JPH1098736A - 検出回路 - Google Patents

検出回路

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JPH1098736A
JPH1098736A JP9230497A JP23049797A JPH1098736A JP H1098736 A JPH1098736 A JP H1098736A JP 9230497 A JP9230497 A JP 9230497A JP 23049797 A JP23049797 A JP 23049797A JP H1098736 A JPH1098736 A JP H1098736A
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J29/00Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
    • H01J29/96One or more circuit elements structurally associated with the tube
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J9/00Apparatus or processes specially adapted for the manufacture, installation, removal, maintenance of electric discharge tubes, discharge lamps, or parts thereof; Recovery of material from discharge tubes or lamps
    • H01J9/42Measurement or testing during manufacture

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フォーカスマスク色選択構体を使用するCR
T中のブレークダウン現象を速やかに判別する。 【解決手段】 フォーカスマスク構体100にブレーク
ダウン現象が生じると、マスクのキャパシタンスとバイ
アス源210によってクロス−ストランド電流が供給さ
れる。クロス−ストランド電流が1次巻線を通って流れ
ると、2次巻線に2次電流ISEC が誘導される。2次電
流ISEC の大きさはクロス−ストランド電流の大きさと
変成器の1次巻線−2次巻線の巻線比との積に等しくな
る。2次電流ISEC は全波整流器227により整流さ
れ、可調整抵抗R2およびインダクタL1を経て駆動ト
ランジスタQ1に流れる。抵抗R2は、ブレークダウン
検出回路220が通常生じるリプル電圧および電流と真
正のブレークダウン現象とを区別できるように調整され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般的にはCRT
の分野に関するものであり、特に、フォーカスマスク色
選択構体を有するCRTにおけるブレークダウン現象を
検出することに関する。
【0002】
【従来の技術】TV受像機、コンピュータ、あるいはビ
デオ表示端末のようなビデオ表示装置において使用され
るCRTは、通常、高強化ガラスで作られた排気された
外囲器を含んでいる。この外囲器は、通常平垣な、ある
いは僅かに湾曲したフェースプレートと、ファンネル形
のベル(bell)部分と、それから延びるネックとを
具えている、フェースプレートの内面には螢光体スクリ
ーンが形成されている。
【0003】カラーCRTでは、異なる色の光を発する
特性を有する複数の螢光体領域を支える螢光体スクリー
ンと一緒に、複数の電子銃が使用される。電子ビームが
螢光体スクリーンに当たると、この螢光体スクリーンか
ら可視光が発せられる。色選択構体(color−se
lection structure)が、電子銃と螢
光体スクリーンの間に配置され、これにより各電子銃は
関連する形式の色の光を発生する螢光体だけを励起す
る。
【0004】このような色選択構体の1つにシャドウマ
スクがある。シャドウマスクは、電子が螢光体スクリー
ンに当たる通路上の途中で通過しなければならない複数
のアパーチャ(aperture)を有する薄いスチー
ル製のシートである。シャドウマスクは、シャドウマス
クに適当な角度で入射する電子だけがシャドウマスクの
アパーチャを通過し、適当な位置にある螢光体スクリー
ンに衝突するという点でフィルタとして機能するもので
ある。
【0005】このようなシャドウマスクの1つの欠点
は、透過率が約20%にすぎず、これはCRTの電子銃
