JPH1095954A - 塗装剤用エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

塗装剤用エポキシ樹脂組成物

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JPH1095954A
JPH1095954A JP27287996A JP27287996A JPH1095954A JP H1095954 A JPH1095954 A JP H1095954A JP 27287996 A JP27287996 A JP 27287996A JP 27287996 A JP27287996 A JP 27287996A JP H1095954 A JPH1095954 A JP H1095954A
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JP
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alkyl
phenol
compound
coating agent
epoxy resin
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JP27287996A
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English (en)
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Yasuto Nitta
康人 新田
Yasuo Chiba
康夫 千葉
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Fuji Kasei Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Fuji Kasei Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、塗装剤用エポキシ樹脂組成
物の提供である。 【構成】 分子内に平均1個以上のエポキシ基を持つポ
リエポキシド及びポリアミン誘導体とからなる。ポリア
ミン誘導体は、N-アルキル又はアルケニルアルキレン
ジアミンにケトン化合物を反応させ、ポリエポキシドを
反応させ、水を滴下しケトイミンを分解させて第一アミ
ノ基を再生させたものである。 【効果】 本発明組成物は、石油又は石炭から得られる
沸点150℃以上の溶剤に可溶な塗装剤であるから、環
境への負荷の軽減、生体への有害性の減少、さらには火
災の危険性を低減ができ、工業用塗装剤として有用であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塗装剤用エポキシ樹脂組
成物に関する。
【0002】ポリエポキシドは、分子内に活性なエポキ
シ基を持つ。このエポキシ基は、活性な水素原子を持つ
種々の化合物と混合すると反応を起こす。この性質は、
環境や処方の条件によって急激に又は徐々に高分子量化
する固化という現象を起こす。この現象は一般に硬化と
呼ばれている。
【0003】上記の活性な水素原子を持つ化合物は、一
般に、エポキシ樹脂用硬化剤と呼ばれている。そして、
この硬化剤を、エポキシ化合物と組み合わせ、常温や加
熱の状態で硬化させることにより、不融不溶の新たな高
分子量の物質へ転換し得る性質を利用して、塗装剤、接
着剤、注入補修材料、注型材料、注封(ポッティング)
材料、電子部品の封止剤などの様々な分野への応用がな
されている。
【0004】これらの中で塗装剤用エポキシ樹脂組成物
は、金属、コンクリート、木材、合成樹脂類などの保護
を目的とした大きな需要がある。
【0005】
【従来の技術】塗装材料としての応用において、ポリエ
ポキシドは、硬化剤や他の種々の成分と組み合わせ、こ
れを溶剤希釈状態で使用されるものと無溶剤のままで使
用されるものとの二つが存在する。この中で溶剤を使用
しない、いわゆる無溶剤系は、人体への有害性や環境へ
の放出などが存在しないという点において有益なもので
あるが、塗料としての可使時間、塗装性、塗膜の耐食
性、機械的性質などのそれぞれの性能の点において極め
て欠点の多いものである。
【0006】この点において、溶剤使用系は、現在でも
多くの実績を持ち、可使時間、塗装性、耐食性、機械的
性質などの性能の面で優れ、また、これらの釣り合いに
優れるものである。しかしながら、この場合に使用され
る溶剤についての難点がある。
【0007】
【発明が解決しようとしている課題】エポキシ系塗装剤
に用いられるポリエポキシドには、ビスフェノールA、
