、アリル基であることが特
に好ましい。R2は、上記式(2)、式(3)で表され
る基である。なお、式(3)においては、R4およびR5
は各々水素原子、メチル基またはエチル基であり、mは
4〜8の整数であることが好ましく、nは1〜10の整
数であることが好ましい。
【0008】脂環式エポキシ基含有不飽和化合物(A)
には、1分子中に1個の脂環式エポキシ基のみを含有す
ることを特徴とする。1個としたのは、2個以上の脂環
式エポキシ基を有すると、これを金属化合物(C)の存
在下にコロイダルシリカ(B)を反応させると、系が増
粘、ゲル化する場合があるからである。また、脂環式と
したのは、グリシジル基などの脂肪族エポキシ基を有す
る化合物では、エポキシ基とコロイダルシリカ(B)成
分中のシラノール基との反応性が劣り、コロイダルシリ
カ成分と不飽和基含有化合物成分との結合が十分行われ
ず、外観及び性能に優れた硬化被膜を得ることができな
いからである。脂環式エポキシ基含有不飽和化合物
(A)が有する炭素−炭素二重結合は、活性エネルギー
線重合性不飽和基であり、可視光線、紫外線、電子線な
どの活性エネルギー線で活性化し、重合反応を起こす。
【0009】脂環式エポキシ基含有不飽和化合物(A)
は、以下の方法で製造することができる。脂環式エポキ
シ基含有不飽和化合物は、例えば、式(4−1)または
式(4−2)で表されるような水酸基含有化合物に、式
(5)で表される化合物を反応させることにより得るこ
とができる。
【0010】
【化3】
【0011】式(4−1)で表される水酸基含有化合物
は、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアルコール
である。また、式(4−2)で表される水酸基含有化合
物は、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアルコー
ル1モルに対しラクトンを1〜10モルの割合で重合す
ることにより得られるラクトン重合体である。式(4−
2)で表される水酸基含有化合物は、具体的にはアルコ
ールである化合物(4−1)等の活性水素を開始剤と
し、ε−カプロラクトンを常法で開環重合させて製造す
ることができる。ラクトンは、ε−カプロラクトン以外
に、バレロラクトン等を単独重合させ、またはε−カプ
ロラクトンとバレロラクトン等を共重合させてもよい。
【0012】式(5)で表される化合物は、例えば、ア
ジ化金属であるアジ化ナトリウムで代表されるアルカ
リ、アルカリ土類金属塩の水溶液に、酸クロライドであ
るR1−CH=CH−COClを反応させることにより
得ることができる。R1は、目的物である脂環式エポキ
シ基含有不飽和化合物のR1と同じ基のものを用いる。
アジ化金属と酸クロライドとの反応比は、アジ化金属1
モルに対し酸クロライドを0.01〜1.5モル反応さ
せることが好ましい。反応は、アジ化金属の水溶液に酸
クロライドの溶液を滴下させて行う。酸クロライドの溶
媒には特に制限はないが、アセトン、メチルエチルケト
ンなどのケトン類が好ましい。また、アジ化金属水溶液
への滴下は、温度−78〜100℃で行うことができる
が、アジ化金属の安定性を考え、室温またはそれ以下の
温度で行うことが好ましい。
【0013】脂環式エポキシ基含有不飽和化合物は、式
(5)で表される化合物1モルに対し、式(4−1)ま
たは式(4−2)で表される水酸基含有化合物を通常
0.5〜10.0モル添加し反応させると製造できる。
反応温度は、式(5)で表される化合物の安定性と反応
温度の関係から、0〜150℃であることが好ましい。
反応には触媒を使用することができる。好ましい触媒と
しては、トリエチルアミン、ジメチルベンジルアミン等
の3級アミン、テトラエチルアンモニウムクロライド等
の4級アミン、トリフェニルホスフィンなどのホスフィ
ン類を例示することができる。
【0014】コロイダルシリカ(B) 本発明で使用するコロイダルシリカ(B)としては、平
均粒子径0.001〜100μmのシリカ粉末を有機溶
媒中に分散させたものをいう。本発明で使用するコロイ
ダルシリカとしては、粒子表面にシラノール基を有する
シリカ粉末を有機溶剤中に分散させた平均粒子径0.0
05〜0.1μmのものが好ましい。シラノール基があ
ると、コロイダルシリカ中のシラノール基と脂環式エポ
キシ基との反応を容易に行うことができ、しかもこのも
のを用いて得られる硬化性組成物は、活性エネルギー線
照射による硬化に優れ、被膜の機械特性、耐水性、耐薬
品性、付着性等も優れるからである。平均粒子径が0.
