JPH1097057A - 水なし平版印刷版原版 - Google Patents

水なし平版印刷版原版

Info

Publication number
JPH1097057A
JPH1097057A JP24967096A JP24967096A JPH1097057A JP H1097057 A JPH1097057 A JP H1097057A JP 24967096 A JP24967096 A JP 24967096A JP 24967096 A JP24967096 A JP 24967096A JP H1097057 A JPH1097057 A JP H1097057A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photosensitive layer
printing plate
plate precursor
poly
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24967096A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Kokuni
昌宏 小國
Kazuoki Goto
一起 後藤
Norimasa Ikeda
憲正 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP24967096A priority Critical patent/JPH1097057A/ja
Publication of JPH1097057A publication Critical patent/JPH1097057A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】画像再現性と耐刷性の両方に優れた水なし平版
印刷版原版を得る。 【解決手段】支持体上に感光層、インキ反発層をこの順
に積層してなる水なし平版印刷版原版において、該感光
層がジアゾ化合物を含有し、かつ感光層の露光後の引張
特性が初期弾性率5〜75kgf/mm2 の物性を有し
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水なし平版印刷版原
版に関するものであり、さらに詳しくは耐刷性に優れ、
かつ画像再現性も良好な水なし平版印刷版原版に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、シリコーンゴムやフッ素樹脂
をインキ反発層として使用し、湿し水を用いずに平版印
刷を行うための印刷版、とりわけ選択的に露光現像して
なる感光性平版印刷版原版が種々提案されている。
【0003】このような水なし平版印刷とは、画線部と
非画線部とを基本的にほぼ同一平面に存在させ、画線部
をインキ受容層、非画線部をインキ反発層としてインキ
の付着性の差異を利用して、画線部のみにインキを着肉
させた後、紙などの被印刷体にインキを転写して印刷を
する平版印刷方法において、非画線部がシリコーンゴ
ム、フッ素樹脂などのインキ反発性を有する物質からな
り、湿し水を用いずに印刷可能であるような印刷方法を
意味する。
【0004】例えば、ポジ型水なし平版印刷版原版とし
ては、特公昭54−26923号公報、特公昭56−2
3150号公報などに支持体上に光重合性感光層とイン
キ反発層であるシリコーンゴム層とが積層された水なし
平版印刷版原版、また特公平3−56622号公報、特
開昭61−153655号公報などに支持体上に光二量
化型感光層とインキ反発層であるシリコーンゴム層とが
積層された水なし平版印刷版原版が提案されている。ネ
ガ型水なし平版印刷版原版としては、特公昭61−54
222号公報などに、支持体上に1,2−ナフトキノン
−2−ジアジド−5−スルホン酸クロリドとフェノール
ホルムアルデヒドノボラック樹脂の部分エステル化物を
多官能イソシアネートで架橋した光剥離性感光層、およ
びその上にインキ反発層としてのシリコーンゴム層を積
層した水なし平版印刷版原版が提案されている。
【0005】これらの水なし平版印刷版原版は、通常ポ
ジフィルムもしくはネガフィルムを通して、活性光線に
より露光される。そして、その後、現像処理されること
により、画線部に対応したインキ反発層のみが剥ぎ取ら
れて感光層あるいは場合によってはその下層のプライマ
層や支持体が露出し、インキ着肉性の画線部となる。フ
ッ素樹脂をインキ反発層に用いる感光性平版印刷版原版
としては、特開平2−254449号公報、特開平2−
85855号公報などには、1H,1H,2H,2H−
ヘプタデカフルオロデシルメタクリレートを用いたフッ
素樹脂をインキ反発層とする水なし平版印刷版原版が開
示されている。
【0006】ところで、上記で説明した水なし平版印刷
版原版の内、ポジ型水なし平版印刷版原版の感光層に用
いられる光反応性化合物としては、多くの提案がなされ
ている。特公昭54−26923号公報、特開平5−2
81714号公報などには、特定のアミノ基含有モノマ
を用いることにより高感度な水なし平版印刷版原版が得
られる方法が開示されている。また、特開平4−174
437号公報、特開平5−34901号公報などには、
アミノ基を含有しない特定のモノマを用いた水なし平版
印刷版原版が開示されている。更に、特開平1−237
663号公報、特開平2−237663号公報などに
は、側鎖にエチレン性不飽和基を有する重合体を用いる
方法が開示されている。湿し水を使用する平版印刷版原
版に通常用いられているジアゾ化合物を水なし平版印刷
版原版に用いる方法としては、特開平6−3811号公
報、特開平4−299346号公報などに4−ジアゾジ
フェニルアミンとホルムアルデヒドとの縮合物を用いた
水なし平版印刷版原版が開示されている。
【0007】しかしながら、これらの光反応性化合物を
用いた場合、いずれも光硬化性であるため、露光後の感
光層が硬くてもろくなる欠点を有している。感光層が硬
くてもろくなると、長時間の印刷、とりわけオフセット
印刷を行った場合、接着界面で破壊が起こってしまう。
特に商業オフ輪印刷を行う場合、水なし平版印刷版とブ
ランケットとの間でインキの転移が行われる時に版に繰
り返し応力が加わり、感光層とインキ反発層との接着界
面での破壊が起こりやすく、高耐刷性が得られなかっ
た。とりわけ、光二量化化合物やジアゾ化合物を用いた
場合は顕著であり、印刷の比較的初期で破壊が生じてい
た。光重合性化合物を用いた場合、化合物の種類を選べ
ば感光層は柔軟になり、耐刷性は向上する。しかしなが
ら、光重合性化合物は露光時の温度の影響を受けやすい
という欠点を有している。このため、冬季や寒冷地で低
温露光すると十分な光重合が起こらず、そのため感光層
とインキ反発層との接着が不十分となり、やはり高耐刷
性が得られなかった。
【0008】画像再現性の点から見れば、光重合性化合
物と比較して、光二量化化合物やジアゾ化合物は露光時
の温度の影響を受けにくく、冬季や寒冷地での低温露光
に適しているが、感光層が硬くてもろいため、耐刷性と
画像再現性の両方を十分に満足する水なし平版印刷版原
版を得ることは困難であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術の諸
欠点を改良するために創案されたもので、感光層にジア
ゾ化合物を含有させることにより画像再現性に優れてお
り、とりわけ低温での露光でも良好な画像再現性を有し
ており、かつ該感光層の露光後の初期弾性率を5〜75
kgf/mm2 に規定することで耐刷性も優れた水なし
平版印刷版原版を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる発明は以下により
達成される。すなわち、 (1)支持体上に少なくとも感光層、インキ反発層をこ
の順に積層してなる水なし平版印刷版原版において、該
感光層がジアゾ化合物を含有し、かつ該感光層の露光後
の引張特性が 初期弾性率:5〜75kgf/mm2 の物性を有することを特徴とする水なし平版印刷版原
版。
【0011】(2)支持体上に少なくとも感光層、イン
キ反発層をこの順に積層してなる水なし平版印刷版原版
において、該感光層がジアゾ化合物と光重合性化合物の
両方を含有し、かつ該感光層の露光後の引張特性が 初期弾性率:5〜75kgf/mm2 の物性を有することを特徴とする水なし平版印刷版原
版。
【0012】(3)該感光層の露光後の引張特性が 破断伸度:10%以上 の物性を有することを特徴とする(1)および(2)記
載の水なし平版印刷版原版。
【0013】(4)該感光層の光重合性化合物が多官能
モノマであることを特徴とする(2)記載の水なし平版
印刷版原版。
【0014】(5)該感光層がバインダポリマを含有す
ることを特徴とする(1)〜(4)記載の水なし平版印
