JPH1096280A - ポールの制振装置 - Google Patents

ポールの制振装置

Info

Publication number
JPH1096280A
JPH1096280A JP24948596A JP24948596A JPH1096280A JP H1096280 A JPH1096280 A JP H1096280A JP 24948596 A JP24948596 A JP 24948596A JP 24948596 A JP24948596 A JP 24948596A JP H1096280 A JPH1096280 A JP H1096280A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pole
vibration
damping device
liquid
specific gravity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24948596A
Other languages
English (en)
Inventor
Susumu Kobayashi
晋 小林
Yuzo Okudaira
有三 奥平
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP24948596A priority Critical patent/JPH1096280A/ja
Publication of JPH1096280A publication Critical patent/JPH1096280A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Building Environments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 外部振動に対して大きな制振効果を得ること
ができるポールの制振装置を提供することにある。 【解決手段】 ポール(1)上半部に取り付けられる制
振装置(10)であって、この制振装置(10)が上記
ポール(1)の固有振動数と略一致した揺動周波数をも
つ液体(3)中に、比重の大きい粉粒体(4)を混ぜ合
わせたものを容器(2)内に封入してなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポールの制振装置
に関し、具体的には、電力配電柱、移動電話用受発信
柱、照明柱のようなポールの地震などの振動を抑制する
ポールの制振装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ポールは地震、風、交通振動な
どの外力を受けて振動し、場合によっては塑性変形を生
じたり疲労破壊を生じたりすることがある。そこで、こ
の種の振動を抑制する技術が従来より提案されている。
この種の制振技術は主として2種類に分類することがで
きるものである。
【0003】すなわち、ポールの重量、形状、剛性を適
宜に設計することによってポールの固有振動数を適正化
する技術と、制振効果を持つ制振装置をポールに取り付
けることによって共振現象を緩和させる技術とがある。
前者の技術としては、例えば、ポールの断面形状(肉
厚、径)をポールの設置場所に応じて設定することが考
えられるが、設置場所ごとにポールの設計値を変えるこ
とになるから実用的ではないものである。したがって、
一般には後者の技術を適用する場合が多いものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、制振装置と
しては、図7に示すように、ポール(1)の内部に金属
球のような重量体(9)を複数個配置しておき、ポール
(1)の振動を重量体(9)同士の衝突に変換し、振動
を吸収するものが考えられている(実開平4−1318
06号公報)。しかしながら、この構成では重量体
(9)が衝突するものであるから、衝突音が生じたり、
重量体(9)に傷が付くなどの不都合があり、これらの
不都合を解消するために別途の対策が必要になるもので
ある。
【0005】また、図8に示すように、ポール(1)の
内部にシリコンオイル、水、砂、砂鉄のような流動性物
質(8)を封入した容器(2)を設け、この容器(2)
をポール(1)に結合することによってポール(1)の
振動を抑制するものも考えられている(実開平2−68
35号公報)。この構成は、強風時に生じるカルマン渦
による振動を低減させることを主な目的として粘性減衰
を付加したものであるから、地震による振動のような不
規則で振幅の大きい外部振動によって生じるポール
(1)の振動(第1次の振動モードが卓越した大きな揺
れになる。地震応答)を十分に抑制するという効果は期
待できないものである。
【0006】本発明は、上記事由に鑑みて為されたもの
であり、その目的は、従来技術では十分に抑制すること
のできない外部振動、とくに地震による外部振動に対し
て大きな制振効果を得ることができるポールの制振装置
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
ポールの制振装置は、ポール(1)上半部に取り付けら