から発せられた電子の約20%だけが最終的にシャドウ
マスクのアパーチャを通過し、螢光体スクリーンに衝突
することを意味する。残りの電子はシャドウマスクで吸
収され、そのエネルギーは熱として消散される。シャド
ウマスクの理論上の最大透過率は約33%であり、通
常、透過率は約18%である。
【0006】色選択構体を通過する電子がスクリーン上
の関連する形式の光を発生する螢光体だけを励起するこ
とを確実にすると共に色選択構体の透過率を高めるため
の幾つかの技術が知られている。このうな技術の1つで
は、色選択構体の各開孔中に4重極静電レンズを形成す
る2層フォーカスマスク色選択構体を採用している。各
4重極レンズは、この4重極レンズを通過する電子ビー
ムをその4重極レンズから成る静電界の相対的な大きさ
と極性とに従って、ターゲット上で一方の横断方向に集
束(フォーカス)し、これに直交する横断方向にデフォ
ーカスする。フォーカスマスク構体を使用すると、約6
0%を超える電子透過率が得られ、またフォーカスマス
ク構体は理論上1に近い最大透過率を有する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】フォーカスマスク形式
のCRTを構成することには成功したが、動作上の重大
な欠点のあることが分かった。特に、実験的なフォーカ
スマスク形式のCRTは、スクリーンを水平方向に横切
って延びる“変色バンド(discoloration
band)という表現が最も分り易い異常状態を発生
することが分った。この変色バンドは頻繁に生じ、フォ
ーカスマスク形式の色選択手段を使用したCRTの有用
性を著しく損なうものである。
【0008】ここで説明する本発明を構成する第1の観
点として、このような変色バンドは、フォーカスマスク
構体の残留磁界により引き起こされるビームのランディ
ング誤差、すなわち誤整合(misregistrat
ion:ミスレジストレーション)であると判断され
た。
【0009】ここで説明する本発明を構成する第2の観
点として、フォーカスマスク構体の残留磁界は、フォー
カスマスク構体の第1の層と第2の層との間の過渡的な
短絡回路、あるいはブレークダウン現象により生じる局
部的な電流に起因するものであることが判明した。この
ブレークダウン現象は、CRT内でトラップ(tra
p)される導電性粒子により突然生じる可能性がある。
【0010】ここで説明する本発明を構成する第3の観
点として、過渡的であり、局部的な短絡回路の発生が検
出される。回路は、フォーカスマスク色選択構体を使用
するCRT中のブレークダウン現象を速やかに判別す
る。このような回路は、例えば、変色バンド修正装置の
一部として関連する消磁回路を作動させるために使われ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による回路は、フ
ォーカスマスク色選択構体に供給される電流の増加を感
知する感知手段と、この電流の増加に応答して、パルス
波形を発生するパルス波形発生手段とを具えている。
【0012】感知手段は、フォーカスマスク色選択構体
に結合される1次巻線と、パルス波形発生手段に結合さ
れる2次巻線とを有する変成器を具えている。この変成
器は、電流変成器でもよいし、電圧変成器でもよい。代
りのものとして、また等価的なものとして、この感知手
段は、フォーカスマスク色選択構体に結合される入力
と、パルス波形発生手段に結合される出力とを有するオ
プト・アイソレータで構成してもよい。
【0013】パルス波形発生手段は、再トリガ可能な動
作モードとして構成される、単安定マルチバイブレータ
回路であってもよい。
【0014】ここに説明する本発明の1つの特徴に従っ
て構成される回路は、フォーカスマスク色選択構体に供
給される電流の増加を感知する感知手段と、パルス波形
を発生する単安定マルチバイブレータ回路と、感知手段
に応答して単安定マルチバイブレータ回路をトリガする
トリガ手段とを具えている。このトリガ手段は、半導体
デバイスから成り、例えば、マルチバイブレータ回路に
結合される出力を有するトランジスタでもよい。半導体
デバイスの導通状態は感知手段に応答する。
【0015】ここに説明する本発明の別の特徴に従って
構成される回路は、フォーカスマスク色選択構体に供給
される電流の増加を感知する感知手段と、この電流の増
加に応答してパルス波形を発生するパルス波形発生手段
と、フォーカスマスク色選択構体内において決まって生
じる電圧変動および電流変動とブレークダウン現象とを
判別するために、感知手段を較正する較正手段とを具え