刷版原版。
【0015】(6)該感光層のジアゾ化合物とバインダ
ポリマの配合割合が、ジアゾ化合物100重量部に対し
てバインダポリマ10〜5,000重量部であることを
特徴とする(5)記載の水なし平版印刷版原版。
【0016】(7)支持体と感光層との間にプライマ層
を有することを特徴とする(1)〜(6)記載の水なし
平版印刷版原版。
【0017】(8)該プライマ層が光硬化性組成物を光
硬化させた層であることを特徴とする(7)記載の水な
し平版印刷版原版。
【0018】(9)該プライマ層が熱硬化性組成物を熱
硬化させた層であることを特徴とする(7)記載の水な
し平版印刷版原版。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に本発明の構成についてさら
に具体的に説明する。
【0020】本発明で用いられる支持体としては、通常
の水なし平版印刷版原版で用いられているもの、あるい
は提案されているものであればいずれでもよい。すなわ
ち通常の平版印刷機にセットできるたわみ性と印刷時に
加わる荷重に耐えるものであれば十分である。
【0021】例えば、アルミニウム、銅、亜鉛、鋼など
の金属板、およびクロム、亜鉛、銅、ニッケル、アルミ
ニウム、鉄などがメッキあるいは蒸着された金属板、ポ
リエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート
などのポリエステル、ポリエチレン、ポリスチレン、ポ
リプロピレンなどのようなプラスチックフィルムないし
はシート、クロロプレンゴム、NBRのようなゴム弾性
を有する支持体、あるいはかかるゴム弾性を有する支持
体、もしくは紙、樹脂コート紙、アルミニウムなどの金
属箔が張られた紙などが挙げられる。
【0022】これらの内、好ましいのは金属板あるいは
プラスチックフィルムであり、とりわけアルミニウムを
主として用いた金属板が好ましい。このような金属板は
そのまま用いるか、アルカリ水溶液あるいは酸性水溶液
による脱脂処理などによりプレーン化して使用する。も
しくは機械的方法、電解エッチング法などにより砂目形
状を形成させてもよい。機械的方法としては、例えばポ
ール研磨法、ブラシ研磨法、液体ホーニングによる研磨
法バフ研磨法が挙げられる。電解エッチング法として
は、リン酸、硫酸、塩酸、硝酸などを含む溶液を用いて
エッチングする方法が挙げられる。上記の各種方法は、
単独あるいは二種以上組み合わせて用いることができ、
また上記以外の表面処理方法を単独あるいは二種以上組
み合わせて用いてもよい。
【0023】本発明の水なし平版印刷版原版において、
支持体と感光層との接着は、画像再現性耐刷性などの基
本的な版性能にとって非常に重要であるので、好ましく
は支持体に感光層を塗布する前に、感光層と支持体との
十分な接着性を得るためのプライマ層を設けるのがよ
い。また、ハレーション防止や染色性の点からもプライ
マ層を設けることが好ましい。
【0024】プライマ層としては、例えば特開昭60−
22903号公報に提案されている種々の感光性ポリマ
を露光して硬化したもの、特開平4−322181号公
報に提案されているメタクリル系含リンモノマを露光し
て硬化したもの、特開平2−7049号公報に提案され
ているメタクリル系エポキシ化合物を露光して硬化せし
めたもの、特開昭62−50760号公報に提案されて
いるエポキシ樹脂を熱硬化したもの、特開昭63−13
3151号公報に提案されているゼラチンを硬膜したも
の、特開平1−282270号公報に提案されているウ
レタン樹脂を用いたものなどを挙げることができる。こ
の他にも、尿素樹脂類、フェノール樹脂類、メラミン樹
脂類、ベンゾグアナミン樹脂類、フェノキシ樹脂類、後
述の感光層に用いるようなジアゾ樹脂類、セルロースお
よびその誘導体類、キチン、キトサン、ミルクカゼイ
ン、大豆タンパク質、アルブミンなどを硬膜したものも
有効である。また、これら以外のものを用いてもよい。
【0025】更に、プライマ層を柔軟化させる目的で、
前述プライマ層にガラス転移温度(Tg)が20℃以
下、好ましくはTgが0℃以下であるポリマおよびコポ
リマを添加することも可能である。ガラス転移温度Tg
とは、無定型高分子材料の物性がガラス状態からゴム状
態(またはその逆)に変化する転移点(温度)のことを
いう。慣用的にはデイラトメータを用いて、試料の体積
を温度を上げながら測定し、体積(比容)−温度曲線の
勾配が急に変化する点として決定される。
【0026】このようなガラス転移温度(Tg)が20
℃以下であるポリマおよびコポリマとしては、後述の感
光層で述べる次のようなものが挙げられるが、これらに
限定されない。
【0027】(1)ビニルポリマ類 (a)ポリオレフィン類 (b)ポリスチレン類 (c)(メタ)アクリル酸エステルポリマ類 (2)未加硫ゴム (3)ポリオキシド類(ポリエーテル類) (4)ポリエステル類 (5)ポリウレタン類 (6)ポリアミド類 これらのガラス転移温度(Tg)が室温以下であるポリ
マおよびコポリマの添加割合は任意であり、フィルム層
を形成できる範囲であれば、添加剤だけでプライマ層を
形成してもよい。また、これらのプライマ層には、ポリ
マのフィルム形成能を向上させるために適当な架橋剤を
適当量加えてもよい。更に必要に応じ、染料、pH指示
薬、露光焼き出し剤、フォトクロ化合物、光重合開始
剤、接着助剤、顔料、シリカ粒子、界面活性剤などの添
加剤を適当量加えることも可能である。また、公知の硬
化触媒を適当量加えることは任意である。
【0028】プライマ層中の各成分の配合割合について
は特に限定されないが、好ましくは上記のポリマあるい
はコポリマ、または光重合や熱重合組成物の一種もしく
は二種以上を100重量部、必要に応じて適当な架橋剤
を0〜100重量部、染料や顔料、フォトクロ化合物、
接着助剤、界面活性剤などの添加剤を必要に応じてそれ
ぞれ0〜100重量部、公知の触媒を0〜10重量部加
えることにより設けるのがよい。
【0029】プライマ層の膜厚としては、0.1〜10
0μm、好ましくは0.2〜50μm、より好ましくは
0.5〜20μmである。薄すぎると塗布時にピンホー
ルなどの欠点が生じやすくなり、厚すぎると経済的に不
利である。
【0030】次に、本発明に用いられる感光層について
説明する。
【0031】本発明の感光層は、ジアゾ化合物を含有
し、かつ該感光層の露光後の引張特性が初期弾性率で5
〜75kgf/mm2 の物性を有することを最大の特徴
としている。
【0032】本発明に用いられるジアゾ化合物として
は、例えば4−ジアゾジフェニルアミンとホルムアルデ
ヒドとの縮合物で代表されるジアゾ樹脂などが挙げられ
る。ジアゾ樹脂としては、好ましくは下記一般式(I)
で示される化合物が挙げられるが、これらに限定されな
い。
【0033】
【化1】 (式中、R1、R2、R3およびR4は水素原子、アル
キル基、アルキルオキシ基、アルケニル基、アルキニル
オキシ基、アリール基およびアリールオキシ基の群から
選ばれる少なくとも1種であり、それぞれ同一でも異な
っていてもよい。Xは陰イオンである。Yは連結基であ
る。) R1〜R4の具体例としては、水素原子、メチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル
基、ノニル基、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキ
シ基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ
基、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ビニルオキシ
基、アリルオキシ基、ブテニルオキシ基、フェニル基、
ベンジル基、フェノキシ基、ベンジルオキシ基などが挙
げられるが、これらに限定されない。Xは陰イオンであ
り、塩素イオンやテトラクロロ亜塩酸などを用いること
により水溶性のジアゾ樹脂を得ることができ、また四フ
ッ化ホウ素、六フッ化リン酸、トリイソプロピルナフタ
レンスルホン酸、4,4’−ビフェニルスルホン酸、
2,5−ジメチルベンゼンスルホン酸、2−ニトロベン
ゼンスルホン酸、2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−
ベンゾイルベンゼンスルホン酸などを用いることにより
有機溶剤可溶性のジアゾ樹脂を得ることができるが、こ
れらに限定されない。Yは連結基であり、酸素原子、硫
黄原子、置換あるいは非置換の窒素原子、炭化水素基な
どが挙げられ、単独でも2種以上組み合わせたものでも
よい。
【0034】上記ジアゾ樹脂におけるジアゾモノマの具
体例としては、4−ジアゾジフェニルアミン、1−ジア
ゾ−4−(N,N−ジメチルアミノ)ベンゼン、1−ジ
