JPH08260420A - ケーブル構造の制振装置 - Google Patents

ケーブル構造の制振装置

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JPH08260420A
JPH08260420A JP6244095A JP6244095A JPH08260420A JP H08260420 A JPH08260420 A JP H08260420A JP 6244095 A JP6244095 A JP 6244095A JP 6244095 A JP6244095 A JP 6244095A JP H08260420 A JPH08260420 A JP H08260420A
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JP
Japan
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cable structure
vibration
vibrator
cable
damping device
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Application number
JP6244095A
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English (en)
Inventor
Shizuo Naito
▲静▼男 内藤
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Kajima Corp
Original Assignee
Kajima Corp
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Publication date
Application filed by Kajima Corp filed Critical Kajima Corp
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  • Bridges Or Land Bridges (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 継続するような振動も確実に抑制できると共
に、単純な構造で維持管理を容易であり、しかも、長期
間にわたる安定した大きな減衰効果を期待することので
きるケーブル構造の制振装置を提供する。 【構成】 ケーブル構造2の所定位置に取付けられた振
動子3は、ケーブル構造3の振動によって、ケーブル構
造3の振動方向とは異なる回転運動が励起されるように
構成する。そして、振動子3の回転運動の慣性力を利用
して、ケーブル構造2の振動エネルギーを消費できるよ
うに構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、斜張橋の斜材等とし
て使用されるケーブル構造に取付けることにより、その
ケーブル構造に風や荷重などの影響で生じてしまう振動
を抑制することのできる制振装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】斜張橋の斜材等として使用されるケーブ
ル構造は、風の影響等によって振動してしまうことがあ
る。そして、この風が原因であるケーブル構造の振動
は、その風が吹き止むまで継続してしまうので、ケーブ
ル構造における定着部の疲労破壊を招く恐れがある。従
って、このような現象を回避するため、ケーブル構造に
は、風の影響等によって生じた振動を抑制すべく、制振
装置や制振機構を取付ける等の制振対策を施す必要があ
る。
【0003】そこで、風や交通荷重などによるケーブル
構造の振動を抑制するため、従来では、次の(1) 〜(4)
に述べるような制振対策が実用化されている。なお、こ
こでのケーブル構造は、斜張橋の斜材ケーブルとして使
用されているものである。
【0004】(1) 空力対策として、斜材ケーブルの表面
を加工し、空気力学的な抵抗力を与える。例えば、図6
に示すように、斜材ケーブル20の外套管21に、突起22や
溝を設けたりして、空力的に安定な断面形状にする。
【0005】(2) 各斜材ケーブル相互を制振部材で緊結
する。例えば、図7に示すように、制振ワイヤー(制振
治具)23で斜材ケーブル20同士を結ぶ。
【0006】(3) オイルや粘性体の粘性減衰を利用した
装置の使用。例えば、図8に示すように、斜材ケーブル
20の端部(定着部近傍に)に粘性ダンパー24を取付け
る。
【0007】(4) 斜材ケーブルにバネと重りとからなる
振動子を取付ける。例えば、図9に示すように、斜材ケ
ーブル20の固有周期とは異なる周期を有する振動子25
を、斜材ケーブル20に取付ける。
【0008】
【この発明が解決しようとする課題】しかし、前述した
