JP3991184B2 - 走査光学装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザフォトプロッタ等に用いられる走査光学装置であって、複数の波長の光束を同時に発する光源部を備えた走査光学装置に、関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、レーザフォトプロッタ等の露光装置には、高速描画が求められてきている。これに対応させて、露光装置における走査の高速化やマルチビーム化が進められている。しかし、このような高速描画が行われる場合に、露光装置の描画面上における単位面積当たりの光量を充分確保するためには、高出力の光源が必要となる。
【0003】
そのため、光源として、高出力のガスレーザが用いられることが多い。一般に、ガスレーザは、複数のピーク波長で発振する。例えば、アルゴンレーザは、可視域、紫外域で複数のピーク波長を持つ。通常は、複数のピーク波長のうちの1波長のみが使用されるが、単波長だけでは、所望の光量が得られない場合がある。このような場合、光源を更に高出力化させればよいが、この高出力化に伴ってコストも上昇してしまう。このため、ガスレーザの複数のピーク波長の光束を合わせて使用することにより、必要な光量を確保する方式がとられることがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように、複数の波長の光束が合わせて使用されると、光学系の色収差が問題になる。特に、波長の異なる光束を、同じ走査レンズで走査させると、各波長毎に、走査レンズの倍率色収差に因る主走査方向でのスポットの位置ずれが生じてしまう。
【0005】
走査光学装置には、描画の高速化だけでなく、描画の高精細化も同時に要請されている。しかし、同時に変調がなされた各波長毎のスポットの位置がずれていては、高精細の描画は不可能である。この点に鑑み、各波長毎のスポットの位置を一致させるために、走査レンズの倍率色収差を補正することも考えられるが、この倍率色収差を補正しようとすると、走査レンズはどうしても複雑化かつ大型化してしまい、コストアップを招くことになる。
【0006】
そこで、複数の波長の光束が用いられながらも、走査レンズの倍率色収差の影響を受けずに、高精細の描画が可能な走査光学装置を提供することを、本発明の課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、以下のような構成を採用した。
【0008】
即ち、この走査光学装置は、複数の波長の光束を同時に発する光源部と、この光源部から発された各波長の光束を、夫々、描画用光束とモニタ光束とに分割する複数の光束分割素子と、各波長の描画用光束を夫々変調する変調手段と、この変調手段によって夫々変調された各描画用光束と各モニタ光束とを同時に偏向する偏向器と、この偏向器によって夫々偏向された各描画用光束と各モニタ光束とをともに透過させるとともに、各描画用光束を所定の描画面上に収束させる走査レンズと、前記描画面近傍において前記走査レンズを透過した各モニタ光束の位置を夫々検出する複数のスポット位置検出装置とを、備え、各波長の光束毎にそのモニタ光束の位置に基づいて描画用光束の変調を制御することを特徴とする。
【0009】
なお、光源部は、複数の波長の光束を同時に発するガスレーザ光源その他のレーザ光源であってもよい。この場合、光源部は、各光束をその波長毎に分離する色分解プリズム等の波長分離素子を有していてもよい。また、各描画用光束は、同一のラインを描画することとしてもよい。更に、各描画用光束は、複数本に分割され、複数のラインを同時に描画することとしてもよい。
【0010】
また、この走査光学装置は、変調手段によって夫々変調された各波長の描画用光束を合成する光束合成素子を備えていてもよい。この場合、複数の波長の光束は、互いに波長が異なる2種類の光束であり、光束合成素子は偏光合成素子であり、変調手段と光束合成素子との間に、一方の波長の光束の偏光方向を他方の波長の光束の偏光方向に対して交差させるλ/2板等の偏光素子が配置されていてもよい。
【0011】
更に、各光束分割素子と偏向器との間に配置されて、一方の波長の光束の偏光方向を他方の波長の偏光方向に対して交差されるλ/2板などの偏光素子と、前記各光束分割素子によって夫々分割された二系統のモニタ光束を合成するモニタ光束用偏光合成素子と、走査レンズと各スポット位置検出装置との間に配置されて、モニタ光束用偏光合成素子によって合成された二系統のモニタ光束を互いに分離する偏光ビームスプリッタ等の偏光分離素子とが、配置されていてもよい。
