JPH1095973A - 走行制御用発光性化合物及び該化合物を用いた走行制御方法 - Google Patents

走行制御用発光性化合物及び該化合物を用いた走行制御方法

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JPH1095973A
JPH1095973A JP9198267A JP19826797A JPH1095973A JP H1095973 A JPH1095973 A JP H1095973A JP 9198267 A JP9198267 A JP 9198267A JP 19826797 A JP19826797 A JP 19826797A JP H1095973 A JPH1095973 A JP H1095973A
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JP9198267A
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Akira Ogiso
章 小木曽
Yasuhisa Fujii
藤井  靖久
Kyozo Kurita
恭三 栗田
Masataka Iwata
匡隆 岩田
Shizuo Kuroda
静雄 黒田
Naoto Ito
尚登 伊藤
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誤動作なく、安定した光学的走行制御を可
能とする十分な発光強度を示す走行制御用発光性化合物
並びに該化合物を使用した走行制御方法を提供する。 【解決手段】 走行制御に用いる発光性化合物の最大発
光強度を持つ発光スペクトル波長領域の最短波長(A
nm)と走行制御に用いる照射光のスペクトル波長の最
長波長(B nm)との間に、下記式(1)を満足する
ことを特徴とする走行制御用発光性化合物。 A−B≧150 nm (1)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は産業用ロボット等の
走行体の光学的な走行制御方法に使用する発光性色素化
合物、及びそれに用いられる検知用樹脂成形体ならびに
検知用インク組成物に関する。また、本発明はこれらを
用いた走行制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】建築用ロボットなどの自走行体の走行制
御方法として、誘導路を路面に埋設し、電流を流して磁
場を作り制御する方法が提案されている(特開昭60−
31620号公報)。しかしながら、この方法では埋設
費用が高価であること、さらに一番の問題点として、軌
道変更が非常に難しいため、様々なレイアウト変更の要
求されるオフィス、デパートのフロアに適用できないこ
とであった。
【0003】一方、床面への非設置型誘導方法として、
レーザー光、超音波あるいは発光ダイオード光を側壁に
向けて照射し、壁からの反射波を検出し、壁から一定の
距離で移動する走行制御方法が知られている(特開昭5
7−155610号公報、特開平3−228105号公
報)。しかし、この方法によれば、壁面に凹凸がある場
合に、散乱で反射が検知出来ず機器が壁等に衝突するト
ラブル、また、壁と自走車の間に障害物が設置される
と、照射波が障害物に当たることで発生する反射波を、
壁からの反射波と誤認して軌道を離れ、壁に沿った走行
ができないトラブルがあった。さらに、天井などに赤外
光源を設けて、床面に向けて赤外光を送りだし、この赤
外光により誘導する誘導システム(特開平5−1508
27号公報)が提案されている。しかしながら、装置や
設置の費用が高価であるばかりでなく、赤外光が障害物
に遮られると、全く機能できない問題点があった。
【0004】近年、この欠点を克服するために、発光性
色素を主成分とする材料により床面に誘導線を描き、該
発光性色素が発光する光を自走車に設けた光センサーに
より検知しながら、該自走車の走行を制御する自走車誘
導システムが提案された(特開平6−149350号公
報、特開平8−22322号公報)。
【0005】これらの方法は、紫外線、可視あるいは赤
外光を吸収して、励起発光する発光性色素を誘導路に設
置することにより、得られた発光を自走車に設置した光
センサにより感知し、自動誘導させる方法であり、特別
な工事を必要とせず安価に誘導路を設置できることが特
徴である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、自動制
御走行について検討する中より、公知の方法(特開平6
−149350号公報)で自動走行制御を行った場合
に、誤作動が多く実用上問題があることを見出した。
【0007】本発明者らは、誤作動を引き起こす要因を
鋭意検討した結果、誤作動を引き起こす原因として、次
の事項、すなわち、 十分な発光強度が得られす、検知できない場合。
【0008】照射光が床あるいは壁等からの反射、ま
たは散乱することにより、光検知装置が誤作動する場
合。 の2つの原因があることを見出した。
【0009】本発明の目的は、走行体の走行を光学的に
制御して、誤作動なく、安定して走行させるに十分な発
光強度を示す走行制御用発光性化合物を提供することに
ある。
【0010】また本発明は、該走行制御用発光性化合物
を含有する検知用樹脂組成物、検知用樹脂成形物並びに
検知用樹脂インク組成物を提供することを目的とする。
【0011】更に本発明は、走行体の光学的走行制御方
法を提供するものである。
【0012】
【発明を解決するための手段】本発明者らは、これらの
問題点に鑑み、鋭意検討した結果、走行制御に用いる発
光性化合物の最大発光強度を持つ発光スペクトル波長領
域の最短波長(A nm)と走行制御に用いる照射光の
スペクトル波長の最長波長(B nm)との間に、下記
式(1)を満足することを特徴とする走行制御用発光性
化合物、 A−B≧150 nm (1) を選択することにより誤作動なく、安定して走行できる
ことを見出し本発明を完成するに至った。
【0013】以上の特性を有する化合物を、走行体の走
行面に塗布あるいは樹脂フィルムの設置により、本発明
の目的である走行制御を実施できる。
【0014】
【発明の実施の形態】即ち、本発明は、以下の事項を含
む。
【0015】(1) 光学的な走行制御に用いる発光性化
合物であって、該化合物が、その最大発光強度を持つ発
光スペクトル波長領域の最短波長(A nm)と走行制
御に用いる照射光のスペクトル波長の最長波長(B n
m)との間に、下記式(1)を満足することを特徴とす
る走行制御用発光性化合物。 A−B≧150 nm (1)
【0016】(2) 走行制御用発光性化合物が一般式
(2)
【0017】
【化6】 (式(2)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7
8は、各々独立に、置換又は無置換のアルキル基、置
換又は無置換のアリール基、置換又は無置換のヘテロア
リール基を表し、A+は、4級アンモニウムイオン又は
ホスホニウムイオンを表す。)で表される化合物である
前記(1)の走行制御用発光性化合物。
【0018】(3) 前記(1)の走行制御用発光性化合物と
樹脂を含んでなる検知用樹脂組成物。
【0019】(4) 樹脂がポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルアクリレ
ート、ポリメチルメタアクリレート、またはそれらの共
重合体から選ばれるものである前記(3)の検知用樹脂組
成物。
【0020】(5) 走行制御用発光性化合物が一般式
(2)で表される化合物である前記(3)の検知用樹脂組
成物。
【0021】(6) 走行制御用発光性化合物の添加量
が、樹脂組成物全量に対して0.01重量%〜10重量
%である前記(3)の検知用樹脂組成物。
【0022】(7) 前記(3)〜(6)の何れかの検知用樹脂
組成物を成形してなる検知用樹脂形成物。
【0023】(8) 樹脂成形物の厚みが10〜500μ
である前記(7)の検知用樹脂成形物。
【0024】(9) 樹脂成形物が粘着剤層を有している
ことを特徴とする前記(7)又は(8)の検知用樹脂成形物。
【0025】(10) 前記(1)の走行制御用発光性化合物
を含む粘着剤を樹脂フィルムに塗布した積層樹脂成形体
である検知用樹脂成形体。
【0026】(11) 樹脂フィルムがポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポ
リスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボ
ネート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタアク
リレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテル
スルホンから選ばれたものである前記(10)の検知用樹脂
成形体。
【0027】(12) 樹脂フィルムの厚みが、5〜500
μである前記(10)の検知用樹脂成形体。
【0028】(13) 走行制御用発光性化合物が前記一般
式(2)で表される化合物である前記(10)の検知用樹脂
成形体。
【0029】(14) 走行制御用発光性化合物を粘着剤に
対し、0.01重量%〜10重量%含むものである前記
(10)の検知用樹脂成形体。
【0030】(15) 粘着剤がアクリル系粘着剤である前
記(10)の検知用樹脂成形体。
【0031】(16) 前記(1)の走行制御用発光性化合
物、溶媒およびバインダーを含有することを特徴とする
検知用インク組成物。
【0032】(17) バインダーがポリメチルメタクリレ
ート、ポリメチルアクリレート、メチルメタクリレート
とメチルアクリレートの共重合体樹脂から選ばれる前記
(16)の検知用インク組成物。
