JPH1096659A - 計量容器 - Google Patents

計量容器

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JPH1096659A
JPH1096659A JP27308396A JP27308396A JPH1096659A JP H1096659 A JPH1096659 A JP H1096659A JP 27308396 A JP27308396 A JP 27308396A JP 27308396 A JP27308396 A JP 27308396A JP H1096659 A JPH1096659 A JP H1096659A
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JP
Japan
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optical semiconductor
liquid
water
measuring
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JP27308396A
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English (en)
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Masato Kurihara
正人 栗原
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 計量する液体の液面がよく見えて使いやすい
計量容器を提供する。 【解決手段】 本発明の計量容器は、側壁に計量線の印
された、液体を受ける計量用凹部を有する。そして、こ
の凹部内面あるいは外面に光半導体含有層が形成されて
おり、該光半導体の光励起に対応して該面が高度の親水
性を示す。親水性の液体は容器内面で液滴を作らず速や
かに下方に落ちる。一方、疎水性の液体の場合は、液滴
ができるが、液滴がはじかれて下に落ちやすい。また、
計量容器外面に結露が生じても、同面が高度に親水性で
あれば、視界を妨げる水滴とならず、薄い水膜となるの
で、計量容器の外側から中の液面をたやすく確認するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メスシリンダーや
ビーカー等の計量容器に関する。特には、容器内外面や
液面を見やすい計量容器に関する。
【0002】
【従来の技術】メスシリンダーは、ガラス製の有底円筒
の側壁に計量線を引いたものであり、中に入れた液体の
液面と計量線とを見較べて、その液体の量を測定する計
器である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】メスシリンダーを用い
て液体の量を測定する場合、理科の実験等において誰し
も経験したことであるが、メスシリンダーの中に入れた
液体の一部が、メスシリンダーの内壁に液滴として付着
してしまうことがあり、その液滴を落とすのにメスシリ
ンダーを揺する等しなければならない。また、液体の性
質に応じた表面張力によって、内壁近傍の液面が盛り上
がったり、下に凹んだりして、液面が判別しずらくな
る。さらに、温度が室温と異なる液体を計量する場合に
は、メスシリンダーが曇って中が見えなくなり、液面の
位置を読み取れないこともある。
【0004】本発明は、計量する液体の液面がよく見え
て使いやすい計量容器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の計量容器は、側壁に計量線の印された、液
体を受ける計量用凹部を有し、 該計量用凹部内面に光
半導体含有層が形成されており、該光半導体の光励起に
対応して該面が高度の親水性を示すことを特徴とする。
【0006】本発明の計量容器の内面は高度に親水性を
呈するため、親水性の液体は容器内面で液滴を作らず速
やかに下方に落ちる。一方、疎水性の液体の場合は、液
滴ができるが、液滴がはじかれて下に落ちやすい。詳し
くは後述するメカニズムにより、光半導体含有層中の光
半導体が光励起されると該層表面は高度の親水性を呈す
る。そうなると、該表面についた水は薄い膜となり、該
表面上における水の流れはきわめて良好となり、水切れ
がよくなる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の計量容器においては、上
記計量容器が透明部材よりなり、該部材外面に光半導体
含有層が形成されていることが好ましい。計量容器外面
に結露が生じても、同面が高度に親水性であれば、視界
