JPH1096696A - 対象物にあるむらの検査方法および装置 - Google Patents

対象物にあるむらの検査方法および装置

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JPH1096696A
JPH1096696A JP27400996A JP27400996A JPH1096696A JP H1096696 A JPH1096696 A JP H1096696A JP 27400996 A JP27400996 A JP 27400996A JP 27400996 A JP27400996 A JP 27400996A JP H1096696 A JPH1096696 A JP H1096696A
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image
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spectrum
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JP27400996A
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Hideaki Nagai
秀明 永井
Hiroshi Yamashita
博 山下
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対象物にある「むら」に関して、目視評価に
近い判定結果を得ることを目的とする。 【解決手段】 対象物1の画像を画像データとして取り
込むステップ4と、入力された空間座標の関数である該
画像データに対して二次元フーリエ変換を行って周波数
の関数であるパワースペクトルを算出するステップ10
と、該パワースペクトルに対して視覚特性に対応した重
み付け処理を行って重み付けスペクトルを得るステップ
11と、必要に応じて任意に行われる該重み付けスペク
トルに対して二次元逆フーリエ変換処理を行うステップ
16と、その結果得られる重み付けスペクトルあるいは
画像データについて評価値を算出するステップ12と、
該評価値をあらかじめ設定した基準値14と比較して欠
陥の有無の判定を行うステップと13を含む、対象物に
あるむらの検査方法および該検査方法を実施するための
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、品質検査装置のむ
ら欠陥の判定部に適用される対象物にあるむらを検査す
る方法および装置に関する。より具体的には、本発明
は、印刷物や、LCD(液晶表示装置)用カラーフィル
ター、射出成形物等の、人間が視覚的に感じる「むら」
が問題となる製品等の対象物を検査して、むらに起因す
る欠陥を発見するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷物や、塗工紙、塗工フィルム、LC
Dカラーフィルタ、射出成形物、塗装表面など、数多く
の製品の検査工程において、光沢のばらつきや、色彩の
濃淡、表面の視覚的な質感の変化、フローマークの存在
などのいわゆる仕上がりの「むら」の有無が品質検査の
一部として重要になっている。このようなむらには、反
射光により検出されるものと、透過光により検出される
ものの両方が含まれる。
【0003】このむらの検査評価は、もともと検査員の
目視により行われていたものであるが、それを自動化す
る方法および装置が開発されてきている。画像処理装置
を用いた従来よりある一般的なむら検査装置は、カメラ
等の画像入力装置により画像を取り込み、画像解析装置
においてある評価値を演算し、あらかじめ設定されてい
る基準値と比較することにより、検査の対象物の品質の
良否の判定を行う。
【0004】そのような、従来例を3例、以下に説明す
る。図10に示したように、画像入力装置において、検
査対象1を、例えば、入力手段としてCCDエリアカメ
ラ3と光源4を用いて撮影した画像を、画像分析装置に
送られる。この画像分析装置のA/D変換部において、
入力画像は明るさの段階(輝度レベル)に数値化され
る。そして、画像メモリ部に図11のようなm×nの位
置と明るさの情報からなる画像データとして保存され
る。図11において、L(x,y)とは、座標(x,