アゾ−4−(N,N−ジエチルアミノ)ベンゼン、1−
ジアゾ−4−(N−エチル−N−ヒドロキシエチルアミ
ノ)ベンゼン、1−ジアゾ−4−(N−メチル−N−ヒ
ドロキシアミノ)ベンゼン、1−ジアゾ−2,5−ジエ
トキシ−4−ベンゾイルアミノベンゼン、1−ジアゾ−
4−(N−ベンジルアミノ)ベンゼン、1−ジアゾ−4
−N,N−ジメチルアミノベンゼン、1−ジアゾ−4−
モルホリノベンゼン、1−ジアゾ−2−エトキシ−4−
(N,N−ジメチルアミノ)ベンゼン、4−ジアゾジメ
チルアニリン、1−ジアゾ−2,5−ジブトキシ−4−
モルホリノベンゼン、1−ジアゾ−2,5−ジメトキシ
−4−モルホリノベンゼン、1−ジアゾ−4−(N−エ
チル−N−ヒドロキシエチルアミノ)ベンゼン、1−ジ
アゾ−3−エトキシ−4−(N−メチル−N−ベンジル
アミノ)ベンゼン、1−ジアゾ−3−クロロ−4−
(N,N−ジエチルアミノ)ベンゼン、1−ジアゾ−3
−メチル−4−ピロリジノベンゼン、1−ジアゾ−2−
クロロ−4−(N,N−ジメチルアミノ)−5−メトキ
シベンゼン、1−ジアゾ−3−メトキシ−4−ピロリジ
ノベンゼン、3−メトキシ−4−ジアゾジフェニルアミ
ン、3−エトキシ−4−ジアゾジフェニルアミン、3−
(n−プロポキシ)−4−ジアゾジフェニルアミン、3
−(イソプロポキシ)−4−ジアゾジフェニルアミンな
どが挙げられる。また、縮合剤としては、ホルムアルデ
ヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチ
ルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、またはベンズア
ルデヒドなどが挙げられる。
【0035】また、ジアゾ化合物とヒドロキシベンゾフ
ェノン類との当モル反応物も用いることができる。ただ
し、両者が反応してアゾ化合物を形成することのないよ
う、pHは7.5以下で接触させる。ジアゾ化合物は上
記に示したジアゾ樹脂と同様のものが用いられる。ヒド
ロキシベンゾフェノン類としては、2,2’,4,4’
−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒド
ロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,
2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ−5−スル
ホベンゾフェノンのアルカリ塩、2−ヒドロキシ−4−
メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸などが用いら
れる。特にスルホン酸基を含むものは安定性に優れてい
る。
【0036】更に、上記以外でも、例えば下記に示すよ
うなジアゾ化合物も有効である。
【0037】
【化2】 本発明においては、露光後の感光層の初期弾性率が5〜
75kgf/mm2 、破断伸度が10%以上の物性を有
することが重要である。そのため、好ましくは感光層中
に光重合性化合物を併用したり、バインダポリマを含有
させる方法が用いられる。
【0038】光重合性化合物としては、レジスト材料や
感光性組成物、感光性印刷版原版に使用されている光重
合性化合物を用いることができる。とりわけ、ポジ型水
なし平版印刷版原版の光重合性感光層に用いられている
多官能モノマが好ましい。このような多官能モノマとし
ては、例えば以下のような化合物が挙げられるがこれら
に限定されない。
【0039】アミノ基含有モノマ アミノ基含有モノマとしては、例えばモノアミン化合物
やジアミン化合物、ポリアミン化合物のようなアミン化
合物とグリシジルメタクリレート、メタクリル酸、メタ
クリル酸無水物などのエチレン性不飽和基を有する化合
物との反応生成物が挙げられる。この場合のアミン化合
物としては、例えば以下のものが挙げられる。
【0040】ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチル
アミン、1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタンジ
アミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,8−オクタン
ジアミン、モノオキシエチレンジアミン、ジオキシエチ
レンジアミン、トリオキシエチレンジアミン、ポリオキ
シエチレンジアミン、モノオキシプロピレンジアミン、
ジオキシプロピレンジアミン、トリコキシプロピレンジ
アミン、ポリオキシプロピレンジアミン、N−ヒドロキ
シエチルヘキサプロピレンジアミン、N−ヒドロキシイ
ソプロピルヘキサプロピレンジアミン、N,N’−ジヒ
ドロキシエチルヘキサプロピレンジアミン、トリメチレ
ンビス(4−アミノベンゾエート)、キシリレンジアミ
ン、N−ヒドロキシエチル−m−キシリレンジアミン、
N−ヒドロキシイソプロピル−m−キシリレンジアミン
など。
【0041】アミノ基含有モノマの具体例としては以下
のものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0042】N,N,N’,N’−テトラ(2−ヒドロ
キシ−3−メタクリロキシプロピル)モノオキシエチレ
ンジアミン、N,N,N’,N’−テトラ(2−ヒドロ
キシ−3−メタクリロキシプロピル)ジオキシエチレン
ジアミン、N,N,N’,N’−テトラ(2−ヒドロキ
シ−3−メタクリロキシプロピル)デカオキシエチレン
ジアミン、N,N,N’,N’−テトラ(2−ヒドロキ
シ−3−メタクリロキシプロピル)トリトリアコンタオ
キシエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラ
(2−ヒドロキシ−3−アクリロキシプロピル)トリオ
キシエチレンジアミン、N,N,N’−トリ(2−ヒド
ロキシ−3−メタクリロキシプロピル)−N’−モノ
(2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピル)モノオキシ
エチレンジアミン、N,N,N’−トリ(2−ヒドロキ
シ−3−メタクリロキシプロピル)−N’−モノ(2−
ヒドロキシ−3−メトキシプロピル)ジオキシエチレン
ジアミン、N,N’−ジ(2−ヒドロキシ−3−メタク
リロキシプロピル)−N,N’−ジ−(2−ヒドロキシ
−3−メトキシプロピル)モノオキシエチレンジアミ
ン、N,N’−ジ(2−ヒドロキシ−3−メタクリロキ
シプロピル)−N,N’−ジ(2−ヒドロキシ−3−メ
トキシプロピル)ジオキシエチレンジアミン、N,N,
N’−トリ(2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシプロ
ピル)−N’−モノ(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプ
ロピル)モノオキシエチレンジアミン、N,N,N’−
トリ(2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシプロピル)
−N’−モノ(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピ
ル)ジオキシエチレンジアミン、N,N’−ジ(2−ヒ
ドロキシ−3−メタクリロキシプロピル)−N,N’−
ジ(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)モノオキ
シエチレンジアミン、N,N’−ジ(2−ヒドロキシ−
3−メタクリロキシプロピル)−N,N’−ジ(2−ヒ
ドロキシ−3−ブトキシプロピル)ジオキシエチレンジ
アミン、N,N,N’,N’−テトラ(2−ヒドロキシ
−3−メタクリロキシプロピル)モノオキシプロピレン
ジアミン、N,N,N’,N’−テトラ(2−ヒドロキ
シ−3−メタクリロキシプロピル)デカオキシプロピレ
ンジアミン、N,N,N’,N’−テトラ(2−ヒドロ
キシ−3−アクリロキシプロピル)トリオキシプロピレ
ンジアミン、N,N,N’,N’−テトラ(2−ヒドロ
キシ−3−アクリロキシプロピル)ヘキサオキシプロピ
レンジアミン、N,N,N’−トリ(2−ヒドロキシ−
3−メタクリロキシプロピル)−N’−モノ(2−ヒド
ロキシ−3−メトキシプロピル)モノオキシプロピレン
ジアミン、N,N,N’−トリ(2−ヒドロキシ−3−
メタクリロキシプロピル)−N’−モノ(2−ヒドロキ
シ−3−メトキシプロピル)ジオキシプロピレンジアミ
ン、N,N,N’−トリ(2−ヒドロキシ−3−メタク
リロキシプロピル)−N’−モノ(2−ヒドロキシ−3
−メトキシプロピル)デカオキシプロピレンジアミン、
N,N’−ジ(2−ヒロロキシ−3−メタクリロキシプ
ロピル)−N,N’−ジ(2−ヒドロキシ−3−メトキ