ている。この較正手段は、調節可能な抵抗、例えばポテ
ンシオメータでもよい。
【0016】本願発明の上記の特徴、および他の特徴、
利点等については以下に図面を参照しながら行う説明に
より明らかにする。なお、各図面において、同じ構成要
素については同じ参照番号が付されている。
【0017】
【発明の実施の形態】フォーカスマスク構体100の一
例が図1に示されている。フォーカスマスク構体100
は垂直方向の金属製ストランド20を構成する第1の層
10を有し、各ストランドは図示の例では幅が約254
μm(約10ミル)、厚さが約50.8μm(約2ミ
ル)である。これらのストランドはAKスチールやパー
マロイのような強磁性体材料からなる。図示のフォーカ
スマスク構体はさらに水平方向の金属製ワイヤー40か
らなる第2の層30を有し、図示の例では各ワイヤー4
0の直径は約25.4μm(約1ミル)である。これら
の2つの層の各々の導体はバス・バー(bus ba
r)すなわち母線(図示せず)によって各端部において
互に接続されている。キャパシタCはフォーカスマスク
構体の2つの層間の固有キャパシタンスを表わしてい
る。垂直ストランド30と水平ワイヤー40は矩形のマ
スク開孔50を形成するように配列されており、一例と
して開孔50の水平方向の寸法は約508μm(約20
ミル)、垂直方向の寸法は約381μm(約15ミル)
である。
【0018】4重極集束作用は、垂直ストランド20の
導体と水平ワイヤー40の導体を互いに、典型的には数
百ボルトから1000ボルトを超える範囲の直流(D
C)でバイアスすることによって得られる。例えば、伝
送された電子を垂直の螢光体縞(ストライプ)上に導く
ために電子ビームを水平方向に集束するためには、図1
に示すように、水平ワイヤー40は垂直ストランド20
に対して正の極性をもつ必要がある。特定の寸法のCR
Tに対するバイアス電圧は、通常20キロボルト乃至3
0キロボルトのアルタ電圧に依存する。適当なフォーカ
スマスク構体は垂直ストランド20をアルタ電極に接続
し、水平ワイヤー40に更に正のバイアスを与えてい
る。
【0019】垂直ストランド20と水平ワイヤー40
は、約76.2μm(約3ミル)の厚みをもった例えば
ガラスフリットの真空適応性の電気絶縁物60によって
分離されていてもよい。入射電子ビームに対して見えな
いように絶縁物60を配列するのが有効であり、それに
よって4重極レンズの適正な動作と干渉する可能性のあ
る絶縁物の充電作用を避けることができる。
【0020】変色バンドの性質について研究した結果、
このような変色バンドはフォーカスマスク構体の残留磁
界によって引き起こされる位置づれに因り生じるという
重要な結論が得られた。さらに、局部的な過渡的短絡現
象、あるいはブレークダウン現象は大きな残留磁界源と
なることが判った。
【0021】このようなブレークダウン現象は、例えば
CRT内に含まれている汚染物質によって生じる。市販
の大量生産されたCRTは、通常、例えばアルミニウム
の破片(flake)、あるいはグラファイトや鉄の粒
子等の一般に導電性の微粒子の形であるレベルの汚染を
示す。変色バンドの異常状態(anomaly)を調査
することにより、CRT内の上記のような導電性粒子
が、変色バンドに至らしめるブレークダウン現象の発生
に重要な役割を果たしていることが明らかになった。
【0022】実験に基づく研究により、適正に構成され
たフォーカスマスク形式のCRTは、一般に概算で数分
に1回から数百時間に1回の範囲でその中に何処かで上
記の形式のブレークダウン現象の生じることが判った。
例えば輸送中の機械的な振動により、緩く固定されてい
た自由粒子が外れ易くなり、フォーカスマスク構体にお
いてブレークダウン現象の発生する可能性が大きくな
る。さらに、CRTの通常動作期間の間に発生する静電
力により、ゆるく固定されていた粒子が外れることもあ
る。このように、CRTの期待される寿命の間に、変色
バンドの発生に至るブレークダウン現象が予想されるこ
とは十分に合理性のあることである。
【0023】ブレークダウン現象と変色バンドとの間の
関連性については図2乃至図5を参照することにより十
分に理解することができる。図2を参照すると、ブレー
クダウン現象は、導電性粒子が水平ワイヤー40′と垂
直ストランド20′とを短絡する点Aで発生すると仮定
する。ブレークダウン現象を示す短絡回路を抵抗Rによ
って表わしている。抵抗Rを使用することにより、ブレ
ークダウン現象を生じさせる導電性微粒子が、小さな値
であるがそれに関連するある有限の抵抗値を持っている
ことを表わしている。
【0024】約4Aに等しいクロス−ストランド(cr