y)における輝度レベルを示している。入力された画像
の一例を図12(a)に示す。
【0005】さらに、この画像処理部において、シェー
ディング補正等の前処理を行い、図12(b)に示すよ
うな画像を表すデータを得る。ついで、評価値演算部に
おいて、例えば、
【数1】 の式による演算を行って、分散(V)や標準偏差(S
D)を計算し、比較部において、あらかじめ設定された
基準値との比較を行い、判定結果を出力する。その判定
結果は、例えばCRTモニタなどの判定結果表示装置に
表示される。
【0006】また別の従来例として、次のようなものが
知られている。上記の従来例と同様に、撮影された画像
は、図10に示すシステムと同様のシステムにおいて、
位置と明るさの情報からなる画像データ(図13(a)
の画像のデータ)を画像メモリ部に記憶し、画像処理部
においてシェーディング補正等の前処理を行い、図13
(b)に示す画像に対応するデータを生成する。そし
て、例えば、3×3のメジアンフィルタを数回かけて画
像を平均化した画像データ(図13(c))と元の画像
データ(図13(b))との間で差分処理を行い、図1
3(d)に示すような画像のデータを生成して、むら部
分の抽出を行う。ついで、適当なしきい値により二値化
処理を行い、例えば、各点が0または1の値で表され
る、図13(e)に示すような画像データを生成する。
そして、評価値演算部において、0または1の値の数を
計算し、比較部において、あらかじめ設定された基準値
との比較を行い、判定結果を出力する。例えばCRTモ
ニタなどの判定結果表示装置により、むら欠陥の有無の
判定結果を表示する。
【0007】さらに別の従来技術として、特開平6−2
22002号公報に記載された方法によれば、CCDテ
レビカメラ等により得られた1画面分の画像信号、すな
わち画素ごとの輝度値は、画像解析装置内のメモリに記
憶される。その後、この画像信号は、中央演算装置によ
り、次式
【数2】 によってフーリエ変換され、周波数の関数であるパワー
スペクトルが得られる。これは、各周波数値ごとの輝度
の分布を表すものである。
【0008】このパワースペクトルを逆フーリエ変換す
る際に、次式
【数3】 により、肉眼で認識できる特定の波長範囲(下限が0.
04〜2.0mm、上限が2.0〜200mm)に該当
する部分に2〜50の一定の強度係数aを乗じ、強調画
像を生成する。ついで、この画像データをもとにむらの
評価値を計算し、むらの評価を行う。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述のような従来から
ある画像処理装置においては、人間の微妙な視覚特性を
考慮して品質の評価を行うわけではない。したがって、
むら欠陥の有無の判断を人間の代わりに行うこのような
検査装置の検査結果は、判断が画一的であり、人間の感
覚と一致しない場合がある。もとより、製品などの検査
対象物の表面にあるむらなどの判断は、多くの場合、人
間の感覚によって最終的に評価されるべきものである。
例えば、人間が知覚しないような細かい大きさのむらを
欠陥であると誤判定したり、人間が知覚するわずかなむ
らを欠陥として検出できないといった場合があると、ロ
スの発生や、返品率が高まるといった問題を生じる。
【0010】例えば、特開平6−222002号公報に
記載された技術の場合、人間の視覚の分解能を考慮して
波長範囲を設定している。しかし、その波長範囲におい
て強調係数は一定であり、視覚の感度特性に対する考慮
は行われていない。
【0011】人の視覚の微妙な濃淡に対する感度は、む
らの空間的な大きさにより図9のように異なる。その感
度の差は、非常に大きく、例えば、50cm離れた場所
から知覚される、空間的な波長が3mm程度のむらは、
1mm程度のむらの1/5のコントラストでも知覚する
ことができる。
【0012】コントラストの低いわずかなむらが対象で
あるときには、上記従来例の一つにみられるように、目
の分解能の範囲内においてすべて同じ強調係数で重み付
を行うと、目視評価と一致する評価値を算出することが
困難になる。
【0013】本発明の目的は、空間的な大きさによりむ
らに対する人間の視覚の感度が異なることに留意し、目
視評価に近い判定結果を得ることである。
【0014】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の方法