【0033】(18) 走行制御用発光性化合物が前記一般
式(2)で表される化合物である前記(16)の検知用イン
ク組成物。
【0034】(19) 走行制御用発光性化合物をインク組
成物に対し、0.001重量%〜10重量%含むもので
ある前記(16)の検知用インク組成物。
【0035】(20) 光学的に走行を制御する方法であっ
て、走行体の走行予定区域に下記式(1)を満足する発
光性化合物を含む走行制御手段を配したことを特徴とす
る走行制御方法。 A−B≧150 nm (1) (式中、Aは発光性化合物の最大発光強度を持つ発光ス
ペクトル波長領域の最短波長(nm)、Bは走行制御に
用いる照射光のスペクトル波長の最長波長(nm)を示
す。)
【0036】(21) 走行制御用発光性化合物が前記一般
式(2)で表される化合物である走行制御方法。
【0037】すなわち、本発明の走行制御用発光性化合
物は、走行制御に用いる発光性化合物の最大発光強度を
持つ発光スペクトル波長領域の最短波長(A nm)と
走行制御に用いる照射光のスペクトル波長の最長波長
(B nm)との間に、下記式(1) A−B≧150 nm (1) を満たす発光性化合物である。また、該化合物を樹脂中
に含んでなる検知用樹脂成形物、該組成物を成形するこ
とで得られる検知用樹脂成形物、または該発光性色素化
合物を含む粘着剤を樹脂フィルムに塗布した積層樹脂成
形物である検知用樹脂成形体を作製し、該成形体を壁、
床、道路等の自走車の走行予定区域に設置し、光照射装
置より照射した光を励起エネルギーとして用い、励起に
より得られた発光光を検出装置で検知して走行物を制御
する方法に用いる。
【0038】あるいは該発光性化合物の少なくとも一種
以上を、溶媒およびバインダー樹脂とともに含有させた
検知用インク組成物を作製し、該インク組成物を塗布し
た繊維類、不織布、樹脂板、コンクリート板、シリコン
コート板等の材料を設置し、光照射装置より照射した光
を励起エネルギーとして用い、励起により得られた発光
光を検出装置で検知して走行物を制御する方法に用い
る。
【0039】本発明における走行制御用発光性化合物と
は、以下の条件を満たすものである。
【0040】すなわち、走行制御に用いる発光性化合物
の最大発光強度を持つ発光スペクトル波長範囲の最短波
長(A nm、以下、短波長端と略記する。)と走行制
御に用いる照射光スペクトル波長領域の最長波長(B
nm、以下、長波長端と略記する。)との間に、下記式
(1) A−B≧150 nm (1) を満たす発光性化合物である。
【0041】ここでAは、具体的には、最大発光強度を
持つ発光スペクトル波長範囲の短波長側において、 最大発光エネルギー強度の20分の1となる強度を満
たす波長と定義する。
【0042】Bは、具体的には、照射装置より得られる
照射光スペクトルの長波長側において、 最大照射光エネルギー強度の5分の1となる強度、を
満たす波長と定義する。
【0043】本発明の式(1) A−B≧150 nm (1) とは、最大発光強度を持つ発光スペクトル波長範囲の短
波長端Aと、照射光スペクトル波長領域の長波長端Bと
の差が150nm以上であることを示し、照射光の床あ
るいは壁などからの反射光、あるいは散乱光による光検
出装置の誤作動がなく、その結果、優れた制御を行うこ
とができる。好ましくは、前記短波長端Aと長波長端B
との差は、150nm≦A−B≦300nmの範囲であ
る。
【0044】なお、本発明の走行制御を行う実施要件と
して重要なことは、検知可能な発光エネルギーを与える
ために、有効な照射光エネルギーにより、検知に足る有
効な励起エネルギーを与えることが必要である。言い換
えれば、照射光スペクトルの有効な波長範囲が、発光性
化合物の励起スペクトルの有効な波長範囲と充分に重複
することが必要である。
【0045】ここで、照射光スペクトルの有効な波長範
囲とは、照射光スペクトル波長領域の短波長端bから長
波長端Bと定義する。なお、bは、照射光スペクトル波
長領域の最短波長と定義する。具体的には、照射装置よ
り得られる照射光スペクトルの短波長側において、 最大照射光エネルギー強度の5分の1となる強度を満
たす波長と定義する。
【0046】次に、本発明の励起スペクトルの有効な波
長範囲とは、励起スペクトル波長領域の短波長端qから
長波長端Qと定義する。
【0047】ここで、qは、最大励起強度を持つ励起ス
ペクトル波長範囲の最短波長と定義する。具体的には、
最大励起強度を持つ励起スペクトル波長範囲の短波長側
において、 最大励起エネルギー強度の5分の1となる強度を満た
す波長と定義する。
【0048】また、Qは、最大励起強度を持つ励起スペ
クトル波長範囲の最長波長と定義する。具体的には、最
大励起強度を持つ励超スペクトル波長範囲の長波長側に
おいて、 最大励起エネルギー強度の5分の1となる強度を満た
す波長と定義する。
【0049】すなわち、照射光スペクトルの有効な波長
範囲が、発光性色素の励起スペクトルの有効な波長範囲
と充分に重複するための実施要件として、式(3) B>q (3) 且つ、式(4) b<Q (4) を満たすことであり、本要件に従い、照射光のエネルギ
ーが、検知に必要な励起エネルギーを与え、その結果、
検知に必要な発光を得ることができる。
【0050】本発明に使用する照射装置とは前記規定さ
れたスペクトル波長範囲の照射光を与える装置である。
照射光として使用する光源として、水素ランプ、重水素
ランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプなどの連続ス
ペクトル光源、水銀ランプ、水銀キセノンランプなどの
線スペクトル光源、キセノンフラッシュランプなどのパ
ルス光源、発光ダイオードなどを用いることができる。
また、照射光源の近傍に、市販の紫外線吸収フィルター
あるいは可視光吸収フィルターなどの電磁波吸収フィル
ターを使用して、波長端の照射光の透過を抑え、光強度
を低下させて波長端を形成しても良い。
【0051】光放出装置としては、通常、ホトトランジ
スターなどの光電子増倍管(ホトマルチプライヤー)を
用いる。
【0052】なお、本発明の走行制御用発光性化合物
は、好ましくは、400〜700nmの可視光領域の吸
収を持たない色素が挙げられる。本発明の色素は、単一
または複数で使用してもよい。
【0053】また、好ましくは、照射光スペクトルの有
効な波長領域の短波長端bが300nm≦b≦400n
mにあり、発光スペクトルの短波長端Aが550≦A≦
700nmである走行制御用発光性化合物を用いるのが
良い。
【0054】さらに、上記条件を満たす発光性化合物の
例として、前記式(2)で示される化合物が挙げられ、
該化合物と樹脂とを含んでなる検知用樹脂組成物、該樹
脂組成物を混合・成形してなる検知用樹脂成形物、及び
式(2)で示される化合物を粘着剤と混合し、樹脂フィ
ルムに塗布した積層樹脂である検知用樹脂成形体、及び
式(2)で示される化合物を含有する検知用インク組成
物として走行制御に使用することで、誤作動のない優れ
た走行制御を実現することが可能となった。
【0055】本発明において、検知用樹脂組成物に用い
られる樹脂としては、透明で融点が350℃以下の透明
熱可塑性樹脂が好ましい。耐久性の面より好ましくは、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリメチルアクリーレート、ポリメチルメタア
クリレートが挙げられる。
【0056】本発明の検知用樹脂組成物は、必要に応じ
て樹脂の堅牢度改良剤であるヒンダードフェノール系酸
化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、ベンゾトリ
アゾール系耐光堅牢度向上剤、ベンゾフェノン系耐光堅
牢度向上剤、錯体系耐光堅牢度向上剤を適宜含有してい
てもよい。
【0057】本発明の検知用樹脂組成物は、本発明の走
行制御用発光性化合物を樹脂組成物に対して0.01重
量%〜10重量%含むことが好ましい。
【0058】本発明の検知用樹脂成形物は、このような
樹脂組成物を粉体混合した後、混練機により、200〜
350℃に加熱・溶融し、型に流し込む方法、ロール上
に引出し原反を作製し続いて延伸機にて3〜10倍に延
ばしフィルム化する方法により製造することができる。
また、紡糸して、織物状、あるいは不織布状に加工した
成形物であっても良い。
【0059】また、本発明の検知用樹脂成形体は、本発
明の走行制御用発光性化合物を含む粘着剤を樹脂フィル
ムに塗布したものである積層樹脂成形体が挙げられる。
粘着剤中の本発明の走行制御用発光性化合物の量は、粘
着剤全量に対し、0.01重量%〜10重量%とするの
が望ましい。
【0060】本発明において、検知用樹脂成形体に用い
られる樹脂としては、透明で融点が350℃以下の熱可
塑性樹脂が挙げられる。好ましくは、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
ポリステレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカー
ボネート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタア
クリレート、ポリエーテルエーテル、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタアクリレート
である。
【0061】本発明の検知用樹脂成形体を得る方法とし
ては、本発明の走行制御用発光性化合物を、粘着剤又は
粘者剤の溶液に混合し、塗工機にて樹脂フィルム上に厚
み5〜500μに塗布し、乾燥する方法が挙げられる。
【0062】本発明の検知用樹脂成形体に用いる樹脂フ
ィルムを作製する方法は、樹脂を加熱溶融し、押出機に
てフィルム化する或いは押出機より押し出した原反を2