ビスフェノールFまたノボラックを出発原料としたもの
が性能や経済性の面から多く使用される。そして、これ
らの材料に用いられる溶剤類には、トルエン、キシレン
などの芳香族炭化水素を基調とし、しかしながらこれら
炭化水素だけでは溶解性に劣るために、メタノール、エ
タノール、イソプロパノール、ブタノールなどのアルコ
ール類、アセトン、MEK(メチルエチルケトン)、M
IBK(メチルイソブチルケトン)、シクロヘキサノン
などのケトン類、エチレングリコールモノアルキルエー
テル類、エチレングリコールジアルキルエーテル類、プ
ロピレングリコールモノアルキルエーテル類、プロピレ
ングリコールジアルキルエーテル類などの極性溶剤から
選択されたものが併用されるのが一般的である。
【0008】しかしながら、これらの塗装剤に用いられ
る溶剤類は、一般に生体に有害なものが多く、特に、沸
点の低いものほどその傾向が大きく、特に塗装作業者の
健康に留意した場合に課題の多いものである。
【0009】それと共に、これらの溶剤類は、火災の危
険性を持ち、特にその沸点の低いものは、その危険性を
大きく持つ。そして、これらの点において、人体への有
害性の少ないもの、また、火災の危険性の少ない溶剤類
を用いる塗装材料の存在は、塗装産業においては極めて
有益なものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】したがって、本発明は、
改良されたエポキシ樹脂技術に関連するものであり、人
体への有害性及び火災の危険性の少ない、石油の蒸留又
は分解蒸留または石炭乾留によって得られる、芳香族炭
化水素及び脂肪族及び/または脂環式炭化水素からなる
沸点150℃以上をもつ成分を含む溶剤に可溶な塗装剤
用エポキシ樹脂組成物に係わるものである。
【0011】すなわち、本発明は、分子内に平均1個以
上のエポキシ基を持つポリエポキシド(A)及びポリア
ミン誘導体(B)からなるか又はこれらを主成分として
含み、ポリアミン誘導体(B)が、N-アルキルまたは
アルケニルアルキレンジアミン(a)にケトン化合物
(b)を反応させ、次いで、ポリエポキシド(c)を反
応させ、この後に、加水分解することによって合成され
るポリアミン誘導体である、主成分として芳香族炭化水
素からなる沸点150℃以上をもつ溶剤で希釈可能な塗
装剤用エポキシ樹脂組成物に係わるものである。
【0012】本発明に用いられる成分(A)のポリエポ
キシドは、ポリアミン類と反応性を持ち、そして、主成
分として芳香族炭化水素からなる沸点150℃以上をも
つ溶剤に溶解または分散し得るものであれば良く、例え
ばビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノー
ルAD、ヘキサヒドロビスフェノールA、テトラメチル
ビスフェノールA、カテコール、レゾルシン、ヒドロキ
ノン、ジヒドロキシトルエン、クレゾールノボラック、
トリヒドロキシビフェニル、ベンゾフェノン、ビスレゾ
ルシノール、テトラメチルビスフェノールF、トリフェ
ノールメタン、ビキシレノールなどの多価フェノールと
エピクロルヒドリンとを反応させて得られるグリシジル
エーテル類、又は、エチレングリコール、プロピレング
リコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、ポリオキシエチレングリ
コール、ポリオキシプロピレングリコールなどの脂肪族
多価アルコールとエピクロルヒドリンを反応させて得ら
れるポリグリシジルエーテル、あるいはp-オキシ安息香
酸、β-オキシナフトエ酸のようなヒドロキシカルボン
酸とエピクロルヒドリンを反応させて得られるグリシジ
ルエーテルエステル、あるいはフタル酸、メチルフタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラハイドロフタ
ル酸、ヘキサハイドロフタル酸、エンドメチレンテトラ
ハイドロフタル酸、エンドメチレンヘキサハイドロフタ
ル酸、トリメリット酸、重合脂肪酸のようなポリカルボ
ン酸から得られるポリグリシジルエステル、あるいはア
ミノフェノール、アミノアルキルフェノールから得られ
るグリシジルアミノグリシジルエーテル、あるいはアミ
ノ安息香酸から得られるジグリシジルアミノグリシジル
エステル、あるいはアニリン、トルイジンから得られる
ジグリシジルアミン、さらにはエポキシ化ポリオレフィ
ン、あるいはブチルグリシジルエーテル、フェニルグリ
シジルエーテル、アルキルフェニルグリシジルエーテ
ル、安息香酸グリシジルエステル、スチレンオキサイド
などに代表されるモノエポキシ化合物等が挙げられ、こ
れらの単独または混合物が使用可能である。これらの中
で、ポリフェノールのポリグリシジルエーテル類を好適