を妨げる水滴とならず、薄い水膜となるので、計量容器
の外側から中の液面をたやすく確認することができる。
なお、計量容器の外面のみに光半導体含有層を形成する
こととしてもよい。
【0008】光半導体含有層と親水性との関係について
説明する。本発明者らは、PCT/JP96/0073
3号において、以下の知見について記述した。すなわ
ち、基材表面に光半導体含有層を形成すると、光半導体
の光励起に応じて前記層表面が、水との接触角に換算し
て10°以下という高度の親水性を呈することを見出
し、さらにそれによりガラス、レンズ、鏡等の透明部材
の防曇・視界確保性向上、物品表面の水洗浄性・降雨洗
浄性向上等の効果が得られることを見出した。
【0009】この現象は以下に示す機構により進行する
と考えられる。すなわち、光半導体の価電子帯上端と伝
導帯下端とのエネルギーギャップ以上のエネルギーを有
する光が光半導体に照射されると、光半導体の価電子帯
中の電子が励起されて伝導電子と正孔が生成し、そのい
ずれか又は双方の作用により、おそらく表面に極性が付
与され、水や水酸基等の極性成分が集められる。そして
伝導電子と正孔のいずれか又は双方と、上記極性成分と
の協調的な作用により、表面と前記表面に化学的に吸着
した汚染物質との化学結合を切断するとともに、表面に
化学吸着水が吸着し、さらに物理吸着水層がその上に形
成されるのである。また、一旦部材表面が高度に親水化
されたならば、部材を暗所に保持しても、表面の親水性
はある程度の期間持続する。
【0010】親水性とは、表面に水を滴下したときにな
じみやすい性質をいい、一般的に水濡れ角が90°未満
の状態をいう。本発明における高度な親水性とは、表面
が水を滴下したときに非常になじみやすく、水滴を形成
せずにむしろ水膜化してしまう性質をいい、より具体的
には、水濡れ角(水との接触角)が10°以下、好まし
くは5°以下となる状態をいう。
【0011】光半導体とは、その結晶の伝導電子帯と価
電子帯との間のエネルギーギャップよりも大きなエネル
ギー(すなわち短い波長)の光(励起光)を照射したと
きに、価電子帯中の電子の励起(光励起)が生じて、伝
導電子と正孔を生成しうる物質をいい、例えば、アナタ
ーゼ型酸化チタン、ルチル型酸化チタン、酸化錫、酸化
亜鉛、三酸化二ビスマス、三酸化タングステン、酸化第
二鉄、チタン酸ストロンチウム等が好適に利用できる。
【0012】光半導体の光励起に用いる光源としては、
蛍光灯、白熱電灯、メタルハライドランプ、水銀ランプ
のような室内照明、太陽、それらの光源からの光を低損
失のファイバーで誘導した光源等が好適に利用できる。
【0013】光半導体含有層には、シリカ、固体超強
酸、シリコーンのうちの1種以上が含有されていること
が望ましい。シリカ、固体超強酸が含有されていると、
より低い励起光照度で高度の親水性を呈しやすく、かつ
その状態をかなり長期にわたり維持できる。シリコーン
が含有されていても、光半導体の光励起によりシリコー
ン中のシリコン原子に結合する有機基の少なくとも一部
が水酸基に置換される。そして一旦水酸基に置換される
と、シリカ添加の場合と同様に低い励起光照度で高度の
親水性を呈しやすく、かつその状態をかなり長期にわた
り維持できる。
【0014】ここで超強酸とは、ハメットの酸度関数H
o≦−11.93なる固体酸化物を構成要素に含む強酸
をいい、具体的には、硫酸担持Al23 、硫酸担持T
iO2 、硫酸担持ZrO2 、硫酸担持Fe23 、硫酸
担持SiO2 、硫酸担持HfO2 、TiO2 /WO3
WO3 /SnO2 、WO3 /ZrO2 、WO3 /Fe2
3 、SiO2 ・Al23 等が好適に利用できる。
【0015】また、シリコーンとしては、ポリオルガノ
シロキサンなら全般的に利用できるが、例えば、メチル
トリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチ
ルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、
エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラ
ン、エチルトリプロポキシシラン、エチルトリブトキシ
シラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエ
トキシシラン、フェニルトリプロポキシシラン、フェニ
ルトリブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジ
メチルジエトキシシラン、ジメチルジプロポキシシラ
ン、ジメチルジブトキシシラン、ジエチルジメトキシシ
ラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジプロポキ
シシラン、ジエチルジブトキシシラン、フェニルメチル
ジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、
フェニルメチルジプロポキシシラン、フェニルメチルジ
ブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン、及びそれらの加水分解物、加水分解後部分縮
重合したもの、それらの混合物等を前駆体として、必要
に応じて加水分解し、脱水縮重合したもの等が好適に利
用できる。
【0016】光半導体含有層の膜厚は、0.4μm 以下
にするのが好ましい。そうすれば、光の乱反射による白
濁を防止することができ、光半導体含有層は実質的に透
明となる。さらに、光半導体含有層の膜厚を、0.2μ
m 以下にすると一層好ましい。そうすれば、光の干渉に
よる層の発色を防止することができる。また、光半導体
含有層は薄ければ薄いほどその透明度は向上する。さら
に、膜厚を薄くすれば、層の耐摩耗性が向上する。上記
表面層の表面に、さらにシリカ、アルミナ、シリコー
ン、固体超強酸等の親水化可能な耐摩耗性又は耐食性の
保護層や他の機能膜を設けてもよい。
【0017】上記光半導体含有層には、Ag、Cu、Z
nのような金属を添加することができる。前記金属を添
加した層は、暗所においても表面に付着した細菌を死滅
させることができる。さらに、この層は、黴、藻、苔の
ような微生物の成長を抑制する。したがって、微生物起
因による汚れ付着が抑制される。光半導体含有層にA
g、Cu、又はZnをドーピングするためには、光半導
体粒子の懸濁液にこれらの金属の可溶性塩を添加し、得
られた溶液を用いて光半導体性コーティングを形成する
ことができる。あるいは、光半導体性コーティングを形
成後、これらの金属の可溶性塩を塗布し、光照射により
光還元析出させてもよい。
【0018】上記光半導体含有層には、Pt、Pd、R
u、Rh、Os、Irのような白金族金属を添加するこ
とができる。前記金属を添加した層は、光半導体の光半
導体作用による酸化反応活性を増強させることができ、
該層表面に付着した汚れの分解除去や屋内空気の脱臭浄
化作用等が向上する。添加方法は上述の光還元析出や可
溶性塩の添加によることができる。
【0019】本発明の計量容器の基体を構成する材料
は、 金属材料;鉄、ステンレス、アルミニウム合金、チタン
合金、 FRP;ガラス繊維強化、炭素繊維強化、ポリアミド繊
維強化、エポキシ系、不飽和ポリエステル系、 プラスチックス;ポリプロピレン、ウレタン、ABS、
ナイロン、アクリル、ポリカーボネート、 塗装材;ポリエチレン ガラス、等を含む。
【0020】ここで上記計量容器が、Fe、Ni、Co
の少なくとも1種を含有する金属材料からなる基体を有
する場合は、上記光半導体含有層が、該基体表面に、上
記金属の原子の拡散を防止する層を介して形成される。
【0021】次に、表面層の形成方法について説明す
る。まず、表面層が光半導体のみからなる場合の製法に
ついて、光半導体がアナターゼ型酸化チタンの場合を例
にとり説明する。この場合の方法は、大別して3つの方
法がある。1つの方法はゾル塗布焼成法であり、他の方
法は有機チタネート法であり、他の方法は電子ビーム蒸
着法である。 (1)ゾル塗布焼成法 アナターゼ型酸化チタンゾルを、基材表面に、スプレー
コーティング法、ディップコーティング法、フローコー
ティング法、スピンコーティング法、ロールコーティン
グ法等の方法で塗布し、焼成する。
【0022】(2)有機チタネート法 チタンアルコキシド(テトラエトキシチタン、テトラメ
トキシチタン、テトラプロポキシチタン、テトラブトキ
シチタン等)、チタンアセテート、チタンキレート等の
有機チタネートに加水分解抑制剤(塩酸、エチルアミン
等)を添加し、アルコール(エタノール、プロパノー
ル、ブタノール等)などの非水溶媒で希釈した後、部分
的に加水分解を進行させながら又は完全に加水分解を進
行させた後、混合物をスプレーコーティング法、ディッ
プコーティング法、フローコーティング法、スピンコー
ティング法、ロールコーティング法等の方法で塗布し、
乾燥させる。乾燥により、有機チタネートの加水分解が
完遂して水酸化チタンが生成し、水酸化チタンの脱水縮
重合により無定型酸化チタンの層が基材表面に形成され
る。その後、アナターゼの結晶化温度以上の温度で焼成
して、無定型酸化チタンをアナターゼ型酸化チタンに相
転移させる。
【0023】(3)電子ビーム蒸着法 酸化チタンのターゲットに電子ビームを照射することに
より、基材表面に無定型酸化チタンの層を形成する。そ