oss−strand)電流が、影響を受けた水平ワイ
ヤー40′および抵抗Rを通って影響を受けた垂直スト
ランド20′に流れる。大抵の場合、導電性微粒子はオ
ーム熱により破壊されるから、このクロス−ストランド
電流は約数マイクロ秒後には流れなくなる。また、第1
の層10および第2の層30に対するバイアス回路のイ
ンピーダンスは十分に高く、それを流れる電流を数アン
ペアに制限するので、クロス−ストランド電流の主たる
電流源はマスクのキャパシタに蓄積されたエネルギであ
る。一旦このエネルギが消費されると、クロス−ストラ
ンド電流は低下しなければならない。フォーカスマスク
構体100の温度はブレークダウン現象の期間の間それ
ほど上昇しない。
【0025】クロス−ストランド電流が流れることによ
り、水平ワイヤー40′の周囲に磁界Hが発生する。磁
界Hの強さは、水平ワイヤー40′に最も近い垂直スト
ランド20′の点で約3000A/m(アンペア毎メー
トル)である。導電性水平ワイヤー40′に近い特定の
点における磁界Hの強さは、その特定の点から水平ワイ
ヤー40′に最も近い点までの半径方向の距離に反比例
する。
【0026】図3を見ると明らかなように、磁界Hは垂
直ストランド20中に磁束密度B1を誘導する。図3の
(a)は、現時点では好ましいとされる強磁性体材料、
この場合、垂直ストランド20を形成するのに使用する
ことができるアニール(anneal:焼きなまし)さ
れたAKスチールのB−H曲線を示している。図3の
(b)はパーマロイ材料に対する同様なB−H曲線を示
している。図2に示すように、ストランド20′の一方
の側と反対側すなわち両側で磁界は互いに反対方向に向
いている。
【0027】図3の(a)のアニールされたAKスチー
ルの説明に戻ると、クロス−ストランド電流によってス
トランド20中に誘導される磁束密度B1 は点Aの上方
および下方約38.1mm(約150ミル)の距離内で
約10,000ガウス乃至20,000ガウスの範囲内
にある。
【0028】一旦クロス−ストランド電流が終了する
と、アニールされたAKスチールについては図4の
(a)、パーマロイについては図4の(b)に示すよう
に、磁束密度B1 の約半分が垂直ストランド20の飽和
領域に残留する。このようにして磁化された垂直ストラ
ンド20はこのとき実効的に棒磁石になり、図5に示す
ように、磁束密度B2 は垂直ストランド20から発生し
て周囲の真空内に入り込む。磁束密度B2 の大きさは水
平ワイヤー40′から約254μm(約10ミル)の距
離内では約50ガウスであり、この大きさは約38.1
mm(約150ミル)の距離では約3ガウスに低下す
る。約171ミリ(約675ミル)に等しいQスペース
(Q−space)を有する図示のフォーカスマスク形
式のCRTでは、この形式の磁束密度分布は、一例とし
て約60μmの最大不整合(misregistrat
ion:位置ずれ)、すなわちビームのランディング誤
差を生じさせる。
【0029】変色バンドを除去するための確実な解決方
法は、汚染物質を取り除くことである。しかしながら、
優れた製造技術により汚染物質の数を著しく減少させる
ことはできるが、市販の大量生産されたCRTでは、通
常ある程度の汚染物質のレベルを示すことはよく知られ
ていることである。従って、もし製造工程で汚染物質の
ない状態が要求されると、フォーカスマスク形式のCR
Tを製造するためのコストは著しく高く、恐らく法外に
高くなる。
【0030】変色バンド修正装置200のより優れた形
式の解決法が図6にブロック図の形で示されている。フ
ォーカスマスク構体100の第1層10は約20kV乃
至約30kVの間の値を示すアルタ電圧源に接続されて
いる。第2の層30はバイアス源210に結合されてお
り、該バイアス源210は、通常の設計によるものでよ
いが、もしブレークダウン現象が生じたときに、第1層
10と第2層30との間の適当なバイアス電圧を急速に
回復するのに十分強力であることが好ましい。
【0031】ブレークダウン検出回路220はバイアス
源210の動作点における急速な変化を検知することに
よりフォーカスマスク100におけるブレークダウン現
象を直ぐに検出する。例えば、ブレークダウン検出回路
220はバイアス源210によって供給される電圧の急
激な減少を検知するように構成することもできるし、バ
イアス源210から引き出される電流の急激な増大を検
知するように構成することもできる。一旦ブレークダウ
ン現象が検知されると、消磁制御回路230は消磁回路
270によってフォーカスマスク構体100の消磁を開
始する。
【0032】現時点で好ましいブレークダウン検出回路
