JPH1096868A - 2ビーム走査装置および2ビーム走査装置用の2ビーム検出方法・マルチビーム走査装置およびマルチビーム走査装置用のマルチビーム検出方法 - Google Patents

2ビーム走査装置および2ビーム走査装置用の2ビーム検出方法・マルチビーム走査装置およびマルチビーム走査装置用のマルチビーム検出方法

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JPH1096868A
JPH1096868A JP2884697A JP2884697A JPH1096868A JP H1096868 A JPH1096868 A JP H1096868A JP 2884697 A JP2884697 A JP 2884697A JP 2884697 A JP2884697 A JP 2884697A JP H1096868 A JPH1096868 A JP H1096868A
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Hiroyuki Suhara
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Abstract

(57)【要約】 【課題】2ビーム走査装置において、2つの光源を同時
に点灯させた状態で、走査領域へ向かう2光束を別個に
検出できる2ビーム検出方法を実現する。 【解決手段】走査領域へ向かう2光束の光強度を互いに
異ならせて共通の受光素子64に集光的に入射させると
ともに、各光束が受光素子64の受光面64Aを通過す
る時間が異なるように受光素子の受光面形状64Aを設
定し、受光素子64からの出力を互いに異なる複数のス
レッシュレベルで矩形信号化し、その内の1つのスレッ
シュレベルにより矩形信号化された信号を一方の光束に
対する検出信号とし、各スレッシュレベルで矩形信号化
された複数の信号に対して所定の演算を行なって他方の
光束に対する検出信号とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は2ビーム走査装置
および2ビーム走査装置用の2ビーム検出方法に関す
る。この発明はさらに、マルチビーム走査装置およびマ
ルチビーム走査装置用のマルチビーム検出方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】画像信号により強度変調させた光束を偏
向させ、被走査面を画像形成のために走査する光走査装
置は、デジタル複写機や各種光プリンタ等に関連して広
く知られている。近来、走査の高速化を目して、一度に
複数の走査線を同時走査するマルチビーム走査装置が提
案され、中でも、2ビーム走査装置の実用化が活発に意
図されている。
【0003】2ビーム走査装置では、被走査面を2つの
光スポットで同時に走査するのであるが、2つの光スポ
ットは副走査方向に正確に並んでいるわけではない(正
確に並ばせたとしても、装置の機械振動等の原因で光ス
ポットの位置関係がずれることがあるし、意図的に2つ
の光スポットを主走査方向にずらす場合もある)ので、
同時に走査される2走査線における画像書き出し位置を
揃えるためには、同時に走査を行なう2光束を別個に検
出して、光束ごとに画像書き出し開始の同期を取る必要
がある。このための2光束検出を行なう方法は種々のも
のが知られている(例えば、特開平6−344592号
公報、同7−72399号公報)。
【0004】ところで、2ビーム走査装置に用いられる
2つの光源は一般に半導体レーザであって、放射される
光束は直線偏光状態にある。このような直線偏光状態に
ある光束を、光偏向器として一般的なポリゴンミラーに
より偏向させると、偏向反射面による反射角の変動に応
じて反射率が変動し、光スポットの像高により光スポッ
トの強度が変動する(所謂シェーディング)問題があ
り、このようなシェーディングを補正する目的で、半導
体レーザからの光束を1/4波長板に通して円偏光状態
にすることが行なわれることが多い。
【0005】上記特開平6−344592号公報開示の
発明では、シェーディング補正が考慮されておらず、シ
ェーディング補正を考慮するとこの発明では2光束を別
個に検出することはできない。
【0006】特開平7−72399号公報には、シェー
ディング補正を考慮した2光束の検出が開示されている
が、2光束を別個に検出するのに、一方の光源のみを点
灯させる状態と、2つの光源を同時に点灯させる状態と
を必要とし、2ビーム検出が複雑である。
【0007】光ビームを個別的に検出することは、被走
査面を同時に3以上の光スポットで同時走査するマルチ
ビーム走査装置においても必要である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、2ビーム
走査装置において、2つの光源を同時に点灯させた状態
で、走査領域へ向かう2光束を別個に検出できる新規な
2ビーム検出方法の実現を課題とする。
【0009】この発明の別の課題は、上記新規な2ビー
ム検出方法を実施した新規な2ビーム走査装置の実現に
ある。
【0010】この発明はまた、マルチビーム走査装置に
おいて、複数の光源を同時に点灯させた状態で、走査領
域へ向かう複数光束を別個に検出できる新規なマルチビ
ーム検出方法の実現を課題とする。
【0011】この発明のさらに他の課題は、上記新規な
マルチビーム検出方法を実施した新規なマルチビーム走
査装置の実現にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の2
ビーム走査装置用の2ビーム検出方法は「独立した2つ
の光源からの光束を共通の光偏向器の偏向反射面で反射
させて偏向させ、偏向された各偏向光束を共通の走査結
像光学系により被走査面上に2つの光スポットとして集
光させ、2走査線を同時に走査する2ビーム走査装置に
おいて、走査領域へ向かう2光束を互いに分離して検出
する方法」であり、以下の如き特徴を有する。
【0013】即ち、走査領域へ向かう2光束の光強度を
互いに異ならせて共通の受光素子に集光的に入射させる
とともに、各光束が「受光素子の受光面を通過する時
間」が異なるように受光素子の受光面形状を設定し、受
光素子からの出力を互いに異なる複数のスレッシュレベ
ルで矩形信号化し、その内の1つのスレッシュレベルに
より矩形信号化された信号を一方の光束に対する検出信
号とし、各スレッシュレベルで矩形信号化された複数の
信号に対して所定の演算を行なって他方の光束に対する
検出信号とする。走査領域へ向かう2光束を共通の受光
素子に「集光的に入射させる」とは、受光素子の受光面
に入射する各光束が上記受光面近傍に集光することを意
味する。
【0014】この請求項1記載の発明において、走査領
域へ向かう2光束の光強度を互いに異ならせる方法とし
ては「各光源の発光強度を異ならせる方法」でもよいし
(請求項2)、各光源を半導体レーザとし、各光源から
の光束を第1の1/4波長板により(シェーディング補
正のために)互いに逆回りの円偏光とし、走査領域へ向
かう2光束を第2の1/4波長板で「偏光方向が互いに
直交する直線偏光」に戻し、これら2光束を共通の偏光
子に通過させることにより互いに光強度の異なる2光束
とする方法でもよい(請求項3)。この場合、偏光子の
方位(偏光光束を全て透過させる方位)は、上記直線偏
光となった一方の光束の偏光方向に対して「非直角、且
つ非平行で非45度」である。
【0015】以上の説明から分かるように、請求項3記
載の発明では光源が半導体レーザであることによる放射
光束の直線偏光を利用しているが、請求項2記載の発明
では2光束の偏光特性を利用していないので、請求項2
記載の発明における光源は半導体レーザに限らず、例え
ば発光ダイオードを光源として用いることもできる。
【0016】共通の受光素子からの出力は複数のスレッ
シュレベルで矩形信号化されるが、互いに異なる2つの
スレッシュレベルで矩形信号化する場合には、高い方の
スレッシュレベルにより矩形信号化された信号をT2、
低い方のスレッシュレベルで矩形信号化された信号をT
1、上記信号:T2の反転信号(信号:T2のハイ・ロ
ウを反転させた信号)をT2’とするとき、信号:T2
を一方の光束の検出信号とし、演算:T1・T2’の結