1μmより大きいと硬化物が白濁したり、沈降安定性が
低下する場合があり、その一方、平均粒子径が0.00
5μmより小さいと得れらた組成物の粘度が高くなって
取り扱いが困難となるので好ましくない。
【0015】コロイダルシリカ(B)に使用できる有機
溶媒としては、シリカを安定に分散させるものであれ
ば、特に制限されずに使用できる。メチルアルコール、
エチルアルコール、n−プロピルアルコール、iso−
プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、iso−
ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、ter
t−ブチルアルコール、n−ペンチルアルコール、n−
ヘプチルアルコール等の炭素数1〜6の1価アルコール
類:エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジプロピレングリコール等の多価ア
ルコール類、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレング
リコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメ
チルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル
等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド等のア
ミド類、アセトニトリル等のニトリル類等が例示でき
る。また上記した以外の有機溶剤、例えば芳香族炭化水
素類、エステル類、ケトン類等のものも組み合わせて使
用できる。
【0016】金属化合物(C) 本発明で使用する金属化合物(C)には、金属キレート
と金属アルコキシドとがある。金属キレートとしては、
アルミニウムキレート化合物、チタニウムキレート化合
物またはジルコニウムキレート化合物が例示でき、特開
平1−129060号公報記載のものも使用できる。具
体的には、ジイソプロポキシエチルアセトアセテートア
ルミニウム、トリス(エチルアセトアセテート)アルミ
ニウム、イソプロポキシ・ビス(エチルアセトアセテー
ト)アルミニウム、モノアセチルアセトナト・ビス(エ
チルアセトアセテート)アルミニウム、トリス(n−プ
ロピルアセトアセテート)アルミニウム、トリス(イソ
プロピルアセトアセテート)アルミニウム、トリス(n
−ブチルアセトアセテート)アルミニウム、モノエチル
アセトアセテート・ビス(アセチルアセトナト)アルミ
ニウム、トリス(アセチルアセトナト)アルミニウム、
トリス(プロピオニルアセトナト)アルミニウム、アセ
チルアセトナト・ビス(プロピオニルアセトナト)アル
ミニウム、ジイソプロポキシ・ビス(エチルアセトアセ
テート)チタニウム、ジイソポロポキシ・ビス(アセチ
ルアセトナト)チタニウム、テトラキス(n−プロピル
アセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(アセチ
ルアセトナト)ジルコニウム、テトラキス(エチルアセ
トアセテート)ジルコニウム等が例示できる。本発明で
は、これらの1種または2種以上を併用してもよい。
【0017】金属アルコキシドとしては、アルミニウ
ム、チタニウム、ジルコニウム、ナトリウム、カリウ
ム、カルシウム、リチウム等の金属類に、アルコキシ基
好ましくは炭素数1〜15のアルコキシ基が結合した化
合物を使用することができる。これらの化合物は会合し
ていてもよい。具体的には、アルミニウムトリイソプロ
ポキシド、アルミニウムトリ−sec−ブトキシド、ア
ルミニウムトリ−n−ブトキシド、チタニウムテトライ
ソプロポキシド、チタニウムテトラ−n−ブトキシド、
チタニウムテトライソブトキシド、チタニウムテトラ−
tert−ブトキシド、ジルコニウムテトライソプロポ
キシド、ジルコニウムテトラ−n−プロポキシド、ジル
コニウムテトライソブトキシド、ジルコニウムテトラ−
n−ブトキシド、ジルコニウムテトラ−tert−ブト
キシドなどが好適に挙げられる。本発明では、これらの
1種または2種以上を併用してもよい。
【0018】活性エネルギー線重合性不飽和樹脂組成物 本発明の活性エネルギー線重合性不飽和樹脂組成物(以
下、「不飽和樹脂組成物」という。)は、上記脂環式エ
ポキシ基含有不飽和化合物(A)とコロイダルシリカ
(B)とを金属化合物(C)の存在下で反応させて製造
することができる。
【0019】脂環式エポキシ基含有不飽和化合物(A)
とコロイダルシリカ(B)との配合比は、要求される被
膜性能に応じて適宜変更することができる。通常両者の