【0012】
なお、前記変調手段は、音響光学変調装置であってもよい。
【0013】
また、光源部は、複数のレーザダイオードを有することとしてもよい。この場合、各レーザダイオードは、該レーザダイオードをON/OFF制御する変調手段としての駆動回路により変調されてもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態について説明する。
【0015】
〔第1実施形態〕
図1は、本実施形態による走査光学装置の構成を模式的に示す図である。また、図2は、この走査光学装置の制御系を示すブロック図である。これらの図に示されるように、この走査光学装置は、2つの異なる波長の光束を同時に発する光源部1,及び,該光源部1からの各光束を夫々分割する部分反射鏡である一対のハーフミラー2a,2bを、備えている。
【0016】
また、この走査光学装置は、第1のハーフミラー2aにより分割された両光束のうちの一方(第1の描画光)を変調する第1の音響光学変調装置(AOM)3a,及び,第2のハーフミラー2bにより分割された両光束のうちの一方(第2の描画光)を変調する第2の音響光学変調装置(AOM)3bを、備えている。
【0017】
更に、この走査光学装置は、各AOM3a,3bから夫々射出された各描画光を合成する偏光合成素子4,コリメートレンズ5,偏向器としてのポリゴンミラー6,及び,走査レンズ7を、備えている。
【0018】
なお、上記の第1のハーフミラー2aにより分割された両光束のうちの他方は、第1のモニタ光として利用され、第2のハーフミラー2bにより分割された両光束のうちの他方は、第2のモニタ光として利用される。走査光学装置は、これら各モニタ光を夫々検出する一対のスポット位置検出装置8a,8bを、更に備えている。
【0019】
また、この走査光学装置は、光源部1及び各スポット位置検出装置8a,8bに夫々接続された制御回路9を、備えている。なお、この制御回路9は、各AOM3a,3bに夫々接続された一対の変調回路9a,9bを有し、各AOM3a,3bを個別に制御する制御手段として機能する。
【0020】
光源部1は、レーザ光源11,色分解プリズム12,第1のミラー13a,及び第2のミラー13bを、有する。レーザ光源11は、例えばアルゴンレーザ光源等のガスレーザ光源によりなり、複数のピーク波長のレーザ光を発する。色分解プリズム12は、略楔型状の形状を有し、その分散によって、入射した波長の異なる複数の光束を夫々空間的に分離する。この例において、色分解プリズム12は、レーザ光源11からの光束を互いに波長の異なる2つの単色光に分離する。なお、これら各単色光の波長を夫々λ1,λ2(λ1>λ2)とする。
【0021】
波長λ1の光束は、色分解プリズム12によって所定の屈折角で屈折し、ミラー13aによって反射される。また、波長λ2の光束は、その波長がλ1より小さいので、色分解プリズム12によって波長λ1の光束の屈折角よりも大きい屈折角で屈折し、ミラー13bにより反射される。
【0022】
ミラー13aにより反射された波長λ1の光束は、図示せぬ集光レンズを透過してハーフミラー2aに入射し、透過光と反射光とに二分される。一方の透過光は、第1の描画光としてAOM3aへ向う。他方の反射光は、第1のモニタ光として利用される。なお、この第1のモニタ光の後続の光路上には、第1のモニタ光用のミラーMaが配置されている。このミラーMaは、第1のモニタ光を、コリメートレンズ5へ向けて反射させる。
【0023】
ミラー13bにより反射された波長λ2の光束は、図示せぬ集光レンズを透過してハーフミラー2bへ向う。このハーフミラー2bは、入射した波長λ2の光束を、透過光と反射光とに二分する。一方の透過光は、第2の描画光としてAOM3bへ向う。他方の反射光は、第2のモニタ光として利用される。なお、この第2のモニタ光の後続の光路上には、第2のモニタ光用のミラーMbが配置されている。このミラーMbは、第2のモニタ光を、コリメートレンズ5へ向けて反射させる。
【0024】
ハーフミラー2aを透過した第1の描画光は、AOM3aにおいて収束される。AOM3aは、この第1の描画光を変調し、発散光として射出する。この発散光は、その後続の光路上に配置されたミラーRによって反射され、偏向合成素子4へ向う。また、ハーフミラー2bを透過した第2の描画光は、AOM3bにおいて収束される。AOM3bは、この第2の描画光を変調し、発散光としてλ/2板14へ向けて射出する。このλ/2板14は、入射された光束に対し、その偏光面を90°回転させて偏光合成素子4へ向けて射出する。なお、一般にAOMは入射光の偏光方向が指定されているので、λ/2板14はAOM通過後に設置されている。