に用いることができる。
【0013】本発明の一成分である(B)のポリアミン
誘導体の構成原料であるN-アルキルまたはアルケニル
アルキレンジアミン(a)は、一般式(1) R−NH−(CH2)n−NH2 ‥‥‥‥‥‥‥‥(1) (式中、Rは炭素数6から22までのアルキル又はアル
ケニル基、nは2またまたは3を表す)で示されるもの
であり、N-ヘキシルエチレンジアミン、N-オクチルエ
チレンジアミン、N-ノニルエチレンジアミン、N-ヘキ
シルプロピレンジアミン、N-オクチルプロピレンジア
ミン、N-ノニルプロピレンジアミン、N-イソデシルプ
ロピレンジアミン、N-やし油アルキルプロピレンジア
ミン、N-大豆アルキルプロピレンジアミン、N-牛脂ア
ルキルプロピレンジアミン、N-硬化牛脂アルキルプロ
ピレンジアミン、N-ステアリルプロピレンジアミン、
N-イソステアリルプロピレンジアミン、N-オレイルプ
ロピレンジアミンなどがあり、これらの単独または混合
物が使用可能である。これらの内でN-オレイルプロピ
レンジアミン及びN-イソステアリルプロピレンジアミ
ンが特に好ましい。
【0014】本発明のポリアミン誘導体(B)の原料成
分であるケトン化合物は、メチルエチルケトン、ジエチ
ルケトン、メチル-n-プロピルケトン、メチル-n-ブチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル-n-アミル
ケトン、メチル-n-ヘキシルケトンなどが使用可能であ
り、これらの中で、メチルイソブチルケトンが好適に使
用可能である。
【0015】本発明のポリアミン誘導体(B)の構成成
分であるポリエポキシド(c)は、フェノールホルムア
ルデヒド縮合物、フェノールアセトン縮合物、フェノー
ルメチルエチルケトン縮合物、フェノールメチルイソブ
チルケトン縮合物などのフェノールとアルキルアルデヒ
ド又はアルキルケトン化合物との縮合物、同様にアルキ
ルフェノールとアルキルアルデヒド又はアルキルケトン
化合物との縮合物、フェノール又はアルキルフェノール
とシクロペンタジエン及びホルムアルデヒドからの縮合
物、テルペンジフェノールなどのポリフェノール類とエ
ピクロルヒドリンとの縮合物であるジまたはポリグルシ
ジルエーテル類、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、ブタンジオール、ヘキシレングリコールなどの
脂肪族多価アルコールのジ又はポリグルシジルエーテル
類、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン、フロログ
ルシン、ジヒドロキシトルエンなどの多価フェノールか
らのジまたはポリグルシジルエーテル、アニリン、トル
イジン、アニシジン、キシリジン、ナフチルアミンから
ののジグリシジルアミン類及びアミノフェノール類から
のポリグリシジルエーテル化物などであり、これらから
選択される単独又は混合物が使用可能である。
【0016】これらのうち特に好ましいものとして、フ
ェノールまたはアルキルフェノールとホルムアルデヒ
ド、アセトン、MEK、MIBK、ペンタノン、ヘキサ
ノンなどから選択されるアルデヒドまたはケトン化合物
を反応させたポリフェノールにエピクロルヒドリンをさ
らに反応させたポリグリシジルエーテル化合物及びアミ
ノフェノールのトリグリシジルエーテル化物が示され
る。
【0017】本発明の構成成分であるポリアミン誘導体
は、次のような方法で合成される。
【0018】特定の容器に仕込んだN-アルキル又はア
ルケニルアルキレンジアミン(a)と化学量論量より過
剰のケトン化合物(b)とを、窒素流入下にかきまぜな
がら、これらを100〜200℃の範囲に加熱し、ケト
ン化合物の還流下に、アミンの第一アミノ基にケトン化
合物を反応させる。この際に生成する水は、系外に除き
ながら反応を進行させる。そして、この反応による化学
量論量の水を取り出した後、このものに、ポリエポキシ
ド(c)を急激な発熱を避けて滴下しながら反応させ
る。
【0019】原料や生成物の粘度が大きい場合には、あ
らかじめトルエンやキシレンなどの溶剤で希釈したもの
を使用することができる。反応の終わりには、温度を1
50〜180℃に数時間保って反応を完結させる。反応
の促進には、第三アミン化合物、アルキル金属及びその
塩、ルイス酸塩などの触媒性化合物を添加することがで
きる。
【0020】反応の終点は、もはや粘度が上昇しなくな
った時点であり、また、赤外線分光光度計などによる分
析結果としてエポキシド基による吸収バンドが存在しな
くなった時点である。
【0021】これらの反応の終了後に、温度150〜2
00℃を保ちながら、化学量論量よりわずかに過剰の水