固形分総合計量に対し化合物(A)20〜80重量%、
好ましくは20〜70重量%、コロイダルシリカ(B)
80〜20重量%、好ましくは80〜30重量%の配合
割合である。コロイダルシリカ(B)が20重量%より
少ないと硬度、耐熱性などの被膜性能が十分でない。一
方、コロイダルシリカ(B)が80重量%より多いと被
膜にヒビワレが生じ、透明性が劣る場合があるので好ま
しくない。また、下記化合物を、化合物(A)に対して
99/1〜1/99重量部の範囲で併用することができ
る。なお、下記化合物において、R7としては、直鎖ま
たは分枝状のアルキレン基、即ちメチレン、エチレン、
プロピレン、トリメチレン、テトラメチレン、エチルエ
チレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン基等が例示で
きる。また、R8としては、メチレン、エチレン、プロ
ピレン、トリメチレン、テトラメチレン、エチルエチレ
ン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ポリメチレン、
フェニレン、シクロヘキシレン、ジメチルシクロヘキシ
レン基等を例示することができる。
【0020】
【化4】
【0021】金属化合物(C)は、化合物(A)とコロ
イダルシリカ(B)との固形分総合計100重量部に対
して、0.01〜10重量部、特には0.1〜5重量部
の割合で配合することが好ましい。0.01重量部より
少ないと硬化不良を起こしやすく、5重量部を超えると
貯蔵安定性に劣り、また塗膜物性に影響を与える場合が
あるからである。
【0022】本発明の「不飽和樹脂組成物」は、以下の
方法により調製することができる。化合物(A)とコロ
イダルシリカ(B)とを、金属化合物(C)の存在下で
40〜130℃の反応温度で1〜10時間加熱する。こ
れにより本発明の「不飽和樹脂組成物」が得られる。
【0023】粉末状活性エネルギー線重合性不飽和樹脂
組成物 本発明の粉末状活性エネルギー線重合性不飽和樹脂組成
物は、上記「不飽和樹脂組成物」を常法に従って脱溶剤
し、製造することができる。
【0024】活性エネルギー線硬化性組成物 本発明の活性エネルギー線硬化性組成物(以下、「硬化
性組成物」という。)は、上記「不飽和樹脂組成物」
に、以下に示す硬化性樹脂または硬化性単量体を配合し
た組成物である。なお、「硬化性組成物」においては、
コロイダルシリカ(B)成分が、「硬化性組成物」中の
固形分総合計量の20〜80重量%、好ましくは30〜
80重量%の割合となるよう配合することが好ましい。
【0025】配合し得る硬化性樹脂としては、従来から
公知のものを適宜選択して使用できる。具体的には、エ
ポキシアクリル系オリゴマー、ポリエステル系オリゴマ
ー、ウレタンアクリル系オリゴマー、アクリル系オリゴ
マー、オリゴエステルアクリル系オリゴマー、エーテル
アクリル系オリゴマー、ブタジエン系オリゴマー、スピ
ラン環含有アクリル系オリゴマーなどのオリゴマーが好
適に使用できる。本発明では、これらが1分子中に平均
1個以上の活性エネルギー線重合性不飽和基を有し、分
子量100〜20,000のものであることが好まし
い。
【0026】配合し得る硬化性単量体としては、従来か
ら公知のものを適宜選択して使用できる。具体的には、
例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)
アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチ
ルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、
(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルアミド、スチレ
ンなどの単官能ビニル単量体及びエチレングリコール、
トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリ
トールなどの多価アルコールと(メタ)アクリル酸との
ジまたはトリエステル化物などが挙げられる。
【0027】「不飽和樹脂組成物」がシラノール基を有
する場合は、配合する樹脂・単量体は、シラノール基と
反応する官能基を含有する化合物を配合すると硬化性が
向上する。シラノール基と反応する官能基を含有する化
合物としては、エポキシ基、シラノール基、珪素
に直接結合した加水分解性基、水酸基、イソシアネ
ート基等を有する化合物である。かかる化合物を配合す
ると、活性エネルギー線照射による硬化反応と加熱によ
る硬化反応とが同時に起こるので塗膜性能などが向上す