れる制振装置(10)であって、この制振装置(10)
が上記ポール(1)の固有振動数と略一致した揺動周波
数をもつ液体(3)中に、比重の大きい粉粒体(4)を
混ぜ合わせたものを容器(2)内に封入してなるもので
あることを特徴とする。
【0008】本発明の請求項2に係るポールの制振装置
は、上記比重の大きい粉粒体(4)をネット(5)上に
乗せ、上記液体(3)の自由表面近傍に設けたことを特
徴とする。
【0009】本発明の請求項3に係るポールの制振装置
は、上記比重の大きい粉粒体(4)を上記容器(2)底
面からの吹き上げ流により、撹拌させるようにしてなる
ことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施形態に係る図
面に基いて詳しくに説明する。
【0011】図1の(a)は、本発明の一実施形態に係
るポールの制振装置を示した正面図であり、図1の
(b)は、同上に用いられる液体を封入した容器の断面
図である。図2は、本発明の一実施形態に係るポールの
制振装置の性能を示す周波数振幅応答のグラフ図であ
る。図3は、本発明の一実施形態に係るポールの制振装
置の性能を示す自由時間応答のグラフ図であり、(a)
は、制振装置なしの場合であり、(b)は、制振装置あ
りの場合である。図4は、本発明のポールの制振装置に
用いられる他の一実施形態に係る容器の断面図である。
図5の(a)と(b)は、いずれも液体揺動の有効質量
と無効質量を説明する概念図である。図6は、本発明の
ポールの制振装置に用いられるさらに他の一実施形態に
係る容器とコンプレッサーの断面図である。
【0012】本発明のポールの制振装置は、図1に示す
ごとく、ポール(1)上半部に取り付けられる制振装置
(10)であって、この制振装置(10)が上記ポール
(1)の固有振動数と略一致した揺動周波数をもつ液体
(3)中に、比重の大きい粉粒体(4)を混ぜ合わせた
ものを容器(2)内に封入してなるものである。
【0013】すなわち、このような構成をとることで、
これは、ポール(1)の振動周期と同一周期で、かつ4
分の1周期だけ位相がずれたタイミングにて揺動(スロ
ッシング)することにより、ポール(1)の振動抑制が
できるものである。
【0014】この場合、ポール(1)の振動条件は、等
価質量6.6kg、ポール(1)の曲げに対する剛性1
640N/mであり、実験によると、ポール(1)の固
有振動数は2.5Hzとなるものである。
【0015】一方、制振装置(10)は、φ140mm
なる内径の円筒の容器(2)に高さ40mmまで液体
(3)の水と比重の大きい粉粒体(4)のガラスビーズ
φ1mmを混在させたものを充填するものである。これ
により、揺動する液体(3)のかさ比重は1.8とな
る。この場合の制振装置(10)の振動条件は、ハウス
ナーの理論にもとづくと、ポール(1)の固有振動数に
略一致した揺動周波数2.2Hzにて、質量1.05k
gが揺動するものとなる。
【0016】図2には、制振装置(10)がない場合の
周波数応答を○印で示して、A線で繋ぎ、制振装置(1
0)がある場合の周波数応答を□印で示して、B線で繋
いだものである。
【0017】図2によって明らかなように、制振装置
(10)を用いた場合に振幅がごく小さくなり、ポール
(1)の固有振動数と略一致した揺動周波数をもつ液体
(3)中に、比重の大きい粉粒体(4)を混ぜ合わせた
ものを容器(2)内に封入してなる制振装置(10)を
用いると、外部振動に対して大きな制振効果を得ること
ができるものであるといえる。
【0018】さらに、ポール(1)の上端部に外力を作
用させて初期変位を与えた後に、外力を除去した場合の
ポール(1)の振動に関する実験結果を図3に示す。図
3の(a)は、制振装置(10)を設けない場合、図3
の(b)は、制振装置(10)を設けた場合の結果を示
すものである。この図3の(a)と(b)とを比較すれ
ば明らかなように、制振装置(10)を設けることによ
って、ポール(1)の振動を急速に減衰させることがで
きるものであるといえる。
【0019】また、本発明のポールの制振装置は、図4
に示すごとく、上記比重の大きい粉粒体(4)をネット
(5)上に乗せ、上記液体(3)の自由表面近傍に設け
ているものである。
【0020】すなわち、これは、粉粒体(4)を液体
(3)の自由表面近傍に設けることにより、粒子体
(4)を効率良く、振動抑制に使うことができるものと
なる。
【0021】図4に示すごとく、図1に示すポール
(1)、液体(3)の条件に対して、粉粒体(4)とし
て採用されたガラスビーズφ1mmより細分化されたメ
シュ状のネット(5)を液体(3)の自由表面近傍に配
し、その上にガラスビーズφ1mmを高さ20mm充填
しているものである。
【0022】なお、液体揺動は、図5の(b)に示され
た概念図(m2 ;ダンパーの有効質量、m1 ’;ダンパ
ーの無効質量、k2 ;ダンパーのばね定数、c2 ;ダン
パーの粘性係数)と等価なものである。この図5の
(b)に示すように、容器(2)の直径に対する液面の
高さが高い場合、図5の(a)に示すように自由表面近
傍の液体(3)が良く動き,制振に対する有効質量とし
て作用するものである。しかし、容器(2)の底面近傍