は、対象物の画像を画像データとして取り込むステップ
と、入力された空間座標の関数である該画像データに対
して二次元フーリエ変換を行って周波数の関数であるパ
ワースペクトルを算出するステップと、該パワースペク
トルに対して視覚特性に対応した重み付け処理を行って
重み付けスペクトルを得るステップと、該重み付けスペ
クトルについての評価値を算出するステップと、該評価
値をあらかじめ設定した基準値と比較して欠陥の有無の
判定を行うステップとを含む。
【0015】また、別の態様として、本発明の方法は、
上記方法の各ステップに加えて、該重み付けスペクトル
に対して二次元逆フーリエ変換処理を行うステップを、
評価値を算出するステップの前に行うことを特徴とす
る。
【0016】また、本発明の装置は、上記方法を実施す
るための構成を有し、対象物の画像を画像データとして
取り込む画像入力部と、該画像入力部から入力された画
像データを変換処理する手段と、変換処理された画像デ
ータを二次元フーリエ変換してパワースペクトルを算出
する手段と、該パワースペクトルに対して視覚特性に対
応した重み付け処理を行う手段と、重み付け処理をされ
たスペクトルについての評価値を算出する手段と、該評
価値をあらかじめ設定された評価値と比較して欠陥の有
無の判定を行う手段とを含む。
【0017】さらに、別の態様として、本発明の装置
は、上記装置の各手段に加えて、さらに、重み付けされ
たスペクトルを二次元逆フーリエ変換する手段を、画像
データについての評価値を算出する手段の前に設けるこ
とを特徴とする。
【0018】本発明の方法または装置によって、画像デ
ータに人間の視覚特性に応じた変調処理を施すことによ
り、人間が知覚し易い大きさのむらは、輝度の差がわず
かであっても検出することができるようになり、また、
人間が感じることのない大きさのむらは、輝度差が大き
くても欠陥であると判断することがなくなる。したがっ
て、人間の感覚により一致した評価と判断を得ることが
できる。本発明の方法および装置は、特にコントラスト
が低く検出のむずかしいむらに対して有効である。
【0019】本発明方法または装置において用いられ
る、画像データの変換処理とは、シェーディング補正の
ほか、画像全体の輝度や、明度、コントラストの調節、
カラーのデータの場合には、色補正や、特定の色の強調
などの処理がある。なお、フーリエ変換またはフーリエ
逆変換は、種々の公知のアルゴリズムを用いて高速に行
うことができる。
【0020】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照しながら説明す
る。例として、図1に示すように、観察者1がD(m
m)の距離だけ離れた場所から検査対象2を観察する状
況を考える。
【0021】図2は、本発明の一実施例にかかる装置の
構成と機能のブロック図を示す。ここでは、入力手段の
一例として、CCDエリアカメラ3と光源4を備えてい
る。画像入力装置5においては、CCDエリアカメラ3
により、例えば、W×W(mm)の範囲の実視野を撮影
した検査対象2の画像は、画像分析装置6へ送られる。
ここで、入力画像はA/D変換部7により明るさの段階
(輝度レベル)に数値化され、位置と明るさの情報から
なる画像データとして画像メモリ8へと取り込まれる。
ここでは、このとき取り込まれる画像の例として、図3
(a)の画像を考える。
【0022】画像処理部9において、この画像データに
シェーディング補正等の前処理を行い、図3(b)に示
す画像データを生成する。この前処理の済んだ画像デー
タに、二次元フーリエ変換部10において、二次元フー
リエ変換を行い、周波数値ごとの(周波数の関数であ
る)輝度の強度分布を示すパワースペクトル(図3
(c))を算出する。図3(c)のパワースペクトル
は、理解を助けるため、模式的に示されている。このパ
ワースペクトルは、本実施例においては、画像データが
離散的であるので、横方向の周波数uと縦方向の周波数
vの関数として、次のような式で計算される。
【0023】
【数4】 ここで、M×Nは、サンプリング周波数である。
【0024】これは、画像データの横または縦を、0周
期、1周期、2周期、3周期、・・・というように、周
波数が高くなって行く(波長が順次短くなって行く)成