を滴下する。これによって予めケトン化合物と反応した
N-アルキルまたはアルケニルアルキレンジアミンから
の解離反応を行わせ、この際に再生するケトン化合物を
蒸留によって系外に取り除く。蒸留の最後には、必要に
応じて減圧処理を実施することができる。この蒸留によ
って除去されるものは、再生したケトン化合物、化学量
論量より過剰に滴下された水及び反応系の希釈に用いら
れた溶剤である。
【0022】本発明の構成成分であるポリエポキシド及
びポリアミン誘導体との混合比率は、基本的にエポキシ
基一個当たり、活性アミノ水素が0.6から1.2までの
範囲にある。これらの混合比率は、それが目的とする塗
装剤の機能に係わりがある。一般に、ポリエポキシドに
対してポリアミン誘導体が過剰の場合には硬化において
速く柔軟性に富んだ塗膜となり、逆に少ない場合には硬
くて耐水性や耐薬品性に優れた塗膜になる。
【0023】本発明において用いられる「主成分として
芳香族炭化水素からなる沸点150℃以上を持つ溶剤」
とは、石油の蒸留又は分解蒸留または石炭乾留によって
得られる沸点150℃以上を持つ溶剤であり、主成分と
して芳香族炭化水素を含み、それ以外に脂肪族炭化水素
及び/又は脂環式炭化水素を含むものであって、市販品
が多く存在する。これらには、例えば、出光石油社製品
イプゾール100、同150、三井石油化学社製品のM
SS、丸善石油社製品スワゾール310、同1000、
同1500、同1800、エッソ石油社製品エッソナフ
タNo.5、同No.6、ソルベッソ100、同ソルベ
ッソ150、モービル石油社製品ペガゾール3040、
同AN−45、同AS−100、同R−100、同R−
150、シェル社製品シェルゾール340、同140、
シェルゾールA、同ABなどを掲げることができる。
【0024】本発明の塗装剤用エポキシ樹脂組成物は、
基本的にポリエポキシドと特定のポリアミン誘導体とを
混合することによって得られ、必要に応じて、それぞれ
の成分を、予めまたは混合の後に、溶剤で希釈され塗装
剤として用いられる。この場合の溶剤類は、基本的に沸
点が150℃以上である、芳香族炭化水素及び脂肪族及
び/又は脂環族炭化水素類を含むものであるが、必要に
応じて従来使用されてきたような他の溶剤類を併用して
も差し支えはない。
【0025】本発明の塗装剤用エポキシ樹脂組成物に
は、既存のポリアミン系硬化剤を併用することができ
る。これらの例としては、ポリアミン、ポリアミノアミ
ド、ポリアミンマンニッヒ反応物、ポリアミンマイケル
反応物、ポリアミンケトイミン化物、ポリアミンエポキ
シアダクト物などを掲げることができる。
【0026】本発明の塗装剤用エポキシ樹脂組成物に
は、硬化を速めるために硬化促進剤を加えることができ
る。このような例には、フェノール、クレゾール、ブチ
ルフェノール、ジブチルフェノール、ノニルフェノー
ル、ジノニルフェノール、ジメチルアミノメチルフェノ
ール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、第
三アミン化合物、サリシル酸、パラトルエンスルフォン
酸、りん酸化合物など又はこれらの塩、その他種々の有
機無機化合物及びそれらの塩などを示すことができる。
【0027】本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、主
に塗装剤としての適性を持つ。そして、この分野におい
ては、種々の機能、性能、美観、経済性などを考慮し
て、通常様々な他の成分が混合され、使用される場合が
多く、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物にも同様のこ
とが可能である。
【0028】このような場合の成分には、次のようなも
のが示される。より高機能性を追求するための無機又は
有機繊維類、着色を目的とする染料や顔料類、流動性や
経済性の改善のための体質顔料類、同様の目的による種
々の合成樹脂類、流動性の調節のための流動性改良剤、
無機系材料との親和性改良や被塗装材料への付着性改善
を目的とする顔料のぬれ性改良剤やカップリング剤など
である。
【0029】
【実施例】以下に本発明の実施例を示し、より詳細に説
明を行うが、本発明はこの実施例として示された範囲に
限定されるものではない。
【0030】この実施例の開示に先立ち、本発明の必須
成分であるポリアミン誘導体の合成方法について示す
が、これらの合成に用いられた材料は次のようなもので
ある。 (1)アミンDOB−R:日本油脂社製品N-オレイル
プロピレンジアミン、アミン価320〜350。 (2)アラルダイトGY−260:チバガイギー社製品
ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、WPE約1