〜10倍に延伸する事により樹脂フィルムとして得る方
法などが挙げられる。
【0063】また、必要に応じて樹脂の堅牢度改良剤で
あるヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダードア
ミン系酸化防止剤、ベンゾトリアゾール系耐光堅牢度向
上剤、ベンゾフェノン系耐光堅牢度向上剤、錯体系耐光
堅牢度向上剤を適宜添加してもよい。
【0064】本発明に用いる、粘着剤としては、アクリ
ル系、ウレタン系などの汎用品が挙げられる。また、硬
化剤として、メラミン系硬化剤、アルミニウムキレート
型硬化剤など一般に容易に入手できるものを使用してよ
い。
【0065】本発明の検知用インク組成物は、本発明の
走行制御用発光性化合物の少なくとも一種以上を、溶媒
及びバインダー樹脂と共に含有させてなる検知用インク
組成物である。
【0066】本発明の検知用インク組成物を使用して走
行制御を行う場合、本発明の検知用インク組成物を予め
カーペット、布等の繊維類、樹脂板、コンクリート、シ
リコンコート板等の材料に塗布したものを設置する、又
は、既にカーペット、布等の繊維類、樹脂板、コンクリ
ート、シリコンコート板等の材料を設置した場所に塗布
して設置することで、目的を達することができる。
【0067】あるいは、樹脂を加熱溶融し、紡糸して、
織物状、あるいは不織布状に加工した成形物について本
発明のインク組成物を塗布・乾燥し、発光層を形成した
成形体を設置して目的に供することができる。
【0068】本発明のインク組成物を調製するための溶
媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、
イソプロパノール、メチルセロソルブ、エチルセロソル
ブ、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノエチルエーテル等のアルコール類、
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ンなどのケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチ
ルなどのエステル類、ジエチルエーテル、ジブチルエー
テル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、N,N−
ジメチルホルムアミドなどのアミド類、ベンゼン、トル
エン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、アセトニトリ
ル、ベンゾニトリルなどのニトリル類、クロロホルム、
ジクロロエタンなどのハロゲン化物などが例示できる。
また、バインダー樹脂として、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリメチルアクリレート、ポリエチルアクリレー
ト、ポリブチルアクリレート、ポリスチレン、ポリアク
リロニトリルやそれらの共重合体が挙げられる。
【0069】本発明の検知用インク組成物において、イ
ンク中での本発明の走行制御用発色性化合物の濃度は、
溶媒、あるいはバインダー中に溶解する限度内にあれば
良いが、通常、インク組成物中に0.001〜10重量
%、好ましくは0.01〜1重量%である。
【0070】本発明の検知用インク組成物において、イ
ンク中でのバインダーの使用量は、通常、インク組成物
中に0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜10重
量%である。
【0071】本発明の検知用インク組成物を作製する際
に、必要に応じて樹脂の竪牢度改良剤であるヒンダード
フェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止
剤、ベンゾトリアゾール系耐光堅牢度向上剤、ベンゾフ
ェノン系耐光堅牢度向上剤、錯体系耐光堅牢度向上剤を
適宜添加してもよい。
【0072】本発明の検知用樹脂成形体の設置場所ある
いは検知用インク組成物を塗布・乾燥して塗設した場所
について、耐水性・耐磨耗性を付与し、また、本発明の
発光性化合物の性能を保持する、ワックス・ワニスなど
のコート剤を上層に設置して使用することができる。
【0073】本発明の走行制御用発光性化合物として例
示する式(2)の化合物について、式(2)中、R1
8が意味する置換又は無置換のアルキル基とは、メチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n
−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、n−ペ
ンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、
3−メチルブチル基、1、1−ジメチルブチル基、1,
2−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1
−エチルプロピル基、2−エチルプロピル基、n−ヘキ
シル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、メチルシ
クロヘキシル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル
基、エチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル
基、n−ノニル基、3,5,5−トリメチルヘキシル
基、n−デシル基等の炭素数1〜10の直鎖、分岐また
は環状の炭化水素基;ベンジル基、フェニルエチル基、
トリルメチル基、メトキシベンジル基、ナフチルメチル
基、ナフチルエチル基等のアラルキル基;フルオロメチ
ル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ク
ロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル
基、ブロモメチル基、ジブロモメチル基、トリブロモメ
チル基、ヨードメチル基、フルオロエチル基、ジフルオ
ロエチル基、トリフルオロエチル碁、テトラフルオロエ
チル基、ヘプタフルオロプロピル基、クロロエチル基、
ジクロロエチル基、トリクロロエチル基、テトラクロロ
メチル基、ヘプタクロロプロピル基、ヘキサフルオロイ
ソプロピル基、トリフルオロメチルシクロヘキシル基等
のハロゲン原子が1〜21個置換した炭素数1〜10の
直鎖、分岐または環状のハロゲン化炭化水素基;
【0074】メトキシメチル基、エトキシメチル基、メ
トキシエチル基、エトキシエチル基、n−プロポキシエ
チル基、イソプロポキシエチル基、n−ブトキシエチル
基、イソブトキシエチル基、tert−ブトキシエチル
基、n−ヘキシルオキシエチル基、シクロヘキシルオキ
シエチル基、2−メトキシプロピル基、メトキシイソプ
ロピル基、2−エトキシプロピル基、エトキシイソプロ
ピル基、2−プロポキシ−プロピル基、プロポキシイソ
プロピル基、メトキシエトキシエチル基、エトキシエト
キシエチル基等の炭素数2〜10の直鎖、分岐または環
状のアルコキシアルキル基;メチルチオメチル基、エチ
ルチオメチル基、メチルチオエチル基、エチルチオエチ
ル基、n−プロピルチオエチル基、イソプロピルチオエ
チル基、n−ブチルチオエチル基、イソブチルチオエチ
ル基、tert−ブチルチオエチル基、n−ヘキシルチ
オエチル基、シクロヘキシルチオエチル基、2−メチル
チオプロピル基、メチルチオイソプロピル基、2−エチ
ルチオプロピル基、エチルチオイソプロピル基、2−プ
ロピルチオプロピル基、プロピルチオイソプロピル基、
メチルチオエトキシエチル基、エチルチオエチルチオエ
チル基等の炭素数2〜10の直鎖、分岐または環状のア
ルキルチオアルキル基;N−メチル−アミノメチル基、
N−メチルアミノエチル基、N−エチルアミノメチル
基、N−エチルアミノエチル基、N,N−ジメチルアミ
ノメチル基、N,N−ジエチルアミノメチル基、N,N
−ジメチルアミノエチル基、N,N−ジエチルアミノエ
チル基等の炭素数2〜10の直鎖、分岐または環状のN
−アルキルアミノアルキル基、炭素数3〜10の直鎖、
分岐または環状のN,N−ジアルキルアミノアルキル基
が挙げられる。
【0075】置換又は無置換のアリール基とは、フェニ
ル基、ナフチル基、アンスラニル基、2−メチルフェニ
ル基、及び3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル
基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフ
ェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメ
チルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5
−ジメチルフェニル基、3,6−ジメチルフェニル基、
2,3,4−トリメチルフェニル基、2,3,5−トリ
メチルフェニル基、2,3,6−トリメチルフェニル
基、2,4,5−トリメチルフェニル基、2,4,6−
トリメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニ
ル基、2−エチルフェニル基、プロピルフェニル基、ブ
チルフェニル基、ヘキシルフェニル基、シクロヘキシル
フェニル基、オクチルフェニル基、2−メチル−1−ナ
フチル基、3−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−
1−ナフチル基、5−メチル−1−ナフチル基、6−メ
チル−1−ナフチル基、7−メチル−1−ナフチル基、
8−メチル−1−ナフチル基、1−メチル−2−ナフチ
ル基、3−メチル−2−ナフチル基、4−メチル−2−