220の実施例が図7に概略的に示されている。検知手
段262がバイアス源210と直列に結合されており、
また全波整流器227に結合されている。検知手段26
2は検知を行なう機能に加えて、高電圧のアルタ電圧源
と低電圧検出回路220との間を電気的に絶縁するとい
う有利な機能を有している。
【0033】検知手段262は幾つかの方法で構成する
ことができ、その幾つかが図8の(a)〜(c)に示さ
れている。ブレークダウン検出回路220の好ましい実
施例では、検知手段262は図8の(a)に示すように
電流変成器(変流器)T1 である。約4ターンの1次巻
線221はフォーカスマスク構体100の第1層30を
バイアスするのに使用される高電圧ワイヤー222によ
り形成されている。この形式のワイヤーは典型的には最
高で約35kVの電圧で使用することができる。2次巻
線223は、図示の実施例では24AWG(Ameri
can Wire Gauge)を200ターンしたも
のを有している。変成器T1 の1次、2次の各ターン
数、従って、そのターンの比は、ブレークダウン検出回
路220の特定の実施例によって変成器T1 に課せられ
る要求に従って変更し得ることは当業者には明らかであ
る。
【0034】検知手段262の代替品として、図8の
(b)に示すように、電圧変成器T2によって等価的に
構成することができる。この変成器T2 はフォーカスマ
スク構体100の2つの層10と30との間の公称電圧
からのランダムなずれを検知することによってバイアス
源210からの電流の流入を判別する。例えば、ブレー
クダウン現象が生じると、バイアス源210の出力は短
絡され、流入電流がバイアス源210から供給される。
しかしながら、バイアス源210の出力が短絡されてい
るので、バイアス源210の出力電圧は急激に低下し、
これによってブレークダウン現象の発生が示される。
【0035】変成器T2 の1次巻線263はフォーカス
マスク構体100の第2層30をバイアスするのに使用
される高電圧ワイヤー222によって形成されている。
変成器T2 の1次巻線263、2次巻線264の各ター
ン数、従って、そのターン数の比は、ブレークダウン検
出回路222の特定の実施例により、この変成器T2に
課せられる要求に従って変更されることは当業者には明
らかである。
【0036】変成器T2 ,T2 の1次巻線および2次巻
線はトロイダルコアに巻回される。トロイダルコアは、
例えば工業部品番号A−438281−2を有し、アー
ノルド エンジニアリング コーポレイション(Arn
old Engineering Co.)によって製
造されている。図8の(a)および(b)に示す実施例
でトロイダルコアを使用することは単なる一例で、その
他の幾何学的形状のコアは使用できないことを示すもの
ではない。
【0037】次に図8の(c)を参照する。検知手段2
62は光学的絶縁装置265を使用して構成することも
できる。図8の(a)乃至(c)に示す検知手段262
の構成は単なる例であって、ここで説明した本発明の構
成内容の範囲内で他の実施例を使用することができない
ことを意味するものでないことは当業者には明らかであ
る。
【0038】通常の動作では、フォーカスマスク構体1
00はブレークダウン現象の影響を受けない。図7を参
照すると、このような通常の動作期間の間、トランジス
タQ1は非導通状態、つまりオフ状態にある。抵抗R1
は電圧Vccを第1の単安定マルチバイブレータ225の
後縁(trailing−edge)トリガ入力224
に結合させる。第1の単安定マルチバイブレータ225
は、例えば工業部品番号CD4098Bをもっている。
マルチバイブレータ225の反転出力226はこのよう
な通常の動作期間の間高論理“H”にある。
【0039】フォーカスマスク構体100にブレークダ
ウン現象が生じると、マスクのキャパシタンスとバイア
ス源210によってクロス−ストランド電流が供給され
る。クロス−ストランド電流が1次巻線221を通って
流れると、2次巻線223に2次電流ISEC が誘導され
る。2次電流ISEC の大きさはクロス−ストランド電流
の大きさと変成器T1 の1次巻線−2次巻線の巻線比と
の積に等しくなる。
【0040】2次電流ISEC は全波整流器227により
整流され、可調整抵抗R2およびインダクタL1を経て
駆動トランジスタQ1に流れる。抵抗R2は、ブレーク
ダウン検出回路220が通常生じるリプル電圧および電
流と真正のブレークダウン現象とを区別できるように調
整される。
【0041】これによってトランジスタQ1は導通を開
始し、すなわちターンオンし、それによって例えば接地