80〜200、25℃での粘度12〜16Pa・s。(3)
エピコート1001:油化シェル化学社製品ビスフェノ
ールAエピクロルヒドリンオリゴマ、エポキシ当量約4
50〜500、融点68℃。 (4)ELM−100:住友化学社製品アルキルアミノ
フェノールのトリグリシジル化物、エポキシ当量103
〜110、25℃での粘度10〜17P。 (5)ペガゾールR−150:日本石油社製品高沸点ナ
フタ系溶剤、沸点範囲188〜209℃。
【0031】ポリアミン誘導体製造例A 温度計、還流冷却器、水分トラップ、攪拌装置を備えた
四つ口フラスコに、アミンDOB−Rの1モル335g
及びMIBKの2.3モル230gを仕込んだ。窒素流
入下にかきまぜながら徐々に加熱した。温度が105℃
付近に達したとき、MIBKと水の流出が始まり、トラ
ップを満たす還流が始まった。さらに加熱を続けて温度
を徐々に高めた。流出した水分は、トラップを通して別
の容器に集めた。最終的に温度を170℃とし、計算さ
れる水分が流出するまで継続した。次に、温度を100
℃まで下げ、滴下ロートに仕込んだアラルダイトGY−
260の1当量190gとキシレン40gとの混合物
を、急激な発熱を避けながら滴下した。滴下終了の後、
温度を120℃に上昇させ、この温度を2時間維持し
た。この後に、温度を再び170℃まで上昇させ、MI
BK及びキシレンをトラップを通して系外に除き、最終
的に減圧でもってこれらの除去の完全を期した。
【0032】これらの終了の後に生成物を冷やして、フ
ラスコから取り出して特性値を調べた。その結果、この
ものは、黄褐色透明の液体であり、アミン価210、2
5℃での粘度21,500mPa・s を持つものであった。
【0033】ポリアミン誘導体製造例B ポリアミン誘導体製造例Aの合成時と同様の装置に、ア
ミンDOB−Rの0.5モル168g及びMIBKの0.
7モル70gを仕込んだ。窒素流入下にかきまぜなが
ら、徐々に加熱した。温度が105付近℃に達したと
き、MIBKと水の流出が始まり、トラップを満たす還
流が始まった。さらに加熱を続けて生成する水はトラッ
プを通して別の容器に計りとった。温度を最終的に17
0℃とし、計算される水分が流出するまで継続した。こ
の終了の後に、温度を100℃まで下げ、滴下ロートに
仕込んだエピコート1001の0.5当量245gとキ
シレン62gの混合物を、急激な発熱を避けながら滴下
した。これの終了後に、温度を120℃とし、この温度
を2時間保った。この後、再び温度を徐々に上昇させM
IBK及びキシレンを回収しながら温度を170℃と
し、最後に減圧蒸留を行ない完全を期した。そして、こ
の後、高沸点溶剤であるペガゾールR−150の201
gを用いて希釈し溶液とした。
【0034】これらの終了の後に、生成物を冷やして、
フラスコから取り出して特性値を調べると、アミン価9
5、25℃での粘度22.7Pa・sを持つものであった。
【0035】ポリアミン誘導体製造例C ポリアミン誘導体製造例Aの合成時と同様の装置に、ア
ミンDOB−Rの1モル335g及びMIBKの2.2
モル220gを仕込んだ。窒素流入下にかきまぜなが
ら、徐々に加熱した。温度が105℃付近に達したと
き、MIBKと水の流出が始まり、トラップを満たす還
流が始まった。温度を徐々に上昇させながら、生成する
水は別の容器に集めた。最終的に、温度を170℃と
し、計算される水分が流出するまで継続した。次に、温
度を100℃まで下げ、滴下ロートに仕込んだELM−
100の1当量107gとキシレン30gの混合物を、
発熱を避けながら滴下した。これの終了後に、温度を1
20℃とし、この温度を2時間保った。この後、温度を
徐々に上昇させMIBK及びキシレンを回収しながら温
度を170℃とし、最後に減圧蒸留を行ない回収の完全
を期した。
【0036】これによって得られた最終生成物を取り出
して調べると、アミン価250で、25℃での粘度13
00mPa・sを持つものであった。
【0037】次は実施例について記すが、ここで新たに
用いられた材料は次のものである。 (1)エポキシ溶液A:アラルダイトGY−260とペ
ガゾールR−150との9:1重量混合溶液。 (2)エポキシ溶液B:エピコート1001、スワゾー
ル1500及びブチルセロソルブとの65:30:5の
重量混合溶液。 (3)EHC−30:旭電化社製品トリス(ジメチルア
ミノメチル)フェノール。(4)フジキュア−541
0:富士化成工業社製品ポリアミンマンニッヒ反応物系
硬化剤。 (5)スワゾール1500:丸善石油社製品、沸点範囲
182〜218.5℃。
【0038】
【実施例1〜7】合成されたポリアミン誘導体製造例A
〜Cについて、2種類のポリエポキシドを選択し、これ