シプロピル)モノオキシプロピレンジアミン、N,N’
−ジ(2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシプロピル)
−N,N’−ジ(2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピ
ル)ジオキシプロピレンジアミン、N,N,N’−トリ
(2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシプロピル)−
N’−モノ(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)
モノオキシプロピレンジアミン、N,N,N’−トリ
(2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシプロピル)−
N’−モノ(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)
ジオキシプロピレンジアミン、N,N’−ジ(2−ヒド
ロキシ−3−メタクリロキシプロピル)−N,N’−ジ
(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)モノオキシ
プロピレンジアミン、N,N’−ジ(2−ヒドロキシ−
3−ブトキシプロピル)ジオキシプロピレンジアミン、
N,N,N’−トリ(2−ヒドロキシ−3−メタクリロ
キシプロピル)−N’−モノ(2−ヒドロキシ−3−
(2−エチルヘキシロキシ)プロピル)トリオキシプロ
ピレンジアミン、N,N,N’−トリ(2−ヒドロキシ
−3−メタクリロキシプロピル)−N’−モノ(2−ヒ
ドロキシ−3−フェノキシプロピル)トリオキシプロピ
レンジアミン、N,N,N’,N’−テトラ(2−ヒド
ロキシ−3−メタクリロキシプロピル)m−キシリレン
ジアミン、N,N,N’,N’−テトラ(2−ヒドロキ
シ−3−メタクリロキシプロピル)p−キシリレンジア
ミン、N,N,N’,N’−テトラ(2−ヒドロキシ−
3−アクリロキシプロピル)m−キシリレンジアミン、
N,N,N’,N’−テトラ(2−ヒドロキシ−3−ア
クリロキシプロピル)p−キシリレンジアミン、N,
N,N’−トリ(2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシ
プロピル)−N’−モノ(2−ヒドロキシ−3−メトキ
シプロピル)m−キシリレンジアミン、N,N,N’−
トリ(2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシプロピル)
−N’−モノ(2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピ
ル)p−キシリレンジアミン、N,N’−ジ(2−ヒド
ロキシ−3−メタクリロキシプロピル)−N,N’−ジ
(2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピル)m−キシリ
レンジアミン、N,N’−ジ(2−ヒドロキシ−3−メ
タクリロキシプロピル)−N,N’−ジ(2−ヒドロキ
シ−3−メトキシプロピル)p−キシリレンジアミン、
N−モノ(2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシプロピ
ル)−N,N’,N’−トリ(2−ヒドロキシ−3−メ
トキシプロピル)m−キシリレンジアミン、N−モノ
(2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシプロピル)−
N,N’,N’−トリ(2−ヒドロキシ−3−メトキシ
プロピル)p−キシリレンジアミン、N,N,N’−ト
リ(2−ヒドロキシ−3−アクリロキシプロピル)−
N’−モノ(2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピル)
m−キシリレンジアミン、N,N,N’−トリ(2−ヒ
ドロキシ−3−アクリロキシプロピル)−N’−モノ
(2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピル)p−キシリ
レンジアミンなど。
【0043】上記に示したアミノ基含有モノマは、上層
のインキ反発層との接着性を向上させる点から活性シリ
ル基を含有していてもよい。とりわけ、上層がシリコー
ンゴム層である場合、アセトキシシリル基や、アルコキ
シシリル基、ケトオキシムシリル基、ハイドロジェンシ
リル基、ハロゲン化シリル基などの活性シリル基を有す
るモノマを用いることが好ましい。
【0044】アミノ基を含まないモノマ アミノ基を含まないモノマとしては、例えばエチレン性
不飽和結合を有する化合物が挙げられる。これらの中で
は、グリシジル基とカルボン酸を反応させるなどの方法
により、水酸基を含有させたようなモノマを用いること
も好ましい。
【0045】このようなアミノ基を含有しないモノマの
具体例としては以下のものが挙げられるがこれらに限定
されない。
【0046】(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸
メチルや(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル
酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アク
リル酸ヘキシル、グリシジル(メタ)アクリレート、
1,4−ブタンジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキ
サンジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジ(メ
タ)アクリレート、1,9−ノナンジ(メタ)アクリレ
ート、1,10−デカンジ(メタ)アクリレート、エチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、グリセリン1モルに(メタ)アクリル酸を
1〜3モル反応させたもの、トリメチロールプロパン1
モルに(メタ)アクリル酸を1〜3モル反応させたも
の、ペンタエリスリトール1モルに(メタ)アクリル酸
1〜4モル反応させたもの、ポリビニルアルコールに
(メタ)アクリル酸を反応させたもの、多官能アルコー
ルに(メタ)アクリル酸を反応させたもの、モノカルボ
ン酸にグリシジル(メタ)アクリレートを反応させたも
の、マレイン酸やアジピン酸などの多官能カルボン酸に
グリシジル(メタ)アクリレートを反応させたもの、エ
ポキシ化合物に(メタ)アクリル酸を反応させたもの、
多官能エポキシ化合物に(メタ)アクリル酸を反応させ
たものなど。
【0047】上記に示したアミノ基を含まないモノマ
は、上層のインキ反発層との接着性を向上させる点から
活性シリル基を含有していてもよい。とりわけ、上層が
シリコーンゴム層である場合、アセトキシシリル基や、
アルコキシシリル基、ケトオキシムシリル基、ハイドロ
ジェンシリル基、ハロゲン化シリル基などの活性シリル
基を有するモノマを用いることが好ましい。
【0048】光重合性化合物としては、上記に示した光
重合性モノマ以外にも、光二量化化合物や光架橋性化合
物なども用いることができる。これらの光重合性化合物
は単独でも2種以上混合して用いてもよいが、ジアゾ化
合物と組み合わせて使用する点から考えて2種以上を適
当量混合して用いることが好ましい。光重合性化合物と
しては、ジアゾ化合物との組合せから、とりわけ水酸基
を含有した化合物が好ましい。
【0049】またバインダーポリマとしては、露光後の
感光層の初期弾性率が5〜75kgf/mm2 、破断伸
度が10%以上の物性を有するためには、好ましくはガ
ラス転移温度(Tg)が20℃以下、さらに好ましくは
Tgが0℃以下のバインダーポリマが選ばれる。代表的
なバインダーポリマとしては以下のものが挙げられる
が、これらに限定されない。
【0050】(1)ビニルポリマ類 Tgが20℃以下のビニル系ポリマの具体例としては、
例えば以下に示すものが挙げられるが、これらに限定さ
れない。
【0051】(a)ポリオレフィン類 ポリ(1−ブテン)、ポリ(5−シクロヘキシル−1−
ペンテン)、ポリ(1−デセン)、ポリ(1,1−ジク
ロロエチレン)、ポリ(1,1−ジメチルブテン)、ポ
リ(1,1−ジメチルプロペン)、ポリ(1−ドデセ
ン)、ポリエチレン、ポリ(1−ヘプテン)、ポリ(1
−ヘキセン)、ポリメチレン、ポリ(6−メチル−1−
ヘプテン)、ポリ(5−メチル−1−ヘキセン)、ポリ
(2−メチルプロペン)、ポリ(1−ノネン)、ポリ
(1−オクテン)、ポリ(1−ペンテン)、ポリ(5−
フェニル−1−ペンテン)、ポリプロピレン、ポリイソ
ブチレン、ポリ(1−ブテン)、ポリ(ビニルブチルエ