電位である基準電位がマルチバイブレータ225の後縁
トリガ入力224に結合される。このような基準電位を
上記マルチバイブレータ225の後縁トリガ入力224
に結合するために他の適当な電子装置、例えば適当に構
成された演算増幅回路あるいは比較回路を上記トランジ
スタQ1の代わりに使用することができることは当業者
に明らかである。
【0042】入力224がVccから接地電位に変化する
ことにより、マルチバイブレータ225をトリガして反
転入力226に負方向パルス228を発生させるパルス
228はVccの電圧にほぼ等しいピーク−ピーク値をも
っている。パルス228の幅は抵抗R4とキャパシタC
5を適当に選択することによって設定される。現時点で
のブレークダウン検出回路の好ましい実施例では、パル
ス228のパルス幅は約50マイクロ秒に等しい。
【0043】ブレークダウン検出回路220の抵抗R6
はパルス228を図9に示す消磁制御回路230に結合
する。図9のスイッチS1およびS2は消磁制御回路に
対する手動による消磁を可能にするものである。図9に
示すこれらのスイッチの位置によれば自動消磁が可能で
ある。
【0044】図9を参照すると、負方向パルス228は
ダイオードD5と抵抗R13とによってナンドゲート2
33の入力231と232に結合される。消磁制御回路
230全体を通じて使用されるナンドゲートは工業部品
番号CD4093Bのものである。
【0045】これによって、ナンドゲート233の出力
は高論理“H”になり、これはD形フリップフロップ2
35のセット入力234に供給される。D形フリップフ
ロップ235は工業部品番号CD4013Bのものが使
用されている。入力234が高論理“H”になることに
より、フリップフロップ235の非反転出力236もま
た高論理“H”になる。
【0046】フリップフロップ235の出力236はナ
ンドゲート240の入力237に結合される。ナンドゲ
ート240の他の入力238はフォーカスマスク100
構体が正常に動作している間は一般に高論理“H”の状
態にある。この点については以下で詳細に説明する。従
って、ナンドゲート240の出力239は低論理“L”
であり、この状態が存在することはブレークダウン現象
が生じたことを表わしている。この低論理“L”はD形
フリップフロップ244のデータ入力241に結合され
る。
【0047】データ入力241における低論理“L”の
補信号は、クロック入力243におけるトリガパルスの
正方向への変化時にフリップフロップ224の反転出力
242に転送される。現在での消磁制御回路230の好
ましい実施例では、トリガパルス245はビデオ表示装
置の垂直ブランキングパルス246から取り出されると
いう利点があり、それによって消磁動作はブレークダウ
ン現象の検出後の次のブランキング期間まで遅延され
る。これによってビデオ表示装置の視聴者に迷惑をかけ
ることなく変色バンドの異常を修正することができる。
勿論ブレークダウン現象の検出時に直ちに消磁を行うこ
とができるように消磁制御回路230を適当に修正ある
いは省略することも可能なことは当業者には明らかであ
る。
【0048】垂直リトレース期間の間、垂直ブランキン
グパルス246は、一例として基準電位、例えば接地電
位よりも約4.5V低い電圧レベルに低下する。垂直ブ
ランキングパルス246は、光学的絶縁装置248、あ
るいは垂直偏向回路を消磁制御回路230から適当に絶
縁する他の任意の手段によって反転バッファ247に結
合される。反転バッファ247は正方向にトリガパルス
245を発生する。このパルス245は約12Vのピー
ク−ピーク値を有し、また垂直ブランキング期間にほぼ
等しい、すなわち約1ミリ秒のパルス幅をもっている。
【0049】トリガパルス245が一旦フリップフロッ
プ244のクロック入力243に供約されると、その反
転出力242に高論理“H”が現れ、この出力はナンド
ゲート252の出力249に結合される。トリガパルス
245はナンドゲート252の他の入力250に供給さ
れる。これによってナンドゲート252の出力251に
低論理“L”が発生し、この低論理“L”は反転バッフ
ァ253によって反転され、該バッファ253の出力2
54に発生する高論理“H”への変化は単安定マルチバ
イブレータ255をトリガする。単安定マルチバイブレ
ータ255は再トリガ不能形式に接続されたものが使用
されている。
【0050】マルチバイブレータ255がバッファ25
3によってトリガされると、その反転出力257は低論
理“L”になり、これは反転バッファ258および25
9により反転されて高論理“H”を発生する。この高論