【0025】
偏光合成素子4は、偏光ビームスプリッタによりなり、P偏光として入射した光束を透過させるとともに、S偏光として入射した光束を反射させる。なお、レーザ光源11からミラーRまでの各光学素子は、ミラーRによって反射された第1の描画光がS偏光として偏光合成素子4に入射するように設定されている。このため、ミラーRからの第1の描画光は、偏光合成素子4によって反射される。また、AOM3bから射出された第2の描画光は、λ/2板14を透過してきているので、P偏光として偏光合成素子4に入射することになる。このため、AOM3bからの第2の描画光は、偏光合成素子4を透過する。即ち、この偏光合成素子4は、第1の描画光を反射させるとともに第2の描画光を透過させることにより、これら両描画光を合成して、コリメートレンズ5へ向けて射出する。
【0026】
偏光合成素子4により合成された両描画光は、光軸上を進んでコリメートレンズ5に入射する。しかし、ミラーMaにより反射された第1のモニタ光と、ミラーMbにより反射された第2のモニタ光とは、夫々、軸外光線としてコリメートレンズ5に入射する。なお、これら描画光及び各モニタ光は、ポリゴンミラー6の中心軸方向即ち副走査方向に並んでいる。コリメートレンズ5は、これら両描画光及び各モニタ光を、夫々平行光に変換してポリゴンミラー6へ向けて射出する。なお、描画光は光軸上を進み、各モニタ光は光軸に向けて偏向される。
【0027】
ポリゴンミラー6は、各側面が夫々反射面として形成された多角柱状の形状を有しており、その中心軸を中心として回転しながら、入射した描画光及び各モニタ光をその反射面において同時に反射させる。なお、各モニタ光は、ポリゴンミラー6の反射面上で交差する。そして、このポリゴンミラー6によって偏向された描画光及び各モニタ光は、副走査方向に並んで走査レンズ7へ向う。
【0028】
走査レンズ7は、例えば回転対称なfθレンズであり、ポリゴンミラー6から平行光として射出された描画光及び各モニタ光を、夫々集光するとともに、主走査方向における光軸に対する角度θに対してh=fθの関係にある方向へ射出する。ここで、主走査方向とは、光軸及び副走査方向に直交する方向である。
【0029】
即ち、走査レンズ7から射出された描画光は、描画面D上において収束されるとともに、ポリゴンミラー6の回転に伴って当該描画面D上に走査線を形成する。また、走査レンズ7から射出された各モニタ光は、夫々各スポット位置検出装置8a,8bへ向う。
【0030】
第1のスポット位置検出装置8aは、走査レンズ7から射出された第1のモニタ光の光路上に順に配置された第1の分離ミラー81a,及び,第1のモニタ部82aを、有する。また、第2のスポット位置検出装置8bは、走査レンズ7から射出された第2のモニタ光の光路上に順に配置された第2の分離ミラー81b,及び,第2のモニタ部82bを、有する。
【0031】
各分離ミラー81a,81bは、夫々、各モニタ光によるモニタ走査線に沿った長尺形状を有する。そして、第1の分離ミラー81aは、走査レンズ7から射出された描画光及び各モニタ光のうち、第1のモニタ光のみを第1のモニタ部82aへ向けて反射させる。また、第2の分離ミラー81bは、走査レンズ7から射出された描画光及び各モニタ光のうち、第2のモニタ光のみを第2のモニタ部82bへ向けて反射させる。
【0032】
第1のモニタ部82aは、図示せぬ蛍光ファイバ,該蛍光ファイバ上に配置された長尺状の図示せぬモニタスケールを、有する。モニタスケールは、その長さ方向に同形状のスリットが等間隔に形成されている。また、蛍光ファイバの一端には、制御回路9の第1の変調回路9aに接続された図示せぬ光検出器が、取り付けられている。モニタスケールは、そのスリット上を照射した光を透過させるが、スリット以外の部位を照射した光を透過させない。スリットを透過した光は、蛍光ファイバを発光させることになる。すると、光検出器は、この蛍光ファイバの発光を検出して電気信号に変換し、制御回路9の変調回路9aへ送信する。
【0033】
そして、この第1のモニタ部82aは、第1の分離ミラー81aにより反射された第1のモニタ光が、そのモニタスケール上に、描画光による走査線と等価な第1のモニタ走査線を形成するように、配置されている。即ち、第1のモニタ光は、第1のモニタ部82aのモニタスケール上において収束されてスポットを形成する。そして、このスポットは、ポリゴンミラー6の回転に伴って第1のモニタ部82aのモニタスケール上を移動してゆく。すると、光検出器からは、このスポットの移動に同期したパルス信号が出力されることになる。