ナフチル基、5−メチル−2−ナフチル基、6−メチル
−2−ナフチル基、7−メチル−2−ナフチル基、8−
メチル−2−ナフチル基、2−エチル−1−ナフチル基
等の炭素数1〜10の直鎖、分岐又は環状のアルキル基
が置換した炭化水素基;
【0076】3−メトキシフェニル基、4−メトキシフ
ェニル基、2,3−ジメトキシフェニル基、2,4−ジ
メトキシフェニル基、2,5−ジメトキシフェニル基、
2,6−ジメトキシフェニル基、3,4−ジメトキシフ
ェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、3,6−ジ
メトキシフェニル基、2,3,4−トリメトキシフェニ
ル基、2,3,5−トリメトキシフェニル基、2,3,
6−トリメトキシフェニル基、2,4,5−トリメトキ
シフェニル基、2,4,6−トリメトキシフェニル基、
3,4,5−トリメトキシフェニル基、2−エトキシフ
ェニル基、プロポキシフェニル基、ブトキシフェニル
基、へキシルオキシフェニル基、シクロヘキシルオキシ
フェニル基、オクチルオキシフェニル基、2−メトキシ
−1−ナフチル基、3−メトキシ−1−ナフチル基、4
−メトキシ−1−ナフチル基、5−メトキシ−1−ナフ
チル基、6−メトキシ−1−ナフチル基、7−メトキシ
−1−ナフチル基、8−メトキシ−1−ナフチル基、1
−メトキシ−2−ナフチル基、3−メトキシ−2−ナフ
チル基、4−メトキシ−2−ナフチル基、5−メトキシ
−2−ナフチル基、6−メトキシ−2−ナフチル基、7
−メトキシ−2−ナフチル基、8−メトキシ−2−ナフ
チル基、2−エトキシ−1−ナフチル基、等の炭素数1
〜10の直鎖、分岐又は環状のアルコキシ基が置換した
基;クロロフェニル基、ジクロロフェニル基、トリクロ
ロフェニル基、ブロモフェニル基、ジブロモフェニル
基、ヨードフェニル基、フルオロフェニル基、ジフルオ
ロフェニル基、トリフルオロフェニル基、テトラフルオ
ロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基等のハロゲン
が置換した基;トリフルオロメチルフェニル基等のハロ
ゲン化アルキル基が置換した基;N,N−ジメチルアミ
ノフェニル基、N,N−ジエチルアミノフェニル基、N
−フェニル−N−メチルアミノフェニル基、N−トリル
−N−エチルアミノフェニル基、N−クロロフェニル−
N−シクロヘキシルアミノフェニル基、N,N−ジトリ
ルアミノフェニル基等のN−モノ置換アミノアリール
基、N,N−ジ置換アミノアリール基;メチルチオフェ
ニル基、エチルチオフェニル基、メチルチオナフチル
基、フェニルチオフェニル基等のアルキルチオアリール
基、アリールチオアリール基等が挙げられる。
【0077】置換又は無置換のヘテロアリール基として
は、フリル基、チエニル基、チアンスニル基、ピラニル
基、イソベンゾフラニル基、クロメニル基、キサンテニ
ル基、フェノキサンチニル基、2H−ピローリル基、ピ
ローリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、イソチア
ゾリル基、チアゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、ベ
ンゾチアゾリル基、イソオキサゾリル基、オキサゾリル
基、ベンゾイソオキサゾリル基、ベンゾオキサゾリル
基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、イン
ドーリル基、イソインドーリル基、キノニル基、イソキ
ノニル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基およ
びそのアルキル基置換体、アリール基置換体、アルコキ
シ基置換体、アリールオキシ基置換体、ハロゲン置換
体、アルコキシカルボニル置換体、ニトリル置換体等が
挙げられる。
【0078】A+で示される4級アンモニウムイオンと
しては、下記式(5)
【0079】
【化7】 〔式(5)中、R9、R10、R11、R12は、置換又は無
置換のアルキル基を表す。〕で示されるアンモニウムイ
オンが挙げられる。
【0080】また、ホスホニウムイオンとしては、下記
式(6)
【0081】
【化8】 〔式(6)中、R13,R14、R15、R16は、置換又は無
置換のアルキル基を表す。)で示されるホスホニウムイ
オンが挙げられる。
【0082】上記式(2)で示される発光性化合物の製
造方法としては、下記式(7)
【0083】
【化9】 〔式(7)中、R1、R2は、式(2)のR1〜R8と同じ
意味を表す。〕で示されるβ−ジケトンまたはその互変
異性体の1〜4種類、ユウロピウム誘導体と下記式
(8)
【0084】
【化10】 〔式(8)中、R9、R10、R11、R12は、式(5)
中、R9〜R12で示される基と同一の意味を表し、Y1 -
は、フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イ
オン、水酸化物イオン、トルエンスルホン酸イオンを表
す。〕で示される4級アンモニウム塩または下記式
(9)
【0085】
【化11】 〔式(9)中、R13,R14、R15、R16は、式(6)
中、R13〜R16で示される基と同一の基を表し、Y
2 -は、フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素
イオン、水酸化物、トルエンスルホン酸イオンを表
す。〕で示されるホスホニウム塩とアルコール中アルカ
リ性条件下で反応して得られる。
【0086】ユウロピウム誘導体としては、酸化ユウロ
ピウム、塩化ユウロピウム等が挙げられる。
【0087】式(5)、(6)、(8)、(9)中、R
9〜R16で示される置換換又は無置換のアルキル基の例
としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソ
プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブ
チル基、n−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メ
チルブチル基、3−メチルブチル基、1,1−ジメチル
ブチル基、1,2−ジメチルブチル基、2,2−ジメチ
ルブチル基、1−エチルプロピル基、2−エチルプロピ
ル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチ
ル基、メチルシクロヘキシル基、n−オクチル基、2−
エチルヘキシル基、エチルシクロヘキシル基、ジメチル
シクロヘキシル基、n−ノニル基、3,5,5−トリメ
チル−ヘキシル基、n−デシル基等の炭素数1〜10の
直鎖、分岐または環状の炭化水素基;メトキシメチル
基、エトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエ
チル基、n−プロポキシエチル基、イソプロポキシエチ
ル基、n−ブトキシエチル基、イソブトキシエチル基、
tert−ブトキシエチル基、n−ヘキシルオキシエチ
ル基、シクロヘキシルオキシエチル基、2−メトキシプ
ロピル基、メトキシイソプロピル基、2−エトキシプロ
ピル基、エトキシ−iso−プロピル基、2−プロポキ
シプロピル基、プロポキシ−iso−プロピル基、メト
キシエトキシエチル基、エトキシエトキシエチル基等の
炭素数2〜10の直鎖、分岐または環状のアルコキシア
ルキル基;ベンジル基、フェニルエチル基、トリルメチ
ル基、メトキシベンジル基、ナフチルメチル基、ナフチ
ルエチル基等のアラルキル基が挙げられる。
【0088】走行制御方法としては、下記のような方法
等がある。 (1)走行可能範囲の床面を本発明の走行制御用発光性
化合物を用いた検知用樹脂成形物、検知用樹脂成形体、
あるいは検知用インク組成物を塗布した材料で覆う、ま
たは、床面に検知用インク組成物を塗布する。走行体
に、光の照射装置(紫外線ランプ等)と床面よりの発光
光を検出する光検出装置(例えば、可視光検出ホトマル
チプライヤー)を搭載する。そして、照射装置から光を
照射し続け、床面からの発光光を、光検出装置で検出し
ながら走行する。床面からの発光光を感知しなくなる
と、走行体の進行方向を変更し、走行可能範囲に戻す。
【0089】(2)走行方向に線状に本発明の検知用樹
脂成形物、検知用樹脂成形体あるいは検知用インク組成
物を塗布した材料を床面に貼る、または、検知用インク
組成物を床面に塗布する。走行体に、光の照射装置(紫
外線ランプ等)と床面よりの発光光を検出する光検出装
置(例えば、可視光検出ホトマルチプライヤーで且つ左
右各1/2の入射光量差を検出できるシステム)を搭載
する。照射装置から光を照射し続け、床面からの発光光
を検出装置で検出しながら走行する。その時、ホトマル
チプライヤーに入射する光量が左右均一になる様に走行
する。もし、左右の光量差がある時は、光量の多い方向
に走行体の進行方向を少し変更する。これにより、走行
体は検知用樹脂成形物の線、検知用樹脂成形体の線、あ
るいは、検知用インク組成物の塗布跡に従って走行制御
される。
【0090】(3)壁、ガードレール、障害物の全面な
いしは、部分的に本発明の検知用樹脂成形体あるいは検
知用インク組成物を塗布した材料を貼る、または、検知
用インク組成物を塗布する。走行体の側面に、光照射装
置(例として紫外線ランプ)と壁面よりの発光光を検出
する装置(例えば、可視光検出ホトマルチプライヤーで
入射光量差を検出できるシステム)を搭載する。照射装
置から光を照射し続け、壁面からの発光光を、光検出装
置で検出しながら走行する。その時、ホトマルチプライ
ヤーに入射する光量が一定値以上になったら、進行方向
を変える、または、停止する様に制御し、あるいは警告
を発し、衝突を避ける。
【0091】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるもので
はない。
【0092】まず、本発明の発光性化合物である一般式
(2)で表される化合物の合成例を示す。
【0093】(合成例−1)酸化ユウロピウム18g、
4,4,4−トリフルオロ−1−(2−チエニル)ブタ
ン−1,3−ジオン80gとテトラブチルアンモニウム
ハイドロオキサイド30gを混合加熱することにより、
下記式(A)の化合物100gを得た。
【0094】
【化12】
【0095】(合成例−2)酸化ユウロピウム18g、
4,4,4−トリフルオロ−1−(2−トリル)ブタン
−1,3−ジオン88gとテトラブチルアンモニウムハ
イドロオキサイド30gを混合加熱することにより、下
記式(B)の化合物102gを得た。
【0096】
【化13】
【0097】(合成例−3)塩化ユウロピウム20g、
1,4−ジフェニルブタン−1,3−ジオン90gとベ
ンジルトリメチルアンモニウムハイドロオキサイド27
gを混合加熱することにより、下記式(C)の化合物9
5gを得た。
【0098】
【化14】
【0099】(合成例−4)塩化ユウロピウム20g、
1−(2−ベンゾチアゾリル)−5,5−ビス(トリフ
ルオロメチル)ペンタン−1,3−ジオン100gとテ
トラブチルフォスフォニウムハイドロオキサイド30g
を混合加熱することにより、下記式(D)の化合物10
0gを得た。
【0100】
【化15】
【0101】(合成例−5)塩化ユウロピウム20g、
4,4,4−トリフルオロ−1−(2−ナフチル)ブタ
ン−1,3−ジオン100g、テトラブチルアンモニウ
ムクロライド30gと20%苛性ソーダ水50gを混合
加熱することにより、下記式(E)の化合物100gを
得た。
【0102】
【化16】
【0103】(合成例−6)酸化ユウロピウム20g、
4,4,4−トリフルオロ−1−(2−トリエチルフリ
ル)ブタン−1,3−ジオン100gとテトラブチルフ
ォスフォニウムハイドロオキサイド30gを混合加熱す
ることにより、下記式(F)の化合物100gを得た。
【0104】
【化17】
【0105】(合成例−7)酸化ユウロピウム20g、
1−(2−ベンゾオキサゾリル)−5,5−ビス(トリ
フルオロメチル)ペンタン−1,3−ジオン100gと
テトラブチルフォスフォニウムハイドロオキサイド30
gを混合加熱することにより、下記式(G)の化合物1
00gを得た。
【0106】
【化18】
【0107】(合成例−8)酸化ユウロピウム20g、
1−(フェニル)−2H,2H−トリデカフルオロノナ
ン−1,3−ジオン100gとテトラブチルフォスフォ
ニウムハイドロオキサイド30gを混合加熱することに
より、下記式(H)の化合物100gを得た。
【0108】
【化19】
【0109】(合成例−9)塩化ユウロピウム20g、
1,3−ジフェニルプロパン−1,3−ジオン90gと
ベンジルトリメチルアンモニウムハイドロオキサイド2
7gを混合加熱することにより、下記式(I)の化合物
95gを得た。
【0110】
【化20】
【0111】(合成例−10)酸化ユウロピウム20
g、1−(2−ベンゾチアゾリル)−4,4−ビス(ト
リフルオロメチル)ブタン−1,3−ジオン100gと
テトラブチルフォスフォニウムハイドロオキサイド30
gを混合加熱することにより、下記式(J)の化合物1
00gを得た。
【0112】
【化21】
【0113】(合成例−11)酸化ユウロピウム20
g、1−(フェニル)−2H,2H−1,3−ジオキソ
ペルフルオロドデカン100gとテトラブチルアンモニ
ウムハイドロオキサイド30gを混合加熱することによ
り、下記式(K)の化合物100gを得た。
【0114】
【化22】
【0115】(合成例−12)4,4,4−トリフルオ
ロ−1−フェニルブタン−1,3−ジオン83g、水酸
化ナトリウム16.5g、エタノール720gを室温で
混合した。酸化ユウロピウム16.8gを35%塩酸3
2gに溶かして、これを混合液に滴下した。さらにテト
ラブチルアンモニウムブロマイド31gを加え、室温で
1時間攪拌した。この液を水に排出して濾過し、水洗後
に乾燥して、下記式(L)の化合物100gを得た。
【0116】
【化23】
【0117】以下に本発明の実施例を示す。発光波長領
域および励起波長領域の測定は、日本分光工業株式会社
のFP−770型分光蛍光光度計を用いて測定した。フ
ィルム試料については付属装置である日本分光工襲株式
会社のFP−1060型固体試料測定装置を併用して測
定した。
【0118】各実施例中のA、B、b、Q、qについ
て、別途表1にまとめた。また、各比較例中のA、B、
b、Q、qについて、別途表2にまとめた。
【0119】実施例1 式(A)の化合物100gと高密度ポリエチレン樹脂ペ
レット10kgを混合し、単軸押出機(φ30mm;温
度230℃)にて製膜した(スクリュー回転速度80r
pm;ラインスピード 4〜5m/min;膜厚100
μm)。
【0120】このフィルムについて、発光および励起波
長範囲を測定した結果、発光波長範囲は、606〜62
9nm〔A=606〕、励起波長範囲は263〜383
nm〔q=263、Q=383〕であった。
【0121】以上のように作製したフィルムを、幅10
0cmにし、片面に粘着剤を塗布して、ビルのロビーに
ある白色の床面に貼りつけた。この床面は白色を保ち、
美観を保っていた。
【0122】次に、フィルム上に自走式ロボットを走行
させた。このとき、ロボット下部に取り付けられた紫外
光発生装置から床面に照射波長範囲200〜400nm
(b=200、B=400)の紫外光線を照射しなが
ら、ロボット下部に搭載された可視光検出器で床面から
の発光光を検知しながら走行させた。検出器が発光光を
検知しなくなったときに走行方向を変え、光を検知でき
る位置に戻すようにロボットの動作系を制御した。この
システムは、誤動作もなく、順調に稼働していた。
【0123】実施例2 式(B)の化合物100gとポリプロピレン樹脂ペレッ
ト(商品名「ノーブレンEFL560」、三井東圧化学
社製)10kgを混合し、単軸押出機(φ30mm;温
度190℃)にて製膜した(スクリュー回転速度80r
pm;ラインスピード 4〜5m/min;膜厚100
μm)。
【0124】このフィルムについて、発光および励起波
長範囲を測定した結果、発光波長範囲は、604〜62
7nm〔A=604〕、励起波長範囲は261〜382
nm〔q=261、Q=382〕であった。
【0125】以上のように作製したフィルムを、幅50
cmにし、片面に粘着剤を塗布して床面に貼りつけた。
2分割可視光検出器をロボット下部の左右に搭載し、照
射波長範囲200〜400nm〔b=200、B=40
0)の紫外光を出す照射装置を持つロボットをフィルム
上で走行させた。センサーの左右各1/2の受光量が同
じになるよう制御しながら走行させたが、誤動作なく順
調に稼働した。
【0126】実施例3 式(C)の化合物100gとポリプロピレン樹脂ペレッ
ト10kgを混合し、単軸押出機(φ30mm;温度1
90℃)にて製膜した(スクリュー回転速度80rp
m;ラインスピード 4〜5m/min;膜厚100μ
m)。
【0127】このフィルムについて、発光および励起波
長範囲を測定した結果、発光波長領域は、605〜62
8nm〔A=605〕、励起波長範囲は262〜380
nm〔q=262、Q=380〕であった。
【0128】以上の様にして作製したフィルムを幅50
cmにし、片面に接着剤を塗布し、床面に貼りつけた。
2分割可視光検出器をロボット下部の左右に搭載し、照
射波長範囲200〜400nm〔b=200、B=40
0〕の紫外光を出す照射装置を持つ、ロボットを上記フ
ィルム上でセンサーの左右各1/2の受光量が同じにな
るよう制御しながら走行させた。走行は順調で、1年後
も安定した走行が得られた。
【0129】実施例4 式(D)の化合物100gとポリプロピレン樹脂ペレッ
ト10kgを混合して220℃で溶融し、射出成形機に
て、厚み5mmの樹脂板を作製した。
【0130】この板について、発光および励起波長範囲
を測定した結果、発光波長範囲は、603〜626nm
〔A=603〕、励起波長範囲は260〜382nm
〔q=260、Q=382〕であった。
【0131】この板を、部屋の仕切り板とし、ロボット
の側面から照射波長範囲200〜400nm〔b=20
0、B=400〕の紫外光を照射し、壁よりの発光光を
可視光検出器で感知した。壁に接近し受光量が増えると
ロボットが停止回転し、別方向に進むよう制御した。こ
れによりロボットは壁に追突することなく順調に稼働し
た。
【0132】実施例5 式(E)の化合物80gとポリエチレンテレフタレート
樹脂ペレット10kgを混合し、280℃で溶融混合
し、押出機で500μmの原反を作った。続いて、原反
を85℃に加熱し、3倍に延伸しフィルムを作製した。
【0133】このフィルムについて、発光および励起波
長範囲を測定した結果、発光波長範囲は、609〜63
1nm〔A=609〕、励起波長範囲は266〜385
nm〔q=266、Q=385〕であった。
【0134】以上の様にして作製したフィルムを幅50
cmにし、片面に接着剤を塗布し、床面に貼りつけた。
ロボット下部に2分割可視光検出器と、照射波長領域2
00〜400nm〔b=200、B=400〕の紫外光
を出す照射装置ランプを取り付け、ロボットをフィルム
上でセンサーの左右各1/2の受光量が同じになるよう
制御しながら走行させた。順調に走行し、誤動作がなか
った。
【0135】実施例6 式(F)の化合物100gとポリエチレンテレフタレー
ト樹脂ペレット10kgを混合し、260℃にて加熱溶
融した。1mmの厚みで押し出しフィルム化した。
【0136】このフィルムについて、発光および励起波
長範囲を測定した結果、発光波長範囲は、608〜63
1nm〔A=608〕、励起波長領域は265〜383
nm〔q=265、Q=383〕であった。