るという効果がある。
【0028】エポキシ基を有する化合物としては、前
記化合物(A)の単独重合体および化合物(A)と(メ
タ)アクリル酸を除く前記単量体との共重合体、並びに
脂環式エポキシ樹脂(チッソ社製品「チソノックス20
1」、「チソノックス206」)等の脂環式エポキシ化
合物が例示でき、更に、下記化合物も例示できる。な
お、脂肪族型エポキシ基含有化合物を使用することもで
きるが、脂環式エポキシ基含有化合物と比べ反応性が劣
る場合がある。
【0029】
【化5】
【0030】シラノール基又は珪素に直接結合した
加水分解性基、例えばアルコキシ基、アリールオキシ
基、アシロキシ基等を有する化合物としては、シラノー
ル基及び/又はアルコキシシラン基を有するものであっ
て、例えば、特開昭62−197423号公報に記載の
ポリシロキサン系モノマー、特開昭63−108049
号公報に記載のアルコキシシラン基含有ビニル単量体等
の単量体または該単量体を必須成分として含有する重合
体が好適に使用できる。水酸基を含有する化合物とし
ては、例えばポリエステル系ポリオール、ポリエーテル
系ポリオール、アクリル系ポリオール、ポリシロキサン
系ポリオール、ポリウレタン系ポリオール及びこれらの
変性ポリオールなどが好適に使用できる。 イソシア
ネート基含有化合物としては、例えば上記ポリオールに
ポリイソシアネート、例えばイソホロンジイソシアネー
ト等をイソシアネート基を含有するように反応させたも
のが好適に使用できる。
【0031】本発明の「硬化性組成物」には、必要に応
じて有機溶剤、例えば芳香族炭化水素類、アルコール
類、エーテル類、エステル類、ケトン類などを含有する
ことができる。これら有機溶剤を配合することにより、
粘度、膜厚、安定性、流動性等の調整ができ、使用が容
易になる。
【0032】「不飽和樹脂組成物」を用いて水溶性の
「硬化性組成物」を得ることもできる。 具体的には、
上記樹脂から水溶性化が可能な樹脂を選択する。水性化
が可能な樹脂としては従来から公知のものが使用でき、
具体的には特公昭52−21526号公報、特開昭62
−262855号公報、特開昭64−4671号公報、
特開昭64−4672号公報などに記載のカチオン性及
びアニオン性基を有する不飽和樹脂、具体的には、酸基
含有樹脂をアミン中和した樹脂およびグリシジル基を含
む化合物で4級化した樹脂、酸基をアルカリ中和した樹
脂、酸基含有樹脂の一部に不飽和基とエポキシ基を有す
る化合物を付加させ、残った酸基をアミン中和した樹脂
およびグリシジル基を含む化合物で4級化した樹脂、イ
ソシアネート基を用いて親水基を導入した樹脂、ヒドロ
キシル基、ポリエーテル基などを含む樹脂等が例示でき
る。「不飽和樹脂組成物」がシラノール基を有する場合
には、上記したシラノール基と反応する官能基を含有す
る化合物中の水溶性の化合物を選択する。具体的には、
メルカプト基含有シアン化合物、アミノ基含有シラン化
合物、ヒドロキシル基含有シラン化合物が例示できる。
【0033】粉末状活性エネルギー線硬化性組成物 「不飽和樹脂組成物」から粉末の「硬化性組成物」を得
るには、上記樹脂から粉末化が可能な樹脂を選択して配
合する。「不飽和樹脂組成物」がシラノール基を有する
場合には、上記したシラノール基と反応する官能基を含
有する化合物中の粉末化が可能な化合物を選択する。
【0034】本発明の「硬化性組成物」には、必要に応
じて着色剤、分散剤、流動性調整剤等を添加することが
できる。また、液状または粉末状の「硬化性組成物」
は、電子線、紫外線、可視光線などの活性エネルギー線
を照射することによって硬化させることができるが、紫
外線及び可視光線を照射して硬化させる場合には、該組
成物中に光重合開始剤や、増感剤、色素類を配合するこ
とができる。
【0035】光重合開始剤としては、ベンゾイン、ベン
ゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベ
ンゾイン−n−プロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブ
チルエーテル、ベンゾフェノン、p−メチルベンゾフェ
ノン、ミヒラーケトン、アセトフェノン、2−クロロチ
オキサントン、アンスラキノン、クロロアンスラキノ
ン、2−メチルアンスラキノン、フェニルジスルフィド
−2−ニトロフルオレン、ブチロイン、アニソインエチ
ルエーテル、アゾビスイソブチロニトリル、テトラメチ
ルジウラムジスルフィド、パーオキサイド類等が例示で
きる。これらの光重合開始剤は1種もしくは2種以上を
組合わせて用いることができる。光重合開始剤の配合量