分をとっていって得られる周波数の関数としてのパワー
スペクトルである。画像データの物理的なサイズが、上
述のようにWである場合、Wを0周期、1周期、2周
期、・・・とするように、周波数をとって、その成分を
求めたものになる。ついで、重み付け演算部11におい
て、このパワースペクトルに対して重み付け処理を行
う。この重み付けの演算処理については、後ほど詳述す
る。
【0025】その結果、図3(c)のパワースペクトル
は、図3(d)に模式的に示す視覚特性を反映した別の
スペクトルに変換される。評価値演算部12において、
この新たなスペクトルに関して、例えば、上に述べた分
散(V)や標準偏差(SD)といった評価値を計算し、
比較部13において、あらかじめ設定された基準値14
との比較を行い、むらの有無などの検査対象物の品質の
良否の判定を行う。その結果を、例えばCRTといった
判定結果表示装置15に表示するほか、他の装置の制御
に利用することができる。
【0026】また、重み付きスペクトルを評価値演算部
12に直接入力する代わりに、二次元逆フーリエ変換部
16により、この重み付きスペクトルを逆フーリエ変換
して、人間の視覚特性を反映した画像データ(図3
(e))を生成し、それを評価値演算部12に入力する
こともできる。評価値演算部12において得られた評価
値は、あらかじめ設定された基準値14と比較部13で
比較され、判定結果表示装置にその結果が表示される。
【0027】つぎに、重み付け演算について説明する。
人間の視覚は、視野角1度あたりの濃淡サイクル数(c
ycles per degree: cpd)で表さ
れる空間周波数f(cpd)により、濃淡に対する感度
が異なる。視野角は、図4に示す角度αで定義される。
ある規則的なむらの空間的な波長が同じでも、観察者か
らの距離が異なれば、空間周波数は異なることとなる。
例えば、図5に示すように、500(mm)の観察距離
における空間周波数が3cpdであったとすると、観察
距離が2倍の1000mmになったときには、空間周波
数も2倍の6cpdになる。
【0028】そこで、パワースペクトルの周波数を観察
距離D(mm)の場合の空間周波数に変換することが必
要となる。例えば観察距離D(mm)の場合、図6に示
すように、視野角1度に対応する実際の長さL(1°)
は、
【数5】L(1°) = D×tan1° = D×
0.01746 で表され、パワースペクトルの周波数tに対応する1周
期の実際の長さL(t)(mm)は、Wが撮像した正方
形の実視野の一辺の長さ(mm)であるとして、
【数6】L(t) = W/t であるから、パワースペクトルの周波数tは、空間周波
数f(cpd)に、次式
【数7】f = L(1°)/L(t) によって変換することができる。
【0029】人間の視覚は、印刷や、射出成形品の表
面、LCD用カラーフィルタの濃度のばらつきなど、い
わゆるむらと言われるコントラストの低い濃淡模様を観
察した場合、先にも述べたように、図9のピークで示す
ような数cpd程度の空間周波数に最大感度を持つ特性
を示す。
【0030】上述の重み付け演算部11において、この
視覚特性に対応する重み付け関数、例えば、
【数8】H(f) = (0.31 +0.69f) exp(-0.29f) といった関数を用いて、パワースペクトルに重み付け処
理を行い、視覚特性を反映した別のスペクトル(図3
(e))に変調することができる。実際に重み付けを行
うためには、空間周波数fとパワースペクトルの周波数
tとの間の上記関係を用いて、H(f)をtの関数H’
(t)に変換する。
【0031】上記のパワースペクトルF(u,v)は、
実部F’と虚部F”に分けて考えることができる。
【数9】F=F’+jF” この実部と虚部の両方に視覚特性H’をかけ、重み付け
を行う。すなわち、
【数10】|F|=(F'2+F"21/2 であるので、重み付け後のパワースペクトルをGとする
と、Gは、 G=[ (H’・F’)2 +(H’・F”)2 ]1/2=H,
・|F| となる。
【0032】重み付け処理後のパワースペクトルG
(u,v)に対し、次のような変換を行うことによっ
て、逆フーリエ変換を行い、人間の視覚特性を反映した
画像データを得ることができる。
【数11】
【0033】従来方法または装置による検査結果では目
視評価と一致しない場合があるが、それを本発明による