の液体(3)は動かないものであり、無効質量となる。
したがって、粉粒体(4)を液体(3)の自由表面近傍
に配すると、制振に有効な部分の慣性力増加が得られる
ことになるものである。
【0023】また、本発明のポールの制振装置は、図6
に示すごとく、上記比重の大きい粉粒体(4)を上記容
器(2)底面からの吹き上げ流により、撹拌させるよう
にしてなるものである。
【0024】すなわち、これは、粉粒体(4)を容器
(2)の底面からの吹き上げ流により、撹拌させること
ができ、結果として、粉粒体(4)を効率良く、振動抑
制に使うことができるものである。
【0025】図6に示すごとく、ポール(1)、液体
(3)、粉粒体(4)は、図1に示す場合と同条件のも
のである、これに、コンプレッサー(6)により粉粒体
(4)の吹き上げ部(7)を容器(2)の底面に設け、
粉粒体(4)を撹拌することにより、制振に有効な部分
の慣性力増加が得られることになるものである。
【0026】
【発明の効果】本発明の請求項1に係るポールの制振装
置によると、ポール(1)上半部に同ポール(1)の固
有振動数と略一致した揺動周波数をもつ液体(3)中
に、比重の大きい粉粒体(4)を混ぜ合わせたものを封
入した容器(2)を制振装置(10)として設けたこと
によって、振動を抑制することができ、耐震強度が向上
するものとなる。
【0027】すなわち、本発明は、外部振動に対して大
きな制振効果を得ることができるものである。
【0028】本発明の請求項2に係るポールの制振装置
によると、請求項1記載の場合に加えて、比重の大きい
粉粒体(4)をネット(5)上に乗せ、液体(3)の自
由表面近傍に設けたことによって、粉粒体(4)の量を
低減させ、ポール(1)の等価質量を増加させずに、よ
り効率的な振動抑制ができ、耐震強度をより一層確実に
向上させることができるものである。
【0029】本発明の請求項3に係るポールの制振装置
によると、請求項1記載の場合に加えて、比重の大きい
粉粒体(4)を容器(2)の底面からの吹き上げ流によ
り、撹拌させることによって、粉粒体(4)の量を低減
させ、より効率的な振動抑制ができ、耐震強度をより一
層確実に向上させることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の一実施形態に係るポールの
制振装置を示した正面図であり、(b)は、同上に用い
られる液体を封入した容器の断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るポールの制振装置の
性能を示す周波数振幅応答のグラフ図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るポールの制振装置の
性能を示す自由時間応答のグラフ図であり、(a)は、
制振装置なしの場合であり、(b)は、制振装置ありの
場合である。
【図4】本発明のポールの制振装置に用いられる他の一
実施形態に係る容器の断面図である。
【図5】(a)と(b)は、いずれも液体揺動の有効質
量と無効質量を説明する概念図である。
【図6】本発明のポールの制振装置に用いられるさらに
他の一実施形態に係る容器とコンプレッサーの断面図で
ある。
【図7】従来例に係るポールの制振装置を示す水平断面
図である。
【図8】他の従来例に係るポールの制振装置を示し、
(a)は、要部の縦断面図であり、(b)は、要部の水
平断面図であり、(c)は、同上に用いられる流動性物
質を封入した容器の断面図である。
【符号の説明】
1 ポール 2 容器 3 液体 4 粉粒体 5 ネット 10 制振装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポール上半部に取り付けられる制振装置
    であって、この制振装置が上記ポールの固有振動数と略
    一致した揺動周波数をもつ液体中に、比重の大きい粉粒
    体を混ぜ合わせたものを容器内に封入してなるものであ
    ることを特徴とするポールの制振装置。
  2. 【請求項2】 上記比重の大きい粉粒体をネット上に乗
    せ、上記液体の自由表面近傍に設けたことを特徴とする
    請求項1記載の制振装置。
  3. 【請求項3】 上記比重の大きい粉粒体を上記容器底面
    からの吹き上げ流により、撹拌させるようにしてなるこ
    とを特徴とする請求項1記載の制振装置。
JP24948596A 1996-09-20 1996-09-20 ポールの制振装置 Pending JPH1096280A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24948596A JPH1096280A (ja) 1996-09-20 1996-09-20 ポールの制振装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24948596A JPH1096280A (ja) 1996-09-20 1996-09-20 ポールの制振装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1096280A true JPH1096280A (ja) 1998-04-14