の後、アナターゼの結晶化温度以上の温度で焼成して、
無定型酸化チタンをアナターゼ型酸化チタンに相転移さ
せる。
【0024】次に、表面層が光半導体とシリカからなる
場合について、光半導体がアナターゼ型酸化チタンの場
合を例にとり説明する。この場合の方法は、例えば、以
下の3つの方法がある。1つの方法はゾル塗布焼成法で
あり、他の方法は有機チタネート法であり、他の方法は
4官能性シラン法である。 (1)ゾル塗布焼成法 アナターゼ型酸化チタンゾルとシリカゾルとの混合液
を、基材表面にスプレーコーティング法、ディップコー
ティング法、フローコーティング法、スピンコーティン
グ法、ロールコーティング法等の方法で塗布し、焼成す
る。
【0025】(2)有機チタネート法 チタンアルコキシド(テトラエトキシチタン、テトラメ
トキシチタン、テトラプロポキシチタン、テトラブトキ
シチタン等)、チタンアセテート、チタンキレート等の
有機チタネートに加水分解抑制剤(塩酸、エチルアミン
等)とシリカゾルを添加し、アルコール(エタノール、
プロパノール、ブタノール等)などの非水溶媒で希釈し
た後、部分的に加水分解を進行させながら又は完全に加
水分解を進行させた後、混合物をスプレーコーティング
法、ディップコーティング法、フローコーティング法、
スピンコーティング法、ロールコーティング法等の方法
で塗布し、乾燥させる。乾燥により、有機チタネートの
加水分解が完遂して水酸化チタンが生成し、水酸化チタ
ンの脱水縮重合により無定型酸化チタンの層が基材表面
に形成される。その後、アナターゼの結晶化温度以上の
温度で焼成して、無定型酸化チタンをアナターゼ型酸化
チタンに相転移させる。
【0026】(3)4官能性シラン法 テトラアルコキシシラン(テトラエトキシシラン、テト
ラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラメ
トキシシラン等)とアナターゼ型酸化チタンゾルとの混
合物を基材の表面にスプレーコーティング法、ディップ
コーティング法、フローコーティング法、スピンコーテ
ィング法、ロールコーティング法等の方法で塗布し、必
要に応じて加水分解させてシラノールを形成した後、加
熱等の方法でシラノールを脱水縮重合に付す。
【0027】次に、表面層が光半導体と固体酸からなる
場合について、光半導体がアナターゼ型酸化チタン、固
体酸がTiO2 /WO3 の場合を例にとり説明する。こ
の場合の方法は、タングステン酸のアンモニア溶解液と
アナターゼ型酸化チタンゾルとを混合し、必要に応じて
希釈液(水、エタノール等)で希釈した混合物を基材の
表面にスプレーコーティング法、ディップコーティング
法、フローコーティング法、スピンコーティング法、ロ
ールコーティング法等の方法で塗布し、焼成する。
【0028】次に、表面層が光半導体とシリコーンから
なる場合について、光半導体がアナターゼ型酸化チタン
の場合を例にとり説明する。この場合の方法は、未硬化
の若しくは部分的に硬化したシリコーン又はシリコーン
の前駆体からなる塗料とアナターゼ型酸化チタンゾルと
を混合し、シリコーンの前駆体を必要に応じて加水分解
させた後、混合物を基材の表面にスプレーコーティング
法、ディップコーティング法、フローコーティング法、
スピンコーティング法、ロールコーティング法等の方法
で塗布し、加熱等の方法でシリコーンの前駆体の加水分
解物を脱水縮重合に付して、アナターゼ型酸化チタン粒
子とシリコーンからなる表面層を形成する。形成された
表面層は、紫外線を含む光の照射によりアナターゼ型酸
化チタンが光励起されることにより、シリコーン分子中
のケイ素原子に結合した有機基の少なくとも一部を水酸
基に置換され、さらにその上に物理吸着水層が形成され
て、高度の親水性を呈する。ここでシリコーンの前駆体
には前述の物質を用いることができる。
【0029】上記光半導体含有層を透明部材の表面に形
成する場合には、該光半導体含有層は、基材と比較して
屈折率があまり高くないのが好ましい。好ましくは光半
導体含有層の屈折率は2以下であるのがよい。そうすれ
ば、基材と光半導体含有層との界面、及び光半導体含有
層と空気との界面における光の反射を抑制できる。光半
導体含有層の屈折率を2以下にするには、光半導体に2
以下の屈折率を有する物質を用いるか、あるいは光半導
体が屈折率2以上の場合には、屈折率2以下の他の物質
を光半導体含有層に添加する。2以下の屈折率を有する
光半導体としては、酸化錫(屈折率1.9)等が利用で
きる。2以上の屈折率を有する光半導体には、アナター
ゼ型酸化チタン(屈折率2.5)やルチル型酸化チタン
(屈折率2.7)があるが、この場合には屈折率2以下
の他の物質、例えば、炭酸カルシウム(屈折率1.