評価結果と対比して、以下に示す。図10に示した従来
例の検査装置を用いて、目視評価において良品とされた
サンプルAと欠陥品とされたサンプルBについて検査を
行う。これらのサンプルは、LCD用のカラーフィルタ
ーである。図10に示す画像入力装置より、CCDエリ
アカメラ1を用いて画像入力し、画像分析装置内のA/
D変換部により複数の明るさの段階(0〜255段階の
輝度レベル)にデジタル化し、位置と明るさの情報を持
つ画像データとして画像メモリに取り込まれる。
【0034】その後、画像処理装置によりシェーディン
グ補正等の前処理を行い、評価値演算部において標準偏
差(SD)を計算すると、サンプルAについては3.5
85となり、サンプルBについては2.886となっ
た。目視評価において欠陥品と判定されたサンプルBの
方が、従来技術による評価では輝度のばらつきが小さい
という結果となった。したがって、サンプルBの方が、
表面の輝度が均一で、目視評価により良品と判定された
サンプルAよりも品質がよいと判断された。従来技術に
よる検査装置の判定結果は、目視評価とは一致しない結
果となった。
【0035】同じサンプルAとサンプルBについて、図
2に示した本発明の実施例にかかる検査装置を用いて、
同様の検査を行った。画像の入力から画像処理部9にお
いてシェーディング補正等の前処理を行うまでは、上記
従来例の場合と同様でに行った。その後、二次元フーリ
エ変換部10において、二次元フーリエ変換を行い、パ
ワースペクトルを算出した。そのパワースペクトルは、
図7および図8に破線で示すようになった。サンプルA
のパワースペクトルは、視覚感度の低い高周波数帯のパ
ワーが大きいという特徴を有し、サンプルBのパワース
ペクトルは、視覚感度が高い低周波数域におけるパワー
が大きいという特徴を有していた。これらのパワースペ
クトルに対して、重み付け演算装置11により、視覚特
性に対応した重み付け処理を行った。図7および図8の
実線で示したスペクトルが得られた。このスペクトルを
二次元逆フーリエ変換装置16により、逆フーリエ変換
して、評価値演算部12において、標準偏差を計算し
た。サンプルAについてのこの標準偏差値は1.205
であり、サンプルBについては1.662であった。こ
の結果は、目視評価の結果と一致するものである。これ
をさらに比較部13においてあらかじめ設定した基準値
14を比較し、検査の結果を得て、判定結果表示装置1
5に表示する。この基準値は、人間の感覚と一致したか
あるいはそれに近い判定が得られるよう、試験を繰り返
して実験的に決定することができる。
【0036】
【発明の効果】本発明の検査方法または検査装置によれ
ば、従来からある画像処理装置で行う品質検査方法にお
いて行われる処理に加えて、人間の視覚特性に応じた変
調処理を画像データに行うことにより、本来の人間の感
覚に沿った品質検査が可能となる。すなわち、いままで
の検査装置において見落とされていた対象物のむらを検
出することができるようになり、また逆に、人間が欠陥
と判定しないようなむらを装置が欠陥と判定するような
誤検出も防止できる。したがって、品質検査の信頼性を
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】検査対象物と観察者の距離関係を表す模式図で
ある。
【図2】本発明の一実施例にかかる装置の構成を示すブ
ロック図である。
【図3】本発明の一実施例にかかる画像処理の工程を示
す図である。図3(a)は、もとの画像の模式的な例で
あり、図3(b)は、図3(a)の画像にシェーディン
グ処理等を施した画像であり、図3(c)は、図3
(b)の画像を二次元フーリエ変換して得たパワースペ
クトルを模式的に示し(縦横軸のスケールは任意であ
る)、図3(d)は、図3(c)のスペクトルに人間の
視覚特性に合わせた重み付けをしたスペクトルであり、
図3(e)は、図3(d)のスペクトルを二次元逆フー
リエ変換して得た画像を模式的に示するものである。
【図4】視野角の定義を示す図である。
【図5】一定のパターンについて距離Dと単位角度あた
りの空間周波数の関係を示す図である。
【図6】視野角とある視野角に対応する対象物上の距離
の関係を示す図である。
【図7】本発明の一実施例におけるサンプルAのスペク
トルと重み付けのための視覚特性曲線を示すグラフであ
る。
【図8】本発明の上記実施例におけるサンプルBのスペ