理“H”の持続期間は抵抗R12とキャパシタC13を
適当に選択することによって設定される。好ましい実施
例では、この高論理“H”の持続時間は垂直ブランキン
グ期間にほぼ等しく、すなわち約1ミリ秒である。バッ
ファ258および259の出力は、図10に示す消磁回
路270の抵抗R7とR8とにより構成される分圧器に
供給される。
【0051】図10を参照すると、バッファ258およ
び259の出力における高論理“H”を抵抗R7とR8
とからなる分圧器に供給することにより、トランジスタ
Q2を導通、つまりターンオンさせる。これによって2
4Vの電圧はサイリスタQ3のゲート電極をトリガし、
その結果、消磁電流IDGが図11に示すように減衰振動
する態様で共振インダクタL2と共振キャパシタC6と
の間に流れ、フォーカスマスク構体100を消磁する。
【0052】図9および図10を参照する。フォーカス
マスク構体100の通常の動作期間の間、共振キャパシ
タC6は図示の実施例では公称890Vの直流電圧に十
分に充電されており、ナンドゲード240の入力238
は高論理“H”をとる。しかしながら、フォーカスマス
ク構体100の消磁期間の間、消磁電流IDGが消磁回路
270を通って流れ、共振キャパシタC6の両端間の電
圧Vc は公称の電圧以下に低下する。一旦消磁動作が完
了すると、キャパシタC6は次の消磁動作を予測してそ
の公称の電圧に再充電される。
【0053】ブレークダウン現象が検出され、それによ
って消磁動作が試みられて電圧Vcがその公称の電圧値
以下に低下している間は、フォーカスマスク構体100
は適正に消磁されない。このような状況は、例えば既に
消磁動作が進行している間にブレークダウン現象が検出
された場合に生じる。
【0054】消磁制御回路230は、共振キャパシタC
6が十分に充電されるまで消磁動作を有効に遅らせる機
能を与えることができる。従って、ブレークダウン現象
を検出して一旦消磁動作が開始されると、共振キャパシ
タC6が十分に充電された後の最初の垂直ブランキング
期間まで、ブレークダウン現象が検出されても後続する
消磁動作を開始させることはできない。単安定マルチバ
イブレータ256の前縁(leading−edge)
トリガ入力260は対応する単安定マルチバイブレータ
255の対応する入力に結合される。マルチバイブレー
タ256は再トリガ不能構成に接続される。
【0055】マルチバイブレータ255がバッファ25
3の出力254における正方向変化によりトリガされ、
それにより消磁が開始されると、マルチバイブレータ2
56は同様にトリガされ、その反転出力261にナンド
ゲート240の入力238に供給される低論理“L”が
発生する。マルチバイブレータ256の出力261がナ
ンドゲート240の入力238に高論理“H”を供給す
るまで消磁動作を開始することはできない。これはマル
チバイブレータ256が最初にトリガされたのち、予め
定められた時点で生じる。この予め定められた時点は抵
抗R14とキャパシタC2を適当に選択することにより
設定される。
【0056】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、フォー
カスマスク形式の陰極線管において、内部で生ずる垂直
ストランドと水平ワイヤーとの間のブレークダウン現象
に起因する短絡によりクロス−ストランド電流が流れ
て、上記ストランドに残留磁界が生じても、この残留磁
界は消磁回路の作用により急速に除去されるから、変色
あるいは褐色のバンドがスクリーンに現れるのを確実に
防止することができる。変成器が、フォーカスマスクの
第2の層に供給される電圧または電流のランダムな変化
を速やかに検出する。パルス波形発生器が変化器に結合
され、電圧または電流の急激な変化に応答してパルス波
形を発生する。
【0057】以上、本発明を特定の実施例について説明
したが、本発明の本質から逸脱しない範囲内で図示の実
施例を変更し、あるいは変形できることは言うまでもな
い。例えば、ブレークダウン検出回路220と消磁制御
回路230とによって実行される論理機能はマイクロプ
ロセッサおよびそれに関連する回路によっても実行でき
ることは当業者には明らかである。従って、特許請求の
範囲は前述の説明および実施例から当然に考えられるす
べての変形を包含することを意図していることはいうま
でもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のフォーカスマスク形式の色選択構体を示
す図である。
【図2】フォーカスマスク色選択構体におけるブレーク
ダウン現象を説明するのに有効な図である。