ーテル)、ポリ(ビニルエチルエーテル)、ポリ(ビニ
ルイソブチルエーテル)、ポリ(ビニルメチルエーテ
ル)など。
【0052】(b)ポリスチレン類 ポリ(4−[(2−ブトキシエトキシ)メチル]スチレ
ン)、ポリ(4−デシルスチレン)、ポリ(4−ドデシ
ルスチレン)、ポリ[4−(2−エトキシエトキシメチ
ル)スチレン]、ポリ([4−(1−エチルヘキシロキ
シメチル)スチレン]、ポリ[4−(ヘキシロキシメチ
ル)スチレン]、ポリ(4−ヘキシルスチレン)、ポリ
(4−ノニルスチレン)、ポリ[4−(オクチロキシメ
チル)スチレン]、ポリ(4−オクチルスチレン)、ポ
リ(4−テトラデシルスチレン)など。
【0053】(c)(メタ)アクリル酸エステルポリマ
類 ポリ(ブチルアクリレート)、ポリ[2−(2−シアノ
エチルチオ)エチルアクリレート]、ポリ[3−(2−
シアノエチルチオ)プロピルアクリレート]、ポリ[6
−(シアノメチルチオ)ヘキシルアクリレート]、ポリ
(2−エトキシエチルアクリレート)、ポリ(エチルア
クリレート)、ポリ(2−エチルヘキシルアクリレー
ト)、ポリ(ヘキシルアクリレート)、ポリ(3−メト
キシプロピルアクリレート)、ポリ(オクチルアクリレ
ート)、ポリ(ヒドロキシエチルアクリレート)、ポリ
(ヒドロキシプロピルアクリレート)、ポリ(デシルメ
タクリレート)、ポリ(ドデシルメタクリレート)、ポ
リ(2−エチルヘキシルメタクリレート)、ポリ(オク
タデシルメタクリレート)、ポリ(テトラデシルメタク
リレート)、ポリ(n−ヘキシルメタクリレート)、ポ
リ(ラウリルメタクリレート)など。
【0054】(2)未加硫ゴム Tgが20℃以下の未加硫ゴムの具体例としては、例え
ば以下に示すものが挙げられるが、これらに限定されな
い。
【0055】ポリ(1,3−ブタジエン)、ポリ(2−
クロロ−1,3−ブタジエン)、ポリ(2−デシル−
1,3−ブタジエン)、ポリ(2,3−ジメチル−1,
3−ブタジエン)、ポリ(2−エチル−1,3−ブタジ
エン)、ポリ(2−ヘプチル−1,3−ブタジエン)、
ポリ(2−イソプロピル−1,3−ブタジエン)、ポリ
(2−メチル−1,3−ブタジエン)、クロロスルホン
化ポリエチレンなど。
【0056】(3)ポリオキシド類(ポリエーテル類) Tgが20℃以下のポリオキシド類の具体例としては、
例えば以下に示すものが挙げられるが、これらに限定さ
れない。
【0057】ポリアセトアルデヒド、ポリ(ブタジエン
オキシド)、ポリ(1−ブテンオキシド)、ポリ(ドデ
センオキシド)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(イ
ソブテンオキシド)、ポリホルムアルデヒド、ポリ(プ
ロピレンオキシド)、ポリ(テトラメチレンオキシ
ド)、ポリ(トリメチレノキシド)など。
【0058】(4)ポリエステル類 Tgが20℃以下のポリエステル類の具体例としては、
例えば以下に示すものが挙げられるが、これらに限定さ
れない。
【0059】ポリ[1,4−(2−ブテン)セバケー
ト]、ポリ[1,4−(2−ブテン)セバケート]、ポ
リ(デカメチレンアジペイト)、ポリ(エチレナジペイ
ト)、ポリ(オキシジエチレンアジペイト)、ポリ(オ
キシジエチレンアゼラエイト)、ポリ(オキシジエチレ
ンドデカンジエイト)、ポリ(オキシジエチレングルタ
レイト)、ポリ(オキシジエチレンヘプチルマロネイ
ト)、ポリ(オキシジエチレンマロネイト)、ポリ(オ
キシジエチレンメチルマロネイト)、ポリ(オキシジエ
チレンノニルマロネイト)、ポリ(オキシジエチレンオ
クタデカンジエイト)、ポリ(オキシジエチレンオキザ
レイト)、ポリ(オキシジエチレンピメレイト)、ポリ
(オキシジエチレンセバケート)、ポリ(ペンタメチレ
ンアジペイト)、ポリ(テトラメチレンアジペイト)、
ポリ(トリメチレンアジペイト)など。
【0060】(5)ポリウレタン類 ポリイソシアネート類と多価アルコールより得られるポ
リウレタンは一般的にはTgは20℃以下である。多価
アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリ
コール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール、グリセリン、トリメチロールプロパンなどが挙
げられるがこれらに限定されない。ポリイソシアネート
類としては、パラフェニレンジイソシアネート、トルイ
レンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、トリジンジイソシアネート、キシリレンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロ
ンジイソシアネートなどが挙げられるがこれらに限定さ
れない。
【0061】(6)ポリアミド類 Tgが20℃以下のポリアミド類の具体例としては、例
えば以下に示すものが挙げられるが、これらに限定され
ない。
【0062】分子量150〜1500のポリエーテルセ
グメントを含有する共重合ポリアミド、より具体的には
末端にアミノ基を有しポリエーテルセグメント部分の分
子量が150〜1500であるポリオキシエチレンと脂
肪族ジカルボン酸またはジアミンとからなる構成単位を
30〜70重量%含有するところの共重合ポリアミドな
ど。
【0063】上記(1)〜(6)に示したバインダポリ
マは単独で用いてもよいし、また2種以上を混合して用
いてもよい。これらの中ではポリウレタン、ポリエステ
ル、ビニル系ポリマ、未加硫ゴムが好ましい。とりわけ
ジアゾ化合物との組合せから水酸基を含んだバインダポ
リマが好ましい。
【0064】本発明の感光層には、必要に応じて染料、
顔料、pH指示薬、焼き出し剤、界面活性剤、重合禁止
剤、酸、塩基、光開始剤、光増感剤、光増感助剤などの
各種添加剤を適当量加えることが好ましい。
【0065】本発明においては、感光層の露光後の初期
弾性率が、5〜75kgf/mm2であり、好ましくは
10〜65kgf/mm2 、より好ましくは10〜60
kgf/mm2 、さらに好ましくは10〜50kgf/
mm2 であることが重要である。露光後の初期弾性率
が、5kgf/mm2 未満の場合は、感光層が脆くな
り、印刷時に感光層が破壊してしまう。75kgf/m
m2 を越える場合は、感光層が硬くなり、オフセット印
刷を行った場合に感光層とインキ反発層との間で繰り返
し応力がかかり、感光層とインキ反発層間との接着界面
で破壊が起こり高耐刷性が得られない。
【0066】さらに、感光層の露光後の破断伸度は10
%以上であることが好ましい。より好ましくは、50%
以上、さらに好ましくは100%以上である。破断伸度
が10%未満の場合には、感光層がもろくなり、オフセ
ット印刷を行った場合に感光層が破壊され、高耐刷性が
得られない。
【0067】ここで、感光層の露光後の初期弾性率、破
断伸度とは以下の方法により測定されるものをいう。
【0068】[感光層の初期弾性率、破断伸度]これら
の感光層の引張特性は、JIS K6301に従って測
定することができる。すなわち、未露光の水なし平版印
刷版原版を可溶性溶剤に浸漬し、インキ反発層および感
光層を支持体から脱落溶解させる。得られた溶液を濾過
し、可溶性溶剤に不溶のインキ反発層を分離する。さら
に該液を固形分30%に減圧濃縮し、感光液とする。該
感光液をガラス板に塗布し、乾燥した後ガラス板よりシ
ートを剥がし、得られた約300μmの厚さのシートか
ら4号ダンベルでテストピースを作製し、3kWの超高
圧水銀灯(オーク製作所製)を用いUVメーター(オー
ク製作所ライトメジャータイプUV365)で12mW
/cm2 の照度で10分間露光し、テンシロン RTM
−100(オリエンテック(株)製)を用い引張速度2
0cm/分で、JIS K6301に従って初期弾性
率、破断伸度を測定する。
【0069】感光層の各成分の配合割合については、本
発明の特徴である初期弾性率5〜75kgf/mm2 、
破断伸度10%以上を再現するため、ジアゾ化合物を1
00重量部に対して光重合性化合物を0〜10,000
重量部、好ましくは5〜1,000重量部、より好まし
くは10〜500重量部加え、バインダポリマを0〜1
0,000重量部、好ましくは10〜5,000重量
部、より好ましくは50〜1,000重量部加え、染
料、顔料、pH指示薬、焼き出し剤、界面活性剤、重合
禁止剤、酸、塩基、光開始剤、光増感剤、光増感助剤な
どの各種添加剤をそれぞれ0〜100重量部、好ましく
は0〜50重量部、より好ましくは0.5〜40重量部
加えるのがよい。感光層がこのような配合割合を有する
と、画像再現性並びに耐刷性に優れたものとなる。
【0070】感光層の膜厚としては、0.1〜100μ
m、好ましくは0.5〜50μm、より好ましくは0.