【0137】以上の様にして作製したフィルムを幅50
cmにし、片面にアクリル系接着剤を塗布し、床面に貼
りつけた。ロボット下部に2分割可視光検出器と、照射
波長範囲200〜400nm〔b=200、B=40
0〕の紫外光を出す照射装置を取り付け、ロボットをフ
ィルム上をセンサーの左右各1/2の受光光が同じに成
るよう制御しながら走行させた。このロボットは、順調
に走行し誤動作がなかった。
【0138】実施例7 式(G)の化合物300gとポリメチルアクリレート樹
脂ペレット10kgを混合し、260℃にて溶融、押し
出し厚み3mmの板を作製した。
【0139】この板について、発光および励起波長範囲
を測定した結果、発光波長範囲は、606〜629nm
〔A=606〕、励起波長範囲は263〜383nm
〔q=263、Q=383)であった。
【0140】この板の片面にアクリル系粘着剤を塗布し
た。この板を、ガードレールに添付し、通路に設置し
た。さらに、自動車の側面側に照射波長範囲200〜4
00nm〔b=200、B=400〕の紫外線照射装置
ならびに可視光検出装置を設置した。
【0141】夜間にガードレールに沿って自動車を走ら
せた。自動車の側面から、ガードレールに向け紫外線照
射し、自動車がガードレールに対し、1m以内に接近し
た時にガードレールからの赤色発光光の強度により、自
動車に取り付けた警報が鳴るようにセットした。この制
御により安全に走行ができた。
【0142】実施例8 式(H)の化合物100gとポリプロピレン樹脂ペレッ
ト10kgを混合し、210℃にて、加熱溶融し、単軸
押出機にて、500μmのフィルムを作製し、続いて8
5℃で3倍に延伸しフィルム化した。
【0143】このフィルムについて、発光および励超波
長範囲を測定した結果、発光波長範囲は、608〜63
1nm〔A=608〕、励起波長範囲は263〜384
nm〔q=283、Q=384)であった。
【0144】以上の様にして作製したフィルムを幅50
cmにし、その片面に接着剤を塗布し、床面に貼りつけ
た。ロボット下部に2分割センサーと、照射波長範囲2
00〜400nm〔b=200、B=400)の照射光
を出す照射装置を取り付け、ロボットをフィルム上でセ
ンサーの左右各1/2の受光量が同じとなるよう制御し
ながら走行させた。順調に走行して誤動作がなかった。
【0145】実施例9 式(A)の化合物50gと「サイビノールAT−D4
0」(商品名、サイデン化学(株)社製品;アクリル重
合体の酢酸エチル溶液)1kgと硬化剤M−2(サイデ
ン化学(株)社製品)10gを混合し、ポリプロピレン
フィルム(厚み50μm;幅1m)に塗布し、検知用フ
ィルムを作製した。
【0146】このフィルムについて、発光および励起波
長範囲を判定した結果、発光波長範囲は、606〜62
9nm〔A=606〕、励起波長範囲は263〜383
nm〔q=263、Q=383〕であった。
【0147】以上の様にして作製したフィルムを道路に
貼りつけ、その上をロボットを走行させる。ロボットの
紫外線発生装置から地面に照射波長範囲250〜400
nm〔b=250、B=400〕の紫外線を照射し、ロ
ボット下部に取り付けた可視光検出器で検知しながら走
らせ、検出器に発光光を検知しなくなった時には、走行
方向を変え、光を検知出来る位置に戻すように制御し
た。このシステムは誤作動もなく、順調に稼働した。
【0148】実施例10 式(B)の化合物100gと「SKダイン1330」
(商品名、綜研化学(株)社製品;二液架橋型のアクリ
ルのトルエン/酢酸エチル混合溶液)1kgと硬化剤M
−5A(綜研化学(株)社製品)12gを混合し、塗工
機でポリエチレンフィルム(厚み25μm;幅50c
m)の裏面に厚み80μmに塗布し、50℃で熱風乾燥
して、検知用フィルムを作製した。
【0149】このフィルムについて、発光および励起波
長範囲を測定した結果、発光波長範囲は、604〜62
7nm〔A=604〕、励起波長範囲は261〜382
nm〔q=261、Q=382〕であった。
【0150】以上のように作製したフィルムを床面に貼
りつけた。2分割可視光光検知センサーと、照射波長範
囲200〜400nm〔b=200、B=400〕の紫
外線を出す照射装置をロボットに取り付け、ロボット
を、上記フィルム上でセンサーの左右各1/2の受光量
が同じに成るよう制御しながら走行させた。誤作動なく
順調に稼働した。
【0151】実施例11 式(I)の化合物100gと「SKダイン700」(商
品名、綜研化学(株)社製品;二液架橋型のアクリルの
トルエン/酢酸エチル混合溶液)1kgと硬化剤M−5
A(綜研化学(株)社製品)12gを混合し、塗工機で
ポリ塩化ビニルフィルム(厚み200μm;幅50c
m)の裏面に厚み80μmに塗布し、50℃で熱風乾燥
し、検知用フィルムを作製した。
【0152】このフィルムについて、発光および励起波
長範囲を測定した結果、発光波長範囲は、607〜63
0nm〔A=607〕、励起波長範囲は264〜385
nm〔q=264、Q=385〕であった。
【0153】以上のように作製したフィルムを床面に貼
りつけた。2分割可視光光検出センサーと照射波長範囲
200〜400nm〔b=200、B=400〕の紫外
線を出す照射装置をロボット下部に取り付け、ロボット
をフィルム上でセンサーの左右各1/2の受光量が同じ
になるよう制御しながら走行させた。走行は順調で、1
年後も安定した走行が得られた。
【0154】実施例12 式(J)の化合物100gと「SXダイン1604S」
(商品名、綜研化学(株)社製品;一液型のアクリル粘
着剤のトルエン/酢酸エチル/イソプロパノール混合溶
液)1kgを混合し、塗工機でポリメチルメタアクリレ
ートフィルム(厚み50μm;幅50cm)の裏面に厚
み80μmに塗布し、50℃で熱風乾燥し、検知用フィ
ルムを作製した。
【0155】このフィルムについて、発光および励起波
長範囲を測定した結果、発光波長範囲は、606〜63
1nm〔A=606〕、励起波長範囲は264〜385
nm〔q=264、Q=385〕であった。
【0156】以上のように作製したフィルムを床面に貼
りつけた。2分割可視光検出センサーと、照射波長範囲
200〜400nm(b=200、B=400)の紫外
線を出す照射装置をロボットに取り付け、ロボットをフ
ィルム上でセンサーの左右各1/2の受光量が同じに成
るよう制御しながら走行させた。走行は順調で、1年後
も安定した走行が得られた。
【0157】実施例13 式(E)の化合物80gと「SKダイン1022」(商
品名、綜研化学(株)社製品;一液型のアクリル粘着剤
のトルエン/酢酸エチル/イソプロパノール混合溶液)
1kgを混合し、塗工機でポリメチルメタアクリレート
フィルム(厚み50μm;幅50cm)の裏面に厚み8
0μmに塗布し、50℃で熱風乾燥し、検知用フィルム
を作製した。
【0158】このフィルムについて、発光および励起波
長範囲を測定した結果、発光波長範囲は、609〜63
1nm〔A=609〕、励起波長範囲は266〜385
nm〔q=266、Q=385〕であった。
【0159】このフィルムを壁に設置し、ロボットの側
面から照射波長範囲200〜400nm〔b=200、
B=400)の紫外光を壁に向け照射し、壁よりの発光
光をロボット側面に設けた可視光検知センサーで感知し
た。壁に接近し受光量が増えるとロボットが停止回転し
別方向に進むよう制御した。これによりロボットは壁に
追突することなく順調に稼働した。
【0160】実施例14 式(F)の化合物100gと「サイビノールAT−D4
0」(商品名、サイデン化学(株)社製品;アクリル重
合体の酢酸エチル溶液)1kgと硬化剤M−2(サイデ
ン化学(株)社製品)10gを混合し、塗工機でポリカ
ーボネート板(厚み2mm;幅10cm;長さ10m)
の裏面に厚み80μmに塗布し、50℃で熱風乾燥し検
知用積層板を作製した。
【0161】この板について、発光および励起波長範囲
を測定した結果、発光波長範囲は、608〜631nm
〔A=608〕、励起波長範囲は265〜383nm
〔q=265、Q=383〕であった。
【0162】以上の様にして作製した板を床に貼りつけ
た。照射波長範囲200〜400nm〔b=200、B
=400〕の紫外光を照射する照射装置および可視光検
出器をロボット下部に取り付け、紫外線照射により得ら
れた発光を可視光検出器で検知しながら板上を走らせ
た。順調に走行制御できた。
【0163】実施例15 式(G)の化合物300gと「サイビノールAT−D4
0」(商品名、サイデン化学(株)社製品;アクリル重
合体の酢酸エチル溶液)1kgと硬化剤M−2(サイデ
ン化学(株)社製品)10gを混合し、塗工機でポリメ
チルアクリレートフィルム(厚み50μm;幅10c
m;長さ10m)の裏面に厚み80μmに塗布し、50
℃で熱風乾燥し、検知用フィルムを作製した。
【0164】このフィルムについて、発光および励超波
長範囲を測定した結果、発光波長範囲は、606〜62
9nm〔A=606〕、励起波長範囲は263〜383
nm〔q=263、Q=383〕であった。
【0165】以上の様にして作製したフィルムを、ガー
ドレールに添付し、道路に設置した。また、自動車の側
面側に照射波長範囲200〜400nm〔b=200、
B=400〕の紫外光照射装置および可視光検出器を取
り付けた。
【0166】ガードレールに沿って自動車を走らせた。
このガードレールは、自動車に搭載した紫外光照射装置
からの紫外光を受け、赤く発光した。自動車に設置した
可視光検出器により、自動車がガードレールに対し、1
m以内に接近すると自動車の警報が鳴るようにセットし
た。この制御により安全に走行が出来た。
【0167】実施例16 式(K)の化合物100gと「サイビノールAT−D4
0」(商品名、サイデン化学(株)社製品;アクリル重
合体の酢酸エチル溶液)1kgと硬化剤M−2(サイデ