【図3】フォーカスマスク色選択構体におけるブレーク
ダウン現象を説明するのに有効な図である。
【図4】フォーカスマスク色選択構体におけるブレーク
ダウン現象を説明するのに有効な図である。
【図5】フォーカスマスク色選択構体におけるブレーク
ダウン現象を説明するのに有効な図である。
【図6】本発明の装置による変色バンド修正装置をブロ
ックの形式で示した図である。
【図7】図6中のブロック図で示した回路成分を回路図
の形で示した図である。
【図8】図6中のブロック図で示した回路成分の部分を
回路図の形で示した図である。
【図9】図6中のブロック図で示した回路成分の部分を
回路図の形で示した図である。
【図10】従来の共振消磁回路を示す図である。
【図11】図10の消磁回路の動作を説明するのに有効
な図である。
【符号の説明】
100 フォーカスマスク構体 200 変色バンド修正装置 220 ブレークダウン検出回路 230 消磁制御回路 270 消磁回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リチヤード ウイリアム ノスカー アメリカ合衆国 ニユージヤージ州 プリ ンストン ホーソーン・アベニユー 269

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フォーカスマスク色選択構体を用いたC
    RTにおけるブレークダウン現象を検出する検出回路で
    あって、 前記フォーカスマスク色選択構体に供給される電流の増
    加を感知する感知手段と、 前記電流の増加に応答するパルス波形を発生するパルス
    波形発生手段とから成る、前記検出回路。
  2. 【請求項2】 前記感知手段が、前記フォーカスマスク
    色選択構体に結合される第1の巻線と、前記パルス波形
    発生手段に結合される第2の巻線とを有する変成器を具
    えている、請求項1記載の検出回路。
  3. 【請求項3】 前記変成器が電流変成器から成る、請求
    項2記載の検出回路。
  4. 【請求項4】 前記変成器が電圧変成器から成る、請求
    項2記載の検出回路。
  5. 【請求項5】 前記感知手段が、前記フォーカスマスク
    色選択構体に結合される入力と、前記パルス波形発生手
    段に結合される出力とを有するオプト・アイソレータを
    具えている、請求項1記載の検出回路。
  6. 【請求項6】 前記パルス波形発生手段が単安定マルチ
    バイブレータ回路から成る、請求項1記載の検出回路。
  7. 【請求項7】 前記単安定マルチバイブレータ回路が再
    トリガ可能な動作モード用に構成されている、請求項6
    記載の検出回路。
  8. 【請求項8】 フォーカスマスク色選択構体を用いたC
    RTにおけるブレークダウン現象を検出する検出回路で
    あって、 前記フォーカスマスク色選択構体に供給される電流の増
    加を感知する感知手段と、 パルス波形を発生する単安定マルチバイブレータ回路
    と、前記感知手段に応答して前記マルチバイブレータ回
    路をトリガするトリガ手段とから成る、前記検出回路。
  9. 【請求項9】 前記トリガ手段が半導体デバイスから成
    る、請求項8記載の検出回路。
  10. 【請求項10】 前記半導体デバイスの伝導状態が前記
    感知手段に応答する、請求項9記載の検出回路。
  11. 【請求項11】 前記半導体デバイスがトランジスタか
    ら成る、請求項9記載の検出回路。
  12. 【請求項12】 前記半導体デバイスが前記マルチバイ
    ブレータ回路に結合される出力を有する、請求項9記載
    の検出回路。
  13. 【請求項13】 フォーカスマスク色選択構体を用いた
    CRTにおけるブレークダウン現象を検出する検出回路
    であって、 前記フォーカスマスク色選択構体に供給される電流の増
    加を感知する感知手段と、 前記電流の増加に応答してパルス波形を発生するパルス
    波形発生手段と、 前記フォーカスマスク色選択構体内において生じる電圧
    変動および電流変動と前記ブレークダウン現象とを判別
    するために、前記感知手段を調べる検査手段とから成
    る、前記検出回路。
  14. 【請求項14】 前記検査手段が調節可能な抵抗から成
    る、請求項13記載の検出回路。
  15. 【請求項15】 前記調節可能な抵抗がポテンシオメー
    タから成る、請求項14記載の検出回路。
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