6)、水酸化カルシウム(屈折率1.6)、炭酸マグネ
シウム(屈折率1.5)、炭酸ストロンチウム(屈折率
1.5)、ドロマイト(屈折率1.7)、フッ化カルシ
ウム(屈折率1.4)、フッ化マグネシウム(屈折率
1.4)、シリカ(屈折率1.5)、アルミナ(屈折率
1.6)、ケイ砂(屈折率1.6)、モンモリロナイト
(屈折率1.5)、カオリン(屈折率1.6)、セリサ
イト(屈折率1.6)、ゼオライト(屈折率1.5)、
酸化錫(屈折率1.9)等を光半導体含有層に添加すれ
ばよい。
【0030】基材がナトリウムのようなアルカリ網目修
飾イオンを含むガラス(ソーダライムガラス、並板ガラ
ス等)の場合には、基材と光半導体含有層との間にシリ
カ等の中間層を形成してもよい。そうすれば、焼成中に
アルカリ網目修飾イオンが基材から光半導体含有層へ拡
散するのが防止され、光半導体機能がよりよく発揮され
る。
【0031】上記計量容器の容器内面について、以下の
手法により光半導体含有層を形成する。ステンレス板を基体とする容器 エタノールの溶媒86重量部に、テトラエトキシシラン
(和光純薬)6重量部と純水6重量部とテトラエトキシ
シランの加水分解抑制剤として36%塩酸2重量部を加
えて混合し、シリカコーティング溶液を調製した。この
溶液をフローコーティング法により10cm四角のステン
レス板の表面に塗布し、80℃の温度で乾燥させた。乾
燥に伴い、テトラエトキシシランは加水分解を受けてま
ずシラノールになり、続いてシラノールの脱水縮重合に
より、無定型シリカの薄膜がステンレス板の表面に形成
された。
【0032】次に、テトラエトキシチタン(Merc
k)1重量部とエタノール9重量部との混合物に加水分
解抑制剤として36%塩酸0.1重量部添加して酸化チ
タンコーティング溶液を調製し、この溶液を上記無定型
シリカの薄膜に乾燥空気中でフローコーティング法によ
り塗布した。塗布量は酸化チタンに換算して45μg/cm
2 とした。テトラエトキシチタンの加水分解速度は極め
て早いので、塗布の段階でテトラエトキシチタンの一部
は加水分解され、水酸化チタンが生成し始めた。
【0033】次に、このステンレス板を1〜10分間約
150℃の温度に保持することにより、テトラエトキシ
チタンの加水分解を完了させるとともに、生成した水酸
化チタンを脱水縮重合に付し、無定型酸化チタンがコー
ティングされたステンレス板を得た。この試料を500
℃の温度で焼成して、無定型酸化チタンをアナターゼ型
酸化チタンに結晶化させて、光半導体含有層を有する試
料を得た。
【0034】この試料と、比較のため無処理のステンレ
ス板について、以下の3つの評価を行った。 (1)紫外線照射時の表面親水性回復性能の評価 試料表面にオレイン酸を塗布し、中性洗剤(ママレモ
ン)でこすり、水道水及び蒸留水で濯いだ後、乾燥器に
より50℃で30分乾燥させることにより、表面を故意
に汚染させ、その後、BLB蛍光灯を0.5mW/cm2で5
時間照射して試料表面の水との接触角の変化を調べた。
その結果、無処理のステンレス板では、汚染後及びBL
B蛍光灯照射後の水との接触角は共に70°と変化が認
められなかったのに対し、光半導体含有層を形成した試
料では、汚染後50°であった水との接触角は、BLB
蛍光灯照射後にはほぼ0°まで高度に親水化された。
【0035】(2)オレイン酸の水浸漬洗浄効果 (1)の試験で使用した試料表面に、オレイン酸を塗布
し、試料表面を水平姿勢に保持しながら、試料を水槽に
満たした水の中に浸漬した。その結果。ステンレス板で
は、オレイン酸は試料の表面に付着したままであり、水
中で軽く指でこすっても油が試料上で延びるだけであっ
たのに対し、光半導体含有層を形成した試料では、オレ
イン酸は丸まって油滴状になり、水中で軽く指でこする
程度で、試料表面から釈放されて浮上した。
【0036】(3)疎水性汚れの洗浄効果 次に、疎水性カーボンブラック1重量部、親水性カーボ
ンブラック1重量部からなる粉体混合物を1.05g/
リッターの濃度で水に懸濁させたスラリーを調製した。
45°に傾斜させた上記試料及び無処理のステンレス板
に上記スラリー150mlを流下させて15分間乾燥さ
せ、次いで蒸留水150mlを流下させて15分間乾燥さ
せ、このサイクルを25回反復した。試験前後の色差変
化を、色差計(東京電色)を用いて計測した。色差は日
本工業規格(JIS)H0201に従い、ΔE*表示を
用いた。その結果、ステンレス板では色差変化20と大
きかったのに対し、上記試料では色差変化は0.6に止
まった。