果を他方の検出信号とすることができる(請求項4)。
この請求項4記載の発明は、低い方のスレッシュレベル
で矩形信号化された信号が、光束ごとに分離した信号と
成る程度に、2つの光スポットが主走査方向へ分離して
いる場合に有効である。
【0017】上記受光素子からの出力を3つのスレッシ
ュレベルで矩形信号化する場合には、高い方のスレッシ
ュレベルにより矩形信号化された信号をT3、低い方の
スレッシュレベルで矩形信号化された信号をT1、中間
のスレッシュレベルで矩形信号化された信号をT2、上
記信号:T2の反転信号をT2’とするとき、信号:T
2を一方の光束の検出信号とし、演算:T1・T2’+
T3の結果を他方の検出信号とすることができる(請求
項5)。この方法は、2つの光スポットが主走査方向に
近接していても離れていても有効である。
【0018】請求項6記載の発明の2ビーム走査装置用
の2ビーム検出方法は「独立した2つの半導体レーザか
らの光束を共通の1/4波長板により互いに逆回りの円
偏光としたのち共通の光偏向器の偏向反射面で反射させ
て偏向させ、偏向された各偏向光束を共通の走査結像光
学系により被走査面上に2つの光スポットとして集光さ
せ、2走査線を同時に走査する2ビーム走査装置におい
て、走査領域へ向かう2光束を互いに分離して検出する
方法」であって、以下の如き特徴を有する。
【0019】即ち、走査領域へ向かう2光束を別の共通
の1/4波長板を介して偏光ビームスプリッタに入射さ
せて各光束を空間的に分離し、分離された各光束をそれ
ぞれに対応する受光素子に入射させて検出する。
【0020】請求項7記載の2ビーム走査装置は「独立
した2つの半導体レーザからの光束を共通の1/4波長
板により互いに逆回りの円偏光としたのち、光偏向器の
偏向反射面で反射させて偏向させ、偏向された各偏向光
束を共通の走査結像光学系により被走査面上に2つの光
スポットとして集光させ、2走査線を同時に走査する2
ビーム走査装置」であって、走査領域へ向かう2光束を
独立に検出するために、受光素子と、光束集光手段と、
光強度差別化手段と、信号化手段と、演算手段とを有す
る。
【0021】「受光素子」は、走査領域へ向かう2光束
を受光するために、2光束に共通に設けられ、その受光
面の走査方向の幅が、走査直交方向へ直線的に増加する
形状の受光面形状を有する。「走査方向」は、受光素子
の受光面の位置に、理想的な偏向光束の主光線に直交す
る面を考えるとき、偏向光束の偏向に伴い偏向光束が上
記面を横切る方向であり、上記面内において、走査方向
に直交する方向が「走査直交方向」である。
【0022】「光束集光手段」は、2光束を共通の受光
素子に集光させる手段であり、専用の光学系(レンズや
凹面鏡等)を用いても良いし、走査結像光学系の一部を
兼用させてもよい。「光強度差別化手段」は、受光素子
に入射する2光束の光強度を互いに異ならせる手段であ
る。「信号化手段」は、受光素子の出力を互いに異なる
複数のスレッシュレベルで矩形信号化する手段であり、
各種コンパレータを利用することができる。「演算手
段」は、信号化手段から得られる各信号に対して所定の
演算を行なう手段であり、例えばマイクロコンピュータ
を利用できる。
【0023】上記請求項7記載の2ビーム走査装置にお
いて、「光強度差別化手段」を、2光束が走査領域へ向
かうとき、各半導体レーザの発光強度を互いに異ならせ
るように、各半導体レーザを制御する光源制御手段とし
て構成できる(請求項8)。
【0024】あるいは上記「光強度差別化手段」を、走
査領域へ向かう2光束に共通に設けられて2光束を互い
に直交する直線偏光にする1/4波長板と、この1/4
波長板と受光素子との間に配備され、各光束の透過強度
を異ならせるような態位に配備された偏光子とを有する
ように構成してもよい(請求項9)。
【0025】上記請求項7または8または9記載の2ビ
ーム走査装置においては、「演算手段が、信号化手段か
ら得られる信号により、2つの光スポットの走査直交方
向のピッチを演算する機能を有する」ことができる(請
求項10)。
【0026】請求項11記載の発明の2ビーム走査装置
は「独立した2つの半導体レーザからの光束を共通の1
/4波長板により互いに逆回りの円偏光としたのち共通
の光偏向器の偏向反射面で反射させて偏向させ、偏向さ
れた各偏向光束を共通の走査結像光学系により被走査面
上に2つの光スポットとして集光させ、2走査線を同時
に走査する2ビーム走査装置において、走査領域へ向か
う2光束を透過させ、空間的に分離する別の共通の1/
4波長板と、この1/4波長板を透過した2光束を空間
的に分離するための偏光ビームスプリッタと、空間的に
分離された各光束を対応的に受光して検出信号用の出力
を出力する2つの受光素子とを有する」ことを特徴とす
る。
【0027】なお、上記「走査結像光学系」としてはf
θレンズを始めとして、従来からシングルビーム走査装
置に関連して公知の任意の光学系を利用できる。
【0028】以上は2ビーム走査の場合である。以下に
は「マルチビーム走査」の場合を説明する。請求項12
記載の発明の、マルチビーム走査装置用のマルチビーム
検出方法は「独立したn(≧2)個の光源からの光束
を、共通の光偏向器の偏向反射面で反射させて偏向さ
せ、偏向された各偏向光束を共通の走査結像光学系によ
り被走査面上にn個の光スポットとして集光させ、n本
の走査線を同時に走査するマルチビーム走査装置におい
て、走査領域へ向かうn光束を互いに分離して検出する
方法」であって、以下の如き特徴を有する。
【0029】即ち、走査領域へ向かうn光束の光強度を
互いに異ならせて共通の受光素子に集光的に入射させる
とともに、各光束が受光素子の受光面を通過する時間が
異なるように受光素子の受光面形状を設定し、受光素子
からの出力を互いに異なる複数のスレッシュレベルで矩
形信号化し、その内の1つのスレッシュレベルにより矩
形信号化された信号を1つの光束に対する検出信号と
し、各スレッシュレベルで矩形信号化された複数の信号
に対して所定の演算を行なって他の光束に対する検出信
号とする。
【0030】走査領域へ向かうn光束の光強度を互いに
異ならせるには、n個の光源の発光強度を異ならせても
良いし(請求項13)、各光源からの光束を半透鏡で合
成し、光束ごとに、透過させる半透鏡の数を異ならせる
ことにより行ってもよい。
【0031】n個の光スポットを、共通の受光素子に一
度に1つずつ受光されるように、主走査方向に分離し、
共通の受光素子からの出力を互いに異なるn個のスレッ
シュレベルで矩形信号化し、スレッシュレベルの高い側
から数えて第i番目のスレッシュレベルにより矩形信号
化された信号をτi(i=1〜n)、信号:τiの反転信
号をτi’とするとき、信号:τ1を最高光強度の光束
の検出信号とし、演算:τi・τj’(i=2〜n,j
=i−1)を、第i番目の光強度の光束の検出信号とす
ることができる(請求項14)。
【0032】マルチビーム走査における独立したn個の
光源は、nが2であるときには、請求項1〜11記載の
発明と同様の光源を利用できる。nが3以上である場合
にも、n個の光源として、n個のLEDやn個の半導体
レーザ、あるいは半導体レーザとLEDとを組み合わせ
て使用することもでき、半導体レーザアレイとLEDと
を組み合わせることもできる。
【0033】さらに、マルチビーム走査装置の光源とし
て「少なくとも一方は半導体レーザアレイである、独立
した2つの半導体レーザ光源」を用いることができる
(請求項15)。半導体レーザアレイは、周知の如く、
複数の半導体レーザ発光源をモノリシックに有する光源
であり、各半導体レーザ光源から独立して光束を放射す
ることができる。このような半導体レーザアレイと通常
の単一発光部の半導体レーザとを総称して「半導体レー
ザ光源」と称する。
【0034】少なくとも一方が半導体レーザアレイであ
る、独立した2つの半導体レーザ光源を用いると、光源
から放射される光束数が最も少ないのは、一方の半導体
レーザ光源が通常の単一発光部を有する半導体レーザ
で、他方の半導体レーザ光源が独立した発光部を2つ有
する半導体レーザアレイの場合であり、この場合の光束
の総数は3になる。
【0035】請求項16記載の発明のマルチビーム走査
装置用のマルチビーム検出方法は、「少なくとも一方は