5〜20μmである。薄すぎると塗布時にピンホールな
どの欠点が生じやすくなり、厚すぎると経済的に不利に
なる。
【0071】次に、本発明に用いられるインキ反発層に
ついて説明する。
【0072】インキ反発層としては、シリコーンゴムを
用いるもの、フッ素樹脂を用いるものが挙げられる。こ
れらの中では、材料供給の簡便さなどからシリコーンゴ
ムが好ましい。
【0073】シリコーンゴムを用いる場合、シリコーン
ゴムは大別して以下の2種に分類されるが、これらに限
定されない。
【0074】(1)縮合型シリコーンゴム 縮合型シリコーンゴムを形成する方法としては、下記一
般式(II)で示される繰り返し単位を有する分子量数
千〜数十万の線状有機ポリシロキサンを架橋剤により架
橋する方法が一般的である。
【0075】
【化3】 (式中、nは2以上の整数、R5、R6は炭素数1〜5
0の置換あるいは非置換のアルキル基、炭素数2〜50
の置換あるいは非置換のアルケニル基、炭素数4〜50
の置換あるいは非置換のアリール基の群から選ばれる少
なくとも一種であり、それぞれ同一でも異なっていても
よい。R5、R6の全体の40%以下がビニル、フェニ
ル、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化フェニルであり、全
体の60%以上がメチル基であるものが好ましい。) このような線状有機ポリシロキサンは有機過酸化物を添
加して熱処理を施すことにより、さらに架橋したシリコ
ーンゴムとすることもできる。
【0076】このような線状ポリシロキサンには、通常
以下の一般式(III)に示されるような架橋剤を添加
することにより架橋させる。
【0077】 R7m SiZ4-m (III) (式中、mは0〜2の整数であり、R7はアルキル基、
アルケニル基、アリール基、またはこれらの組み合わさ
れた基を示し、それらはハロゲン原子、アミノ基、水酸
基、アルコキシ基、アリールオキシ基、(メタ)アクリ
ルオキシ基、チオール基などの官能基を置換基として有
していてもよい。Zは水素原子、水酸基、アルコキシ
基、アシルオキシ基、ケトオキシム基、アミド基、アミ
ノオキシ基、アミノ基、グリシジル基、メタクリル基、
アリル基、ビニル基などを有するアセトキシシラン、ケ
トオキシムシラン、アルコキシシラン、アミノシラン、
アミドシランなどが挙げられるが、これらに限定されな
い。) このような縮合型シリコーンゴムには、錫、亜鉛、鉛、
カルシウム、マンガンなどの金属を含んだ化合物などを
触媒として添加することは任意である。
【0078】(2)付加型シリコーンゴム 付加型シリコーンゴムを形成する方法としては、分子中
に2個以上のエチレン性不飽和結合を有するポリシロキ
サン化合物と多価ハイドロジェンポリシロキサン化合物
とを反応させる方法が一般的である。分子中に2個以上
のエチレン性不飽和結合を有するポリシロキサン化合物
としてはα,ω−ジビニルポリジメチルシロキサン、両
末端メチル基の(メチルシロキサン)(ジメチルシロキ
サン)共重合体などが挙げられる。多価ハイドロジェン
ポリシロキサン化合物としては、α,ω−ジメチルポリ
メチルハイドロジェンシロキサン、両末端メチル基の
(メチルポリメチルハイドロジェンシロキサン)(ジメ
チルシロキサン)共重合体などが挙げられる。
【0079】このような付加型シリコーンゴムには、白
金単体、塩化白金、オレフィン配位白金などを触媒とし
て添加する。
【0080】インキ反発層の膜厚としては、0.5〜1
00μm、好ましくは0.5〜10μm、より好ましく
は1.0〜5μmである。薄すぎる場合には耐刷性およ
びインキ反発性の点で問題を生じる。厚すぎると経済的
に不利であるばかりでなく、現像時にインキ反発層を除
去しにくくなり、画像再現性の低下をもたらす。
【0081】以上説明したようにして構成された水なし
平版印刷版原版においては、表面のインキ反発層保護の
目的および露光工程でのフィルムの真空密着性を改善す
るために、インキ反発層の表面にプレーンまたは凹凸処
理した薄い保護フィルムをラミネートまたは薄いプラス
チックシート状物を塗布または転写して保護層とするこ
ともできる。保護フィルム、保護層は露光工程において
有用であるが、現像工程においては、剥離または溶解に
よって除去され、印刷工程においては不必要なものであ
る。
【0082】有用な保護フィルムは紫外線透過性を有
し、100μm以下、好ましくは10μm以下の厚みを
有するもので、その代表例として、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレ
ート、セロファンなどを挙げることができる。これらの
保護フィルムの表面はフィルムとの密着性を改良するた
めに凹凸加工を施すことができる。また、保護フィルム
の代わりにコーティングなどの方法で保護層を形成させ
ておいてもよい。
【0083】本発明で用いられる水なし平版印刷版は、
例えば次のようにして製造される。まず必要に応じて各
種粗面化処理した支持体上に、リバースコータ、エアナ
イフコータ、メーヤバーコータなどの通常のコータ、あ
るいはホエラのような回転塗布装置を用い感光層を構成
すべき組成物溶液を塗布、乾燥及び必要に応じて熱キュ
アを行う。なお、必要に応じて前述したように支持体と
感光層の間に同様の方法でプライマ層を設けた後、イン
キ反発層を形成しうる溶液を感光層上に同様の方法で塗
布し、通常60〜180℃の温度で数分間熱処理して、
十分に硬化せしめてインキ反発層を形成する。必要なら
ば、保護層をさらに塗布するか保護フィルムを該インキ
反発層上にラミネータなどを用いてカバーする。
【0084】このようにして製造された水なし平版印刷
版は、例えば光透過性フィルムの場合はそのまま、ある
いは剥いで、光透過性の劣るフィルムの場合は剥いでか
ら真空密着されたポジフィルムを通して活性光線で露光
される。この露光工程で用いられる光源は、紫外線を豊
富に発生するものであり、水銀灯、カーボンアーク灯、
キセノンランプ、メタルハライドランプ、タングステン
ランプ、蛍光灯などを用いることができる。
【0085】次いで、保護フィルムがある時は剥いでか
ら、自動現像装置を用いるかあるいは手による現像を行
うことによって、未露光部のインキ反発層、あるいはそ
の下の感光層が除去され、感光層あるいはプライマ層あ
るいは支持体表面が露出しインキ受容部となる。自動現
像装置としては、好ましくは前処理部と現像部、及び後
処理部がこの順に設けられている現像装置を用いるのが
よい。場合によっては後処理部の後方にさらに水洗部が
設けられていてもよい。このような現像装置の具体例と
しては、東レ(株)製TWL−1160、TWL−65
0などの現像装置、あるいは特開平4−2265号や特
開平5−2272号、特開平5−6000号などに開示
されている現像装置を挙げることができる。また、これ
らの現像装置を組み合わせて用いることもできる。
【0086】前処理液ならびに後処理液としては、通常
水なし平版印刷版原版の現像に開示されているものが用
いられる。また現像液としては水が通常用いられるが、
これらに限定されず、水や親水系溶剤、疎水系溶剤、界
面活性剤を適当に組み合わせて前処理液や現像液として
用いてもよい。逆に、現像液と後処理液を組み合わせて
用いてもよい。後処理液には通常染料などを含有させる
ことにより、後処理と同時に染色を行うことも可能であ
る。
【0087】
【実施例】以下に実施例により本発明を更に詳しく説明
するが、本発明はこれらに限定されない。
【0088】合成例1 4−ジアゾジフェニルアミン硫酸塩14.5gを氷冷下
で41.0gの濃硫酸に溶解した。温度を10℃以下に
保ちながら、この反応液に1.4gのパラホルムアルデ
ヒドをゆっくり添加した。
【0089】この反応混合物を氷冷下、500mlのエ
タノールに滴下し、生じた沈殿を濾過した。エタノール
で洗浄後、この沈殿物を100mlの純水に溶解し、こ