【0034】
第2のモニタ部82bは、第1のモニタ部82aと同一の構成を有する。但し、第2のモニタ部82bの光検出器は、制御回路9の第2の変調回路9bに接続されている。そして、この第2のモニタ部82bは、第2の分離ミラー81bにより反射された第2のモニタ光が、そのモニタスケール上に、描画光による走査線と等価な第2のモニタ走査線を形成するように、配置されている。
【0035】
なお、上記の如く偏光合成素子4により合成された両描画光は、以降、同一の光路を進み、描画面D上においてスポットを形成する。しかし、各描画光は、相異なる波長を有するので、走査レンズ7に残存した倍率色収差に因り、主走査方向において、そのスポット位置にずれが生じてしまう。即ち、h=fθの関係に誤差が生じる。このため、第1の描画光によるスポット,及び第2の描画光によるスポットは、ともに同一の走査線上を走査するのだが、ある時点において、第1の描画光によるスポットと第2の描画光によるスポットとが、互いにずれた状態で走査線上に並んでしまうことがある。
【0036】
この場合、第1のモニタ部82aにおける第1のモニタ光によるスポットは、描画面D上における第1の描画光のスポットに対して主走査方向において等価な位置に、形成されることになる。また、第2のモニタ部82bにおける第2のモニタ光によるスポットは、描画面D上における第2の描画光のスポットに対して主走査方向において等価な位置に、形成されることになる。即ち、第1のモニタ光は、第1の描画光と同期して走査され、第2のモニタ光は、第2の描画光と同期して走査されるのである。
【0037】
制御回路9は、図示せぬ上位装置から描画データを取得し、この描画データに従って描画を行う。即ち、制御回路9の第1の変調回路9aは、第1のモニタ部82aから出力された信号に同期させてAOM3aをON/OFFさせる。また、制御回路9の第2の変調回路9bは、第2のモニタ部82bから出力された信号に同期させてAOM3bをON/OFFさせる。
【0038】
すると、第1の描画光は、描画面Dの走査線に沿って所定のパターンを描画してゆく。また、第2の描画光も、描画面Dの走査線に沿って所定のパターンを描画してゆく。ここで、厳密にいえば、両描画光は互いに同期がとれているわけではない。しかし、各変調回路9a,9bは、各モニタ部82a,82bからの信号に従って、各AOM3a,3bを個別に制御している。従って、各描画光は、僅かながら時間差があったとしても、描画面Dの同一の位置に同一のパターンを描画することができるのである。
【0039】
〔第2実施形態〕
本実施形態による走査光学装置は、第1実施形態の構成において、両モニタ光を合成してコリメートレンズ5に入射させるモニタ光用の偏光合成素子C,及び,合成された状態で走査されて走査レンズ7から射出されたモニタ光を、第1のモニタ光と第2のモニタ光とに分割する偏光分離素子Tを、備えた点を特徴としている。
【0040】
レーザ光源11から射出された光束は、色分解プリズム12により、波長λ1の光束と波長λ2の光束とに分離される。波長λ1の光束は、ミラー13aによって反射される。また、波長λ2の光束は、ミラー13bによって反射される。
【0041】
ミラー13aにより反射された波長λ1の光束は、図示せぬ集光レンズを透過してハーフミラー2aに入射し、透過光と反射光とに二分される。一方の透過光は、第1の描画光としてAOM3aへ向う。他方の反射光は、第1のモニタ光として利用される。なお、この第1のモニタ光の後続の光路上には、モニタ光用の偏光合成素子Cが配置されている。
【0042】
ミラー13bにより反射された波長λ2の光束は、図示せぬ集光レンズを透過してハーフミラー2b’に入射する。このハーフミラー2b’は、入射した波長λ2の光束を、透過光と反射光とに二分する。一方の透過光は、第2の描画光としてAOM3bへ向う。他方の反射光は、第2のモニタ光として利用される。なお、この第2のモニタ光の後続の光路上には、ミラーM’が配置されている。このミラーM’は、入射した第2のモニタ光を、λ/2板14へ向けて反射させる。λ/2板14は入射した光束の偏光面を90°回転させて偏光合成素子Cへ向けて射出する。
【0043】