(1) 〜(4) の各制振対策は、何れも、ある程度の制振効
果は期待できるが、風等で継続する振動を抑制するのに
は十分であるとは言えない。
【0009】また、(3) の制振対策における粘性ダンパ
ーは、その取付け位置により、制振効果が小さくなるこ
とがある。
【0010】この発明は前述した事情に鑑みて創案され
たもので、その目的は継続するような振動も確実に抑制
できると共に、単純な構造で維持管理が容易であり、し
かも、長期間にわたる安定した大きな減衰効果を期待す
ることのできるケーブル構造の制振装置を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、ケー
ブル構造に予め特殊な振動子を取付けると共に、その振
動子にケーブル構造の振動で回転運動を励起させる。そ
して、その振動子の回転運動の慣性力を利用して、ケー
ブル構造の振動エネルギーを消費することにより、ケー
ブル構造の制振を図ることとする。
【0012】このような本発明の原理を、図3の原理図
に基づいて説明する。ここでの振動子3は、ケーブル構
造2を中心として回転できるように構成されている、ベ
アリング等からなる回転機構部7と、この回転機構部7
に、長さが異なる二本の支持アーム8を介して取付けら
れている二個の質点(錘)9とからなっている。
【0013】そして、この二個の質点(錘)9等からな
る振動子3は、ケーブル構造2が上下もしくは左右に振
動し始めた時点で(ケーブル構造2が任意の方向に、あ
る振幅を以て振動を始めると)、前記二本の支持アーム
8の長さが異なるたことから各質点(錘)9の回転慣性
モーメントにアンバランスを生じ、回転運動が励起され
る。
【0014】この振動子3の回転運動は、ケーブル構造
2の振動方向とは異なるため、振動子3の慣性力がケー
ブル構造2の振動を抑制するように作用する。このこと
は、結果的にケーブル構造2の振動を減衰させることと
なる。即ち、振動子3は、二個の質点(錘)9の慣性力
によって、ケーブル構造2の振動を抑制するような回転
運動をするため、ケーブル構造2の振動を減衰させるこ
とになる。
【0015】なお、振動子の固有周期(固有振動数)が
振動に応じて変化できるようにすれば、振動子はケーブ
ル構造と共振しなくなり、一層、制振効果を向上させる
ことができる。このケーブル構造との共振防止用とし
て、振動子の固有周期(固有振動数)を変化させるに
は、図3に示した質点(錘)9を固定する支持アーム8
を弾性体で形成し、質点(錘)9の遠心力によってアー
ム長が変化することで行う。あるいは、図4に示すよう
に、ケーブル構造2と振動子3の回転機構部7との間に
ガタを設け、振動子3の回転に応じて、支持アーム8の
長さが自動的に変化するようにしてもよい。
【0016】そして、このような固有周期(固有振動
数)をケーブル構造の振動に応じて変化できるようにし
た、所謂、非線形の回転振動子によるケーブルの減衰効
果は、次に述べる簡単な実験で確認できる。
【0017】即ち、図5に示すように、振動子として安
全ピン10をくぐらせたゴム紐11を弦状に張って両端を保
持した後、その弦を弾いてみると、安全ピン10を取付け
ていない場合に比べ、弦(ゴム紐11)の振動は急速に減
衰することがわかる。安全ピン10をゴム紐11に固定する
と、この減衰効果は小さくなることから、振動子の非線
形性が制振効果を大きくしていることも確認できる。
【0018】
【実施例】以下、この発明のケーブル構造の制振装置
を、図示する実施例によって説明する。
【0019】ケーブル構造の制振装置1(図1参照)
は、斜張橋における斜材等のケーブル構造2の所定位置
に振動子3が取付けられてなっている。この振動子3
は、ケーブル構造2の振動によって、ケーブル構造2の
振動方向とは異なる回転運動が励起されるように構成さ
れている。そして、制振装置1は、振動子3の回転運動
の慣性力を利用して、ケーブル構造2の振動エネルギー
を消費できるように構成されている。
【0020】なお、この実施例での振動子3は、断面が
楕円形状の容器4と、この容器4の内部に移動自在に設
けられている球体の重り5とからなっている。この容器
4の断面形状は、重り5が、容器4の内壁面4aに沿って
移動するときに、ケーブル構造2を中心として回転運動
するように形成されている。
【0021】そして、このような構成からなる本発明の
制振装置1によれば、その振動子3である球体の重り5
が、ケーブル構造2の振動によって、容器4の内壁面4a
に沿って移動する運動、即ち回転運動が励起され、ケー
ブル構造2の振動を減衰させることができる。
【0022】このように、図1に示した実施例の制振装
置1における、断面が楕円形状の容器4内を転がる重り
5でも、前記〔課題を解決するための手段〕の項で述べ
た基本原理と同様に、ケーブル構造2の振動によって、
ケーブル構造2の振動方向とは異なる、容器4の内壁面
4aに沿った回転運動が励起され、重り5の慣性力による