ン化学(株)社製品)10gを混合し、塗工機でポリエ
ーテルエーテルケトンフィルム(厚み50μm;幅10
cm;長さ10m)の裏面に厚み80μmに塗布し、5
0℃で熱風乾燥し、検知用フィルムを作製した。
【0168】このフィルムについて、発光および励起波
長範囲を測定した結果、発光波長範囲は、605〜62
8nm〔A=605〕、励起波長範囲は261〜380
nm〔q=261、Q=380〕であった。
【0169】以上の様にして作製したフィルムを、壁に
貼り付けた。ロボットの側面に、照射波長範囲200〜
400nm(b=200、B=400〕の紫外光照射装
置ならびに可視光検出器を取り付け、壁に向け紫外線照
射しながら壁に沿って走行させた。1m以内に接近する
とロボットを停止するよう光電子制御システムを持つこ
とで、ロボットの衝突を防止できた。
【0170】実施例17 式(A)の化合物32gとエチレングリコールモノエチ
ルエーテル4000g、ならびに「Delpet 60
N」(商品名、メチルメタクリレートおよびメチルアク
リレートの共重合樹脂;旭化成工業(株)製)16gを
混合し、60℃で保温して完溶して室温に戻し、実施例
17のインク組成物を製造した。
【0171】このインク組成物について、発光および励
起波長範囲を測定した結果、発光波長範囲は、606〜
629nm〔A=606〕、励起波長範囲は263〜3
83nm〔q=263、Q=383〕であった。
【0172】このインク組成物を、幅250cmにて道
路上に塗布して乾燥して誘導路を作製し、その上をロボ
ットを走行させる。ロボット下部に照射波長範囲250
〜450nm〔b=250、B=450〕の紫外−青色
光線を照射する光照射装置ならびに可視光検出装置を取
り付け、紫外線を地面に向け照射し、且つ、誘導路から
の発光光を検知しながらロボットを走らせ、検出器に発
光光を検知しなくなった時には、走行方向を変え、光を
検知出来る位置に戻すよう制御した。このシステムは誤
作動もなく、順調に稼働した。
【0173】実施例18 式(B)の化合物64gとエチレングリコールモノメチ
ルエーテル4000g、ならびに「Delpet 60
N」(商品名、メチルメタクリレートおよびメチルアク
リレートの共重合樹脂;旭化成工業(株)製)32gを
混合し、60℃で保温して完溶して室温に戻し、実施例
18のインク組成物を製造した。
【0174】このインク組成物について、発光および励
起波長範囲を測定した結果、発光波長範囲は、604〜
627nm〔A=604〕、励起波長範囲は261〜3
82nm〔q=261、Q=382〕であった。
【0175】以上の様にして作製したインク組成物を幅
50cmにて、床面に塗布し、乾燥して誘導路を作製し
た。2分割可視光検知センサーと照射波長範囲200〜
400nm〔b=200、B=400〕の紫外線を照射
する照射装置をロボット(株)に取り付け、ロボットを
誘導路面上をセンサーの左右各1/2の受光量が同じに
なるよう制御しながら走行させた。誤動作なく順調に稼
働した。
【0176】実施例19 式(C)の化合物48gとエチレングリコールモノプロ
ピルエチルエーテル4000g、ならびに「Delpo
wder 60N」(商品名、メチルメタクリレートお
よびメチルアクリレートの共重合樹脂;旭化成工業
(株)製)24gを混合し、60℃で保温して完溶して
室温に戻し、実施例19のインク組成物を製造した。
【0177】このインク組成物について、発光および励
起波長範囲を測定した結果、発光波長領域は、605〜
628nm〔A=605〕、励起波長範囲は262〜3
80nm〔q=262、Q=380〕であった。
【0178】以上の様にして作製したインク組成物を床
面に塗布し、乾燥して誘導路を作製した。2分割可視光
検知センサーと照射波長範囲200〜400nm(b=
200、B=400〕の紫外線を照射する照射装置をロ
ボット下部に取り付け、ロボットを誘導路面上をセンサ
ーの左右各1/2の受光量が同じになるよう制御しなが
ら走行させた。走行は順調で、1年後も安定した走行が
得られた。
【0179】実施例20 式(L)の化合物100gとエチレングリコールジエチ
ルエーテル30kg、ならびに「Delpowder
60N」(商品名、メチルメタクリレートおよびメチル
アクリレートの共重合樹脂;旭化成工業(株)製)10
0gを混合し、60℃で保温して完溶して室温に戻し、
実施例20のインク組成物を製造した。
【0180】このインク組成物について、発光および励
起波長範囲を測定した結果、発光波長範囲は、607〜
630nm〔A=607〕、励起波長範囲は262〜3
82nm〔q=262、Q=382〕であった。
【0181】このインクを、ガードレールに塗布して乾
燥し、道路に設置した。さらに、自動車の側面側に照射
波長範囲200〜400nm〔b=200、B=40
0〕の紫外線照身装置ならびに可視光検出装置を設置し
た。夜間にガードレールに沿って自動車を走らせた。車
の側面から、ガードレールに向け紫外線照射し、自動車
がガードレールに対し、1m以内に接近した時にガード
レールからの赤色発光光の強度により、自動車に取り付
けた警報が鳴るようにセットした。この制御により安全
に走行が出来た。
【0182】実施例21 式(A)の化合物100gと高密度ポリエチレン樹脂ペ
レット10kgを混合し、単軸押出機(φ30mm;温
度230℃)にて製膜した(スクリュー回転速度80r
pm;ラインスピード4〜5m/min;膜厚100μ
m)。以上の様にして作製したフィルムの裏面に粘着剤
を塗布した。
【0183】このフィルムについて、発光および励起波
長範囲を測定した結果、発光波長範囲は、606〜62
9〔A=606〕、励起波長範囲は263〜383nm
〔q=263、Q=383〕であった。
【0184】このフィルムを、幅250cmにし、通路
に貼りつけ、その上をロボットを走行させる。ロボット
の下部に照射波長範囲300〜400nm〔b=30
0、B=400〕の紫外光線を照射する照射装置および
可視光検出器を取り付け、紫外光を地面に向け照射し、
フィルムからの発光光を検知しながら、ロボットをフィ
ルム上で走らせた。検出器に発光光を検知しなくなった
時には、走行方向を変え、光を検知出来る位置に戻すよ
う制御した。このシステムは誤作動もなく、順調に稼働
した。
【0185】実施例22 式(L)の化合物100gと高密度ポリエチレン樹脂ペ
レット10kgを混合し、単軸押出機(φ30mm;温
度230℃)にて製膜した(スクリュー回転速度80r
pm;ラインスピード4〜5m/min;膜厚100μ
m)。以上の様にして作製したフィルムの裏面に粘着剤
を塗布した。
【0186】このフィルムについて、発光および励起波
長範囲を測定した結果、発光波長範囲は、607〜63
0nm〔A=607〕、励起波長範囲は262〜382
nm〔q=262、Q=382〕であった。
【0187】このフィルムを、幅100cmにし、ビル
のロビーにある白色の床面に貼り付け、その上をロボッ
トを走行させる。この床面は白色を保ち、美観を保って
いた。
【0188】次に、ロボット下部に取り付けた紫外線発
生装置から地面に照射波長範囲250〜450nm〔b
=250、B=450)の紫外−青色光線を照射して、
得られた発光をロボット下部に設置した可視光検出器で
検知しながら、ロボットを走らせた。検出器に発光光を
検知しなくなった時には、走行方向を変え、光を検知出
来る位置に戻すよう制御した。このシステムは誤作動も
なく、順調に稼働した。
【0189】比較例1 実施例1で式(A)の化合物の代わりに、EG−302
(三井東圧化学(株)製)100gを使用した以外は、
実施例1と同様に、高密度ポリエチレン樹脂ペレット1
0kgとともに混合し、単軸押出機(φ30mm;温度
230℃)にて製膜した(スクリュー回転速度80rp
m;ラインスピード4〜5m/min;濃厚100μ
m)。以上の様にして作製したフィルムの裏面に粘着剤
を塗布し、比較例1の検知用樹脂フィルムとした。
【0190】このフィルムについて、発光および励起波
長範囲を測定した結果、発光波長範囲は、473〜59
6nm〔A=473〕、励起波長範囲は384〜519
nm〔q=384、Q=519)であった。
【0191】以上のように作製したフィルムを、幅10
0cmにし、ビルのロビーにある白色の床面に貼りつけ
た。この床面は黄色を帯びており、外来者の評判が悪か
った。
【0192】次に、ロボット下部に取り付けた紫外線発
生装置から地面に照射波長範囲200〜400nm〔b
=200、B=400)の紫外線を照射して、得られた
可視発光をロボット下部に設置した可視光検出器で検知
しながら、ロボットをフィルムに沿って走らせた。励起
エネルギーが低いために、発光が弱く、また、照射光の
反射光により、検出器が誤作動し、フィルム誘導路から
外れて走行した。
【0193】比較例2 実施例20で式(L)の化合物100gの代わりに、E
B−501(三井東圧化学(株)製)100gを使用し
た以外は、実施例20と同様に、エチレングリコールジ
エチルエーテル30kg、ならびに「Delpowde
r 60N」(商品名、メチルメタクリレートおよびメ
チルアクリレートの共重合樹脂;旭化成工業(株)製)
100gとともに混合し、60℃で保温して完溶して室
温に戻し、比較例2の検知用インク組成物を製造した。
【0194】このインク組成物について、発光および励
起波長範囲を測定した結果、発光波長範囲は、395〜
522nm〔A=395〕、励起波長範囲は324〜4
16nm〔q=324、Q=416〕であった。
【0195】このインクを、ガードレールに塗布して乾
操し、道路に設置した。さらに、自動車の側面側に照射
波長範囲200〜400nm〔b=200、B=40
0〕の紫外線照射装置ならびに可視光検出装置を設置し
た。
【0196】夜間にガードレールに沿って自動車を走ら