は、「硬化性組成物」の0.01〜10重量%の範囲で
配合することが好ましい。
【0036】本発明の液状または粉末状の「硬化性組成
物」には、光吸収エネルギーの重合開始遊離基への転換
を強めるための相乗剤、例えばエポキシ開環付加触媒を
併用することができる。配合できるエポキシ開環付加触
媒としては、ジメチルベンジルアミン、トリエチルアミ
ン、テトラメチルエチレンジアミン、トリ−n−オクチ
ルアミン等の3級アミン、テトラメチルアンモニウムク
ロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テト
ラブチルアンモニウムブロマイド等の4級アンモニウム
塩、テトラメチル尿素等のアルキル尿素、テトラメチル
グアニジン等のアルキルグアニジン、トリフェニルホス
フィン等のホスフィン系及びこれらの塩、β−チオグリ
コールで代表されるチオール類等の化合物を例示でき
る。これらは単独で使用しても2種以上を混合して使用
してもよい。これらの触媒は「硬化性組成物」に対し、
0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%用
いることが好ましい。0.01重量%を下回ると付加自
身の反応速度が遅くなり実用上好ましくないためであ
り、10重量%を超えると塗膜物性に影響がでるからで
ある。なお、本発明の化合物、組成物を電子線照射で硬
化させる場合には光重合開始剤の添加はなくてもよい。
【0037】本発明の液状または粉末状の「硬化性組成
物」に配合し得る色素類としては、キサントンエオシ
ン、ケトクマリン類等が例示できる。これらは単独で使
用しても2種以上を混合して使用してもよい。これらの
触媒は「硬化性組成物」に対し、0.01〜70重量
%、好ましくは0.1〜50重量%用いることが好まし
い。0.01重量%を下回ると付加自身の反応速度が遅
くなり実用上好ましくないためであり、70重量%を超
えると塗膜物性に影響がでるからである。
【0038】用途 本発明の液状または粉末状の「硬化性組成物」は、木
材、紙、無機質材料、プラスチック、金属等の基材に適
用することができる。特に塗料、印刷インキ、封止剤、
フォトレジスト、ソルダーレジスト、メッキレジスト、
刷版材、接着剤などに特に有用なものである。これらの
中でも、耐薬品性、付着性、耐熱性に優れた性質を有す
るので特に封止剤、電子部品の保護被膜、各種レジスト
被膜として用いることが望ましい。本発明の液状または
粉末状の「硬化性組成物」の硬化性組成物は、被膜の硬
度が高く、耐薬品性等に優れるからである。なお、「硬
化性組成物」の水性化物を用いれば、ネガまたはポジ型
アニオン性電着塗料やネガまたはポジ型カチオン形電着
塗料としてプリント配線用鋼箔積層絶縁基板などに使用
することができる。
【0039】本発明の「硬化性組成物」を用いて被膜を
形成する方法は、例えば木材、紙無機質材料、プラスチ
ック、金属(亜鉛、鉄、銅、アルミニウム等)等に、例
えばナチュラルロールコータ、リバースロールコータ、
グラビアロールコータ、スクリーン印刷機、カーテンコ
ーター、ディプコーター、エアースプレー、エアレスス
プレー、バーコーター、ナイフコーター、スピンコータ
ー、刷毛、浸漬塗装機等の塗装機を用いて塗装を行い、
次いで電子線又は紫外線の活性エネルギー線を照射して
塗膜を硬化させ、被膜を形成することができる。粉末状
の「硬化性組成物」を用いて被膜を形成するには、静電
塗装法、流動浸漬法等による。上記塗装膜厚はいずれも
乾燥膜厚で2000μm以下、特には、0.1〜100
0μmであることが好ましい。膜厚が2000μmを越
えると、被膜内部の硬化性が劣るので好ましくない。
【0040】活性エネルギー線を放出させる電子線の加
速器としては、例えばコッククロフト型、コッククロフ
トワルトン型、バン・デ・グラーフ型、共被変圧器型、
変圧器型、絶縁コア変圧器型、ダイナミトロン型、リニ
アフィラメント型、ブロードビーム型、エリアビーム
型、カソード電極型、高周波型等を使用することができ
る。
【0041】電子線の照射量は塗膜を硬化させるに必要
な線量を与えれば特に制限されないが、一般には約10
0〜2000keVで約0.5〜20メガラド(Mra
d)の線量を照射する。電子線を照射する雰囲気は不活
性気体中で行うことが好ましい。また、活性エネルギー
線を放出させる紫外線の照射源は、例えば、水銀ラン
プ、高圧水銀ランプ、キセノンランプ、カーボンアー
ク、メタルハライドランプ、太陽光等を挙げることがで
きる。紫外線を照射する雰囲気は、空気中もしくは不活
性気体中が好ましい。照射する雰囲気が空気の場合は、
高圧水銀ランプを照射源として用いることが特に好まし