ケーブル構造2の振動減衰効果を期待することができ
る。
【0023】図2は、振動子3の別態様を示すものであ
る。ここでの振動子3は、断面が楕円形状の容器4と、
この容器4内に封じ込めた流体6とからなっている。そ
して、この図2に示すような、断面が楕円形状の容器4
内に封入した流体6でも、前記〔課題を解決するための
手段〕の項で述べた基本原理と同様に、ケーブル構造2
の振動を減衰させる慣性減衰効果を期待することができ
る。
【0024】なお、この図2に示した実施例の場合に
は、容器4内に封入した流体6の粘性による減衰効果も
同時に期待できる。また、容器4内には、流体6ととも
に、球体の重り(図示せず)を封入してもよい。
【0025】
【発明の効果】この発明の制振装置は、ケーブル構造の
振動によって、ケーブル構造の振動方向とは異なる回転
運動が励起される振動子の慣性力を利用して、ケーブル
構造の振動エネルギーを消費できるように構成されてい
る。そのため、継続するケーブル構造の振動を確実に減
衰することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のケーブル構造の制振装置を示す概略
断面図である。
【図2】この発明の制振装置の別態様を示す概略断面図
である。
【図3】この発明の制振装置の原理を示す概略断面図で
ある。
【図4】この発明の制振装置の原理の別態様を示す概略
断面図である。
【図5】この発明の制振装置における振動減衰効果を確
認するための実施装置を示す概略図である。
【図6】従来のケーブル構造の制振装置を示す概略図で
ある。
【図7】従来のケーブル構造の制振装置を示す概略図で
ある。
【図8】従来のケーブル構造の制振装置を示す概略図で
ある。
【図9】従来のケーブル構造の制振装置を示す概略図で
ある。
【符号の説明】
1…制振装置、2…ケーブル構造、3…振動子、4…容
器、4a…内壁面、5…重り、6…流体、7…回転機構
部、8…支持アーム、9…質点(錘)、10…安全ピン、
11…ゴム紐。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 斜張橋における斜材外ケーブル構造等の
    ケーブル構造の所定位置に振動子が取付けられてなり、 前記振動子は、前記ケーブル構造の振動によって、前記
    ケーブル構造の振動方向とは異なる回転運動が励起され
    るように構成されており、前記振動子の回転運動の慣性
    力を利用して、前記ケーブル構造の振動エネルギーを消
    費できるように構成されていることを特徴とするケーブ
    ル構造の制振装置。
JP6244095A 1995-03-22 1995-03-22 ケーブル構造の制振装置 Withdrawn JPH08260420A (ja)

Priority Applications (1)

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JP6244095A JPH08260420A (ja) 1995-03-22 1995-03-22 ケーブル構造の制振装置

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JP6244095A JPH08260420A (ja) 1995-03-22 1995-03-22 ケーブル構造の制振装置

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JPH08260420A true JPH08260420A (ja) 1996-10-08

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JP6244095A Withdrawn JPH08260420A (ja) 1995-03-22 1995-03-22 ケーブル構造の制振装置

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JP (1) JPH08260420A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101015829B1 (ko) * 2008-12-22 2011-02-23 조상규 진동감쇄 기구를 가진 스페이서
KR20190071108A (ko) * 2017-12-14 2019-06-24 한국건설기술연구원 사장케이블의 진동 저감을 위한 부착형 관성마찰댐퍼

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101015829B1 (ko) * 2008-12-22 2011-02-23 조상규 진동감쇄 기구를 가진 스페이서
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Effective date: 20020604