せた。車の側面から、ガードレールに向け紫外線照射
し、自動車がガードレールに対して1m以内に接近する
と、自動車に取り付けた警報が鳴るようにセットした。
しかしながら、自動車からの紫外線照射光がガードレー
ルで反射し、その反射光が検出器に入ることで、正確な
距離を認知できず、1mに近づく前に警報が鳴り、制御
がうまく行かなかった。
【0197】下記表1及び表2に、実施例1〜22及び
比較例1〜2に記載される色素(記号)、b、B、q、
Q、Aの各パラメータの値を示す。
【0198】本発明で規定する式(1)、すなわち、 A−B≧150 nm を満たす例に○印、満たさない例に×印を表に記載し
た。
【0199】さらに、走行制御に関して、誤作動なく確
実に制御を行えたものを優、誤作動したものを不可とし
た。
【0200】その結果、表1から明らかなように、実施
例1〜22は本発明の発光性化合物を用いた本発明の走
行制御方法では、誤作動なく確実に走行制御を行うこと
ができた。一方、比較例1〜2の走行制御方法は誤作動
を生じ、自動走行制御が出来なかった。
【0201】
【表1】
【0202】
【表2】
【0203】
【発明の効果】本発明の走行制御用発光性化合物は、誤
動作なく確実に自動走行制御する方法を行える優れた化
合物である。
【0204】また、本発明の検知用樹脂成形物、検知用
樹脂成形体およびインク組成物は床、壁など任意に所望
する場所に容易に設置でき、また、撤去も簡便に行える
ので、様々なレイアウトに即時対応し、且つ安価に施工
でき、優れた特徴を持つ。
【0205】また、本発明の色素の一例として挙げた式
(2)の化合物は、検知用樹脂成形体および検知用イン
ク組成物として誘導路を設置した場合、紫外線を照射し
た時に効率的に赤色を発光するが、通常の可視光下で無
色であるので、室内装飾の点で有利な材料となる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 23/10 C08L 23/10 33/08 33/08 33/12 33/12 67/03 67/03 101/00 101/00 C09J 7/02 C09J 7/02 Z 11/06 11/06 G01J 1/58 G01J 1/58 G05D 1/02 G05D 1/02 E // C09B 57/10 C09B 57/10 (72)発明者 岩田 匡隆 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井東圧化学株式会社内 (72)発明者 黒田 静雄 福岡県大牟田市浅牟田町30番地 三井東圧 化学株式会社内 (72)発明者 伊藤 尚登 福岡県大牟田市浅牟田町30番地 三井東圧 化学株式会社内

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学的な走行制御に用いる発光性化合物
    であって、該化合物が、その最大発光強度を持つ発光ス
    ペクトル波長領域の最短波長(A nm)と走行制御に
    用いる照射光のスペクトル波長の最長波長(B nm)
    との間に、下記式(1)を満足することを特徴とする走
    行制御用発光性化合物。 A−B≧150 nm (1)
  2. 【請求項2】 走行制御用発光性化合物が一般式(2) 【化1】 (式(2)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7
    8は、各々独立に、置換又は無置換のアルキル基、置
    換又は無置換のアリール基、置換又は無置換のヘテロア
    リール基を表し、A+は、4級アンモニウムイオン又は
    ホスホニウムイオンを表す。)で表される化合物である
    請求項1に記載の走行制御用発光性化合物。
  3. 【請求項3】 請求項1の走行制御用発光性化合物と樹
    脂を含んでなる検知用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 樹脂がポリエチレン、ポリプロピレン、
    ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルアクリレー
    ト、ポリメチルメタアクリレート、またはそれらの共重
    合体から選ばれるものである請求項3の検知用樹脂組成
    物。
  5. 【請求項5】 走行制御用発光性化合物が一般式(2) 【化2】 (式(2)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7
    8は、各々独立に、置換又は無置換のアルキル基、置
    換又は無置換のアリール基、置換又は無置換のヘテロア
    リール基を表し、A+は、4級アンモニウムイオン又は
    ホスホニウムイオンを表す。)で表される化合物である
    請求項3の検知用樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 走行制御用発光性化合物の添加量が、樹
    脂組成物全量に対して0.01重量%〜10重量%であ
    る請求項3の検知用樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 請求項3〜6の何れか1項に記載の検知
    用樹脂組成物を成形してなる検知用樹脂形成物。
  8. 【請求項8】 樹脂成形物の厚みが10〜500μであ
    る請求項7の検知用樹脂成形物。
  9. 【請求項9】 樹脂成形物が粘着剤層を有していること
    を特徴とする請求項7又は8の検知用樹脂成形物。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の走行制御用発光性化
    合物を含む粘着剤を樹脂フィルムに塗布した積層樹脂成
    形体である検知用樹脂成形体。
  11. 【請求項11】 樹脂フィルムがポリエチレン、ポリプ
    ロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
    スチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネ
    ート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタアクリ
    レート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルス
    ルホンから選ばれたものである請求項10記載の検知用
    樹脂成形体。
  12. 【請求項12】 樹脂フィルムの厚みが、5〜500μ
    である請求項10の検知用樹脂成形体。
  13. 【請求項13】 走行制御用発光性化合物が一般式
    (2) 【化3】 (式(2)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7
    8は、各々独立に、置換又は無置換のアルキル基、置
    換又は無置換のアリール基、置換又は無置換のヘテロア
    リール基を表し、A+は、4級アンモニウムイオン又は
    ホスホニウムイオンを表す。)で表される化合物である
    請求項10の検知用樹脂成形体。
  14. 【請求項14】 走行制御用発光性化合物を粘着剤に対
    し、0.01重量%〜10重量%含むものである請求項
    10の検知用樹脂成形体。
  15. 【請求項15】 粘着剤がアクリル系粘着剤である請求
    項10の検知用樹脂成形体。
  16. 【請求項16】 請求項1の走行制御用発光性化合物、
    溶媒およびバインダーを含有することを特徴とする検知
    用インク組成物。
  17. 【請求項17】 バインダーがポリメチルメタクリレー
    ト、ポリメチルアクリレート、メチルメタクリレートと
    メチルアクリレートの共重合体樹脂から選ばれる請求項
    16の検知用インク組成物。
  18. 【請求項18】 走行制御用発光性化合物が一般式
    (2) 【化4】 (式(2)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7
    8は、各々独立に、置換又は無置換のアルキル基、置
    換又は無置換のアリール基、置換又は無置換のヘテロア
    リール基を表し、A+は、4級アンモニウムイオン又は
    ホスホニウムイオンを表す。)で表される化合物である
    請求項16の検知用インク組成物。
  19. 【請求項19】 走行制御用発光性化合物をインク組成
    物に対し、0.001重量%〜10重量%含むものであ
    る請求項16の検知用インク組成物。
  20. 【請求項20】 光学的に走行を制御する方法であっ
    て、走行体の走行予定区域に下記式(1)を満足する発
    光性化合物を含む走行制御手段を配したことを特徴とす
    る走行制御方法。 A−B≧150 nm (1) (式中、Aは発光性化合物の最大発光強度を持つ発光ス
    ペクトル波長領域の最短波長(nm)、Bは走行制御に
    用いる照射光のスペクトル波長の最長波長(nm)を示
    す。)
  21. 【請求項21】 走行制御用発光性化合物が下記一般式
    (2)で表される化合物である走行制御方法。 【化5】 (式(2)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7
    8は、各々独立に、置換又は無置換のアルキル基、置
    換又は無置換のアリール基、置換又は無置換のヘテロア
    リール基を表し、A+は、4級アンモニウムイオン又は
    ホスホニウムイオンを表す。)
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