クトルを示すグラフである。
【図9】空間周波数と相対感度との関係を示すグラフで
ある。
【図10】従来例の検査装置を示すブロックダイヤグラ
ムである。
【図11】画像メモリにおけるデータの構造を示すダイ
ヤグラムである。
【図12】従来技術例における画像処理工程を示す模式
図である。図12(a)は、元の画像を模式的に示し、
図12(b)は、図12(a)の画像にシェーディング
補正等の処理を加えた画像データを示す。
【図13】別の従来技術例における画像処理工程を示す
模式図である。図13(a)は、元の画像を模式的に示
し、図13(b)は、図13(a)の画像にシェーディ
ング補正等の処理を加えた画像データを示し、図13
(c)は、図13(b)の画像をメディアンフィルター
により平均化して得られる画像データを示し、図13
(d)は、平均化された画像データと元の画像データと
の間で差分化処理を行った結果得られる画像データを示
し、図13(e)は、図13(d)の画像データに対し
て二値化処理を行った結果得られる画像データを示す。
【符号の説明】
1 対象物 2 目 3 CCDカメラ 4 光源 5 画像入力装置 6 画像分析装置 7 A/D変換部 8 画像メモリ 9 画像処理部 10 二次元フーリエ変換部 11 重み付け演算部 12 評価値演算部 13 比較部 14 基準値 15 表示装置 16 二次元逆フーリエ変換部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象物の画像を画像データとして取り込
    むステップと、入力された空間座標の関数である該画像
    データに対して二次元フーリエ変換を行って周波数の関
    数であるパワースペクトルを算出するステップと、該パ
    ワースペクトルに対して視覚特性に対応した重み付け処
    理を行って重み付けスペクトルを得るステップと、該重
    み付けスペクトルについての評価値を算出するステップ
    と、該評価値をあらかじめ設定した基準値と比較して欠
    陥の有無の判定を行うステップとを含む、対象物にある
    むらの検査方法。
  2. 【請求項2】 対象物の画像を画像データとして取り込
    むステップと、入力された空間座標の関数である該画像
    データに対して二次元フーリエ変換を行って周波数の関
    数であるパワースペクトルを算出するステップと、該パ
    ワースペクトルに対して視覚特性に対応した重み付け処
    理を行って重み付けスペクトルを得るステップと、該重
    み付けスペクトルに対して二次元逆フーリエ変換処理を
    行うステップと、その結果得られる画像データについて
    評価値を算出するステップと、該評価値をあらかじめ設
    定した基準値と比較して欠陥の有無の判定を行うステッ
    プとを含む、対象物にあるむらの検査方法。
  3. 【請求項3】 対象物の画像データを取り込む画像入力
    部と、該画像入力部から入力された画像データを変換処
    理する手段と、変換処理された画像データを二次元フー
    リエ変換してパワースペクトルを算出する手段と、該パ
    ワースペクトルに対して視覚特性に対応した重み付け処
    理を行う手段と、重み付け処理をされたスペクトルにつ
    いての評価値を算出する手段と、該評価値をあらかじめ
    設定された評価値と比較して欠陥の有無の判定を行う手
    段とを含む対象物にあるむらの検査装置。
  4. 【請求項4】 対象物の画像データを取り込む画像入力
    部と、該画像入力部から入力された画像データを変換処
    理を行う手段と、変換処理された画像データを二次元フ
    ーリエ変換してパワースペクトルを算出する手段と、該
    パワースペクトルに対して視覚特性に対応した重み付け
    処理を行う手段と、重み付け処理をされたスペクトルを
    二次元逆フーリエ変換する手段と、該二次元逆フーリエ
    変換手段により得られた画像データについての評価値を
    算出する手段と、該評価値をあらかじめ設定された評価
    値と比較して欠陥の有無の判定を行う手段とを含む対象
    物にあるむらの検査装置。
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