半導体レーザアレイである、独立した2つの半導体レー
ザ光源からの3以上の光束を、共通の1/4波長板によ
り、半導体レーザ光源ごとに互いに逆回りの円偏光とし
たのち共通の光偏向器の偏向反射面で反射させて偏向さ
せ、偏向された各偏向光束を共通の走査結像光学系によ
り被走査面上に3以上の光スポットとして集光させ、3
以上の走査線を同時に走査するマルチビーム走査装置に
おいて、走査領域へ向かう各光束を互いに分離して検出
する方法」であり、以下の如き特徴を有する。
【0036】即ち、走査領域へ向かう各光束を別の共通
の1/4波長板を介して偏光ビームスプリッタに入射さ
せ、半導体レーザ光源ごとの光束を空間的に分離し、分
離された各光束群を、それぞれに対応する受光素子に入
射させる。この場合、分離された光束群の一方は1以上
の光束を有し、他方は2以上の光束を有する。
【0037】2以上の光束を受光する受光素子の受光面
形状は、該受光素子に入射する光束が受光面を通過する
時間が異なるように設定する。2以上の光束を受光する
受光素子からの出力は、互いに異なる複数のスレッシュ
レベルで矩形信号化され、その内の1つのスレッシュレ
ベルにより矩形信号化された信号を1つの光束に対する
検出信号とし、各スレッシュレベルで矩形信号化された
複数の信号に対して所定の演算を行なって他の光束に対
する検出信号とする。
【0038】即ち、各光束は、2つの受光素子の何れに
より受光されるかにより区別され、さらに、受光素子が
2以上の光束を受光する場合には上記の如き方法で互い
に区別されるのである。偏向光束の総数が3本で、一方
の受光素子が1つの光束しか受光しない場合には、当該
光束は受光素子の出力の検出のみで検出することができ
る。各受光素子が2以上の光束を受光する場合には、受
光素子ごとに上記の如き方法で、各光束の区別を行うこ
とができる。
【0039】請求項17記載の発明のマルチビーム走査
装置は「少なくとも一方は半導体レーザアレイである、
独立した2つの半導体レーザ光源からの3以上の光束
を、共通の光偏向器の偏向反射面で反射させて偏向さ
せ、偏向された各偏向光束を共通の走査結像光学系によ
り被走査面上に3以上の光スポットとして集光させ、3
以上の走査線を同時に走査するマルチビーム走査装置」
であって、受光素子と、光束集光手段と、光強度差別化
手段と、信号化手段と、演算手段とを有する。
【0040】「受光素子」は、走査領域へ向かう各光束
を共通に受光し、受光面の走査方向の幅が、走査直交方
向へ直線的に増加する形状の受光面形状を有する。「光
束集光手段」は、3以上の光束を共通の受光素子に集光
させる。「光強度差別化手段」は、受光素子に入射する
各光束の光強度を互いに異ならせる。「信号化手段」
は、受光素子の出力を互いに異なる複数のスレッシュレ
ベルで矩形信号化する。「信号化手段」は、信号化手段
から得られる各信号に対して所定の演算を行なう。
【0041】請求項18記載のマルチビーム走査装置は
「少なくとも一方は半導体レーザアレイである、独立し
た2つの半導体レーザ光源からの3以上の光束を共通の
1/4波長板により、半導体レーザ光源ごとに、互いに
逆回りの円偏光としたのち共通の光偏向器の偏向反射面
で反射させて偏向させ、偏向された各偏向光束を共通の
走査結像光学系により被走査面上に3以上の光スポット
として集光させ、3以上の走査線を同時に走査するマル
チビーム走査装置」であって、第2の1/4波長板と、
偏光ビームスプリッタと、2つの受光素子と、光強度差
別化手段と、信号化手段と、演算手段とを有する。
【0042】「第2の1/4波長板」は、走査領域へ向
かう各光束を透過させるべく、各光束に共通である。こ
の第2の1/4波長板を透過することにより、各光束
は、その光束がどちらの半導体レーザ光源から放射され
たかに従い、互いに偏光面が直交した光束となる。「偏
光ビームスプリッタ」は、第2の1/4波長板を透過し
た3以上の光束を、半導体レーザ光源ごとに空間的に分
離する。「2つの受光素子」は、空間的に分離された光
束群を対応的に受光して、検出信号用の出力を出力す
る。2以上の光束を受光する受光素子の受光面形状は、
該受光素子に入射する光束が受光面を通過する時間が異
なるように設定される。
【0043】「光強度差別化手段」は、2以上の光束を
放射する半導体レーザ光源から放射される光束の光強度
を互いに異ならせる。「信号化手段」は、2以上の光束
を受光する受光素子の出力を互いに異なる複数のスレッ
シュレベルで矩形信号化する。「演算手段」は、信号化
手段から得られる各信号に対し所定の演算を行なう。
【0044】上記請求項17または18記載のマルチビ
ーム走査装置において、2つの半導体レーザ光源をとも
に半導体レーザアレイとすることができ(請求項1
9)、この場合、同時に走査する走査線の本数は4以上
になる。
【0045】また、請求項17または18または19記
載のマルチビーム走査装置において、「光強度差別化手
段」は、各光束が走査領域へ向かうとき、各半導体レー
ザ光源の発光部の発光強度を互いに異ならせるように、
各半導体レーザ光源を制御する光源制御手段であること
ができる(請求項20)。
【0046】上記請求項17〜20の任意の1に記載の
2ビーム走査装置において、演算手段が、信号化手段か
ら得られる信号により、3以上の光スポットの走査直交
方向のピッチを演算する機能を有することができる(請
求項21)。
【0047】
【発明の実施の形態】図1(a)において符号10で示
す光源部からは、2ビーム走査用の2つの光束が、それ
ぞれ平行光束として放射される。放射された2光束は光
スポット整形用のアパーチュア板20の開口部を通過
し、シリンダレンズ30に入射する。シリンダレンズ3
0は副走査対応方向(光源から被走査面に到る光路を直
線的に展開した仮想的な光路上で副走査方向に平行的に
対応する方向を言い、上記仮想的な光路上で主走査方向
に平行的に対応する方向を主走査対応方向と言う)にの
み集光され、光偏向器であるポリゴンミラー40の偏向
反射面41の近傍に、主走査対応方向に長い線像として
結像する。
【0048】ポリゴンミラー40が矢印方向へ等速回転
すると、偏向反射面により反射された2光束は偏向光束
となり、「走査結像光学系」であるfθレンズ32の作
用により、被走査面50上に2つの光スポットとして集
光し、被走査面50を走査する。被走査面位置には通
常、光導電性の感光体が配備されるので、光スポットは
実体的には感光体を走査する。
【0049】光源部10は、ケーシング18内に2つの
半導体レーザ11,12と、2つののコリメートレンズ
13,14と、半導体レーザ11からの光束の偏光面を
90度旋回させる1/2波長板15と、半導体レーザ1
1,12からの光束を合成するビーム合成プリズム16
と、合成された2光束の偏光状態を円偏光状態にするた
めの1/4波長板17とを有する。
【0050】半導体レーザ11,12から放射された各
光束は、対応するコリメートレンズ13,14で平行光
束化されたのちビーム合成プリズム16に入射する。半
導体レーザ11からの光束は、ビーム合成プリズム16
における偏光ビームスプリッタ膜162を透過してビー
ム合成プリズム16から射出する。半導体レーザ12か
らの光束はビーム合成プリズム16の斜面161で内部
反射し、偏光ビームスプリッタ膜162により反射され
てビーム合成プリズム16から射出する。
【0051】図1(a)の状態において、コリメートレ
ンズ13,14は共に「主走査対応方向に平行な同一面
内」にある。半導体レーザ11,12は、その内の少な
くとも一方が、対応するコリメートレンズの光軸から、
主・副走査対応方向に微小距離ずれている。図1(a)
では、半導体レーザ12のコリメートレンズ14の光軸
からの副走査対応方向へのずれが「誇張して」描かれて
いる。即ち、半導体レーザ11,12の発光部を結ぶ直
線は主走査対応方向と微少な角:θAをなし、角:θA
傾きにより、ビーム合成プリズム16から射出する2光
束は互いに副走査対応方向に微少角傾いている。この微
少角により、被走査面50上に集光する2つの光スポッ
トの副走査方向の間隔:PSが定まる。
【0052】また半導体レーザ11,12の、対応する
コリメートレンズの光軸からの主走査対応方向の微少な