偏光合成素子Cは、偏光ビームスプリッタによりなり、P偏光として入射した光束を透過させるとともに、S偏光として入射した光束を反射させる。なお、レーザ光源11からハーフミラー2aまでの各光学素子は、ハーフミラー2aによって反射された第1のモニタ光がS偏光として偏光合成素子Cに入射するように設定されている。このため、ハーフミラー2aからの第1のモニタ光は、偏光合成素子Cによって反射される。
【0044】
また、ミラーM’からの第2のモニタ光は、上述の如くλ/2板14を透過してきているので、P偏光として偏光合成素子Cに入射することになる。このため、ミラーM’からの第2のモニタ光は、偏光合成素子Cを透過する。即ち、この偏光合成素子Cは、第1のモニタ光を反射させるとともに第2のモニタ光を透過させることにより、これら両モニタ光を合成して、コリメートレンズ5へ向けて射出する。
【0045】
AOM3aから射出されてミラーRにより反射された第1の描画光,及び,AOM3bから射出され、λ/2板14を通過した第2の描画光は、第1実施形態と同様、偏光合成素子4によって合成される。この偏光合成素子4により合成された両描画光は、偏光合成素子Cにより合成された両モニタ光とともに、コリメートレンズ5へ向う。ここで、両描画光は光軸上を進むが、両モニタ光は軸外において進む。なお、これら両描画光及び両モニタ光は、副走査方向に並んでいる。
【0046】
コリメートレンズ5は、これら両描画光及び両モニタ光を夫々平行光に変換して、ポリゴンミラー6へ向けて射出する。なお、両描画光は光軸上を進み、両モニタ光は光軸に向けて偏向される。
【0047】
ポリゴンミラー6は、平行光になった両描画光及び両モニタ光を同時に偏向し、走査レンズ7へ向けて射出する。走査レンズ7は、これら両描画光及び両モニタ光を夫々収束光として射出する。一方の両描画光は、第1実施形態と同様に描画面D上において収束されてスポットを形成する。他方の両モニタ光は、後続の光路上に配置された偏光分離素子Tへ入射する。
【0048】
偏光分離素子Tは、長尺形状の偏光ビームスプリッタによりなり、P偏光として入射した光束を透過させるとともに、S偏光として入射した光束を反射させる。従って、この偏光分離素子Tは、入射した両モニタ光を、第1のモニタ光と第2のモニタ光とに分離する。
【0049】
この偏光分離素子Tにより反射された第1のモニタ光の光路上には、第1のモニタ部82aが配置されている。また、偏光分離素子Tを透過した第2のモニタ光の光路上には、長尺形状の分離ミラー81’が配置されている。この分離ミラー81’は、入射した第2のモニタ光を第2のモニタ部82bヘ向けて反射させる。そして、各モニタ光は、各モニタ部82a,82bにより夫々検出される。
【0050】
制御回路9の各変調回路9a,9bは、第1実施形態と同様、各モニタ部82a,82bからの信号により、各AOM3a,3bを夫々制御する。従って、各描画光は、描画面Dの同一の位置に同一のパターンを描画することができる。
【0051】
なお、上記の両実施形態において、光源部からは、2つの波長の光束が夫々射出されることとしたが、これに限らず、光源部から3つ以上の波長の光束が夫々射出されることとしてもよい。この場合、各光束に対応させて、夫々、AOM,変調回路,及びモニタ部を設けることとすればよい。
【0052】
また、上記の両実施形態において、光源部は、ガスレーザ光源を有することとした。しかし、これに限らず、光源部は、複数のレーザダイオードを有することとしてもよい。一般に、レーザダイオードは、その発振波長に個体差がある。即ち、同一仕様であるはずの複数のレーザダイオードから射出されるレーザ光の波長は、僅かながら互いに異なる。
【0053】
このため、複数のレーザダイオードを光源部に組み込んで、マルチビームの走査光学装置を構成した場合、各レーザダイオードから射出されたレーザ光による各スポットは、走査レンズの倍率色収差により、各設計位置から夫々ずれてしまう。
【0054】
このような場合、各レーザダイオードに対応させて夫々スポット位置検出装置が設けられることにより、制御回路は、各レーザ光のスポット位置を個別に監視しながら各レーザダイオードを制御することができる。従って、描画面上の所定の位置に所定のパターンが正確に描画されるのである。なお、レーザダイオードは、個体毎に発振波長が異なるだけでなく、温度変化による波長ドリフトなどがあり、同一個体であってもその発振波長は安定していない。このため、各レーザ光のスポット位置を個別に監視するためには、各レーザダイオードから射出されたレーザ光が夫々分割されることにより、各レーザ光毎に対応するモニタ光がとられることが望ましい。
【0055】
【発明の効果】