い。また、照射条件は光重合開始剤の吸収量によって異
なるが3000〜4500Aの波長を有する光線を用い
て数分以内、通常は1秒〜20分の範囲で行われる。
【0042】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお
「部」、「%」は、特に示す場合を除くほか「重量
部」、「重量%」を示す。
【0043】(合成例1)撹拌機、温度計、還流冷却
管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたセパラブルフラ
スコに、シリカゾル(日産化学工業社製「IPA−S
T」:固形分30%、平均粒子径0.01〜0.02μ
m)1000部、後記化合物(A)150部、メチルメ
タクリレートトリス(アセチルアセトナト)0.5部、
アルミニウムメトキシハイドロキノン0.04部を混合
し、撹拌しながら110℃で6時間反応させ、固形分3
9%の樹脂溶液を得た。
【0044】(合成例2)化合物(A)150部に代え
て化合物(A)100部と後記化合物(B)50部とを
使用した以外は、合成例1と同様に操作して樹脂溶液を
得た。得られた樹脂溶液は固形分39%であった。
【0045】(合成例3)化合物(A)に代えてグリシ
ジルメタクリレートを使用した以外は、合成例1と同様
に操作して樹脂溶液を得た。得られた樹脂溶液は固形分
39%であった。
【0046】(合成例4)合成例1で得た樹脂溶液を4
0℃で減圧乾燥を行って樹脂粉末を得た。
【0047】(合成例5)合成例3で得た樹脂溶液を4
0℃で減圧乾燥を行って樹脂粉末を得た。
【0048】(実施例1)合成例1で得た樹脂溶液11
50部及びα−ヒドロキシイソブチルフェノン15部を
混合し、このものをABS(アクリロニトリル−ブタジ
エン−スチレン共重合体)板の表面に乾燥膜厚20μm
になるようにスプレー塗装を行い、70℃で10分間加
熱して溶剤を除去した後、5kwの高圧水銀灯で30c
mの距離から30秒間露光を行って被膜を得た。該被膜
はヒビワレなどの欠陥がない連続被膜であった。また、
該被膜は透明でかつ鉛筆硬度は7Hで良好であった。
【0049】(比較例1)合成例1の樹脂溶液に代えて
合成例3の樹脂溶液を使用した以外は、実施例1と同様
にして被膜を得た。該被膜は連続被膜を形成せず表面を
手でこすると粉末状となって手に残った。
【0050】(実施例2)合成例2の樹脂溶液1050
部、トリメチロールプロパントリアクリレート150部
及びベンゾインエチルエーテル20部の混合物を、リン
酸亜鉛処理鋼板の表面に乾燥膜厚30μmになるように
スプレー塗装を行い、70℃で10分間加熱して溶剤を
除去した後、5kwの高圧水銀灯で50cmの距離から
20秒間露光を行って被膜を得た。該被膜はヒビワレな
どの欠陥のない連続被膜であった。また、該被膜は透明
で、鉛筆硬度8H、ゴバン目付着性は100/100で
良好であった。
【0051】(比較例2)合成例2の樹脂溶液1050
部を合成例3の樹脂溶液1150部に代えて使用した以
外は実施例2と同様にして被膜を得た。該被膜は細かい
ヒビワレを生じ連続性に劣る被膜であった。また、該被
膜は不透明でゴバン目付着は0/100、鉛筆硬度の結
果は、被膜を鉛筆で引っかくと被膜が剥がれ落ち測定で
きなかった。
【0052】(実施例3)合成例4の樹脂粉末450
部、エポキシアクリルオリゴマー(シェル化学社製「エ
ピコート828(Bis−Aタイプのグリシジルエーテ
ルであってエポキシ当量が190の液状樹脂)」1モル
に対してアクリル酸2モルを反応させたもの)200
部、2−ヒドロキシ−3−ベンジルオキシプロピルアク
リレート50部及び後記化合物(C)25部の混合物を
ボールミルで6時間分散を行ったものを1辺1cmの軟
鋼板製のマスに入れ、5kwの高圧水銀灯で30cmの
距離から40秒間露光した後、140℃で60分間加熱
し注型物を得た。該注型物についてサーモサイクルテス
トを行った。その結果、サーモサイクルテスト前後にお
いて全く変化がなく良好なものであった。
【0053】(比較例3)合成例4の樹脂粉末に代えて
合成例5の樹脂粉末に代えて使用した以外は実施例4と
同様にして注型物を得た。該注型物については、実施例
4と同様の用法でサーモサイクルテストを行った結果、
10サイクルで注型物にヒビワレを生じた。
【0054】(実施例4)エポキシ樹脂(シェル化学社
製「エピコート−180S70(エポキシ当量約210
のクレゾールノボラックエポキシ樹脂)」)1100部
をブチルセロソルブ1045部に溶解した樹脂溶液に、
ハイドロキノン0.1部、アクリル酸288部を加えて
100℃に加熱し酸価が5以下になるまで反応を続けた