ずれにより、ビーム合成プリズム16から射出する光束
は、主走査方向において、図に示すように互いに微少な
角:θBをなす。この角:θBにより被走査面50上に集
光する2つの光スポットの主走査方向の間隔:PMが定
まる。
【0053】図1(a)の状態において、光源部10を
コリメートレンズ13の光軸の回りに回転させることに
より、被走査面50上の2つの光スポットの間隔を一定
に保ったまま、これらスポットを結ぶ方向を回転させる
ことができ、このことを利用して、上記間隔:PM,PS
を調整することが可能である。
【0054】ビーム合成プリズム16を射出した2光束
は、直線偏光の偏光面が互いに直交しており、このまま
では前述の「シェーディング」が生じるので、1/4波
長板17を透過させることにより、これらを互いに逆回
りの円偏光状態にする(請求項3)。このようにして、
合成され、シェーディング補正された2光束が光源部1
0から射出する。
【0055】光源部10から射出し、ポリゴンミラー4
0により偏向された2光束は走査領域へ向かって偏向す
るが、走査領域へ向かう途上においてfθレンズ32を
介してミラー61へ入射し、ミラー61により反射され
ると、1/4波長板62と偏光子63とを介して受光素
子64に入射する。受光素子64は、ミラー61を介す
る光路上で被走査面50と等価な位置に配備され(図は
作図の関係でそのように描かれていない)、2光束とも
受光素子64の受光面上に光スポットとして集光する。
従ってfθレンズ32は、請求項7記載の発明におけ
る、2光束を共通の受光素子64に集光させる「光束集
光手段」を構成している。
【0056】ミラー61により反射された2光束は、1
/4波長板62に入射するときには図1(b)に示すよ
うに「互いに逆向きの円偏光状態」であり、1/4波長
板62を透過することにより、同図に示すように「互い
に直交する直線偏光状態」に変換される。このように互
いに直交する偏光状態となった2光束は、偏光子63を
透過する(請求項3)。
【0057】図1(b)に示すように、偏光子63の方
位(直線偏光光束を最大限透過させる方向)は、光束B
1(半導体レーザ11からの光束)の偏光方向に対して
角:θだけ傾いており、光束B1,B2が偏光子63を
透過する割合は、cos2θ:sin2θになる。そこ
で、角:θを適当に選ぶことにより、受光素子64の受
光面64上において、図1(b)に示すように、光束B
1,B2の光強度に大小の差が出るようにするのであ
る。
【0058】即ち、図1の実施の形態において、走査領
域へ向かう2光束に共通に設けられて2光束を互いに直
交する直線偏光にする1/4波長板62と、この1/4
波長板62と受光素子64との間に配備され、各光束の
透過強度を異ならせるような態位に配備された偏光子6
3とは、受光素子64に入射する2光束の光強度を互い
に異ならせる「光強度差別化手段」を構成している(請
求項9)。
【0059】かくして、偏向された2光束は走査領域へ
到達するに先立って、光強度を互いに異ならせて共通の
受光素子64に集光的に入射する(請求項1)。受光素
子64の受光面は、図1(c)に示すように、直角三角
形形状をしており、直角を挾む2辺の一方は「走査方向
(図の左右方向)に平行」であり、他方は「走査直交方
向(図の上下方向)に平行」である。従って、受光素子
64は、その受光面64Aの走査方向の幅が「走査直交
方向へ直線的に増加する形状」を有しており(請求項
7)、このため各光束B1,B2が受光面64Aを(走
査方向へ)通過する時間が異なる(請求項1)。なお、
図1(c)において、符号SP1,SP2は、光束B
1,B2を集光させた光スポットを示す。
【0060】光束B1,B2が受光面64Aを通過する
とき、受光素子64からは受光信号が発せられ、この受
光信号は信号化・演算手段65により矩形信号化され、
さらに必要な演算を受ける。信号化・演算手段65は、
請求項7記載の発明における信号化手段と演算手段とを
合わせたものであり、例えばマイクロコンピュータであ
る。受光素子64からの信号は信号化・演算手段65に
入力すると、デジタル化され、次いで、2つもしくは3
つのスレッシュレベルを用いて矩形信号化される。
【0061】最初に、図1(c)に示すように、光束B
1,B2の形成する光スポットSP1,SP2が走査方
向に十分に離れている(図1(a)の間隔:PMが十分
に大きい)場合に就き説明する。
【0062】前述のように、光束B1の光スポットSP
1の光強度を光スポットSP2の光スポットよりも大き
くし、受光面64Aを横切る時間は、光スポットSP1
の方が光スポットSP2よりも短いので、この場合、受
光素子64から得られる信号は、図2(a)に示す如き
ものになる。
【0063】そこで、この信号を2つのスレッシュレベ
ルTH1,TH2で矩形信号化すると、低い方のスレッ
シュレベルTH1に応じて、矩形化された信号:T1、
高い方のスレッシュレベルTH2に応じて矩形化された
信号:T2がそれぞれ得られる(図2(b))。これら
の信号:T1,T2のうち、信号:T2は光強度の大き
い光束B1にのみ対応するから、信号:T2をもって、
光束B1に対する検出信号:Beam1とすることがで
きる(図2(c))。
【0064】また、信号:T2の反転信号をT2’と
し、この信号T2’と上記信号T1との積:T1・T
2’を演算すると、光強度の小さい光束B2にのみ対応
する矩形化された信号が得られるので、これを光束B2
の対する検出信号:Beam2とすることができる。信
号:T2の反転信号:T2’を得ることおよび演算:T
1・T2’は勿論、信号化・演算手段65において行な
われる。
【0065】光束B1,B2に対する画像書き出し位置
の同期は、光束B1に対しては検出信号:Beam1の
立ち上がりを、また光束B2に対しては検出信号:Be
am2の立ち上がりを基準として制御すればよい。
【0066】偏向光束B1,B2が受光素子64の受光
面64Aを横切るときの速さ:vは、ポリゴンミラー4
0の回転速度に応じて一義的に定まる。そこで、図2
(c)に示すように検出信号:Beam1,Beam2
の継続時間を、図のようにそれぞれt1,t2とし、図1
(c)に示すように、受光面64の斜辺部が底辺部と成
す角を角:αとすると「v・(t2−t1)tanα」
は、光スポットSP1,SP2の副走査方向の間隔(図
1(a)の間隔:PS)に等しい。従って、信号化・演
算手段65に、上記時間:t1,t2の計時機能と、演
算:v・(t2−t1)tanαを行なう機能を持たせて
おけば、2つの光スポットの走査直交方向のピッチ:P
Sを計測することが可能になる(請求項10)。
【0067】図3に示すように、2つの光スポットSP
1,SP2の走査方向の間隔(図1(a)の間隔:
M)が小さくなると、上に説明した方法では光束ごと
に分離した検出信号を得ることはできない。この場合に
は、受光素子64の出力を3つのスレッシュレベルで矩
形信号化する。
【0068】この場合を図4に示す。図4(a)に示す
ように、3つのスレッシュレベルを低い方から順にTH
1,TH2,TH3、これらにより矩形信号化された信
号をそれぞれT1,T2,T3、中間のスレッシュレベ
ル:TH2で矩形化信号化された信号:T2の反転信号
をT2’とすると、これら及び演算:T1・T2’の結
果はそれぞれ図4(b)に示す如きものとなる。
【0069】これらの信号のうち、信号:T2は、光強
度の大きい光束B1にのみ対応するから、信号:T2を
もって、光束B1に対する検出信号:Beam1とする
ことができる(図4(c))。
【0070】また、演算:T1・T2’+T3の結果
は、図4(c)に示すように、光強度の小さい光束B2
にのみ対応するので、これを光束B2の対する検出信
号:Beam2とすることができる(請求項5)。必要
な演算は勿論、信号化・演算手段65において行なわれ
る。
【0071】このようにして、光スポットSP2が、光
スポットSP1より若干先行している場合(図4(4−
1))、光スポットSP1,SP2が走査直交方向に完
全に並んでいる場合(図4(4−2))、光スポットS
P1が光スポットSP2に若干先行している場合(図4
(4−3))、光スポットSP1,SP2が走査方向に
十分に分離している場合(図4(4−4))の何れにお
いても、各光束B1,B2を確実に分離して検出でき