以上のように構成された本発明の走査光学装置によると、複数の波長の光束を有効に利用することができるとともに、各光束を走査レンズを介して走査させた場合に、この走査レンズの倍率色収差の影響を受けずに、高精細の描画を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態による走査光学装置の構成を示す図
【図2】 第1実施形態による走査光学装置の制御系を示すブロック図
【図3】 第2実施形態による走査光学装置の構成を示す図
【符号の説明】
1 光源部
11 レーザ光源
12 色分解プリズム
14 λ/2板
2a,2b ハーフミラー
3a,3b 音響光学変調装置
4 偏光合成素子
6 ポリゴンミラー
7 走査レンズ
8 スポット位置検出装置
82a,82b モニタ部
C 偏光合成素子
D 描画面
T 偏光分離素子

Claims (10)

  1. 複数の波長の光束を発する光源部と、
    前記光源部から発された光束を、その波長毎に分離する波長分離素子と、
    前記波長分離素子によって分離された各波長の光束に対応して設けられ、各波長の光束を、夫々、描画用光束とモニタ光束とに分割する複数の光束分割素子と、
    各波長の描画用光束を夫々変調する複数の変調手段と、
    各描画用光束と各モニタ光束とを同時に偏向する偏向器と、
    この偏向器によって夫々偏向された各描画用光束と各モニタ光束とをともに透過させるとともに、各描画用光束を所定の描画面上に収束させる走査レンズと、
    各波長のモニタ光束に対応して設けられ、前記描画面近傍において前記走査レンズを透過した各モニタ光束の位置を夫々検出する複数のスポット位置検出装置とを備え、
    各波長の光束毎にそのモニタ光束の位置に基づいて描画用光束の変調を制御する
    ことを特徴とする走査光学装置。
  2. 前記光源部は、
    複数の波長の光束を同時に発する一台のレーザ光源である
    ことを特徴とする請求項1記載の走査光学装置。
  3. 前記レーザ光源はガスレーザ光源である
    ことを特徴とする請求項2記載の走査光学装置。
  4. 前記波長分離素子は色分解プリズムである
    ことを特徴とする請求項記載の走査光学装置。
  5. 前記変調手段によって夫々変調された各波長の描画用光束を合成する光束合成素子を
    更に備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の走査光学装置。
  6. 前記複数の波長の光束は互いに波長が異なる2種類の光束であり、
    前記光束合成素子は偏光合成素子であり、
    前記変調手段と前記光束合成素子との間に、一方の波長の光束の偏光方向を他方の波長の光束の偏光方向に対して交差させる第1の偏光素子を備える
    ことを特徴とする請求項5記載の走査光学装置。
  7. 前記各光束分割素子と前記偏向器との間に配置されて、一方の波長の光束の偏光方向を他方の波長の光束の偏光方向に対して交差させる第2の偏光素子と、
    前記各光束分割素子によって夫々分割された二系統のモニタ光束を合成するモニタ光束用偏光合成素子と、
    前記走査レンズと前記各スポット位置検出装置との間に配置されて、前記モニタ光束用偏光合成素子によって合成された前記二系統のモニタ光束を互いに分離する偏光分離素子と
    を更に備えることを特徴とする請求項6記載の走査光学装置。
  8. 前記第1及び第2の偏光素子はλ/2板である
    ことを特徴とする請求項6又は7記載の走査光学装置。
  9. 前記光束分割素子は部分反射鏡である
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の走査光学装置。
  10. 前記各スポット位置検出装置は、各描画用光束により描画面上に形成された各走査線と光学的に等価な位置に形成された各モニタ走査線に沿って夫々配置され、各モニタ走査線の方向に等間隔に並んでいる同形状の複数のスリットを有するモニタスケールと、
    中心軸をモニタ走査線と平行に向けて配置されるとともに前記モニタスケールを透過したモニタ光束により照射された場合に発光する蛍光ファイバと、
    この蛍光ファイバの端部に配置されるとともに該蛍光ファイバの発光を検出する光検出器とを有する
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の走査光学装置。
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