の液に7.0gの塩化亜鉛を溶解した20gの冷水溶液
を加えた。
【0090】生じた沈殿を濾過した後、エタノールで洗
浄し、これを150mlの純水に溶解した。この液に
8.0gのヘキサフルオロリン酸アンモニウムを溶解し
た20gの冷水溶液を加えた。生じた沈殿を濾過し、水
洗した後、乾燥してジアゾ化合物1を得た。
【0091】合成例2 合成例1において、4−ジアゾジフェニルアミン硫酸塩
の代わりに4−ジアゾジメチルアニリンを用いる以外は
全て合成例1と同様の方法でジアゾ化合物2を得た。
【0092】合成例3 合成例1において、4−ジアゾジフェニルアミン硫酸塩
の代わりに3−(イソプロポキシ)−4−ジアゾジフェ
ニルアミンを用いる以外は全て合成例1と同様の方法で
ジアゾ化合物3を得た。
【0093】合成例4 合成例1において、ヘキサフルオロリン酸アンモニウム
の代わりにテトラフルオロホウ酸アンモニウムを用いる
以外は全て合成例1と同様の方法でジアゾ化合物4を得
た。
【0094】実施例1 厚さ0.24mmのアルミ板上に、下記の組成のプライ
マ層を、硬化後の膜厚が9μmになるように塗布して1
50℃×2分間乾燥した後、3kWの超高圧水銀灯(オ
ーク製作所製)を用いUVメーター(オーク製作所ライ
トメジャータイプUV365)で12mW/cm2 の照
度で10分間露光し硬化させた。
【0095】 (1)2−ヒドロキシエチルメタクリレート/2−ヒドロキシ 110重量部 エチルアクリレート/ケタクリル酸メチル/アクリル酸 メチル=20/20/30/30の共重合体 (2)ジアゾ化合物1 30重量部 (3)トリメチロールプロパンジアクリレート 30重量部 (4)2,4−ジエチルチオキサントン 5重量部 (5)黄色顔料(KET−YELLOW402、大日本インキ 5重量部 化学工業(株)製) (6)白色顔料(FINEX−25、堺化学社製) 20重量部 (7)N,N−ジメチルホルムアミド 250重量部 (8)テトラヒドロフラン 150重量部 プライマ層の上層に、下記の組成の感光層を、乾燥後の
膜厚が2μmになるように塗布して、120℃×1分間
乾燥した。
【0096】 (1)ジアゾ化合物1 20重量部 (2)2−ヒドロキシエチルメタクリレート/2−ヒドロキシ 50重量部 エチルアクリレート/N−(4−ヒドロキシフェニル) メタクリルアミド/アクリル酸=40/10/47/3 の共重合体 (3)”サンプレン”IB1700D(三洋化成工業(株)製 50重量部 ポリウレタン樹脂) (4)キシリレンジアミン1モルとグリシジルメタクリレート 10重量部 4モルとを反応させたもの (5)ペンタエリスリトールトリアクリレート 10重量部 (6)4,4’−(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン 4重量部 (7)2−クロロチオキサントン 5.5重量部 (8)ビクトリアピュアブルーBOHの4−トルエンスルホン 0.4重量部 酸塩 (9)MCF323(大日本インキ化学工業(株)製界面活性 0.1重量部 剤) (10)N,N−ジメチルホルムアミド 250重量部 (11)メチルエチルケトン 100重量部 感光層の上層に、下記の組成のシリコーンゴム層を、乾
燥後の膜厚が2μmになるように塗布して、120℃×
2分間乾燥硬化した。
【0097】 (1)両末端水酸基のポリジメチルシロキサン 100重量部 (平均分子量50,000) (2)メチルトリアセトキシシラン 9.9重量部 (3)ジブチル錫ジオクテート 0.1重量部 (4)ヘキサン 190重量部 (5)トルエン 50重量部 シリコーンゴム層の上層に、膜厚8μmのポリプロピレ
ンフィルムをラミネートして保護層とし、水なし平版印
刷版原版を得た。
【0098】得られた水なし平版印刷版原版にポジフィ
ルムを30秒真空密着させ、20℃の温度で3kWの超
高圧水銀灯(オーク製作所製)を用いUVメーター(オ
ーク製作所ライトメジャータイプUV365)で24m
W/cm2 の照度で3分間露光した。
【0099】露光後、保護層であるポリプロピレンフィ
ルムを剥離し、東レ(株)製自動現像装置TWL−65
0を用いて現像した。この際、前処理液としては東レ
(株)製”PP−F”、現像液としては水、後処理液と
しては東レ(株)製”PA−F”を使用した。
【0100】得られた水なし平版印刷版は良好な画像再
現性を示した。結果を表1に示す。
【0101】また耐刷性を調べるため、得られた印刷版
を用い、インキとして”ドライオカラーアーティスト”
(大日本インキ化学工業(株)製)を用い、印刷機とし
て”LITHOPIA”(三菱重工(株)製)を用いて
耐刷性テストを実施したところ、良好な耐刷性が得られ
た。結果を表1に示す。
【0102】耐刷性に用いた上記水なし平版印刷版原版
を前記に示した方法で感光層の初期弾性率、破断伸度を
測定した。結果を表1に示す。
【0103】実施例2 実施例1において、感光層に用いたジアゾ化合物1をジ
アゾ化合物2に変更する以外は全て実施例1と同様にし
て原版を作製し、実施例1と同様の評価を行った。結果
を表1に示す。
【0104】実施例3 実施例1において、感光層に用いたジアゾ化合物1をジ
アゾ化合物3に変更する以外は全て実施例1と同様にし
て原版を作製し、実施例1と同様の評価を行った。結果
を表1に示す。
【0105】実施例4 実施例1において、感光層に用いたジアゾ化合物1をジ
アゾ化合物4に変更する以外は全て実施例1と同様にし
て原版を作製し、実施例1と同様の評価を行った。結果
を表1に示す。
【0106】比較例1 実施例1において、感光層中のジアゾ化合物1を除いた
以外は全て実施例1と同様にして原版を作製し、実施例
1と同様の評価を行った。結果は表1に示す通りであ
り、実施例と比較して画像再現性が劣っていた。
【0107】比較例2 実施例1において、感光層を下記に示す組成に変更した
以外は全て実施例1と同様にして原版を作製し、実施例
1と同様の評価を行った。
【0108】 (1)ジアゾ化合物1 80重量部 (2)2−ヒドロキシエチルメタクリレート/2−ヒドロキシ 5重量部 エチルアクリレート/N−(4−ヒドロキシフェニル) メタクリルアミド/アクリル酸=40/10/47/3 の共重合体 (3)キシリレンジアミン1モルとグリシジルメタクリレート 5重量部 4モルとを反応させたもの (4)4,4’−(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン 4重量部 (5)2−クロロチオキサントン 5.5重量部 (6)ビクトリアピュアブルーBOHの4−トルエンスルホン 0.4重量部 酸塩 (7)MCF323(大日本インキ化学工業(株)製界面活性 0.1重量部 剤) (8)N,N−ジメチルホルムアミド 250重量部 (9)メチルエチルケトン 100重量部 結果は表1に示す通りであり、実施例と比較して感光層
の初期弾性率の値が高く、破断伸度の値が小さいため、
耐刷性が劣っていた。
【0109】実施例5 実施例1において、感光層を下記に示す組成に変更した
以外は全て実施例1と同様にして原版を作製し、実施例
1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
【0110】 (1)ジアゾ化合物1 19.5重量部 (2)2−ヒドロキシエチルメタクリレート/2−ヒドロキシ 50重量部 エチルアクリレート/N−(4−ヒドロキシフェニル) メタクリルアミド/アクリル酸=40/10/47/3 の共重合体 (3)”サンプレン”IB1700D(三洋化成工業(株)製 50重量部 ポリウレタン樹脂) (4)ビクトリアピュアブルーBOHの4−トルエンスルホン 0.4重量部 酸塩 (5)MCF323(大日本インキ化学工業(株)製界面活性 0.1重量部 剤) (6)N,N−ジメチルホルムアミド 200重量部 (7)メチルエチルケトン 130重量部 実施例6 実施例1において、プライマ層を以下に示す組成に変更