る。
【0072】なお、図1(a)の実施の形態において、
シェーディング補正を行なわない場合には1/4波長板
17は不要であり、この場合には1/4波長板62も不
要であって、偏光子63のみで光束B1,B2の光強度
を差別化することができ、上記と同様にして各光束の検
出信号を得ることができる。
【0073】また、図1(a)の実施の形態において、
1/4波長板62により2光束の偏光状態を、互いに直
交する直線偏光状態としたのち、これらを走査方向に並
んだ2つの受光素子に相次いで入射させ、各受光素子の
受光面に偏光子を設け、これら偏光子の偏光の方位を互
いに直交させるようにすることも考えられる。
【0074】図5は、請求項8記載の発明の実施の1形
態を示している。図1の形態と同じ部分に就いては、図
1(a)におけると同一の符号を付した。受光素子64
は、図1(c)に示す如き受光面形状を有する。
【0075】この実施の形態では、光強度差別化手段
が、図示されない「光源制御手段」であり、2光束(図
1に即して説明した2光束B1,B2)が走査領域へ向
かうとき、半導体レーザ11,12の発光強度を互いに
異ならせるように各半導体レーザを制御する(請求項
2)。
【0076】このとき、半導体レーザ11の発光強度
が、半導体レーザ12の発光強度より大きくなるように
制御を行なえば、図2,4に即して説明したのと全く同
様にして、各光束B1,B2に対応する検出信号:Be
am1,Beam2を得ることができる。この場合に
も、演算:v・(t2−t1)tanαにより、2つの光
スポットの走査直交方向のピッチ:PSを計測すること
が可能である。
【0077】図5の実施の形態では、図1の実施の形態
に比較して、1/4波長板62や偏光子63が不要であ
るので、コストの低減化が可能である。
【0078】図1,図5の実施の形態において、受光素
子64の受光面の形状は図1(c)に示す形状の斜辺の
側を、光束を迎え入れる側にしても良く、あるいは上下
を逆にして用いても良い。また受光面の形状は、走査直
交方向に頂点を向けた2等辺3角形等、種々の形状が可
能である。
【0079】図6は請求項11記載の発明の2ビーム走
査装置の実施の1形態を示す図であり、請求項6記載の
発明の2ビーム検出方法を実施する。
【0080】図1の実施の形態と同じ部分は、図1
(a)におけると同一の符号を付した。図1(a)に示
す実施の形態と異なり、1/4波長板62を透過した2
光束は偏光ビームスプリッタ70に入射する。図1
(b)に即して説明したように、1/4波長板62を透
過した2光束は、その偏光状態が互いに直交する直線偏
光状態となっているので、半導体レーザー11からの光
束(光束B1とする)は偏光ビームスプリッタ70を透
過して受光素子71に集光的に入射する。従って、受光
素子71の出力により光束B1の検出信号を得ることが
できる。
【0081】半導体レーザ12からの光束(光束B2と
する)は、偏光ビームスプリッタ70により反射される
ことにより光束B1と空間的に分離し、受光素子72に
入射して対応する検出信号を発生させる。
【0082】図7は請求項17記載のマルチビーム走査
装置の実施の1形態を図1(a)に倣って示している。
繁雑を避けるため、混同の虞れがないと思われるものに
就いては図1(a)におけると同一の符号を用いた。
【0083】光源部100は、図1(a)に即して説明
したものと同様であるが、半導体レーザ光源として、半
導体レーザアレイ110,120が用いられている(請
求項19)。半導体レーザアレイ110,120は共
に、2つの発光部をモノリシックに有する半導体レーザ
光源で、半導体レーザアレイ110,120の各発光部
の配列方向は互いに平行となっており、光源部100か
らは、隣接する光束間の方向が角:θBだけ異なる4本
の平行光束(繁雑を避けるため2本のみが示されてい
る)が放射される。
【0084】これら4本の光束は、シェーディング対策
のため1/4波長板17により円偏光となって光源部1
00から放射され、光スポット整形用のアパーチュア板
200の開口部を通過してシリンダレンズ30に入射
し、シリンダレンズ30により副走査対応方向にのみ集
光され、「共通の光偏向器」であるポリゴンミラー40
の偏向反射面41の近傍に主走査対応方向に長い線像と
して結像する。ポリゴンミラー40の回転により偏向さ
れた偏向光束は「共通の走査結像光学系」であるfθレ
ンズ32の作用により被走査面50上に4つの光スポッ
トとして集光し、実体的には感光体の感光面である被走
査面50を走査する。
【0085】半導体レーザアレイ110,120と、こ
れらに対応するコリメートレンズ13,14との位置関
係と、図の角:θA,θBにより、被走査面50上におけ
る4つのスポットにおける隣接スポット間の主・副走査
方向の間隔:PM,PSが定まる。また、光源部10を、
コリメートレンズ13の光軸の回りに回転調整すること
で、PM,PSの調整が可能である。
【0086】即ち、図7は、2つの「半導体レーザ光
源」である半導体レーザアレイ110,120からの4
光束を、共通の光偏向器の偏向反射面で反射させて偏向
させ、偏向された各偏向光束を共通の走査結像光学系に
より被走査面50上に4つの光スポットとして集光さ
せ、4走査線を同時に走査するマルチビーム走査装置の
実施の形態を示している。
【0087】この装置は、fθレンズ32を透過して走
査領域へ向かう4光束を受光する共通の受光素子640
と、受光素子640に向けて上記4光束を反射するミラ
ー61を有する。受光素子640の受光面上に入射する
4光束はいずれも「光束集光手段」であるfθレンズ3
2により光スポットとして受光面近傍に集光する。
【0088】この実施の形態においては、半導体レーザ
110,120の駆動手段(図7に図示されていない)
である「光源制御手段」が「光強度差別化手段」を構成
し、マルチビーム検出を行うときは4つの発光部のそれ
ぞれの発光強度を異ならせ、受光素子640に入射する
4光束の光強度を相互に異ならせる(請求項20)。
【0089】図8(d)は、4光束に共通の受光素子6
40における受光面640Aの形状と、受光面640A
を順次に通過する4つの光スポットとの関係を説明図的
に示している。図8(d)では、光スポットS1〜S4
相互の、走査方向(図の左右方向)の間隔が実際よりも
縮めて描かれているが、実際には、光スポットSP1〜
SP4は図の左右方向にもっと離れており、受光面64
0Aは一度に1個の光スポットのみを受光するようにな
っている。
【0090】各光スポットSP1〜SP4を形成する光
束B1〜B4が、図の矢印のように受光面640Aを通
過すると、各光束は光強度が互いに異なり、受光面64
0Aは走査方向(図の左右方向)の幅が走査直交方向(図
の上下方向)へ直線的に変化しているので、受光素子6
40からは図8(a)に示すような出力が得られる。
【0091】この出力を図8(a)に示すように互いに
異なる4つのスレッシュレベル:TH1’〜TH4’で
「矩形信号化」すると、スレッシュレベル:TH1’〜
TH4’に応じて、図8(b)に示すような矩形信号:
τ1〜τ4が得られる。スレッシュレベル:TH1’〜
TH4’による矩形信号化は「矩形信号化手段」をなす
マイクロコンピュータ等である信号化・演算手段650
により行われる。
【0092】信号化・演算手段650は「演算手段」を
兼ね、矩形信号:τ1〜τ4に対して以下の演算を行
う。即ち、矩形信号:τiのうち、i=1〜3に対する
反転信号:τi’を生成し、矩形信号:τ2〜τ4との
間で、演算:τ2・τ1’,τ3・τ2’,τ4・τ
3’を行う。演算の結果と矩形信号:τ1とを図8
(c)に示す。
【0093】演算:τ2・τ1’,τ3・τ2’,τ4
・τ3’の結果は矩形信号で互いに分離し、且つ、矩形
信号:τ1とも分離している。これら矩形信号:τ1,
τ2・τ1’,τ3・τ2’,τ4・τ3’は、それぞ
れ光束B1〜B4の光スポットSP1〜SP4に対応す
るから、光束B1〜B4の検出信号:Beam1〜Be
am4として使用することができる。
【0094】即ち、図7および図8に即して説明した実
施の形態において、マルチビーム走査装置は、独立した
4個の光源(半導体レーザアレイの発光部)からの光束