らを溶液として用いて、塗装剤としての試験を実施し
た。この際に市販のポリアミン系硬化剤を併用した試験
も一部行った。この場合の塗装剤組成及び試験結果は、
表1に示された。この表の中の塗装剤組成の単位は、重
量単位を表す。
【0039】ここで実施された試験項目は、以下の方法
で行われた。 (1)塗料溶液の状態:混合物の目視による評価。 (2)硬化乾燥試験:23℃におけるRCIタイプ硬化
乾燥試験機械による評価(硬化乾燥するまでの時間)。 (3)塗膜の表面状態:目視により透明性及び異物のな
いことを判定。 (4)耐衝撃性:デュポンタイプ衝撃試験機により50
0g重りをある高さから落として塗膜に割れや剥離の生
じない高さ(cm)を表した。 (5)耐水性試験、耐アルカリ性及び耐酸性試験:軟鋼
板にほぼ50μ厚みに塗装し、10日間硬化養生の後、
23℃において、水道水、10%苛性ソーダ水溶液及び
5%塩酸水溶液に30日間浸漬して膨れの有無及びその
他を判定。結果の表示は塗料検査協会の方法により表示
し、塗膜に異常のないものを10、以下ふくれの程度に
よって数字が減少し、全面に膨れが観測されるものを0
として、さらにふくれの大きさが中位であるものをMを
付して表示する。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】本発明は、基本的に、特定の材料及び方
法を用いて合成されるポリアミン誘導体を必須成分とす
るエポキシ樹脂系塗装剤用組成物にかかわるものであ
り、従来の低沸点溶剤の使用を必要とせず、より高沸点
のナフタ系溶剤の使用が可能であり、これによって、環
境への負荷の低減、生体への毒性の軽減及び火災の危険
性の低減を可能にすることができるものである。そし
て、このものは、工業用の塗装剤として有益である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子内に平均1個以上のエポキシ基を持つ
    エポキシ化合物(A)及びポリアミン誘導体(B)から
    なるか又はこれらを主成分として含み、ポリアミン誘導
    体(B)が、N-アルキルまたはアルケニルアルキレン
    ジアミン(a)にケトン化合物(b)を反応させ、次い
    で、これにポリエポキシド(c)を反応させ、この後
    に、加水分解することによって合成されるポリアミン誘
    導体であり、主成分として芳香族炭化水素からなる沸点
    150℃以上をもつ溶剤で希釈可能な塗装剤用エポキシ
    樹脂組成物。
  2. 【請求項2】N-アルキルアルキレンジアミンが、一般
    式(1) R−NH−(CH2)n−NH2 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(1) (式中、Rは炭素数6から22までのアルキル又はアル
    ケニル基、nは2または3を表す)で示されるN-アル
    キル又はアルケニルアルキレンジアミンである請求項1
    記載の塗装剤用エポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】ポリエポキシド(c)が、フェノールホル
    ムアルデヒド縮合物、フェノールアセトン縮合物、フェ
    ノールメチルエチルケトン縮合物、フェノールメチルイ
    ソブチルケトン縮合物などのフェノールとアルキルアル
    デヒド又はアルキルケトン化合物との縮合物、同様にア
    ルキルフェノールとアルキルアルデヒド又はアルキルケ
    トン化合物との縮合物、フェノール又はアルキルフェノ
    ールとシクロペンタジエン及びホルムアルデヒドからの
    縮合物、テルペンジフェノールなどのポリフェノール類
    とエピクロルヒドリンとの縮合物であるジまたはポリグ
    ルシジルエーテル類、エチレングリコール、プロピレン
    グリコール、ブタンジオール、ヘキシレングリコールな
    どの脂肪族多価アルコールのジ又はポリグルシジルエー
    テル類、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン、フロ
    ログルシン、ジヒドロキシトルエンなどの多価フェノー
    ルからのジまたはポリグルシジルエーテル、アニリン、
    トルイジン、アニシジン、キシリジン、ナフチルアミン
    からののジグリシジルアミン類及びアミノフェノール類
    からのポリグリシジルエーテル化物から選択される単独
    又は混合物である請求項1記載の塗装剤用エポキシ樹脂
    組成物。
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