【0037】ガラス板への光半導体含有層の形成 テトラエトキシシラン(和光純薬)0.69gとアナタ
ーゼ型酸化チタンゾル(日産化学、TA−15、平均粒
径10nm)1.07gとエタノール29.88gと、純
水0.36gを混合し、コーティング液を調製した。こ
のコーティング液をフローコーティング法により、10
cm角のガラス基材上に塗布した。このガラス板を約20
分間約150℃の温度に保持することにより、テトラエ
トキシシランを加水分解と脱水縮重合に付し、アナター
ゼ型酸化チタン粒子が無定型シリカで結着されたコーテ
ィングをガラス板表面に形成した。このコーティング中
の酸化チタンとシリカとの重量比は1であった。
【0038】このガラス板を数日間暗所に放置した後、
紫外線光源(三共電気、ブラックライトブルー(BL
B)蛍光灯)を用いて試料の表面に0.5mW/cm2の紫外
線照度で約1時間紫外線を照射し、#1試料を得た。比
較のため、10cm角のガラス板を数日間暗所に放置した
#2試料も準備した。
【0039】まず、#1試料と#2試料に水滴を滴下
し、滴下後の様子の観察及び水との接触角の測定を行っ
た。ここで水との接触角は接触角測定器(協和界面科
学、CA−X150)を用い、滴下後30秒後の水との
接触角で評価した。その結果#1試料はマイクロシリン
ジから試料表面に水滴を滴下されると、水滴が一様に水
膜状に試料表面を拡がる様子が観察された。また30秒
後の水との接触角は約0°まで高度に親水化されてい
た。それに対し、#2試料ではマイクロシリンジから試
料表面に水滴を滴下されると、水滴は表面になじんでい
くものの、一様に水膜状になるまでには至らなかった。
また30秒後の水との接触角は30°であった。
【0040】次に、#1試料と#2試料に息を吹きかけ
曇り発生の有無を調べた。その結果#2試料では曇りが
生じたのに対し、#1試料では曇りは生じなかった。さ
らに、#1試料を、その後2日間暗所に放置し、#3試
料を得た。そして#3試料について、同様に水との接触
角を接触角測定器により測定した。その結果、#3試料
にマイクロシリンジから試料表面に水滴を滴下される
と、#1試料と同様に、水滴が一様に水膜状に試料表面
を拡がる様子が観察された。また水との接触角は約3°
に維持された。次に#3試料について息を吹きかけた後
の曇り発生の有無を観察した。その結果、曇りは観察さ
れなかった。
【0041】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の1態様の計量容器の内面は高度に親水性を呈するた
め、計量する液体は容器内面で液滴を作らず速やかに下
方に落ちるので、液面がよく見え計量をしやすい。計量
容器が透明部材よりなり、該部材外面に光半導体含有層
が形成されている態様の計量容器では、計量容器外面に
結露が生じても、同面が高度に親水性であるため視界を
妨げる水滴とならず薄い水膜となるので、計量容器の外
側から中の液面をたやすく確認することができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側壁に計量線の印された、液体を受ける
    計量用凹部を有し、 該計量用凹部内面に光半導体含有層が形成されており、
    該光半導体の光励起に対応して該面が高度の親水性を示
    すことを特徴とする計量容器。
  2. 【請求項2】 上記計量容器が透明部材よりなり、該部
    材外面にも光半導体含有層が形成されていることを特徴
    とする請求項1記載の計量容器。
  3. 【請求項3】 側壁に計量線の印された、液体を受ける
    計量用凹部を有し、透明部材よりなる計量容器であっ
    て;該計量用凹部外面に光半導体含有層が形成されてお
    り、該光半導体の光励起に対応して該面が高度の親水性
    を示すことを特徴とする計量容器。
  4. 【請求項4】 上記光半導体含有層が、さらに、シリ
    カ、固体超強酸、シリコーンのうちの少なくとも1種を
    含有することを特徴とする請求項1、2又は3記載の計
    量容器。
  5. 【請求項5】 上記親水性の程度が水との接触角に換算
    して10°以下であることを特徴とする請求項1〜4い
    ずれか1項記載の計量容器。
  6. 【請求項6】 上記親水性の程度が水との接触角に換算
    して5°以下であることを特徴とする請求項1〜4いず
    れか1項記載の計量容器。
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