を共通の光偏向器の偏向反射面で反射させて偏向させ、
偏向された各偏向光束を共通の走査結像光学系により被
走査面上に4個の光スポットとして集光させ、4本の走
査線を同時に走査するマルチビーム走査装置であり、走
査領域へ向かう4光束の光強度を互いに異ならせて共通
の受光素子640に集光的に入射させるとともに、各光
束が受光素子640の受光面640Aを通過する時間が
異なるように受光素子640の受光面640Aの形状が
設定され、受光素子640からの出力を互いに異なる複
数のスレッシュレベル:TH1’〜TH4’で矩形信号
化し、その内の1つのスレッシュレベルにより矩形信号
化された信号:τ1を1つの光束:B1に対する検出信
号とし、各スレッシュレベルで矩形信号化された複数の
信号に対して所定の演算を行なって他の光束B2〜B4
に対する検出信号とすることにより4光束を互いに分離
して検出するという「請求項12記載の発明」を実施す
る。
【0095】そして上記実施の形態では、各光源の発光
強度を異ならせることにより、走査領域へ向かう4光束
の光強度が互いに異ならせられ(請求項13)、4つの
スレッシュレベルで矩形信号化された信号をτiに対し
反転信号をτi’を用いて、演算:τi・τj’を行
い、光束の検出信号とする(請求項14)。また、光源
部の発光部を構成するのは「2つの独立した半導体レー
ザアレイ」である(請求項15)。
【0096】図7に示す信号化・演算手段650はま
た、4本の光束B1〜B4の各々に対応する光スポット
S1〜S4が受光面640Aを通過するときの通過速
度:vと各通過時間:t1〜t4(図8(c)参照)と、
受光面640Aの底角:αを用いて、演算: PS1=v・(t2−t1)・tanα,PS2=v・(t3
−t2)・tanα,PS3=v・(t4−t3)・tan
α を行い、光スポットSP1〜SP4の走査直交方向のピ
ッチ:PS1〜PS3(図8(c)参照)を演算する機能を
有する(請求項21)。
【0097】図7,図8に即して説明した実施の形態に
おいて、光源部10における半導体レーザ光源110,
120の一方を「通常の単一の発光部を持つ半導体レー
ザ」とすれば3光束で3走査線を一度に走査する場合の
実施の形態となり、また、半導体レーザ光源110,1
20の双方を2以上の発光部を持つものとすることによ
り、一度に4以上の走査線を走査するマルチビーム走査
装置を実現でき、何れの場合も上記と同様にして、各光
束を分離してマルチビーム検出を行うことができ、走査
直交方向のピッチを算出することもできる。
【0098】図9(a)は、請求項18記載の発明のマ
ルチビーム走査装置の実施の1形態を示している。繁雑
を避けるため、混同の虞れがないと思われるものについ
ては図7におけると同一の符号を用いた。図9(a)か
ら1/4波長板62と偏光ビームスプリッタ70、受光
素子710,720を除く部分は、図7の実施の形態と
同様であるので、図9では特徴部分のみ説明する。
【0099】1/4波長板62を透過した4光束は偏光
ビームスプリッタ70に入射する。1/4波長板62を
透過した4光束は、その偏光状態が互いに直交する直線
偏光状態に戻るので、半導体レーザーアレイ110から
の光束(光束B1,B2とする)は偏光ビームスプリッ
タ70を透過して受光素子710に集光的に入射する。
一方、半導体レーザ120からの光束(光束B3,B4
とする)は、偏光ビームスプリッタ70により反射され
ることにより光束B1,B2と空間的に分離し、受光素
子720に入射する。
【0100】即ち、図9(a)に示す実施の形態におい
て、半導体レーザアレイである2つの半導体レーザ光源
110,120からの光束は、共通の1/4波長板17
により「半導体レーザ光源ごとに互いに逆回りの円偏
光」とされ、共通の光偏向器40の偏向反射面で反射さ
れて偏向し、偏向された各偏向光束は共通の走査結像光
学系32により被走査面50上に4つの光スポットとし
て集光し、4走査線を同時に走査する。
【0101】走査領域へ向かう各光束は、別の共通の1
/4波長板62を透過し、偏光ビームスプリッタ70に
より半導体レーザ光源110,120に応じ、空間的に
分離する。空間的に分離された光束群は2つの受光素子
710,720に受光され、検出信号用の出力を発生さ
せる。図7の実施の形態と同様に、半導体レーザ11
0,120の駆動手段である図示されない「光源制御手
段」が「光強度差別化手段」を構成し、マルチビーム検
出を行うときは、4つの発光部のそれぞれの発光強度を
異ならせ、受光素子640に入射する4光束の光強度を
相互に異ならせる(請求項20)。
【0102】受光素子710,720の受光面形状は、
図9(b)に示すように、底角が直角と角:αとである
直角三角形形状であり、受光面710Aは光束B1,B
2による光スポットSP1,SP2を受光し、受光面7
20Aは光束B3,B4による光スポットSP3,SP
4を受光する。
【0103】従って、光スポットSP1とSP2、光ス
ポットSP3とSP4とが走査方向に十分離れていて、
各受光面710A,720Aが「一度に1個の光スポッ
トを受光する場合」には、前述の図2に即して説明した
のと同様の方法を各受光素子710,720の出力に対
して行う(図されない信号化・演算手段により行われ
る)ことにより、また、光スポットSP1とSP2、光
スポットSP3とSP4とが走査方向に近接している場
合には、図4に即して説明したのと同様の方法を各受光
素子710,720の出力に対して行う(図示しない信
号化・演算手段により行われる)ことにより、4光束を
互いに分離して検出することができる。
【0104】即ち、図9の実施の形態のマルチビーム走
査装置は請求項16記載の発明のマルチビーム検出方法
を実施する。
【0105】また、4本の光束B1〜B4の各々に対応
する光スポットS1〜S4が、それぞれ受光面710
A,720Aを通過するときの通過速度:および各通過
時間:t1〜t4と、受光面710A,720Aの底角:
αを用いて、演算: PS1=v・(t2−t1)・tanα, PS3=v・(t4−t3)・tanα を行えば、光スポットSP1,SP2の走査直交方向の
ピッチ:PS1と光スポットSP1,SP2の走査直交方
向のピッチ:PS3を演算できることは明らかである。光
スポットSP2,SP3の走査直交方向のピッチ:PS3
は、図9(b)に示す走査直交方向の距離:Dを用いる
と、演算: PS3=(D+v・t3・tanα)−v・t2・tanα =D+(t3−t2)・v・tanα を行うことにより知ることができる。
【0106】複数の光源からの光束を合成する手段は、
上に説明した例に限らず、図10の(a)に示すような
反射面16A1と半透鏡面16A2,16A3,16A
4を有するプリズム16Aを用いて行っても良いし、
(b)に示すように、反射面16B1と半透鏡面16B
2,16B3,16B4を有するプリズム16Bを用い
て行っても良い。このようなプリズムを「光強度差別化
手段」として用いると、互いに等しい光強度の光束を合
成するのみで「各光束の強度を異ならせる」ことができ
る。
【0107】
【発明の効果】以上に説明したように、この発明によれ
ば新規な2ビーム走査装置および2ビーム検出方法を実
現できる。この発明の2ビーム検出方法によれば、2つ
の光源を点灯させた状態で、2光束を確実に検出でき
る。請求項2記載の2ビーム検出方法では、シェーディ
ング補正を行なうか否かに拘らず2光束の検出が可能で
あり、請求項3記載の2ビーム検出方法ではシェーディ
ング補正を行ないつつ2光束を確実に検出できる。
【0108】また、この発明の2ビーム走査装置では、
2光束を確実に分離して検出できるので、走査開始の同
期を光束ごとに独立して行なうことができ、良好な2ビ
ーム走査を行なうことができる。また請求項10記載の
2ビーム走査装置では、同時に走査する2つの走査線の
間隔を計測することが可能である。
【0109】また、この発明によれば新規なマルチビー
ム走査装置およびマルチビーム検出方法を実現できる。
この発明のマルチビーム検出方法によれば、複数の発光
部を点灯させた状態で、2以上の光束を確実に検出でき
る。請求項12〜14記載のマルチビーム検出方法で
は、シェーディング補正を行なうか否かに拘らず2以上
の光束の検出が可能であり、請求項15,16記載のマ