Family

ID=17193679

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24948596A Pending JPH1096280A (ja) 1996-09-20 1996-09-20 ポールの制振装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1096280A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105332442A (zh) * 2015-11-05 2016-02-17 同济大学 具有非线性刚度的颗粒阻尼器
CN108385509A (zh) * 2018-01-18 2018-08-10 同济大学 颗粒群滚轮协同调谐阻尼器
CN108867914A (zh) * 2018-07-19 2018-11-23 同济大学 一种多功能协同调谐阻尼器

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105332442A (zh) * 2015-11-05 2016-02-17 同济大学 具有非线性刚度的颗粒阻尼器
CN108385509A (zh) * 2018-01-18 2018-08-10 同济大学 颗粒群滚轮协同调谐阻尼器
CN108867914A (zh) * 2018-07-19 2018-11-23 同济大学 一种多功能协同调谐阻尼器
CN108867914B (zh) * 2018-07-19 2020-04-28 同济大学 一种多功能协同调谐阻尼器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5244018B2 (ja) 制振構造
US6466682B2 (en) Vibration speaker
JP2002517660A (ja) 揺動作用減衰手段を備えた風力タービン
US10900532B2 (en) Method and apparatus of providing energy absorption for vibration dampening in a horizontal plane
CN105672514A (zh) 涡振耗能式调频液体阻尼器
CN105672518B (zh) 一种利用涡振耗能的调谐质量阻尼器
JPH1096280A (ja) ポールの制振装置
CN210565996U (zh) 阻尼减振器及空调器
CN109736362A (zh) 隔振系统
JP3298464B2 (ja) ポールの制振装置
JP3161386B2 (ja) ポールの制振装置
JP5869309B2 (ja) 天井吊下型減震装置
KR101301349B1 (ko) 동흡진기
JP2861460B2 (ja) 液封入防振装置
JPH10288241A (ja) ポール用制振装置
JPH1113308A (ja) ポールの制振装置
JP2000213595A (ja) 防振部材
JP4252336B2 (ja) 制振装置
JPH0143853B2 (ja)
JPH10121779A (ja) ポールの制振装置
JPS63181868A (ja) 構造物の振動抑制装置
JP5729917B2 (ja) 振動減衰装置
JP2000064662A (ja) ポール用制振装置
JPH08260420A (ja) ケーブル構造の制振装置
JPH01315567A (ja) 構造物における制振装置の配置構造