後、70℃まで冷却を行い、更にこのものにチオジグリ
コール122部、酢酸60部を加え、70℃で8時間反
応を行ってアクリロイル基及び水酸基を含有する固形分
60%樹脂溶液を得た。次に該樹脂溶液100部、合成
例1の樹脂溶液150部、化合物(C)15部及びベン
ゾインエチルエーテル5部の混合物をスルーホールを有
する鋼箔積層板上に乾燥膜厚30μmになるように塗布
し、70℃で10分間加熱して溶剤を除去した後、ネガ
マスクを介して80w/cmの超高圧水銀灯を用いて5
0cmの距離から300mJ/cm2の光量で露光を行
ったのち、現像液にて一定時間処理を行い未露光部の被
膜を剥がしとった後、残った被膜を140℃で30分間
加熱して鋼箔積層板上にレジスト膜パターンを形成し
た。得られた膜の性能結果を表−1に示した。
【0055】(実施例5)撹拌機、温度計、還流冷却
管、滴下ロート及び窒素導入管を備えた2リットルセパ
ラブルフラスコに、ジプロピレングリコールモノメチル
エーテル(日本乳化剤社製「MFDG」)300g、t
−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート(日本油
脂社製「パーブチルO」)12.0gを導入し、95℃
に昇温後、メタクリル酸172g、メチルメタクリレー
ト126g、及び2,2−アゾビス(2−メチルブチロ
ニトリル)(日本ヒドラジン工業社製「ABN−E」)
9.5g、「MFDG」200gを共に3時間かけて滴
下した。滴下後4時間熟成してカルボキル基を有する幹
ポリマーを合成した。次に、上記幹ポリマー溶液に、エ
ポキシシクロヘキシルメチルアクリレート(ダイセル化
学工業社製「サイクロマーA200」)202g、トリ
フェニルホスフィン2g、メチルハイドロキノン1.0
g加えて、100℃で10時間反応させた。反応は、空
気/窒素の混合雰囲気下で行った。これにより、酸価1
00KOHmg/g、二重結合当量(不飽和基1mol
当りの樹脂重量)450、重量平均分子量20,000
の樹脂溶液を得た。次に該樹脂溶液100部、合成例1
の樹脂溶液150部、化合物(C)15部及びベンゾイ
ンエチルエーテル5部の混合物を用いて実施例4と同様
にレジスト膜パターンを形成した。
【0056】(比較例4)実施例4において、合成例1
の樹脂溶液150部を「シリカゾルIPA−ST」13
0部に置き換えた以外は実施例4と同様にレジスト膜パ
ターンを形成した。
【0057】(比較例5)実施例4において、合成例1
の樹脂溶液を合成例3の樹脂溶液代えて使用した以外は
実施例4と同様にレジスト膜パターンを形成した。比較
例4及び5の膜の性能試験結果をまとめて表−1に示し
た。
【0058】
【化6】
【0059】
【表1】
【0060】(試験方法) (1)鉛筆硬度 鉛筆硬度は、JISK 5400に従って行った。 (2)ゴバン目付着性 カッターで被膜面に1mmマスを100個作り、セロフ
ァンテープを密着させて急激に引き離した後の被膜の付
着状態を観察した。結果は、残ったマス目の数/作った
マス目の数で表した。 (3)サーモサイクルテスト 注型物を150℃で5時間及び−20℃で5時間のサー
モサイクルを1サイクルとして50回繰り返した。評価
は目視に依った。 (4)現像性 現像液(1.5Na2CO3水溶液)を25℃でスプレー
圧2kg/cm2で露光後のレジスト膜上に所定時間
(90秒と180秒)スプレーして行った。評価は、
◎:スルホールの穴の中まで完全に現像できる、○:基
板表面は完全に現像できる、△:基板表面にも現像でき
ない箇所あるいは現像液による浸食、膨潤などにより画
線の欠陥を生じる、X:ほとんど現像されない、で表し
た。 (5)指触乾燥性 真空ラミネーターでフィルムを膜状に密着し露光後目視
により観察した。評価基準は、以下に従った。◎:フィ
ルムが塗膜により全く汚染されない、○:フィルムが塗
膜によりわずかに汚染される。X:フィルムが塗膜によ
り明らかに汚染される、で表した。 (6)耐酸性 INのH2SO4中に60℃で1時間浸漬後目視により観
察した。◎:塗膜状態に全く変化のないもの、○:塗膜
状態にわずかな膨潤、変色の認められるもの、△:塗装
状態に明らかな変色が認められるもの、X:塗膜が溶解
ないしハクリしたもの、で表した。 (7)耐ハンダメッキ性(目視) JISC 6481に従いテストピースを260℃のハ
ンダ浴に10秒フロートさせるのを1サイクルとし、3
サイクル目、および6サイクル目に観察し、目視により
評価した。 (8)耐ハンダメッキ性(ゴバン目付着性) JISC 6481に従いテストピースを260℃のハ
ンダ浴に10秒フロートさせるのを1サイクルとし、6