ルチビーム検出方法ではシェーディング補正を行ないつ
つ2以上の光束を確実に検出できる。
【0110】また、この発明のマルチビーム走査装置で
は、3以上の光束を確実に分離して検出できるので、走
査開始の同期を光束ごとに独立して行なうことができ、
良好なマルチビーム走査を行なうことができる。また請
求項21記載のマルチビーム走査装置では、同時に走査
する2以上の走査線の間隔を計測することが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項7記載の発明の実施の1形態を説明する
ための図である。
【図2】図1の実施の形態における検出信号の形成を説
明するための図である。
【図3】図1の実施の形態における2つの光スポットの
位置関係と、受光素子の受光面との関係の例を示す図で
ある。
【図4】請求項5記載の発明を説明するための図であ
る。
【図5】請求項8記載の発明の実施の1形態を説明する
ための図である。
【図6】請求項11記載の発明の実施の1形態を説明す
るための図である。
【図7】請求項17記載の発明の実施の1形態を説明す
るための図である。
【図8】図7の実施の形態における検出信号の形成を説
明するための図である。
【図9】請求項18記載の発明の実施の1形態を説明す
るための図である。
【図10】複数光束を合成する別の例を2例示す図であ
る。
【符号の説明】
10 光源部 11,12 光源(半導体レーザ) 30 シリンダレンズ 32 走査結像光学系(fθレンズ) 40 光偏向器 41 偏向反射面 50 被走査面 62 1/4波長板 63 偏光子 64 受光素子 64A 受光面 100 光源部 110,120 半導体レーザアレイである半導体
レーザ光源 640 受光素子 640A 受光面

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】独立した2つの光源からの光束を共通の光
    偏向器の偏向反射面で反射させて偏向させ、偏向された
    各偏向光束を共通の走査結像光学系により被走査面上に
    2つの光スポットとして集光させ、2走査線を同時に走
    査する2ビーム走査装置において、 走査領域へ向かう2光束を互いに分離して検出する方法
    であって、 走査領域へ向かう2光束の光強度を互いに異ならせて共
    通の受光素子に集光的に入射させるとともに、各光束が
    上記受光素子の受光面を通過する時間が異なるように上
    記受光素子の受光面形状を設定し、 上記受光素子からの出力を互いに異なる複数のスレッシ
    ュレベルで矩形信号化し、その内の1つのスレッシュレ
    ベルにより矩形信号化された信号を一方の光束に対する
    検出信号とし、 各スレッシュレベルで矩形信号化された複数の信号に対
    して所定の演算を行なって他方の光束に対する検出信号
    とすることを特徴とする2ビーム走査装置用の2ビーム
    検出方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の2ビーム走査装置用の2ビ
    ーム検出方法において、 各光源の発光強度を異ならせることにより、走査領域へ
    向かう2光束の光強度を互いに異ならせることを特徴と
    する2ビーム走査装置用の2ビーム検出方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の2ビーム走査装置用の2ビ
    ーム検出方法において、 各光源は半導体レーザであり、各光源からの光束は第1
    の1/4波長板により互いに逆回りの円偏光とされてお
    り、 走査領域へ向かう2光束を第2の1/4波長板で、偏光
    方向が互いに直交する直線偏光に戻し、これら2光束を
    共通の偏光子に通過させることにより互いに光強度の異
    なる2光束とすることを特徴とする2ビーム走査装置用
    の2ビーム検出方法。
  4. 【請求項4】請求項1または2または3記載の2ビーム
    走査装置用の2ビーム検出方法において、 共通の受光素子からの出力を互いに異なる2つのスレッ
    シュレベルで矩形信号化し、高い方のスレッシュレベル
    により矩形信号化された信号をT2、低い方のスレッシ
    ュレベルで矩形信号化された信号をT1、上記信号:T
    2の反転信号をT2’とするとき、 信号:T2を一方の光束の検出信号とし、 演算:T1・T2’の結果を他方の検出信号とすること
    を特徴とする2ビーム走査装置用の2ビーム検出方法。
  5. 【請求項5】請求項1または2または3記載の2ビーム
    走査装置用の2ビーム検出方法において、 共通の受光素子からの出力を互いに異なる3つのスレッ
    シュレベルで矩形信号化し、高い方のスレッシュレベル
    により矩形信号化された信号をT3、低い方のスレッシ
    ュレベルで矩形信号化された信号をT1、中間のスレッ
    シュレベルで矩形信号化された信号をT2、上記信号:
    T2の反転信号をT2’とするとき、 信号:T2を一方の光束の検出信号とし、 演算:T1・T2’+T3の結果を他方の検出信号とす
    ることを特徴とする2ビーム走査装置用の2ビーム検出
    方法。
  6. 【請求項6】独立した2つの半導体レーザからの光束を
    共通の1/4波長板により互いに逆回りの円偏光とした
    のち共通の光偏向器の偏向反射面で反射させて偏向さ
    せ、偏向された各偏向光束を共通の走査結像光学系によ
    り被走査面上に2つの光スポットとして集光させ、2走
    査線を同時に走査する2ビーム走査装置において、 走査領域へ向かう2光束を互いに分離して検出する方法
    であって、 走査領域へ向かう2光束を別の共通の1/4波長板を介
    して偏光ビームスプリッタに入射させて各光束を空間的
    に分離し、分離された各光束をそれぞれに対応する受光
    素子に入射させて検出することを特徴とする2ビーム走
    査装置用の2ビーム検出方法。
  7. 【請求項7】独立した2つの半導体レーザからの光束を
    共通の1/4波長板により互いに逆回りの円偏光とした
    のち、光偏向器の偏向反射面で反射させて偏向させ、偏
    向された各偏向光束を共通の走査結像光学系により被走
    査面上に2つの光スポットとして集光させ、2走査線を
    同時に走査する2ビーム走査装置において、 走査領域へ向かう2光束を受光する共通の受光素子と、 上記2光束を上記共通の受光素子に集光させる光束集光
    手段と、 上記受光素子に入射する2光束の光強度を互いに異なら
    せる光強度差別化手段と、 上記受光素子の出力を互いに異なる複数のスレッシュレ
    ベルで矩形信号化する信号化手段と、 この信号化手段から得られる各信号に対して所定の演算
    を行なう演算手段とを有し、 上記受光素子は、その受光面の走査方向の幅が、走査直
    交方向へ直線的に増加する形状の受光面形状を有するこ
    とを特徴とする2ビーム走査装置。
  8. 【請求項8】請求項7記載の2ビーム走査装置におい
    て、 光強度差別化手段は、2光束が走査領域へ向かうとき、
    各半導体レーザの発光強度を互いに異ならせるように、
    各半導体レーザを制御する光源制御手段であることを特
    徴とする2ビーム走査装置。
  9. 【請求項9】請求項7記載の2ビーム走査装置におい
    て、 光強度差別化手段は、走査領域へ向かう2光束に共通に
    設けられて2光束を互いに直交する直線偏光にする1/
    4波長板と、この1/4波長板と受光素子との間に配備
    され、各光束の透過強度を異ならせるような態位に配備
    された偏光子とを有することを特徴とする2ビーム走査
    装置。
  10. 【請求項10】請求項7または8または9記載の2ビー
    ム走査装置において、 演算手段が、信号化手段から得られる信号により、2つ
    の光スポットの走査直交方向のピッチを演算する機能を
    有することを特徴とする2ビーム走査装置。
  11. 【請求項11】独立した2つの半導体レーザからの光束
    を共通の1/4波長板により互いに逆回りの円偏光とし