し、光硬化の代わりに200℃×2分間加熱硬化させる
以外は全て実施例1と同様にして原版を作製し、実施例
1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
【0111】 (1)ポリウレタン樹脂”ミラクトン”P22S 80重量部 (日本ポリウレタン(株)製) (2)ヘキサメチレンジイソシアネート 10重量部 (3)エポキシ・フェノール・尿素樹脂”SJ9372” 20重量部 (関西ペイント(株)製) (4)白色顔料(FINEX−25、堺化学社製) 20重量部 (5)N,N−ジメチルホルムアミド 250重量部 (6)テトラヒドロフラン 20重量部 実施例7 実施例1において、感光層を下記に示す組成に変更した
以外は全て実施例1と同様にして原版を作製し、実施例
1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
【0112】 (1)ジアゾ化合物1 20重量部 (2)2−ヒドロキシエチルメタクリレート/2−ヒドロキシ 50重量部 エチルアクリレート/N−(4−ヒドロキシフェニル) メタクリルアミド/アクリル酸=45/5/47/3の 共重合体 (3)”サンプレン”C−800B−40(三洋化成工業(株 50重量部 )製ポリウレタン樹脂) (4)トリオキシプロピレンジアミン1モルとグリシジルメタ 10重量部 クリレート4モルとを反応させたもの (5)グリセリンジアクリレート 10重量部 (6)4,4’−(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン 4重量部 (7)2−クロロチオキサントン 5.5重量部 (8)ビクトリアピュアブルーBOHの4−トルエンスルホン 0.4重量部 酸塩 (9)MCF323(大日本インキ化学工業(株)製界面活性 0.1重量部 剤) (10)N,N−ジメチルホルムアミド 250重量部 (11)メチルエチルケトン 100重量部
【表1】
【0113】
【発明の効果】本発明の水なし平版印刷版原版は、感光
層中にジアゾ化合物を含有し、かつ感光層の露光後の引
張特性が初期弾性率5〜75kgf/mm2 の物性を有
しているので、画像再現性と耐刷性の両方に優れてい
る。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に少なくとも感光層、インキ反発
    層をこの順に積層してなる水なし平版印刷版原版におい
    て、該感光層がジアゾ化合物を含有し、かつ該感光層の
    露光後の引張特性が (1)初期弾性率:5〜75kgf/mm2の物性を有
    することを特徴とする水なし平版印刷版原版。
  2. 【請求項2】支持体上に少なくとも感光層、インキ反発
    層をこの順に積層してなる水なし平版印刷版原版におい
    て、該感光層がジアゾ化合物と光重合性化合物の両方を
    含有し、かつ該感光層の露光後の引張特性が (1)初期弾性率:5〜75kgf/mm2の物性を有
    することを特徴とする水なし平版印刷版原版。
  3. 【請求項3】該感光層の露光後の引張特性が (2)破断伸度:10%以上の物性を有することを特徴
    とする請求項1および2記載の水なし平版印刷版原版。
  4. 【請求項4】該感光層の光重合性化合物が多官能モノマ
    であることを特徴とする請求項2記載の水なし平版印刷
    版原版。
  5. 【請求項5】該感光層がバインダポリマを含有すること
    を特徴とする請求項1〜4記載の水なし平版印刷版原
    版。
  6. 【請求項6】該感光層のジアゾ化合物とバインダポリマ
    の配合割合が、ジアゾ化合物100重量部に対してバイ
    ンダポリマ10〜5,000重量部であることを特徴と
    する請求項5記載の水なし平版印刷版原版。
  7. 【請求項7】支持体と感光層との間にプライマ層を有す
    ることを特徴とする請求項1〜6記載の水なし平版印刷
    版原版。
  8. 【請求項8】該プライマ層が光硬化性組成物を光硬化さ
    せた層であることを特徴とする請求項7記載の水なし平
    版印刷版原版。
  9. 【請求項9】該プライマ層が熱硬化性組成物を熱硬化さ
    せた層であることを特徴とする請求項7記載の水なし平
    版印刷版原版。
JP24967096A 1996-09-20 1996-09-20 水なし平版印刷版原版 Pending JPH1097057A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24967096A JPH1097057A (ja) 1996-09-20 1996-09-20 水なし平版印刷版原版

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24967096A JPH1097057A (ja) 1996-09-20 1996-09-20 水なし平版印刷版原版

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1097057A true JPH1097057A (ja) 1998-04-14

Family

ID=17196468

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24967096A Pending JPH1097057A (ja) 1996-09-20 1996-09-20 水なし平版印刷版原版

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1097057A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS63287943A (ja) 感光性組成物
JP2002040631A (ja) 平版印刷版用感光性組成物および感光性平版印刷版
US5346975A (en) Light-sensitive composition
JP3389820B2 (ja) 水なし平版印刷版原版
US5300397A (en) Light-sensitive composition comprising a diazonium compound and a macromer as the polymeric binder
JPH1097057A (ja) 水なし平版印刷版原版
JPH04147261A (ja) 湿し水不要感光性平版印刷版
JPH1097058A (ja) 水なし平版印刷版原版
JPH10123699A (ja) 水なし平版印刷版原版
JPH03228054A (ja) 水なし感光性平版印刷版用現像液
JPH08184961A (ja) 水なし平版印刷版原版
WO1995012146A1 (fr) Plaque lithographique a sec
JP3567487B2 (ja) 水なし平版印刷版原版
JPH09288348A (ja) 水なし平版印刷版原版およびその製造方法
JP3127680B2 (ja) 水なし平版印刷版原版
JP3007183B2 (ja) 湿し水不要感光性平版印刷版の製版方法
JPH04268559A (ja) 湿し水不要感光性平版印刷版
JPH09288349A (ja) 水なし平版印刷版原版およびその製造方法
JPH0497359A (ja) 湿し水不要感光性平版印刷版
JPH04268561A (ja) 湿し水不要感光性平版印刷版
JPH04257857A (ja) 湿し水不要感光性平版印刷版の着色方法
JPH05297575A (ja) 湿し水不要平版印刷用原版
JPH11305429A (ja) 感光性組成物および感光性平版印刷版
JPH04269753A (ja) 湿し水不要感光性平版印刷版
JPH04254857A (ja) 湿し水不要感光性平版印刷版