サイクル後に、カッターで被膜面に1mmマスを100
個作り、セロファンテープを密着させて急激に引き離し
た後の被膜の付着状態を観察した。結果は、残ったマス
目の数/作ったマス目の数で表した。 (9)耐熱水浸漬テスト テストピースを80〜90℃の熱水に1時間浸漬した
後、カッターで被膜面に1mmマスを100個作り、セ
ロファンテープを密着させて急激に引き離した後の被膜
の付着状態を観察した。結果は、残ったマス目の数/作
ったマス目の数で表した。
【0061】
【発明の効果】本発明の活性エネルギー線重合性不飽和
樹脂組成物は、脂環式エポキシ基含有不飽和化合物
(A)中の脂環式エポキシ基とコロイダルシリカ(B)
成分中のシラノール基との反応が金属化合物(C)を触
媒にして容易に行える。しかもコロイダルシリカ(B)
と重合性不飽和基との結合が脂環式エポキシ基を介して
コロイダルシリカに結合するため、得られる「樹脂組成
物」を使用して得た「硬化性組成物」からなる被膜は、
耐熱性、耐薬品性に優れるほか、仕上がりがよく、透明
性等に優れる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1)で表わされる脂環式エポキシ基
    含有不飽和化合物(A)とコロイダルシリカ(B)とを
    金属キレート及び/又は金属アルコキシド(C)の存在
    下で反応させて得られる活性エネルギー線重合性不飽和
    樹脂組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 請求項1記載の活性エネルギー線重合性
    不飽和樹脂組成物を脱溶剤した粉末状活性エネルギー線
    重合性不飽和樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の活性エネルギー線重合性
    不飽和樹脂組成物からなる活性エネルギー線硬化性組成
    物。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の粉末状活性エネルギー線
    重合性不飽和樹脂組成物からなる粉末状活性エネルギー
    線硬化性組成物。
JP9281389A 1996-12-18 1997-09-29 活性エネルギー線重合性不飽和樹脂組成物 Pending JPH11100432A (ja)

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JP9281389A JPH11100432A (ja) 1997-09-29 1997-09-29 活性エネルギー線重合性不飽和樹脂組成物
PCT/JP1997/004660 WO1998027079A1 (fr) 1996-12-18 1997-12-17 Nouveaux composes, leurs polymeres, procedes de preparation de ces composes et polymeres et compositions renfermant ces composes
EP97949121A EP0899269A4 (en) 1996-12-18 1997-12-17 NOVEL COMPOUNDS, POLYMERS THEREOF, PROCESSES FOR THE PREPARATION THEREOF AND POLYMERS, AND COMPOSITIONS CONTAINING THE SAME
US09/125,161 US6063898A (en) 1996-12-18 1997-12-17 Compounds, polymers of them, processes for the preparation of both, and compositions containing the compounds

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003500509A (ja) * 1999-05-21 2003-01-07 アルバート カポテ ミグエル プリント回路及び封止材用の高性能シアネート−ビスマレイミド−エポキシ樹脂組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003500509A (ja) * 1999-05-21 2003-01-07 アルバート カポテ ミグエル プリント回路及び封止材用の高性能シアネート−ビスマレイミド−エポキシ樹脂組成物

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