    たのち共通の光偏向器の偏向反射面で反射させて偏向さ
    せ、偏向された各偏向光束を共通の走査結像光学系によ
    り被走査面上に2つの光スポットとして集光させ、2走
    査線を同時に走査する2ビーム走査装置において、 走査領域へ向かう2光束を透過させる別の共通の1/4
    波長板と、 この別の1/4波長板を透過した2光束を空間的に分離
    する偏光ビームスプリッタと、 空間的に分離された各光束を対応的に受光して、検出信
    号用の出力を出力する2つの受光素子とを有する2ビー
    ム走査装置。
  12. 【請求項12】独立したn(≧2)個の光源からの光束
    を共通の光偏向器の偏向反射面で反射させて偏向させ、
    偏向された各偏向光束を共通の走査結像光学系により被
    走査面上にn個の光スポットとして集光させ、n本の走
    査線を同時に走査するマルチビーム走査装置において、 走査領域へ向かうn光束を互いに分離して検出する方法
    であって、 走査領域へ向かうn光束の光強度を互いに異ならせて共
    通の受光素子に集光的に入射させるとともに、各光束が
    上記受光素子の受光面を通過する時間が異なるように上
    記受光素子の受光面形状を設定し、 上記受光素子からの出力を互いに異なる複数のスレッシ
    ュレベルで矩形信号化し、その内の1つのスレッシュレ
    ベルにより矩形信号化された信号を1つの光束に対する
    検出信号とし、 各スレッシュレベルで矩形信号化された複数の信号に対
    して所定の演算を行なって他の光束に対する検出信号と
    することを特徴とするマルチビーム走査装置用のマルチ
    ビーム検出方法。
  13. 【請求項13】請求項12記載のマルチビーム走査装置
    用のマルチビーム検出方法において、 各光源の発光強度を異ならせることにより、走査領域へ
    向かうn光束の光強度を互いに異ならせることを特徴と
    するマルチビーム走査装置用のマルチビーム検出方法。
  14. 【請求項14】請求項12または13記載のマルチビー
    ム走査装置用のマルチビーム検出方法において、 n個の光スポットを、共通の受光素子に一度に1つずつ
    受光されるように、主走査方向に分離し、 上記共通の受光素子からの出力を互いに異なるn個のス
    レッシュレベルで矩形信号化し、スレッシュレベルの高
    い側から数えて第i番目のスレッシュレベルにより矩形
    信号化された信号をτi(i=1〜n)、信号:τiの反
    転信号をτi’とするとき、 信号:τ1を最高光強度の光束の検出信号とし、 演算:τi・τj’(i=2〜n,j=i−1)を、第
    i番目の光強度の光束の検出信号とすることを特徴とす
    るマルチビーム走査装置用のマルチビーム検出方法。
  15. 【請求項15】請求項12または13または14記載の
    マルチビーム走査装置用のマルチビーム検出方法におい
    て、 光源が、少なくとも一方は半導体レーザアレイである、
    独立した2つの半導体レーザ光源であることを特徴とす
    るマルチビーム走査装置用のマルチビーム検出方法。
  16. 【請求項16】少なくとも一方は半導体レーザアレイで
    ある、独立した2つの半導体レーザ光源からの3以上の
    光束を、共通の1/4波長板により半導体レーザ光源ご
    とに互いに逆回りの円偏光としたのち共通の光偏向器の
    偏向反射面で反射させて偏向させ、偏向された各偏向光
    束を共通の走査結像光学系により被走査面上に3以上の
    光スポットとして集光させ、3以上の走査線を同時に走
    査するマルチビーム走査装置において、 走査領域へ向かう各光束を互いに分離して検出する方法
    であって、 走査領域へ向かう各光束を別の共通の1/4波長板を介
    して偏光ビームスプリッタに入射させて、半導体レーザ
    光源ごとの光束を空間的に分離し、分離された各光束群
    を、それぞれに対応する受光素子に入射させるととも
    に、2以上の光束を受光する受光素子の受光面形状を、
    該受光素子に入射する光束が受光面を通過する時間が異
    なるように設定し、 2以上の光束を受光する受光素子からの出力を互いに異
    なる複数のスレッシュレベルで矩形信号化し、その内の
    1つのスレッシュレベルにより矩形信号化された信号を
    1つの光束に対する検出信号とし、 各スレッシュレベルで矩形信号化された複数の信号に対
    して所定の演算を行なって他の光束に対する検出信号と
    することを特徴とするマルチビーム走査装置用のマルチ
    ビーム検出方法。
  17. 【請求項17】少なくとも一方は半導体レーザアレイで
    ある、独立した2つの半導体レーザ光源からの3以上の
    光束を、共通の光偏向器の偏向反射面で反射させて偏向
    させ、偏向された各偏向光束を共通の走査結像光学系に
    より被走査面上に3以上の光スポットとして集光させ、
    3以上の走査線を同時に走査するマルチビーム走査装置
    において、 走査領域へ向かう各光束を受光する共通の受光素子と、 上記3以上の光束を上記共通の受光素子に集光させる光
    束集光手段と、 上記受光素子に入射する各光束の光強度を互いに異なら
    せる光強度差別化手段と、 上記受光素子の出力を互いに異なる複数のスレッシュレ
    ベルで矩形信号化する信号化手段と、 この信号化手段から得られる各信号に対して所定の演算
    を行なう演算手段とを有し、 上記受光素子は、その受光面の走査方向の幅が、走査直
    交方向へ直線的に増加する形状の受光面形状を有するこ
    とを特徴とするマルチビーム走査装置。
  18. 【請求項18】少なくとも一方は半導体レーザアレイで
    ある、独立した2つの半導体レーザ光源からの3以上の
    光束を共通の1/4波長板により、半導体レーザ光源ご
    とに互いに逆回りの円偏光としたのち共通の光偏向器の
    偏向反射面で反射させて偏向させ、偏向された各偏向光
    束を共通の走査結像光学系により被走査面上に3以上の
    光スポットとして集光させ、3以上の走査線を同時に走
    査するマルチビーム走査装置において、 走査領域へ向かう各光束を透過させる別の共通の1/4
    波長板と、 この別の1/4波長板を透過した3以上の光束を、半導
    体レーザ光源ごとに空間的に分離する偏光ビームスプリ
    ッタと、 空間的に分離された光束群を対応的に受光して、検出信
    号用の出力を出力する2つの受光素子とを有し、 2以上の光束を放射する半導体レーザ光源から放射され
    る光束の光強度を互いに異ならせる光強度差別化手段
    と、 2以上の光束を受光する受光素子の出力を互いに異なる
    複数のスレッシュレベルで矩形信号化する信号化手段
    と、 この信号化手段から得られる各信号に対して所定の演算
    を行なう演算手段とを有し、 上記2以上の光束を受光する受光素子の受光面形状を、
    該受光素子に入射する光束が受光面を通過する時間が異
    なるように設定したことを特徴とするマルチビーム走査
    装置。
  19. 【請求項19】請求項17または18記載のマルチビー
    ム走査装置において、 2つの半導体レーザ光源がともに、半導体レーザアレイ
    であることを特徴とするマルチビーム走査装置。
  20. 【請求項20】請求項17または18または19記載の
    マルチビーム走査装置において、 光強度差別化手段は、各光束が走査領域へ向かうとき、
    各半導体レーザ光源の発光部の発光強度を互いに異なら
    せるように、各半導体レーザ光源を制御する光源制御手
    段であることを特徴とするマルチビーム走査装置。
  21. 【請求項21】請求項17〜20の任意の1に記載のマ
    ルチビーム走査装置において、 演算手段が、信号化手段から得られる信号により、3以
    上の光スポットの走査直交方向のピッチを演算する機能
    を有することを特徴とするマルチビーム走査装置。
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